説明

画像形成装置及び方法

【課題】任意サイズの記録材に対して、その裏面に形成する画像のズレを抑制すること。
【解決手段】本画像形成装置は、記録材の表面に画像を形成する間に、搬送中の記録材の主走査方向の長さを導出する導出手段と、表面に画像を形成された記録材を反転する反転用搬送路とを含む。本画像形成装置は、反転用搬送路上の記録材の主走査方向の搬送位置を規制する規制手段と、導出手段が導出した記録材の主走査方向の長さに基づいて、規制手段を制御する制御手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材の両面に画像形成可能な画像形成装置及び画像形成方法に関する。特に、本発明は、記録材の主走査方向における搬送路での搬送位置を規制する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から記録材の両面(表面、裏面)に画像を形成する両面形成可能な画像形成装置が知られている。両面形成の場合において、裏面に画像を形成するため記録材の表裏を反転させる必要がある。ところが、記録材を反転させて、再び画像形成位置まで記録材を搬送する間に記録材の主走査方向における搬送位置がずれる可能性がある。このように主走査方向に記録材がずれると、記録材の裏面において、所定の位置に画像が形成されず、ときには画像の一部が記録材からはみ出る場合もある。
【0003】
特許文献1は、主走査方向にずれた記録材を反転させて搬送する反転用搬送路において、記録材の主走査方向における搬送位置を調整する画像形成装置を示している。特許文献1に記載の画像形成装置は、反転用搬送路に、副走査方向に対して対称に中央が階段状に低くなるような溝を形成し、記録材の主走査方向における搬送位置のずれを調整している。
【特許文献1】特開2002−114409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像形成装置においては、任意サイズの記録材に対して記録材の裏面に画像を形成するずれを抑制することができなかった。特許文献1に記載の画像形成装置においても、A4、B5等の定型サイズの記録材にしか対応できなかった。つまり、定型サイズとは異なる任意サイズの記録材、例えば、形成された溝の幅と異なる主走査方向の長さを有する記録材に関して、主走査方向の搬送位置を調整することができない。したがって、従来の像形成装置では、任意サイズの記録材に両面形成を行う場合、裏面にずれた状態で画像が形成される虞がある。
【0005】
また、任意サイズの記録材への印字は、ユーザが記録材サイズの認識できない給紙手段を指定して任意サイズの記録材に対して両面印字を行った場合を意味する。この場合に、ユーザが記録材を主走査方向の一方に片寄せして給紙する場合も想定される。記録材が片寄せされた場合には適正に記録材を規制できない可能性があり、記録材にダメージを与えたり、裏面にずれた状態で画像が形成される虞がある。
【0006】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、任意サイズの記録材に対して、その裏面に形成する画像のズレを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば、記録材の両面に画像形成可能な画像形成装置として実現できる。本画像形成装置は、記録材の表面に画像を形成する間に、搬送中の記録材の主走査方向の長さを導出する導出手段と、表面に画像を形成された記録材を反転する反転用搬送路とを含む。本画像形成装置は、反転用搬送路上の記録材の主走査方向の搬送位置を規制する規制手段と、導出手段が導出した記録材の主走査方向の長さに基づいて、規制手段の動作を制御する制御手段とを含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、任意サイズの記録材に対して、その裏面に形成する画像のズレを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に記載された発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。また、ここでは、画像形成装置としてプリンタを用いて説明を記載する。しなかしながら、本発明における画像形成装置は、複合機、コピー機、FAXなど、記録材に画像を形成する装置であればよい。また、本発明は、一適用例として、電子写真方式のプリンタによって実現される。しかしながら、本発明は、インクジェットプリンタ等、他の印刷方式を採用したプリンタによって実現されてもよい。
【0010】
[第1の実施形態]
以下では、図1乃至図7を参照して第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す断面図である。ここでは、本発明に関する主要な要素についてのみ説明を記載する。
【0011】
プリンタ100は、記録材カセット109、手差しトレイ121、画像形成部107、定着装置116、メイン搬送路140、排出搬送路141、反転用搬送路142及び両面ユニット130を含む。また、プリンタ100は、各搬送路において記録材を搬送するために、複数のローラ、例えば、給送ローラ102、レジストローラ104及び排出ローラ120を含む。さらに、プリンタ100は、装置内の記録材を検知するための複数のセンサ、例えば、記録材有無センサ101、レジストセンサ105、記録材検知センサ106及び排出センサ114を含む。
【0012】
記録材カセット109及び手差しトレイ121は、給送手段として機能し、画像を形成する記録材を装置内に供給する。本実施形態によれば、記録材カセット109及び手差しトレイ121には、予め定められたサイズである定型サイズの記録材及び定型サイズとは異なる任意サイズの記録材を載置できる。さらに、記録材カセット109は、定型サイズの記録材を載置した場合、メカ的なスイッチにより、例えば、A4、B5などの定型サイズの何れであるかを検知する。
【0013】
画像形成部107は、記録材に画像を形成するために、露光部、感光体ドラム及び現像部を含む。画像形成部107は、露光部により像担持体としての感光体ドラム上に静電潜像を形成する。この静電潜像は後述するプリンタ制御部401が受信した画像データに応じて形成される。形成された静電潜像は、現像部により現像され、所定の転写位置で記録材に転写される。定着装置116は、記録材に形成されたトナー像を加熱及び加圧することにより、当該記録材に形成されたトナー像を定着させる。
【0014】
メイン搬送路140は、給送ローラ102から排出ローラ120までに配置され、記録材に画像を形成する搬送路である。排出搬送路141は、排出ローラ120からプリンタ100の機外までに配置され、記録材を機外へ排出する搬送路である。また、排出搬送路141は、記録材の両面に画像形成する場合、表面に画像が形成された記録材を反転用搬送路142に搬送するための搬送路でもある。反転用搬送路142は、排出ローラ120からレジストローラ104までに配置され、メイン搬送路140に表裏を反転させた記録材を供給するための搬送路である。
【0015】
両面ユニット130は、反転用搬送路142の一部を形成する。また、両面ユニット130は、プリンタ100に着脱可能なオプションユニットであってもよい。また、両面ユニット130は、記録材の主走査方向の位置ずれを規制する規制手段としての規制部108を含む。
【0016】
給送ローラ102は、記録材カセット109に載置された記録材を1枚づつ装置内へ搬送する。レジストローラ104は、搬送されてきた記録材について、画像形成部107で画像を転写するタイミングを調整するローラである。排出ローラ120は、記録材を機外へ排出するためのローラである。また、排出ローラ120は、記録材の両面に画像形成する場合、表面に画像が形成された記録材を排出搬送路141に搬送した後に、逆回転して当該記録材を反転用搬送路142へ搬送する。
【0017】
記録材有無センサ101は、記録材カセット109に載置される記録材の有無を検知するセンサである。レジストセンサ105、記録材検知センサ106及び排出センサ114は、搬送されてきた記録材を検知する。これらのセンサは、メカ的な構成のスイッチでも光学的な構成のセンサでもよい。レジストセンサ105は、搬送されてきた記録材と、感光体ドラムに形成されたトナー像との転写タイミングを調整するために用いられる。また、レジストセンサ105は、記録材の副走査方向の長さを測定するためにも用いられる。記録材の副走査方向の長さは、レジストセンサ105が搬送されてきた記録材を検知している時間と、記録材の搬送速度とから求められる。記録材検知センサ106は、メイン搬送路140の両端部における記録材の有無を検知し、記録材の主走査方向の長さを求めるために用いられる。
【0018】
図2A及び図2Bを参照し、記録材検知センサ106を用いて、記録材の主走査方向における長さの分類を求める方法について説明する。図2A及び図2Bは、本実施形態に係る記録材検知センサの詳細な構成を示す図である。
【0019】
図2Aに示すように、記録材検知センサ106は、メイン搬送路140の主走査方向における両端にそれぞれセンサ106a、106bを備える。センサ106a、106bは、簡易な構成であるメカ的なスイッチであることが望ましい。センサ106a、106bは、メイン搬送路140上に配置され、記録材が搬送されてくると、記録材に押されて変移し、記録材を検知することができる。
【0020】
本実施形態に係るプリンタ100は、このセンサ106a、106bを用いて記録材の主走査方向の長さの分類を求める。例えば、主走査方向の長さを3種類の分類に分けることができる。センサ106a及びセンサ106bの両方が記録材を検知した場合、記録材の主走査方向の長さをAmm以上であると判断し、分類Aとする。また、センサ106a又はセンサ106bの何れか一方が記録材を検知した場合、記録材の主走査方向の長さをAmmより短くBmm以上であると判断し、分類Bとする。さらに、センサ106a及びセンサ106bの両方が記録材を検知しない場合、記録材の主走査方向の長さをBmmより短いと判断し、分類Cとする。図2Aに示す記録材201は、センサ106a及びセンサ106bの両方に検知される主走査方向の長さであるため、分類Aとなる。一方、図2Bに示す記録材202は、センサ106a及びセンサ106bの両方に検知されてない主走査方向の長さであるため、分類Cとなる。
【0021】
ここで、本実施形態によるプリンタ100は、記録材の副走査方向の長さも測定する。副走査方向の長さは、レジストセンサ105を用いて測定される。レジストセンサ105は、搬送路上に配置され、かつ、どのようなサイズの記録材であっても通過する位置に配置されている。また、レジストセンサ105は、センサ106a、106bと同様の構成である。副走査方向の長さの検出は、記録材がレジストセンサ105を通過する時間と、搬送速度とから求められる。レジストセンサ105を通過する時間は、記録材の先端がレジストセンサ105に到達してから記録材の後端が通過するまでの時間となる。プリンタ100は、搬送される記録材における主走査方向の長さの分類及び副走査方向の長さを用いて、当該記録材の主走査方向の長さを導出する。
【0022】
図3A及び図3Bを参照し、導出された記録材の主走査方向の長さに基づいて両面ユニット130に配置された規制部108の動作について説明する。図3A及び図3Bは、本実施形態に係る規制部を示す図である。
【0023】
規制部108は、反転用搬送路142上を搬送される記録材の主走査方向の搬送位置を規制する。規制部108は、ガイド303a、303b及び駆動手段としての駆動部301を含む。ガイド303aは、反転用搬送路142に沿って固定され、記録材の一方の側面をガイドする。ガイド303bは、記録材の他方の側面をガイドし、移動可能に配置される。駆動部301は、ガイド303bを主走査方向に駆動する。駆動部301は、ガイド303bに接続され、例えば、モータを含んでもよい。ガイド303bは、駆動部301から伝達される駆動力により矢印L1の範囲で副走査方向と平行となる状態で主走査方向に移動する。
【0024】
図3Aは、反転用搬送路142へ反転された記録材302が搬送されてきた状態を示す。即ち、本図は、記録材302が排出搬送路141及び反転用搬送路142を搬送される間に、主走査方向の搬送位置がずれた状態を示している。プリンタ100は、通常、記録材の両面に画像を形成する場合、表面に画像を形成した後に記録材を反転させる。ここで、記録材を反転させる工程において、搬送路が長いため、搬送位置が主走査方向にずれる可能性がある。そのため、本実施形態によるプリンタ100は、反転用搬送路142において、記録材の主走査方向の搬送位置を規制することにより、裏面に形成する画像の位置を合わせる。
【0025】
図3Bは、規制部108により記録材302の主走査方向の搬送位置が規制された状態を示す。駆動部301は、導出された記録材302の主走査方向の長さL2に基づいて、ガイド303bを駆動させる。ここで、駆動部301は、図3Bに示すように、記録材302の主走査方向の長さL2と、ガイド303a及びガイド303bの間の直線距離が長さL2に一致するようにガイド303bを移動させる。これにより、記録材302は、ガイド303bからの押圧によってガイド303aに押し当てられる。即ち、プリンタ100は、どのようなサイズの記録材であってもガイド303aを基準として主走査方向の搬送位置を規制する。このように規制することで、プリンタ100は、感光体ドラムに形成する静電潜像の書き出し位置を合わせることがきる。
【0026】
図4は、本実施形態に係るプリンタの制御ブロックを示す図である。ここでは、本発明に関する主要な制御ブロックについてのみ説明を記載する。即ち、本発明によるプリンタ100は、以下で示す制御ブロック以外が実装されてもよい。
【0027】
プリンタ100は、プリンタ制御手段として機能するプリンタ制御部401及びエンジン制御部402を含む。プリンタ制御部401は、外部のPCから印刷ジョブを受信し、エンジン制御部402へ印刷する画像データを出力する。もちろん、プリンタ100は、当該プリンタ100に含まれるスキャナ部から読み込まれた画像データを用いて記録材に画像を形成してもよい。また、プリンタ制御部401は、プリンタ100に含まれる操作部又は外部PCを介して、操作者から入力された設定の取得及びプリンタ100の内部情報の通知を行う。エンジン制御部402は、図1に示す各コンポーネントを制御することにより、プリンタ制御部401からシリアル通信によって伝達された情報に従って記録材に画像を形成する。
【0028】
プリンタ100は、さらに、給送部409、画像形成制御部410、両面ユニット制御部404、導出部403及び判定部408を含む。給送部409は、給送手段として機能し、記録材カセット109又は手差しトレイ121に載置された記録材を機内に給送する。画像形成制御部410は、図1に示す画像形成部107、定着装置116及び各ローラを制御して記録材に画像を形成する。
【0029】
導出部403は、導出手段として、記録材の表面に画像を形成する間に、搬送中の記録材の主走査方向の長さを導出する。導出部403は、特定部406及び測定部407を含む。特定部406は、図2を用いて説明したように、特定手段として機能し、搬送中の記録材の主走査方向の長さの分類を特定する。測定部407は、測定手段として機能し、レジストセンサ105を用いて、搬送中の記録材の副走査方向の長さを測定する。導出部403は、測定部407が測定した記録材の副走査方向の長さ及び特定部406が特定した主走査方向の長さの分類と、テーブル411とを用いて、記録材の主走査方向の長さを導出する。このテーブル411は、記録材の副走査方向の長さ及び主走査方向の長さの分類と、主走査方向の長さとの対応関係を予め定義している。
【0030】
判定部408は、判定手段として機能し、給送部409に載置された記録材のサイズを判定する。判定部408は、通常、記録材カセット109に含まれるセンサを用いて記録材カセット109に載置された記録材のサイズを判定する。ここで、本実施形態によるプリンタ100は、判定部408で記録材のサイズが判定された場合には、記録材の主走査方向の長さの分類及び記録材の副走査方向の長さを導出しなくてもよい。この場合、規制部108は、判定部408によって判定された記録材のサイズに基づいて、主走査方向の搬送位置を規制する。具体的に、判定部408では、A4、B5などの予め定められた定型サイズの記録材に関して、判定可能である。しかしながら、判定部408は、定型サイズとは異なる任意サイズの記録材に関してサイズを判定することができない。したがって、プリンタ100は、判定部408において判定不可能なサイズの記録材について、導出部403によって記録材のサイズを導出する。さらに、プリンタ100は、常に導出部403によって記録材のサイズを導出してもよい。これは、例えば、記録材カセット109に複数種類のサイズの記録材が積載された場合に有効である。このような場合、記録材カセット109に配置されたセンサを用いて測定されたサイズは、誤っている可能性が高い。もちろん、これらの設定は、操作者によって設定されてもよい。
【0031】
両面ユニット制御部404は、当該両面ユニット130内に搬送された記録材の搬送を制御する。また、両面ユニット制御部404は、制御手段として機能し、規制部108を制御するための制御部405を含む。制御部405は、導出部403又は判定部408によって出力された記録材の主走査方向の長さに基づいて、駆動部301を介してガイド303bを駆動させる。
【0032】
図5は、本実施形態に係る記録材の搬送位置を規制する制御を示すフローチャートである。まずステップS501において、エンジン制御部402は、開始する印刷ジョブが記録材の両面に画像を形成する両面形成を指定した印刷ジョブか否かを判定する。両面形成でない場合、エンジン制御部402は、処理を終了する。一方、両面形成である場合、ステップS502において、判定部408は、給送部に載置された記録材のサイズを判定する。ここで、判定部408によるサイズの判定が可能であった場合、エンジン制御部402は、処理をS504に遷移させる。
【0033】
一方、判定部408によるサイズの判定が不可能であった場合、ステップS503において、導出部403は、搬送中の記録材における主走査方向の長さを導出する。ここで、導出部403は、記録材の表面に画像が形成されるときに、主走査方向の長さを導出する。最後に、ステップS504において、制御部405は、判定部408又は導出部403によって出力された記録材の主走査方向の長さに基づいて、ガイド303bを制御することにより、反転用搬送路142に搬送されてきた記録材の主走査方向の搬送位置を規制する。ここで、制御部405は、記録材の主走査方向の長さが搬送路の最大幅と一致する場合、ガイド303bの制御は行わない。また、制御部405は、記録材の搬送位置を規制した後に、ガイド303bの位置を元に(例えば、図3Aの位置に)戻す必要がある。また、連続して複数枚の記録材に画像を形成する場合であっても、記録材ごとに戻す必要がある。これは、次に搬送されてくる記録材が反転用搬送路142にずれた状態で搬送された場合のジャムを防止するためである。
【0034】
また、エンジン制御部402は、導出した記録材の主走査方向の長さに関する情報をプリンタ制御部401に対して通知してもよい。通知する情報は主走査方向の長さそのものの情報でもよいし、規制部材の移動量の情報でもよい。プリンタ制御部401は、通知された主走査方向の長さに応じて感光体ドラムに静電潜像の画像書き出し開始のタイミングとなる形成開始タイミングを変更するようにエンジン制御部に対して指示する。これにより、記録材の裏面における画像の形成位置を変更でき、表面と裏面に形成される画像の位置を記録材のサイズや主走査方向の搬送位置に応じて調整することができる。
【0035】
次に、図6及び図7を参照して、導出部403による記録材の主走査方向の長さを導出する方法について説明する。図6は、本実施形態に係る記録材の主走査方向の長さを導出する方法を示すフローチャートである。図7は、本実施形態に係る記録材の主走査方向の長さを導出するテーブルを示す図である。
【0036】
まず、ステップS601において、導出部403は、特定部406によって特定された搬送中の記録材における主走査方向の長さの分類を取得する。続いて、ステップS602において、導出部403は、測定部407によって測定された記録材の副走査方向の長さを取得する。次に、ステップS603において、導出部403は、テーブル411を参照して記録材の主走査方向の長さを導出する。
【0037】
図7に示すように、テーブル411は、列に主走査方向の長さの分類701を示し、行に副走査方向の長さ702を示す。ここでは、一例として、主走査方向の長さを3つの分類A、B、Cに分類しているが、記録材検知センサ106の構成を変更することにより、より多くの分類に分けることができる。副走査方向の長さ702は、図7に示すように、プリンタ100で画像形成可能な最小サイズMinと、最大サイズMaxとの間で定義される。また、テーブル411は、主走査方向の長さの分類と、副走査方向の長さとに対応する主走査方向の長さ703を予め定義している。したがって、導出部403は、特定部406及び測定部407からの情報を用いて、対応する記録材の主走査方向の長さをテーブル411から取得する。導出部403は、取得した記録材の主走査方向の長さを制御部405に出力して処理を終了する。
【0038】
[搬送位置の調整動作の例]
次に、図12乃至図15を参照して、搬送位置の調整動作の例について説明する。以下の例では、記録材サイズの認識が不可能な記録材カセット109又は手差しトレイ121からの給紙が指示されており、かつ、両面印字が指定されていることが前提となる。
【0039】
まず、図12を参照して、通常の記録材の調整動作について説明する。図12は、第1の実施形態に係る記録材の調整動作の具体例を示すフローチャートである。
【0040】
ステップS1201において、エンジン制御部402は、記録材サイズの認識が不可能な記録材カセット109又は手差しトレイ121から記録材の給紙を開始する。ステップS1202において、エンジン制御部402は、両面ユニット制御部404に対して規制部(ガイド303b)の調整指示を出す。両面ユニット制御部404は、調整指示を受けて規制部の調整位置を主走査方向の長さの最大値に揃える。
【0041】
給紙された記録材は、給送ローラ102を経てメイン搬送路140へ送り込まれレジストローラ104を経て搬送され、斜行補正される。そして、レジストローラ104を経てレジストセンサ105と記録材検知センサ106を経て画像形成部107に到達する。
【0042】
ステップS1203において、記録材の先端をレジストセンサ105で検知すると、ステップS1204でエンジン制御部402は、搬送される記録材の通過時間の計時を開始する。なお、エンジン制御部402は、画像形成部107における画像の書き込みタイミングと記録材の搬送動作を同期させるように記録材の搬送タイミングを制御する。
【0043】
レジストセンサ105で記録材を検知してから所定時間の経過後にセンサ106aとセンサ106bとで構成させる記録材検知センサ106の状態を監視する。この所定時間とは、レジストセンサ105とセンサ106a、bとの間の距離及び記録材の搬送速度によって決定される。センサ106a、bは、例えば、搬送路に対して搬送される記録材の最大値を想定した位置(主走査方向の両端)に設置される。
【0044】
ステップS1205において、エンジン制御部402は、センサ106aとセンサ106bとを監視して両方のセンサで記録材を検知していれば、主走査方向の長さが最大値の記録材であると判断する。そして、エンジン制御部402は両面ユニット制御部404に対して調整指示を行わない。
【0045】
その後、記録材が搬送されて画像形成部107において画像形成が開始され、レジストセンサ105で記録材の後端を検知したら、ステップS1206において、エンジン制御部402は通過時間の測定を終了する。
【0046】
ステップS1205において、エンジン制御部402は、センサ106aとセンサ106bとを監視して両方のセンサ106a、106bで記録材を検出しているか否かを判定する。両方のセンサ106a、106bで記録材を検知していない場合(図2Bのような場合)、ステップS1207で、エンジン制御部402は、両面ユニット制御部404に対して規制部の調整指示を行う。具体的に、エンジン制御部402は、主走査方向の長さが最大値の記録材の次に小さい記録材の主走査方向の長さに合わせるように調整指示を行う。
【0047】
その後、記録材が搬送されて画像形成部107において画像形成が開始され、レジストセンサ105で記録材の後端を検知したら、ステップS1208で通過時間の測定を終了する。
【0048】
ステップS1209において、エンジン制御部402は、通過時間の計時結果から求まる記録材の副走査方向の長さと規制部の調整位置とを対応づけたテーブルを参照する。これにより、ステップS1210において、エンジン制御部402は、規制部の位置の調整が必要か否かを判断し、必要な場合は、ステップS1211で両面ユニット制御部404に対して調整指示を行う。一方、必要でない場合、エンジン制御部402は、処理をステップS1212へ遷移させる。
【0049】
なお、S1210において判定される調整が必要な場合とは、記録材の副走査方向の長さがS1207で規制部を制御するために想定された主走査方向の長さより短い場合を示す。
【0050】
ステップS1212において、エンジン制御部402は、両面ユニット制御部404に対して調整指示した規制部の調整位置をプリンタ制御部401に対して通知する。
【0051】
プリンタ制御部401は、通知された規制部の位置に応じた画像書き出しタイミングを記憶しており、通知された位置に応じて画像書き出しタイミングを変更する。これにより、本実施形態に係るプリンタ100は、記録材の2面目において、適切な位置に画像を形成することができる。
【0052】
次に、図13乃至図15を参照して、ユーザが記録材を片寄せして載置した場合の制御について説明する。なお、ユーザが記録材を片寄せするとは、例えば、手差しトレイ121においてユーザが搬送路の端部に記録材の側面(副走査方向の長さを有する面)のどちらか一方を寄せてセットすることを示す。
【0053】
図13は、第1の実施形態に係る記録材の調整動作の具体例を示すフローチャートである。図14は、第1の実施形態に係る、記録材が主走査方向の片側に寄せられた状態を示す図である。図15は、第1の実施形態に係る、記録材が主走査方向の片側に寄せられた状態を示す図である。
【0054】
ステップS1301において、エンジン制御部402は、記録材サイズの認識が不可能な記録材カセット109又は手差しトレイ121から記録材の給紙を開始する。ステップS1302において、エンジン制御部402は、両面ユニット制御部404に対して規制部の調整指示を出す。両面ユニット制御部404は、調整指示を受けて規制部の調整位置を主走査方向の長さの最大幅に揃える。
【0055】
給紙された記録材はユーザからサイズ指定がなくサイズが不定であり、その記録材は給送ローラ102を経てメイン搬送路140へ送り込まれレジストローラ104を経て搬送され、斜行補正される。その後、レジストローラ104を経てレジストセンサ105と記録材検知センサ106を経て画像形成部107に到達する。
【0056】
ステップS1303において、記録材の先端をレジストセンサ105で検知すると、ステップS1304でエンジン制御部402は、搬送される記録材の通過時間の計時を開始する。なお、エンジン制御部402は、画像形成部107における画像の書き込みタイミングと記録材の搬送動作を同期させるように記録材の搬送タイミングを制御する。
【0057】
レジストセンサ105で記録材を検知してから所定時間の経過後にセンサ106aとセンサ106bとで構成させる記録材検知センサ106の状態を監視する。この所定時間とは、レジストセンサ105とセンサ106a、bとの間の距離及び記録材の搬送速度によって決定される。センサ106a、bは、例えば、搬送路に対して搬送される記録材の最大値を想定した位置(主走査方向の両端)に設置される。
【0058】
ステップS1305において、エンジン制御部402は、センサ106aとセンサ106bとを監視してセンサ106bのみで記録材を検知している場合、記録材が主走査方向の片側(図14参照)に寄せられていると推測する。図14に示すように記録材が片寄せされていると判断した場合、エンジン制御部402は、この判断結果に応じて、規制部としてのガイド303bを主走査方向の最大値の位置に制御させる。これは、ガイド303bを狭めるように駆動すると記録材が両面ユニットの反転用搬送路142に搬送された場合にガイド303bに当接して紙詰まりや記録材にダメージを与える危険性があるからである。つまり、記録材が主走査方向の片側に寄せられていると推測される場合には、エンジン制御部402は、両面ユニット制御部404に対して調整指示を行わない。
【0059】
その後、ステップS1306において、エンジン制御部402は、レジストセンサ105で記録材の後端を検知すると、ステップS1307でレジストセンサ105による通過時間の測定を終了する。
【0060】
一方、ステップS1305において、エンジン制御部402は、センサ106aとセンサ106bとを監視してセンサ106aのみで記録材を検知している場合、記録材が主走査方向の片側(図15参照)に寄せられていると推測する。図15に示すように記録材が片寄せされていると判断した場合、エンジン制御部402は、両面ユニット制御部404に対して規制部の調整指示を行う。具体的に、エンジン制御部402は、上述の判断結果に応じて、規制部であるガイド303bを駆動させて主走査方向の長さの最大値の次に小さい記録材の主走査方向の長さに合わせるように調整指示を行う。調整を行うのは、規制部を調整したほうが記録材が規制部にあてがわれて調整される可能性が高いからである。
【0061】
ステップS1309において、レジストセンサ105で記録材の後端を検知したら、ステップS1310よりレジストセンサ105による通過時間の測定を終了する。
【0062】
ステップS1311において、エンジン制御部402は、通過時間の計時結果から求まる記録材の副走査方向の長さと規制部の調整位置とを対応づけたテーブルを参照する。ステップS1312において、エンジン制御部402は、想定されたサイズの記録材が搬送されたか否かを判定する。テーブルから該当する記録材に対応するデータが見つからなかった場合、ステップS1313において、エンジン制御部402は、主走査方向の長さの最大値に規制部を調整する。その後、ステップS1314において、エンジン制御部402は搬送速度を低下させる。これは、記録材の副走査方向の長さが想定された長さとはことなるために搬送速度を遅くして(想定される長さの場合の速度より遅くする)紙詰まりなどの発生によるダメージを軽減させるためである。
【0063】
一方、S1312で記録材の副走査方向の長さが想定された長さであった場合、ステップS1315において、エンジン制御部402は、テーブルを参照して、規制部の位置の調整が必要か否かを判定する。調整が必要な場合、ステップS1316において、エンジン制御部402は、両面ユニット制御部404に対して調整指示を行う。調整が必要でない場合、ステップS1317に進む。なお、S1315において判定される調整が必要な場合とは、記録材の副走査方向の長さがステップS1308で規制部を制御するために想定された主走査方向の長さより短い場合を示す。
【0064】
ステップS1317において、エンジン制御部402は、両面ユニット制御部404に対して調整指示した規制部の調整位置をプリンタ制御部401に対して通知する。
【0065】
プリンタ制御部401は、通知された規制部の位置に応じた画像書き出しタイミングを記憶しており、通知された位置に応じて画像書き出しタイミングを変更する。これにより、本実施形態に係るプリンタ100は、記録材の2面目において、適切な位置に画像を形成することができる。
【0066】
なお、上述の例では記録材サイズの認識が不可能な記録材カセット109又は手差しトレイ121が指定された場合について説明した。このような場合には、ユーザが記録材サイズが不定であることを指示して給紙指示を行うことになる。なお、ユーザからの指示は不図示のオペレーションパネルやプリンタ100に接続されるコンピュータからの命令によって行われる。
【0067】
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、搬送される記録材の主走査方向の長さを導出し、導出した主走査方向の長さに基づいて、反転用搬送路において搬送される記録材の搬送位置を規制する。したがって、本画像形成装置は、どのようなサイズの記録材であっても、反転用搬送路でずれる可能性のある記録材の搬送位置を規制する。これにより、本画像形成装置は、両面形成時の記録材の裏面に形成する画像のズレを抑制しうる。また、本画像形成装置は、主走査方向の長さを導出するため、記録材の表面に形成された画像に合わせて、裏面に形成する画像の書き出し位置を調整することができる。
【0068】
また、本画像形成装置は、簡易的なセンサを用いて特定した主走査方向の長さの分類と、測定された副走査方向の長さとを用いて、記録材の主走査方向の長さを導出する。したがって、本画像形成装置は、主走査方向の長さを詳細に測定する高精度なセンサを必要とすることなく、反転用搬送路において記録材の搬送位置を規制しうる。よって、本画像形成装置は、コストの増加を招くことなく、画像形成の品質を向上しうる。
【0069】
また、本画像形成装置は、記録材の副走査方向の長さを考慮して搬送位置を規制する。したがって、あらゆるサイズの記録材に対しても適正に搬送位置を規制して、両面形成時の記録材の裏面に形成する画像のズレを抑制しうる。
【0070】
また、本画像形成装置は、記録材が片寄せされて使用される場合を考慮して搬送位置を規制する。したがって、ユーザが記録材を片寄せした場合であっても記録材にダメージを与えずに適正に搬送位置を規制して、両面形成時の記録材の裏面に形成する画像のズレを抑制しうる。
【0071】
[第2の実施形態]
次に、図8及び図9を参照して、第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態と比較して、記録材の主走査方向の長さを導出する方法を簡略化し、画像形成のスループットを向上させる。なお、ここでは、第1の実施形態と異なる技術についてのみ説明を記載する。
【0072】
図8は、本実施形態に係る記録材の主走査方向の長さを導出する方法を示すフローチャートである。図9は、第2の実施形態に係る記録材の長さを導出するテーブルを示す図である。本実施形態による主走査方向の長さの導出は、副走査方向の長さ又は主走査方向の長さの分類の何れか一方と、主走査方向の長さとの対応関係が定義されたテーブルを用いる。ここでは、副走査方向の長さを用いて導出する方法を例として説明する。
【0073】
ステップS602において、導出部403は、測定部407により記録材の副走査方向の長さをレジストセンサ105を用いて測定する。次に、ステップS801において、測定された記録材の副走査方向の長さと、テーブル900とを用いて、記録材の主走査方向の長さを導出する。図9に示すように、テーブル900は、副走査方向の長さ901に対応する主走査方向の長さ902が定義されている。したがって、導出部403は、測定された副走査方向の長さに基づいて、対応する主走査方向の長さをテーブル900から取得する。
【0074】
このように、本実施形態によるプリンタ100は、記録材の主走査方向の長さを導出する処理を簡略化し、画像形成に要する処理時間を低減しうる。さらに、記録材検知センサ106が不要となるためコストを低減しうる。同様に、主走査方向の長さの分類に対応する主走査方向の長さを予め定義したテーブルを用いることで、プリンタ100は、副走査方向の長さを測定する処理時間を削減することができる。
【0075】
[第3の実施形態]
次に、図10及び図11を参照して、第3の実施形態について説明する。本実施形態は、記録材検知センサ106の代わりに、高精度なセンサ、例えば、CCDセンサを用いて、主走査方向の長さを測定することを特徴とする。なお、ここでは、第1の実施形態と異なる技術についてのみ説明を記載する。
【0076】
図10は、本実施形態に係る記録材の主走査方向の長さを測定するためのセンサを示す図である。センサ1001a、1001bは、それぞれ第1の実施形態で説明したセンサ106a、106bの代わりに配置される。センサ106a、106bは、簡易な構成であり、記録材がセンサ上を通過しているか否かを検知する。一方、センサ1001a、1001bは、記録材1002が当該センサ1001a、1001bのどの位置を通過しているかを検知する。すなわち、センサ1001a、1001bは、搬送中の記録材における主走査方向の両端の搬送位置を検知する。
【0077】
例えば、記録材1002がセンサ1001a、1001bを図10に示すように通過することを想定する。センサ1001aは、当該センサ1001a上を通過する部分の記録材1002における主走査方向の長さを長さL3と検知する。また、センサ1001bは、当該センサ1001b上を通過する部分の記録材1002における主走査方向の長さを長さL3と検知する。導出部403は、長さL3及び長さL4に、予め定められたセンサ1001aとセンサ1001bとの間の直線距離L5を加算することにより記録材1002の主走査方向の長さを導出する。そのため、センサ1001a及びセンサ1001bは、記録材の主走査方向のサイズがどのようなサイズであっても記録材の両端がそれぞれセンサ1001a、1001bを通過するように形成される必要がある。
【0078】
図11は、本実施形態に係るプリンタの制御ブロックを示す図である。ここでは、第1の実施形態との違いについてのみ説明を記載する。
【0079】
図11に示すように、プリンタ100は、主走査方向の長さを測定するためのセンサ1001を含む。また、導出部403は、図4に示す主走査方向の長さの分類を特定する特定部406及び副走査方向の長さを測定する測定部407を含まなくてよい。さらに、プリンタ100は、主走査方向の長さの分類及び副走査方向の長さの少なくとも一方から、主走査方向の長さを導出するためのテーブルを予め定義しなくてよい。
【0080】
このように、本実施形態によるプリンタ100は、直接的にセンサ1001a、1001bを用いて記録材の主走査方向の長さを測定するため、導出する精度が高い。また、プリンタ100は、副走査方向の長さを測定する処理と、テーブルを用いて主走査方向の長さを導出する処理とを削減でき、画像形成のスループットを向上しうる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】第1の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す断面図である。
【図2A】、
【図2B】第1の実施形態に係る記録材検知センサを示す図である。
【図3A】、
【図3B】第1の実施形態に係る規制部を示す図である。
【図4】第1の実施形態に係るプリンタの制御ブロックを示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る記録材の搬送位置を規制する制御を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態に係る記録材の主走査方向の長さを導出する方法を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態に係る記録材の長さを導出するテーブルを示す図である。
【図8】第2の実施形態に係る記録材の主走査方向の長さを導出する方法を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施形態に係る記録材の長さを導出するテーブルを示す図である。
【図10】第3の実施形態に係る記録材の主走査方向の長さを測定するセンサを示す図である。
【図11】第3の実施形態に係るプリンタの制御ブロックを示す図である。
【図12】第1の実施形態に係る記録材の調整動作の具体例を示すフローチャートである。
【図13】第1の実施形態に係る記録材の調整動作の具体例を示すフローチャートである。
【図14】第1の実施形態に係る、記録材が主走査方向の片側に寄せられた状態を示す図である。
【図15】第1の実施形態に係る、記録材が主走査方向の片側に寄せられた状態を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
100:プリンタ
105、106:センサ
401:プリンタ制御部
402:エンジン制御部
403:導出部
404:両面ユニット制御部
405:制御部
406:特定部
407:測定部
408:判定部
409:給送部
410:画像形成制御部
411:テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材の両面に画像形成可能な画像形成装置であって、
記録材の表面に画像を形成する間に、搬送中の記録材の主走査方向の長さを導出する導出手段と、
前記表面に画像を形成された記録材を反転する反転用搬送路と、
前記反転用搬送路において搬送される記録材の主走査方向の搬送位置を規制する規制手段と、
前記導出手段が導出した記録材の主走査方向の長さに基づいて、前記規制手段の動作を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記導出手段は、
搬送中の記録材の副走査方向の長さを測定する測定手段と、
搬送中の記録材の主走査方向の長さの分類を特定する特定手段を含み、
記録材の副走査方向の長さ及び主走査方向の長さの分類と、主走査方向の長さとの対応関係を定義するテーブルを用いて、前記測定手段が測定した記録材の副走査方向の長さ及び前記特定手段が特定した記録材の主走査方向の長さの分類から、記録材の主走査方向の長さを導出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記導出手段は、搬送中の記録材の副走査方向の長さを測定する測定手段を含み、
記録材の副走査方向の長さと、主走査方向の長さとの対応関係を定義するテーブルを用いて、前記測定手段が測定した記録材の副走査方向の長さから、記録材の主走査方向の長さを導出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記測定手段によって測定された記録材の副走査方向の長さに基づいて、前記規制手段の動作を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記導出手段は、
搬送中の記録材における主走査方向の両端の搬送位置を検知するセンサを含み、
前記センサからの出力に基づいて、主走査方向の長さを導出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記導出手段は、
搬送中の記録材における主走査方向の両端の搬送位置を検知する第1センサと第2センサとを含み、
前記制御手段は、前記第1センサ又は前記第2センサの何れか一方で記録材を検知した場合に、記録材が主走査方向に片寄せされていると判断して、判断結果に基づいて前記規制手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
記録材を給送する給送手段と、
前記給送手段に載置された記録材のサイズを判定する判定手段とをさらに含み、
前記制御手段は、
記録材のサイズが判定可能である場合に、前記判定手段が判定した記録材のサイズを用いて規制手段を制御し、
記録材のサイズが判定不可能である場合に、前記導出手段が導出した記録材の主走査方向の長さを用いて規制手段の動作を制御する
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記規制手段は、
前記反転用搬送路に沿って固定され、記録材の主走査方向の一方の側面をガイドする第1ガイドと、
記録材の主走査方向の他方の側面をガイドする移動可能な第2ガイドと、
前記第2ガイドを駆動するための駆動手段と
を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
画像データを受信して前記制御手段に出力するプリンタ制御手段と、
前記画像データに応じた静電潜像を形成する像担持体と、を有し、
前記制御手段は、前記導出した主走査方向の長さに関する情報を、前記プリンタ制御手段に通知し、
前記プリンタ制御手段は、通知された主走査方向の長さに関する情報に応じて、前記像担持体に静電潜像を形成する場合の形成開始タイミングを制御することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
記録材の両面に画像形成する画像形成方法であって、
記録材の表面に画像を形成する間に、搬送中の記録材の主走査方向の長さを導出する導出工程と、
前記表面に画像を形成された記録材を反転する反転用搬送路において、前記導出工程で導出した記録材の主走査方向の長さに基づいて、記録材の主走査方向の搬送位置を規制する規制工程と、
を備えたことを特徴とする画像形成方法。
【請求項11】
更に、前記導出工程で導出した記録材の主走査方向の長さに関する情報に応じて、画像形成において像担持体に静電潜像を形成する場合の形成開始タイミングを制御する制御工程を備えたことを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
【請求項12】
搬送中の記録材の副走査方向の長さを測定する工程を有し、
測定された副走査方向の長さに基づいて記録材の主走査方向の搬送位置を規制する工程を有することを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
【請求項13】
記録材が主走査方向の一方に片寄せされたことを判断する判断工程と、
前記判断工程の判断結果に応じて記録材の主走査方向の搬送位置を規制する工程を有することを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−195532(P2008−195532A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−80191(P2007−80191)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】