説明

画像形成装置

【課題】 マニュアル等の収納に関するADFの有効活用。
【解決手段】 原稿トレイ201から原稿排出トレイ206まで自動で原稿を搬送する原稿給送部200(ADF)を備えた複写機1におけるADFにおいて、原稿排出トレイ206の下方に収納部(収納スペースS)を備える。この収納部は、凹部と該凹部に対する前記原稿排出トレイ206を兼ねる蓋部材207とからなり、これら蓋部材207及び原稿トレイ201を透明部材で構成する。そして、原稿トレイ201の回動に連動して蓋部材207が開閉される構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機や複合機等の画像形成装置に関し、特に、所定の収納構造を有する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機や複合機等の画像形成装置においては、装置の使用方法を説明するためのマニュアル(冊子等)、装置をメンテナンスするための道具や部品(所謂サービスパーツ)、予備用の用紙等の画像形成装置に関する備品、或いは給紙用の用紙(記録紙)といった画像形成装置に関する物の「収納」に関し、如何に効果的に収納するか、つまり如何に収納スペースを大きくとらず(装置は小型化を図りつつ)且つ外観を損うことなく収納スペースを確保し、かつ利便性良く装置に収納できるようにするかということについて考慮がなされてきた。このことに関し、例えば特許文献1には、装置上面の開閉蓋部材と給紙カセットとを一体化することで、用紙出し入れ作業に際しての用紙カセットを引き出すのに必要なスペースを削減したり、用紙出し入れ作業を容易に行えるようにするといった技術が開示されている。また、特許文献2には、操作パネルの前面下部や筐体の壁面にマニュアル等の冊子を収納するためのマニュアル受けトレイを設けるという技術が開示されている。また、特許文献3には、画像形成装置の周辺機器高さ調整台にマニュアル等の冊子を収納する凹部を設けるという技術が開示されている。
【特許文献1】特許第2595905号公報
【特許文献2】特開2000−194172号公報
【特許文献3】特開2002−244376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、一般的に、画像形成装置には自動原稿搬送装置(ADF;Auto Document Feeder)が備えられているが、上記特許文献にはこのADFに対する収納構造の施与について何ら開示されていない。
【0004】
特許文献1では、用紙カセットを引き出すスペースを削減したり用紙を取り出し易くするといった点では有効と考えられるが、あくまでも給紙用用紙の収納に関するものであり、前記マニュアルやサービスパーツ等の備品を収納するということとは観点が違うものである(この場合、用紙カセットにマニュアル等の備品は収納不可能である)。また、特許文献2では、マニュアル受けトレイが設けられてマニュアル等の収納が可能となるものの、当該マニュアル受けトレイを装置に別途設けることで外観が損なわれる(デザイン性が低下する)ことにもなる。また、特許文献3では、マニュアル等の収納スペースを確保するべく別途高さ調整台を設けなければならず、換言すれば、高さ調整台を設けていない画像形成装置は当該収納スペースが得られないということになる。さらにこの場合、収納場所の視認性が低く(一見してどこにあるか分かり難い)、また収納や取り出し時に屈み込む動作が必要となる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、装置の外観を損なうことなく且つ収納スペースによって装置が大型化されることなく、また収納や取り出しが容易(収納に便利)となるよう、収納に関してADFを有効に活用することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、原稿トレイから原稿排出トレイまで自動で原稿を搬送する自動原稿搬送装置を備えた画像形成装置であって、前記自動原稿搬送装置において原稿排出トレイの下方に収納部を備えることを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、自動原稿搬送装置(ADF)の原稿排出トレイの下方に収納部が備えられるため、当該収納部につまりADFに、マニュアル等の冊子やサービスパーツ或いは予備の原稿等を収納しておくことが可能となる。そして、ADFの原稿排出トレイ下方の空きスペースが利用されるため、別途専用の収納部を設けてADF(強いては画像形成装置)を大型化することなく且つ装置の外観を損なうことなく当該収納が可能となる。また、ADFに収納部が設けられることで、画像形成装置の側方部や底部等に収納部を設けて屈み込むようにして収納物を収納したり取り出したりすることなく、画像形成装置上部に配置されるADFにおいて容易な収納、取り出し動作が可能となる。さらに、原稿排出トレイの下方に収納部が設けられることで、例えば収納部の上方部を透明部材で構成することにより、外部から収納部内が視認可能となり且つ ADF位置でその視認性も高いものとなる。このように、収納に関してADFを有効に活用することができる。
【0008】
請求項2に係る画像形成装置は、請求項1において、前記収納部は、原稿排出トレイの下方に凹設された凹部と、該凹部に対する前記原稿排出トレイを兼ねる蓋部材とからなることを特徴とする。この構成によれば、収納部が凹部と該凹部に対する蓋部材とから構成されるので、収納部をより簡易な構成とすることができるとともに、凹部に対する収納物の収納や取り出しが、蓋部材を開閉することによって容易に行えるようになる。また、この蓋部材は原稿排出トレイを兼ねるものであるため、蓋部材と原稿排出トレイとをそれぞれ別に備える必要がなく、部品点数の低減を図ることができる。
【0009】
請求項3に係る画像形成装置は、請求項2において、前記蓋部材は、前記原稿トレイの開閉動作に連動して開閉可能に構成されていることを特徴とする。この構成によれば、ADFにおいて通常、原稿排出トレイの上方に配置されている原稿トレイの開閉動作と連動して蓋部材を開閉させることができるため、蓋部材の開閉動作を容易に行えるようになる。
【0010】
請求項4に係る画像形成装置は、請求項3において、前記自動原稿搬送装置は、蓋部材を開いた状態で静止させることが可能に構成された所定のロック機構をさらに備えることを特徴とする。この構成によれば、ロック機構により蓋部材を開いた状態で静止させることができ、例えば一方の手で蓋部材を持って開いた状態を維持しつつ、もう片方の手で収納したり取り出したりといった煩わしい動作をすることなく、例えば両手を使って収納や取り出しが容易に行えるようになる。
【0011】
請求項5に係る画像形成装置は、請求項2〜4のいずれかにおいて、前記蓋部材は、収納部内を外部から視認可能とするべく透明部材で構成されていることを特徴とする。この構成によれば、蓋部材が透明部材で構成されて収納部内が外部から視認可能となり、この収納部内に置かれたマニュアル等の収納物が容易に視認されるようになる(何処にマニュアル等が置いてあるのか探さなくても済むようになる)。
【0012】
請求項6に係る画像形成装置は、請求項5において、前記原稿トレイは、収納部内を外部から視認可能とするべく透明部材で構成されていることを特徴とする。この構成によれば、原稿トレイが透明部材で構成されて(且つ上記蓋部材が透明部材で構成されるのに併せて)収納部内が外部から容易に視認可能となり、つまり原稿トレイの下部側を覗き込むようにして収納部内を確認するといったことなく例えばそのままの立ち姿勢又は目線で(上方から見て)より容易に収納部内が視認できるようになる。
【0013】
請求項7に係る画像形成装置は、請求項1において、前記収納部は、原稿排出トレイの下方に着脱自在に設けられた引き出し部からなることを特徴とする。この構成によれば、原稿排出トレイの下方のスペースを有効活用して収納部を設けることができるとともに、収納部を、引き出し部といった簡易な構成で実現することができる。なお、当該引き出し部を備える構成により、収納物の出し入れが容易に行えるようになる。
【0014】
請求項8に係る画像形成装置は、請求項7において、前記自動原稿搬送装置における前記引き出し部の上方部は、該引き出し部内を外部から視認可能とするべく透明部材で構成されていることを特徴とする。この構成によれば、自動原稿搬送装置における引き出し部の上方部が透明部材で構成されて引き出し部内が外部から視認可能となり、この収納部内に置かれたマニュアル等の収納物が容易に視認されるようになる。
【0015】
請求項9に係る画像形成装置は、請求項8において、前記原稿トレイは、前記引き出し部内を外部から視認可能とするべく透明部材で構成されていることを特徴とする。この構成によれば、原稿トレイが透明部材で構成されて(且つ上記自動原稿搬送装置における引き出し部の上方部が透明部材で構成されるのに併せて)引き出し部内が外部から容易に視認可能となり、つまり原稿トレイの下部を覗き込むようにして引き出し部内を確認するといったことなく例えばそのままの立ち姿勢又は目線で(上方から見て)より容易に引き出し部内が視認できるようになる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る画像形成装置によれば、自動原稿搬送装置(ADF)の原稿排出トレイの下方に収納部が備えられるため、当該収納部につまりADFにマニュアル等の冊子やサービスパーツ或いは予備の原稿等を収納しておくことが可能となる。そして、ADFの原稿排出トレイ下方の空きスペースが利用されるため、別途専用の収納部を設けてADF(強いては画像形成装置)を大型化することなく且つ装置の外観を損なうことなく当該収納が可能となる。また、ADFに収納部が設けられることで、画像形成装置の側方部や底部等に収納部を設けて屈み込むようにして収納物を収納したり取り出したりすることなく、画像形成装置上部に配置されるADFにおいて容易な収納、取り出し動作が可能となる。さらに、原稿排出トレイの下方に収納部が設けられることで、例えば収納部の上方部を透明部材で構成することにより、外部から収納部内が視認可能となり且つ ADF位置でその視認性も高いものとなる。このように、収納に関してADFを有効に活用することができる。
【0017】
請求項2に係る画像形成装置によれば、収納部が凹部と該凹部に対する蓋部材とから構成されるので、収納部をより簡易な構成とすることができるとともに、凹部に対する収納物の収納や取り出しが、蓋部材を開閉することによって容易に行えるようになる。また、この蓋部材は原稿排出トレイを兼ねるものであるため、蓋部材と原稿排出トレイとをそれぞれ別に備える必要がなく、部品点数の低減を図ることができる。
【0018】
請求項3に係る画像形成装置によれば、ADFにおいて通常、原稿排出トレイの上方に配置されている原稿トレイの開閉動作と連動して蓋部材を開閉させることができるため、蓋部材の開閉動作を容易に行えるようになる。
【0019】
請求項4に係る画像形成装置によれば、ロック機構により蓋部材を開いた状態で静止させることができ、例えば一方の手で蓋部材を持って開いた状態を維持しつつ、もう片方の手で収納したり取り出したりといった煩わしい動作をすることなく、例えば両手を使って収納や取り出しが容易に行えるようになる。
【0020】
請求項5に係る画像形成装置によれば、蓋部材が透明部材で構成されて収納部内が外部から視認可能となり、この収納部内に置かれたマニュアル等の収納物が容易に視認されるようになる(何処にマニュアル等が置いてあるのか探さなくても済むようになる)。
【0021】
請求項6に係る画像形成装置によれば、原稿トレイが透明部材で構成されて(且つ上記蓋部材が透明部材で構成されるのに併せて)収納部内が外部から容易に視認可能となり、つまり原稿トレイの下部側を覗き込むようにして収納部内を確認するといったことなく例えばそのままの立ち姿勢又は目線で(上方から見て)より容易に収納部内が視認できるようになる。
【0022】
請求項7に係る画像形成装置によれば、原稿排出トレイの下方のスペースを有効活用して収納部を設けることができるとともに、収納部を、引き出し部といった簡易な構成で実現することができる。なお、この引き出し部を備える構成により、収納物の出し入れが容易に行えるようになる。
【0023】
請求項8に係る画像形成装置によれば、自動原稿搬送装置における引き出し部の上方部が透明部材で構成されて引き出し部内が外部から視認可能となり、この収納部内に置かれたマニュアル等の収納物が容易に視認されるようになる。
【0024】
請求項9に係る画像形成装置によれば、原稿トレイが透明部材で構成されて(且つ上記自動原稿搬送装置における引き出し部の上方部が透明部材で構成されるのに併せて)引き出し部内が外部から容易に視認可能となり、つまり原稿トレイの下部を覗き込むようにして引き出し部内を確認するといったことなく例えばそのままの立ち姿勢又は目線で(上方から見て)より容易に引き出し部内が視認できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る画像形成装置について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置の一例である複写機1の内部構成を概略的に示す断面図である。複写機1は、画像形成部100、画像形成部100を備える本体部10の上方に設置された原稿給送部200、本体部10の上部に設置された原稿読取部300、本体部10の下部に設置された給紙部400、本体部10のフロント部に設置された操作表示部500を備えている。
【0026】
原稿読取部300は、原稿の読み取りを行って当該原稿に対応する画像データを生成するものである。原稿読取部300は、光学的に取得した原稿の画像から画像データを生成するCCD(Charge Coupled Device)センサ及び露光ランプ等を備えたスキャナ301などからなり、その上面に、装置原稿読み取り用の第1プラテンガラス302と、ADF原稿読み取り用の第2プラテンガラス303とを備えている。原稿読取部300は、第1プラテンガラス302上に載置された原稿、あるいは原稿給送部200によって第2プラテンガラス303に接するようにして搬送(移動)される原稿を走査しつつ取得した画像データを後述する制御部20へ出力する。
【0027】
原稿給送部200(ADF)は、自動的に原稿読取部300(第2プラテンガラス303の原稿読み取り位置)へ原稿を給送するとともに当該原稿読取部300によって読み取られた原稿を原稿給送部200の排出部へ排出するものである。原稿給送部200は、原稿を載置する原稿トレイ201、搬入ローラ等を備え原稿トレイ201から原稿を搬入させる搬入駆動部202、搬送経路203中の原稿を搬送する搬送ローラ204、搬送ローラ204により搬送されてきた原稿を排出させる排出ローラ205、及び排出ローラ205により排出された原稿を載置(積載)する原稿排出トレイ206等を備えて構成されている。原稿給送部200は、コピー開始の指示入力等に応じて、原稿トレイ201に載置された原稿を自動的に1枚ずつ第2コンタクトガラス303に接触させつつ搬送し、この位置での原稿の露光走査(読み取り)後に原稿排出トレイ206上へ排出させる所謂シートスルータイプの原稿読み取りを実現する。
【0028】
また、原稿給送部200は、例えば装置の背面側を回動支点として本体部10(原稿読取部300)の上面に対して可倒式に構成されており、第1プラテンガラス302(第2プラテンガラス303)の上面を開放するように上方かつ後方側に開くように持ち上げることにより、第1プラテンガラス302の上面に、例えば見開き状態にされた書籍等の読み取り用原稿を載置することが可能に構成されている。
【0029】
給紙部400は、画像形成部100に対して用紙の給紙を行うものである。給紙部400は、各サイズの用紙(記録紙)が収納される給紙カセット401、402、及び本体部10の一側方部に開閉自在に構成された手差しトレイ4031等からなる手差し給紙部403を備えている。また、給紙部400は、給紙カセット401、402から画像形成部100へ用紙を搬送する搬送経路404、手差し給紙部403から画像形成部100へ用紙を搬送する搬送経路405を備えている。各給紙カセット401、402及び手差し給紙部403は、収納されている用紙を取り出すためのピックアップローラ406、407、408、用紙を1枚ずつ各搬送経路に送り出す給紙ローラ409、410、411を備えている。搬送経路404には、用紙を搬送する搬送ローラ412、413、及び搬送されてくる用紙を画像形成部100の手前で待機させるためのレジストローラ414が設けられている。なお、搬送経路405は、レジストローラ414の上流側で搬送経路404と合流している。
【0030】
画像形成部100は、給紙部400によって搬送されてきた用紙に対して所定の画像を形成する(印刷する)ものである。画像形成部100は、同図中に示す矢印方向に回転可能に支持された感光体ドラム101、この感光体ドラム101の周囲に配設された帯電部
102、現像部103、クリーニング部104、レーザ走査ユニット105及び転写ローラ106、転写ローラ106の下流側に配設された定着ローラ107を備えている。
【0031】
帯電部102は、感光体ドラム101の表面を所定電位に均一に帯電させるものである。レーザ走査ユニット105は、後述する画像記憶部30等から送信されてきた画像データに基づき、レーザービームを感光体ドラム101の表面に照射し、感光体ドラム101表面に静電潜像を形成するものである。現像部103は、静電潜像にトナーを付着させて画像(原稿画像)を顕在化させるものである。転写ローラ106は、搬送されてきた用紙を感光体ドラム101に押し付けた状態で、感光体ドラム101上に顕在化したトナー像を当該用紙に転写するものである。定着ローラ107は、用紙に転写されたトナー像を定着させるものである。定着ローラ107は、図略のヒートローラ及び圧ローラからなり、このヒートローラの熱によって用紙上のトナーを溶かし、圧ローラによって圧力をかけてトナーを用紙上に定着させる。クリーニング部104は、用紙への画像の転写が終了した後、感光体ドラム101の表面に残留しているトナーを清掃するものである。
【0032】
本体部10の上部及び側面部には、用紙排出トレイ108、109が設けられており、定着ローラ107から搬送されてきた用紙は、それぞれ排出ローラ110、111によって用紙排出トレイ108、109へ排出される。なお、用紙の搬送方向は、排出分岐ガイド112によって、排出ローラ110側と排出ローラ111側とに切り換え可能に構成されている。
【0033】
操作表示部500は、ユーザの操作に応じて所定の指示入力を行うものである。操作表示部500は、ユーザが印刷実行指示を入力するためのスタートキー501と、印刷部数等を入力するためのテンキー502と、各種複写動作の設定等を入力するための操作ガイド情報等を表示すると共に、種々の操作ボタン等が表示される液晶表示器(LCD)等からなる表示器503(ディスプレイ)とを備えている。
【0034】
図2は、図1に示す複写機1の概略構成を示すブロック図である。複写機1は、装置全体の動作制御を司る制御部20を備えている。制御部20は、複写機1の制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、一時的にデータを保管するRAM(Random Access Memory)、及び上記制御プログラム等をROMから読み出して実行するマイクロコンピュータ等からなり、操作表示部500等において入力された所定の指示情報や、本装置の各所に設けられた各種センサからの検出信号に応じて装置全体の制御を行うものである。この制御部20は、上記画像形成部100、原稿給送部200、原稿読取部300、給紙部400及び操作表示部500、並びに画像記憶部30及び画像処理部40などが接続されている。
【0035】
画像記憶部30は、原稿読取部300によって読み取られた原稿の画像データや図略のネットワークI/F部等を介して外部装置から送信されてきた画像データを一時的に記憶するメモリである。
【0036】
画像処理部40は、上記画像データに対する各種画像処理、例えばガンマ処理や拡大縮小処理を行うものである。画像処理部40では、例えば原稿読取部300による読み取りによって得られた原稿画像に対する画像データのA/D変換が行われ、当該A/D変換された画像データを用いて上記各種画像処理が行われる。
【0037】
ところで、複写機1は、一般的に、当該装置の使用方法等を説明するためのマニュアルなどの冊子や装置をメンテナンスするための道具や部品(サービスパーツ)、或いは予備用(ストック用)の用紙等の備品を有しているが、この備品等を原稿給送部200に収納するという本発明の特徴点について以下に説明する。
【0038】
図3、4は、原稿給送部200の上記収納に関する、さらに詳細な構成について説明するものであって、図3は図1に示す原稿給送部200の拡大斜視図であり、図4は、図3に示す原稿給送部200を側方から見た場合の概略断面図である。ただし、図4は、後述するように原稿トレイ201の回動と連動させて蓋部材207を開いた状態を示している。
【0039】
図3、4に示すように、原稿給送部200は、上記図1で説明した符号201〜206の各構成部の他に蓋部材207及び連結部材208を備えている。蓋部材207は、原稿排出トレイ206の符号Aで示す矢印方向(矢印A方向)の排出原稿積載面(斜面)に沿って該排出原稿積載面を覆うように蓋をすることが可能に形成された所謂「蓋状体」であるとともに、原稿排出トレイ206を兼ねる、具体的には原稿排出トレイ206のトレイ面を兼ねるものである(蓋部材207の上面に、排出されてきた原稿が積載される)。蓋部材207は、上面視略長方形の板状体(平板体)からなる蓋本体2071と、排出口から排出されてくる原稿をガイドし、且つ蓋本体2071の補強材として機能する搬送方向に延設(並設)された複数本のリブ体2072とからなる。
【0040】
ところで、原稿排出トレイ206の下方、つまり蓋部材207と対向する下方部には凹部が形成されている。この凹部は、上方へ向けて開口した例えば上面視略長方形の直方体状に凹設されてなるものであり、蓋部材207より小さい或いは同程度のサイズ(面積)で且つマニュアル等の収納物が収納可能なサイズとなっている。
【0041】
原稿排出トレイ206における上記凹部は、例えば図5の上面概略図(蓋部材207は取り外されている)に示すように、原稿排出トレイ206が側壁部2061で構成され、該側壁部2061によって四方が包囲され(図5では図中左側の側壁部が無く、三方で包囲されているが、実際には原稿給送部200或いは蓋部材207がこの側壁部2061の役目をして四方が包囲されている)、かつ、側壁部2061の上面部Tに当接するようにして蓋部材207が被せられて(載置されて)なる収納空間(以降、収納スペースSという)として与えられる。すなわち、収納スペースS(収納部)は、凹部と蓋部材207とから構成される。
【0042】
なお、収納スペースSは、図5における符号210で示す側面図に示すように、原稿給送部200における原稿排出トレイ206の下方部がさらに原稿読取部300側へ深く凹設されてなるものとしてもよい。この場合、収納スペースSの底面(底板)が原稿給送部200の底面(底板)となっていてもよい。また、蓋部材207により凹部に蓋をする形態としては、上述のように単に側壁部2061の上面部に蓋部材207を載置する形態としてもよいし、例えば凹部の周囲つまり側壁部2061の周端部に該蓋部材207の形状に合わせて所定の段差部を設け、この段差部に嵌合させるようにして蓋をする形態としてもよい。
【0043】
蓋部材207は、図4に示すように、原稿排出口側の基端部において回動軸部2073を備えており、回動軸部2073を回動中心(開閉支点)として符号Bで示す矢印方向(矢印B方向)に回動可能に構成されている。この回動軸部2073は、例えば上記図5の符号2062に示す位置で側壁部2061に軸支されている。なお、回動軸部2073は当該符号2062に示す位置で軸支されなくともよく、例えば原稿給送部200本体の側壁部に軸支されていてもよい。
【0044】
この蓋部材207は、透明部材(透明材質)、例えば透明な、即ち光の透過性が高い樹脂(プラスチック等)で構成されており、収納スペースS(凹部)内が外部から視認可能とされている。
【0045】
当該蓋部材207が透明部材で構成されることに関連して、ここでは原稿トレイ201も蓋部材207と同様に透明部材で構成されている。具体的には、原稿トレイ201における蓋部材207との対向面部に、平板状の透明体2010が設けられている。この透明体2010は、原稿トレイ201に当該透明体2010と同サイズの窓部(開口部)を形成し、この窓部に嵌合されるものである。換言すれば、原稿トレイ201の前記対向面部の周縁部をフレーム部2012(枠体)として構成し、このフレーム部2012に透明体2010を嵌合するものである。ただし、このフレーム部2012も含めて当該対向面部全体が透明部材で構成されていてもよい。
【0046】
このように、(収納スペースSの上部における)原稿トレイ201や蓋部材207を透明部材で構成することにより、例えば図7における原稿給送部200の拡大斜視図に示すように、収納スペースSに収納したマニュアルの収納品Mが、原稿トレイ201や蓋部材207を開けることなく、外部から容易に視認することが可能となる。しかも、複写機1における原稿給送部200の設置位置関係上、ユーザが例えばコピーしようとして原稿トレイ201に原稿を載置するようなときに、屈み込んだりすることなくそのままの姿勢や目線で容易にこの収納品Mを視認することができる。
【0047】
ところで、原稿トレイ201は、原稿搬入口側の基端部に回動軸部2013を備えており、この回動軸部2013が原稿給送部200の例えば本体側壁部で軸支され、符号Cで示す矢印方向(矢印C方向)に回動可能に構成されている。また原稿トレイ201には、該原稿トレイ201の例えば先端部近傍位置に手前側に突設されてなる取手部2014が設けられている(好適に把持可能であればいずれの取手部であってもよい)。これにより、ユーザは取手部2014を把持して、原稿トレイ201を回動させて持ち上げたり、或いは図3に示す通常使用時の位置まで下げる動作が行い易くなる。
【0048】
なお、原稿トレイ201の上記基端部の上面部には、原稿トレイ201上に載置された原稿の幅に合わせて(原稿の端部を揃えて好適に自動搬入させるべく)符号Dで示す矢印方向にスライド移動(幅調整)可能に構成された1対のガイド部材2015が設けられている。
【0049】
蓋部材207と原稿トレイ201とは、これらの両側面側、すなわち原稿搬送方向に垂直な方向の左右両端部において一対の連結部材208(連結アーム)により連結されている。連結部材208は、例えば直線状の板状体(棒状体でもよい)からなり、回転軸部2081において原稿トレイ201(原稿トレイ201の基端側壁部2011)に対して回転自在に連結されており、また回転軸部2082において蓋部材207(蓋本体2071の両側面部)に対して回転自在に連結されている。連結部材208と蓋部材207との連結位置は、蓋部材207の原稿搬送方向における略中央部となっているが、この位置に限らず、基端側或いは先端側としてもよい。連結部材208と原稿トレイ201との連結位置も同図に示す基端側壁部2011の略中央部位置に限らず、基端側或いは先端側であってもよい。
【0050】
このように、原稿トレイ201と蓋部材207とがそれぞれ回動軸部2013、2073を支点として回動可能に構成され、かつ、互いが連結部材208で回転自在に連結されているため、原稿トレイ201を矢印C方向に回動させるのに伴って蓋部材207も矢印B方向に回動するため、原稿トレイ201の開閉動作に連動させて蓋部材207を収納スペースS(凹部)に対して開閉させることが可能となる。換言すれば、蓋部材207は、原稿トレイ201と同期しての開閉動作(同期開閉)が可能となっている。
【0051】
ところで、原稿給送部200は、蓋部材207を開いた状態でその位置に静止させる、つまりその位置で回動を規制する(位置固定する)ことが可能に構成された所定のロック機構を備えている。このロック機構は、ここでは、蓋部材207と原稿給送部200の本体側壁部221とにおいて構成される。以下、このロック機構について説明する。
【0052】
図6は、この蓋部材207及び本体側壁部221において構成されるロック機構の一例を示す図であり、該ロック機構部を概略的に示す断面図である。まず、ロック機構の蓋部材207側の機構として、蓋部材207の例えば符号231(図4も参照)に示す位置(後述するように蓋部材207の回動に応じて突起体241が本体側壁部221と摺接することができ且つ静止位置で回動が規制できる位置)に掛止部240が設けられ、一方、本体側壁部221における前記掛止部240に対向する位置で且つ回動を静止(ロック)させる位置に被掛止部250が設けられている。
【0053】
掛止部240は、蓋部材207から本体側壁部221へ向けて突出された例えば略円柱状の(一端側(底部)にはフランジ状体2411が一体的に設けられている)突起体241と、バネ体等からなり突起体241を本体側壁部221側へ向けて付勢する付勢部材242と、筐体(又はフレーム体)等からなり突起体241及び付勢部材242を支持可能に構成された支持体243とを備えて構成される。突起体241は、図6に示すように、付勢部材242を介して支持体243内に嵌入され、符号Eで示す矢印方向(蓋部材207の幅方向)に突没自在となるよう構成されている。なお、支持体243は、蓋部材207の例えば下面側(原稿載置面と反対側の面)に配設されている。また、符号Fで示す矢印方向は原稿搬送方向である。
【0054】
被掛止部250は、同図に示すように、本体側壁部221における蓋部材207と対向する内壁面2211に形成され、前記突起体241の先端部2412(突出部)が嵌入可能な例えば所謂丸穴状の凹部(以降、被掛止凹部251という)を備えている。
【0055】
掛止部240の突起体241は、原稿トレイ201の矢印C方向の回動と連動した蓋部材207の矢印B方向の回動に伴い、内壁面2211に対して円弧状に摺接して回動し、これが静止位置である被掛止部250(被掛止凹部251)の位置にくると、それまで本体側壁部221(内壁面2211)により押下され支持体243内に没入していた突起体241の先端部2412が、付勢部材242の付勢力によって被掛止凹部251内に押し込まれ(掛止され)、これにより当該回動が規制されたロック状態となる。ただし、このロック状態は、ユーザ等により蓋部材207を回動させようとする所定以上の外部からの力(回動力)が加えられることによって、前記被掛止凹部251内に押し込まれていた突起体241の先端部2412が外れることで解除される。なお、突起体241の先端部2412は、当該ロック又は解除動作がスムーズに行われるよう半球状に形成されていてもよい。
【0056】
以上のように、本発明の画像形成装置(複写機1)によれば、ADF(原稿給送部200)の原稿排出トレイ206の下方に収納部が備えられるため、当該収納部につまりADFにマニュアル等の冊子やサービスパーツ或いは予備の原稿等の収納物を収納しておくことが可能となる(当該収納しておくことにより、マニュアル等の書類を経時変化による劣化や破損、紛失を未然に防ぐことができる。またサービスパーツの個装費、管理費等の削減が可能となる。また、エンドユーザによるメンテナンスが該収納されているサービスパーツを用いて可能となる)。
【0057】
そして、ADFの原稿排出トレイ206下方の空きスペースが(収納スペースS)として利用されるため、別途専用の収納部を設けてADF(強いては複写機1)を大型化することなく且つ装置の外観を損なうことなく当該収納が可能となる。また、ADFに収納部が設けられることで、複写機1の側方部や底部等に収納部を設けて屈み込むようにして収納物を収納したり取り出したりすることなく、複写機1における上部位置に配置されるADFにおいて容易な収納、取り出し動作が可能となる。さらに、原稿排出トレイ206の下方に収納部が設けられることで、例えば収納部の上方部を透明部材で構成することにより、外部から収納部内が視認可能となり且つ ADF位置でその視認性も高いものとなる。このように、収納に関してADFを有効活用することができる。
【0058】
また、上記収納部が凹部と該凹部に対する蓋部材207とから構成されるので、収納部をより簡易な構成とすることができるとともに、凹部に対する収納物の収納や取り出しが、蓋部材207を開閉することによって容易に行えるようになる。さらに、この蓋部材207は原稿排出トレイ206を兼ねるものであるため、蓋部材207と原稿排出トレイ206とをそれぞれ別に備える必要がなく、部品点数の低減を図ることができる。
【0059】
また、ADFにおいて通常、原稿排出トレイ206の上方に配置されている原稿トレイ201の開閉動作と連動して蓋部材207を開閉させることができるため、蓋部材207の開閉動作を容易に行えるようになる。
【0060】
また、ロック機構を備えることにより、蓋部材207を開いた状態で静止させることができ、例えば一方の手で蓋部材207を持って開いた状態を維持しつつ、もう片方の手で収納したり取り出したりといった煩わしい動作をすることなく、例えば両手を使って収納や取り出しが容易に行えるようになる。
【0061】
また、蓋部材207が透明部材で構成されて収納部内が外部から視認可能となり、この収納部内(収納スペースS内)に置かれたマニュアル等の収納物が容易に視認されるようになる(何処にマニュアル等が置いてあるのか探さなくても済むようになる)。
【0062】
また、原稿トレイ201が透明部材で構成されて(且つ上記蓋部材207が透明部材で構成されるのに併せて)収納部内が外部から容易に視認可能となり、つまり原稿トレイ201の下部側を覗き込むようにして収納部内を確認するといったことなく例えばそのままの立ち姿勢又は目線で(上方から見て)より容易に収納部内が視認できるようになる。なお、本発明は以下の態様をとることができる。
【0063】
(A)図8に示すように、原稿給送部200の収納部を、原稿排出トレイ206の下方に例えば水平方向に着脱自在に設けられた引き出し部270からなるものとしてもよい。引き出し部270は、所謂収納箱であり例えばその一端には取手部271が取り付けられている。この引き出し部270の上方部は、該引き出し部270内を外部から視認可能とするべく上記と同様の透明部材(透明な樹脂)で構成され、また、原稿トレイ201も、引き出し部270内を外部から視認可能とするべく透明部材で構成されていてもよい。また、このように外部から収納部における収納物が視認できることが好ましいが、それに限定されず、外部から視認できなくともよい(単に収納するだけのものでもよい)。この場合、蓋部材207や原稿トレイ201が透明部材で構成されず(通常の材質で構成され外部から視認できない)、収納部が単に引き出し部270だけで構成されていてもよい。なお、蓋部材207がある収納部に対してこの引き出し部270を備える、すなわち、上記図5における収納スペースSに図8に示す着脱自在な引き出し部270を備えるような構成としてもよい。
【0064】
このように、原稿給送部200における原稿排出トレイ206の下方に着脱自在に設けられた引き出し部270によって収納部を構成することにより、原稿排出トレイ206の下方のスペースを有効活用して収納部を設けることができるとともに、収納部を引き出し部270といった簡易な構成で実現することができ、収納物の出し入れが容易に行えるようになる。また、原稿給送部200における引き出し部270の上方部が透明部材で構成されるため、引き出し部270内が外部から視認可能となり、この収納部内に置かれたマニュアル等の収納物が容易に視認できるようになる。さらに、原稿トレイ201が透明部材で構成されて(且つ上記自動原稿搬送装置における引き出し部270の上方部が透明部材で構成されるのに併せて)引き出し部270内が外部から容易に視認可能となり、つまり原稿トレイ201の下部側を覗き込むようにして引き出し部270内を確認するといったことなく、例えばコピー作業しながら、そのままの立ち姿勢又は目線で(上方から見て)より容易に引き出し部270内が視認できるようになる。
【0065】
(B)収納部(収納スペースS)に、例えば複写機1の簡易使用方法や取り扱い上の注意等のメッセージが記載(印刷)されたラベルを貼り付けたり、当該メッセージが記載された紙片を載置しておき、コピー作業などをしながらこのメッセージを見るといったように、原稿給送部200における収納部を所謂メッセージボートとして使用してもよい。
【0066】
(C)収納スペースSの形状は直方体(上面視長方形)でなくともよく、例えば楕円、円形、正方形いずれの形状であってもよい。要は所要の収納物が好適に収納される形状に凹設されていればよい。
【0067】
(D)蓋部材207と原稿トレイ201との連結構造は、図4に示すものに限定されず、例えば連結部材208が複数個(例えば2個)の直列繋ぎされた連結部材から構成され、該連結部材208が中折れするような連結構造とされていてもよい。要は、原稿トレイ201が回動して持ち上げられるのに応じて蓋部材207が回動して持ち上がるような連結構造であればよい。
【0068】
(E)原稿排出トレイ206は 矢印A方向に示すような傾斜した排出原稿積載面を有する形状でなくともよく、該排出原稿積載面が水平となる構成でもよい。この場合、図5に示す凹部(収納スペースS)は三方(四方)の側壁部2061の高さが同じとなる直方体形状となる。
【0069】
(F)蓋部材207は、図4に示すように側方視直線状(平板状)でなくともよく、円弧状になっている或いは折れ曲がった形状であってもよいし、またリブ体2072を備えてなくともよい。要は、蓋部材207は、凹部(収納スペースS)に対して蓋をすることができ且つ排出原稿が載置可能である形状であればいずれの形状でもよい。
【0070】
(G)蓋部材207は、完全な透明でなくともよく、要は収納スペースS内部(収納物)が視認されればよく、例えば所定の色が付いた透明部材(例えばカラーのプラスチック材)で構成されてもよい。また、蓋部材207の全部が透明部材でなくともよく、所要の部分のみ透明部材で構成されてなるものでもよい。
【0071】
(H)蓋部材207或いは原稿トレイ201は、収納部内が視認可能となるよう例えば櫛状体(例えばフォークのようにスリット(切欠部)が形成されてなる形状、或いは網状体であってもよい。これにより、原稿が載置されるとともに(下に落ちることなく)収納部内が視認できるようになる。
【0072】
(I)ロック機構の取り付け位置は、図4の符号231に示す位置でなくともよく、例えば蓋部材207のさらに基端側(支点に近い位置)でもよいし先端側でもよい。また、ロック機構が蓋部材207ではなく、連結部材208、或いは原稿トレイ201に設けられてもよい。要は、蓋部材207が開状態で回動が規制されるようなロック機構であればよい。また、ロック機構も図6に示すものに限定されず、例えば、付勢部材を有していない突起体のみの構成であってもよい。この場合、本体側壁部221を(本体側壁部221における当該突起体241が当接(摺接)する部分を)、例えば所要の弾性(可撓性)を有する板状体で構成してもよい。また、突起体241の代わりに球状体(ボール体)を用いてもよい。また、摺接する回動半径に沿って、突起体241が嵌合される(突起体241の本体側壁部221に対する摺動がガイドされる)レール状のものが形成されていてもよい。
【0073】
(J)蓋部材207が閉じている状態での位置にも同様の被掛止部250(被掛止凹部251)が設けられていてもよく、これにより容易に原稿トレイ201や蓋部材207が持ち上がってしまわないよう当該閉状態をロックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例である複写機の内部構成を概略的に示す断面図である。
【図2】図1に示す複写機の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す原稿給送部の拡大斜視図である。
【図4】図3に示す原稿給送部を側方から見た場合の概略断面図である。
【図5】原稿排出トレイにおける凹部の上面概略図である。
【図6】ロック機構の一例を示す概略断面図である。
【図7】図1に示す原稿給送部の拡大斜視図である。
【図8】原稿給送部の収納部の一変形例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0075】
1 複写機(画像形成装置)
200 原稿給送部(自動原稿搬送装置)
201 原稿トレイ
206 原稿排出トレイ
207 蓋部材
208 連結部材
221 本体側壁部
240 掛止部
241 突起体
242 付勢部材
243 支持体
250 被掛止部
251 被掛止凹部
270 引き出し部
2010 透明体
2011 基端側壁部
2061 側壁部
S 収納スペース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿トレイから原稿排出トレイまで自動で原稿を搬送する自動原稿搬送装置を備えた画像形成装置であって、
前記自動原稿搬送装置において原稿排出トレイの下方に収納部を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記収納部は、原稿排出トレイの下方に凹設された凹部と、該凹部に対する前記原稿排出トレイを兼ねる蓋部材とからなることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記蓋部材は、前記原稿トレイの開閉動作に連動して開閉可能に構成されていることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記自動原稿搬送装置は、蓋部材を開いた状態で静止させることが可能に構成された所定のロック機構をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記蓋部材は、収納部内を外部から視認可能とするべく透明部材で構成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記原稿トレイは、収納部内を外部から視認可能とするべく透明部材で構成されていることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記収納部は、原稿排出トレイの下方に着脱自在に設けられた引き出し部からなることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記自動原稿搬送装置における前記引き出し部の上方部は、該引き出し部内を外部から視認可能とするべく透明部材で構成されていることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記原稿トレイは、前記引き出し部内を外部から視認可能とするべく透明部材で構成されていることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−203562(P2006−203562A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−13180(P2005−13180)
【出願日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】