画像形成装置
【課題】トナーバンドの形成時間を短縮することでき、清掃時間を短縮することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】
画像形成装置10は、感光体ドラム21A〜21D、中間転写ベルト31、及び二次転写ベルト42を経てトナー像を用紙に転写する。画像形成装置10は、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42にトナー像を転写する二次転写ローラ41、中間転写ベルト31の表面を清掃する中間転写ベルト用クリーニング部材351、二次転写ベルト42の表面を清掃する二次転写ベルト用クリーニング部材43、及び二次転写ローラ41に転写電圧を印加する電源部70を備える。画像形成装置10は、さらに制御部60を備え、制御部60は、転写電圧の印加及び印加停止を電源部70によって所定回数(2回以上)繰り返し、中間転写ベルト用クリーニング部材351、及び二次転写ベルト用クリーニング部材43に清掃を開始させる。
【解決手段】
画像形成装置10は、感光体ドラム21A〜21D、中間転写ベルト31、及び二次転写ベルト42を経てトナー像を用紙に転写する。画像形成装置10は、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42にトナー像を転写する二次転写ローラ41、中間転写ベルト31の表面を清掃する中間転写ベルト用クリーニング部材351、二次転写ベルト42の表面を清掃する二次転写ベルト用クリーニング部材43、及び二次転写ローラ41に転写電圧を印加する電源部70を備える。画像形成装置10は、さらに制御部60を備え、制御部60は、転写電圧の印加及び印加停止を電源部70によって所定回数(2回以上)繰り返し、中間転写ベルト用クリーニング部材351、及び二次転写ベルト用クリーニング部材43に清掃を開始させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トナー像が形成される像担持体を含む複数の画像形成部材を経て、トナー像を用紙に転写する電子写真方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置には、像担持体、一次転写部材、中間転写体、二次転写体、及びクリーニング部材を備えたものがある。像担持体は、表面にトナー像が形成される。一次転写部材は、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写する。二次転写体は、中間転写体との間に形成されるニップ部を通過する用紙に対して中間転写体上に形成されたトナー像を二次転写する。クリーニング部材は、一次転写後に残った像担持体の表面の残留トナーを像担持体の表面に当接して清掃する。
【0003】
像担持体は、残留トナーが少ない状態でクリーニング部材によって清掃されると、クリーニング部材との間に大きな摩擦力が生じ、表面が損傷する。
【0004】
そこで、清掃時に不足するトナーを補充するために、像担持体の軸方向における画像形成領域の一端から他端までの全域にクリーニング用トナー像(トナーバンド)を形成するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。トナーバンドの形成後に、クリーニング部材によって像担持体の表面が清掃される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−251138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、クリーニング部材による像担持体の清掃時に、像担持体の周方向に沿って長い範囲に連続してトナーが付着していると、像担持体の表面の移動方向におけるクリーニング部材の下流側にトナーが漏れ出る。トナーが漏れ出ることを防ぐために周方向おいて所定の間隔を設けてトナーバンドを形成すると、トナーバンドの形成に長い時間がかかり、清掃時間が長時間化する。
【0007】
また、中間転写体の表面には、二次転写後の残留トナーが残り、二次転写体の表面には、中間転写体から残留トナーが移ることがある。中間転写体及び二次転写体についても、像担持体と同様に、表面を清掃することが好ましい。像担持体用、中間転写体用及び二次転写体用のそれぞれのトナーバンドを像担持体上に順に形成する場合、トナーバンドの形成時間がより長くなる。
【0008】
この発明の目的は、トナーバンドの形成時間を短縮することで、清掃時間を短縮することができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の画像形成装置は、トナー像が形成される像担持体を含む複数の画像形成部材を経て、トナー像を用紙に転写する。画像形成装置は、転写部、複数のクリーニング部材、及び制御部を備える。
【0010】
転写部は、複数の画像形成部材のうち第1画像形成部材から第2画像形成部材へトナー像を転写する。複数のクリーニング部材は、それぞれが第1画像形成部材及び第2画像形成部材のそれぞれの表面に当接させて清掃する。制御部は、複数のクリーニング部材による清掃時において、第1画像形成部材用及び第2画像形成部材用のそれぞれのクリーニング用トナー像を像担持体の表面に連続して形成し、連続して形成したクリーニング用トナー像を4区間以上に分割するように、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写する転写部への転写電圧を印加した状態又は印加しない状態に切り替える。
【0011】
この構成では、制御部は、クリーニング用トナー像の転写時に、クリーニング用トナー像を4区間以上に分割するように、転写部への転写電圧を印加した状態と印加しない状態にそれぞれ所定以上の間隔を設けて交互に切り換える。この結果、第1画像形成部材には、転写電圧を印加した状態と印加しない状態とに応じて、クリーニング用トナー像が第2画像形成部材に転写される区間とクリーニング用トナー像が転写されずに残る区間とが4区間以上交互に形成される。
【0012】
この発明において、制御部は、複数のクリーニング部材による清掃時において、転写電圧を印加した状態又は印加しない状態に切り替えずに、転写電圧の極性を切り替える構成であることが好ましい。
【0013】
この構成では、制御部は、クリーニング用トナー像の転写時に、クリーニング用トナー像を4区間以上に分割するように、所定以上の間隔を設けて転写電圧の極性を交互に切り替える。第1画像形成部材には、転写電圧の極性の切り替えに応じて、クリーニング用トナー像が第2画像形成部材に転写される区間とクリーニング用トナー像が転写されずに残る区間とが4区間以上交互に形成される。
【0014】
これにより、制御部は、転写電圧の極性を切り替えることで、クリーニング用トナー像が転写されずに第1画像形成部材に残る区間を確実に形成することができる。
【0015】
また、湿度を検知する湿度センサをさらに備え、制御部は、クリーニング用トナー像を転写する転写電圧として、湿度センサが検知した湿度に基づく電圧値の転写電圧を転写部に印加する構成であることが好ましい。
【0016】
この構成では、制御部は、湿度に応じて第1画像形成部材及び第2画像形成部材のそれぞれの電荷の帯電率が変動するため、湿度センサが検知した湿度に基づく電圧値の転写電圧を印加する。
【0017】
これにより、制御部は、第1画像形成部材から第2画像形成部材へ転写し易い環境において、転写電圧の電圧値を下げても転写することができ、さらに消費電力を低減することができる。第1画像形成部材から第2画像形成部材へ転写し難い環境において、転写電圧の電圧値を上げることで、確実に転写することができる。
【0018】
バックアップローラを含む複数のローラに張架されるベルト状の第1画像形成部材を挟んで、バックアップローラと第2画像形成部材とが対向配置された画像形成装置に適用する場合、転写部は、バックアップローラを含み、制御部は、クリーニング用トナー像を転写する転写電圧として、クリーニング用トナー像と同極性の転写電圧をバックアップローラに印加する構成であることが好ましい。
【0019】
この構成では、制御部は、ベルト状の第1画像形成部材を張架するバックアップローラにクリーニング用トナー像と同極性の転写電圧を印加することで、第1画像形成部材を挟んでバックアップローラと対向配置された第2画像形成部材にクリーニング用トナーバンドを転写する。
【0020】
これにより、制御部は、第2画像形成部材側からクリーニング用トナー像と逆特性の転写電圧を印加するよりも、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を確実に転写することができる。
【0021】
第1画像形成部材と第2画像形成部材との間を通過する用紙にトナー像を転写する画像形成装置に適用する場合、制御部は、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写する転写時間が、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写しない非転写時間よりも長くなるように、転写部に転写電圧を印加する構成であることが好ましい。
【0022】
制御部は、第2画像形成部材が第1画像形成部材よりも残留トナーの量が少ないため、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写する転写時間を、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写しない非転写時間よりも長くしている。
【0023】
これにより、第1画像形成部材及び第2画像形成部材の表面において、残留トナーとクリーニング用トナー像とを合算したトナー量を等しくすることができる。このため、複数のクリーニング部材は、それぞれ、第1画像形成部材及び第2画像形成部材の表面をトナー量の過不足なく清掃することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明の画像形成装置は、第1画像形成部材用及び第2画像形成部材用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成することで、トナーバンドの形成時間を短縮することでき、清掃時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の実施形態に係る画像形成装置の概略図である。
【図2】同画像形成装置における中間転写ユニット及び二次転写ユニット周辺の模式図である。
【図3】同画像形成装置における制御部の清掃時のフローチャートである。
【図4】(A)及び(B)は、印加時間と印加停止時間を等しくした場合、及び異ならせた場合のトナーバンドの形成例を示す。
【図5】(A)〜(C)は、それぞれ、トナーバンドと逆極性及び同極性の転写電圧を等しくした場合、異ならせた場合、及び転写電圧の電圧値を異ならせた場合のトナーバンドの形成例を示す。
【図6】同画像形成装置における制御部の清掃時の他のフローチャートである。
【図7】(A)及び(B)は、感光体ドラムから中間転写ベルトに転写する場合、及び中間転写ベルトから二次転写ベルトに転写する場合のトナーバンドの形成例を示す。
【図8】他の画像形成装置における画像形成部周辺の模式図である。
【図9】他の実施例に係る画像形成装置における中間転写ユニット及び二次転写ユニット周辺の模式図である。
【図10】(A)及び(B)は、図9に示す画像形成装置における印加時間と印加停止時間を等しくした場合、及び異ならせた場合のトナーバンドの形成例を示す。
【図11】(A)〜(C)は、それぞれ、図9に示す画像形成装置におけるトナーバンドと逆極性及び同極性の転写電圧を等しくした場合、異ならせた場合、及び転写電圧の電圧値を異ならせた場合のトナーバンドの形成例を示す。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0026】
図1に示すように、画像形成装置10は、モノクロ画像形成モード又はフルカラー画像形成モードの何れかの画像形成モードで動作し、画像データに基づいて用紙に単色又は多色の画像を形成する。
【0027】
画像形成装置10は、複数の画像形成部20A,20B,20C,20D、中間転写ユニット30、二次転写ユニット40、定着装置51、用紙搬送路52、給紙カセット53、手差しトレイ54、排紙トレイ55、及び制御部60を備えている。制御部60は、画像形成装置10の各部を統括的に制御している。
【0028】
画像形成装置10は、ブラック、並びに、カラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン、マゼンタ、及びイエローの4色の各色相に対応した画像データを用いて、電子写真方式の画像形成処理を行う。画像形成部20A〜20Dでは、各色相のトナー像(現像剤像)が形成される。画像形成部20A〜20Dは、中間転写ユニット30に沿って水平方向に一列に配置されている。
【0029】
ブラックの画像形成部20Aは、感光体ドラム(本発明の像担持体に相当する。)21A、帯電装置22A、露光装置23A、現像装置24A、及びクリーニングユニット25Aを備え、電子写真方式の画像形成プロセスを経て、ブラックのトナー像を形成する。
【0030】
帯電装置22Aは、感光体ドラム21Aの周面を所定の電位に帯電させる。露光装置23Aは、ブラック用の画像データによって変調されたレーザビームを感光体ドラム21Aの周面に照射する。これによって、感光体ドラム21Aの周面に、ブラック用の画像データに基づく静電潜像が形成される。現像装置24Aは、ブラックのトナー(現像剤)を収容している。現像装置24Aは、感光体ドラム21Aの周面にトナーを供給することで、静電潜像をトナー像に現像する。クリーニングユニット25Aは、クリーニング部材を有し、クリーニング部材の先端部を感光体ドラム21Aの表面に当接させて、感光体ドラム21Aの周面に残留した残留トナーを回収する。
【0031】
画像形成部20B〜20Dは、画像形成部20Aと実質的に同様に構成されており、それぞれシアン、マゼンタ、及びイエローの各色相のトナー像を感光体ドラム21B〜21Dの表面に形成する。
【0032】
中間転写ユニット30は、中間転写ベルト(本発明の第1画像形成部材に相当する。)31、駆動ローラ(本発明の転写部に相当する。)32、従動ローラ33、一次転写ローラ34A〜34D、及び中間転写ベルト用クリーニングユニット35を有している。
【0033】
中間転写ベルト31は、ポリイミド製であり、駆動ローラ32と従動ローラ33とに張架され、画像形成部20D,20C,20B,20Aをこの順に通過する循環経路に沿って移動する。中間転写ベルト31の外周面は、画像形成部20A〜20Dのそれぞれの感光体ドラム21A〜21Dに対向している。一次転写ローラ34A〜34Dは、中間転写ベルト31を挟んで感光体ドラム21A〜21Dにそれぞれ対向するように配置されており、感光体ドラム21A〜21Dの周面に形成されたトナー像を中間転写ベルト31の表面に一次転写する。
【0034】
カラー画像形成処理時には、中間転写ベルト31が循環経路に沿って移動する間に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が中間転写ベルト31の表面に順次重ね合わせて転写される。モノクロ画像形成処理時には、中間転写ベルト31が循環経路に沿って移動する間に、ブラックのトナー像のみが中間転写ベルト31の表面に転写される。
【0035】
二次転写ユニット40は、二次転写ローラ(本発明の転写部に相当する。)41及び二次転写ベルト(本発明の第2画像形成部材に相当する。)42を備えている。二次転写ベルト42は、NBRゴム製であり、複数のローラに張架され、所定の循環経路に沿って移動する。二次転写ローラ41は、二次転写ベルト42及び中間転写ベルト31を挟んで駆動ローラ32に対向するように配置されている。二次転写ユニット40は、中間転写ベルト31の表面のトナー像を、中間転写ベルト31と二次転写ベルト42との間に形成された二次転写位置に搬送された用紙へ二次転写する。中間転写ベルト用クリーニングユニット35は、中間転写ベルト用クリーニング部材(図2参照。)351を有し、中間転写ベルト用クリーニング部材351の先端部を中間転写ベルト31の表面に当接させて、二次転写後の中間転写ベルト31の表面に残留した残留トナーを回収する。二次転写ベルト用クリーニング部材43(図2参照)は、先端部を二次転写ベルト42の表面に当接させて、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42の表面に移動した残留トナーを回収する。
【0036】
定着装置51は、加熱ローラ511及び加圧ローラ512を有している。加熱ローラ511と加圧ローラ512とは、互いに圧接している。定着装置51は、加熱ローラ511と加圧ローラ512とのニップ部で用紙を挟み付けつつ搬送することで用紙を加熱及び加圧し、これによって、トナー像を用紙に堅牢に定着させる。トナー像が定着した用紙は、排紙トレイ55上へ排出される。
【0037】
給紙カセット53は、用紙を収容している。手差しトレイ54には、不定形の用紙又は厚紙が載置される。用紙搬送路52は、給紙カセット53又は手差しトレイ54から、二次転写位置及び定着装置51を経由して排紙トレイ55に至る間に形成されている。
【0038】
図2に示すように、画像形成装置10は、記憶部61、湿度センサ62、及び電源部70をさらに備える。
【0039】
記憶部61は、クリーニング用画像データ611を記憶している。クリーニング用画像データ611は、感光体ドラム21Aの軸方向において、感光体ドラム21Aにおける画像形成領域の全域にトナーバンドを形成するための画像データである。
【0040】
湿度センサ62は、画像形成装置10内部の湿度を検知する。
【0041】
二次転写ローラ41は、電源部70が接続されており、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧が電源部70によって印加される。駆動ローラ32は、接地されている。
【0042】
制御部60は、所定回数毎の画像形成処理時や、操作部(不図示)から清掃指示時に、図3に示す処理を行う。図3に示すように、制御部60は、記憶部61に記憶しているクリーニング用画像データ611を用いて、中間転写ベルト31用及び二次転写ベルト42用のそれぞれのクリーニング用トナー像(トナーバンド)を感光体ドラム21Aの表面に形成する(S11)。制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧を電源部70によって一次転写ローラ34Aに印加して、トナーバンドを中間転写ベルト31の表面に転写する(S12)。なお、感光体ドラム21A〜21Dのそれぞれにトナーバンドを形成して中間転写ベルト31の表面に転写してもよい。
【0043】
制御部60は、湿度センサ62が検知した湿度に基づいて転写電圧の電圧値を算出し、電源部70に設定する(S13)。湿度が高くなると、ポリイミド製の中間転写ベルト31は、電荷を帯びにくくなり、NBRゴム製の二次転写ベルト42は、電荷を帯びやすくなる。制御部60は、湿度が高くなるほど、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドが転写しやすくなるため、転写電圧の電圧値をより低く設定する。
【0044】
制御部60は、転写電圧の印加時間及び印加停止時間を設定する(S14)。トナーバンドは、転写電圧の印加中に、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へ転写され、転写電圧の印加停止時に、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へ転写されない。印加時間及び印加停止時間を設定することで、中間転写ベルト31及び二次転写ベルト42のそれぞれの表面に形成するトナーバンドの量を定めることができる。図4(A)に示すように、印加時間と印加停止時間と等しくすると、中間転写ベルト31及び二次転写ベルト42の表面に同量のトナーバンドを形成することができる。
【0045】
制御部60は、二次転写ローラ41に転写電圧を電源部70によって印加時間だけ印加し(S15)、印加停止時間だけ印加を停止する(S16)。制御部60は、転写電圧の印加及び印加停止を電源部70によって所定回数(2回以上)繰り返す(S17)。すなわち、制御部60は、トナーバンドを4区間以上に分割して、トナーバンドが二次転写ベルト42に転写される区間とトナーバンドが転写されずに中間転写ベルト31残る区間とを交互に形成するように、転写電圧の印加及び印加停止の切り替えを電源部70によって行う。
【0046】
制御部60は、転写電圧の印加及び停止を所定回数繰り返してトナーバンドの形成を終了すると、中間転写ベルト用クリーニング部材351、及び二次転写ベルト用クリーニング部材43によって清掃を開始する(S18)。
【0047】
なお、S13の処理は、必須ではなく、電源部70は、所定の電圧値で二次転写ローラ41に転写電圧を印加してもよい。
【0048】
以上のように、制御部60は、用紙の搬送方向において所定の間隔を設けた中間転写ベルト31用及び二次転写ベルト42用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成することができる。これにより、制御部60は、トナーバンドの形成時間を短縮することができ、清掃時間を短縮することができる。
【0049】
なお、図4(B)に示すように、制御部60は、印加時間を印加停止時間より長く設定してもよい。これにより、中間転写ベルト31より二次転写ベルト42の表面に形成するトナーバンドのトナー量を多くすることができる。
【0050】
特に、二次転写ベルト42は、画像形成処理時にトナー像が直接転写されないため、画像形成処理時にトナー像が直接転写される中間転写ベルト31より残留トナーのトナー量が少ない可能性が高い。制御部60は、印加時間を印加停止時間より長く設定して、残留トナーとトナーバンドとを合算したトナー量が等しくなるように中間転写ベルト31用及び二次転写ベルト42用のそれぞれのトナーバンドを形成する。これにより、中間転写ベルト31及び二次転写ベルト42の表面を、それぞれトナー量の過不足なく、中間転写ベルト用クリーニング部材351及び二次転写ベルト用クリーニング部材43によって清掃することができる。
【0051】
図5(A)に示すように、制御部60は、二次転写ローラ41に、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧と、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧とを切り替えて電源部70によって印加してもよい。これにより、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧を印加すると、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドを転写することができ、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧を印加すると、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドを転写せずに中間転写ベルト31に確実に残すことができる。
【0052】
図5(B)に示すように、制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の印加時間を、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の印加時間よりも長くしてもよい。これにより、中間転写ベルト31より二次転写ベルト42の表面に形成するトナーバンドのトナー量を多くすることができる。
【0053】
図5(C)に示すように、制御部60は、湿度が高くなるほど、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の電圧値を、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の電圧値よりもより高く設定してもよい。これにより、制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の電圧値を低くしても、電荷が帯びにくくなる中間転写ベルト31から電荷が帯びやすくなる二次転写ベルト42へトナーバンドを確実に転写ことができ、さらに電力消費量を低減できる。トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の電圧値を高くすることで、電荷が帯びにくくなる中間転写ベルト31から電荷が帯びやすくなる二次転写ベルト42へトナーバンドを転写せずに、中間転写ベルト31に確実に残すことができる。
【0054】
なお、上述の実施例では、中間転写ベルト31用及び二次転写ベルト42用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成したが、感光体ドラム(本発明の第1画像形成部材に相当する。)21A〜21D用及び中間転写ベルト(本発明の第2画像形成部材に相当する。)31用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成してもよい。例えば、図6に示すように、制御部60は、感光体ドラム21A〜21D用及び中間転写ベルト31用のそれぞれのトナーバンドを感光体ドラム21A〜21Dの表面に形成して(S21)、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の印加及び印加停止を一次転写ローラ34A〜34Dへ電源部70によって所定回数(2回以上)繰り返す(S25→S17)。
【0055】
また、感光体ドラム21A〜21D(本発明の第1画像形成部材に相当する。)用及び二次転写ベルト(本発明の第2画像形成部材に相当する。)42用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成してもよい。例えば、制御部60は、図6に示すS21〜S17の処理を行った後、中間転写ベルト31に転写された全てのトナーバンドを二次転写ベルト42に転写する。すなわち、制御部60は、感光体ドラム21A〜21Dに形成したトナーバンドを、中間転写ベルト31を介して二次転写ベルト42に転写する。
【0056】
また、感光体ドラム21A〜21D(本発明の第1画像形成部材に相当する。)用、中間転写ベルト31(本発明の第2画像形成部材に相当する。)用、及び二次転写ベルト42用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成してもよい。例えば、制御部60は、図6に示すS21〜S17の処理の後に、図3に示すS13〜S17の処理を行う。すなわち、図7(A)に示すように、感光体ドラム21A〜21Dから中間転写ベルト31にトナーバンドを転写して、所定の間隔を設けたトナーバンドを中間転写ベルト31上に形成する。その後、図7(B)に示すように、中間転写ベルト31上のトナーバンドをさらに所定の間隔を設けて二次転写ベルト42に転写する。
【0057】
さらに、図8に示すように、色相毎の感光体ドラム(本発明の第1画像形成部材に相当する。)21A〜21Dと駆動ローラ及び受動ローラに張架される搬送ベルト(本発明の第2画像形成部材に相当する。)31Aと、の間を通過する用紙にトナー像を転写する画像形成装置にも適用することができる。
【実施例2】
【0058】
実施例2の画像形成装置は、駆動ローラ32に電源部70が接続されている点で、実施例1の画像形成装置10と相違する。以下、相違点についてのみ説明する。
【0059】
図9に示すように、駆動ローラ(本発明のバックアップローラに相当する。)32は、電源部70が接続されており、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧が電源部70によって印加される。二次転写ローラ41は、接地されている。図10(A)に示すように、印加時間と印加停止時間と等しくすると、中間転写ベルト31及び二次転写ベルト42の表面に同量のトナーバンドを形成することができる。
【0060】
以上より、制御部60は、駆動ローラ32に電源部70を接続することで、二次転写ローラ41に電源部70を接続するよりも、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42にトナーバンドを確実に転写することができる。
【0061】
なお、図10(B)に示すように、制御部60は、印加時間を印加停止時間より長く設定してもよい。これにより、中間転写ベルト31より二次転写ベルト42の表面に形成するトナーバンドのトナー量を多くすることができる。
【0062】
図11(A)に示すように、制御部60は、駆動ローラ32に、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧と、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧とを切り替えて電源部70によって印加してもよい。これにより、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧を印加すると、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドを転写することができ、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧を印加すると、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドを転写せずに中間転写ベルト31に確実に残すことができる。
【0063】
図11(B)に示すように、制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の印加時間を、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の印加時間よりも長くしてもよい。これにより、中間転写ベルト31より二次転写ベルト42の表面に形成するトナーバンドのトナー量を多くすることができる。
【0064】
図11(C)に示すように、制御部60は、湿度が高くなるほど、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の電圧値を、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の電圧値よりもより高く設定してもよい。これにより、制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の電圧値を高くすることで、電荷が帯びにくくなる中間転写ベルト31から電荷が帯びやすくなる二次転写ベルト42へ転写せずに、中間転写ベルト31にトナーバンドを確実に残すことができる。トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の電圧値を低くしても、電荷が帯びにくくなる中間転写ベルト31から電荷が帯びやすくなる二次転写ベルト42へトナーバンドを確実に転写ことができ、消費電力を低減することができる。
【0065】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0066】
10…画像形成装置
20A〜20D…画像形成部
21A〜21D…感光体ドラム
25A…クリーニングユニット
30…中間転写ユニット
31…中間転写ベルト
31A…搬送ベルト
32…駆動ローラ
33…従動ローラ
34A…一次転写ローラ
35…中間転写ベルト用クリーニングユニット
351…中間転写ベルト用クリーニング部材
40…二次転写ユニット
41…二次転写ローラ
42…二次転写ベルト
43…二次転写ベルト用クリーニング部材
60…制御部
【技術分野】
【0001】
この発明は、トナー像が形成される像担持体を含む複数の画像形成部材を経て、トナー像を用紙に転写する電子写真方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置には、像担持体、一次転写部材、中間転写体、二次転写体、及びクリーニング部材を備えたものがある。像担持体は、表面にトナー像が形成される。一次転写部材は、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写する。二次転写体は、中間転写体との間に形成されるニップ部を通過する用紙に対して中間転写体上に形成されたトナー像を二次転写する。クリーニング部材は、一次転写後に残った像担持体の表面の残留トナーを像担持体の表面に当接して清掃する。
【0003】
像担持体は、残留トナーが少ない状態でクリーニング部材によって清掃されると、クリーニング部材との間に大きな摩擦力が生じ、表面が損傷する。
【0004】
そこで、清掃時に不足するトナーを補充するために、像担持体の軸方向における画像形成領域の一端から他端までの全域にクリーニング用トナー像(トナーバンド)を形成するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。トナーバンドの形成後に、クリーニング部材によって像担持体の表面が清掃される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−251138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、クリーニング部材による像担持体の清掃時に、像担持体の周方向に沿って長い範囲に連続してトナーが付着していると、像担持体の表面の移動方向におけるクリーニング部材の下流側にトナーが漏れ出る。トナーが漏れ出ることを防ぐために周方向おいて所定の間隔を設けてトナーバンドを形成すると、トナーバンドの形成に長い時間がかかり、清掃時間が長時間化する。
【0007】
また、中間転写体の表面には、二次転写後の残留トナーが残り、二次転写体の表面には、中間転写体から残留トナーが移ることがある。中間転写体及び二次転写体についても、像担持体と同様に、表面を清掃することが好ましい。像担持体用、中間転写体用及び二次転写体用のそれぞれのトナーバンドを像担持体上に順に形成する場合、トナーバンドの形成時間がより長くなる。
【0008】
この発明の目的は、トナーバンドの形成時間を短縮することで、清掃時間を短縮することができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の画像形成装置は、トナー像が形成される像担持体を含む複数の画像形成部材を経て、トナー像を用紙に転写する。画像形成装置は、転写部、複数のクリーニング部材、及び制御部を備える。
【0010】
転写部は、複数の画像形成部材のうち第1画像形成部材から第2画像形成部材へトナー像を転写する。複数のクリーニング部材は、それぞれが第1画像形成部材及び第2画像形成部材のそれぞれの表面に当接させて清掃する。制御部は、複数のクリーニング部材による清掃時において、第1画像形成部材用及び第2画像形成部材用のそれぞれのクリーニング用トナー像を像担持体の表面に連続して形成し、連続して形成したクリーニング用トナー像を4区間以上に分割するように、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写する転写部への転写電圧を印加した状態又は印加しない状態に切り替える。
【0011】
この構成では、制御部は、クリーニング用トナー像の転写時に、クリーニング用トナー像を4区間以上に分割するように、転写部への転写電圧を印加した状態と印加しない状態にそれぞれ所定以上の間隔を設けて交互に切り換える。この結果、第1画像形成部材には、転写電圧を印加した状態と印加しない状態とに応じて、クリーニング用トナー像が第2画像形成部材に転写される区間とクリーニング用トナー像が転写されずに残る区間とが4区間以上交互に形成される。
【0012】
この発明において、制御部は、複数のクリーニング部材による清掃時において、転写電圧を印加した状態又は印加しない状態に切り替えずに、転写電圧の極性を切り替える構成であることが好ましい。
【0013】
この構成では、制御部は、クリーニング用トナー像の転写時に、クリーニング用トナー像を4区間以上に分割するように、所定以上の間隔を設けて転写電圧の極性を交互に切り替える。第1画像形成部材には、転写電圧の極性の切り替えに応じて、クリーニング用トナー像が第2画像形成部材に転写される区間とクリーニング用トナー像が転写されずに残る区間とが4区間以上交互に形成される。
【0014】
これにより、制御部は、転写電圧の極性を切り替えることで、クリーニング用トナー像が転写されずに第1画像形成部材に残る区間を確実に形成することができる。
【0015】
また、湿度を検知する湿度センサをさらに備え、制御部は、クリーニング用トナー像を転写する転写電圧として、湿度センサが検知した湿度に基づく電圧値の転写電圧を転写部に印加する構成であることが好ましい。
【0016】
この構成では、制御部は、湿度に応じて第1画像形成部材及び第2画像形成部材のそれぞれの電荷の帯電率が変動するため、湿度センサが検知した湿度に基づく電圧値の転写電圧を印加する。
【0017】
これにより、制御部は、第1画像形成部材から第2画像形成部材へ転写し易い環境において、転写電圧の電圧値を下げても転写することができ、さらに消費電力を低減することができる。第1画像形成部材から第2画像形成部材へ転写し難い環境において、転写電圧の電圧値を上げることで、確実に転写することができる。
【0018】
バックアップローラを含む複数のローラに張架されるベルト状の第1画像形成部材を挟んで、バックアップローラと第2画像形成部材とが対向配置された画像形成装置に適用する場合、転写部は、バックアップローラを含み、制御部は、クリーニング用トナー像を転写する転写電圧として、クリーニング用トナー像と同極性の転写電圧をバックアップローラに印加する構成であることが好ましい。
【0019】
この構成では、制御部は、ベルト状の第1画像形成部材を張架するバックアップローラにクリーニング用トナー像と同極性の転写電圧を印加することで、第1画像形成部材を挟んでバックアップローラと対向配置された第2画像形成部材にクリーニング用トナーバンドを転写する。
【0020】
これにより、制御部は、第2画像形成部材側からクリーニング用トナー像と逆特性の転写電圧を印加するよりも、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を確実に転写することができる。
【0021】
第1画像形成部材と第2画像形成部材との間を通過する用紙にトナー像を転写する画像形成装置に適用する場合、制御部は、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写する転写時間が、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写しない非転写時間よりも長くなるように、転写部に転写電圧を印加する構成であることが好ましい。
【0022】
制御部は、第2画像形成部材が第1画像形成部材よりも残留トナーの量が少ないため、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写する転写時間を、第1画像形成部材から第2画像形成部材へクリーニング用トナー像を転写しない非転写時間よりも長くしている。
【0023】
これにより、第1画像形成部材及び第2画像形成部材の表面において、残留トナーとクリーニング用トナー像とを合算したトナー量を等しくすることができる。このため、複数のクリーニング部材は、それぞれ、第1画像形成部材及び第2画像形成部材の表面をトナー量の過不足なく清掃することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明の画像形成装置は、第1画像形成部材用及び第2画像形成部材用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成することで、トナーバンドの形成時間を短縮することでき、清掃時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の実施形態に係る画像形成装置の概略図である。
【図2】同画像形成装置における中間転写ユニット及び二次転写ユニット周辺の模式図である。
【図3】同画像形成装置における制御部の清掃時のフローチャートである。
【図4】(A)及び(B)は、印加時間と印加停止時間を等しくした場合、及び異ならせた場合のトナーバンドの形成例を示す。
【図5】(A)〜(C)は、それぞれ、トナーバンドと逆極性及び同極性の転写電圧を等しくした場合、異ならせた場合、及び転写電圧の電圧値を異ならせた場合のトナーバンドの形成例を示す。
【図6】同画像形成装置における制御部の清掃時の他のフローチャートである。
【図7】(A)及び(B)は、感光体ドラムから中間転写ベルトに転写する場合、及び中間転写ベルトから二次転写ベルトに転写する場合のトナーバンドの形成例を示す。
【図8】他の画像形成装置における画像形成部周辺の模式図である。
【図9】他の実施例に係る画像形成装置における中間転写ユニット及び二次転写ユニット周辺の模式図である。
【図10】(A)及び(B)は、図9に示す画像形成装置における印加時間と印加停止時間を等しくした場合、及び異ならせた場合のトナーバンドの形成例を示す。
【図11】(A)〜(C)は、それぞれ、図9に示す画像形成装置におけるトナーバンドと逆極性及び同極性の転写電圧を等しくした場合、異ならせた場合、及び転写電圧の電圧値を異ならせた場合のトナーバンドの形成例を示す。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0026】
図1に示すように、画像形成装置10は、モノクロ画像形成モード又はフルカラー画像形成モードの何れかの画像形成モードで動作し、画像データに基づいて用紙に単色又は多色の画像を形成する。
【0027】
画像形成装置10は、複数の画像形成部20A,20B,20C,20D、中間転写ユニット30、二次転写ユニット40、定着装置51、用紙搬送路52、給紙カセット53、手差しトレイ54、排紙トレイ55、及び制御部60を備えている。制御部60は、画像形成装置10の各部を統括的に制御している。
【0028】
画像形成装置10は、ブラック、並びに、カラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン、マゼンタ、及びイエローの4色の各色相に対応した画像データを用いて、電子写真方式の画像形成処理を行う。画像形成部20A〜20Dでは、各色相のトナー像(現像剤像)が形成される。画像形成部20A〜20Dは、中間転写ユニット30に沿って水平方向に一列に配置されている。
【0029】
ブラックの画像形成部20Aは、感光体ドラム(本発明の像担持体に相当する。)21A、帯電装置22A、露光装置23A、現像装置24A、及びクリーニングユニット25Aを備え、電子写真方式の画像形成プロセスを経て、ブラックのトナー像を形成する。
【0030】
帯電装置22Aは、感光体ドラム21Aの周面を所定の電位に帯電させる。露光装置23Aは、ブラック用の画像データによって変調されたレーザビームを感光体ドラム21Aの周面に照射する。これによって、感光体ドラム21Aの周面に、ブラック用の画像データに基づく静電潜像が形成される。現像装置24Aは、ブラックのトナー(現像剤)を収容している。現像装置24Aは、感光体ドラム21Aの周面にトナーを供給することで、静電潜像をトナー像に現像する。クリーニングユニット25Aは、クリーニング部材を有し、クリーニング部材の先端部を感光体ドラム21Aの表面に当接させて、感光体ドラム21Aの周面に残留した残留トナーを回収する。
【0031】
画像形成部20B〜20Dは、画像形成部20Aと実質的に同様に構成されており、それぞれシアン、マゼンタ、及びイエローの各色相のトナー像を感光体ドラム21B〜21Dの表面に形成する。
【0032】
中間転写ユニット30は、中間転写ベルト(本発明の第1画像形成部材に相当する。)31、駆動ローラ(本発明の転写部に相当する。)32、従動ローラ33、一次転写ローラ34A〜34D、及び中間転写ベルト用クリーニングユニット35を有している。
【0033】
中間転写ベルト31は、ポリイミド製であり、駆動ローラ32と従動ローラ33とに張架され、画像形成部20D,20C,20B,20Aをこの順に通過する循環経路に沿って移動する。中間転写ベルト31の外周面は、画像形成部20A〜20Dのそれぞれの感光体ドラム21A〜21Dに対向している。一次転写ローラ34A〜34Dは、中間転写ベルト31を挟んで感光体ドラム21A〜21Dにそれぞれ対向するように配置されており、感光体ドラム21A〜21Dの周面に形成されたトナー像を中間転写ベルト31の表面に一次転写する。
【0034】
カラー画像形成処理時には、中間転写ベルト31が循環経路に沿って移動する間に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が中間転写ベルト31の表面に順次重ね合わせて転写される。モノクロ画像形成処理時には、中間転写ベルト31が循環経路に沿って移動する間に、ブラックのトナー像のみが中間転写ベルト31の表面に転写される。
【0035】
二次転写ユニット40は、二次転写ローラ(本発明の転写部に相当する。)41及び二次転写ベルト(本発明の第2画像形成部材に相当する。)42を備えている。二次転写ベルト42は、NBRゴム製であり、複数のローラに張架され、所定の循環経路に沿って移動する。二次転写ローラ41は、二次転写ベルト42及び中間転写ベルト31を挟んで駆動ローラ32に対向するように配置されている。二次転写ユニット40は、中間転写ベルト31の表面のトナー像を、中間転写ベルト31と二次転写ベルト42との間に形成された二次転写位置に搬送された用紙へ二次転写する。中間転写ベルト用クリーニングユニット35は、中間転写ベルト用クリーニング部材(図2参照。)351を有し、中間転写ベルト用クリーニング部材351の先端部を中間転写ベルト31の表面に当接させて、二次転写後の中間転写ベルト31の表面に残留した残留トナーを回収する。二次転写ベルト用クリーニング部材43(図2参照)は、先端部を二次転写ベルト42の表面に当接させて、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42の表面に移動した残留トナーを回収する。
【0036】
定着装置51は、加熱ローラ511及び加圧ローラ512を有している。加熱ローラ511と加圧ローラ512とは、互いに圧接している。定着装置51は、加熱ローラ511と加圧ローラ512とのニップ部で用紙を挟み付けつつ搬送することで用紙を加熱及び加圧し、これによって、トナー像を用紙に堅牢に定着させる。トナー像が定着した用紙は、排紙トレイ55上へ排出される。
【0037】
給紙カセット53は、用紙を収容している。手差しトレイ54には、不定形の用紙又は厚紙が載置される。用紙搬送路52は、給紙カセット53又は手差しトレイ54から、二次転写位置及び定着装置51を経由して排紙トレイ55に至る間に形成されている。
【0038】
図2に示すように、画像形成装置10は、記憶部61、湿度センサ62、及び電源部70をさらに備える。
【0039】
記憶部61は、クリーニング用画像データ611を記憶している。クリーニング用画像データ611は、感光体ドラム21Aの軸方向において、感光体ドラム21Aにおける画像形成領域の全域にトナーバンドを形成するための画像データである。
【0040】
湿度センサ62は、画像形成装置10内部の湿度を検知する。
【0041】
二次転写ローラ41は、電源部70が接続されており、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧が電源部70によって印加される。駆動ローラ32は、接地されている。
【0042】
制御部60は、所定回数毎の画像形成処理時や、操作部(不図示)から清掃指示時に、図3に示す処理を行う。図3に示すように、制御部60は、記憶部61に記憶しているクリーニング用画像データ611を用いて、中間転写ベルト31用及び二次転写ベルト42用のそれぞれのクリーニング用トナー像(トナーバンド)を感光体ドラム21Aの表面に形成する(S11)。制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧を電源部70によって一次転写ローラ34Aに印加して、トナーバンドを中間転写ベルト31の表面に転写する(S12)。なお、感光体ドラム21A〜21Dのそれぞれにトナーバンドを形成して中間転写ベルト31の表面に転写してもよい。
【0043】
制御部60は、湿度センサ62が検知した湿度に基づいて転写電圧の電圧値を算出し、電源部70に設定する(S13)。湿度が高くなると、ポリイミド製の中間転写ベルト31は、電荷を帯びにくくなり、NBRゴム製の二次転写ベルト42は、電荷を帯びやすくなる。制御部60は、湿度が高くなるほど、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドが転写しやすくなるため、転写電圧の電圧値をより低く設定する。
【0044】
制御部60は、転写電圧の印加時間及び印加停止時間を設定する(S14)。トナーバンドは、転写電圧の印加中に、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へ転写され、転写電圧の印加停止時に、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へ転写されない。印加時間及び印加停止時間を設定することで、中間転写ベルト31及び二次転写ベルト42のそれぞれの表面に形成するトナーバンドの量を定めることができる。図4(A)に示すように、印加時間と印加停止時間と等しくすると、中間転写ベルト31及び二次転写ベルト42の表面に同量のトナーバンドを形成することができる。
【0045】
制御部60は、二次転写ローラ41に転写電圧を電源部70によって印加時間だけ印加し(S15)、印加停止時間だけ印加を停止する(S16)。制御部60は、転写電圧の印加及び印加停止を電源部70によって所定回数(2回以上)繰り返す(S17)。すなわち、制御部60は、トナーバンドを4区間以上に分割して、トナーバンドが二次転写ベルト42に転写される区間とトナーバンドが転写されずに中間転写ベルト31残る区間とを交互に形成するように、転写電圧の印加及び印加停止の切り替えを電源部70によって行う。
【0046】
制御部60は、転写電圧の印加及び停止を所定回数繰り返してトナーバンドの形成を終了すると、中間転写ベルト用クリーニング部材351、及び二次転写ベルト用クリーニング部材43によって清掃を開始する(S18)。
【0047】
なお、S13の処理は、必須ではなく、電源部70は、所定の電圧値で二次転写ローラ41に転写電圧を印加してもよい。
【0048】
以上のように、制御部60は、用紙の搬送方向において所定の間隔を設けた中間転写ベルト31用及び二次転写ベルト42用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成することができる。これにより、制御部60は、トナーバンドの形成時間を短縮することができ、清掃時間を短縮することができる。
【0049】
なお、図4(B)に示すように、制御部60は、印加時間を印加停止時間より長く設定してもよい。これにより、中間転写ベルト31より二次転写ベルト42の表面に形成するトナーバンドのトナー量を多くすることができる。
【0050】
特に、二次転写ベルト42は、画像形成処理時にトナー像が直接転写されないため、画像形成処理時にトナー像が直接転写される中間転写ベルト31より残留トナーのトナー量が少ない可能性が高い。制御部60は、印加時間を印加停止時間より長く設定して、残留トナーとトナーバンドとを合算したトナー量が等しくなるように中間転写ベルト31用及び二次転写ベルト42用のそれぞれのトナーバンドを形成する。これにより、中間転写ベルト31及び二次転写ベルト42の表面を、それぞれトナー量の過不足なく、中間転写ベルト用クリーニング部材351及び二次転写ベルト用クリーニング部材43によって清掃することができる。
【0051】
図5(A)に示すように、制御部60は、二次転写ローラ41に、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧と、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧とを切り替えて電源部70によって印加してもよい。これにより、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧を印加すると、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドを転写することができ、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧を印加すると、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドを転写せずに中間転写ベルト31に確実に残すことができる。
【0052】
図5(B)に示すように、制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の印加時間を、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の印加時間よりも長くしてもよい。これにより、中間転写ベルト31より二次転写ベルト42の表面に形成するトナーバンドのトナー量を多くすることができる。
【0053】
図5(C)に示すように、制御部60は、湿度が高くなるほど、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の電圧値を、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の電圧値よりもより高く設定してもよい。これにより、制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の電圧値を低くしても、電荷が帯びにくくなる中間転写ベルト31から電荷が帯びやすくなる二次転写ベルト42へトナーバンドを確実に転写ことができ、さらに電力消費量を低減できる。トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の電圧値を高くすることで、電荷が帯びにくくなる中間転写ベルト31から電荷が帯びやすくなる二次転写ベルト42へトナーバンドを転写せずに、中間転写ベルト31に確実に残すことができる。
【0054】
なお、上述の実施例では、中間転写ベルト31用及び二次転写ベルト42用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成したが、感光体ドラム(本発明の第1画像形成部材に相当する。)21A〜21D用及び中間転写ベルト(本発明の第2画像形成部材に相当する。)31用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成してもよい。例えば、図6に示すように、制御部60は、感光体ドラム21A〜21D用及び中間転写ベルト31用のそれぞれのトナーバンドを感光体ドラム21A〜21Dの表面に形成して(S21)、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の印加及び印加停止を一次転写ローラ34A〜34Dへ電源部70によって所定回数(2回以上)繰り返す(S25→S17)。
【0055】
また、感光体ドラム21A〜21D(本発明の第1画像形成部材に相当する。)用及び二次転写ベルト(本発明の第2画像形成部材に相当する。)42用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成してもよい。例えば、制御部60は、図6に示すS21〜S17の処理を行った後、中間転写ベルト31に転写された全てのトナーバンドを二次転写ベルト42に転写する。すなわち、制御部60は、感光体ドラム21A〜21Dに形成したトナーバンドを、中間転写ベルト31を介して二次転写ベルト42に転写する。
【0056】
また、感光体ドラム21A〜21D(本発明の第1画像形成部材に相当する。)用、中間転写ベルト31(本発明の第2画像形成部材に相当する。)用、及び二次転写ベルト42用のそれぞれのトナーバンドを同時に形成してもよい。例えば、制御部60は、図6に示すS21〜S17の処理の後に、図3に示すS13〜S17の処理を行う。すなわち、図7(A)に示すように、感光体ドラム21A〜21Dから中間転写ベルト31にトナーバンドを転写して、所定の間隔を設けたトナーバンドを中間転写ベルト31上に形成する。その後、図7(B)に示すように、中間転写ベルト31上のトナーバンドをさらに所定の間隔を設けて二次転写ベルト42に転写する。
【0057】
さらに、図8に示すように、色相毎の感光体ドラム(本発明の第1画像形成部材に相当する。)21A〜21Dと駆動ローラ及び受動ローラに張架される搬送ベルト(本発明の第2画像形成部材に相当する。)31Aと、の間を通過する用紙にトナー像を転写する画像形成装置にも適用することができる。
【実施例2】
【0058】
実施例2の画像形成装置は、駆動ローラ32に電源部70が接続されている点で、実施例1の画像形成装置10と相違する。以下、相違点についてのみ説明する。
【0059】
図9に示すように、駆動ローラ(本発明のバックアップローラに相当する。)32は、電源部70が接続されており、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧が電源部70によって印加される。二次転写ローラ41は、接地されている。図10(A)に示すように、印加時間と印加停止時間と等しくすると、中間転写ベルト31及び二次転写ベルト42の表面に同量のトナーバンドを形成することができる。
【0060】
以上より、制御部60は、駆動ローラ32に電源部70を接続することで、二次転写ローラ41に電源部70を接続するよりも、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42にトナーバンドを確実に転写することができる。
【0061】
なお、図10(B)に示すように、制御部60は、印加時間を印加停止時間より長く設定してもよい。これにより、中間転写ベルト31より二次転写ベルト42の表面に形成するトナーバンドのトナー量を多くすることができる。
【0062】
図11(A)に示すように、制御部60は、駆動ローラ32に、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧と、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧とを切り替えて電源部70によって印加してもよい。これにより、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧を印加すると、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドを転写することができ、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧を印加すると、中間転写ベルト31から二次転写ベルト42へトナーバンドを転写せずに中間転写ベルト31に確実に残すことができる。
【0063】
図11(B)に示すように、制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の印加時間を、逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の印加時間よりも長くしてもよい。これにより、中間転写ベルト31より二次転写ベルト42の表面に形成するトナーバンドのトナー量を多くすることができる。
【0064】
図11(C)に示すように、制御部60は、湿度が高くなるほど、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の電圧値を、同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の電圧値よりもより高く設定してもよい。これにより、制御部60は、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の転写電圧の電圧値を高くすることで、電荷が帯びにくくなる中間転写ベルト31から電荷が帯びやすくなる二次転写ベルト42へ転写せずに、中間転写ベルト31にトナーバンドを確実に残すことができる。トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と同極性(例えば、マイナス)の転写電圧の電圧値を低くしても、電荷が帯びにくくなる中間転写ベルト31から電荷が帯びやすくなる二次転写ベルト42へトナーバンドを確実に転写ことができ、消費電力を低減することができる。
【0065】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0066】
10…画像形成装置
20A〜20D…画像形成部
21A〜21D…感光体ドラム
25A…クリーニングユニット
30…中間転写ユニット
31…中間転写ベルト
31A…搬送ベルト
32…駆動ローラ
33…従動ローラ
34A…一次転写ローラ
35…中間転写ベルト用クリーニングユニット
351…中間転写ベルト用クリーニング部材
40…二次転写ユニット
41…二次転写ローラ
42…二次転写ベルト
43…二次転写ベルト用クリーニング部材
60…制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像が形成される像担持体を含む複数の画像形成部材を経て、前記トナー像を用紙に転写する画像形成装置であって、
前記複数の画像形成部材のうち第1画像形成部材から第2画像形成部材へ前記トナー像を転写する転写部と、
それぞれが前記第1画像形成部材及び前記第2画像形成部材のそれぞれの表面に当接させて清掃する複数のクリーニング部材と、
前記複数のクリーニング部材による清掃時において、前記第1画像形成部材用及び前記第2画像形成部材用のそれぞれのクリーニング用トナー像を前記像担持体の表面に連続して形成し、連続して形成したクリーニング用トナー像を4区間以上に分割するように、前記第1画像形成部材から前記第2画像形成部材へ前記クリーニング用トナー像を転写する前記転写部への転写電圧を印加した状態又は印加しない状態に切り替える制御部と、を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数のクリーニング部材による清掃時において、前記転写電圧を印加した状態又は印加しない状態に切り替えずに、前記転写電圧の極性を切り替える請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
湿度を検知する湿度センサをさらに備え、
前記制御部は、前記クリーニング用トナー像を転写する転写電圧として、前記湿度センサが検知した湿度に基づく電圧値の転写電圧を前記転写部に印加する請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
バックアップローラを含む複数のローラに張架されるベルト状の前記第1画像形成部材を挟んで、前記バックアップローラと前記第2画像形成部材とが対向配置された画像形成装置であって、
前記転写部は、前記バックアップローラを含み、
前記制御部は、前記クリーニング用トナー像を転写する転写電圧として、前記クリーニング用トナー像と同極性の転写電圧を前記バックアップローラに印加する請求項1〜請求項3の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1画像形成部材と前記第2画像形成部材との間を通過する用紙にトナー像を転写する画像形成装置であって、
前記制御部は、前記第1画像形成部材から前記第2画像形成部材へ前記クリーニング用トナー像を転写する転写時間が、前記第1画像形成部材から前記第2画像形成部材へ前記クリーニング用トナー像を転写しない非転写時間よりも長くなるように、前記転写部に前記転写電圧を印加する請求項1〜請求項3の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項1】
トナー像が形成される像担持体を含む複数の画像形成部材を経て、前記トナー像を用紙に転写する画像形成装置であって、
前記複数の画像形成部材のうち第1画像形成部材から第2画像形成部材へ前記トナー像を転写する転写部と、
それぞれが前記第1画像形成部材及び前記第2画像形成部材のそれぞれの表面に当接させて清掃する複数のクリーニング部材と、
前記複数のクリーニング部材による清掃時において、前記第1画像形成部材用及び前記第2画像形成部材用のそれぞれのクリーニング用トナー像を前記像担持体の表面に連続して形成し、連続して形成したクリーニング用トナー像を4区間以上に分割するように、前記第1画像形成部材から前記第2画像形成部材へ前記クリーニング用トナー像を転写する前記転写部への転写電圧を印加した状態又は印加しない状態に切り替える制御部と、を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数のクリーニング部材による清掃時において、前記転写電圧を印加した状態又は印加しない状態に切り替えずに、前記転写電圧の極性を切り替える請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
湿度を検知する湿度センサをさらに備え、
前記制御部は、前記クリーニング用トナー像を転写する転写電圧として、前記湿度センサが検知した湿度に基づく電圧値の転写電圧を前記転写部に印加する請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
バックアップローラを含む複数のローラに張架されるベルト状の前記第1画像形成部材を挟んで、前記バックアップローラと前記第2画像形成部材とが対向配置された画像形成装置であって、
前記転写部は、前記バックアップローラを含み、
前記制御部は、前記クリーニング用トナー像を転写する転写電圧として、前記クリーニング用トナー像と同極性の転写電圧を前記バックアップローラに印加する請求項1〜請求項3の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1画像形成部材と前記第2画像形成部材との間を通過する用紙にトナー像を転写する画像形成装置であって、
前記制御部は、前記第1画像形成部材から前記第2画像形成部材へ前記クリーニング用トナー像を転写する転写時間が、前記第1画像形成部材から前記第2画像形成部材へ前記クリーニング用トナー像を転写しない非転写時間よりも長くなるように、前記転写部に前記転写電圧を印加する請求項1〜請求項3の何れかに記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−54148(P2013−54148A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191275(P2011−191275)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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