説明

発電システム

【課題】 高速道路や水路用地等の広域の地域に設置される発電システムであって、特に、晴れた日には太陽光発電、水路にてはプラス水力発電にて、また雨の日には水力発電をメインにて発電させ、広域発電のため同日でもリスク分散できる発電システムを提供すること。
【解決手段】 本発明の発電システムは、広域の地域で発電を目的とする発電システムであって、かかる発電システムは、太陽光発電と水力発電を組み合わせたことを特徴とする。
また前記発電システムは、高速道路に設置された構造物の屋根部に具備された太陽光発電装置と、構造物の屋根部及び側面部に形成された水力発電装置からなる。また前記発電システムは、水路の上部に設置された太陽光発電装置と、水路の内部に形成された水力発電装置からなる。さらに前記発電システムは、自宅等に環境がないため行えない方や投資家から資金を集める投資ファンドにて稼働させることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速道路や水路用地等の広域の地域に設置される発電システムであって、晴れた日には太陽光発電、水路にてはプラス水力発電、雨の日には水力発電をメインにて発電させ、広域発電の為同日でもリスク分散できる発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電気を発電させるには火力発電や原子力発電が主流となっている。しかしながらが、火力発電や原子力発電においては稼働コストや安全性、また地球環境汚染等の多くの問題が発生している。そのため近日、太陽光パネルを使用して発電させる太陽光発電や、海や湖、また河川等の水の流れを利用して発電する水力発電の開発が成されている。
【0003】
しかし、太陽光発電においては広大な設置面積が必要とされている。また水力発電においては、海や湖、また河川付近など、設置される場所が限定されるという問題が発生する。
【0004】
また、公害や環境破壊を起こすことなく、膨大量の電力を供給することのできる太陽光発電システムがある(例えば、特許文献1参照)。
上掲特許文献1の太陽光発電システムは、光エネルギーを電力に変換する太陽電池パネルと、太陽電池パネルで変換された電力を蓄えるバッテリ装置とを備えるシステムであって、太陽電池パネルにより屋根構造を形成し、この屋根構造で高速道路の上方を被った構造にしてある。屋根を有する高速道路では、蛇足ではあるが、高速道路における雨の日スリップ事故も大幅になくなる。
【0005】
また、太陽エネルギーをソーラーパネルで電気に替え国家レベルの電気エネルギーとして活用するとともに、これまでの化石燃料を主たる燃料としてきた火力発電を抑制し地球温暖化の原因である二酸化炭素の削減を図る高速道路及び鉄道の起動上を利用した太陽エネルギー及び風力による発電装置がある(例えば、特許文献2参照)。
上掲特許文献2の高速道路及び鉄道の起動上を利用した太陽エネルギー及び風力による発電装置は、高速道路に建設したアーチ型の建造物と、その屋根の上面に設置したソーラーパネルによる太陽光発電装置と、その屋根の上面に設置した風力発電機から成る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−86821号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献2】実用新案登録第3133962号公報(実用新案登録請求の範囲等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上掲特許文献1の太陽光発電システムや特許文献2の高速道路及び鉄道の起動上を利用した太陽エネルギー及び風力による発電装置においては、高速道路の屋根部分に太陽光による発電させる装置を備えることで、スペースの有効利用が実現できるとともに、環境問題も改善できるという長所を有する。しかし、太陽光パネルによる発電量には限度があり、より効率よい電力量を得ることはできなかった。また、降雨時においては、太陽光による発電ができないという欠点もあった。細長い日本列島では天候の地域差による問題もあった。
【0008】
そこで本発明は、上記した従来技術の問題点を解消し、高速道路や水路用地等の広域の地域に設置される発電システムであって、特に、晴れた日には太陽光発電、水路ではプラス水力発電にて、また雨の日には水力発電にて発電させることができる発電システムを提供することで、天候や地域差による発電損失を極力少なくする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の発電システムは、広域地域での発電を目的とする発電システムであって、かかる発電システムは、太陽光発電と水力発電を組み合わせたことを特徴とする。
【0010】
また前記発電システムは、高速道路に設置された構造物の屋根部に具備された太陽光発電装置と、構造物の側面部に形成された樋の落下からなるものと、集水通路側の水力発電装置からなる。
【0011】
また前記発電システムは、水路の上部に設置された太陽光発電装置と、水路の内部に形成された水力発電装置からなる。
【0012】
さらに前記発電システムは、投資家又は自然発電を勧めたいが用件のそろわない人から資金を集める国民総参加型ファンドにて稼働させることも必要。
【発明の効果】
【0013】
本発明の発電システムによれば、高速道路や側溝等と水路の広域地域で発電することができる。そのため、広範囲での遊休スペースの利用が実現でき、新たな用地を使う必要がなく、災害等に強い効果を発揮する。
【0014】
また本発明の発電システムは、太陽光発電と水力発電を組み合わせたことにより、太陽光と降雨の際の雨水を利用できるので、晴天時はもとより雨天時においても発電させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明における発電システムを高速道路に設置した状態の正面図である。
【図2】前記発電システムの側面図である。
【図3】本発明における発電システムの水路断面である。
【図4】前記発電システムの側面図である。
【図5】前記発電システムの使用状態の側面図である。
【発明を実施するための最良の手段】
【0016】
本発明の発電システムは、高速道路や水路用地等の広域地域に設置される発電システムであって、特に、晴れた日には太陽光発電、水路ではプラス水力発電にて、また雨の日には水力発電をメインに発電させることができることを特徴とするものである。また天候や地域差により発電損失を極力少なくする。
【0017】
また本発明の発電システムは、太陽光発電と水力発電を組み合わせたことを特徴とする。
【0018】
以下、本発明における発電システムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
先ず、図1及び図2において、高速道路に具備された発電システムについて説明する。図示する発電システム1は、高速道路2に設置された構造物3の屋根部4に具備された太陽光発電装置10と、構造物3の側面部21に形成された水力発電装置30(32c+33d)からなる。
【0019】
発電システム1は高速道路の発電システムであり、太陽光発電装置10は、構造物3の屋根部4に敷設された複数の太陽光パネル11と、太陽光を利用して太陽光パネル11で変換された電力を蓄電するバッテリ装置(図示せず)とからなる。
【0020】
水力発電装置30(32c+33d)は、構造物3の側面部21に形成された樋22と、樋22の下部に設置された竪樋発電装置23とからなる。前記水力発電装置30(32c+33d)は、降雨の際、構造物3の屋根部4上から伝わる雨水が樋22に集水され、集水された雨水の落下により水力発電させるものである。
【0021】
上述の構成とすることで、高速道路スペースを使うことで新たな用地を使う必要がない。また晴れた日は太陽光発電ができ、雨の日は雨水を集中集雨して落下させ、その落下速度で水力発電ができる。また高速道路全体では広域発電所となるため、天候によるロスが地域でカバーできる。また広域発電なので災害等に強い。さらに、太陽光発電と水力発電の組み合わせで能力を倍化させることができる。
【0022】
また特に、前記太陽光発電装置10にて蓄電された電力は、工場や一般家庭の電力に使用できるとともに、高速道路の照明や路面の融雪とともに、電気自動車への電力供給にも幅広く用いることができる。
【0023】
次に、図3乃至図5に基づき、本発明の発電システムにおける他の実施の形態を説明する。図示する発電システム1´は、水路の発電システムであり、水路34の上部に設置された太陽光発電装置10と、水路34の内部に形成された水力発電装置30(32c+33d)とからなる。
【0024】
水路34は、農業用水路、他水路であり、図4に示す単一の側溝が複数連結され、図5に示すように長尺状に形成されている。
【0025】
水路34の上部には、太陽光発電装置10が連続された状態で装着されている。前記太陽光発電装置10は、水路34上部の可動部31に敷設された複数の太陽光パネル11と、太陽光パネル11にて変換された電力を蓄電するバッテリ装置(図示せず)とからなる。
【0026】
前記水力発電装置30(32c+33d)は、水路34の内部に形成されており、側溝内に通水される排水により上下動する可動部31と、可動部31の下部に設置された流速式の発電部32cと、回転式の発電部33d又は32c+33dとからなる。
【0027】
水路34に上記の太陽光発電装置10と水力発電装置30(32c+33d)を備えることで、例えば、晴天時には太陽光発電装置10にて発電ができ、水路34に雨水や排水が通水された状態では水力発電装置30(32c+33d)にて発電ができる。また、水路34は様々な水路の側部に配置されているので、新たな用地を使う必要がなく、遊休スペースを広範囲に、且つ有意義に使用することができる。また水路全体では広域発電所となるため、天候によるロスが少ない。また広域発電なので災害等に強い。また水路の安全を電力管理で確保できる。さらに、前記太陽光発電装置10と水力発電装置30(32c+33d)にて蓄電された電力は、工場や一般家庭の電力に使用できるとともに、電気自動車への電力供給にも幅広く用いることができる。
【0028】
また他の好適例として、本発明の発電システムは、自宅等で行いたいが環境のない方や投資家から資金を集める国民総参加型投資ファンドにて稼働させることが好ましい。前記投資ファンドは、金融機関・機関投資家・個人など、ある特定の投資家から資金を集め、その資金で本発明の発電システムを実現させるものである。また、その際に得られた売却益を投資家に還元させることを特徴とする。
【0029】
上述の構成とすることで、本発明の発電システムは、晴れた日には太陽光発電にて、また雨の日には水力発電にて発電させるハイブリット発電が実現できる。また、高速道路や水路での広域発電が可能となり、リスクを分散することができる。さらに、用地の共有使用ができるため、ランニングコストを削減することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 発電システム
1´ 発電システム
2 高速道路
3 構造物
4 屋根部
10 太陽光発電装置
11 太陽光パネル
21 側面部
22 樋
23 竪樋発電装置
30(32c+33d) 水力発電装置
31 可動部
32c 流速式発電部
33d 回転式発電部
34 水路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広域地域での発電を目的とする発電システムであって、かかる発電システムは、太陽光発電と水力発電を組み合わせたことを特徴とする発電システム。
【請求項2】
前記発電システムは、高速道路に設置された構造物の屋根部に具備された太陽光発電装置と、構造物の側面部に形成された、樋の落下からなるものと、集水通路側溝の水力発電装置からなる請求項1記載の発電システム。
【請求項3】
前記発電システムは、水路の上部に設置された太陽光発電装置と、水路の内部に形成された水力発電装置からなる請求項1記載の発電システム。
【請求項4】
前記発電システムは、投資家、又は自然発電を勧めたいが用件がそろわない人から資金を集める国民総参加型投資ファンドにて稼働される請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の発電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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