説明

穀類乾燥方法及び穀類乾燥機

【課題】人手による網袋の整列作業や、人手による目止め作業が不要であって、1,000kg程度の生籾を一度に乾燥することが可能な穀類乾燥方法及び穀類乾燥機を提供する。
【解決手段】筒状体からなる胴体部と、該胴体部上縁に連設された投入口部と、前記胴体部下縁に連設された通気性網からなる底部と、該底部中央が開口され、該開口に連設した筒状の排出口部とを備えた自立型形状のフレキシブルコンテナに生籾を収容し、筒状体からなる乾燥胴に前記フレキシブルコンテナを載置し、フレキシブルコンテナの投入口部を開放状態とし、前記フレキシブルコンテナと前記乾燥胴との間は、前記胴体部と底部との継ぎ目部分近傍に連設されたスカート部によって前記乾燥胴の側壁を覆い、かつ、ゴムバンド等で縛って前記乾燥胴から吹き上がる熱風の風抜けを防止した後、前記通気性網を通過した熱風により通風乾燥を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀類乾燥方法及び穀類乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自脱型コンバインによって収穫された生籾を所定の網袋に収容されたまま、籾乾燥用の平型乾燥機、又は平型煙草乾燥機内に積み上げ、既設の平型乾燥機を利用して、例えば、水分25%の生籾を10時間程度通風乾燥して水分17%まで乾燥することができる生籾の乾燥方法がある(特許文献1参照)。
【0003】
上記乾燥方法にあっては、平型乾燥機内のスノコ床上に網袋の短縁部を重合させ、かつ、上面が均平になるように整列させて、その上段に同じ要領で袋方向が互いに直行するようにして整列させ、最終的には網袋が2〜3段に積み重ねるものである。しかしながら、このような網袋は1袋が30〜60kg重量であるのが一般的であり、人力により平型乾燥機内に積み上げていく整列作業はかなりの重労働である。また、平型乾燥機の側壁と網袋との間には空洞部が生じるため、新聞紙や、適宜なスポンジ材などで目止めをして風の吹き抜けを防止しているが、作業がわずらわしいといった問題があった。
【0004】
【特許文献1】特公昭58−57670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点にかんがみ、人手による網袋の整列作業や、人手による目止め作業が不要であって、1,000kg程度の生籾を一度に乾燥することが可能な穀類乾燥方法及び穀類乾燥機を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、円筒又は多角形筒などの筒状体からなる胴体部(2)と、該胴体部(2)上縁に連設された投入口部(3)と、前記胴体部(2)下縁に連設された通気性網(4a)からなる底部(4)と、該底部(4)中央が開口され、該開口に連設した前記胴体部(2)よりも小径の筒状の排出口部(5)とを備えた自立型形状のフレキシブルコンテナ(1)に生籾を収容し、該フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)と略同等の径であって、高さが前記胴体部(2)の略3分の1程度の筒状体からなる乾燥胴(15)に前記フレキシブルコンテナ(1)を載置し、前記フレキシブルコンテナ(1)の投入口部(3)を開放状態とし、前記フレキシブルコンテナ(1)と前記乾燥胴(15)との間は、前記胴体部(2)と底部(4)との継ぎ目部分に連設された末広がり状に下方に延びるスカート部(12)によって前記乾燥胴(15)の側壁(15a)を覆い、かつ、ゴムバンド(27)等で縛って前記乾燥胴(15)から吹き上がる熱風の風抜けを防止した後、前記通気性網(4a)を通過した熱風により通風乾燥を行う、という技術的手段を講じた。
【0007】
請求項2記載の発明は、円筒又は多角形筒などの筒状体からなる胴体部(2)と、該胴体部(2)上縁に連設された投入口部(3)と、前記胴体部(2)下縁に連設された通気性網(4a)からなる底部(4)と、該底部(4)中央が開口され、該開口に連設した前記胴体部(2)よりも小径の筒状の排出口部(5)とを備えた自立型形状のフレキシブルコンテナ(1)に生籾を収容し、該フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)と略同等の径であって、高さが前記胴体部(2)の略3分の1程度の筒状体からなる乾燥胴(15)に前記フレキシブルコンテナ(1)を載置し、前記フレキシブルコンテナ(1)の投入口部(3)を開放状態とし、前記フレキシブルコンテナ(1)と前記乾燥胴(15)との間は、前記胴体部(2)と底部(4)との継ぎ目部分に連設する末広がり状に下方に延びるスカート部(12)を内方に絞った状態で前記乾燥胴(15)上に載置し、該スカート部(12)を乾燥胴(15)の側壁(15a)外方向に膨出させて膨出部(12a)に形成し、該膨出部(12a)によって前記乾燥胴(15)から吹き上がる熱風の風抜けを防止した後、前記通気性網(4a)を通過した熱風により通風乾燥を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、円筒又は多角形筒などの筒状体からなる胴体部(2)と、該胴体部(2)上縁に連設された投入口部(3)と、前記胴体部(2)下縁に連設された通気性網(4a)からなる底部(4)と、該底部(4)中央が開口され、該開口に連設した前記胴体部(2)よりも小径の筒状の排出口部(5)とを備えた自立型形状のフレキシブルコンテナ(1)と、該フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)と略同等の径であって、高さが前記胴体部(2)の略3分の1程度の筒状体からなる乾燥胴(15)とを備え、前記フレキシブルコンテナ(1)に収容された生籾をそのまま前記乾燥胴(15)に載置し、該乾燥胴(15)から吹き上がる熱風によって通風乾燥を行う穀類乾燥機であって、前記フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)と底部(4)との継ぎ目部分には、前記フレキシブルコンテナ(1)と前記乾燥胴(15)との間の風抜けを防止すべく、末広がり状に下方に延びるスカート部(12)を連設したことを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)には、その表面に生籾など穀類の収容量を示す目盛り(29)を印刷したことを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、乾燥胴(15)には、その底面に移動用キャスター(16)を設けるとともに、側壁(15a)には、乾燥胴(15)の移動用ハンドル、又はフレキシブルコンテナ(1)載置の際の位置決め目印となるガイド体(17)を立設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、コンバインなどにより収穫された、例えば、水分20%以上の約500kg〜1,000kgの生籾をフレキシブルコンテナ(1)の投入口部(3)から投入し、これをフォークリフトなどにより吊り上げて運搬して乾燥胴(15)上に載置し、次いで、投入口部(3)は開放しておき、スカート部(12)は乾燥胴(15)の側壁部(15a)を覆い、ゴムバンド(27)により締め付けて風抜けを防止しておく。このような諸準備が終了した後は、例えば、風量比0.25m/s・t、熱風温度40℃程度の条件となるように乾燥胴(15)から熱風を送給すれば、通気性網(4a)を通して籾に送風され、籾の通風乾燥を行うことができ、従来技術のように人手による網袋の整列作業や、目止め材の充填や、網袋の境界に生じる陥没部のバラ籾を充填するといった人手による風抜け防止作業が不要であって、1,000kg程度の生籾を一度に乾燥することが可能となる。なお、上記条件で乾燥開始から12時間経過後に、籾を別のフレキシブルコンテナ(1)に移し替えによる攪拌を行って再度通風乾燥を行うと、乾減率は0.24%/hを満たして、初期水分22.5%の生籾を、24時間で16.7%まで乾燥することが可能となる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、生籾が収容されたフレキシブルコンテナ(1)を乾燥胴(15)上に載置する際に、スカート部(12)を内方に絞った状態で載置すると、スカート部(12)が乾燥胴(15)の側壁(15a)外方向に膨出して膨出部(12a)が形成され、該膨出部(12a)に乾燥風の一部が送給され、この膨出部(12a)によってフレキシブルコンテナ(1)と乾燥胴(15)との間の風抜けが防止される。これにより、500kg〜1,000kgというフレキシブルコンテナ(1)の自重による押さえ付けてあるから、ゴムバンド(27)による乾燥胴(15)側面からの締め付け力よりも強くなり、しかも、ゴムバンド(27)も不要となって確実な風抜け防止効果を奏する。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、フレキシブルコンテナ(1)に収容された生籾をそのまま乾燥胴(15)に載置し、乾燥胴(15)から吹き上がる熱風によって通風乾燥を行う穀類乾燥機であって、前記フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)と底部(4)との継ぎ目部分近傍には、前記フレキシブルコンテナ(1)と前記乾燥胴(15)との間の風抜けを防止すべく、末広がり状に下方に延びるスカート部(12)を連設してあるから、風抜け防止用のビニールシートなどを別途準備する必要がなく、穀類乾燥前の諸準備を簡略化することができる。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)表面に生籾など穀類の収容量を示す目盛り(29)を印刷してあるから、フレキシブルコンテナ(1)の収容量を投入口部3から覗くことなく、外側から知ることができ、オペレータは乾燥速度の管理や、移し替えによる攪拌回数の管理を容易に行うことができる。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、乾燥胴(15)には、その底面に移動用キャスター(16)を設けるとともに、側壁(15a)に、乾燥胴(15)の移動用ハンドル、又はフレキシブルコンテナ(1)載置の際の位置決め目印となるガイド体(17)を立設してあるから、乾燥胴(15)を適宜な場所に移動可能であり、また、フレキシブルコンテナ(1)をフォークリフト等により吊り上げて運搬し、乾燥胴(15)に載置する際、ガイド体(17)を目安に奥行方向の位置決めすれば、フォークリフト等の操作が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。図1は生籾が収容されたフレキシブルコンテナをフォークリフトなどで吊り上げ、筒状の乾燥胴からなる通風乾燥機に載置した状態を示す正面図であり、図2はフレキシブルコンテナの細部構造を示すために投入口側から見た斜視図であり、図3はフレキシブルコンテナの細部構造を示すために排出口側から見た斜視図であり、図4はフレキシブルコンテナの底面を示す底面図である。
【0017】
図1乃至図4に示すように、フレキシブルコンテナ1は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等の材質で高さが約1.25m、直径が約1.3mの略円筒状の胴体部2と、該胴体部2の上縁に連設される投入口部3と、底面を通気性網4aに形成した底部4と、該底部4中央が開口され、該開口に連設した前記胴体部2よりも小径の筒状の排出口部5とから主要部が構成される自立型形状である。
【0018】
投入口部3には、閉鎖時に投入口部3の上端部近傍を括ることができる結び紐6が設けられ、図2に示すように投入口部3を縛って穀類などの溢流を防ぐことができる。一方、排出口部5には、閉鎖時に排出口部5の下端部近傍を括ることができる結び紐7が設けられる一方、底面中央部は、花弁状に切欠いた通気性網4aが形成され、その近傍に排出口押さえ板8及び排出口開閉紐9が設けられている。したがって、前記排出口部5を収納する際には、結び紐7で結んだ排出口部5を花弁状の通気性網4a内に押し込むとともに、排出口押さえ板8により押さえながら排出口開閉紐9で縛ることにより、図4に示すように底面を通気性網4aによって平滑化することができる。
【0019】
胴体部2の上部にはフォークリフト等に係架される吊ベルト10…が複数個止着されており、また、対向する吊ベルト10…には、それぞれを継着するための吊り下げ用ロープ11…が設けられている。また、図2、図3及び図4に示すように胴体部2と底部4との継ぎ目部分には、胴体部2から末広がり状に下方に延びる風漏れ防止用のスカート部12が連設されている。該スカート部12の下端部は袋状の紐通し部13に形成され、該紐通し部13にスカート部12の締紐14が挿通されている。
【0020】
次に、筒状の乾燥胴からなる通風乾燥機について図面を参照して説明する。図5は筒状の乾燥胴を上方から見下ろしたときの斜視図である。図1及び図5に示すように、筒状の乾燥胴15は、フレキシブルコンテナ1の胴体部2と同等かやや小さめの直径が約1.2〜1.3m、高さが約0.5mの略円筒形に形成され、乾燥胴15の底面には移動用キャスター16が設けられるとともに、乾燥胴15の側壁15aには移動用のハンドル又はフォークリフト等で吊り上げたフレキシブルコンテナ1の載置の際の位置決め目印となるガイド体17が立設されている。該ガイド体17はその高さが約0.84m、円弧部の半径が0.65mに形成されている。
また、乾燥胴15の側壁には外向き突出するように導風口18が設けられ、乾燥胴15の内部には、フレキシブルコンテナ1を載置した際、その重量に耐えられるように補強壁19,19が立設されている。
【0021】
前記乾燥胴15の導風口18には、導風路20を介して送風機21及び熱風発生機22からなる乾燥部23が接続されており、該乾燥部23を稼動すると、導風路20、乾燥胴15、及びフレキシブルコンテナ1底面の通気性網4aを通してフレキシブルコンテナ1内に乾燥風が送給され、フレキシブルコンテナ1内に収容された穀類の通風乾燥を行うことができる。なお、符号24は送風機21用のモータであり、符号25はフォークリフトである。
【0022】
次に、図1及び図6を参照して本発明の穀類乾燥方法について説明する。図6は使用状態を説明するための縦断面図である。
【0023】
コンバインにより収穫された、例えば、水分20%以上の約500kg〜1,000kgの生籾をフレキシブルコンテナ1の投入口部3から投入する。これをフォークリフト25等により吊り上げて運搬し、ガイド体17を目安に奥行方向の位置決めをして乾燥胴15上に載置する(図1参照)。次いで、投入口部3は開放しておき、スカート部12は乾燥胴15の側壁部15aを覆い、ゴムバンド27により締め付けて風抜けを防止しておく(図6参照)。
【0024】
このようにして諸準備が終了した後は、例えば、風量比0.25m/s・t、熱風温度40℃程度の条件となるように送風機21及び熱風発生機22を稼動すれば、吸気口26から取り入れられた外気が熱せられ、この乾燥風が導風路20、乾燥胴15及び通気性網4aを通して籾に送風され、籾の通風乾燥を行うことができる。特に、上記条件で乾燥開始から12時間経過後に、籾を別のフレキシブルコンテナ1に移し替えによる攪拌を行って再度通風乾燥を行うと、乾減率は0.24%/hを満たして、初期水分22.5%の生籾を、24時間で16.7%まで乾燥することが確認できた(図10のグラフ参照)。
【0025】
さらに、図7を参照して別の実施形態を説明する。図7はフレキシブルコンテナのスカート部を絞った状態を説明するための断面図である。
【0026】
図7(a)に示すようにフレキシブルコンテナ1のスカート部12の下端部には、締紐14が設けられ、該締紐14を絞ることによりスカート部12の開口28の面積を狭めることが可能である。そして、図7(b)に示すように締紐14を絞ってスカート部12の開口28の面積を狭め、この状態で乾燥胴15上に載置する(図8参照)。
【0027】
図9は図8の符号Aで囲んだ部分の要部拡大断面図であるが、スカート部12の開口28の面積を狭めて乾燥胴15上に載置すると、スカート部12が乾燥胴15の側壁15aの外方向に若干膨出するとともに、フレキシブルコンテナ1の自重によりスカート部12の一部が押さえ付けられる状態となる。このようにして諸準備が終了した後、上記同様に送風機21及び熱風発生機22を稼動すれば、乾燥風が乾燥胴15から通気性網4aを通して籾に送風されるとともに、乾燥風の一部が前記スカート部12の膨出部12aに送給され、この膨出部12aによってフレキシブルコンテナ1と乾燥胴15との間の風抜けが防止される。これにより、500kg〜1,000kgというフレキシブルコンテナ1の自重による押さえ付けであるから、ゴムバンド27による乾燥胴15側面からの締め付け力よりも強く、ゴムバンド27も不要で確実な風抜け防止効果が期待できる。
【0028】
なお、フレキシブルコンテナ1には、図1に示すように胴体部2の表側に生籾など穀類の収容量(張込量)を示す目盛り29を印刷しておくことが好ましく、これにより、オペレータは、フレキシブルコンテナ1内部を投入口部3から覗くことなく、外側から収容量を知ることができ、乾燥速度の管理や、移し替えによる攪拌回数の管理を容易に行うことができる。
【0029】
さらに、フレキシブルコンテナ1及び乾燥胴15は円筒形状に限らず、多角形筒等を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】生籾が収容されたフレキシブルコンテナをフォークリフトなどで吊り上げ、筒状の乾燥胴からなる通風乾燥機に載置した状態を示す正面図である。
【図2】フレキシブルコンテナの細部構造を示すために投入口側から見た斜視図である。
【図3】フレキシブルコンテナの細部構造を示すために排出口側から見た斜視図である。
【図4】フレキシブルコンテナの底面を示す底面図である。
【図5】筒状の乾燥胴を上方から見下ろしたときの斜視図である。
【図6】使用状態を説明するための縦断面図である。
【図7】フレキシブルコンテナのスカート部を絞った状態を説明するための断面図である。
【図8】フレキシブルコンテナのスカート部を絞った状態で乾燥胴上に載置する際を説明するための断面図である。
【図9】図8の符号Aで囲んだ部分の要部拡大断面図である。
【図10】フレキシブルコンテナ内の籾水分の時間的推移を示すグラフである。
【符号の説明】
【0031】
1 フレキシブルコンテナ
2 胴体部
3 投入口部
4 底部
4a 通気性網
5 排出口部
6 結び紐
7 結び紐
8 排出口押さえ板
9 排出口開閉紐
10 吊ベルト
11 吊り下げ用ロープ
12 スカート部
13 紐通し部
14 締紐
15 乾燥胴
16 移動用キャスター
17 ガイド体
18 導風口
19 補強壁
20 導風路
21 送風機
22 熱風発生機
23 乾燥部
24 モータ
25 フォークリフト
26 吸気口
27 ゴムバンド
28 開口
29 目盛り

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒又は多角形筒などの筒状体からなる胴体部(2)と、該胴体部(2)上縁に連設された投入口部(3)と、前記胴体部(2)下縁に連設された通気性網(4a)からなる底部(4)と、該底部(4)中央が開口され、該開口に連設した前記胴体部(2)よりも小径の筒状の排出口部(5)とを備えた自立型形状のフレキシブルコンテナ(1)に生籾を収容し、
該フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)と略同等の径であって、高さが前記胴体部(2)の略3分の1程度の筒状体からなる乾燥胴(15)に前記フレキシブルコンテナ(1)を載置し、
前記フレキシブルコンテナ(1)の投入口部(3)を開放状態とし、前記フレキシブルコンテナ(1)と前記乾燥胴(15)との間は、前記胴体部(2)と底部(4)との継ぎ目部分近傍に連設された末広がり状に下方に延びるスカート部(12)によって前記乾燥胴(15)の側壁(15a)を覆い、かつ、ゴムバンド(27)等で縛って前記乾燥胴(15)から吹き上がる熱風の風抜けを防止した後、前記通気性網(4a)を通過した熱風により通風乾燥を行うことを特徴とする穀類乾燥方法。
【請求項2】
円筒又は多角形筒などの筒状体からなる胴体部(2)と、該胴体部(2)上縁に連設された投入口部(3)と、前記胴体部(2)下縁に連設された通気性網(4a)からなる底部(4)と、該底部(4)中央が開口され、該開口に連設した前記胴体部(2)よりも小径の筒状の排出口部(5)とを備えた自立型形状のフレキシブルコンテナ(1)に生籾を収容し、
該フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)と略同等の径であって、高さが前記胴体部(2)の略3分の1程度の筒状体からなる乾燥胴(15)に前記フレキシブルコンテナ(1)を載置し、
前記フレキシブルコンテナ(1)の投入口部(3)を開放状態とし、前記フレキシブルコンテナ(1)と前記乾燥胴(15)との間は、前記胴体部(2)と底部(4)との継ぎ目部分近傍に連設する末広がり状に下方に延びるスカート部(12)を内方に絞った状態で前記乾燥胴(15)上に載置し、該スカート部(12)を乾燥胴(15)の側壁(15a)外方向に膨出させて膨出部(12a)に形成し、該膨出部(12a)によって前記乾燥胴(15)から吹き上がる熱風の風抜けを防止した後、前記通気性網(4a)を通過した熱風により通風乾燥を行うことを特徴とする穀類乾燥方法。
【請求項3】
円筒又は多角形筒などの筒状体からなる胴体部(2)と、該胴体部(2)上縁に連設された投入口部(3)と、前記胴体部(2)下縁に連設された通気性網(4a)からなる底部(4)と、該底部(4)中央が開口され、該開口に連設した前記胴体部(2)よりも小径の筒状の排出口部(5)とを備えた自立型形状のフレキシブルコンテナ(1)と、
該フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)と略同等の径であって、高さが前記胴体部(2)の略3分の1程度の筒状体からなる乾燥胴(15)とを備え、
前記フレキシブルコンテナ(1)に収容された生籾をそのまま前記乾燥胴(15)に載置し、該乾燥胴(15)から吹き上がる熱風によって通風乾燥を行う穀類乾燥機であって、
前記フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)と底部(4)との継ぎ目部分近傍には、前記フレキシブルコンテナ(1)と前記乾燥胴(15)との間の風抜けを防止すべく、末広がり状に下方に延びるスカート部(12)を連設したことを特徴とする穀類乾燥機。
【請求項4】
前記フレキシブルコンテナ(1)の胴体部(2)には、その表面に生籾など穀類の収容量を示す目盛り(29)を印刷してなる請求項3記載の穀類乾燥機。
【請求項5】
前記乾燥胴(15)には、その底面に移動用キャスター(16)を設けるとともに、側壁(15a)に、乾燥胴(15)の移動用ハンドル、又はフレキシブルコンテナ(1)載置の際の位置決め目印となるガイド体(17)を立設してなる請求項3又は4記載の穀類乾燥機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−71561(P2010−71561A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240142(P2008−240142)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000001812)株式会社サタケ (223)
【Fターム(参考)】