立体写真撮影装置

【課題】一台のカメラで一度に複数視点からの像を撮影する立体写真撮影装置を作成する。
【解決手段】被写体（２）の上にカメラ（１）を配置し、複数面からなる鏡台（３）を介して被写体を撮影する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、複数視点からの像を一度に撮影する立体写真の撮影装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
複数視点からの像を一度に撮影し立体写真にするには、複数のカメラを適切な視点に配置し、シャッターを同期して撮影するものが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、これを実現するためには、複数台のカメラを用いるため高価であった。
また、各々のカメラの調整が難しく安定した品質の立体写真が得られにくい問題があった。
本発明では、低価格で安定した品質の立体写真を撮影することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
第１図に於いて、カメラ（１）は被写体（２）の上に配置し、鏡台（３）は被写体（２）の前に配置する。
カメラ（１）は、鏡台（３）で反射された被写体（２）の像を撮影するように、カメラ（１）のレンズが向けられている。
第２図に於いて、鏡台（３）は、左側鏡（４）、中央鏡（５）、右側鏡（６）からなり、左側視点（７）からの左斜め前像（１１），正面視点（８）からの正面像（１２），右側視点（９）からの右斜め前像（１０）をまとめて一度に写真（１０）としてカメラ（１）で撮影する。
カメラ（１）で撮影された写真（１０）は鏡像であるので、水平方向に反転し使用する。
【０００５】
請求項２記載の発明は、第４図に於いて、被写体（１５）の前に、左側シリンドリカル・ミラー（１６）、中央シリンドリカル・ミラー（１７）、右側シリンドリカル・ミラー（１８）からなる鏡台を配し、左側視点（１９）からの左斜め前像（２３），正面視点（２０）からの正面像（２４），右側視点（２１）からの右斜め前像（２５）をまとめて一度に写真（２２）としてカメラ（１４）で撮影する。
カメラ（１４）で撮影された写真（２２）は鏡像であり、かつ横方向に縮小されているので、水平方向に反転し、水平方向に伸張して使用する。
【発明の効果】
【０００６】
本発明で撮影される立体写真は、一台のカメラで複数視点からの像を一度に撮ったものであり、撮影した像をデータとしてコンピュータ処理することで、レンチキュラーなどの立体表示手段のデータとして活用するものである。
一台のカメラで複数視点からの像を撮影できることから、低価格な立体写真撮影装置を供給できる。
一台のカメラで一度に撮影できることから、複数カメラを使うものより、撮影条件の設定が簡単になる。
また、鏡で折り返していることから、撮影スペースを半分程度に縮小できる。
【０００７】
請求項２記載の発明は、視点と視点の距離を短くすることが出来るので、立体感の強弱を決定するステレオベースを調節することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
カメラ（１）に、デジタル・スチル・カメラを用いて、被写体（２）の後ろ側を青のカーテンで囲む。
被写体（１）は、鏡台（３）に写る自分の姿から、撮影イメージを確認しながら撮影を開始する。
撮影した写真は、クロマキー合成法などで背景などを加えるデジタル処理を行った上で、レンチキュラーなどの立体表示手段に合わせた加工装置に渡される。
被写体（１）自らが、時限シャッターを押す手段があり、自動立体写真撮影装置として供給される。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】本発明の側面図である。
【図２】本発明の平面図である。
【図３】本発明の撮影した写真である。
【図４】本発明の請求項２の平面図である。
【図５】本発明の請求項２の撮影した写真である。
【符号の説明】
【００１１】
１カメラ２被写体
３鏡台４左側鏡
５中央鏡６右側鏡
７左側視点８正面視点
９右側視点１０写真
１１左斜め前像１２正面像
１３右斜め前像１４カメラ
１５被写体１６左側シリンドリカル・ミラー
１７中央シリンドリカル・ミラー１８右側シリンドリカル・ミラー
１９左側視点２０正面視点
２１右側視点２２写真
２３左斜め前像２４正面像
２５右斜め前像

【特許請求の範囲】
【請求項１】
被写体の前に複数面からなる鏡台を配し、被写体の上、あるいは、下に配したカメラで、この鏡台を介して被写体を撮影し、複数視点からの像を一度に撮影する立体写真撮影装置。
【請求項２】
鏡台の鏡にシリンドリカル・ミラーを用いた請求項１記載の立体写真撮影装置。

【図１】