筆記具
【課題】蓋体に頭冠を装着しやすく、且つ蓋体の開閉の繰り返しにより蓋体に装着した頭冠が外れ難い構造を提供する。
【解決手段】軸筒の後端部に一体に形成又は軸筒に付設したクリップに形成したヒンジ部に、蓋体の一端部に設けた係合部を係合し、前記蓋体を前記軸筒に対し回動自在に配設し、且つ前記蓋体の嵌合部を、前記軸筒の後端部に形成した被嵌合部に、着脱自在に嵌合して、前記軸筒の後端を露出及び閉鎖可能とするとともに、前記蓋体に有底状の頭冠を装着した筆記具であって、前記頭冠の側壁に、該頭冠の内外を連通する挿通穴を設け、前記蓋体に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる挿通部を、前記頭冠の挿通穴に挿通して装着したことを特徴とする。
【解決手段】軸筒の後端部に一体に形成又は軸筒に付設したクリップに形成したヒンジ部に、蓋体の一端部に設けた係合部を係合し、前記蓋体を前記軸筒に対し回動自在に配設し、且つ前記蓋体の嵌合部を、前記軸筒の後端部に形成した被嵌合部に、着脱自在に嵌合して、前記軸筒の後端を露出及び閉鎖可能とするとともに、前記蓋体に有底状の頭冠を装着した筆記具であって、前記頭冠の側壁に、該頭冠の内外を連通する挿通穴を設け、前記蓋体に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる挿通部を、前記頭冠の挿通穴に挿通して装着したことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸筒の後端部に、軸筒の後端を露出及び閉鎖する蓋体を具備してなる筆記具に関する。
【背景技術】
【0002】
軸筒の後端部に、軸筒の後端を露出及び閉鎖する蓋体を具備してなる筆記具において、特開2007−38635号公報「多芯筆記具」では、軸筒の後端に、摺動溝を後方に開口させる開口部を設け、前記開口部から、前記摺動体を、軸筒内から取り外し可能及び軸筒内に挿入可能に、蓋体を軸筒に設けたヒンジ部に、回動自在に装着した構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−38635号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、蓋体は、軸筒の外面又は軸筒に付設したクリップに形成した被係合部に、前記蓋体の一端部に設けた係合部を係合し、前記蓋体を前記軸筒に対し回動自在に配設するなど、形状が複雑となるため、蓋体に装飾性を持たすには、蓋体に頭冠を装着することが考えられ、蓋体に頭冠を装着するには、蓋体に設けた係合部に、頭冠の内壁に設けた被係合部を係合し、蓋体を覆うように頭冠を装着することが一般的であった。
【0005】
しかし、蓋体に設けた係合部と頭冠の内壁に設けた被係合部を係合すると、繰り返しの蓋体の開閉によって、係合部が外れる方向である、軸線に沿った方向にも力が加わるために、蓋体と頭冠の係合力が低下する恐れがあるため、初期の係合力を高く設定する必要があり、その結果、蓋体と頭冠を装着し難くなるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、蓋体に頭冠を装着しやすく、且つ蓋体の開閉の繰り返しにより蓋体に装着した頭冠が外れ難い構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、軸筒の後端部に一体に形成又は軸筒に付設したクリップに形成したヒンジ部に、蓋体の一端部に設けた係合部を係合し、前記蓋体を前記軸筒に対し回動自在に配設し、且つ前記蓋体の嵌合部を、前記軸筒の後端部に形成した被嵌合部に、着脱自在に嵌合して、前記軸筒の後端を露出及び閉鎖可能とするとともに、前記蓋体に有底状の頭冠を装着した筆記具であって、前記頭冠の側壁に、該頭冠の内外を連通する挿通穴を設け、前記蓋体に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる挿通部を、前記頭冠の挿通穴に挿通して装着したことを特徴とする。
【0008】
また、前記頭冠が、前記挿通穴を設けた側壁と頭冠の軸線に対して対峙する他方の側壁に、該頭冠の内外を連通する第2挿通穴を設け、前記蓋体に設けた第2挿通部を、前記第2挿通穴に挿通して装着してあることを特徴とする。
【0009】
また、前記蓋体の挿通部の先端部が、前記頭冠の他方の挿通穴から外方に突出することを特徴とする。
【0010】
また、前記頭冠が、透明又は半透明の樹脂製からなり、前記頭冠の底壁の内面が多面体であることを特徴とする。
【0011】
本願発明の請求項1の構成によれば、前記頭冠の側壁に、該頭冠の内外を連通する挿通穴を設け、前記蓋体に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる挿通部を、前記頭冠の挿通穴に挿通して装着することで、前記蓋体を繰り返し開閉して、開閉時に生じる力が蓋体に加わっても、挿通穴と挿通部によって、蓋体と頭冠との装着力の低下を抑制するため、蓋体と頭冠の装着力を高く、或いは固着していなくても、容易に外れ難くすることができる。
【0012】
また、前記頭冠に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる嵌合部を、前記蓋体の挿通穴を挿通して装着することで、頭冠を有底状としても、蓋体と頭冠との嵌合において、頭冠の底壁に生じる軸心に向かう力及び/又は径方向へ拡がる力が発生し難く、形状や材質の制約が少なくて済む。
【0013】
本願発明の請求項2の構成によれば、前記蓋体の挿通部の先端部が、前記頭冠の挿通穴から外方に突出することで、該突出した部分が取手となり、蓋体の開閉動作が容易に行えることができる。
【0014】
本願発明の請求項3の構成によれば、前記頭冠が、前記挿通穴を設けた側壁と頭冠の軸線に対して対峙する他方の側壁に、該頭冠の内外を連通する第2挿通穴を設け、前記蓋体に設けた第2挿通部を、前記第2挿通穴に挿通して装着することで、より安定して蓋体と頭冠を装着できるとともに、挿通部を第2挿通穴から挿通穴に挿通して装着することで、組立性を高めることができる。
【0015】
本願発明の請求項3の構成によれば、前記頭冠が、透明又は半透明の樹脂製からなり、前記頭冠の底壁の内面を多面体とすることで、頭冠の底壁の内面に、蓋体との装着部がなく、蓋体を外観から見たとき、レンズ効果によって、視認性を高めることができる。
【0016】
尚、本発明の蓋体及び頭冠には、PP樹脂、POM樹脂、PC樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂材料等を用いることができる。特に蓋体には、乗り越し嵌合性を鑑みて、POM樹脂やPP樹脂等の比較的、低硬度の樹脂材料とすることが最も好ましい。また、頭冠は、ABS樹脂やPC樹脂等、蓋体よりも硬度の高い硬質の材料を用いることが最も好ましく、頭冠の底壁の内面を多面体とするには、レンズ効果の高いPC樹脂を用いることが最も好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、蓋体に頭冠を装着しやすく、且つ蓋体の開閉の繰り返しにより蓋体に装着した頭冠が外れ難い構造を提供すことができた。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1の筆記具のペン先部を突出した状態を示す外観図である。
【図2】実施例1におけるペン先部没入時の蓋体を開いた状態を示す図である。
【図3】実施例1の筆記具の筆記体及び摺動体を取り外した状態を示す図である。
【図4】図3における蓋体を開いた状態を示す図である。
【図5】図3における縦断面図である。
【図6】図5における、一部省略した要部拡大縦断面図である。
【図7】図1における筆記体を示す図である。
【図8】図6におけるA−A断面図である。
【図9】図6におけるB−B断面図である。
【図10】後軸の後端側から見た斜視図である。
【図11】蓋体と頭冠の組立工程を示す図である。
【図12】図11(a)の下側から見た外観図である。
【図13】図11(d)の下側から見た外観図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に図面を参照しながら、本発明の筆記具の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0020】
実施例1
図1〜図13に示す実施例1の筆記具1は、前軸2と後軸3を螺合により取り付けられる軸筒本体内に複数本(4本)の筆記体が前後方向に移動可能に収容されている。筆記体14の後部には、筆記体14のインキ収容筒15に収容した筆記具用インキと同色の摺動体9を配設してあり、筆記体14は、コイルスプリング12により後方に付勢してあり、他の筆記体について詳細は図示していないが、筆記体14と同様にして、3本の筆記体を配設した従来から知られている出没機構のスライド式の多芯筆記具である。
【0021】
筆記体14は、ボールペンレフィルであり、インキ収容筒15の先端部にボールが回転可能に抱持されたペン先部16を装着し、インキ収容筒15の内部には、黒色の剪断減粘性を有する水性ゲルインキ及びインキ追従体を直に収容してある。図示はしていないが、他の3本の筆記体も筆記体14と同様に、インキ収容筒の先端部にボールペンチップからなるペン先部を装着し、筆記体14とは色の異なる水性ゲルインキ及びインキ追従体を直に収容したボールペンレフィルである。
【0022】
後軸3の後部には、前後方向に延びる細長状の摺動溝3b、3c、3d、3eが4本、形成してあり、互いに、90度間隔に形成される。また、摺動溝3b、3c、3d、3eは、後方が開口していて、後軸3の後端3aで連通する開口部3ba、3ca、3da、3eaを有している。
【0023】
後軸3内には、略円筒状のスプリング支持部8を固着している。スプリング支持部8は、筆記体14等、4本の筆記体が挿通される内孔が軸方向に貫設し、スプリング支持部8と、各々の摺動体9、10間には、コイルスプリング12、13が配置し、筆記体及び摺動体を後方に付勢してある。尚、図示はしていないが、他の2つの摺動体も摺動体9、10と同様に、スプリング支持部8と、各々の摺動体間には、コイルスプリングが配置し、筆記体及び摺動体を後方に付勢してある。
【0024】
後軸3の後部、且つ後軸3の摺動溝3a、3b間には、長手方向に沿って延びる凹状の装着溝3fを形成してあり、この装着溝3fにクリップ7を付設してある。具体的には、装着溝3fも摺動溝3a等と同様に、後軸3の後端3aに開口部3faを有していて、開口部3faと装着溝3fとが連通している。この装着溝3fに、クリップ7の後端部に形成した装着部7bを挿入し、後軸3の後方側から前軸2側に押し込むことで、クリップ7の装着部7bに設けた突起(図示せず)が、装着溝3fに設けた突起3fbを乗り越える落とし込み嵌合によって、後軸3にクリップ7を固設してある。
【0025】
また、クリップ7の後部にはヒンジ部7aを形成してあり、このヒンジ部7aに、ポリプロピレンからなる蓋体5の一端部に設けた、クリップ7を正面から見て左右に延出する係合部5aを係合して、蓋体5を回動自在に係合してあり、蓋体5を回動することで、後軸3の後端3aを露出することができる。
【0026】
また、蓋体5には、蓋体5よりも硬く、変形し難い、ポリカーボネートからなる頭冠6を装着してある。具体的には、頭冠6の一方の側壁に内外を連通する挿通穴6aと、一方の側壁と頭冠6aの軸線J3に対して対峙する他方の側壁に、内外を連通する第2挿通穴6bを設けてあり、蓋体5に形成した、蓋体5の軸線J2に対して略垂直方向に延びる挿通部5bを、第2挿通穴6bから挿通穴6aに挿通するとともに、頭冠6に設けた嵌合突部6cと、蓋体5に設けた嵌合突部5cが乗り越し嵌合するまで挿入し、頭冠6の挿通穴6aに頭冠5の挿通部5b及び頭冠6の第2挿通穴6bに蓋体5の第2挿通部5dが位置した状態で、頭冠6が蓋体5を覆うように装着してある。また、蓋体5の後軸3からの開閉動作を容易にするため、挿通部5bの先端部は、挿通穴6aから外方に向かって突出して取手としてある。
【0027】
また、第2挿通穴6cにはスリット6dを形成してあり、頭冠6に設けた嵌合突部6cと、蓋体5に設けた嵌合突部5cが乗り越し嵌合し易くしてある。また、第2挿通穴6bは挿通穴6aよりも開口面積を大きくしてあり、第2挿通穴6bに蓋体5の挿通部5bを挿入し易く、蓋体5と頭冠6の位置出しした状態で、挿通部5bを挿通穴6aに挿通することができるため、組立性を向上することができる。
【0028】
頭冠6は有底状の着色半透明としてあり、頭冠6の底壁の内面をダイヤカットした複数の面6eからなる多面体としてある。
【0029】
また、蓋体5の軸部の中央には、嵌合凸部5eを形成してあり、蓋体5が後軸3の後端3aを閉鎖する際、後軸3の後端部に形成した、後方に向かって突出した軸部3gの嵌合凸部3hに、嵌合凸部5eを乗り越し嵌合することで、蓋体5及び頭冠6を後軸3に対し、開閉自在に嵌合してある。
【0030】
筆記体14のボールペンチップからなるペン先部16を前軸2の先端開口部2aから突出させるには、摺動体9の操作部9aを、摺動溝3bに沿って、前軸2の先端開口部2a方向へスライドすることにより、摺動体9に形成した係合突起9bが後軸3内に形成した係止部(図示せず)に係止して、筆記体14のペン先部16を前軸の先端開口部2aから選択して突出を維持することができる。また、摺動体9には、解除突起9cを設けてある。
【0031】
筆記体14のペン先部16が前軸の先端開口部2aから突出を維持した状態で、他の摺動体10の操作部10aを前軸2の先端開口部2a方向にスライドすることで、摺動体10の解除突起が、スリーブ11を介して摺動体9の係止を解除し、筆記体14のペン先部16を前軸2内に没入させることができる。
【0032】
筆記体14を交換するには、蓋体5が後軸3の後端3aを閉鎖した状態から、挿通部5bの先端部分の取手を後方に押圧(図1の矢印F方向)し、蓋体5の嵌合凸部5eと後軸3の軸部3gの嵌合凸部3hとの嵌合を解除し、蓋体5を回動(図3の矢印G方向)させ、後軸3の後端3aを露出させる。この時、挿通部5bを後方に押圧(図1の矢印F方向)しても、挿通穴6aによって、頭冠6と蓋体5の嵌合力が低下することはない。
【0033】
蓋体5を回動し、後軸3の後端3aが露出すると、摺動溝3b、3c、3d、3eから各々の摺動体9、10(その他図示せず)が、コイルスプリング12、13(その他図示せず)の後方付勢により後方外部に突出される。この状態から摺動体9を取り出すことにより、その摺動体9と互いに連結状態にある筆記体14を後軸3から取り出し、その後、互いに連結状態にある新たな筆記体(図示せず)と新たな摺動体とを後端が開口した摺動溝3bから後軸3内に挿入する。そして、蓋体5を前方に回動させ、その後、蓋体5の嵌合凸部5eと後軸3の嵌合凸部3hと嵌合して、後軸3の後端3aを閉鎖する。これにより、筆記体及び摺動体の交換作業が終了するため、ユーザーが好みの筆記体とそれに対応した摺動体を軸筒内に交換可能に収容でき、しかも、筆記体及び摺動体を迅速且つ確実に交換することができる。
【0034】
本実施例では、便宜上、蓋体を回動し、後軸の後端が露出して、筆記体及び摺動体を交換可能としてあるが、蓋体を回動し、後軸の後端を露出して、鉛芯を充填するなど、蓋体の回動によって後軸の後端が露出する構造であれば特に限定されるものでなく、蓋体を紛失することなく筆記体の交換作業や鉛芯の充填をすることができる。
【0035】
また、挿通穴の形成場所は特に限定されないが、前記した挿通部の取手が、蓋体の係合部とクリップに設けたヒンジ部との係合部に対し、軸筒本体の軸線に対して対称側となる位置に形成することが、蓋体を開閉し易く最も好ましい。
【0036】
さらに、頭冠の底壁の形状は、特に限定されないが、透明又は半透明として底壁の内面をダイヤカット等の多面体として装飾性を高めることが好ましく、頭冠の底壁の外面も内面の多面体と相似形、かつ大きさの異なる多面体として、装飾性をさらに高めることが好ましい。
【0037】
また、蓋体の挿通穴と頭冠の挿通部を挿通して装着する方法は、凹凸嵌合、乗り越し嵌合や圧入嵌合など、特に限定されるものではないが、組立性及び外れにくさを考慮すると、乗り越し嵌合とすることが好ましい。また、挿通部と挿通穴を直接、嵌合してもよいし、挿通部が挿通穴に挿通してあれば、他の部分で嵌合してあってもよい。さらに、挿通穴の断面形状は、円形、四角形等、特に限定されるものではないが、少なくとも挿通部の先端部の断面形状を、他方の挿通穴と略同形とすることで、装着後にがたつく等の不具合が生じにくいので好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の筆記具は、多芯筆記具やインキの種類に限定されることなく、筆記具として広く実施可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 筆記具
2 前軸
2a 先端開口部
3 後軸
3a 後端
3b、3c、3d、3e 摺動溝
3ba、3ca、3da、3ea 開口部
3f 装着溝
3fa 開口部
3fb 突起
3h 嵌合凸部
5 蓋体
5a 嵌合部
5b 突部
5c 嵌合突部
5d 第2挿通部
6 頭冠
6a 挿通穴
6b 第2挿通穴
6c 内壁面
6d スリット
6e底壁の内面
7 クリップ
7a ヒンジ部
7b 装着部
8 スプリング支持部
9、10 摺動体
9a、10a 操作部
11 スリーブ
12、13 コイルスプリング
14 筆記体
15 インキ収容筒
16 ペン先部
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸筒の後端部に、軸筒の後端を露出及び閉鎖する蓋体を具備してなる筆記具に関する。
【背景技術】
【0002】
軸筒の後端部に、軸筒の後端を露出及び閉鎖する蓋体を具備してなる筆記具において、特開2007−38635号公報「多芯筆記具」では、軸筒の後端に、摺動溝を後方に開口させる開口部を設け、前記開口部から、前記摺動体を、軸筒内から取り外し可能及び軸筒内に挿入可能に、蓋体を軸筒に設けたヒンジ部に、回動自在に装着した構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−38635号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、蓋体は、軸筒の外面又は軸筒に付設したクリップに形成した被係合部に、前記蓋体の一端部に設けた係合部を係合し、前記蓋体を前記軸筒に対し回動自在に配設するなど、形状が複雑となるため、蓋体に装飾性を持たすには、蓋体に頭冠を装着することが考えられ、蓋体に頭冠を装着するには、蓋体に設けた係合部に、頭冠の内壁に設けた被係合部を係合し、蓋体を覆うように頭冠を装着することが一般的であった。
【0005】
しかし、蓋体に設けた係合部と頭冠の内壁に設けた被係合部を係合すると、繰り返しの蓋体の開閉によって、係合部が外れる方向である、軸線に沿った方向にも力が加わるために、蓋体と頭冠の係合力が低下する恐れがあるため、初期の係合力を高く設定する必要があり、その結果、蓋体と頭冠を装着し難くなるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、蓋体に頭冠を装着しやすく、且つ蓋体の開閉の繰り返しにより蓋体に装着した頭冠が外れ難い構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、軸筒の後端部に一体に形成又は軸筒に付設したクリップに形成したヒンジ部に、蓋体の一端部に設けた係合部を係合し、前記蓋体を前記軸筒に対し回動自在に配設し、且つ前記蓋体の嵌合部を、前記軸筒の後端部に形成した被嵌合部に、着脱自在に嵌合して、前記軸筒の後端を露出及び閉鎖可能とするとともに、前記蓋体に有底状の頭冠を装着した筆記具であって、前記頭冠の側壁に、該頭冠の内外を連通する挿通穴を設け、前記蓋体に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる挿通部を、前記頭冠の挿通穴に挿通して装着したことを特徴とする。
【0008】
また、前記頭冠が、前記挿通穴を設けた側壁と頭冠の軸線に対して対峙する他方の側壁に、該頭冠の内外を連通する第2挿通穴を設け、前記蓋体に設けた第2挿通部を、前記第2挿通穴に挿通して装着してあることを特徴とする。
【0009】
また、前記蓋体の挿通部の先端部が、前記頭冠の他方の挿通穴から外方に突出することを特徴とする。
【0010】
また、前記頭冠が、透明又は半透明の樹脂製からなり、前記頭冠の底壁の内面が多面体であることを特徴とする。
【0011】
本願発明の請求項1の構成によれば、前記頭冠の側壁に、該頭冠の内外を連通する挿通穴を設け、前記蓋体に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる挿通部を、前記頭冠の挿通穴に挿通して装着することで、前記蓋体を繰り返し開閉して、開閉時に生じる力が蓋体に加わっても、挿通穴と挿通部によって、蓋体と頭冠との装着力の低下を抑制するため、蓋体と頭冠の装着力を高く、或いは固着していなくても、容易に外れ難くすることができる。
【0012】
また、前記頭冠に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる嵌合部を、前記蓋体の挿通穴を挿通して装着することで、頭冠を有底状としても、蓋体と頭冠との嵌合において、頭冠の底壁に生じる軸心に向かう力及び/又は径方向へ拡がる力が発生し難く、形状や材質の制約が少なくて済む。
【0013】
本願発明の請求項2の構成によれば、前記蓋体の挿通部の先端部が、前記頭冠の挿通穴から外方に突出することで、該突出した部分が取手となり、蓋体の開閉動作が容易に行えることができる。
【0014】
本願発明の請求項3の構成によれば、前記頭冠が、前記挿通穴を設けた側壁と頭冠の軸線に対して対峙する他方の側壁に、該頭冠の内外を連通する第2挿通穴を設け、前記蓋体に設けた第2挿通部を、前記第2挿通穴に挿通して装着することで、より安定して蓋体と頭冠を装着できるとともに、挿通部を第2挿通穴から挿通穴に挿通して装着することで、組立性を高めることができる。
【0015】
本願発明の請求項3の構成によれば、前記頭冠が、透明又は半透明の樹脂製からなり、前記頭冠の底壁の内面を多面体とすることで、頭冠の底壁の内面に、蓋体との装着部がなく、蓋体を外観から見たとき、レンズ効果によって、視認性を高めることができる。
【0016】
尚、本発明の蓋体及び頭冠には、PP樹脂、POM樹脂、PC樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂材料等を用いることができる。特に蓋体には、乗り越し嵌合性を鑑みて、POM樹脂やPP樹脂等の比較的、低硬度の樹脂材料とすることが最も好ましい。また、頭冠は、ABS樹脂やPC樹脂等、蓋体よりも硬度の高い硬質の材料を用いることが最も好ましく、頭冠の底壁の内面を多面体とするには、レンズ効果の高いPC樹脂を用いることが最も好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、蓋体に頭冠を装着しやすく、且つ蓋体の開閉の繰り返しにより蓋体に装着した頭冠が外れ難い構造を提供すことができた。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1の筆記具のペン先部を突出した状態を示す外観図である。
【図2】実施例1におけるペン先部没入時の蓋体を開いた状態を示す図である。
【図3】実施例1の筆記具の筆記体及び摺動体を取り外した状態を示す図である。
【図4】図3における蓋体を開いた状態を示す図である。
【図5】図3における縦断面図である。
【図6】図5における、一部省略した要部拡大縦断面図である。
【図7】図1における筆記体を示す図である。
【図8】図6におけるA−A断面図である。
【図9】図6におけるB−B断面図である。
【図10】後軸の後端側から見た斜視図である。
【図11】蓋体と頭冠の組立工程を示す図である。
【図12】図11(a)の下側から見た外観図である。
【図13】図11(d)の下側から見た外観図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に図面を参照しながら、本発明の筆記具の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0020】
実施例1
図1〜図13に示す実施例1の筆記具1は、前軸2と後軸3を螺合により取り付けられる軸筒本体内に複数本(4本)の筆記体が前後方向に移動可能に収容されている。筆記体14の後部には、筆記体14のインキ収容筒15に収容した筆記具用インキと同色の摺動体9を配設してあり、筆記体14は、コイルスプリング12により後方に付勢してあり、他の筆記体について詳細は図示していないが、筆記体14と同様にして、3本の筆記体を配設した従来から知られている出没機構のスライド式の多芯筆記具である。
【0021】
筆記体14は、ボールペンレフィルであり、インキ収容筒15の先端部にボールが回転可能に抱持されたペン先部16を装着し、インキ収容筒15の内部には、黒色の剪断減粘性を有する水性ゲルインキ及びインキ追従体を直に収容してある。図示はしていないが、他の3本の筆記体も筆記体14と同様に、インキ収容筒の先端部にボールペンチップからなるペン先部を装着し、筆記体14とは色の異なる水性ゲルインキ及びインキ追従体を直に収容したボールペンレフィルである。
【0022】
後軸3の後部には、前後方向に延びる細長状の摺動溝3b、3c、3d、3eが4本、形成してあり、互いに、90度間隔に形成される。また、摺動溝3b、3c、3d、3eは、後方が開口していて、後軸3の後端3aで連通する開口部3ba、3ca、3da、3eaを有している。
【0023】
後軸3内には、略円筒状のスプリング支持部8を固着している。スプリング支持部8は、筆記体14等、4本の筆記体が挿通される内孔が軸方向に貫設し、スプリング支持部8と、各々の摺動体9、10間には、コイルスプリング12、13が配置し、筆記体及び摺動体を後方に付勢してある。尚、図示はしていないが、他の2つの摺動体も摺動体9、10と同様に、スプリング支持部8と、各々の摺動体間には、コイルスプリングが配置し、筆記体及び摺動体を後方に付勢してある。
【0024】
後軸3の後部、且つ後軸3の摺動溝3a、3b間には、長手方向に沿って延びる凹状の装着溝3fを形成してあり、この装着溝3fにクリップ7を付設してある。具体的には、装着溝3fも摺動溝3a等と同様に、後軸3の後端3aに開口部3faを有していて、開口部3faと装着溝3fとが連通している。この装着溝3fに、クリップ7の後端部に形成した装着部7bを挿入し、後軸3の後方側から前軸2側に押し込むことで、クリップ7の装着部7bに設けた突起(図示せず)が、装着溝3fに設けた突起3fbを乗り越える落とし込み嵌合によって、後軸3にクリップ7を固設してある。
【0025】
また、クリップ7の後部にはヒンジ部7aを形成してあり、このヒンジ部7aに、ポリプロピレンからなる蓋体5の一端部に設けた、クリップ7を正面から見て左右に延出する係合部5aを係合して、蓋体5を回動自在に係合してあり、蓋体5を回動することで、後軸3の後端3aを露出することができる。
【0026】
また、蓋体5には、蓋体5よりも硬く、変形し難い、ポリカーボネートからなる頭冠6を装着してある。具体的には、頭冠6の一方の側壁に内外を連通する挿通穴6aと、一方の側壁と頭冠6aの軸線J3に対して対峙する他方の側壁に、内外を連通する第2挿通穴6bを設けてあり、蓋体5に形成した、蓋体5の軸線J2に対して略垂直方向に延びる挿通部5bを、第2挿通穴6bから挿通穴6aに挿通するとともに、頭冠6に設けた嵌合突部6cと、蓋体5に設けた嵌合突部5cが乗り越し嵌合するまで挿入し、頭冠6の挿通穴6aに頭冠5の挿通部5b及び頭冠6の第2挿通穴6bに蓋体5の第2挿通部5dが位置した状態で、頭冠6が蓋体5を覆うように装着してある。また、蓋体5の後軸3からの開閉動作を容易にするため、挿通部5bの先端部は、挿通穴6aから外方に向かって突出して取手としてある。
【0027】
また、第2挿通穴6cにはスリット6dを形成してあり、頭冠6に設けた嵌合突部6cと、蓋体5に設けた嵌合突部5cが乗り越し嵌合し易くしてある。また、第2挿通穴6bは挿通穴6aよりも開口面積を大きくしてあり、第2挿通穴6bに蓋体5の挿通部5bを挿入し易く、蓋体5と頭冠6の位置出しした状態で、挿通部5bを挿通穴6aに挿通することができるため、組立性を向上することができる。
【0028】
頭冠6は有底状の着色半透明としてあり、頭冠6の底壁の内面をダイヤカットした複数の面6eからなる多面体としてある。
【0029】
また、蓋体5の軸部の中央には、嵌合凸部5eを形成してあり、蓋体5が後軸3の後端3aを閉鎖する際、後軸3の後端部に形成した、後方に向かって突出した軸部3gの嵌合凸部3hに、嵌合凸部5eを乗り越し嵌合することで、蓋体5及び頭冠6を後軸3に対し、開閉自在に嵌合してある。
【0030】
筆記体14のボールペンチップからなるペン先部16を前軸2の先端開口部2aから突出させるには、摺動体9の操作部9aを、摺動溝3bに沿って、前軸2の先端開口部2a方向へスライドすることにより、摺動体9に形成した係合突起9bが後軸3内に形成した係止部(図示せず)に係止して、筆記体14のペン先部16を前軸の先端開口部2aから選択して突出を維持することができる。また、摺動体9には、解除突起9cを設けてある。
【0031】
筆記体14のペン先部16が前軸の先端開口部2aから突出を維持した状態で、他の摺動体10の操作部10aを前軸2の先端開口部2a方向にスライドすることで、摺動体10の解除突起が、スリーブ11を介して摺動体9の係止を解除し、筆記体14のペン先部16を前軸2内に没入させることができる。
【0032】
筆記体14を交換するには、蓋体5が後軸3の後端3aを閉鎖した状態から、挿通部5bの先端部分の取手を後方に押圧(図1の矢印F方向)し、蓋体5の嵌合凸部5eと後軸3の軸部3gの嵌合凸部3hとの嵌合を解除し、蓋体5を回動(図3の矢印G方向)させ、後軸3の後端3aを露出させる。この時、挿通部5bを後方に押圧(図1の矢印F方向)しても、挿通穴6aによって、頭冠6と蓋体5の嵌合力が低下することはない。
【0033】
蓋体5を回動し、後軸3の後端3aが露出すると、摺動溝3b、3c、3d、3eから各々の摺動体9、10(その他図示せず)が、コイルスプリング12、13(その他図示せず)の後方付勢により後方外部に突出される。この状態から摺動体9を取り出すことにより、その摺動体9と互いに連結状態にある筆記体14を後軸3から取り出し、その後、互いに連結状態にある新たな筆記体(図示せず)と新たな摺動体とを後端が開口した摺動溝3bから後軸3内に挿入する。そして、蓋体5を前方に回動させ、その後、蓋体5の嵌合凸部5eと後軸3の嵌合凸部3hと嵌合して、後軸3の後端3aを閉鎖する。これにより、筆記体及び摺動体の交換作業が終了するため、ユーザーが好みの筆記体とそれに対応した摺動体を軸筒内に交換可能に収容でき、しかも、筆記体及び摺動体を迅速且つ確実に交換することができる。
【0034】
本実施例では、便宜上、蓋体を回動し、後軸の後端が露出して、筆記体及び摺動体を交換可能としてあるが、蓋体を回動し、後軸の後端を露出して、鉛芯を充填するなど、蓋体の回動によって後軸の後端が露出する構造であれば特に限定されるものでなく、蓋体を紛失することなく筆記体の交換作業や鉛芯の充填をすることができる。
【0035】
また、挿通穴の形成場所は特に限定されないが、前記した挿通部の取手が、蓋体の係合部とクリップに設けたヒンジ部との係合部に対し、軸筒本体の軸線に対して対称側となる位置に形成することが、蓋体を開閉し易く最も好ましい。
【0036】
さらに、頭冠の底壁の形状は、特に限定されないが、透明又は半透明として底壁の内面をダイヤカット等の多面体として装飾性を高めることが好ましく、頭冠の底壁の外面も内面の多面体と相似形、かつ大きさの異なる多面体として、装飾性をさらに高めることが好ましい。
【0037】
また、蓋体の挿通穴と頭冠の挿通部を挿通して装着する方法は、凹凸嵌合、乗り越し嵌合や圧入嵌合など、特に限定されるものではないが、組立性及び外れにくさを考慮すると、乗り越し嵌合とすることが好ましい。また、挿通部と挿通穴を直接、嵌合してもよいし、挿通部が挿通穴に挿通してあれば、他の部分で嵌合してあってもよい。さらに、挿通穴の断面形状は、円形、四角形等、特に限定されるものではないが、少なくとも挿通部の先端部の断面形状を、他方の挿通穴と略同形とすることで、装着後にがたつく等の不具合が生じにくいので好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の筆記具は、多芯筆記具やインキの種類に限定されることなく、筆記具として広く実施可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 筆記具
2 前軸
2a 先端開口部
3 後軸
3a 後端
3b、3c、3d、3e 摺動溝
3ba、3ca、3da、3ea 開口部
3f 装着溝
3fa 開口部
3fb 突起
3h 嵌合凸部
5 蓋体
5a 嵌合部
5b 突部
5c 嵌合突部
5d 第2挿通部
6 頭冠
6a 挿通穴
6b 第2挿通穴
6c 内壁面
6d スリット
6e底壁の内面
7 クリップ
7a ヒンジ部
7b 装着部
8 スプリング支持部
9、10 摺動体
9a、10a 操作部
11 スリーブ
12、13 コイルスプリング
14 筆記体
15 インキ収容筒
16 ペン先部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸筒の後端部に一体に形成又は軸筒に付設したクリップに形成したヒンジ部に、蓋体の一端部に設けた係合部を係合し、前記蓋体を前記軸筒に対し回動自在に配設し、且つ前記蓋体の嵌合部を、前記軸筒の後端部に形成した被嵌合部に、着脱自在に嵌合して、前記軸筒の後端を露出及び閉鎖可能とするとともに、前記蓋体に有底状の頭冠を装着した筆記具であって、前記頭冠の側壁に、該頭冠の内外を連通する挿通穴を設け、前記蓋体に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる挿通部を、前記頭冠の挿通穴に挿通して装着したことを特徴とする筆記具。
【請求項2】
前記蓋体の挿通部の先端部が、前記頭冠の他方の挿通穴から外方に突出することを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
【請求項3】
前記頭冠が、前記挿通穴を設けた側壁と頭冠の軸線に対して対峙する他方の側壁に、該頭冠の内外を連通する第2挿通穴を設け、前記蓋体に設けた第2挿通部を、前記第2挿通穴に挿通して装着してあることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具。
【請求項4】
前記頭冠が、透明又は半透明の樹脂製からなり、前記頭冠の底壁の内面を、複数の面からなる多面体としたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の筆記具。
【請求項1】
軸筒の後端部に一体に形成又は軸筒に付設したクリップに形成したヒンジ部に、蓋体の一端部に設けた係合部を係合し、前記蓋体を前記軸筒に対し回動自在に配設し、且つ前記蓋体の嵌合部を、前記軸筒の後端部に形成した被嵌合部に、着脱自在に嵌合して、前記軸筒の後端を露出及び閉鎖可能とするとともに、前記蓋体に有底状の頭冠を装着した筆記具であって、前記頭冠の側壁に、該頭冠の内外を連通する挿通穴を設け、前記蓋体に形成した、前記蓋体の軸線に対して略垂直方向に延びる挿通部を、前記頭冠の挿通穴に挿通して装着したことを特徴とする筆記具。
【請求項2】
前記蓋体の挿通部の先端部が、前記頭冠の他方の挿通穴から外方に突出することを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
【請求項3】
前記頭冠が、前記挿通穴を設けた側壁と頭冠の軸線に対して対峙する他方の側壁に、該頭冠の内外を連通する第2挿通穴を設け、前記蓋体に設けた第2挿通部を、前記第2挿通穴に挿通して装着してあることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具。
【請求項4】
前記頭冠が、透明又は半透明の樹脂製からなり、前記頭冠の底壁の内面を、複数の面からなる多面体としたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の筆記具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−240408(P2012−240408A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116273(P2011−116273)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(303022891)株式会社パイロットコーポレーション (647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(303022891)株式会社パイロットコーポレーション (647)
【Fターム(参考)】
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