説明

紙器

【課題】紙器に、その深さ寸法に影響されることなく、かつ、その水密性を低下させることなく、取っ手体の取り付け部を適切に形成できるようにする。
【解決手段】コーナー片部5における第一縦罫線5aと第三縦罫線5cとに囲まれた面部5dが第一側面部3の外面3bに向き合い、かつ、第二縦罫線5bが紙器の隅を形成するように各罫線に沿った折りを施すと共に、右側から折り込まれるコーナー片部5と左側から折り込まれるコーナー片部5とを重ね合わせ止着し、この箇所を取っ手体のこのフック状部の取り付け部とした紙器である。第一縦罫線5aと第三縦罫線5cとの間において底面部2の隅から放射方向に延びる仮想の縦直線に沿って板紙の外縁からこの隅側向けてに所定寸法分形成された縦切線と、仮想の縦直線に交叉する仮想の横直線に沿って縦切線と第一縦罫線5aとの間に亘って形成された横切線とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、取っ手体の取り付け可能な紙器の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
図11〜図13に示されるように、取っ手体700の取り付け可能な構造を備えた紙器C’がある。かかる紙器C’は、(1)四角形の底面部200と、(2)この底面部2の左右方向に亘る辺を横罫線300aとしてこの底面部2に連なる第一側面部300と、(3)この底面部2の前後方向に亘る辺を横罫線400aとしてこの底面部2に連なる第二側面部400と、(4)底面部2の隅から放射方向に延びる第一縦罫線500aを介して第一側面部300に連なり、かつ、第一縦罫線500aとの間に一定角を形成させるようにして底面部2の隅から放射方向に延びる第二縦罫線500bを介して第二側面部400に連なると共に、この第一縦罫線500aと第二縦罫線500bとの間にあって前記底面部2の隅から放射方向に延びる第三縦罫線500cにより二つ折りされるコーナー片部500とを備えるように成形された板紙よりなり、(5)前記コーナー片部500における第一縦罫線500aと第三縦罫線500cとに囲まれた面部が第一側面部300の外面に向き合い、かつ、第二縦罫線500bが紙器C’の隅を形成するように各罫線300a、400a、500a、500b、500cに沿った折りを施すと共に、第一側面部300の右側から折り込まれるコーナー片部500の第三縦罫線500c上の端末部と左側から折り込まれるコーナー片部500の第三縦罫線500c上の端末部とを重ね合わせ止着して容器状をなす。(6)そして、この重ね合わせ箇所を両端にフック状部700aを備えた取っ手体700のこのフック状部を700a下方から引っ掛け可能な取り付け部600としている。
【0003】
しかしながら、かかる紙器C’にあっては、前記コーナー片部500における前記底面部2の隅からこのコーナー片部500における板紙の外縁までの距離は、紙器C’の深さ、つまり、前記側面部の高さ依存されるため、紙器C’が一定以上浅くなると前記のように折り込まれた左右のコーナー片部500の端末部同士を重なり合わせることができなくなる。(図14)すなわち、前記フック状部700aの取り付け部600を形成させることができなくなる。この場合、前記第一側面部300に前記フック状部700aを引っ掛けるための穴などを形成すれば取っ手体700の取り付けは可能であるが、これはウォータータイト構造の紙器C’にはそぐわない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種の紙器に、その深さ寸法に影響されることなく、かつ、その水密性を低下させることなく、前記の取っ手体の取り付け部を適切に形成できるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を達成するために、この発明にあっては、第一の観点から、紙器を、実質的に四角形の底面部と、
この底面部の左右方向に亘る辺を横罫線としてこの底面部に連なる第一側面部と、
この底面部の前後方向に亘る辺を横罫線としてこの底面部に連なる第二側面部と、
底面部の隅から放射方向に延びる第一縦罫線を介して第一側面部に連なり、かつ、第一縦罫線との間に一定角を形成させるようにして底面部の隅から放射方向に延びる第二縦罫線を介して第二側面部に連なると共に、この第一縦罫線と第二縦罫線との間にあって前記底面部の隅から放射方向に延びる第三縦罫線により二つ折りされるコーナー片部とを備えるように成形された板紙よりなり、
前記コーナー片部における第一縦罫線と第三縦罫線とに囲まれた面部が第一側面部の外面に向き合い、かつ、第二縦罫線が紙器の隅を形成するように各罫線に沿った折りを施すと共に、第一側面部の右側から折り込まれるコーナー片部の第三縦罫線上の端末部と左側から折り込まれるコーナー片部の第三縦罫線上の端末部とを重ね合わせ止着して容器状をなし、この重ね合わせ箇所を両端にフック状部を備えた取っ手体のこのフック状部を下方から引っ掛け可能な取り付け部とした紙器であって、
第一縦罫線と第三縦罫線との間において底面部の隅から放射方向に延びる仮想の縦直線に沿って前記板紙の外縁からこの隅側に向けてに所定寸法分形成された縦切線と、前記仮想の縦直線に交叉する仮想の横直線に沿ってこの縦切線と第一縦罫線との間に亘って形成された横切線とを備えてなるものとした。
【0006】
また、前記課題を達成するために、この発明にあっては、第二の観点から、紙器を、実質的に四角形の底面部と、
この底面部の左右方向に亘る辺を横罫線としてこの底面部に連なる第一側面部と、
この底面部の前後方向に亘る辺を横罫線としてこの底面部に連なる第二側面部と、
底面部の隅から放射方向に延びる第一縦罫線を介して第一側面部に連なり、かつ、第一縦罫線との間に一定角を形成させるようにして底面部の隅から放射方向に延びる第二縦罫線を介して第二側面部に連なると共に、この第一縦罫線と第二縦罫線との間にあって前記底面部の隅から放射方向に延びる第三縦罫線により二つ折りされるコーナー片部とを備えるように成形された板紙よりなり、
前記コーナー片部における第一縦罫線と第三縦罫線とに囲まれた面部が第一側面部の外面に向き合い、かつ、第二縦罫線が紙器の隅を形成するように各罫線に沿った折りを施すと共に、第一側面部の右側から折り込まれるコーナー片部の第三縦罫線上の端末部と左側から折り込まれるコーナー片部の第三縦罫線上の端末部とを重ね合わせ止着して容器状をなし、この重ね合わせ箇所を両端にフック状部を備えた取っ手体のこのフック状部を下方から引っ掛け可能な取り付け部とした紙器であって、
第一縦罫線と第三縦罫線との間において底面部の隅から放射方向に延びる仮想の縦直線に交叉する仮想の横直線に沿って前記板紙の外縁と第一縦罫線との間に亘って形成された横切線を備えてなるものとした。
【0007】
前記横切線の長さ、すなわち、第一縦罫線と仮想の縦直線との間の距離を大きくすればするほど、前記のように折り込まれたコーナー片部の端末部は、それが右側から折り込まれるコーナー片部であればより左側に位置され、それが左側から折り込まれるコーナー片部であればより右側に位置されるようになる。これにより、紙器の深さに影響されることなく、前記取り付け部を適切に形成させることができる。すなわち、構成される紙器の深さに基づく前記底面部の隅からコーナー片部における板紙の外縁までの距離に応じて横切線の長さを調整することで、第一側面部の外側において折り込まれた左右のコーナー片部の端末部同士が前記止着可能に重なり合う状態を容易に作り出すことができる。
【0008】
前記板紙の外縁が、コーナー片部の中央において、第三縦罫線上に位置される箇所を頂部とした半円弧状をなすように成形されており、取り付け部となった左右のコーナー片部のこの半円弧状の外縁により前記取っ手体のフック状部の開放端の内側に形成された爪部のガイドをなすようにしておけば、紙器に取り付けられた取っ手体の左右方向への回動を円滑になさしめることができる。
【0009】
また、前記コーナー片部に、このコーナー片部の二つ折り時に第三縦罫線上において第二縦罫線と第三縦罫線とに囲まれた面部に連なってこのコーナー片部の折った箇所から前方に突きだし取り付け部の直下に位置する押さえ片を形成させる切り込みを設けておけば、前記取り付け部に前記のように取り付けられた取っ手体のフック状部の開放端と反対の側を、前記押さえ片により下方から支持して、かかる取り付け状態を安定的に維持することができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、紙器の深さに影響されることなく、その水密性を低下させない態様で、取っ手体の取り付け部を適切に形成させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は実施の形態にかかる紙器の一例を構成する板紙を展開状態で示した平面図である。
【図2】図2は図1の板紙に折りを施して各側板部及びコーナー片部を立ち上げる途中の状態を示した斜視図である。
【図3】図3は前記紙器の一例の斜視図である。
【図4】図4は前記紙器の一例に取っ手体を取り付けた状態を示した斜視図である。
【図5】図5は図4におけるA−A線断面図である。
【図6】図6は図1〜図5に示される紙器よりも浅く構成される紙器の他の一例を構成する板紙を展開状態で示した平面図である。
【図7】図7は前記紙器の他の一例の斜視図である。
【図8】図8は前記紙器の他の一例に取っ手体を取り付けた状態を示した斜視図である。
【図9】図9は図1〜図5に示される紙器の構成の一部を変更させた紙器を構成する板紙を展開状態で示した平面図である。
【図10】図10は図9の板紙から構成される紙器の斜視図である。
【図11】図11は従来の紙器を構成する板紙を展開状態で示した平面図である。
【図12】図12は従来の紙器の斜視図である。
【図13】図13は従来の紙器に取っ手体を取り付けた状態を示した斜視図である。
【図14】図14は図11〜図13に示される従来の構造の紙器を単純に浅くした構成例を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1〜図10に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。この実施の形態にかかる紙器Cは、板紙1から生成される容器であって、ウォータータイト構造で、かつ、取っ手体9の取り付け部6を備えたものである。
【0013】
具体的には、かかる紙器Cは、打抜加工により打ち抜かれた板紙1から生成されている。かかる板紙1には前記打抜加工において、後述の罫線3a、4a、5a、5b、5c(筋押によって付される筋)と、切線7、8(切れ目)とが施される。かかる板紙1に、前記罫線に沿った折りと、後述の止着(左右のコーナー片部の端末部同士の止着)とを施すことで、上面開口の紙器Cが生成される。
【0014】
より具体的には、かかる紙器Cは、一つの底面部2と、四つの側面部3…4と、四つのコーナー片部5…5とを備えた板紙1から生成される。
【0015】
底面部2は、実質的に四角形をなす。底面部2の各辺2a、2bは若干の曲率を持っていても構わない。図示の例では、かかる底面部2は、長方形となっている。
【0016】
四つの側面部3…4は、二つの第一側面部3、3と、二つの第二側面部4、4とからなる。第一側面部3は、前記底面部2の左右方向に亘る辺2aを横罫線3aとしてこの底面部2に連なる。第二側面部4は、前記底面部2の前後方向に亘る辺2bを横罫線4aとしてこの底面部2に連なる。図示の例では、底面部2の左右方向に亘る辺2aはこの底面部2の幅側の辺であり、底面部2の前後方向に亘る辺2bはこの底面部2の長さ側の辺となっている。
【0017】
コーナー片部5は、前記底面部2の隅2cから放射方向に延びる第一縦罫線5aを介して第一側面部3に連なり、かつ、第一縦罫線5aとの間に一定角を形成させるようにして底面部2の隅2cから放射方向に延びる第二縦罫線5bを介して第二側面部4に連なると共に、この第一縦罫線5aと第二縦罫線5bとの間にあって前記底面部2の隅2cから放射方向に延びる第三縦罫線5cにより二つ折りされる。
【0018】
図示の例では、第一縦罫線5aと第二縦罫線5bとがなす前記一定角は直角よりもやや小さい鋭角となっている。
【0019】
そして、この実施の形態にあっては、前記コーナー片部5における第一縦罫線5aと第三縦罫線5cとに囲まれた面部5dが第一側面部3の外面3bに向き合い、かつ、第二縦罫線5bが紙器Cの隅Caを形成するように各罫線3a、4a、5a、5b、5cに沿った折りを施すと共に、第一側面部3の右側から折り込まれるコーナー片部5の第三縦罫線5c上の端末部5eと左側から折り込まれるコーナー片部5の第三縦罫線5c上の端末部5eとを重ね合わせ止着して、前記紙器Cを構成させている。かかる止着は、典型的には接着によりなされる。
【0020】
また、かかる紙器Cにおける左右のコーナー片部5、5の前記重ね合わせ箇所は、両端にフック状部9aを備えた取っ手体9のこのフック状部9aを下方から引っ掛け可能な取り付け部6となっている。
【0021】
図示の例では、かかる取っ手体9は、細い帯状体9cの両端にそれぞれフック状部9aを形成させてなる。そして、この取っ手体9の一方のフック状部9aを前記のように構成される紙器Cの一方の第一側面部3側にある取り付け部6に引っ掛け、かつ、この取っ手体9の他方のフック状部9aを前記のように構成される紙器Cの他方の第一側面部3側にある取り付け部6に引っ掛けることで、前後の第一側面部3間に亘るようにして紙器Cに対し取っ手体9が備えられるようになっている。
【0022】
この実施の形態にあっては、かかる取っ手体9のフック状部9aは、前記帯状体9cの端末に連接部9dを介して一端を一体に連接させてこの帯状体9cの中央側に向けて延びるフック構成片9eによって構成されている。フック構成片9eの他端であって帯状体9cに向き合った側には爪部9fが形成されており、この爪部9fと帯状体9c間の隙間は取り付け部6の厚さより小さくなっている。すなわち、前記取っ手体9は、そのフック状部9aの開放端9bの内側に爪部9fを備えている。
【0023】
この実施の形態にあっては、取っ手体9の端部を第一側面部3と取り付け部6との間に上方から挿通させた後に、この端部を上方に移動させてフック状部9aのフック構成片9eが取り付け部6の外面側6aに位置し、かつ、帯状体9cの端末側が取り付け部6の内面側6bに位置するように、前記開放端9bから両者の間に取り付け部6を入れ込むようにすると、前記連接部9dの側を略中心としてフック構成片9eが帯状体9cとの間の前記隙間を広げる向きに弾性変形し、この入れ込みを許容するようになっている。そしてこの後、前記爪部9fが取り付け部6の上縁6c上に位置される位置までかかる入れ込みがなされると、フック構成片9eが弾性復帰され爪部9fがこの上縁6cに引っかかるようになっている。(図4及び図5)かかる取っ手体9は、典型的には、合成樹脂から構成される。
【0024】
また、この実施の形態にかかる紙器Cは、前記第一縦罫線5aと第三縦罫線5cとの間において底面部2の隅2cから放射方向に延びる仮想の縦直線xに沿って前記板紙1の外縁からこの隅2c側に向けて所定寸法分形成された縦切線7と、前記仮想の縦直線xに交叉する仮想の横直線yに沿ってこの縦切線7の終端7aと第一縦罫線5aとの間に亘って形成された横切線8とを備えている。かかる縦切線7と底面部2の隅2cとの間に位置される範囲が、紙器Cにおいて実質的に水密な深さとなる。
【0025】
前記横切線8の長さ、すなわち、第一縦罫線5aと縦切線7との間の距離を大きくすればするほど、前記のように折り込まれたコーナー片部5の端末部5eは、それが右側から折り込まれるコーナー片部5であればより左側に位置され、それが左側から折り込まれるコーナー片部5であればより右側に位置されるようになる。これにより、紙器Cの深さに影響されることなく、前記取り付け部6を適切に形成させることができる。すなわち、構成される紙器Cの深さに基づく前記底面部2の隅2cからコーナー片部5における板紙1の外縁までの距離に応じて横切線8の長さを調整することで、第一側面部3の外側において折り込まれた左右のコーナー片部5、5の端末部5e同士が前記止着可能に重なり合う状態を容易に作り出すことができる。具体的には、図1〜図5に示される例よりも紙器Cの深さを浅くする図6〜図8の例では、図1〜図5に示される例よりも横切線8を長くさせる。
【0026】
また、この実施の形態にあっては、前記板紙1の外縁が、コーナー片部5の中央において、第三縦罫線5c上に位置される箇所を頂部とした半円弧状をなすように成形されており、取り付け部6となった左右のコーナー片部5のこの半円弧状の外縁5fにより前記取っ手体9のフック状部9aの開放端9bの内側に形成された爪部9fのガイドをなすようにしている。これにより、この実施の形態にあっては、紙器Cに取り付けられた取っ手体9の左右方向への回動が円滑になされるようになっている。
【0027】
図9及び図10に示される例では、前記縦切線7を形成させずに、第一縦罫線5aと第三縦罫線5cとの間において底面部2の隅2cから放射方向に延びる仮想の縦直線xに交叉する仮想の横直線yに沿って前記板紙1の外縁と第一縦罫線5aとの間に亘って横切線8のみを形成させている。また、この例では、前記コーナー片部5の半円弧状の部分における第三縦罫線5cを挟んだ対称位置にそれぞれ凹み5iを形成させている。このような凹み5iを形成させておけば、前記取り付け部6の左右方向中程の位置にこの凹み5iを位置させるようにすることができる。したがって、この凹み5iに前記取っ手体9のフック状部9aの爪部9fを納めることで、前記取っ手体9を構成する帯状体9cが紙器Cの左右方向中程の位置から鉛直方向に延びるようにした取っ手体9の姿勢を保持できるようになる。これにより、取っ手体9を把持して紙器Cを下げ持ったときに紙器Cができるだけ傾かないようにすることができる。
【0028】
また、この実施の形態にあっては、コーナー片部5に、このコーナー片部5の二つ折り時に第三縦罫線5c上において第二縦罫線5bと第三縦罫線5cとに囲まれた面部に連なってこのコーナー片部5の折った箇所から前方に突きだし取り付け部6の直下に位置する押さえ片5gを形成させる切り込み5hが設けられている。図示の例では、かかる切り込み5hは、第三縦罫線5c側を湾曲内側とし、且つ、切り込み5hの上端と切り込み5hの下端とをそれぞれこの第三縦罫線5cに接しさせる半円状をなし、コーナー片部5における第一縦罫線5aと第三縦罫線5cとに囲まれた面部5dに形成されている。これにより、この実施の形態にあっては、取り付け部6に前記のように取り付けられた取っ手体9のフック状部9aの開放端と反対の側を、前記押さえ片5gにより下方から支持して、かかる取り付け状態を安定的に維持している。
【符号の説明】
【0029】
C 紙器
Ca 隅
2 底面部
2a 隅
3 第一側面部
3b 外面
5 コーナー片部
5a 第一縦罫線
5b 第二縦罫線
5c 第三縦罫線
6 取り付け部
7 縦切線
8 横切線
9 取っ手体
9a フック状部
x 仮想の縦直線
y 仮想の横直線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に四角形の底面部と、
この底面部の左右方向に亘る辺を横罫線としてこの底面部に連なる第一側面部と、
この底面部の前後方向に亘る辺を横罫線としてこの底面部に連なる第二側面部と、
底面部の隅から放射方向に延びる第一縦罫線を介して第一側面部に連なり、かつ、第一縦罫線との間に一定角を形成させるようにして底面部の隅から放射方向に延びる第二縦罫線を介して第二側面部に連なると共に、この第一縦罫線と第二縦罫線との間にあって前記底面部の隅から放射方向に延びる第三縦罫線により二つ折りされるコーナー片部とを備えるように成形された板紙よりなり、
前記コーナー片部における第一縦罫線と第三縦罫線とに囲まれた面部が第一側面部の外面に向き合い、かつ、第二縦罫線が紙器の隅を形成するように各罫線に沿った折りを施すと共に、第一側面部の右側から折り込まれるコーナー片部の第三縦罫線上の端末部と左側から折り込まれるコーナー片部の第三縦罫線上の端末部とを重ね合わせ止着して容器状をなし、この重ね合わせ箇所を両端にフック状部を備えた取っ手体のこのフック状部を下方から引っ掛け可能な取り付け部とした紙器であって、
第一縦罫線と第三縦罫線との間において底面部の隅から放射方向に延びる仮想の縦直線に沿って前記板紙の外縁からこの隅側に向けてに所定寸法分形成された縦切線と、前記仮想の縦直線に交叉する仮想の横直線に沿ってこの縦切線と第一縦罫線との間に亘って形成された横切線とを備えてなることを特徴とする紙器。
【請求項2】
実質的に四角形の底面部と、
この底面部の左右方向に亘る辺を横罫線としてこの底面部に連なる第一側面部と、
この底面部の前後方向に亘る辺を横罫線としてこの底面部に連なる第二側面部と、
底面部の隅から放射方向に延びる第一縦罫線を介して第一側面部に連なり、かつ、第一縦罫線との間に一定角を形成させるようにして底面部の隅から放射方向に延びる第二縦罫線を介して第二側面部に連なると共に、この第一縦罫線と第二縦罫線との間にあって前記底面部の隅から放射方向に延びる第三縦罫線により二つ折りされるコーナー片部とを備えるように成形された板紙よりなり、
前記コーナー片部における第一縦罫線と第三縦罫線とに囲まれた面部が第一側面部の外面に向き合い、かつ、第二縦罫線が紙器の隅を形成するように各罫線に沿った折りを施すと共に、第一側面部の右側から折り込まれるコーナー片部の第三縦罫線上の端末部と左側から折り込まれるコーナー片部の第三縦罫線上の端末部とを重ね合わせ止着して容器状をなし、この重ね合わせ箇所を両端にフック状部を備えた取っ手体のこのフック状部を下方から引っ掛け可能な取り付け部とした紙器であって、
第一縦罫線と第三縦罫線との間において底面部の隅から放射方向に延びる仮想の縦直線に交叉する仮想の横直線に沿って前記板紙の外縁と第一縦罫線との間に亘って形成された横切線を備えてなることを特徴とする紙器。
【請求項3】
板紙の外縁が、コーナー片部の中央において、第三縦罫線上に位置される箇所を頂部とした半円弧状をなすように成形されており、取り付け部となった左右のコーナー片部のこの半円弧状の外縁により前記取っ手体のフック状部の開放端の内側に形成された爪部のガイドをなすようにしていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の紙器。
【請求項4】
コーナー片部に、このコーナー片部の二つ折り時に第三縦罫線上において第二縦罫線と第三縦罫線とに囲まれた面部に連なってこのコーナー片部の折った箇所から前方に突きだし取り付け部の直下に位置する押さえ片を形成させる切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の紙器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−236634(P2012−236634A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107183(P2011−107183)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(500213454)ペーパークラフト株式会社 (5)
【Fターム(参考)】