説明

紫外線照射装置、記録装置、及び紫外線照射装置における異常判定方法

【課題】光源の出力及び媒体の搬送についてその少なくとも一方の異常を検出するための手段を長期にわたり安定的に使用することができる紫外線照射装置、該紫外線照射装置を備えた記録装置、及び紫外線照射装置における異常判定方法を提供する。
【解決手段】紫外線ランプ41はインクが付着した用紙12に対して紫外線を照射する。インクが付着した用紙12が紫外線ランプ41により紫外線の照射を受ける紫外線照射位置に搬送される。赤外線センサー50は紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける用紙12の温度を検出する。判定回路55は赤外線センサー50による温度検出結果から紫外線ランプ41の出力異常及び用紙12の搬送異常の少なくとも一方の有無を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば媒体に付着した紫外線硬化材に紫外線を照射して記録を定着させる紫外線照射装置、該紫外線照射装置を備えた記録装置、及び紫外線照射装置における異常判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、記録装置の一つとして、紫外線と反応して硬化する紫外線硬化材(インク)を用紙(媒体)に付着させることにより印刷(記録処理)を施すインクジェット式プリンター(以下、「プリンター」ともいう。)が広く知られている。このプリンターは、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを噴射して用紙に付着させると共に、そのインクが付着した用紙に対して紫外線を照射し、インクを硬化させて印刷を定着させるようになっている。
【0003】
そして、こうしたプリンターにおいて、特許文献1には、紫外線ランプと同様にランプケース内に紫外線ランプの照度を測定する照度センサーを設置する構成が開示されており、照度センサーによって紫外線ランプが所望の照度で照射しているかを検知することが可能となっている。
【0004】
一方、このように紫外線ランプを有する記録装置において、紙ジャムや用紙変形などによって、比較的高い温度となる紫外線ランプに用紙が接触して発煙を生じるなどの対策として、特許文献2ではジャムした用紙が接触するジャム検知板(レバー)を設け、これによってジャムを検出することで紫外線ランプに用紙が接触することを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−187920号公報
【特許文献2】特開2006−137126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
紫外線ランプの出力異常判定については特許文献1に開示された照度センサーが、また、用紙の搬送異常判定については特許文献2に開示されたジャム検知板(レバー)が、それぞれ必要であるとともに、特許文献1における紫外線ランプの紫外線を浴びる位置に設置された照度センサーは、その紫外線により劣化していくため、精度と寿命に課題があった。なお、特許文献2におけるジャム検知板(レバー)を用いた紙ジャムや用紙変形検出は、ジャム検知板に触れない異常(例えば不送)で用紙が著しく高温になる状態などを検出できない。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光源の出力及び媒体の搬送についてその少なくとも一方の異常を検出するための手段を長期にわたり安定的に使用することができる紫外線照射装置、該紫外線照射装置を備えた記録装置、及び紫外線照射装置における異常判定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の紫外線照射装置は、紫外線硬化材が付着した媒体に対して紫外線を照射するための光源と、前記紫外線硬化材が付着した前記媒体を前記光源により紫外線の照射を受ける紫外線照射位置に搬送する搬送手段と、前記紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける前記媒体の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段による温度検出結果から前記光源の出力異常及び前記媒体の搬送異常の少なくとも一方の有無を判定する判定手段とを備えた。
【0009】
この構成によれば、搬送手段により、紫外線硬化材が付着した媒体が光源により紫外線の照射を受ける紫外線照射位置に搬送され、紫外線硬化材が付着した媒体に対して光源からの紫外線が照射される。この紫外線の照射に伴い媒体の温度が上昇する。ここで、温度検出手段により、紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける媒体の温度が検出される。そして、判定手段により、温度検出手段による温度検出結果から光源の出力異常及び媒体の搬送異常の少なくとも一方の有無が判定される。
【0010】
よって、温度検出手段により媒体の温度を検出する本方式は、照度センサーを用いて紫外線を直接観測する方式とは異なり、紫外線による劣化を回避できる。その結果、光源の出力及び媒体の搬送についてその少なくとも一方の異常を検出するための温度検出手段を長期にわたり安定的に使用することができる。
【0011】
本発明の紫外線照射装置において、前記判定手段は、前記温度検出手段によって検出された温度が設定値よりも低いと、前記光源が不良又は前記媒体が前記紫外線照射位置に搬送されていないと判定する。
【0012】
この構成によれば、判定手段により、温度検出手段によって検出された温度が設定値よりも低いと、光源が不良又は媒体が紫外線照射位置に搬送されていないと判定され、効率的な動作を行なうことが可能となる。
【0013】
本発明の紫外線照射装置において、前記判定手段は、前記温度検出手段によって検出された温度が所定時間内に設定値を超えて大きく変動すると、前記媒体の搬送異常であると判定する。
【0014】
この構成によれば、判定手段により、温度検出手段によって検出された温度が所定時間内に設定値を超えて大きく変動すると、媒体の搬送異常であると判定され、媒体の搬送異常に伴う回避動作を行なうことが可能となる。
【0015】
本発明の紫外線照射装置において、前記光源における紫外線の出力を調整する紫外線出力調整手段を更に備え、前記紫外線出力調整手段は、前記温度検出手段により検出された前記媒体の温度に従って紫外線の出力を調整する。
【0016】
この構成によれば、紫外線出力調整手段において、温度検出手段により検出された媒体の温度に従って紫外線の出力が調整されるので、安定した紫外線照射を行なうことができる。
【0017】
本発明の紫外線照射装置において、前記搬送手段における前記媒体の搬送速度を調整する搬送速度調整手段を更に備え、前記搬送速度調整手段は、前記温度検出手段により検出された前記媒体の温度に従って前記媒体の搬送速度を調整する。
【0018】
この構成によれば、搬送速度調整手段において、温度検出手段により検出された媒体の温度に従って媒体の搬送速度が調整されるので、安定した紫外線照射を行なうことができる。
【0019】
本発明の紫外線照射装置において、前記温度検出手段が前記媒体の搬送方向に複数設置され、各温度検出手段による温度検出結果に基づいて前記判定手段は判定を行なう。
この構成によれば、媒体の搬送方向に複数設置した温度検出手段を用いて判定手段において、より詳細な判定を行なうことが可能となる。
【0020】
本発明の紫外線照射装置において、前記温度検出手段が前記媒体の搬送方向に直交する方向に複数設置され、各温度検出手段による温度検出結果に基づいて前記判定手段は判定を行なう。
この構成によれば、媒体の搬送方向に直交する方向に複数設置した温度検出手段を用いて判定手段において、より詳細な判定を行なうことが可能となる。
本発明の紫外線照射装置において、前記温度検出手段は、赤外線を検出する赤外線センサーである。
この構成によれば、赤外線センサーを用いて容易に紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける媒体の温度を検出することができる。
本発明の記録装置は、前記媒体に対して紫外線硬化材を付着させて記録を施す記録手段と、上記構成の紫外線照射装置とを備える。
この構成によれば、上記紫外線照射装置に係る発明と同様の作用効果を奏し得る。
【0021】
本発明の紫外線照射装置における異常判定方法は、紫外線硬化材が付着した媒体に対して紫外線を照射するための光源と、前記紫外線硬化材が付着した前記媒体を前記光源により紫外線の照射を受ける紫外線照射位置に搬送する搬送手段を備える紫外線照射装置における異常判定方法であって、前記紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける前記媒体の温度を検出する第1段階と、前記第1段階での温度検出結果から前記光源の出力異常及び前記媒体の搬送異常の少なくとも一方の有無を判定する第2段階とを有する。
この構成によれば、上記紫外線照射装置に係る発明と同様の作用効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1の実施形態のプリンターの模式図。
【図2】第1の実施形態の紫外線照射装置の模式図。
【図3】第1の実施形態の紫外線照射装置の作用を説明するためのフローチャート。
【図4】第1の実施形態の紫外線照射装置を説明するための測定結果の一例を示す図。
【図5】第2の実施形態の紫外線照射装置の作用を説明するためのフローチャート。
【図6】第3の実施形態の紫外線照射装置の模式図。
【図7】第4の実施形態の紫外線照射装置の模式図。
【図8】(a)は第5の実施形態のプリンターの模式図、(b)は(a)における一点鎖線で囲った部分の拡大模式図。
【図9】第6の実施形態のプリンターの模式図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1の実施形態)
以下、本発明を、インクジェット式プリンター(以下「プリンター」ともいう。)に具体化した第1の実施形態を図1〜図4に従って説明する。
【0024】
図1に示すように、記録装置としてのプリンター11には、長尺状の媒体としての用紙12を繰り出す繰り出し部13と、その用紙12に印刷(記録)を施す印刷部14と、印刷が施された用紙12を巻き取る巻き取り部15とが設けられている。
【0025】
即ち、図1に白抜き矢印で示す用紙12の搬送方向Xにおいて、上流側(図1において右側寄り)の位置に繰り出し部13が配設されると共に、下流側(図1において左側寄り)の位置に巻き取り部15が配設されている。そして、繰り出し部13と巻き取り部15との間となる位置に印刷部14が配設されている。
【0026】
繰り出し部13には、図1において紙面と直交する方向に延びる巻き軸16が回転可能に設けられている。そして、その巻き軸16には、可撓性を有する用紙12が予めロール状に巻かれた状態で巻き軸16と一体回転可能に支持されている。用紙12は、巻き軸16が第1の搬送モーターM1の駆動に伴って回転することにより、繰り出し部13から繰り出されて搬送方向Xの下流側に搬送されるようになっている。
【0027】
そして、巻き軸16から繰り出された用紙12は、第1ローラー17、プラテンドラム18、第2ローラー19に順次巻き掛けられて搬送方向Xを変換された後、巻き取り部15に設けられた巻き取り軸20に巻き取られるようになっている。
【0028】
印刷部14に設けられたプラテンドラム18は、図1において紙面と直交する方向に延びる円柱体であって、第2の搬送モーターM2の駆動に伴って回転する回転軸21に一体回転可能に支持されている。そして、用紙12は、プラテンドラム18にテンションが加えられた状態で巻き掛けられ、曲面状の支持面18aに支持されている。そのため、回転軸21が回転すると、該回転軸21と共に回転するプラテンドラム18の回転に伴って用紙12が搬送されるようになっている。従って、第1の搬送モーターM1、第2の搬送モーターM2、巻き軸16、第1ローラー17、プラテンドラム18、第2ローラー19、巻き取り軸20は、搬送手段として機能している。
【0029】
また、プラテンドラム18の周囲には、紫外線と反応して硬化する紫外線硬化材としてのインクを噴射する複数(本実施形態では6つ)の記録手段としての第1〜第6ヘッド31〜36が、プラテンドラム18を囲うように配置されている。
【0030】
即ち、搬送方向Xにおいて最も上流側となる位置には、第1ヘッド31が配置されている。この第1ヘッド31には、ホワイトインクを収容する図示しないホワイトインクパックが接続され、該ホワイトインクパックから供給されたホワイトインクを図示しないノズルから用紙12に対して噴射するようになっている。
【0031】
そして、搬送方向Xにおいて第1ヘッド31の下流側となる位置には、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のカラーインクをそれぞれ噴射する第2〜第5ヘッド32〜35が配置されている。
【0032】
即ち、第2〜第5ヘッド32〜35には、各色のインクを収容する図示しないインクパックがそれぞれ接続され、各インクパックから供給されたインクを図示しないノズルから用紙12に対して噴射するようになっている。
【0033】
さらに、搬送方向Xにおいて最も下流側となる位置には、第6ヘッド36が配置されている。この第6ヘッド36は、透明なクリアインクを収容する図示しないクリアインクパックが接続され、該クリアインクパックから供給されたクリアインクを図示しないノズルから用紙12に対して噴射するようになっている。
そして、第1〜第6ヘッド31〜36により用紙12に対してインクを付着させて記録が施される。
【0034】
第6ヘッド36の搬送方向Xの下流側には、インクが付着した用紙12に紫外線を照射し、インクを硬化させて記録を定着させる紫外線照射装置38が設けられている。紫外線照射装置38は、インクが付着した用紙12に対して紫外線を照射するための光源としての紫外線ランプ41と、温度検出手段としての赤外線センサー50と、図2に示す判定手段としての判定回路55と、コントローラー56と、紫外線ランプ出力調整機構57を備えている。上述の搬送手段(第1の搬送モーターM1、第2の搬送モーターM2、巻き軸16、第1ローラー17、プラテンドラム18、第2ローラー19、巻き取り軸20)により、インクが付着した用紙12が紫外線ランプ41により紫外線の照射を受ける紫外線照射位置に搬送される。
【0035】
紫外線照射装置38は、図2に示すように、ケース40の内部に紫外線ランプ41が配置されている。ケース40は、箱型をなし、用紙12と対向する面は開口している。ケース40の内部において、円筒状の紫外線ランプ41が用紙12の幅方向、即ち、用紙12の搬送方向Xに直交する方向に延びるように配置されている。
【0036】
ケース40における用紙12と対向する面とは反対面は幅狭になるように絞られており、当該絞られた部位には送風機42が設けられている。送風機42の駆動によりケース40における用紙12と対向する面(開口部)から空気を吸い込んで紫外線ランプ41を冷却した後に網43で覆った排気口からケース40の外部に排出される。
【0037】
また、ケース40の外部におけるケース40の近傍には赤外線を検出する赤外線センサー(赤外線温度センサー)50が配置されている。赤外線センサー50は、搬送方向Xの上流側に設けられている。赤外線センサー50は、ケース40に設けた貫通孔40aを通して、紫外線ランプ41の紫外線が照射される部位における用紙12から放射される赤外線が取り込まれるようにセットされている。つまり、赤外線センサー50は、紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける用紙12の温度を検出する。詳しくは、赤外線センサー50によって室温からの上昇温度(室温との温度差)が検出される。
【0038】
赤外線センサー50には判定回路55が接続されている。判定回路55には赤外線センサー50による赤外線の検出値が取り込まれる。判定回路55にはコントローラー56が接続されている。コントローラー56には紫外線ランプ出力調整機構57が接続されており、コントローラー56及び紫外線ランプ出力調整機構57により紫外線ランプ41における紫外線の出力を調整する紫外線出力調整手段が構成されている。また、コントローラー56には第1の搬送モーターM1及び第2の搬送モーターM2が接続され、コントローラー56は搬送モーターM1,M2を制御することができるようになっている。
【0039】
次に、上記のように構成された本実施形態のプリンター11の作用について、用紙12に付着したインクを紫外線照射装置38によって硬化させて印刷を定着させる場合を中心に説明する。
【0040】
印刷が開始されると、コントローラー56は第1の搬送モーターM1及び第2の搬送モーターM2の駆動を開始するとともに紫外線ランプ41から紫外線を照射させる。第1の搬送モーターM1の駆動により巻き軸16から用紙12が繰り出される。この用紙12は、第2の搬送モーターM2の駆動によりプラテンドラム18に巻き掛けられて搬送される。この際に、第1〜第6ヘッド31〜36から噴射されたインクが付着される。さらに、この用紙12は、インクが付着した印刷面12aが紫外線照射装置38のケース40と対向するように搬送される。
【0041】
紫外線照射装置38の紫外線ランプ41により、搬送された用紙12に対して紫外線が照射される。この紫外線の照射により用紙12に付着したインクが硬化される。また、紫外線の照射に伴い用紙12の温度が上昇する。
ここで、判定回路55は図3に示す処理を実行する。
【0042】
まず、判定回路55は、ステップ100で赤外線センサー50による検出値(室温からの上昇温度)を取り込む。つまり、判定回路55は赤外線センサー50を用いて紫外線照射装置における異常判定方法での第1段階として紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける用紙12の温度を検出する。そして、判定回路55は第2段階として、第1段階での温度検出結果から紫外線ランプ41の出力異常及び用紙12の搬送異常の少なくとも一方の有無を判定する。
詳しくは、次のようにする。
【0043】
判定回路55はステップ101において検出値(室温からの上昇温度)の変化が異常か否か判定する。詳しくは、判定回路55は、検出値が所定時間内に設定値を超えて大きく変動したか否か判定する。そして、判定回路55は、検出値が所定時間内に設定値を超えて大きく変動すると、用紙12の搬送異常であると判定してステップ106に移行する。判定回路55はステップ106で用紙12の搬送異常である旨の信号を発信する。ここでの用紙の搬送異常とは、用紙12が外れたりジャム等で用紙12の搬送が止まった場合である。ステップ106で発信した信号により印字動作が停止される。また。ステップ106で発信した信号によりコントローラー56は用紙12の搬送動作を停止させるとともに紫外線ランプ41による紫外線照射も停止させる。
【0044】
一方、判定回路55はステップ101において検出値(室温からの上昇温度)の変化が異常でないと、ステップ102〜105において検出値が異常か否か判定する。まず、判定回路55はステップ102において検出値(室温からの上昇温度)が設定値の1.0℃よりも低いか否か判定する。そして、判定回路55は検出値が1.0℃よりも低いと、紫外線ランプ41が不良又は用紙12が紫外線照射位置に搬送されていないと判定してステップ106に移行する。判定回路55はステップ106で紫外線ランプ41の照射異常(出力異常)あるいは用紙12の搬送異常である旨の信号を発信する。この信号により印字動作が停止される。また、この信号によりコントローラー56は、用紙12の搬送動作を停止させる。
【0045】
判定回路55はステップ102において検出値(室温からの上昇温度)が1.0℃よりも低くないと、ステップ103において検出値が設定値の3.5℃よりも大きいか否か判定する。そして、判定回路55は検出値が3.5℃よりも大きいと、紫外線ランプ41の照射異常(出力異常)あるいは用紙12の搬送異常であると判定してステップ106に移行する。判定回路55はステップ106で紫外線ランプ41の照射異常(出力異常)あるいは用紙12の搬送異常である旨の信号を発信する。この信号により印字動作が停止される。また、コントローラー56は用紙12の搬送動作を停止させるとともに紫外線照射を停止させる。照射停止により用紙の発火等を防止することができる。
【0046】
また、判定回路55はステップ103において検出値(室温からの上昇温度)が3.5℃よりも大きくないと、ステップ104において検出値が設定値の1.5℃よりも低いか否か判定する。そして、判定回路55は検出値が1.5℃よりも低いと、出力異常であり照射が弱いと判定してステップ107に移行する。判定回路55はステップ107で照射を出力アップする旨の指示信号をコントローラー56に発信する。コントローラー56は紫外線ランプ出力調整機構57を介して紫外線ランプ41の紫外線出力を上げる。
【0047】
このように、紫外線出力調整手段としてのコントローラー56および紫外線ランプ出力調整機構57により、赤外線検出値に従って紫外線の出力を上げる調整がされる。
【0048】
判定回路55はステップ104において検出値(室温からの上昇温度)が1.5℃よりも低くないと、ステップ105において検出値が設定値の3℃よりも大きいか否か判定する。そして、判定回路55は検出値が3℃よりも大きいと、紫外線ランプ41の出力が異常であり照射が強いと判定してステップ108に移行する。判定回路55はステップ108で照射を出力ダウンする旨の指示信号をコントローラー56に発信する。コントローラー56は紫外線ランプ出力調整機構57を介して紫外線ランプ41の紫外線出力を下げる。
【0049】
このように、紫外線出力調整手段としてのコントローラー56および紫外線ランプ出力調整機構57により、赤外線検出値に従って紫外線の出力を下げる調整がされる。
【0050】
判定回路55はステップ105,107,108の処理の終了後にステップ109に移行して終了判定を行い、継続の場合はステップ100に戻り、終了の場合は終了処理を実行する。
【0051】
次に、図4を用いて、用紙の状態が異なる場合における赤外線検出値の経時変化の例を説明する。図4おいて横軸には紫外線照射開始からの経過時間Tをとり、縦軸に室温からの上昇温度Δtをとっており、図4は、用紙の搬送が正常に行なわれた場合と何らかの不具合が発生した場合の赤外線センサーによる室温からの温度上昇についての挙動を示している。
図4においては、次の5つの場合が示されている。
(A)用紙の搬送が正常に行なわれている時と、
(B)用紙の搬送が停滞した時と、
(C)用紙の搬送中に用紙の破断が発生した時と、
(D)用紙の搬送中に用紙の浮きが発生した時と、
(E)用紙の搬送中に用紙(ここではラベル紙)においてラベルの一部に剥がれ(ラベルめくれ)が発生した時と
である。
(A)の用紙の搬送が正常に行なわれている時においては、紫外線照射により室温から略2℃上昇した状態で一定となっている。
(B)の用紙の搬送が停滞した時においては、約0.2秒経過したときから一定の上昇率で温度が徐々に上昇している。
(C)の用紙の搬送中に用紙の破断が発生した時においては、約0.5秒経過したときに温度がほぼ室温に低下している。
【0052】
(D)の用紙の搬送中に用紙の浮きが発生した時においては、用紙の持ち上がりに伴い約0.25秒経過したときに上昇のピークの約2.4℃になり、その後に用紙が下がることに伴い0.4秒経過したときに低下のピークの約1.8℃となっている。即ち、用紙が波打つのでその山谷の通過がセンサー出力に反映される。
【0053】
(E)の用紙の搬送中に用紙の剥がれ(ラベルめくれ)が発生した時においては、剥がれた部分が浮いて0.4秒経過したときに上昇のピークの約2.8℃となり、その後の約0.45秒経過したときに低下のピークの1℃となっている。
【0054】
従って、図4において赤外線センサーの検出値の変動について所定の閾値に設定したり、赤外線センサーの検出値自体に所定の閾値を設定することにより用紙の異常を検出することができる。
上記第1の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0055】
(1)紫外線照射装置38において、搬送手段(第1の搬送モーターM1、第2の搬送モーターM2、巻き軸16、第1ローラー17、プラテンドラム18、第2ローラー19、巻き取り軸20)によって用紙12が紫外線照射位置に搬送される。一方、紫外線の照射を受ける用紙12の温度が赤外線センサー50で検出される。そして、判定回路55により赤外線センサー50による温度検出結果から紫外線ランプ41の出力異常及び用紙12の搬送異常の少なくとも一方の有無が判定される。
【0056】
よって、赤外線センサー50により用紙12の温度を検出する本方式は、照度センサーを用いて紫外線を直接観測する方式とは異なり、紫外線による劣化を回避でき、精度と寿命に優れる。
【0057】
その結果、紫外線ランプ41の出力及び用紙12の搬送についてその少なくとも一方の異常を検出するための手段としての赤外線センサー50を長期にわたり安定的に使用することができる。また、赤外線センサー50一つで紙ジャム等の検出と紫外線の出力の検出を行なうため、構成が簡単で、省スペースな上、紫外線を直接観測することは無い。
【0058】
(2)特に、温度検出手段は、赤外線を検出する赤外線センサー50であるので、赤外線センサー50を用いて容易に紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける用紙12の温度を検出することができる。
【0059】
(3)判定回路55は、赤外線センサー50によって検出された温度が設定値よりも低いと、紫外線ランプ41が不良又は用紙12が紫外線照射位置に搬送されていないと判定する。そして、判定回路55はその旨の信号を出力することにより、無駄な印字動作を少なくすることができ、結果的に効率よく印字を行なうことができる(効率的な動作を行なうことが可能となる)。
【0060】
(4)判定回路55は、赤外線センサー50によって検出された温度が所定時間内に設定値を超えて大きく変動すると、用紙12の搬送異常であると判定する。そして、判定回路55はその旨の信号を出力するので、用紙の発火等を未然に防ぐことができる(用紙21の搬送異常に伴う回避動作を行なうことが可能となる)。
【0061】
(5)コントローラー56および紫外線ランプ出力調整機構57により、赤外線センサー50により検出された用紙12の温度に従って紫外線の出力を調整するので、安定した紫外線照射を行なうことで安定した印刷品質を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図5に従って説明する。
本実施形態では、図3に代わり図5の処理を実行する。
【0062】
図5において、まず、判定回路55は、ステップ200で赤外線センサー50による検出値(室温からの上昇温度)を取り込む。そして、判定回路55はステップ201において検出値(室温からの上昇温度)が設定値の1.5℃よりも低いか否か判定する。そして、判定回路55は検出値が1.5℃よりも低いと、紫外線ランプ41の出力異常(照射不足)あるいは用紙12の搬送異常と判定してステップ204に移行する。判定回路55はステップ204で紫外線ランプ41の出力異常(照射不足)あるいは用紙12の搬送異常である旨の信号を発信する。
【0063】
判定回路55はステップ201において検出値が1.5℃よりも低くないと、ステップ202において検出値が設定値の3.0℃よりも大きいか否か判定して検出値が3.0℃よりも大きいと、紫外線ランプ41の出力異常(照射過剰)あるいは用紙12の搬送異常であると判定してステップ205に移行する。判定回路55はステップ205で紫外線ランプ41の出力異常(照射過剰)あるいは用紙12の搬送異常である旨の信号を発信する。
【0064】
また、判定回路55はステップ202において検出値(室温からの上昇温度)が3.0℃よりも大きくないと、ステップ203において検出値が所定時間内に設定値を超えて大きく変動したか否か判定する。そして、判定回路55は、検出値が所定時間内に設定値を超えて大きく変動すると、用紙12の搬送異常もしくは紫外線ランプ41の出力異常であると判定してステップ206に移行する。判定回路55はステップ206で用紙12の搬送異常あるいは紫外線ランプ41の照射異常(出力異常)である旨の信号を発信する。
【0065】
判定回路55はステップ203の処理を終了後にステップ207に移行して終了判定を行い、継続の場合はステップ200に戻り、終了の場合は終了処理を実行する。
(第3の実施形態)
【0066】
次に、第3の実施形態を図6に従って説明する。なお、第3の実施形態は、第1,2の実施形態とは紫外線照射装置の構成を変更した点でのみ相違しており、その他の構成は共通しているため、同様の構成部分については同一の符号を付すことで、その詳細な説明を省略する。他の実施形態も同様である。
【0067】
図6において、光源61としてLEDを並設して構成している。用紙12におけるインクが付着した印刷面12aとは反対の面(裏面)12bから所定の距離を隔てて温度検出手段としての赤外線センサー65が配置されている。赤外線センサー65により紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける用紙12の温度が検出される。そして、判定回路(55)により赤外線センサー65の検出値から光源61の出力異常及び用紙12の搬送異常の少なくとも一方の有無が判定される。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態を図7に従って説明する。
【0068】
図7において、赤外線センサーが用紙12の搬送方向Xに複数設置され、温度検出手段としての各赤外線センサー74,77による温度検出結果に基づいて判定回路(55)は判定を行なう。詳しくは、用紙12の搬送方向Xにおいて下流側に赤外線センサー74を、上流側に赤外線センサー77を配置している。このように、赤外線センサーを2つ用いることで、より詳細な判定ができる。これにより、品質をより安定させたり、より高い安全性を確保することができる。つまり、用紙12の搬送方向Xに複数設置した赤外線センサー74,77を用いて判定回路(55)において、より詳細な判定を行なうことが可能となる。
【0069】
また、赤外線センサーが用紙12の搬送方向Xに直交する方向Yに複数設置され、温度検出手段としての各赤外線センサー72,73,74,75,76による温度検出結果に基づいて判定回路(55)は判定を行なう。詳しくは、用紙12の搬送方向Xに直交する方向Yにおいて、中央部に赤外線センサー74を、その両側に赤外線センサー73,75を、さらに、その外側に赤外線センサー72,76を設置して、それぞれの検出値に基づいて判定を行なう。このように、紙幅方向(Y)に複数の赤外線センサー72〜76を設けることで、用紙12の蛇行や折れなどを検出できる。つまり、用紙12の搬送方向Xに直交する方向Yに複数設置した赤外線センサー72〜76を用いて判定回路(55)において、より詳細な判定を行なうことが可能となる。
【0070】
なお、用紙12の搬送方向Xに赤外線センサーを複数配置するだけの構成でも、用紙12の搬送方向Xに直交する方向Yに赤外線センサーを複数配置するだけの構成でもよい。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態を図8に従って説明する。
【0071】
図8においてプラテンドラム18の内部に温度検出手段としての赤外線センサー78を設置しており、用紙12におけるインクが付着した印刷面12aとは反対の面12bから所定の距離を隔てて赤外線センサー78が配置されている。プラテンドラム18における紫外線ランプ41から紫外線を受ける部位には貫通孔18bがプラテンドラム18の周方向において多数形成されている。貫通孔18bを通して赤外線センサー78により紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける用紙12の温度が検出される。そして、判定回路(55)により赤外線センサー78の検出値から紫外線ランプ41の出力異常及び用紙12の搬送異常の少なくとも一方の有無が判定される。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態を図9に従って説明する。
【0072】
図9に示すように、記録装置としてのプリンター80の印刷部81には、用紙12を支持可能な平面状の支持面82aを有するプラテン82が設けられると共に、該プラテン82を挟んで左右方向で対向する第3ローラー83及び第4ローラー84が設けられている。そして、繰り出し部13から繰り出された用紙12は、第1ローラー17、第3ローラー83、第4ローラー84、第2ローラー19に順に巻きかけられて図9に白抜き矢印で示す用紙12の搬送方向が変更され、巻き取り部15に設けられた巻き取り軸20に巻き取られる。
【0073】
さらに、印刷部81には第1〜第6ヘッド31〜36が用紙12の搬送経路に沿って設けられている。具体的には、搬送方向において最も上流側に配置される第1ヘッド31は、用紙12の搬送経路における第1ローラー17と第3ローラー83との間となる位置でノズルが用紙12と対向可能に設けられている。また、第1ヘッド31よりも搬送方向の下流側に設けられる第2〜第5ヘッド32〜35は、用紙12を支持するプラテン82の支持面82aと対向するように、プラテン82の上方に設けられている。即ち、第2〜第5ヘッド32〜35のノズルは鉛直下方に向かって開口するように設けられ、プラテン82に支持された用紙12の表面に対して鉛直下方に向かってカラーインクを噴射するようになっている。さらに、搬送方向において最も下流側に配置される第6ヘッド36は、用紙12の搬送経路における第4ローラー84と第2ローラー19との間となる位置でノズルが用紙12と対向可能に設けられている。
【0074】
各ヘッド31〜36の搬送方向の下流側には、それぞれ第1〜第6の紫外線照射装置91〜96が配置され、第1〜第6の紫外線照射装置91〜96の光源としての紫外線ランプ91a〜96aが用紙12に紫外線を照射可能に設けられている。第1及び第6の紫外線照射装置91,96には用紙12における印刷の面とは反対の面(裏面)12bに対向するように温度検出手段としての赤外線センサー101,106が設けられている。また、第2〜第5の紫外線照射装置92,93,94,95には用紙12の印刷面12aに対向するように温度検出手段としての赤外線センサー102,103,104,105が設けられている。赤外線センサー101〜106により紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける用紙12の温度が検出される。そして、判定回路(55)により赤外線センサー101〜106の検出値から各紫外線照射装置91〜96の紫外線ランプ91a〜96aの出力異常及び用紙12の搬送異常の少なくとも一方の有無が判定される。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
【0075】
・図2のコントローラー56に搬送手段における用紙12の搬送速度を調整する搬送速度調整手段の機能を持たせ、第1の搬送モーターM1及び第2の搬送モーターM2の駆動を制御して赤外線検出値に従って搬送速度を調整してもよい。具体的には、温度が高いと用紙12の搬送速度を速くする。これにより、安定した紫外線照射を行なうことで安定した印刷品質を得ることができる。つまり、搬送速度調整手段としてのコントローラー56が、赤外線センサー50により検出された用紙12の温度に従って用紙12の搬送速度を調整することによって、安定した紫外線照射を行なうことができる。
【0076】
・上記実施形態では温度検出手段として赤外線センサーを用いたが、これに限ることなく、赤外線センサー以外の非接触式のセンサー(温度検出手段)を用いてもよい。あるいは、接触式のセンサー(温度検出手段)を用いてもよい。
【0077】
・赤外線センサー(50等)はケース40の外部に設けて温度が上昇しにくい場所に配置したが、ケース40の内部に配置してもよい。また、赤外線センサー(50等)の配置位置について、図2等では用紙の搬送方向Xの上流側に設けたが、下流側等に設けてもよい。
【符号の説明】
【0078】
11…プリンター(記録装置)、12…用紙(媒体)、16…巻き軸(搬送手段)、17…第1ローラー(搬送手段)、18…プラテンドラム(搬送手段)、19…第2ローラー(搬送手段)、20…巻き取り軸(搬送手段)、31〜36…第1〜第6ヘッド(記録手段)、38…紫外線照射装置、41…紫外線ランプ(光源)、50…赤外線センサー(温度検出手段)、55…判定回路(判定手段)、56…コントローラー(紫外線出力調整手段、搬送速度調整手段)、57…紫外線ランプ出力調整機構(紫外線出力調整手段)、61…光源、65…赤外線センサー(温度検出手段)、72〜78…赤外線センサー(温度検出手段)、80…プリンター(記録装置)、91〜96…紫外線照射装置、91a〜96a…紫外線ランプ(光源)、101〜106…赤外線センサー(温度検出手段)、M1…第1の搬送モーター(搬送手段)、M2…第2の搬送モーター(搬送手段)、X…搬送方向、Y…搬送方向に直交する方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線硬化材が付着した媒体に対して紫外線を照射するための光源と、
前記紫外線硬化材が付着した前記媒体を前記光源により紫外線の照射を受ける紫外線照射位置に搬送する搬送手段と、
前記紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける前記媒体の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段による温度検出結果から前記光源の出力異常及び前記媒体の搬送異常の少なくとも一方の有無を判定する判定手段と
を備えることを特徴とする紫外線照射装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記温度検出手段によって検出された温度が設定値よりも低いと、前記光源が不良又は前記媒体が前記紫外線照射位置に搬送されていないと判定することを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記温度検出手段によって検出された温度が所定時間内に設定値を超えて大きく変動すると、前記媒体の搬送異常であると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外線照射装置。
【請求項4】
前記光源における紫外線の出力を調整する紫外線出力調整手段を更に備え、
前記紫外線出力調整手段は、前記温度検出手段により検出された前記媒体の温度に従って紫外線の出力を調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の紫外線照射装置。
【請求項5】
前記搬送手段における前記媒体の搬送速度を調整する搬送速度調整手段を更に備え、
前記搬送速度調整手段は、前記温度検出手段により検出された前記媒体の温度に従って前記媒体の搬送速度を調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の紫外線照射装置。
【請求項6】
前記温度検出手段が前記媒体の搬送方向に複数設置され、各温度検出手段による温度検出結果に基づいて前記判定手段は判定を行なうことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の紫外線照射装置。
【請求項7】
前記温度検出手段が前記媒体の搬送方向に直交する方向に複数設置され、各温度検出手段による温度検出結果に基づいて前記判定手段は判定を行なうことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の紫外線照射装置。
【請求項8】
前記温度検出手段は、赤外線を検出する赤外線センサーであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の紫外線照射装置。
【請求項9】
前記媒体に対して紫外線硬化材を付着させて記録を施す記録手段と、
請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の紫外線照射装置と
を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項10】
紫外線硬化材が付着した媒体に対して紫外線を照射するための光源と、前記紫外線硬化材が付着した前記媒体を前記光源により紫外線の照射を受ける紫外線照射位置に搬送する搬送手段を備える紫外線照射装置における異常判定方法であって、
前記紫外線照射位置において紫外線の照射を受ける前記媒体の温度を検出する第1段階と、
前記第1段階での温度検出結果から前記光源の出力異常及び前記媒体の搬送異常の少なくとも一方の有無を判定する第2段階と
を有することを特徴とする紫外線照射装置における異常判定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−143626(P2011−143626A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6568(P2010−6568)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】