説明

線側アークホーン

【課題】コロナ放電を抑制しながらも、軽量化を図ることができる線側アークホーンを提供する。
【解決手段】一方側が耐張碍子連2の線側端部に連結され、他方側が耐張碍子連2の地側に向かって延設される主ホーン11と、主ホーン11に沿うように、且つ主ホーン11との間に隙間を介して対向配置することで、主ホーン11を複導体化する副ホーン12とを備えた線側アークホーン1であって、副ホーン12は、主ホーン11の他方側に配置される第1副ホーン13と、主ホーン11の一方側に配置される第2副ホーン14とを有し、第1副ホーン13と第2副ホーン14との間に、副ホーン12を設けない単導体区間SSを設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、耐張碍子連の送電線側(線側)端部に取り付けられる線側アークホーンに係り、特にコロナ放電を抑制する線側アークホーンに関する。
【背景技術】
【0002】
送電線を鉄塔に張設するにあたっては、通常、鉄塔と送電線との間に耐張碍子連を介在させ、鉄塔と送電線とを絶縁状態としている。ところが、落雷等によって異常電圧が生じた場合、耐張碍子連に電流が流れる、いわゆるフラッシオーバが生じ、耐張碍子連が破損することがある。そこで、耐張碍子連の両側端部に、異常電圧をバイパスするアークホーンを取り付け、耐張碍子連の破損を防止している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−39971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、耐張碍子連の線側端部に取り付けられた線側アークホーンは、送電線と電気的に接続されており、常に高電圧が印加された状態である。そのため、アークホーン表面やその近傍の電界値が大きく、気象条件等によっては、コロナ放電が発生する虞があった。
【0005】
コロナ放電は、不快なコロナ騒音、テレビやラジオ等の受信障害、送電エネルギーの損失等の不具合を引き起こすことから、その発生を抑制することが好ましく、従来より、対策として、アークホーンを構成する鋼管の軸径を大としたり、丸みを帯びた形状にしたりと種々の改良が行われてきた。
【0006】
ところが、上記に示すようなコロナ放電対策を施すと、アークホーンの重量が増すといった不具合があった。アークホーンは上述したように、耐張碍子連の端部、すなわち、高所で且つ足場の悪い場所に取り付けられるものであるから、搬送作業や取付作業が煩雑であったが、重量が増加すると搬送作業や取付作業がより一層煩雑なものとなり、搬送コストや取付コストの増大を招くといった新たな課題を抱えることとなっていた。
【0007】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、コロナ放電を抑制しながらも、軽量化を図ることができる線側アークホーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、この発明の線側アークホーン1は、一方側が耐張碍子連2の線側端部に連結され、他方側が耐張碍子連2の地側に向かって延設される主ホーン11と、上記主ホーン11に沿うように、且つ主ホーン11との間に隙間を介して対向配置することで、主ホーン11を複導体化する副ホーン12とを備えた線側アークホーン1であって、上記副ホーン12は、主ホーン11の他方側に配置される第1副ホーン13と、主ホーン11の一方側に配置される第2副ホーン14とを有し、第1副ホーン13と第2副ホーン14との間に、副ホーン12を設けない単導体区間SSを設けることを特徴としている。
【0009】
また、第1副ホーン13は、主ホーン11の他方側の頂部11cに向かうにつれて主ホーン11に近接するように、主ホーン11に対して傾斜して配置されている。
【0010】
さらに、第1副ホーン13は、主ホーン11の他方側の頂部11cと第1副ホーン13の頂部13aとを結ぶ仮想線ILが、主ホーン11の軸心線MLと略直交するようにして配置されている。さらにまた、主ホーン11の他方側の頂部11cと第1副ホーン13の地側の頂部13aとの間隔gを、主ホーン11及び第1副ホーン13の軸径dで除した値が1.0〜1.6とされている。
【発明の効果】
【0011】
この発明の線側アークホーンにおいては、副ホーンを設けて、主ホーンの一方側や他方側を複導体化しているため、複導体化していないものと比べて、電界値を緩和することができる。そのため、コロナ放電を抑制しながらも、主ホーンや副ホーンの軸径を小とすることが可能で、アークホーンの軽量化を図ることができる。また、主ホーン全体を複導体化するのではなく、第1副ホーンと第2副ホーンとの間に、副ホーンを設けない単導体区間を設けているため、一層の軽量化を図ることができる。
【0012】
また、主ホーンの他方側に設けられた第1副ホーンを、主ホーンの他方側の頂部に向かうにつれて近接するように、主ホーンに対して傾斜して配置することで、電界緩和効果が一層得られるため、より一層、主ホーンや副ホーンの軸径を小とすることができ、より一層の軽量化を図ることができる。
【0013】
さらに、第1副ホーンを、主ホーンの他方側の頂部と第1副ホーンの頂部とを結ぶ仮想線が、主ホーンの先端部の軸心線と略直交するようにして配置することや、主ホーンの他方側の頂部と第1副ホーンの地側の頂部との間隔を、主ホーン及び/又は第1副ホーンの軸径で除した値を1.0〜1.6とすることによっても電界緩和効果が得られるため、これらを併用することにより、さらなる軽量化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の実施形態に係る線側アークホーンの耐張碍子連への取付状態を示す平面図である。
【図2】線側アークホーンの耐張碍子連への取付状態を示す図であって、(a)が線側から見た背面図、(b)が側面図である。
【図3】線側アークホーンを示す斜視図である。
【図4】線側アークホーンの先端部近傍を拡大した側面図である。
【図5】主ホーンに対する第1副ホーンの角度についてのシミュレーション結果を示す図である。
【図6】主ホーンと第1副ホーンとの位置関係についてのシミュレーション結果を示す図である。
【図7】主ホーンと第1副ホーンの頂部間距離についてのシミュレーション結果を示す図である。
【図8】コロナ開始電圧及びコロナ消滅電圧測定実験の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この発明の実施形態に係る線側アークホーン1は、図1に示すように、鉄塔と送電線との間に連結される耐張碍子連2の送電線側(線側)の端部に取り付けられるものであって、耐張碍子連2の鉄塔側(地側)の端部に取り付けられた地側アークホーン3とで、雷撃等による異常電圧をバイパスし、耐張碍子連2の破損を防止するものである。
【0016】
また、線側アークホーン1は、図1乃至図3に示すように、一方側が耐張碍子連2の線側端部(線側ヨーク)に連結され、他方側が耐張碍子連2の地側に向かって延設された主ホーン11と、この主ホーン11に沿うように、且つ主ホーン11との間に隙間を介して対向配置することで、主ホーン11を複導体化する副ホーン12とから構成されている。
【0017】
具体的には、主ホーン11は、図2(a)に示すように、耐張碍子連2の線側ヨーク21の下面と連結された基端部11aを始点として、耐張碍子連2の下方且つ地側に向かって延設した後、耐張碍子連2の外周を囲むようにして碍子22の側方、上方に延設し、さらに図2(b)に示すように、その先端部11bが耐張碍子連2の地側に向かうように折曲、傾斜させることで構成されている。また、その平面形状は、図1に示すように、略三角環状とされており、主ホーン11の地側の頂部11cは、主ホーン11の他の部位に比べて、地側アークホーン3に最も近接した状態とされている。なお、主ホーン11は、ボルト等を用いて着脱可能に線側ヨーク21へ取り付けられる。以下、説明の簡単のために、主ホーン11のうち、上記の側方に延設された部位を水平部11d、上記の上方に延設された部位を垂直部11e、上記の傾斜された部位を傾斜部11fと称す。
【0018】
副ホーン12は、図1乃至図3に示すように、主ホーン11の先端部11b側に設けられる第1副ホーン13と、主ホーン11の基端部11a側に設けられる一対の第2副ホーン14、14とから構成されている。
【0019】
具体的には、第1副ホーン13は、図2(b)に示すように、主ホーン11の傾斜部11fの略中央部近傍を基端とし、傾斜部11fの略直交方向に向かって延設した後、主ホーン11に沿うように、且つ主ホーン11との間に隙間を介した状態で対向するようにして、主ホーン11の頂部11cに向かって延設することで構成されている。
【0020】
また、第1副ホーン13は、図2(b)に示すように、主ホーン11の頂部11cに向かうにつれて主ホーン11に近接するように、主ホーン11の傾斜部11fに対して傾斜して配置されている。
【0021】
さらに、第1副ホーン13は、主ホーン11の、耐張碍子連2とは反対の側に設けられているとともに、図4に示すように、主ホーン11の頂部11cと第1副ホーン13の地側の頂部13aとを結ぶ仮想線ILが、主ホーン11の傾斜部11fの軸心線MLと略直交するようにされている。なお、図4において、gは主ホーン11の頂部11cと第1副ホーン13の頂部13aとの間隔、すなわち主ホーン11と第1副ホーン13の頂部間距離を示し、θは主ホーン11の傾斜部11fの軸心線MLと、第1副ホーン13の軸心線SLとが成す角度を示し、dは主ホーン11、第1副ホーン13の軸径を示している。
【0022】
一対の第2副ホーン14、14は、図2(a)に示すように、互いに向かい合うように開口した略C字状とされており、主ホーン11の基端部11a側、具体的には、水平部11dから垂直部11eに沿って、耐張碍子連2の外周を囲むようにしてそれぞれ配置されている。また、第2副ホーン14は、第1副ホーン13と同様に、主ホーン11の、耐張碍子連2とは反対の側に設けられており、第1副ホーン13と第2副ホーン14との間、具体的には、主ホーン11の傾斜部11fの略中央部近傍から垂直部11e上端近傍にかけての直線部分に、副ホーン12が設けられない区間(単導体区間)SSが設けられている。さらに、第2副ホーン14は、図2(b)に示すように、長さが略一定とされた複数の連結部15・・を介して主ホーン11と連結されており、第2副ホーン14と主ホーン11の水平部11dや垂直部11eとは略平行とされている。
【0023】
なお、副ホーン12を設ける目的は、線側アークホーン1を耐張碍子連2に取り付けた状態において、線側アークホーン1の表面の電界値が空気の臨界電界値を超えないようにする、すなわち、線側アークホーン1の表面の電界値を緩和して、コロナの発生を抑制することにある。従って、副ホーン12は、主ホーン11に高電圧(例えば送電圧)を印加した場合に、コロナ開始条件を超える箇所、または超えるであろうと予測される箇所(例えば形状が急激に変化する角部や折曲部等で電界集中が生じ易い箇所)に設けられ、コロナ開始条件を超えない箇所、または超える虞が少ないと予測される箇所(例えば形状が緩やかに変化する曲線部や直線部で電界集中が生じ難い箇所)には設けられない。本発明の主ホーン11は、基端部11a側や先端部11b側において、形状が急激に変化しており、また、実験及びシミュレーションにて、基端部11a側や先端部11b側でコロナが発生し易いことが確認されたため、基端部11a側や先端部11b側に副ホーン12を設け、形状の変化が緩やかであり、実験及びシミュレーションにて、コロナの発生が認められなかった箇所、具体的には、主ホーン11の傾斜部11fの略中央部近傍から垂直部11e上端近傍にかけての直線部分に単導体区間SSを設けている。
【0024】
[実施例]
本発明の電界緩和効果を確認するために、以下のシミュレーションを行なった。なお、シミュレーションは、ソフトウエアを用いて、試験体をモデル化し、境界要素法によって試験体表面の電界値を算出、最大値を読み取ることで行った。
【0025】
[実施例1]
図5は、主ホーン11に対して100kVの電圧を印加した状態において、第1副ホーン13を、主ホーン11の傾斜部11fに対して漸次傾斜させた場合、具体的には、主ホーン11の傾斜部11fの軸心線MLと、第1副ホーン13の軸心線SLとがなす角θを0度(主ホーン11の傾斜部11fの軸心線MLと第1副ホーン13の軸心線SLとが平行)、10度、20度、30度、50度と変化させた場合の電界値の変化を測定した結果を示す図であって、第1副ホーン13を、主ホーン11の頂部11cに向かうにつれて主ホーン11に近接するようにして、主ホーン11の傾斜部11fに対して傾斜させることで電界緩和効果が得られることがわかる。また、角度θを増すほど、電界緩和効果が大きくなることがわかる。なお、図5においては、主ホーン11の上方に第1副ホーン13が位置されているが、主ホーン11の下方に第1副ホーン13を位置した場合でも、第1副ホーン13を、主ホーン11の傾斜部11fに対して傾斜させることで電界緩和効果が得られることを別途確認している。
【0026】
[実施例2]
図6は、主ホーン11に対して100kVの電圧を印加した状態において、主ホーン11の頂部11cと第1副ホーン13の頂部13aとを結ぶ仮想線ILが、主ホーン11の傾斜部11fの軸心線MLと略直交するようにして、第1副ホーン13を位置させた場合(以下、試験体1という)の電界値を測定した結果を示したものである。また、試験体1と頂部間距離gを同じくした状態で、第1副ホーン13の頂部13aが、主ホーン11の頂部11cの直上に位置するもの(以下、試験体2という)と、第1副ホーン13の頂部13aが、主ホーン11の頂部11cの直下に位置するもの(以下、試験体3という)の電界値についても示しているが、試験体1が42.8kV/cm、試験体2が47.0kV/cm、試験体3が47.1kV/cmとなっており、試験体1が最も高い電界緩和効果を発揮していることがわかる。
【0027】
[実施例3]
図7は、直径dが38mmとされた鋼管で主ホーン11と第1副ホーン13とを形成するとともに、主ホーン11に対して100kVの電圧を印加した状態において、主ホーン11と第1副ホーン13の頂部間距離gを、14.7mm、29.4mm、40mm、45mm、50mm、52.5mm、55mm、60mmと変化させた場合の電界値を測定した結果を示す図であって、40mm〜60mm(g/d=1.0〜1.6(g:頂部間距離 d:鋼管径))において大きな電界緩和効果を得られ、55mm(g/d=1.5)で最大の電界緩和効果が得られることがわかる。
【0028】
次に、上記のシミュレーション結果を踏まえた上で、線側アークホーン1を作成し、電圧を印加してコロナ開始電圧及びコロナ消滅電圧を測定した。
【0029】
[実施例4]
図8は、直径dが38mmとされた鋼管を用い、角度θを30度、主ホーン1の頂部11cと第1副ホーン13の頂部13aとを結ぶ仮想線ILが、主ホーン11の傾斜部11fの軸心線MLと略直交するようにして、第1副ホーン13を位置させ、さらに、主ホーン11と第1副ホーン13の頂部間距離gを50mm(g/d=1.3)とした線側アークホーン1(以下、試験体4という)のコロナ開始電圧及びコロナ消滅電圧を測定した結果を示している。また、比較例1として、副ホーン12を設けず、直径60mmの鋼管で形成した線側アークホーン1のコロナ開始電圧及びコロナ消滅電圧を測定した結果についても示しているが、試験体4の線側アークホーン1、比較例1の線側アークホーンのいずれもコロナ開始電圧は400kVとなった。ただし、比較例1の線側アークホーンの重量が35kgなのに対して、試験体4の線側アークホーン1は25kgとおよそ29%程度の軽量化となった。なお、コロナ消滅電圧は、試験体4の線側アークホーン1が400kVで、比較例1の線側アークホーンが390kVであり、試験体4が上回っている。
【0030】
このように、本発明の線側アークホーン1においては、副ホーン12を設けて、主ホーン11の先端部11b側や基端部11a側を複導体化しているため、複導体化していないものと比べて、電界値を緩和することができる。そのため、コロナ放電を抑制しながらも、主ホーン11や副ホーン12の軸径を小とすることが可能で、アークホーンの軽量化を図ることができる。また、主ホーン11全体を複導体化するのではなく、第1副ホーン13と第2副ホーン14との間に単導体区間SSを設けているため、一層の軽量化を図ることができる。
【0031】
また、主ホーン11の先端部11bに設けられた第1副ホーン13を、主ホーン11の頂部11cに向かうにつれて近接するように傾斜して配置していることで、電界緩和効果が一層得られるため、より一層、主ホーン11や副ホーン12の軸径を小とすることができ、より一層の軽量化を図ることができる。
【0032】
さらに、第1副ホーン13を、主ホーン11の頂部11cと第1副ホーン13の頂部13aとを結ぶ仮想線ILが、主ホーン11の傾斜部11fの軸心線MLと略直交するようにして配置することによっても、電界緩和効果が得られるため、これらを併用することにより、さらなる軽量化を図ることが可能となる。なお、いずれにおいても、主ホーン11や副ホーン12の軸径を小としない場合には、より高い電圧を印加した場合でも、コロナ放電を抑制することができる、すなわち、コロナ放電開始電圧を高くすることができる。
【0033】
以上に、この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施形態においては、副ホーン12が主ホーン11に一体的に設けられていたが、それぞれ別体で構成し、ボルト等で着脱可能に取り付けられるように構成しても良い。このように構成した場合、既設の線側アークホーンに対して副ホーン12を取り付けることが可能となるため、コロナ放電を抑制する対策として好適である。また、上記実施形態においては、単導体区間SSを、主ホーン11の傾斜部11fの略中央部近傍から垂直部11e上端近傍にかけて設けていたが、これに限らず、角部(折曲部)がない直線部分や、緩やかな曲線部分にかけて設けても良い。さらに、試験体4において、鋼管の径dを38mm、角度θを30度、頂部間距離gを50mmとしていたが、これに限られることなく、適宜数値を変更して良いことは勿論である。また、主ホーン11や副ホーン12の材質としては、鋼管に限らず、種々の導体を使用可能である。
【符号の説明】
【0034】
1・・線側アークホーン、2・・耐張碍子連、11・・主ホーン、11c・・主ホーンの頂部、12・・副ホーン、13・・第1副ホーン、13a・・第1副ホーンの頂部、14・・第2副ホーン、IL・・仮想線、ML・・軸心線、SS・・単導体区間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方側が耐張碍子連(2)の線側端部に連結され、他方側が耐張碍子連(2)の地側に向かって延設される主ホーン(11)と、上記主ホーン(11)に沿うように、且つ主ホーン(11)との間に隙間を介して対向配置することで、主ホーン(11)を複導体化する副ホーン(12)とを備えた線側アークホーンであって、上記副ホーン(12)は、主ホーン(11)の他方側に配置される第1副ホーン(13)と、主ホーン(11)の一方側に配置される第2副ホーン(14)とを有し、第1副ホーン(13)と第2副ホーン(14)との間に、副ホーン(12)を設けない単導体区間(SS)を設けることを特徴とする線側アークホーン。
【請求項2】
第1副ホーン(13)は、主ホーン(11)の他方側の頂部(11c)に向かうにつれて主ホーン(11)に近接するように、主ホーン(11)に対して傾斜して配置されている請求項1に記載の線側アークホーン。
【請求項3】
第1副ホーン(13)は、主ホーン(11)の他方側の頂部(11c)と第1副ホーン(13)の地側の頂部(13a)とを結ぶ仮想線(IL)が、主ホーン(11)の軸心線(ML)と略直交するようにして配置されている請求項1又は請求項2に記載の線側アークホーン。
【請求項4】
主ホーン(11)の他方側の頂部(11c)と第1副ホーン(13)の地側の頂部(13a)との間隔(g)を、主ホーン(11)及び/又は第1副ホーン(13)の軸径(d)で除した値が1.0〜1.6である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の線側アークホーン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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