脱臭、防汚、殺菌機能を持つ靴の内張り、中敷と装置
【課題】靴の中敷に防汚機能を持たせ、脱臭効果を持続、性能を向上させ、靴の中で増繁殖する細菌を分解殺菌し、靴の中の湿気を取ることを課題とする。
【解決手段】靴の中敷１に酸化チタンを用いた素材５を利用し、酸化チタンの光触媒反応を利用して脱臭、防汚、殺菌機能を持たせて課題を解決する。酸化チタンの光触媒機能を励起させる蛍光灯、紫外線灯、ブラックライト等を点灯させて短時間で脱臭、防汚、殺菌機能を向上させる。
【解決手段】靴の中敷１に酸化チタンを用いた素材５を利用し、酸化チタンの光触媒反応を利用して脱臭、防汚、殺菌機能を持たせて課題を解決する。酸化チタンの光触媒機能を励起させる蛍光灯、紫外線灯、ブラックライト等を点灯させて短時間で脱臭、防汚、殺菌機能を向上させる。
【考案の詳細な説明】
光活性のある酸化チタンは微弱な光な波長（３８０ｎｍ以下 ）で反応し、空気中にある酸素と水分から活性酸素を生成し、 この活性酸素の強力な酸化力によって、表面に付着した種々の 悪臭成分である有機物等、汚れが付着する原因となる油分や脂 肪分等や細菌を分解殺菌する酸化チタンの特徴を利用し、光活 性のある酸化チタン、又は酸化チタンと活性炭ゼオライト、セ ラミック等を混合した脱臭、殺菌材や酸化チタンを活性炭、ゼ オライト、セラミックボール等に表着させた脱臭、殺菌材、又 はこれらの脱臭、殺菌材を薄膜状に加工等してポリエステルや 合繊不織布等の表面に接着、塗布、コーティング等、酸化チタ ンを使った繊維状にした物を使用して靴の内張り及び中敷を製 作する。
酸化チタンを利用した靴の中敷の脱臭、防汚、殺菌効果を向 上させる電源を具し、酸化チタンの触媒機能を励起せしめる光 源及び送風、乾燥装置、タイマー等を備えた靴の内張り及び中 敷の脱臭、防汚、殺菌装置。
【０００１】
【考案の属する技術分野】
光活性のある酸化チタンは太陽光や蛍光灯などの光を照射さ れると空気中に存在する酸素や水分により活性酸素が生成され 、その強力な酸化力で酸化チタンに表面に接する悪臭の原因と なる有機物、汚れの原因となる油分、脂肪等を分解、又細菌等 が分解される応用化学分野。
【０００２】
【従来の技術】
現在のほとんどの靴の中敷は活性炭やゼオライト等を使用し ているのが一般的で、これらの吸着材は多数の細孔を持つ比表 面積１０００ｍ３／ｇ前後と高い吸着能力を持った炭素素材で ある。しかし吸着力を向上させるために比表面積を大きく、即 ち細孔数を増加させると細孔径が小さくなり細孔径以上の臭い の分子は吸着できない。臭気成分は多岐に渡り例えばアンモニ ア、トリメチルアミン、硫化水素、硫化メチル、２硫化メチル 、メチルカプタン、アセトアルデヒド、ポロピオン酸等が代表 的であるが、これらの分子の大きさはそれぞれ異なるため、こ れら全ての臭気成分を活性炭で吸着させることは限界があり困 難である。又活性炭は吸着能力は高いと言っても限界があり自 浄化機能を持たない活性炭では飽和吸着すると脱臭機能は停止 する。靴の中は細菌が増繁殖し易い環境にあり、現在抗菌性を 持つ靴の中敷は販売されているが殺菌機能を持つ靴の中敷は無 い。
靴の内部を乾燥させる装置があるが、温度により靴の中の細 菌が増繁殖し易い環境になる等の欠点がある。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
靴の中敷に防汚機能を持たせ、脱臭効果を持続、性能を向上 させ、靴の中で増繁殖する細菌を分解殺菌し、靴の中の湿気を 取ることを課題とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
酸化チタンは油分や脂肪、悪臭の成分となる有機物を強力な 酸化力で分解し、活性炭に吸着した悪臭の成分をも分解し、細 菌も分解殺菌すると言う特性を利用し、靴の中敷に入れる活性 炭やゼオライト等に酸化チタンを混入、又はそれらの吸着材に 表面に表着させて中敷に用いて、電源を備え蛍光灯、紫外線、 ブラックライト等を点灯させて酸化チタンの触媒機能を励起さ せる装置を靴の中に差し込み、短時間に脱臭、防汚、殺菌効果 を向上させる。
酸化チタンは水分に対して超親水性となり、送風器等で乾燥 が容易に行える。これらの材料を靴の内張りに使用してもよい 。
【０００５】
【考案の実施の形態】
本考案は、酸化チタン、又は酸化チタンを吸着性のある活性 炭、ゼオライト等と混合、あるいはこれらの表面に酸化チタン を表着させて脱臭、防汚、殺菌材（５）を作り、靴の中敷（１ ）に利用する。酸化チタンは光が無いと反応しないが、太陽光 線により酸化チタンの光触媒機能は十分に反応する。
又酸化チタンが水に接して光が照射されると３．２ボルトと 言う強力な酸化電位が生じて有機物や細菌を分解殺菌するため に酸化チタンを利用した靴の中敷を洗浄しても効果がある。
電源装置（８）を装備した発光装置〔蛍光灯、紫外線灯、ブ ラックライト等〕（９）と送風機（１１）、光を反射させる反 射板（１０）、タイマー（１２）等を具備して酸化チタンの光 触媒機能を励起させる装置。
光の反射板を靴の型崩れ防止等にも使用できる様にしてもよ い、又ゴルフ場、サウナ、ホテル、旅館等に設置する場合はタ イマーに課金装置等を取り付けてもよい。
【０００６】
【実施例】
図１．は酸化チタン又は酸化チタンと吸着性のある活性炭、 ゼオライト等と混ぜ、あるいはこれらの表面に酸化チタンを表 着させた材料等（４）を靴の中敷（１）に使用した物。
図１．のＡ／Ａ断面図。中敷の表面に滑り止めを施した素材 （２）を用い、その下にクッション材（３）を張りつけ、湿気 吸収シート（４）を張り、その下に酸化チタン、又は酸化チタ ンと吸着力のある活性炭、ゼオライト等を混入した素材、それ らの吸着材の表面に酸化チタンを表着させた素材（５）を入れ て、底面を張りつけて靴の中敷を製作した実施例で、配列を変 化させてもよい。
図２は酸化チタン又は酸化チタンと吸着力のある活性炭、ゼ オライト等を混合してフイルム状（７）にして中敷に使用した 実施例。
図３は酸化チタンを用いた中敷に光を照射し酸化チタンの触 媒機能を向上させる装置。Ｂ／Ｂは断面図。
電源（１００ボルト、又は乾電池等を内蔵）し、光源装置（ ８）で蛍光灯、紫外線灯、ブラックライト等を点灯させる装置 のい実施例。
採光効率を向上させる為に光の反射板（１０）を設け、この 反射板を靴の型崩れを防止するために靴型にしてもよい。
又この装置に送風機（１１）を設置し、靴の内部の湿気を除 去し、風出口（１３）を設けて外部に送りだす等の実施例。
この装置にタイマー（１２）と課金装置等を付けてゴルフ場 に設置してもよい。また接続ケーブルはブーツや釣り用の長靴 等に対応させるために長くしてもよい。
【０００７】
【考案の効果】
靴の中敷に酸化チタンを用いることにより、脱臭、防汚、殺 菌効果を向上させることができ、又この中敷を洗浄して太陽光 に当てると脱臭、殺菌能力が高まり、酸化チタンの水に対する 超親水性により乾燥が早くなる。
酸化チタンの光触媒機能を励起させる装置により、短時間で 脱臭、防汚、殺菌、乾燥効果を上げることができる。
【０００８】
【図面の簡単な説明】
【図１】は酸化チタンを利用した靴の中敷及び構造断面図の実施例
【図２】は酸化チタンを利用した中敷の構造実施例
【図３】は酸化チタンの触媒機能を励起させる装置の実施例
【符号の説明】
１．…………靴の中敷
２．…………中敷の表面（ポリエステル等）・ノンスリップ加工
３．…………中敷のクッション材（塩化ビニリデン等）
４．…………中敷の吸湿シート（フォームラバー、繊維系素材等）
５．…………酸化チタンを利用した素材
６．…………中敷の底面（ポリエステル、塩化ビニリデン等）
７．…………酸化チタンを光が通過するフイルム状にした素材
８．…………電源装置
９．…………光源装置（蛍光灯、紫外線灯、ブラックライト等）
１０．…………光反射板
１１．…………送風装置（温風装置）
１２．…………タイマー
１３．…………風出口
１４．…………接続ケーブル
１５．…………電源供給ケーブル
光活性のある酸化チタンは微弱な光な波長（３８０ｎｍ以下 ）で反応し、空気中にある酸素と水分から活性酸素を生成し、 この活性酸素の強力な酸化力によって、表面に付着した種々の 悪臭成分である有機物等、汚れが付着する原因となる油分や脂 肪分等や細菌を分解殺菌する酸化チタンの特徴を利用し、光活 性のある酸化チタン、又は酸化チタンと活性炭ゼオライト、セ ラミック等を混合した脱臭、殺菌材や酸化チタンを活性炭、ゼ オライト、セラミックボール等に表着させた脱臭、殺菌材、又 はこれらの脱臭、殺菌材を薄膜状に加工等してポリエステルや 合繊不織布等の表面に接着、塗布、コーティング等、酸化チタ ンを使った繊維状にした物を使用して靴の内張り及び中敷を製 作する。
酸化チタンを利用した靴の中敷の脱臭、防汚、殺菌効果を向 上させる電源を具し、酸化チタンの触媒機能を励起せしめる光 源及び送風、乾燥装置、タイマー等を備えた靴の内張り及び中 敷の脱臭、防汚、殺菌装置。
【０００１】
【考案の属する技術分野】
光活性のある酸化チタンは太陽光や蛍光灯などの光を照射さ れると空気中に存在する酸素や水分により活性酸素が生成され 、その強力な酸化力で酸化チタンに表面に接する悪臭の原因と なる有機物、汚れの原因となる油分、脂肪等を分解、又細菌等 が分解される応用化学分野。
【０００２】
【従来の技術】
現在のほとんどの靴の中敷は活性炭やゼオライト等を使用し ているのが一般的で、これらの吸着材は多数の細孔を持つ比表 面積１０００ｍ３／ｇ前後と高い吸着能力を持った炭素素材で ある。しかし吸着力を向上させるために比表面積を大きく、即 ち細孔数を増加させると細孔径が小さくなり細孔径以上の臭い の分子は吸着できない。臭気成分は多岐に渡り例えばアンモニ ア、トリメチルアミン、硫化水素、硫化メチル、２硫化メチル 、メチルカプタン、アセトアルデヒド、ポロピオン酸等が代表 的であるが、これらの分子の大きさはそれぞれ異なるため、こ れら全ての臭気成分を活性炭で吸着させることは限界があり困 難である。又活性炭は吸着能力は高いと言っても限界があり自 浄化機能を持たない活性炭では飽和吸着すると脱臭機能は停止 する。靴の中は細菌が増繁殖し易い環境にあり、現在抗菌性を 持つ靴の中敷は販売されているが殺菌機能を持つ靴の中敷は無 い。
靴の内部を乾燥させる装置があるが、温度により靴の中の細 菌が増繁殖し易い環境になる等の欠点がある。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】
靴の中敷に防汚機能を持たせ、脱臭効果を持続、性能を向上 させ、靴の中で増繁殖する細菌を分解殺菌し、靴の中の湿気を 取ることを課題とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
酸化チタンは油分や脂肪、悪臭の成分となる有機物を強力な 酸化力で分解し、活性炭に吸着した悪臭の成分をも分解し、細 菌も分解殺菌すると言う特性を利用し、靴の中敷に入れる活性 炭やゼオライト等に酸化チタンを混入、又はそれらの吸着材に 表面に表着させて中敷に用いて、電源を備え蛍光灯、紫外線、 ブラックライト等を点灯させて酸化チタンの触媒機能を励起さ せる装置を靴の中に差し込み、短時間に脱臭、防汚、殺菌効果 を向上させる。
酸化チタンは水分に対して超親水性となり、送風器等で乾燥 が容易に行える。これらの材料を靴の内張りに使用してもよい 。
【０００５】
【考案の実施の形態】
本考案は、酸化チタン、又は酸化チタンを吸着性のある活性 炭、ゼオライト等と混合、あるいはこれらの表面に酸化チタン を表着させて脱臭、防汚、殺菌材（５）を作り、靴の中敷（１ ）に利用する。酸化チタンは光が無いと反応しないが、太陽光 線により酸化チタンの光触媒機能は十分に反応する。
又酸化チタンが水に接して光が照射されると３．２ボルトと 言う強力な酸化電位が生じて有機物や細菌を分解殺菌するため に酸化チタンを利用した靴の中敷を洗浄しても効果がある。
電源装置（８）を装備した発光装置〔蛍光灯、紫外線灯、ブ ラックライト等〕（９）と送風機（１１）、光を反射させる反 射板（１０）、タイマー（１２）等を具備して酸化チタンの光 触媒機能を励起させる装置。
光の反射板を靴の型崩れ防止等にも使用できる様にしてもよ い、又ゴルフ場、サウナ、ホテル、旅館等に設置する場合はタ イマーに課金装置等を取り付けてもよい。
【０００６】
【実施例】
図１．は酸化チタン又は酸化チタンと吸着性のある活性炭、 ゼオライト等と混ぜ、あるいはこれらの表面に酸化チタンを表 着させた材料等（４）を靴の中敷（１）に使用した物。
図１．のＡ／Ａ断面図。中敷の表面に滑り止めを施した素材 （２）を用い、その下にクッション材（３）を張りつけ、湿気 吸収シート（４）を張り、その下に酸化チタン、又は酸化チタ ンと吸着力のある活性炭、ゼオライト等を混入した素材、それ らの吸着材の表面に酸化チタンを表着させた素材（５）を入れ て、底面を張りつけて靴の中敷を製作した実施例で、配列を変 化させてもよい。
図２は酸化チタン又は酸化チタンと吸着力のある活性炭、ゼ オライト等を混合してフイルム状（７）にして中敷に使用した 実施例。
図３は酸化チタンを用いた中敷に光を照射し酸化チタンの触 媒機能を向上させる装置。Ｂ／Ｂは断面図。
電源（１００ボルト、又は乾電池等を内蔵）し、光源装置（ ８）で蛍光灯、紫外線灯、ブラックライト等を点灯させる装置 のい実施例。
採光効率を向上させる為に光の反射板（１０）を設け、この 反射板を靴の型崩れを防止するために靴型にしてもよい。
又この装置に送風機（１１）を設置し、靴の内部の湿気を除 去し、風出口（１３）を設けて外部に送りだす等の実施例。
この装置にタイマー（１２）と課金装置等を付けてゴルフ場 に設置してもよい。また接続ケーブルはブーツや釣り用の長靴 等に対応させるために長くしてもよい。
【０００７】
【考案の効果】
靴の中敷に酸化チタンを用いることにより、脱臭、防汚、殺 菌効果を向上させることができ、又この中敷を洗浄して太陽光 に当てると脱臭、殺菌能力が高まり、酸化チタンの水に対する 超親水性により乾燥が早くなる。
酸化チタンの光触媒機能を励起させる装置により、短時間で 脱臭、防汚、殺菌、乾燥効果を上げることができる。
【０００８】
【図面の簡単な説明】
【図１】は酸化チタンを利用した靴の中敷及び構造断面図の実施例
【図２】は酸化チタンを利用した中敷の構造実施例
【図３】は酸化チタンの触媒機能を励起させる装置の実施例
【符号の説明】
１．…………靴の中敷
２．…………中敷の表面（ポリエステル等）・ノンスリップ加工
３．…………中敷のクッション材（塩化ビニリデン等）
４．…………中敷の吸湿シート（フォームラバー、繊維系素材等）
５．…………酸化チタンを利用した素材
６．…………中敷の底面（ポリエステル、塩化ビニリデン等）
７．…………酸化チタンを光が通過するフイルム状にした素材
８．…………電源装置
９．…………光源装置（蛍光灯、紫外線灯、ブラックライト等）
１０．…………光反射板
１１．…………送風装置（温風装置）
１２．…………タイマー
１３．…………風出口
１４．…………接続ケーブル
１５．…………電源供給ケーブル
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項１】 光活性のある酸化チタンを利用して靴の中敷を製作し、酸化チタンの触媒機能を励起させて脱臭、防汚、殺菌効果を向上させた靴の内張りと中敷。
【請求項２】 酸化チタンを利用した靴の中敷の脱臭、防汚、殺菌効果を向上させるための電源装置を備え、酸化チタンの触媒機能を励起せしめる光源及び送風、乾燥装置、タイマー等を備えた靴の内張り及び中敷用の脱臭、防汚、殺菌装置。
【請求項１】 光活性のある酸化チタンを利用して靴の中敷を製作し、酸化チタンの触媒機能を励起させて脱臭、防汚、殺菌効果を向上させた靴の内張りと中敷。
【請求項２】 酸化チタンを利用した靴の中敷の脱臭、防汚、殺菌効果を向上させるための電源装置を備え、酸化チタンの触媒機能を励起せしめる光源及び送風、乾燥装置、タイマー等を備えた靴の内張り及び中敷用の脱臭、防汚、殺菌装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【登録番号】第３０５４９１２号
【登録日】平成１０年（１９９８）１０月７日
【発行日】平成１０年（１９９８）１２月２２日
【考案の名称】脱臭、防汚、殺菌機能を持つ靴の内張り、中敷と装置
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平９−５１５８
【出願日】平成９年（１９９７）５月１４日
【出願人】（５９６１５００２４）
【登録日】平成１０年（１９９８）１０月７日
【発行日】平成１０年（１９９８）１２月２２日
【考案の名称】脱臭、防汚、殺菌機能を持つ靴の内張り、中敷と装置
【国際特許分類】
【出願番号】実願平９−５１５８
【出願日】平成９年（１９９７）５月１４日
【出願人】（５９６１５００２４）
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