説明

自動販売機

【課題】自動販売機本体における動作条件、例えば人感センサの検出感度等の設定を容易に行うことのできる自動販売機を提供する。
【解決手段】自動販売機本体と、この自動販売機本体に付属させて設けられて該自動販売機本体の運用・動作条件の設定に用いられるリモコン装置とを具備し、特に前記リモコン装置に温度センサを組み込み、この温度センサにて検出される温度に応じて前記自動販売機本体の動作条件を、該リモコン装置を用いて調整し得るように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機本体における動作条件等の設定を容易に行うことのできる自動販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
屋外に設置されることの多い、たばこの自動販売機や、飲料缶や飲料ボトルの自動販売機においては、商品展示部内の商品見本の展示効果を犠牲にすることなく、商品見本の照明に要する維持管理コストを低減することを目的として、自動販売機本体に人感センサを組み込むことが提唱されている(例えば特許文献1を参照)。ちなみに人感センサは、例えば赤外線等を利用して、自動販売機本体の前面領域に人(利用者)が近付いたとき、これを検出するものである。そして上述した商品見本の照明の制御は、例えば人(利用者)の存在が検出されたときにだけ照明を点灯し、人がいない場合には減光、若しくは消灯するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−108128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところでこの種の赤外線を利用した人感センサは、一般的に、設置環境の温度の影響を受けて、その検出感度が変化することが否めない。この検出感度の変化は、具体的には自動販売機本体の前面において人(利用者)の存在を検出し得る領域の大きさ(広さ)を変化させる要因となる。従って、温度変化に拘わることなく一定の検出領域で人(利用者)の存在を検出して前述した商品見本の照明制御を行うには、例えば温度センサを用いて環境温度を計測し、前記人感センサの検出感度を補正すれば良い。
【0005】
一方、飲料用の自動販売機においては、温めて提供する飲料商品と、冷やして提供する飲料商品があることから、自動販売機本体に熱交換機(加熱器および/または冷却器)を組み込んで飲料商品を加熱または冷却することが行われている。この際、熱交換機の作動を制御して飲料商品の加熱/冷却温度を管理するべく温度センサが用いられるが、この種の温度センサは、専ら、飲料商品を収納した庫内(商品コラム内)温度を検出するように設けられる。従ってこの種の温度センサを利用して前述した人感センサの検出感度を補正するには無理がある。
【0006】
また自動販売機における各種の制御装置等は、いわゆる電装品基板に組み込まれて自動販売機本体内部の隅部にまとめて配置されることが多い。しかし自動販売機本体内部の隅部には、自動販売機本体に装備される各種の熱源や、その放熱器等が設けられることが多いので、上述した電装品基板に温度センサを組み込むにも問題がある。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、自動販売機本体における動作条件、例えば人感センサの検出感度等の設定を容易に行うことのできる自動販売機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するべく本発明に係る自動販売機は、自動販売機本体と、この自動販売機本体に付属させて設けられて該自動販売機本体の運用・動作条件の設定に用いられるリモコン装置とを具備したものであって、
特に前記リモコン装置に温度センサを組み込み、この温度センサにて検出される温度に応じて前記自動販売機本体の動作条件を、該リモコン装置を用いて調整し得るように構成したことを特徴としている。
【0009】
ちなみに前記自動販売機本体は、該自動販売機本体の正面領域における人の存在を検出して該自動販売機本体の販売動作を制御する人感センサを備えたものであって、
前記温度センサにて検出される温度に応じて調整される前記自動販売機本体の動作条件は、前記人感センサの検出感度である。
【0010】
尚、前記自動販売機本体が、商品コラム内に積み重ねて収納される複数のパッケージ商品を、その最下位置のものから順に払い出す商品払出ユニットを備えたものである場合には、前記商品払出ユニットに組み込まれて、該商品払出ユニット上のパッケージ商品を前記商品コラムから払い出すプッシャを駆動するタイミングベルトの、商品払い出しに伴う停止タイミングを、前記温度センサにて検出される温度に応じて調整(補正)するようにしても良い。
【0011】
或いは前記自動販売機本体が、飲料タンク、または商品コラム内に収納された飲料商品を加熱および/または冷却する熱交換機を備えたものである場合には、前記熱交換機により加えられる前記飲料商品の加熱温度または冷却温度を、前記温度センサにて検出される温度に応じて調整(補正)するようにしても良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る自動販売機においては、自動販売機本体に付属させて設けられて該自動販売機本体の運用・動作条件の設定に用いられるリモコン装置に温度センサを組み込んでいるので、自動販売機本体に組み込まれている各種熱源の影響を受けることなしに、自動販売機の設置環境の温度を容易に検出することができる。しかもリモコン装置は、一般的には前扉の裏側に収納されるので、温度センサ自体を種々の外乱要因から保護することができ、その動作信頼性を効果的に保証することができる。従って自動販売機本体に組み込まれた人感センサの感度設定(補正)を始めとして、種々の運用・動作条件の設定に有効に利用することが可能となる。
【0013】
具体的にはリモコン装置に組み込んだ温度センサを用いて検出される自動販売機の設置環境温度に従って、例えば商品払出ユニットにおけるプッシャ駆動用のタイミングベルトの、環境温度に起因する伸び縮みに起因する商品払い出しに伴う停止位置のずれを容易に補正することができる。
【0014】
また或いは、季節の変化に伴う環境温度の変化を前記リモコン装置に組み込んだ温度センサにより検出し、その検出情報に応じて飲料商品に対する加熱温度および/または冷却温度を容易に設定(補正)することが可能となる。この場合、飲料商品を加熱および/または冷却する熱交換機に対する温度制御は、前記リモコン装置に組み込んだ温度センサにより検出された環境温度に基づいて設定された前記加熱温度および/または冷却温度を制御閾値とし、自動販売機本体に組み込まれている温度センサにより検出される庫内(商品コラム内)温度に基づいて実行されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るたばこの自動販売機の正面図。
【図2】図1に示す自動販売機に設けられるリモコン装置の例を示す外観図。
【図3】図1に示す自動販売機の概略的な構成を示す機能ブロック図
【図4】図1に示す自動販売機の自動販売機本体内部に組み込まれる商品払出ユニットの概略構成を示す図。
【図5】図1に示す自動販売機におけるリモコン操作による動作条件設定手順の例を示す図。
【図6】本発明の別の実施形態に係る飲料用自動販売機での、リモコン操作による動作条件設定手順の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るたばこの自動販売機の外観を示す正面図である。この自動販売機は、前面を開放した箱形の筐体の前面部に前扉を開閉自在に設け、その内部に設けた複数の商品コラムに、販売対象である複数種のたばこ(パッケージ商品)を銘柄毎に分類して収納したものである。ちなみにこのような自動販売機本体の前扉1には、図1に示すように商品見本と商品選択釦とを対応付けて配列した商品見本展示部2が設けられると共に、コイン投入口や紙幣挿入口等を備えた金銭処理部3が設けられる。
【0017】
尚、図中4は商品払出口であり、5は前記金銭処理部3からの投入金額等を表示する表示器、6は釣り銭返却口である。またこの自動販売機においては、例えば上述した金銭処理部3に、該自動販売機の前面領域における人(利用者)の存在を検出する人感センサ7が設けられる。この人感センサ7は、例えば自動販売機の前面領域に赤外線光を照射し、該赤外線光の人(利用者)による反射光を検出することで、該自動販売機の前面領域における人(利用者)の存在を検出するものからなる。この人感センサ7による検出出力を利用して、例えば前記商品見本展示部2の照明が制御される。具体的には、自動販売機の前面領域に人(利用者)が存在するときにだけ、前記商品見本展示部2の照明を点灯し、それ以外の場合には消灯する等して節電する。
【0018】
また前記自動販売機には、該自動販売機の運用・動作条件の設定に用いられる、例えば図2に示すようなリモコン装置8が設けられる。このリモコン装置8は、自動販売機本体に付属するものであって、前述した前扉1の裏側に収納されており、例えば自動販売機を保守・管理する操作員により取り扱われる。このリモコン装置8は、複数のキースイッチからなるキー操作部8aと、ドットマトリックス型のディスプレイからなる表示部8bとを備えたものであって、基本的には商品(たばこ)の銘柄毎に、その商品を収納する商品コラムと、その商品を指定する為の商品選択釦を設定し、更にはその商品の販売価格を設定する等の役割を担う。
【0019】
図3は上述した自動販売機の概略構成を示すブロック図であり、10は図1に示すような外観を有する自動販売機本体である。この自動販売機本体10は、その内部を区画して設けた複数の商品コラム(図示せず)毎に、後述する商品払出ユニット11を組み込んだものであり、複数種の商品(たばこ)は、銘柄毎に分類されて前記各商品コラムの商品払出ユニット11上に積み重ねて収納される。これらの商品払出ユニット11は、販売制御部12の制御の下で択一的に駆動されるもので、最下位置の商品(たばこ)から順に商品コラムから払い出す役割を担う。
【0020】
ちなみに前記商品払出ユニット11は、例えば図4にその概略的な構成を示すように、その上面を商品(たばこ)の載置面とした箱形の筐体21の上面からその内部に掛けて前後方向に周回する無端状のタイミングベルト22を備えたものからなる。そして商品払出ユニット11は、前記タイミングベルト22に装着されたプッシャ23を筐体21の上面後端部から前端部まで移動させることで、該筐体21の上面に載置された商品(たばこ)を、その最下位置のものから順に該商品払出ユニット11の前方(商品コラムの外)に払い出す如く構成される。
【0021】
より具体的には、前記商品払出ユニット11は、後述する販売制御装置12からの商品払出指令を受けて起動され、その駆動源であるモータ24を通電駆動することにより前記タイミングベルト22を走行させる。そして前記筐体21の上面に突出した売り切れ検出レバー25が商品(たばこ)の払い出しに伴って、その上に積み重ねられている次の商品が筐体21の上面に位置付けられるまで一時的に売り切れを検出することを利用して、商品の払い出し完了を検出し、前記プッシャ23が所定の払出待機位置に到達するまで前記タイミングベルト22を走行させる。換言すれば商品の払い出し完了を検出してタイミングベルト22の駆動停止タイミングを制御し、これによって前記プッシャ23を所定の払出待機位置に位置付けるものとなっている。
【0022】
図3に戻って、前記自動販売機本体10は、更にその全体の動作を司る主制御部13や、前述した金銭処理部3からの入金金額や釣り銭払い出し処理等を実行する金銭処理装置14を備える。前記主制御部13は、基本的には時計15から得られる現在時刻情報に基づいて該自動販売機の販売動作時間帯を制御し、また明るさセンサ16から得られる該自動販売機の設置環境の明るさに応じて前述した商品見本展示部2の照明を点灯/消灯制御する。更に主制御部13は、前述した人感センサ7の出力に基づいて自動販売機の前面領域における人(利用者)の存在を検出し、例えば前記商品見本展示部2の照明を点灯/消灯制御すると共に、前記販売制御部12等における動作モードと待機モードの切り換え等を制御するものとなっている。
【0023】
また自動販売機本体10に設けられた前記販売制御部12は、前記金銭処理装置14と協働して商品(たばこ)の販売条件が満たされることが確認できたとき、前述した商品選択釦の選択的な操作を検出して、該商品選択釦により特定された銘柄の商品(たばこ)を格納した商品コラムの前述した商品払出ユニット11を択一的に駆動し、これによって上記商品選択釦の操作により選択指定された商品(たばこ)を払い出す(販売する)役割を担う。この販売制御部12の処理機能や、前記金銭処理装置14の構成等については、公知の自動販売機に組み込まれているものをそのまま適用可能である。
【0024】
このような主制御部13や販売制御部12の運用・動作条件の設定に前述したリモコン装置8が用いられる。具体的には、販売対象とするたばこ(商品)の銘柄毎に、例えばその商品を収納する商品コラムの管理番号と、当該商品を指定する商品選択釦の管理番号とをリモコン装置8を用いて対応付けると共に、その販売価格をリモコン装置8から入力することによって販売制御部12に対する販売条件の設定が行われる。尚、商品見本展示部2に展示した商品見本に応じて商品選択釦を選択的に押圧操作して指定し、その上でリモコン装置8を用いて該当商品を収納した商品コラムの番号を入力する等して販売条件の設定を行うことも勿論可能である。
【0025】
さて本発明に係る自動販売機が特徴とするところは、上述したリモコン装置8に、温度センサ9を組み込んだことにある。そしてこのリモコン装置8に組み込んだ温度センサ9にて自動販売機の設置環境温度を検出し、その検出温度に応じて、後述するように前記人感センサ7の感度調整や、前述した商品コラムにそれぞれ組み込まれた商品払出ユニットにおけるタイミングベルトの停止タイミングの調整(補正)等を行い得るようにしたことを特徴としている。
【0026】
図5は、本発明に係る自動販売機における、リモコン装置8を用いた処理機能を示している。リモコン装置8は、基本的には前述したように自動販売機本体10における運用・動作条件の設定(販売設定)に用いられるものであるが、ここでは更に前記商品払出ユニット11におけるタイミングベルト22の停止タイミングの調整(ユニット設定)と、前述した人感センサ7の感度調整(感度設定)を行い得るようになっている。
【0027】
即ち、前述したタイミングベルト22は、例えば一般的に合成樹脂材からなり、その使用環境温度に応じて伸び縮みすることが否めない。これ故、商品の払い出し完了を検出してタイミングベルト22の停止タイミングを時間制御した場合、該タイミングベルト22の延び縮みに起因して該タイミングベルト22に装着された前記プッシャ23の払出待機位置が、予め定められた位置から次第にずれてくることが否めない。特にこのような位置ずれは、この種の自動販売機が、専ら、屋外に設置されることもあって、季節の移り変わりに伴う気温の変化に起因することが多い。
【0028】
そこで本発明の係る自動販売機においては、自動販売機本体の前扉1を開き、リモコン装置8を取り出して操作する状態において該リモコン装置8に組み込まれた温度センサ9により検出される自動販売機の設置環境の温度に従って前記タイミングベルト22の停止タイミングを補正し得るように構成されている。ちなみにこの停止タイミングの補正は、温度とのタイミングベルト22の伸び縮み量との関係をテーブル化して予めメモリに登録しておく。そしてリモコン装置8からの指令に従って、前記温度センサ9にて検出される温度に応じて前記メモリを検索して前記タイミングベルト22の伸び縮み量を求めることで、該タイミングベルト22の正規の停止位置からのずれ量を求める。そしてこのずれ量を打ち消すように、タイミングベルト22の停止タイミングを補正(修正)することによって行われる。
【0029】
即ち、この自動販売機においては、温度センサ9をリモコン装置8に組み込んでいるので、自動販売機本体の隅部に組み込まれた電装品基板等からの熱の影響を受けることなく、自動販売機の設置環境の温度を計測することができる。この結果、上記電装品基板等からの熱の影響を受けることのない商品コラムの環境温度を正確に把握して、前述したタイミングベルト22の停止タイミングを、簡易にして効果的に補正することが可能となる。
【0030】
また本発明の係る自動販売機においては、更に上述した如く温度センサ9にて検出される自動販売機の設置環境の温度に応じて、前述した人感センサ7の検出感度を補正するものとなっている。即ち、赤外線方式の人感センサ7の検出感度は、その動作環境温度によって大きく変動する。従って人感センサ7の検出感度とその動作環境温度との関係を予めテーブルとしてメモリ(図示せず)に記憶しておき、感度調整時に前記温度センサ9にて検出される自動販売機の設置環境の温度に従って人感センサ7の感度を調整(設定)するように構成される。この結果、環境温度の変化に拘わることなく、容易に前記人感センサ7による人(利用者)の検出領域の大きさを略一定に保つことが可能となる。
【0031】
尚、上述した実施形態は、たばこの自動販売機に適用した例について示したが、いわゆる缶飲料やボトル飲料を販売する飲料用自動販売機にも適用することができる。即ち、この種の飲料用自動販売機には、一方において缶飲料やボトル飲料を加熱すると共に、他方において缶飲料やボトル飲料を冷却する熱交換機が組み込まれることが多い。そしてこれらの加熱温度および冷却温度は、専ら、缶飲料やボトル飲料をそれぞれ収納する商品コラム(商品庫)内の温度を検出して制御される。
【0032】
しかしながら設定すべき加熱温度および/または冷却温度についても、季節変化に伴う環境温度の変化に応じて最適設定することが望ましい。従って図6に飲料用自動販売機における、リモコン装置8を用いた処理機能を示すように、リモコン装置8に組み込んだ温度センサ9により検出される環境温度に応じて、冷却器や加熱器等からなる熱交換機の動作条件を補正するようにすれば良い。具体的には温度センサ9により検出される環境温度に応じて、熱交換機をオン・オフする動作閾値である冷却温度および加熱温度を補正し、商品コラム(商品収納庫)に設けられた温度センサにより検出される庫内温度に応じて前記熱交換機をオン・オフ制御するように構成すれば良い。
【0033】
またリモコン装置8を十分な長さのケーブルで自動販売機本体10と接続するか、無線で主制御部13等と通信可能な構成とすることで、前扉1を開けて該リモコン装置8を自動販売機本体10の外部に取り出し可能とすることができる。このときリモコン装置8を自動販売機外部の環境温度(外気温)を計測することができ、計測した外気温を環境温度として取り込むようにしても良い。
【0034】
以上説明したように本発明に係る自動販売機においては、該自動販売機の運用・動作条件の設定に用いられるリモコン装置8に温度センサ9を組み込んでいるので、自動販売機本体からの熱の影響を受けることなしに、該自動販売機の設置環境の温度を簡易に検出することができる。そして上記温度センサ9にて検出された環境温度を、その制御部(主制御部13)に直接取り込んで、前述した人感センサ7の感度調整や、タイミングベルト22の停止タイミングの調整(補正)に利用することができる。従って自動販売機の設置環境温度の影響を、簡易に取り除いて安定した動作を行わせることが可能となる。
【0035】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。ここではリモコン装置8に組み込んだ温度センサ9を用いて、主として人感センサ7の感度調整と、タイミングベルト22の停止タイミングの補正に利用する例について説明したが、その他の温度補正にも同様に利用可能なことは言うまでもない。また上記温度センサ9により検出される温度を、環境温度として表示することも勿論可能である。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 自動販売機本体
7 人感センサ
8 リモコン装置
9 温度センサ
11 商品払出ユニット
12 販売制御部
13 主制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機本体と、この自動販売機本体に付属させて設けられて該自動販売機本体の運用・動作条件の設定に用いられるリモコン装置とを具備し、
前記リモコン装置に温度センサを組み込み、この温度センサにて検出される温度に応じて前記自動販売機本体の動作条件を、該リモコン装置を用いて調整し得るように構成したことを特徴とする自動販売機。
【請求項2】
前記自動販売機本体は、該自動販売機本体の正面領域における人の存在を検出して該自動販売機本体の販売動作を制御する人感センサを備えたものであって、
前記温度センサにて検出される温度に応じて調整される前記自動販売機本体の動作条件は、前記人感センサの検出感度である請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記自動販売機本体は、商品コラム内に積み重ねて収納される複数のパッケージ商品を、その最下位置のものから順に払い出す商品払出ユニットを備えたものであって、
前記温度センサにて検出される温度に応じて調整される前記自動販売機本体の動作条件は、前記商品払出ユニットに組み込まれて、該商品払出ユニット上のパッケージ商品を前記商品コラムから払い出すプッシャを駆動するタイミングベルトの、商品払い出しに伴う停止タイミングである請求項1に記載の自動販売機。
【請求項4】
前記自動販売機本体は、飲料タンク、または商品コラム内に収納された飲料商品を加熱および/または冷却する熱交換機を備えたものであって、
前記温度センサにて検出される温度に応じて調整される前記自動販売機本体の動作条件は、前記熱交換機により加えられる前記飲料商品の加熱温度または冷却温度である請求項1に記載の自動販売機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−8769(P2012−8769A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−143628(P2010−143628)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)
【出願人】(000105143)グローリープロダクツ株式会社 (84)
【Fターム(参考)】