説明

自立型キッチン構造

【課題】建築側への補強工事なしで強固なアイランドまたは対面型のキッチンを設置できる自立型キッチン構造を提供する。
【解決手段】垂直フレーム4上に建築躯体1bまで延長された連結フレーム5を有するフレームユニット2a,2b間に、複数の梁フレーム3,3,3を架設し、この梁フレーム3,3に、キッチン本体6,アッパーキャビネット7等のキッチン用設備類を設置して構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自立型のキッチン構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アイランドまたは対面型のキッチンとして、特許文献1に開示されているようなキッチン構造があり、このキッチン構造は、門型状にフレームを組み合わせ、門型のフレームに、キッチン用機能部材を備えたカウンターを取り付けて構成したものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−223644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されているキッチンの構造では、キッチンが床面のみで支持されている構造であるため、フレームを太く強固なもので構成しないと自立させることが難しく、フレームを太くすると意匠性や空間効率が損なわれることとなる。かと言って、自立性を確保するために建築躯体の壁や天井を利用しようとすると、建築躯体側の補強工事が必要になってしまうという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、建築躯体側の補強工事を必要とせず、自立性を確保できるアイランドまたは対面型のキッチン構造の提供を目的とし、この目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の自立型キッチン構造は、垂直フレーム上方に建築躯体まで延長された連結フレームを有するフレームにキッチン用設備機器類を設置したことを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の自立型キッチン構造では、フレームの連結フレームは建築躯体まで延長されているため、建築躯体への強度依存が可能であり、強固に自立するアイランドタイプまたは対面型のキッチンを建築躯体側に補強工事を行うことなく手間を少なくして設置できるものとなる。
【0007】
また、本発明の自立型キッチン構造において、前記フレームおよび梁フレームを、配管,配線のインフラ経路として或いは間仕切り部材の支持に用いたものとすることもできる。
こうすれば、フレーム内に配管や配線を通し、またはフレームを間仕切り部材の支持用に用いることができ、スペース効率を向上させて、すっきりとした状態の自立型キッチンを構築することができる。
【0008】
また、本発明の自立型キッチン構造において、前記フレームを構成する連結フレームは、建築躯体との距離に応じたアジャスト機能を備えているものとすることもできる。
こうすれば、現場での調整が可能であり、フレームを構成する連結フレームを現場の建築壁等まで確実に延長させて建築躯体側に固定することができ、現場での自立型キッチンの設置工事が容易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】現場での自立型キッチンの設置状態の斜視構成図である。
【図2】更に配管フレームを追加した設置状態の斜視構成図である。
【図3】更に引き戸を追加した場合の設置状態の斜視構成図である。
【図4】連結フレームの延長方向を変更した場合の自立型キッチンの設置状態の斜視構成図である。
【図5】図4に更に配管フレームを追加した設置状態の斜視構成図である。
【図6】連結フレームを上方へ延長させた場合の自立型キッチンの斜視構成図である。
【図7】連結フレームの上端を建築躯体の天井に固定した自立型キッチンの設置状態の斜視構成図である。
【図8】自立型キッチンを構成するフレームの断面拡大構成図である。
【図9】フレームを利用して引き戸を設置した場合の要部断面拡大構成図である。
【図10】連結フレームのアジャスト機能部分の分解斜視構成図である。
【図11】フレーム構造のキッチン本体の設置状態の斜視構成図である。
【図12】図11のキッチン本体の構成部材の分解斜視構成図である。
【図13】図11のキッチン本体を前面側から見た設置状態の斜視構成図である。
【図14】図13の構成部材の分解斜視図である。
【図15】キッチン本体のフレームの組み付け前の要部拡大構成図である。
【図16】図15の構成部材の組み付け状態の拡大構成図である。
【図17】キッチン本体のフレームの組み立て構造の要部を拡大して示す分解斜視図である。
【図18】キッチン本体のフレームの組み立て構造の要部を拡大して示す分解斜視図である。
【図19】キッチン本体を構成するフレームの断面図である。
【図20】キッチン本体を構成するフレームの断面の変更例を示す。
【図21】更に異なるキッチン本体のフレームの断面構造を示す。
【図22】自立型キッチンに水栓と浄水器カートリッジを取り付けた状態の要部斜視構成図である。
【図23】図22の正面拡大構成図である。
【図24】浄水器カートリッジと水栓の取り付け位置を変更した場合の要部斜視構成図である。
【図25】水栓の配管および配線の接続構造を示す拡大構成図である。
【図26】水栓と固定部材の分解斜視図である。
【図27】図26の水栓と固定部材の正面拡大断面構成図である。
【図28】水栓の取り付け構造の別例を示す分解拡大構成図である。
【図29】図28の構成部材を固定した状態の拡大構成図である。
【図30】水栓の取り付け構造の別例を示す要部斜視構成図である。
【図31】更に異なる水栓の取り付け構造の別例を示す斜視構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、自立型キッチンの設置状態の斜視構成図である。
建築躯体である床面1aと建築壁1b,1cに囲まれた空間内に自立型キッチンを設置してキッチン空間Sを形成させることができ、この自立型キッチンは、フレームユニット2aとフレームユニット2b間に複数本の梁フレーム3,3,3を架け渡し状に組み付けたフレーム構造となっている。
各フレームユニット2a,2bは、床面1aから垂直に立ち上がる垂直フレーム4と、この垂直フレーム4の上端から建築壁1bに向かって延長された連結フレーム5で構成されており、連結フレーム5の先端は建築壁1bに図示しないアングル材などを用いて固定されるものである。
左側のフレームユニット2aと右側のフレームユニット2b間に水平に架け渡した梁フレーム3,3に、キッチン本体6が固定されて設置され、また、上方の梁フレーム3,3にはアッパーキャビネット7が取り付けられて設置される。
【0011】
なお、図2は、更に建築壁1bに沿って配管フレーム8,8をそれぞれ連結フレーム5に連結させたものであり、この配管フレーム8内には水栓用の配管や配線を通すことができ、配管や配線は更に連結フレーム5或いは垂直フレーム4内にも通して、すっきりとした状態で、かつスペースを省略して配管や配線が行えるものである。
【0012】
更に図3は、右側のフレームユニット2bの連結フレーム5を利用して開閉可能に仕切り部材である引き戸9を設置した斜視構成図である。
このようにフレームを利用して引き戸9等を設置して、キッチン空間Sを良好に仕切ることができるものである。
【0013】
次に、図4は変更例を示すものであり、図4では、左側のフレームユニット2aの連結フレーム5を、垂直フレーム4の上端から建築壁1c側に向かって水平に延長させ、連結フレーム5の先端を建築壁1cにアングル材等で固定したものである。
また、右側のフレームユニット2bは、垂直フレーム4の上端から建築壁1bに向かって水平に連結フレーム5が延長され、連結フレーム5の先端は建築壁1bにアングル材等で固定されたものである。
このように図4では、角度の異なる方向に連結フレーム5,5が延長されて、それぞれが90度で交差する建築壁1b,1cに固定されるものであり、より強固な自立状態が得られ、建築躯体で囲まれた空間内の現場にアイランドタイプまたは対面型の自立型キッチンを容易に構築することができるものである。
【0014】
なお、図5は、更に建築壁1cおよび1bに沿って配管フレーム8,8をそれぞれ連結フレーム5,5に連結状に立設させたものであり、この配管フレーム8内に配管や配線を通すことができるものである。
【0015】
次に、図6は更なる変更例を示すものであり、図6では、連結フレーム5を垂直フレーム4の上端に同軸状に上方へ向かって延長させたものである。
図7に示すように、この連結フレーム5の上端は建築躯体である天井1dに当接させて、アングル材等により連結フレーム5の上端は天上1dに固定されるものである。
図6および図7の構造では、垂直フレーム4と連結フレーム5を1本のフレームで形成させて、床面1aと天井1d間に垂直に立設させて固定することができ、この一対の左右のフレーム間に水平に複数の梁フレーム3,3を架け渡し状に固定して、この梁フレーム3,3にキッチン本体6およびアッパーキャビネット7を固定して取り付けることができるものである。
【0016】
なお、フレームユニット2a,2bを構成する垂直フレーム4,連結フレーム5は、図8の断面拡大図で示すようなC型鋼材であり、更に梁フレーム3も図8のような断面構造のC型鋼材で構成することができる。
このC型鋼材は、基片5aの両端側から90度折り曲げて両側の側片5b,5bが一体形成され、各側片5bの他端側で90度折曲されて折れ片5cが一体形成されており、両側の折れ片5c,5c間には開口Kが形成されている。
この開口Kを通して、C型鋼材の内部に配管や配線を容易に配置させることができ、この開口Kは必要に応じてカバー材などで蓋しておくことができ、カバー材により意匠性やメンテナンス性が確保されるものとなる。
【0017】
なお、このようなC型鋼材のフレームでは、図9に示すように、引き戸9を良好に開閉可能に取り付けることができるものとなる。
即ち、引き戸9の上端面に支持金具10を固設し、この支持金具10に軸11を回転可能に取り付け、軸11の両端側に設けた車輪12,12を、C型鋼材の折れ片5c,5c上に転動可能に当接させて配置することができる。
なお、支持金具10は、引き戸9の上端面にビス等で固定される固定部10aから左右両側に一体状に立ち上げて立上部10b,10bが形成され、この立上部10b,10b間に軸11が架け渡し状に支持されたものである。
このように連結フレーム5を利用して容易に仕切り部材である引き戸9等を設置することができるものとなる。
【0018】
なお、連結フレーム5には、アジャスト機能が備えられている。即ち、図10に要部を拡大して示すように、連結フレーム5の一部に小型の小型フレーム5Bを設けておき、通常の大型フレーム5A内に、この小型の小型フレーム5Bを差し込んで摺動できるように構成しておく。
なお、小型の小型フレーム5Bも図8に示すような断面構造に形成されており、大型フレーム5A内に小型フレーム5Bを差し込んで、差し込み長さを調整することで、連結フレーム5の延長長さを適宜現場で調整でき、連結フレーム5を確実に建築壁1b或いは建築壁1cに当接させて、その先端を建築壁1b,1cに固定することができるものである。
【0019】
なお、大型フレーム5Aおよび小型フレーム5Bには、長手方向に沿って所定間隔で孔5d,5dが貫通形成されており、この大型フレーム5Aと小型フレーム5Bの貫通状の孔5d,5dを整合させて、孔5d,5d内にボルト等を入れることで、大型フレーム5Aと小型フレーム5Bを所定長さで固定することができるものである。
なお、垂直フレーム4の基片4aには、予め上下方向に所定間隔でビス孔4d,4dが貫通形成されており、このビス孔4d内にビスを通して、ビスを連結フレーム5に締め付けて、垂直フレーム4と連結フレーム5を連結できるものである。
【0020】
このように垂直フレーム4の上端に建築躯体まで延長された連結フレーム5を有するフレームユニット2a,2bを用い、このフレームユニット2a,2b間に複数の梁フレーム3,3を水平状に架設し、この梁フレーム3,3にキッチン本体6やアッパーキャビネット7、更には照明器機や後述する設備機器類を取り付けて、強固に自立するキッチンを形成させることができるものであり、建築躯体側には何ら補強工事を行う必要はなく、工事の手間もかからずコストを低減でき、工期を短縮させて、すっきりとした状態の自立型キッチンを得ることができる。
【0021】
次に、キッチン本体6をフレーム構造とした場合について説明する。
図11は、側板等を取り外したフレーム構造のキッチン本体6の組み立て状態図であり、図12は、フレームの分解斜視図である。また、図13は、前面側から見たキッチン本体6のフレーム構造を示し、図14は、前面側から見たフレームの組み立て前の分解斜視図を示す。
【0022】
キッチン本体6を構成するフレームは、図15或いは図16の側面概略図で示すように、複数の縦フレーム16,16,16と、コの字状に組み付けた前縦フレーム17,上奥行フレーム18,下奥行フレーム19で構成されている。
前縦フレーム17の上端に水平に組み付けられた上奥行フレーム18および前縦フレーム17の下端に水平に組み付けられた下奥行フレーム19のそれぞれの後端には、折れ片18a,19aが一体形成されている。
【0023】
このキッチン本体6を構成する縦フレーム16,前縦フレーム17,上奥行フレーム18,下奥行フレーム19は、薄板状のフレームで構成されており、例えば図19に示すような断面形状、或いは図20に示すような断面形状、或いは図21に示すような断面形状に形成されたものである。
図19の断面では、平板部16bの両端側に90度折曲して折曲部16c,16cが形成されたものであり、図20では、平板部16bの中央部にリブ16dが形成されたものである。更に図21の断面では、平板部16bの両端側に段部16e,16eが形成されたものである。
【0024】
このように折曲部16c,リブ16d,段部16eを形成させることで強度が確保されており、薄板状の断面であっても、図15および図16に示すように、上奥行フレーム18の上面にカウンター13を固定させ、更に下奥行フレーム19の上面に底板20を固定させ、更には側面に図示しない側板や、前面下端のケコミ板24を固定させることで、全体としての強度が確保できるように構成されている。
なお、図中21は脚であり、図中22は、縦フレーム16と前縦フレーム17間に水平に架け渡し状に取り付けられる引出し用のスライドレールである。
【0025】
前述した垂直フレーム4,4間に水平に架け渡し状に取り付けられた上下の梁フレーム3,3間に、各縦フレーム16を横方向に間隔をおいてそれぞれ立設状にビス等で取り付け固定し、また、上方の梁フレーム3に対して上奥行フレーム18の折れ片18aを固定し、下方の梁フレーム3に対し下奥行フレーム19の折れ片19aを固定して組み付ける。
この場合、図17に拡大して示すように、予め梁フレーム3側には四角状の係止孔3a,3aを貫通形成させておき、一方、上奥行フレーム18,下奥行フレーム19の折れ片18a,19aには、それぞれ略L字状の係合爪18b,18bを一体状に形成させておけば、現場でこの係合爪18bを梁フレーム3の係止孔3a内に引掛け状に嵌め込むことで、容易に梁フレーム3に対し上奥行フレーム18,下奥行フレーム19を取り付け固定することができ、施工が容易なものとなる。
【0026】
更に図18に示すように、前縦フレーム17,縦フレーム16には、それぞれ上下方向に間隔をおいて予め角孔状の係止孔17a,17aを複数貫通形成させておき、スライドレール22の先端の折れ片22aには予めL字状の係合爪22bを形成させておけば、この係合爪22bを適宜高さ位置にある係止孔17a内に嵌め込むことで、前縦フレーム17,縦フレーム16間に容易にスライドレール22を嵌め込んで取り付け固定できるものである。
なお、図中22cは、スライドレール22に取り付けられたローラーである。
【0027】
このようにキッチン本体6を構成するフレーム16,17,18,19を現場で容易に梁フレーム3,3に取り付け固定し、更にカウンター13,底板20をフレーム18,19に直接ビス等で固定することで、容易にキッチン本体6を組み立てることができ、薄板状のフレーム構造で強固なキッチン本体6を形成させることができるものである。
なお、カウンター13にはシンク14とコンロ15が設けられている。
【0028】
次に、図22および図23では、水栓と浄水器カートリッジを取り付けた部分の拡大図を示す。
水栓28は、シンク14の上方に固定された梁フレーム3に取り付けられ、また、浄水器カートリッジ26は、上方のアッパーキャビネット7内にカバー29で隔離された状態で設置される。
垂直フレーム4内には給水管25が配管され、この給水管25が浄水器カートリッジ26に接続され、浄水器カートリッジ26内のセラミックフィルターで浄化された水は、浄水管27を通り水栓28に供給されるものであり、この浄水管27も垂直フレーム4から梁フレーム3内に配管されて水栓28に接続されている。
【0029】
この浄水管27には、図25に拡大して示すように、先端に継手プラグ27aが設けられており、一方、水栓28側からは配管30が延びており、配管30の先端には継手ソケット30aが設けられている。従って、この継手ソケット30aに対し継手プラグ27aをワンタッチで差し込むことで、浄水管27を水栓28にワンタッチで接続することができ、また、取り外しもワンタッチで行えるものである。
同様に、水栓28用の電機配線31においても、先端にコンセントプラグ31aを設けておき、水栓28側から延びる配線32の先端にはコンセント32aを設けておき、このコンセント32aをコンセントプラグ31aに差し込むことで、ワンタッチで電気配線の接続が行えるように構成されている。この電気配線31も同様に梁フレーム3内を通り、垂直フレーム4内を通して配線されるものである。
【0030】
なお、図24には、浄水器カートリッジ26の配置を変更した場合を示す。
図24では、水栓28を垂直フレーム4側にほぼ当接させて梁フレーム3に取り付け、梁フレーム3の上面に設けられる棚板上に浄水器カートリッジ26を配設したものである。
このような構成では、浄水器カートリッジ26で浄化した水を短い距離で水栓28に供給することができるものとなる。
【0031】
前記梁フレーム3に取り付けられる水栓28は、図26および図27に示すように、固定部材33を用いて梁フレーム3に取り付け固定されるものである。
梁フレーム3に固定される固定部材33には、左右一対の嵌合凹部33aと、左右一対のネジ孔33bが形成されており、一方、水栓28の左右端には突出状に固定片28b,28bが形成され、各固定片28bには突起28c,28cが一体状に突出形成されている。
この突起28cをゴム36に差し込んで、更にゴム36を固定部材33の嵌合凹部33a内に摩擦力で嵌合させ、その状態で水栓の固定片28b側からビスをネジ孔33bに締め付けて、水栓28を固定部材33に固定することができ、ビスと共にゴム36を介して摩擦力で嵌合されているため、取り付け,取り外しが容易であり、良好に位置ずれを防いで水栓28が取り付けられている。
【0032】
なお、更に強固な水栓28の取り付け構造として、図28に分解図で、図29に組み付け図で示すように、フック金具34を用いて水栓28を梁フレーム3に固定することもできる。
フック金具34は、梁フレーム3にネジ等で固定される固定部34aと、水栓28の固定片28bを梁フレーム3側へ押し付ける係止部34bを備えており、この左右一対のフック金具34を用いて強固にネジ等で梁フレーム3に水栓28を固定することができ、この固定構造では、水栓28の落下を完全に防ぐことができるものとなる。
【0033】
なお、更に水栓28の別の取り付け構造として、図30或いは図31に示すような構造を採用することもできる。
図30の構造では、水栓28の固定片28bに面ファスナー35を取り付け、梁フレーム3の幅方向両端下面に形成した角柱部3b,3b側にも面ファスナーを予め取り付けておき、この面ファスナー35を介して梁フレーム3に水栓28を取り付けることができる。
【0034】
また、図31の構造では、梁フレーム3に形成した角柱部3b,3bの底面に、長手方向に沿って間隔をおいて角孔3c,3cと、角孔3c,3c間を連通するように長手方向に貫通溝3dを貫通形成させておき、一方、水栓28の固定片28bには、立上部28dと、立上部28dの上端に四角板状の係止部28eを一体形成させておき、この係止部28eを下方側から角孔3c内に入れて、貫通溝3dに沿って立上部28dをスライドさせることで、梁フレーム3の角柱部3bの内側に係止部28eを配置させて、水栓28を梁フレーム3に固定できるものであり、貫通溝3dに沿って逆方向にスライドさせることにより容易に取り外すことができるものとなる。
【符号の説明】
【0035】
1a 底面
1b,1c 建築壁
1d 天井
2a,2b フレームユニット
3 梁フレーム
3a 係止孔
3b 角柱部
3c 角孔
3d 貫通溝
4 垂直フレーム
4d ビス孔
5 連結フレーム
5A 大型フレーム
5B 小型フレーム
5a 基片
5b 側片
5c 折れ片
5d 孔
6 キッチン本体
7 アッパーキャビネット
8 配管フレーム
9 引き戸(仕切り部材)
10 支持金具
11 軸
12 車輪
13 カウンター
14 シンク
16 縦フレーム
16b 平板部
16c 折曲部
16d リブ
16e 段部
17 前縦フレーム
17a 係止孔
18 上奥行フレーム
18a 折れ片
18b,22b 係合爪
19 下奥行フレーム
19a 折れ片
20 底板
22 スライドレール
23 棚板
25 給水管
26 浄水器カートリッジ
27 浄水管
27a 継手プラグ
28 水栓
28b 固定片
28c 突起
28d 立上部
28e 係止部
29 カバー
30a 継手ソケット
31 電気配線
31a コンセントプラグ
32a コンセント
33 固定部材
33a 嵌合凹部
33b ネジ孔
34 フック金具
34a 固定部
34b 係止部
35 面ファスナー
36 ゴム
S キッチン空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直フレーム上方に建築躯体まで延長された連結フレームを有するフレームにキッチン用設備機器類を設置したことを特徴とする自立型キッチン構造。
【請求項2】
前記フレームおよび梁フレームを、配管,配線のインフラ経路として或いは間仕切り部材の支持に用いたことを特徴とする請求項1に記載の自立型キッチン構造。
【請求項3】
前記フレームを構成する連結フレームは、建築躯体との距離に応じたアジャスト機能を備えていることを特徴とする請求項1に記載の自立型キッチン構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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