説明

自転車用制御装置

【課題】電動機で走行補助を行う自転車において、簡素な構成で変速動作の完了を確認できるようにする。
【解決手段】変動値測定部141,142は、クランクの回転に関する変動値を測定する。変速指示部151bは、変速機に変速を指示する。制限部151aは、変速の指示に基づいて、走行補助用電動機161の出力を制限する。判断部151cは、変動値が所定の範囲である場合に、変速の完了と判断する。制限解除部151aは、判断部151cの判断に基づいて、走行補助用電動機161の前記出力の制限を解除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クランクと、走行補助用電動機と、変速機とを有する自転車、を制御する自転車用制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人の踏力に加え、モータ駆動力で走行補助を行う電動アシスト自転車が、最近では普及してきている。この電動アシスト自転車に変速機が装備されている場合、その変速機による変速動作がスムーズに行われるように、特許文献1においては、変速の指示があったときに、走行用モータからの補助動力の供給を一時的に停止または低減し、シフトポジションを判別するセンサにより変速動作の完了を確認した後、ライダーを補助する補助動力の供給を回復するという制御が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−10581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示される制御では、変速動作の完了のためにシフトポジションを検出するセンサが必要となるため、自転車の構成が複雑化するという問題がある。また、変速機の種類によってはこのようなセンサを設けることが困難な場合もある。
【0005】
本発明の課題は、電動機で走行補助を行う自転車において、簡素な構成で変速動作の完了を確認できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明1に係る自転車用制御装置は、クランクと、走行補助用電動機と、変速機とを有する自転車を制御する装置である。自転車用制御装置は、変動値測定部と、変速指示部と、制限部と、判断部と、制限解除部と、を含む。変動値測定部は、クランクの回転に関する変動値を測定する。変速指示部は、前記変速機に変速を指示する。制限部は、変速の指示に基づいて、前記走行用電動機の出力を制限する。判断部は、前記変動値が所定の範囲である場合に、前記変速の完了と判断する。制限解除部は、前記判断部の判断に基づいて、前記走行用電動機の前記出力の制限を解除する。
【0007】
この自転車用制御装置では、変速指示に基づいて走行用電動機の出力が制限される場合に、クランクの回転に関する変動値の測定結果に基づいて変速の完了が判断され、走行用電動機の出力制限が解除される。そのため、変速位置を確認するためのシフトポジションセンサが不要となり、構成が簡素化される。
【0008】
発明2に係る自転車用制御装置は、発明1に記載の自転車用制御装置であって、変動値を記憶する記憶部をさらに備える。判断部は、変速指示部が変速を指示する前の変動値に応じて前記所定の範囲を決定する。
【0009】
この場合、変速指示前後の変動値の変化に基づいて変速の完了が判断可能で、変速動作の完了が確実に判断されやすい。
【0010】
発明3に係る自転車用制御装置は、発明1または2に記載の自転車用制御装置であって、変動値はクランクの回転速度である。
【0011】
この場合、クランクの回転速度を測定するだけで変速の完了が判断可能で、変速機の種類に影響を受けず変速の完了が判断できる。
【0012】
発明4に係る自転車用制御装置は、発明1または2に記載の自転車用制御装置であって、変動値はクランクに作用する踏力の大きさである。
【0013】
これにより、踏力の大きさを測定するだけで変速の完了を判断できるようになる。走行補助用電動機を有する自転車では、一般に踏力の大きさを測定することが多いため、新たなセンサを設けることなく変速の完了が判断され低コスト化につながる。
【0014】
発明5に係る自転車用制御装置は、発明4に記載の自転車用制御装置であって、クランクに作用する踏力は、クランク軸に作用する回転トルクによって表される。
【0015】
この場合には、クランク軸に作用する回転トルクを測定することで、変速機の種類によらず変速の完了が確認できる。
【0016】
発明6に係る自転車用制御装置は、発明2に記載の自転車用制御装置であって、自転車の走行速度を測定する走行速度測定部をさらに備える。変動値は、クランクの回転速度である。記憶部は回転速度と、走行速度を記憶する。判断部は、変速指示部が変速を指示する前の走行速度および回転速度と、現在の走行速度とに応じて、判断部の使用する所定の範囲を決定する。
【0017】
この場合、変速指示前後の、走行速度およびクランク軸の回転速度に基づいて、変速の完了が判断されるため、急ブレーキなどにより変速指示前後で走行速度が大きく変化した場合にも、変速の完了を確実に判断できるようになる。
【0018】
発明7に係る自転車用制御装置は、発明1から6のいずれかに記載の自転車用制御装置であって、変速機は内装変速機である。
【0019】
内装変速機は、歯車を用いた変速機であり、その取付位置によって、後輪ハブ変速機と呼ばれるものや、クランク軸変速機と呼ばれるものがある。この内装変速機では、伝達するトルクが小さいときのほうが大きいときよりも変速動作が一般にスムーズとなるため、変速動作時は走行補助用電動機の出力が制限され、変速完了後は出力の制限が解除されることが望ましい。本発明では、走行補助用電動機および内装変速機を備える自転車において、簡素な構成で変速の完了を確認し、走行補助用電動機の出力の制限および制限解除を適切に行うことが出来るようになる。
【0020】
発明8に係る自転車用制御装置は、発明1から6のいずれかに記載の自転車用制御装置であって、変速機は外装変速機である。
【0021】
外装変速機は、ディレーラによってチェーンをスプロケット間で移動させることで変速を行う変速機である。クランク軸のスプロケット間でチェーンを掛けかえるフロントディレーラ、及び/又は、後輪のスプロケット間でチェーンを掛けかえるリアディレーラを、シフターから延びるワイヤー(ケーブル)または電動モータで動かすことで、変速が行われる。この外装変速機では、ある程度の張力がチェーンに掛かっていても変速動作に悪影響が出ることは少ないが、過度の張力がチェーンに掛かっていると変速しにくい。そのため、変速動作時は走行補助用電動機の出力が制限され、変速完了後は出力の制限が解除されることが望ましい。本発明では、走行補助用電動機および外装変速機を備える自転車においても、簡素な構成で変速の完了を確認し、走行補助用電動機の出力の制限および制限解除を適切に行うことが出来るようになる。
【0022】
発明9に係る自転車用制御装置は、発明1から8のいずれかに記載の自転車用制御装置であって、走行補助用電動機は、前記自転車のチェーンを駆動させる。
【0023】
この場合、人の踏力がクランクを介して伝えられるチェーンを、走行補助用電動機によっても直接または間接的に駆動している。変速動作時は走行補助用電動機の出力が制限され、変速完了後は速やかに出力の制限が解除されることが望ましい。本発明では、走行補助用電動機がチェーンを駆動させる自転車においても、簡素な構成で変速の完了を確認し、走行補助用電動機の出力の制限および制限解除を適切に行うことが出来るようになる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、変速指示に基づいて走行用電動機の出力が制限される場合に、クランクの回転に関する変動値の測定結果に基づいて変速の完了が判断され、走行用電動機の出力制限が解除される。そのため、変速位置を確認するためのシフトポジションセンサが不要で、構成が簡素化され、軽量化・低コスト化が図れる。また、種々の変速機付の電動アシスト自転車に、本発明を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態が採用される自転車の側面図。
【図2】本発明の第1実施形態が採用される自転車の自転車用電装システムの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1実施形態が採用される自転車のハンドル部の斜視図。
【図4】本発明の第1実施形態による自転車用制御装置のブロック図。
【図5】本発明の第1実施形態が採用される自転車のアシストモード時の走行補助用電動機の出力変化の一例。
【図6】本発明の第1実施形態による車速がほぼ一定の場合のクランク軸回転速度を利用した変速完了判断の一例。
【図7】本発明の第1実施形態による車速変化が大きい場合のクランク軸回転速度を利用した変速完了判断の一例。
【図8】変速制御処理のメインルーチンのフローチャートの一例。
【図9】自動変速処理のフローチャートの一例。
【図10】手動変速処理のフローチャートの一例。
【図11】本発明の第2実施形態による自転車用制御装置のブロック図。
【図12】本発明の第2実施形態による踏力を利用した変速完了判断の一例。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(1)構成
<全体構成>
図1において、本発明の第1実施形態を採用した自転車101は、人力による駆動をアシスト機構105aにより補助するアシスト自転車である。自転車101は、フレーム体102aとフロントフォーク102bとを有するフレーム102と、ハンドル部104と、駆動部105と、前輪106fと、後輪106rと、図示しないフロントブレーキ装置およびリアブレーキ装置と、前照灯123と、を備える。また、自転車101は、図2に示す、自転車用の複数の電装品からなる電装システム150を有する。電装品として、制御部151と、アシスト機構105aと、充電池105bと、ハンガーユニット122aと、変速ユニット170と、前照灯123と、変速操作部175と、発電ハブ190と、を備える。
【0027】
<各構成>
以下では位置関係を説明する上で、左または右という表現を用いるが、ここでの左または右は、自転車101を後方から見る場合の左右を示す。
【0028】
<フレーム>
フロントフォーク102bは、図1に示すように、フレーム体102aの前部に斜めの軸回りに揺動自在に装着される。フロントフォーク102bの前面には、LEDを用いた省力型の前照灯123が設けられる。フレーム体102aには、サドル111およびハンドル部104を含む各部が取り付けられる。フレーム体102aの下部中央には、後述するクランク軸116を支持するためのハンガー部122が設けられる。
【0029】
ハンガー部122には、トルクセンサ141と、回転速度センサ142とを有するハンガーユニット122aが設けられる。トルクセンサ141は、後述するクランク軸116に作用する回転トルクを踏力として測定するものである。トルクセンサ141は、クランク軸116のトルクを、非接触で、或いは、クランク軸116またはクランク軸116の両端にそれぞれ固定されるクランクアーム118に接触して検出する。たとえばトルクセンサ141は、たとえばクランク軸116に設けられる磁歪素子とその磁歪素子に対向して配置される検出コイルを備える磁歪センサ、クランク軸116またはクランクアーム118に設けられる歪ゲージ、またはクランク軸116を支持するハンガー部122に設けられる歪ゲージによって実現される。トルクセンサ141は、これらの構成に限られず、クランク軸116に生じるトルクに応じて出力が変化するセンサであればよい。回転速度センサ142は、クランク軸116の時間当たりの回転数、すなわち回転速度を検出するためのセンサである。回転速度センサ142は、クランクの回転に関する変動値を測定する変動値測定部の一例である。回転速度センサ142には、例えば磁石と、リードスイッチまたはホール素子によって構成される磁石検出部とを含む。回転速度センサ142の磁石は、クランクに取り付けられ、磁石検出部は、磁石に対向可能な位置でフレームに設けられる。
【0030】
<ハンドル部>
ハンドル部104は、フロントフォーク102bの上方に固定されるハンドルステム104aと、ハンドルステム104aに固定されるハンドルバー104bと、を有する。ハンドルバー104bの両端には、右側ブレーキレバー119fと、左側ブレーキレバー119rと、グリップ115と、が装着される。また、右側ブレーキレバー119fの装着部分のライダー側には、後述する変速ユニット170を手元で操作するための変速操作部175が取り付けられる。
【0031】
右側ブレーキレバー119fは、図示しないフロントブレーキケーブルによりフロントブレーキ装置に接続される。左側ブレーキレバー119rは、図示しないリアブレーキケーブルによりリアブレーキ装置に接続される。
【0032】
変速操作部175は、図2および図3に示すように、第1変速操作ボタン175aと、第2変速操作ボタン175bと、操作ダイヤル175cと、を有する。第1および第2変速操作ボタン175a,175bおよび操作ダイヤル175cは、図3に示すように、ハンドル部104のグリップ115を握りながら人の手で操作できる位置にある。
【0033】
第1および第2変速操作ボタン175a,175bは、押しボタンである。第1変速操作ボタン175aは、低速段から高速段への変速を行うためのボタンである。第2変速操作ボタン175bは、高速段から低速段への変速を行うためのボタンである。操作ダイヤル175cは、2つの変速モードとパーキング(P)モードとを切り換えるためのダイヤルであり、3つの停止位置P,A,Mを有している。ここで2つの変速モードとは、自動変速(A)モードと手動変速(M)モードである。自動変速モードは、後述する速度センサ191からの車速信号に基づいて内装変速ハブ130を自動変速するモードである。また、手動変速モードは、変速操作ボタン175a,175bの操作により、所望の変速段に内装変速ハブ130を変速するモードである。パーキングモードは、内装変速ハブ130をロックして後輪106rの回転を規制するモードであり、走行中には使用されない。
【0034】
<駆動部>
駆動部105は、フレーム体102aのハンガー部122に回転自在に支持されるクランク軸116と、クランク軸116の両端にそれぞれ固定されるクランクアーム118と、チェーン119と、チェーン119を駆動して走行を補助するアシスト機構105aと、着脱可能な充電池105bと、内装変速ハブ130と、を有する。クランクアーム118は、右クランクアーム118aと左クランクアーム118bとを有する。右クランクアーム118aおよび左クランクアーム118bの先端には、ペダル121が装着される。右クランクアーム118aと、左クランクアーム118bとは、180度位相が異なる。チェーン119は、クランク軸116に固定されているフロントスプロケットと、内装変速ハブ130に設けられるリアスプロケットとに掛け渡される。
【0035】
(アシスト機構)
アシスト機構105aは、図2に示すように、走行補助用電動機161と、インバータ162とを有する。走行補助用電動機161は、例えば3相ブラシレスDCモータまたは交流モータである。インバータ162は、充電池105bから直流出力される電流を走行補助用電動機161の駆動に適した電流交流に変換する。なお、充電池105bは、アシスト機構105aの電源となるほか、例えば、前照灯123および後述する変速ユニット170等の電源としても使用される。充電池105bには、例えばニッケル水素電池またはリチウムイオン電池等が使用される。走行補助用電動機161は、チェーンを直接または間接的に駆動可能である。走行補助用電動機161は、たとえば減速機構を介してチェーンを駆動してもよいし、減速機構を介してクランクを駆動してもよい。
【0036】
(内装変速ハブ)
内装変速ハブ130は、後輪106rの中央部に配置され、チェーン119により駆動される。内装変速ハブは、変速機の一例である。内装変速ハブ130は、例えば8段変速のハブである。また、内装変速ハブ130には、例えば、ローラブレーキ、バンドブレーキまたはディスクブレーキ等によって実現されるリアブレーキ装置が連結される。さらに、内装変速ハブ130には、遊星歯車機構を備える変速機構を電動駆動するための変速ユニット170が連結される。変速ユニット170は、図2に示されるように、内装変速ハブ130の変速機構を駆動するための変速用電動機171を有する。
【0037】
<発電ハブ>
前輪106fの中心部には、交流発電機である発電ハブ190が設けられる。発電ハブ190には、例えば、ローラブレーキ、バンドブレーキ、またはディスクブレーキ等のフロントブレーキ装置が連結されている。発電ハブ190にローラブレーキ、バンドブレーキ、およびディスクブレーキ等のフロントブレーキ装置が連結されない場合には、フロントフォーク102bに、Vブレーキ、カンチブレーキなどのブレーキ装置を設ければよい。発電ハブ190には、自転車の車速を測定する速度センサ191が備えられている。発電ハブ190には、発電ハブ190とは別体で速度センサ191が設けられてもよいし、発電ハブ190そのものを速度センサ191として用いてもよい。速度センサ190が発電ハブ190とは別体で設けられる場合には、たとえば発電ハブ190の回転部分に取り付けられる磁石と、発電ハブ190の回転しない非回転部に取り付られるリードスイッチまたはホール素子とによって速度センサ190が構成される。発電ハブ190そのものを速度センサ191として用いる場合には、自転車の走行速度を、発電ハブ190のダイナモから出力される交流波形に基づいて算出する。速度センサ191は走行速度測定部の一例である。ここでは速度センサ191が発電ハブ190に設けられているが、たとえばスポークに取り付けられる磁石と、フレームに取り付られるリードスイッチまたはホール素子とによって速度センサを構成してもよい。
【0038】
<自転車用制御装置>
自転車101で採用する自転車用制御装置の制御部151について説明する。制御部151は、マイクロコンピュータを有し、接続された電装品を制御する。マイクロコンピュータは、CPU(Central processing unit),RAM(random access memory),ROM(read only memory),I/Oインターフェイスを含む。制御部151は、図4に示すように、出力制御部151aと、変速制御部151bと、判断部151cと、記憶部151dと、変速選択部151eと、を機能部として有する。
【0039】
(出力制御部)
出力制御部151aは、アシストモード時に、アシスト力としての走行補助用電動機161の出力を、踏力に応じて変化させる。具体的には、出力制御部151aは、走行補助用電動機161の出力が、トルクセンサ141により検出される踏力の所定倍となるよう制御する。出力制御部151aは、複数のアシストモードで走行補助用電動機161を制御する。アシストモードとして、踏力の最大2倍のアシスト力で補助する強アシストモード、最大1.5倍のアシスト力で補助する中アシストモード、および最大1倍のアシスト力で補助する弱アシストモードの3つのアシストモードを、出力制御部151aは有している。アシストモードの切換は、ハンドル部104に設けられる図示しないスイッチによって行ってもよく、また前記の操作ダイヤル175cによって行ってもよい。
【0040】
ところで、トルクセンサ141により検出される踏力(TF)の所定倍を走行補助用電動機161の出力(AF)とする場合、踏力がゼロ近傍に低下するクランクアームの上下死点付近では、走行補助用電動機161の出力もほぼゼロに低下する。その結果、走行補助用電動機161の出力が頻繁にオン−オフを繰り返し脈動し、ライダーの快適性に悪影響を与える。そこで、各アシストモードでは、脈動を避ける制御が行われる。具体的には、例えば、トルクセンサ141により検出される踏力を所定倍して算出される値が所定値を下回る場合には、その所定値が走行補助用電動機161の出力としてチェーン119に供給される。つまり、走行補助用電動機161の出力は、図5のように推移する。図5に示すグラフにおいて横軸は、クランクの位置を表し、縦軸は、踏力および走行補助用電動機の出力を表す。
【0041】
また、出力制御部151aは、所定の場合に、走行補助用電動機161の出力をゼロに制限する。さらに、所定の制限の解除条件が整えば、走行補助用電動機161の出力制限を解除し、踏力に応じた制御に復帰する。出力制御部151aは、制限部および制限解除部の一例である。
【0042】
(変速制御部)
変速制御部151bは、後述する所定のタイミングで、変速用電動機171に対して変速動作の実行を指示する。変速制御部151bは変速指示部の一例である。
【0043】
(判断部)
判断部151cは、回転速度センサ142により測定されるクランク軸116の回転速度に基づいて変速動作の完了を判断する。判断部151cの機能については、後ほど詳述する。
【0044】
(記憶部)
記憶部151dは、回転速度センサ142に計測されるクランク軸116の回転速度と、速度センサ191により計測される自転車の車速とを記憶する。また、記憶部151dには、変速制御部151bが変速を指示する変速段も記憶される。さらに、記憶部151dには、内装変速ハブ130のギヤ比に関する情報も記憶される。
【0045】
(変速選択部)
変速選択部151eは、操作ダイヤル175cによりセットされる変速モードを識別し、各モードに応じた制御を行う。
【0046】
識別の結果が自動変速(A)モードであれば、速度センサ191で測定される車速に応じて変速段を選択し、選択する変速段に変速するよう変速制御部151bに変速要求を送信する。変速段の選択は、車速と変速段とが関連付けて記憶されたテーブルに基づき行われる。具体的には、変速選択部151eは自動変速のための2種類のテーブルを保持し、トルクセンサ141で検出した踏力に応じていずれのテーブルを使用するかを決定する。より具体的には、高トルクモードおよびノーマルモードの各テーブルを保持しており、各テーブルには自動変速モード時のシフトアップ及びシフトダウンの車速しきい値が記憶されている。高トルクモードにおける車速しきい値は、踏力値が所定値以上になっているときの車速しきい値であり、ノーマルモードにおける車速しきい値は、踏力値が所定値に達していない場合の車速しきい値である。
【0047】
一方、変速選択部151eが、操作ダイヤル175cが手動変速(M)モードにセットされていると識別する場合は、変速選択部151eは変速の判断に関与せず、変速の実行はライダーが変速操作部175を操作することで実行される。
【0048】
<判断部の機能>
判断部151cによる変速完了の判断について、図6および図7を用いて説明する。図6は、車速がほぼ一定の場合の変速完了判断の一例である。図7は、車速変化が大きい場合の変速完了判断の一例である。
【0049】
まず、図6について説明する。図6において、横軸は時間を表し、縦軸はクランクの回転数を表す。ここでは、変速動作の開始から完了までの時間は短時間であるため、自転車の車速はほぼ一定と仮定する。
【0050】
判断部151cは、変速制御部151bが変速を指示する直前のクランク軸116の回転速度を、記憶部151dから呼び出す。操作ダイヤル175cが自動変速モードにセットされている場合においては、判断部151cは、記憶部151dから呼び出されるクランク軸116の回転速度と、変速選択部151eが変速を要求する変速段とに応じて、変速後のクランク軸116の予想回転速度を算出する。操作ダイヤル175cが手動変速モードにセットされている場合においては、判断部151cは、記憶部151dから呼び出されるクランク軸116の回転速度と、第1変速操作ボタン175aもしくは第2変速操作ボタン175bにより選択される変速の方向(低速から高速、もしくは、高速から低速)とに応じて、変速後のクランク軸116の予想回転速度を算出する。具体的には、記憶部151dに予め記憶された内装変速ハブ130のギヤ比に関する情報を使用して、クランク軸116の予想回転速度は算出される。
【0051】
より、具体的には、例えば、変速指示前のクランクの回転速度がn1[rpm]であり、変速前と変速後との変速段のギヤレシオの比が1:Rである場合には、変速完了後の予想回転速度npは、n1/R[rpm]と算出される。ギヤレシオは、内装変速機の場合には、内装変速機の入力部を1回転したときの内装変速機の出力回転数を表し、外装変速機の場合には、クランクを1回転したときのリアハブ(後輪)の回転数を表す。
【0052】
判断部151cは、図6のように、回転速度センサ142で計測される現在のクランク軸116の回転速度が、算出される予想回転速度npに対し所定の範囲、例えば、±5%の範囲に入る場合に変速の完了を判断する。なお、図6中のSは変速指示時点を、Fは変速完了と判断される時点を示す。図6は、低速(低ギアレシオ)から高速(高ギアレシオ)変速する例であるが、高速から低速に変速する場合も同様である。ここでは、簡素な構成により変速の完了が判断される。
【0053】
なお、より望ましくは、判断部151cは、記憶部151dに記憶される変速指示前の自転車の車速と、現在の車速とを用いて、回転速度を補正し、補正後の回転速度を用いて判断を行う。車速が変化すると、変速が行われていない場合でも、クランク軸116の回転速度が変化するためである。
【0054】
具体的には、例えば以下のように補正は行われる。変速指示直前の車速をv1とし、現在の車速をv2、現在の回転速度をn[rpm]とする。この時、補正後のクランク軸116の回転速度は、n×v1/v2[rpm]となる。判断部151cは、補正後のクランク軸116の回転速度であるn×v1/v2[rpm]が、ギヤ比から算出されるクランク軸116の予測回転数[np]に対し所定の範囲、例えば、±5%の範囲に入る場合に変速の完了を判断する。この場合、図7(B)のように急ブレーキ等で変速指示後に車速が大きく変化する場合であっても、図7(A)のように変速完了の判断が容易に実行される。なお、図7中のSは変速指示時点を、Fは変速完了と判断される時点を示す。実線Cは補正後の回転速度であり、破線Dは実際に回転速度センサ142により計測される回転速度である。
【0055】
(2)制御動作
以下に、アシスト中における、制御部151の制御動作について、図8から10のフローチャートの例に基づいて説明する。
【0056】
まず、図8の変速制御処理のメインルーチンのフローチャートの一例から説明する。
【0057】
電源が投入されると、ステップS1で初期設定を行う。次にステップS2では、変速選択部151eが、操作ダイヤル175cが自動変速(A)モードにセットされたか否かを判断し、ステップS3では、変速選択部151eが、操作ダイヤル175cが手動変速(M)モードにセットされたか否かを判断する。操作ダイヤル175cが自動変速モードにセットされる場合には、ステップS2からS4に移行する。ステップS4では、後述する自動変速処理が実行される。操作ダイヤル175cが手動変速モードにセットされる場合には、ステップS3からS5に移行する。ステップS5では、後述する手動変速処理が実行される。
【0058】
次に、図9に基づいて自動変速処理について説明する。図9は自動変速処理のフローチャートの一例である。
【0059】
ステップS11では、変速選択部151eが操作ダイヤル175cが切り替えられたか否かを判別する。操作ダイヤル175cが切り替えられた場合には、図8のメインルーチンに戻り、ステップS3に移行する。操作ダイヤル175cが切り替えられていない場合には、ステップS12に移行する。
【0060】
ステップS12では、変速選択部151eは、速度センサ191で測定される車速に基づいて、上記のように変速段を選択する。選択する変速段と、現在の変速段が異なる場合、変速選択部151eは、選択する変速段に変速するよう変速制御部151bに変速要求を送信する。変速制御部151bが、変速選択部151eから変速要求を受け付けた場合、ステップS13に移行する。信号を受け付けていない場合には、ステップS11に戻る。
【0061】
ステップS13では、出力制御部151aは、走行補助用電動機161の出力を制限する。本実施形態では、走行補助用電動機161の出力をゼロにする。
【0062】
ステップS14では、記憶部151dは、回転速度センサ142により検出される現在のクランク軸116の回転速度と、速度センサ191により検出される現在の自転車の車速とを変速指示前の情報として記憶する。
【0063】
ステップS15では、変速制御部151bは、変速機に変速を指示する。具体的には、変速制御部151bは、変速選択部151eの要求する変速段に応じて内装変速ハブ130を変速させるよう、変速用電動機171に動作開始を指示する。
【0064】
ステップS16では、判断部151cは、ステップS14で記憶される回転速度と、記憶部151dに記憶される変速前の変速段および内装変速ハブ130のギヤ比に関する情報と、変速選択部151eの要求する変速段とに基づいて、変速後のクランク軸116の予想回転速度を算出する。
【0065】
ステップS17では、判断部151cは、回転速度センサ142により検出される現在のクランク軸116の回転速度が、ステップS16で求めた予想回転速度に対し、所定の範囲に収まるか判別する。この際、上記のように、ステップS14で記憶される自転車の車速と、現在の自転車の車速とを用いてクランク軸116の回転速度を補正し、補正後の回転速度と予想回転速度とを比較してもよい。クランク軸116の回転速度(もしくは補正後のクランク軸116の回転速度)が予想回転速度に対し所定の範囲に収まる場合には、判別部151cは変速動作の完了を判断し、ステップS18に移行する。
【0066】
ステップS18では、出力制御部151aが、走行補助用電動機161の出力の制限解除を指示する。同時に変速後の変速段は記憶部151dに記憶される。その後ステップS11に戻る。
【0067】
次に、図10に基づいて手動変速処理について説明する。図10は手動変速処理のフローチャートの一例である。
【0068】
ステップS21では、変速選択部151eが、操作ダイヤル175cが切り替えられたか否かを判別する。操作ダイヤル175cが切り替えられた場合には、図8のメインルーチンに戻り、ステップS2に移行する。操作ダイヤル175cが切り替えられていない場合には、ステップS22に移行する。
【0069】
ステップS22では、変速操作部175の第1変速操作ボタン175aもしくは、第2変速操作ボタン175bが、変速要求を受け付けたか否かが判断される。信号を受け付けたと判断される場合は、ステップS23に移行する。信号を受け付けていない場合には、ステップS21に戻る。
【0070】
ステップS23では、出力制御部151aは、走行補助用電動機161の出力を制限する。本実施形態では、走行補助用電動機161の出力をゼロにする。
【0071】
ステップS24では、記憶部151dは、回転速度センサ142により検出される現在のクランク軸116の回転速度と、速度センサ191により検出される現在の自転車の車速とを変速指示前の情報として記憶する。
【0072】
ステップS25では、変速制御部151bは、変速機に変速を指示する。具体的には、変速操作部175により指示される変速の方向(低速から高速、または、高速から低速)に応じて内装変速ハブ130を変速させるよう、変速制御部151bは変速用電動機171に動作開始を指示する。
【0073】
ステップS26では、判断部151cは、ステップS24で記憶される回転速度と、変速操作部175により指示される変速の方向と、記憶部151dに記憶される変速前の変速段および内装変速ハブ130のギヤ比に関する情報とに基づいて、変速後のクランク軸116の予想回転速度を算出する。
【0074】
ステップS27では、判断部151cは、回転速度センサ142により検出される現在のクランク軸116の回転速度が、ステップS26で求めた予想回転速度に対し、所定の範囲に収まるか判別する。この際、上記のように、ステップS24で記憶される自転車の車速と、現在の自転車の車速とを用いてクランク軸116の回転速度を補正し、補正後の回転速度と予想回転速度とを比較してもよい。クランク軸116の回転速度(もしくは補正後のクランク軸116の回転速度)が予想回転速度に対し所定の範囲に収まる場合には、判別部151cは変速動作の完了を判断し、ステップS28に移行する。
【0075】
ステップS28では、出力制御部151aが、走行補助用電動機161の出力の制限解除を指示する。同時に変速後の変速段は記憶部151dに記憶される。その後ステップS21に戻る。
【0076】
<第2実施形態>
第1実施形態では、回転速度センサ142の測定値が所定の範囲である場合に、判断部151cにより変速の完了が判断される。これに対し、第2実施形態では、判断部251cが、トルクセンサ141の変動値に基づいて変速の完了を判断する。ここでは、トルクセンサ141は、クランクの回転に関する変動値を測定する変動値測定部の一例である。なお、回転速度センサは第2実施形態では不要である。その他の構成については、第1実施形態と同様である。
【0077】
図11に第2実施形態にかかる自転車用制御装置のブロック図を示す。
【0078】
制御部251は、出力制御部251aと、変速制御部251bと、判断部251cと、記憶部251dと、変速選択部251eと、を有する。251a、251bおよび251eについては第1実施形態と同様であるため、以下判断部251cと記憶部251dとについて説明する。
【0079】
まず、記憶部251dは、トルクセンサ141により計測される踏力を記憶する。また、記憶部251dには、変速制御部251bが指示した変速段も記憶される。さらに、記憶部251dには、内装変速ハブ130のギヤ比に関する情報も記憶される。
【0080】
次に、判断部251cによる変速完了の判断について説明する。なお、ここでは、変速動作の開始から完了までの短時間には、自転車の走行する路面の傾きは変化せず、自転車が急な加速もしくは減速を行うことがないと仮定する。
【0081】
判断部251cは、変速制御部251bが変速を指示する直前の踏力を、記憶部251dから呼び出す。操作ダイヤル275cが自動変速モードにセットされている場合においては、判断部251cは、記憶部251dから呼び出された踏力と、変速選択部251eが選択する変速段とに応じて、変速後の予想踏力を算出する。操作ダイヤル175cが手動変速モードにセットされている場合においては、判断部251cは、記憶部251dから呼び出された踏力と、第1変速操作ボタン175aもしくは第2変速操作ボタン175bにより選択される変速の方向(低速から高速、もしくは、高速から低速)とに応じて、変速後の予想踏力を算出する。図12に、低速(低ギアレシオ)から高速(高ギアレシオ)に変速する場合の踏力の変化の例を示す。図12において、横軸は時間を表し、縦軸は踏力を表す。判断部251cは、トルクセンサ141で計測される踏力が予想される踏力(Tp)に対し所定の範囲、例えば、±5%の範囲に入る場合に変速が完了したと判断する。図12中のSは変速開始時点を、Fは変速完了と判断される時点を示す。このような構成をとることで、回転速度センサを用いなくても変速の完了をすることが容易になりやすい。
【0082】
なお、本構成に、加速度センサおよび/または傾斜角センサ等をさらに設ければ、路面の傾きおよび/または自転車の加速もしくは減速の影響を考慮して変速の完了を判断することも可能となる。
【0083】
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0084】
(a)上記実施形態では、クランク軸116の近傍にアシスト機構105aを配備し、走行補助用電動機161の出力をチェーン119に伝えている。このアシスト機構105aに代えて、前輪106fに走行アシスト用のモータユニットを装着してもよい。このモータユニットの内部には、走行補助用電動機、インバータ、車速センサなどを配置することが好ましい。
【0085】
(b)上記実施形態では、クランク軸116の近傍にアシスト機構105aを配備し、走行補助用電動機161の出力をチェーン119に伝えている。このアシスト機構105aに代えて、後輪106rに走行アシスト用のモータユニットを装着してもよい。この場合、モータユニットは変速機の出力側に設けられる。
【0086】
(c)上記実施形態では、内装変速機を構成する内装変速ハブ130を後輪106rに装着した自転車101に本発明が適用される。これに代えて、クランク軸に付けた遊星歯車機構によって変速を行う変速機を持つ自転車に適用してもよい。
【0087】
(d)上記の実施形態では、内装変速機を構成する内装変速ハブ130を後輪106fに装着した自転車101に本発明を適用している。これに代えて、電動駆動されるフロントディレーラおよび/またはリアディレーラを有する外装変速機を備える自転車に本発明を適用してもよい。
【0088】
(e)上記実施形態では、ステップS13およびステップS23において、出力制御部151aが制御する走行補助用電動機161の出力をゼロにして、変速動作が行われるときに一時的に走行アシストがない状態にしている。これに代えて、ステップS13およびステップS23において、走行補助用電動機161の出力を、そのときのアシストモードに基づく出力値よりも小さくなるように低下(例えば、半減)させて、変速動作が行われるときの走行アシスト力を一時的に小さくしてもよい。
【0089】
(f)上記実施形態では、変速用電動機171を有する変速機を有する自転車について例示したが、変速用電動機を有する必要はなく、手動で変速用ワイヤを操作する変速機であってもよい。
【0090】
(g)上記実施形態では、トルクセンサ141の出力を踏力として使用しているが、トルクセンサ141に代えて、ペダルの踏力を検出するセンサを設けてもよく、またチェーンのテンションを検出するセンサを設けてもよい。
【0091】
(h)ハンドル部104にタッチパネルを有する表示入力装置を固定し、アシストモードの選択、車速や変速段数の表示、充電池105bの残量表示などを可能にしてもよい。
【0092】
(i)上記実施形態では、変速指示前後の両方の変速段の情報を用いて、単一の予想変動量を算出している。これに代えて、変速後の変速段の情報を用いることなく、変速前の変速段に対して変化しうる可能性のある変速後の変速段の全てに対して変速後の変動量の予想値を算出してもよい。あるいは、変速前の変速段の情報を用いることなく、変速後の変速段に対してとりうる可能性のある全ての変速前の変速段に対して変速後の変動量の予想値を算出してもよい。この場合には、例えば、いずれかの予想値に対する所定の範囲で、変動値が所定時間維持されると、変速の完了と判定する。
【符号の説明】
【0093】
101 自転車
105a アシスト機構
116 クランク軸
130 内装変速ハブ
141 トルクセンサ
142 回転速度センサ
151,251 制御部
151a,251a 出力制御部
151b,251b 変速制御部
151c,251c 判別部
151d,251d 記憶部
151e,251e 変速選択部
161 走行補助用電動機
171 変速用電動機
191 速度センサ
175a 第1変速操作ボタン
175b 第2変速操作ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランクと、走行補助用電動機と、変速機とを有する自転車、を制御する自転車用制御装置であって、
前記クランクの回転に関する変動値を測定する変動値測定部と、
前記変速機に変速を指示する変速指示部と、
前記変速の指示に基づいて、前記走行用電動機の出力を制限する制限部と、
前記変動値が所定の範囲である場合に、前記変速の完了と判断する判断部と、
前記判断部の判断に基づいて、前記走行用電動機の前記出力の制限を解除する制限解除部と、
を備える自転車用制御装置。
【請求項2】
前記変動値を記憶する記憶部をさらに備え、
前記判断部は、前記変速指示部が変速を指示する前の前記変動値に応じて前記所定の範囲を決定する、
請求項1に記載の自転車用制御装置。
【請求項3】
前記変動値は、前記クランクの回転速度である
請求項1または2に記載の自転車用制御装置。
【請求項4】
前記変動値は、前記クランクに作用する踏力の大きさである
請求項1または2に記載の自転車用制御装置。
【請求項5】
前記クランクに作用する踏力は、前記クランク軸に作用する回転トルクによって表される、
請求項4に記載の自転車用制御装置。
【請求項6】
前記自転車の走行速度を測定する走行速度測定部をさらに備え、
前記変動値は、前記クランクの回転速度であって、
前記記憶部は、前記回転速度と前記走行速度とを記憶し、
前記判断部は前記変速指示部が変速を指示する前の前記走行速度および前記回転速度と、現在の前記走行速度とに応じて前記所定の範囲を決定する、
請求項2に記載の自転車用制御装置。
【請求項7】
前記変速機は内装変速機である、
請求項1から6のいずれか1項に記載の自転車用制御装置。
【請求項8】
前記変速機は外装変速機である、
請求項1から6のいずれか1項に記載の自転車用制御装置。
【請求項9】
前記走行補助用電動機は、前記自転車のチェーンを駆動させる、
請求項1から8のいずれか1項に記載の自転車用制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−47083(P2013−47083A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186595(P2011−186595)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000002439)株式会社シマノ (1,038)