説明

芝生表面に付与可能な静的図形表示システム

【課題】容易に利用されうる静的図形表示システムが望まれている。
【解決手段】天然タイプ又は人工タイプの芝生表面に付与可能な静的図形表示システムにおいて、芝生の草を切除できる切除手段を備えた少なくとも1つの螺旋型ドラムを有する切削デバイスを具備するとともに、芝生の草の切除及び方向決めによって、任意の文字又は図形パターンにより広報的表示が得られるように切削デバイスの移動を芝生表面において案内するとともに、芝生表面に配置される案内手段を具備する静的図形表示システムが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顕著な改善点及び利点を組み込んだ芝生表面に付与可能な静的図形表示システムに関する。
【0002】
換言すると、本発明は、連続する表面を有し、或いは複数の部位又はタイルから形成された天然及び人工いずれの芝生表面にも付与可能な、改良品である新規の静的図形表示システムを提供する。この静的図形表示システムは、任意の文字又は図形パターンによって広報的表示が得られうるようにする切削デバイス(milling device)に基づいている。
【背景技術】
【0003】
現在、様々な種類の広報システム及び広報デバイスが知られている。特にここ数年、天然又は人工の芝生表面が設けられたスポーツ用スタジアム、例えばサッカー、運動競技などのスポーツ用競技場において、芝生の表面に塗装することによって三次元の効果を伴った図形表示部が芝生に付与されている。
【0004】
しかしながら、実際面では、このタイプの図形表示システムは主要な欠点を有する。その欠点とは、特殊な塗装機器が要求されるとともに、草が成長すると、広報的表示の新たな塗装が要求される事実に起因して、絶えずメンテナンスする必要があることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、芝生表面に付与可能な静的図形表示システムを提供することを目的として発展したものであり、前述した欠点を排除するとともに、以下の説明によって明らかになる他の追加の利点をさらにもたらす。
【0006】
したがって、本発明は、天然タイプ又は人工タイプの芝生表面に付与可能な静的図形表示システムにおいて、容易に実施されうるとともに、芝生を切除できる切除手段を備えた少なくとも1つの螺旋型ドラムを具備する切削デバイスを有する、静的図形表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
特に、この静的図形表示システムは、任意の文字又は図形パターンからなる形状を利用して広報的表示が得られうるように切削デバイスの移動を芝生上において案内するとともに、芝生表面に配置される案内手段を具備する事実によって特徴づけられる。
【0008】
前記静的図形表示システムが、芝生表面を有する任意のタイプの設備に適用可能であることと、この静的図形表示システムが、切削デバイスを単純に適応させることによって、芝刈作用のために適用されるものと同じ機械を使用できる利点を有することとは明らかである。
【0009】
本発明の別の態様によると、切除手段が、得られるべき図形表示の関数として、水平面及び鉛直面に対して形成された取付角を選択的に変更するのに適した複数の切除ナイフから構成される。
【0010】
螺旋型ドラムが回転方向を変更するための変更機構部を備えうるとともに、それにより、異なる芝刈方向及び被切除領域の文字及び図形パターンの特性の関数として、回転方向を変更するのに適するようになっているのが有利である。
【0011】
本発明の主題である静的図形表示システムの他の利点及び特徴は、限定的ではなく添付図面に示される実施例として説明される好適な実施形態の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る図形表示システムにおいて使用される従来の芝刈機を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の特定の実施形態によると、天然及び人工の芝生のいずれの表面にも付与可能な静的図形表示システムは、芝生の草を切除できる切除手段を備えた螺旋型ドラムを有する切削デバイスを具備している。この切削デバイスは、符号(10)が概ね付与された手動の芝刈機に連結されうるし、或いは図1に示されるように芝刈機に組込まれてもよい。この切削デバイスが、操作者用の運転室を有する、より大きな寸法の芝刈用機械にも適用されうることは当該技術分野における当業者にとって自明である。
【0014】
さらに、切削デバイスの移動を芝生表面において正確に案内できるように、案内手段が、芝生表面に配置されるように備え付けられており、それにより、表面において予め決定された広報的表示が、草を切除することによって得られうるもののみならず、切除後に残された部分の草植物の傾斜部によっても、直立する草植物と対比されて得られうるようになる。このことは、異なる視覚化、例えば芝生に表示される文字又は図形パターンの遠近効果を得られるようにする、陰影効果又は色相効果(hue effect)をもたらす。
【0015】
案内手段に関して、これら案内手段は、静的パターン表示の準備に必要な時間を短縮することを目的として、より軽量であるように、例えばプラスチック材料、例えばポリカーボネートから形成されるレール20(図1参照)、型又はパターンからなり、使用者にとって案内手段の配置及び案内手段の撤去が容易かつ迅速な態様で促進されるようになっている。
【0016】
切除手段(図示せず)は、芝生表面において得られるべき図形表示の関数として、水平面及び鉛直面に対する取付角を変更するのに適した、複数の従来の切除ナイフから本質的に構成される。
【0017】
本発明の静的図形表示システムを生産するのに適用される材料とともに、細部、形状、寸法その他付随的要素は、他の技術的均等物によって容易に置換えられうる。そしてそれら均等物は、本発明の本質部分からも、特許請求の範囲によって明確化される本発明の範囲からも逸脱しない。
【符号の説明】
【0018】
10 芝刈機
20 レール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
芝生を切除する切除手段を有する少なくとも1つの螺旋型ドラムを備えた切削デバイスを具備する、天然タイプ又は人工タイプの芝生表面に付与可能な静的図形表示システムであって、
任意の文字又は図形パターンによって広報的表示が得られうるように前記切削デバイスの移動を前記芝生表面において案内するとともに、前記芝生表面に配置される案内手段を具備することを特徴とする、静的図形表示システム。
【請求項2】
前記切除手段が、得られるべき図形表示の関数として、水平面及び鉛直面に対する取付角を変更するのに適した複数の切除ナイフから構成されることを特徴とする、請求項1に記載の静的図形表示システム。
【請求項3】
前記案内手段が、プラスチック材料から形成されたレール、型、テンプレートなどを含むことを特徴とする、請求項1に記載の静的図形表示システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの螺旋型ドラムが、回転方向を変更するための変更機構部を備え、それにより、芝生が切除される異なる方向及び被切除領域の前記文字又は前記図形パターンの特性の関数として、回転方向が変更されるのに適するようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の静的図形表示システム。

【図1】
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【公開番号】特開2012−88703(P2012−88703A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−224029(P2011−224029)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(511245374)
【Fターム(参考)】