説明

茶園管理装置

【課題】鉛直側のフレームに可動可能に設けた小型でなる門形の可動側のフレームで構成した茶園管理装置のフレーム機構の前進及び/又は後退方向の双方に刃物台を装備可能とするとともに、この刃物台の刃物の刃先位置を変更可能とした茶園管理装置の提供。
【解決手段】走行部2にそれぞれ立設した鉛直側の柱体3に昇降自在に外嵌した昇降柱体4と、昇降柱体に枢支した中間フレームで構成した略H形の鉛直側のフレーム1と、昇降柱体に設けた可動自在の門形の可動側のフレームと、可動側のフレームの第一の柱体11に可動可能に設けた茶園管理用の刃物を支持する支持機構と、支持機構の可動を司る刃物調整手段で構成した茶園管理装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型(従来の略1/2程度の寸法、以下同じ)でなる鉛直側のフレームと、この鉛直側のフレームに可動可能に設けた小型でなる門形の可動側のフレームで構成した茶園管理装置のフレーム機構の前進及び/又は後退方向の双方に刃物台を装備可能とするとともに、この刃物台の刃物の刃先位置を変更可能とした茶園管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の如く、従来の茶樹で形成される茶畝は、略1.8m幅に仕立てられており、この茶畝に対応可能な各種の茶園管理装置(大型茶園管理装置であり、以下全面刈り茶刈機とする)が市販されている。しかし、この大型茶園管理装置では、現場の茶園(圃場)において、下記のような問題点が指摘されている。
(イ)略1.8m幅仕立ての茶園を、半条刈り(全面刈りの略1/2である)茶刈機を介して片側ずつ摘採する方法では、その中心箇所が刈り残しや、深刈り等の状況になり易く、茶刈精度が劣ること、又は綺麗な茶園仕立てが困難視されること等の改良点がある。
(ロ)全面刈り茶園管理装置(全面刈り茶刈機)は価格が高く、またこの全面刈り茶刈機の部品の修理及び/又はメンテナンス(刃物修繕費等)が高く、ランニングコストが嵩む等の改良点がある。
(ハ)乗用式の全面刈り茶刈機においては、茶袋荷台に上がって茶袋交換作業をしなくてはならず、重労働であり、また危険性を伴うこと等の改良点がある。
(ニ)茶園の仕立てが大きくなると、肥料の届く距離が長くなり、肥料効率が劣ること、又は茶樹の根元への日射量が少なくなり、高品質のお茶の栽培には不向きであること等の改良点がある。
(ホ)全面刈り茶刈機は大型であるため、最小回転半径が大きくなり、枕地を多く必要とし、不都合であること、又は軽トラックへの搭載には難儀であること(不可能に近い)、さらに山間傾斜地では、細くて狭い道が多い圃場があるので、茶刈機の移動に難儀すること等の改良点がある。
【0003】
また周知の如く、茶園管理装置には多様な使用目的があり、例えば、この茶園管理装置では、前進時には、刃先を下げて茶葉を刈り取り、その後、後退時には刃先を上げて茶葉に接触しないようにして走行する作業が行われる。また茶園管理装置に装備した袋が刈り取った茶葉で満杯になった場合には、茶畝の途中で、又は枕地に戻り、この袋を取外す作業が行われる。この際に後退する場合には、前述と同様に刃先を上げた状態で後退することが必須である。従って、刃先を簡易に昇降できる構成が要望される。しかし、従来の昇降機構は、構造が複雑であり、またワンタッチ操作による昇降でないことから、(へ)昇降に手間を要する問題がある。また、(ト)この昇降に時間を要する問題がある。
【0004】
そして、この刃物の昇降に関する先行文献も見当たる。その一例を説明すると、特開2003−235324の「走行式茶刈装置並びに方法」がある(文献(1)とする)。この発明は、茶刈機ユニットにおける刈刃高さの設定値を記帳し、この刈刃高さを簡易に調整可能で、かつ正確に設定できる走行式茶刈装置の提供であり、茶刈機ユニット(茶刈り刃物及び/又は支持機構等)を備えた茶刈装置において、茶刈機ユニットに設けた刈刃を、上下に高さ調節自在とするとともに、必要とする刈刃の設定高さを複数記憶する手段を備えており、この刈刃の設定高さのデータから所望の刈刃の高さの設定を選択する手段と、この選択された刈刃の高さを変更できる変更手段を備えた構成である。しかし、この発明は、刈刃の設定高さを複数記憶する手段、刈刃の高さの設定を選択する手段又は刈刃の高さを変更できる変更手段を具備する必要があり、(チ)構成が複雑である。また(リ)装置全体が高価となる問題点がある。
【0005】
さらに茶園管理装置には多様な使用目的があり、この装置には各種の刃物、例えば、摘採(茶刈)刃物、中刈刃物、整枝刃物等があり、その作業毎に取替える必要があり、厄介であること、取替え作業に時間を要すること等の問題があった。その改良として、先行文献とし、特開2002−360035の「着脱可能な刈刃ユニットを具えた茶刈機」がある(文献(2)とする)。この発明は、適宜の駆動源によって往復駆動される刈刃体を備えてなる茶刈り機に設けたモジュール化した刈刃ユニットであって、刈刃体を支持する刈刃支持ガイド板と、この刈刃体の往復運動に変換するための往復駆動部を一組立体とし、この刈刃ユニットをモジュール化して設けた本体部に対して着脱自在に取付ける構成であり、刈刃体の着脱を簡易に行うこと、又は刃物の取替えが、誰でも容易かつ迅速にできること等を意図する。しかし、この発明は、前述の文献(1)と同様な問題点がある。
【0006】
【特許文献1】特開2003−235324
【特許文献2】特開2002−360035
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の全面刈り茶刈機は、前述の(イ)〜(ホ)の改良点があり、その解決が要望されている。また文献(1)、(2)は、前述の(へ)〜(リ)の改良点があり、その解決が要望されている。
【0008】
上記に鑑み、本発明は、次のような改良点を提案及び/又は意図(目的)する。(1)略1.2mの畝幅に仕立てる半条刈り茶刈機(茶園管理装置)を採用し、茶園を小さく仕立てる。これにより、片側ずつしか摘採できない半条刈り茶刈機を全面刈りのような状態で使用することで、例えば、茶刈精度が向上し、綺麗な茶園仕立てが可能になる。また(2)半条刈り茶刈機の値段は、全面刈り茶刈機に比べ、1/4で済むこと、また部品の修理及び/又はメンテナンス(刃物修繕費等)が安く済みランニングコストの低廉化に寄与する。(3)この半条刈り茶刈機は市販性が高く、入手し易い。さらに(4)全面刈り茶刈機の改良点であって、前進(行き)と後退(帰り)で走行車軌道が異なるため、茶樹の中央部分に段差が発生することを解消し、摘採及び/又は中刈り等の精度の向上を図る。また(5)半条刈り茶刈機を使用する場合、運転席から容易に袋交換ができるので、作業の容易性が図れ、危険性の回避ができること等を意図する。(6)茶樹の仕立てを小さくすることによって、肥料の届く距離が短くなり、肥料効率が良くなること、また茶樹の根元への日射量が略1.8m幅仕立てよりも増えるため、同条件で高品質のお茶が栽培可能になる。(7)走行車寸法がコンパクトになり、最小回転半径が小さくて済む。また、軽トラックに搭載できる寸法になる。山間傾斜地では、細くて狭い道が多いので、軽トラックに搭載できることにより、機動性能が格段に増すこと等を意図する。(8)茶刈機に複数の刃物を配備する構成とし、刃物の取替え回数の減少化と、この減少化に基づく、作業の簡便化又は低コスト化等を図る。(9)中刈刃物の前後方向への簡易な着脱と、その反転を可能とすることと、この反転時に刃先の高さを(略40mm〜略80mm等)変更できる構成を採用することで、刈り落し高さの再設定を要せず簡便な作業と、中刈り等の作業の簡便化を意図する。(10)経年作業となる中刈りに掛かる時間と手間を軽減し、かつ中刈りの役割を果たし得る茶園管理装置、又はこの中刈りで切断された枝を茶畝間に落下できるように小型の茶園管理装置等の如く、多機能を備えた茶園管理装置を提供する。(11)片側枕地における反転時間の短縮化及び/又は両側枕地での作業の効率化が図れる茶園管理装置の提供を意図する。また(12)摘み取った生葉収容用の袋を、必要時に竿及び/又は係止紐を利用して吊下する構成を採用し、袋載置機構の省略と、装置の簡便化、低コスト化等を図る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、半条刈り茶刈機を採用し、作業の効率化、茶樹の生育の確保及び/又は品質の向上を図ること等を意図する。そして、茶園管理装置に複数の刃物を配備する構成とし、刃物の取替え回数の減少化と、この減少化に基づく、作業の簡便化又は低コスト化等を図ることを意図する。さらに片側枕地における反転時間の短縮化及び/又は両側枕地での作業の効率化が図れる茶刈機の提供を意図する。
【0010】
請求項1は、左右の車輪、クローラ等の走行部にそれぞれ立設した鉛直側の柱体と、この鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体と、この昇降柱体に枢支した中間フレームで構成した略H形の鉛直側のフレームと、この鉛直側のフレームの鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体に設けた門形の可動側のフレームと、この可動側のフレームの昇降及び/又は可動を司る昇降手段及び/又は可動手段と、この可動側のフレームの第一の柱体に可動可能に設けた茶園管理用の刃物を支持する支持機構と、この支持機構の可動を司る刃物調整手段で構成した茶園管理装置である。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の目的を達成すること、また、中刈刃物の交換を容易とし、往復走行で中刈りの作業をすることを意図する。さらに前述の刈り落し高さの再設定を要せず簡便な作業と、中刈り等の作業の簡便化と、多機能を備えた茶園管理装置を提供すること等を意図する。
【0012】
請求項2は、左右の車輪、クローラ等の走行部にそれぞれ立設した鉛直側の柱体と、この鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体と、この昇降柱体に枢支した中間フレームで構成した略H形の鉛直側のフレームと、この鉛直側のフレームの鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体に設けた門形の可動側のフレームと、この可動側のフレームの昇降及び/又は可動を司る昇降手段及び/又は可動手段と、この可動側のフレームの第一の柱体に可動可能に設けた茶園管理用の刃物を支持する支持機構と、この支持機構の可動を司る刃物調整手段と、またこの可動側のフレームの第二の柱体に枢着した茶園管理用の他の刃物を支持する支持装置及び/又は固定機構と、この他の刃物の回転を司る回転機構とで構成した茶園管理装置である。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の目的を達成すること、また、傾斜地での茶園管理装置の鉛直フレームの鉛直状態を確保することを意図する。
【0014】
請求項3は、請求項1又は請求項2に記載の可動手段を、可動側のフレームの第二の柱体に差渡した梁材に固止した対の支持框と、この対の支持框に架承した螺軸と、この螺軸を回転する前記梁材に固止した回転軸と、この回転軸を回転する可動手段用のハンドルで構成した茶園管理装置である。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明の茶刈刃物等の刃物の刃先の高さを(略40mm〜略80mm)変更できる構成を採用することで、茶刈り及び/又は刈り落し高さの再設定を要せず簡便な作業と、茶刈り作業の簡便化を意図する。
【0016】
請求項4は、請求項1又は請求項2に記載の刃物調整手段及び/又は支持機構を、対の第一の柱体にそれぞれ固止した長孔を備えた対峙するガイド板と、この対峙するガイド板に昇降自在にそれぞれ遊嵌された刃物台取付け用の受け筒体支持材を備えた刃物框と、この刃物框に一端を、また他端を前記第一の柱体に固止した変形した従動側カムに係止したスプリングと、この従動側カムの軸に設けた歯車機構と、この歯車機構の回転軸に設けた駆動側カムと、この駆動側カムを可動する昇降ハンドルと、前記受け筒体支持材に支持される刃物を備えた刃物台で構成した茶園管理装置である。
【0017】
請求項5の発明は、請求項4の目的を達成すること、また、この目的を達成するために最適な刃物台の設置方法を提供することを意図する。
【0018】
請求項5は、請求項4に記載の刃物框に、刃物台の挿入部を受入れる受け筒体を設ける構成とした茶園管理装置である。
【0019】
請求項6の発明は、請求項2の目的を達成すること、また、この目的を達成するために最適な刃物の回転機構を提供することを意図する。
【0020】
請求項6は、請求項2に記載の回転機構を、前記第二の柱体より略水平方向に延設した水平框と、この水平框の先端に固止し、かつ前記刃物を支持する刃物台が固止された軸と、この軸の螺嵌を可能とした回転部で構成した茶園管理装置である。
【0021】
請求項7の発明は、請求項6に記載の回転機構を採用することで、刃物の上下方向の位置関係(地面に対して)を確保し、作業の簡便化・迅速化等を図ることを意図する。
【0022】
請求項7は、請求項6に記載の回転機構が、前記刃物を支持する刃物台の回転を司る構成であって、この回転機構は、前記第二の柱体より略水平方向に延設した水平框と、この水平框の先端に固止した軸と、この軸に軸支した回転部で構成し、前記刃物台の回転を介して前進時と後退時の刃物の高さを可変可能とした茶園管理装置である。
【0023】
請求項8の発明は、請求項2又は請求項6の回転機構を利用して刃物の上下方向の位置関係を確保し、その位置関係を確保することを意図する。
【0024】
請求項8は、請求項6に記載の刃物台を、前記回転機構の軸に偏倚して固止する構成とした茶園管理装置である。
【0025】
請求項9の発明は、請求項6に記載の刃物台を、回転後に確実に第二の柱体に固止し、刃物としての機能を発揮できるようにすることを意図する。
【0026】
請求項9は、請求項2に記載の固定機構において、刃物台が請求項8に記載の如く、前記回転機構の軸に偏倚して固止する構成を採用することを条件とし、この刃物台の固止を司る構成であって、この固定機構は前記第二の柱体に設けた各挾持片とする構成とした茶園管理装置である。
【発明の効果】
【0027】
請求項1の発明は、左右の車輪、クローラ等の走行部にそれぞれ立設した鉛直側の柱体と、鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体と、昇降柱体に枢支した中間フレームで構成した略H形の鉛直側のフレームと、鉛直側のフレームの鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体に設けた門形の可動側のフレームと、可動側のフレームの昇降及び/又は可動を司る昇降手段及び/又は可動手段と、可動側のフレームの第一の柱体に可動可能に設けた茶園管理用の刃物を支持する支持機構と、支持機構の可動を司る刃物調整手段で構成した茶園管理装置である。
【0028】
従って、請求項1の発明は、(1)略1.2mの畝幅に仕立てる半条刈り茶刈機を採用し、茶園を小さく仕立てる。これにより、片側ずつしか摘採できない半条式茶刈機を全面刈りのような状態で使用することで、例えば、茶刈精度が向上し、綺麗な茶園仕立てが可能になること等の特徴がある。また(2)半条刈り茶刈機の値段は、全面刈り茶刈機に比べ、1/4で済むこと、また部品の修理及び/又はメンテナンス(刃物修繕費等)が安く済みランニングコストの低廉化に寄与できる。(3)この半条刈り茶刈機は市販性が高く、入手し易い。さらに(4)全面刈り茶刈機の改良点であって、前進(行き)と後退(帰り)で走行車軌道が異なるため、茶樹の中央部分に段差が発生することを解消し、摘採及び/又は中刈り等の精度の向上が図れる特徴がある。また(5)半条刈り茶刈機を使用する場合、運転席から容易に袋交換ができるので、作業の容易性が図れ、危険性の回避ができること等の特徴がある。(6)茶樹の仕立てを小さくすることによって、肥料の届く距離が短くなり、肥料効率が良くなること、また茶樹の根元への日射量が略1.8m幅仕立てよりも増えるため、同条件で高品質のお茶が栽培可能になること等の実益がある。(7)走行車寸法がコンパクトになり、最小回転半径が小さくて済む。また、軽トラックに搭載できる寸法になる。山間傾斜地では、細くて狭い道が多いので、軽トラックに搭載できることにより、機動性能が格段に増すこと等の特徴がある。また(8)茶園管理装置(茶刈機)に複数の刃物を配備する構成とし、刃物の取替え回数の減少化と、この減少化に基づく、作業の簡便化又は低コスト化等が図れる特徴がある。(11)片側枕地における反転時間の短縮化及び/又は両側枕地での作業の効率化が図れる茶園管理装置を提供できる実益がある。
【0029】
請求項2の発明は、左右の車輪、クローラ等の走行部にそれぞれ立設した鉛直側の柱体と、鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体と、昇降柱体に枢支した中間フレームで構成した略H形の鉛直側のフレームと、鉛直側のフレームの鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体に設けた門形の可動側のフレームと、可動側のフレームの昇降及び/又は可動を司る昇降手段及び/又は可動手段と、可動側のフレームの第一の柱体に可動可能に設けた茶園管理用の刃物を支持する支持機構と、支持機構の可動を司る刃物調整手段と、また可動側のフレームの第二の柱体に枢着した茶園管理用の他の刃物を支持する支持装置及び/又は固定機構と、他の刃物の回転を司る回転機構とで構成した茶園管理装置である。
【0030】
従って、請求項2の発明は、請求項1の目的を達成できること、また、中刈刃物の交換を容易とし、往復走行で中刈りの作業ができること等の特徴がある。さらに前記(9)中刈刃物の前後方向への簡易な着脱と、その反転が可能となることと、この反転時に刃先の高さを(略40mm〜略80mm等)変更できる構成を採用することで、刈り落し高さの再設定を要せず簡便な作業と、中刈り等の作業の簡便化が図れる特徴がある。(10)経年作業となる中刈りに掛かる時間と手間を軽減し、かつ中刈りの役割を果たし得る茶園管理装置、又はこの中刈りで切断された枝を茶畝間に落下できるように小型の茶園管理装置等の如く、多機能を備えた茶園管理装置を提供できる特徴がある。
【0031】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の可動手段を、可動側のフレームの第二の柱体に差渡した梁材に固止した対の支持框と、対の支持框に架承した螺軸と、螺軸を回転する梁材に固止した回転軸と、回転軸を回転する可動手段用のハンドルで構成した茶園管理装置である。
【0032】
従って、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の目的を達成できること、また、傾斜地での茶園管理装置の鉛直フレームの鉛直状態を確保できること等の特徴を有する。
【0033】
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載の刃物調整手段及び/又は支持機構を、対の第一の柱体にそれぞれ固止した長孔を備えた対峙するガイド板と、対峙するガイド板に昇降自在にそれぞれ遊嵌された刃物台取付け用の受け筒体支持材を備えた刃物框と、刃物框に一端を、また他端を第一の柱体に固止した変形した従動側カム(ロックカム)に係止したスプリングと、従動側カムの軸に設けた歯車機構と、歯車機構の回転軸に設けた駆動側カム(動作カム)と、駆動側カムを可動する昇降ハンドルと、受け筒体支持材に支持される刃物を備えた刃物台で構成した茶園管理装置である。
【0034】
従って、請求項4は、請求項1又は請求項2の発明の茶刈刃物等の刃物の刃先の高さを(略50mm)変更できる構成を採用することで、茶刈り及び/又は落し高さの再設定を要せず簡便な作業と、茶刈り作業の簡便化が図れる特徴がある。
【0035】
請求項5の発明は、請求項4に記載の刃物框に、刃物台の挿入部を受入れる受け筒体を設ける構成とした茶園管理装置である。
【0036】
従って、請求項5の発明は、請求項4の目的を達成できること、また、この目的を達成するために最適な刃物台の設置方法を提供できること等の特徴を有する。
【0037】
請求項6の発明は、請求項2に記載の回転機構を、第二の柱体より略水平方向に延設した水平框と、水平框の先端に固止し、かつ刃物を支持する刃物台が固止された軸と、軸の螺嵌を可能とした回転部で構成した茶園管理装置である。
【0038】
従って、請求項6の発明は、請求項2の目的を達成できること、また、この目的を達成するために最適な刃物の回転機構を提供できること等の特徴がある。
【0039】
請求項7の発明は、請求項6に記載の回転機構が、刃物を支持する刃物台の回転を司る構成であって、回転機構は、第二の柱体より略水平方向に延設した水平框と、水平框の先端に固止した軸と、軸に軸支した回転部で構成し、刃物台の回転を介して前進時と後退時の刃物の高さを可変可能とした茶園管理装置である。
【0040】
従って、請求項7の発明は、請求項6に記載の回転機構を採用することで、刃物の上下方向の位置関係(地面に対して)を確保し、作業の簡便化・迅速化等か図れること等の特徴がある。
【0041】
請求項8の発明は、請求項6に記載の刃物台を、回転機構の軸に偏倚して固止する構成とした茶園管理装置である。
【0042】
従って、請求項8の発明は、請求項2又は請求項6に記載の回転機構を利用して刃物の上下方向の位置関係を確保し、その位置関係が確保できること等の特徴を有する。
【0043】
請求項9の発明は、請求項2に記載の固定機構において、刃物台が請求項8に記載の如く、回転機構の軸に偏倚して固止する構成を採用することを条件とし、刃物台の固止を司る構成であって、固定機構は第二の柱体に設けた各挾持片とする構成とした茶園管理装置である。
【0044】
従って、請求項9の発明は、請求項6に記載の刃物台を、回転後に確実に第一の柱体に固止、刃物としての機能を発揮できる特徴がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
本発明の一例を説明する。
図面の説明をすると、図1は茶園管理装置の一例を説明する一部省略の全体の側面図、図2は茶園管理装置の一例を説明する全体の平面図、図3は茶園管理装置の一例を説明する全体の正面図、図4は茶園管理装置の一例を説明する全体の背面図、図5−1〜図5−4は従動側カムとスプリング及び/又は伸縮軸部並びに刃物框、又は受け筒体支持材等の動きを説明する作動図であり、図5−1は受け筒体支持材が上方であって、刃物台(刃物)の上方位置でのロック状態を示す作動図、図5−2は受け筒体支持材が上方から反時計回りに回転し(図面上で)、刃物台(刃物)の上方位置から下方位置に移動する上支点の状態を示す作動図、図5−3は受け筒体支持材が上方から反時計回りに回転し、刃物台(刃物)の上方位置から下方位置に移動する下支点の状態を示す作動図、図5−4は受け筒体支持材が下方であって、刃物台(刃物)の下方位置でのロック状態を示す作動図、図6は鉛直側のフレームと可動側のフレームの関係を説明する一部欠截の要部の拡大正面図である。また図7は茶園管理装置の他の一例を説明する一部省略の全体の側面図、図8は茶園管理装置の他の一例を説明する全体の平面図、図9は茶園管理装置の他の一例を説明する全体の正面図、図10は茶園管理装置の他の一例を説明する全体の背面図である。
【0046】
先ず、図1〜図4及び図6に示した一例を説明すると、1は略1.2m幅〜略1.3m幅(略1.2m幅とする)の茶樹(畝)を跨ぎ得る構成の略H形の鉛直側のフレームであり、この鉛直側のフレーム1は左右の車輪、クローラ等の走行部2、2(以下、左右等の如く、対の場合には、一方を表示する)にそれぞれ立設した鉛直側の柱体3と、この鉛直側の柱体3に外嵌した左右の角筒形状の昇降柱体4と、この左右の昇降柱体4間に枢支した中間フレーム5で構成する。そして、この鉛直側のフレーム1と、その鉛直側の柱体3は、茶園(圃場)の傾斜、水平等の何れの条件下においても、鉛直状態を確保する。また前記枢支は、枢軸500と、この枢軸500が挿入される前記中間フレーム5に設けた長孔501で構成し、この枢軸500が長孔501を移動し、前記鉛直及び/又は後述する可動側のフレーム1、10の可動を確保する構成である。尚、図示しないが、この枢軸500の移動は、後述する可動手段との関係による。
【0047】
尚、この鉛直側の柱体3に外嵌(遊嵌)した昇降柱体4は昇降手段で上下動(昇降)するが、この例では、昇降手段は、昇降柱体4に設けた螺軸7及び/又は歯車機構(図示せず)と、この螺軸7に噛合する歯車(図示せず)と、この歯車を回すハンドル8で構成し、このハンドル8の回転で歯車機構(傘歯車減速機構)→螺軸7→歯車を介して昇降する構成である。尚、昇降柱体4の昇降は、シリンダー等の他の機構でも可能である。
【0048】
10は左右の昇降柱体4に設けた略1.2m幅の茶樹を跨ぎ得る構成の略門形の可動側のフレームであり、この可動側のフレーム10は、昇降柱体4にそれぞれ基端側11a、12aを枢支し、この昇降柱体4を抱持するように設けた第一の柱体11、第二の柱体12と、この第一の柱体11間に差渡した梁材13及び/又は第二の柱体12間に差渡した梁材14と、この梁材13、14を固止する、当該差渡した梁材13、14間に設けた一枚又は数枚の差渡し材15で構成する。そして、この可動側のフレーム10は、傾斜地の茶樹Aに対応して可動可能に設けられている。従って、例えば、この可動側のフレーム10は、鉛直側のフレーム1が傾斜地で鉛直方向に立設した状態において、後述する可動手段で傾斜地の茶樹Aに対応して可動することで、この可動側のフレーム10に設けた刃物(後述する)が傾斜地の茶樹Aに対応できる構成となっている。このような構成を採用することで、例えば、傾斜地では、後述するハンドルの操作により茶園の傾斜に対応できて重宝すること、安全な作業ができること、後述する刃先を茶樹Aに馴染むよう微調整できること等の特徴があり、また茶樹Aの生育にも好影響を与えること等が考えられる。一方、平地の茶園での作業は従来通りである。
【0049】
また20は可動手段であり、この可動手段20は、可動側のフレーム10に設けられており、この可動側のフレーム10の可動(傾斜)を司る。そして、この可動手段20は可動側のフレーム10に設けた対の支持框21と、対の支持框21に架承した螺軸22と、この螺軸22に噛合するナット23と、このナット23に設けた前記中間フレーム5に固止したブラケット24と、螺軸22に自在継手25を介して回転する回転軸26と、回転軸26を回し、かつ可動側のフレーム10を可動する可動手段用のハンドル27で構成されている。従って、ハンドル27を回すことで、螺軸22が回転し、この螺軸22に噛合されているナット23が、当該螺軸22に沿って順次移動する。その理由は、この螺軸22が可動側のフレーム10に固止されているので、螺軸22は可動側のフレーム10とともに、停止状態であり、逆にこのナット23が螺軸22に沿って移動する構成である。このナット23の移動に伴って、ブラケット24の移動を介して中間フレーム5が移動する。この中間フレーム5の移動を介して可動側のフレーム10が鉛直側のフレーム1の昇降柱体4を支点として順次可動する。即ち、この可動側のフレーム10が傾斜地の茶樹Aに倣うように可動する構成(前述の鉛直側のフレーム1を構成する枢軸500の移動を含む)である。尚、29は可動側のフレーム10の可動を司る支点軸(回転軸)をそれぞれ示す。そして、この支点軸29は第一の柱体11、第二の柱体12の基端側11a、12aを枢支し、昇降柱体4に固止する。
【0050】
また図中30は刃物調整手段であり、この刃物調整手段30は、昇降柱体4の第一の柱体11に設けたブラケット111にそれぞれ固止した長孔310を備えた対峙するガイド板31と、対峙するガイド板31に昇降自在にそれぞれ遊嵌された刃物台取付け用の受け筒体320を備えた受け筒体支持材32を備えた刃物框33と、刃物框33に一端360aを、また他端360bを従動側カム34(ロックカム)に係止した伸縮軸部360(拡縮する軸体)と、この伸縮軸部360に捲装したスプリング36と、前記従動側カム34の軸340に設けた歯車機構38と、歯車機構38の回転軸380に設けた駆動側カム39(動作カム)と、駆動側カム39を可動する昇降ハンドル40で構成される。そして、昇降ハンドル40を回転すると回転軸380が回転し、この回転は歯車機構38を介して軸340より従動側カム34に伝達される。この伝達により、この従動側カム34が回転するとともに、スプリング36及び/又は伸縮軸部360を介して刃物框33が昇降する。そして、この刃物框33の昇降が受け筒体支持材32の昇降に反映され、この受け筒体支持材32に支持された刃物台45が昇降する構成である。
【0051】
そして、前述した動作は、図5−1〜図5−4において図示されている。一例として説明すると、図5−1は受け筒体支持材32が上方であって、刃物台45(刃物44)の上方位置でのロック状態を示す作動図であり、従動側カム34の他端360bが第一の柱体11に衝止されており、この従動側カム34がセンターより第一の柱体11側に位置し、かつスプリング36の緊張及び/又は伸縮軸部360が伸張することで上方位置においてロックされている。即ち、刃先46が略50mm上昇した状態で固止されており、同時に刃物框33は上方に位置する。その後、図5−2は、前記図5−1に示した受け筒体支持材32が上方から←Xの反時計回りに回転し(図面上で)、刃物台45(刃物44)の上方位置から下方位置に移動する上支点の状態を示す作動図であり、従動側カム34が同様に上支点にある状態であって、スプリング36の緊張及び/又は伸縮軸部360が伸張されるとともに、長孔310の上限にピン330が位置していることから刃物框33は上方に位置するが、アンロック状態である。図5−3は受け筒体支持材32が上方(図5−2)からさらに←Yの反時計回りに回転し、刃物台45(刃物44)の上方位置から下方位置に移動する下支点の状態を示す作動図であり、従動側カム34が同様に下支点にある状態であって、スプリング36の弛緩及び/又は伸縮軸部360が収縮されるとともに、長孔310の下限にピン330が位置していることから刃物框33は下方に位置する。また図5−4は受け筒体支持材32が下方であって、刃物台45(刃物44)の下方位置でのロック状態を示す作動図であり、スプリング36がさらに弛緩及び/又は伸縮軸部360が収縮されるとともに、また従動側カム34は第一の柱体11に衝止した状態であって、前述の如く、刃物台45(刃物44)の下方位置でロックされており、刃先46で摘採する状態である。即ち、刃先46の下方でのロック状態を示している。そして、刃先46の機能は従来と同様である。図中47は駆動側カム39のストッパーである。この刃物44とは、茶刈刃物、中刈刃物、整枝刃物、均し刃物等を指し、この種の刃物を自由に交換可能な構成とし、利便性、経済性、作業性等の向上を意図する。尚、以上で説明した刃物調整手段30は、一例であり、図示しないが、駆動機構及び/又は可動機構等を介して受け筒体支持材32が可動する構成であれば、採用できる。そして、この従動側カム34とスプリング36及び/又は伸縮軸部360並びに刃物框33等の装置により、刃物44の移動及び/又はロックを確実に行うことを特徴とし、また、安全性に寄与できる利点がある。
【0052】
そして、図中50は第一の柱体11に設けた小型の荷台51に着脱自在に設けた竿であり、この竿50の先端には、袋52を吊下する係止紐54と、この係止紐54を規制するストッパー55を有する。この竿50を利用して袋52を吊下することで、従来の袋用の大型の荷台(図示せず)をなくし、装置の簡略化、小型化又は低コスト化、作業性の向上等に役立つこと、また茶葉の収容の容易化、収容時の茶葉の損傷回避等にも役立つことが考えられる。尚、60は運転席、61は操作機構、Aは茶樹を示す。
【0053】
次に図6〜図10に示した他の一例を説明すると、基本的な構造は前述の例と同様であり説明は省略し、この前述の例にない構成を説明すると、図中70は回転機構であり、この回転機構70は刃物44を支持する刃物台45の回転を司るものであって、この回転機構70は、第二の柱体12及び/又は梁材14より略水平方向に延設した水平框71と、この水平框71の螺子部に回転かつ昇降自在に設けた螺軸72(ハイリードネジ)と、この螺軸72の先端部に軸支した回転部74で構成する。従って、刃物台45が回転することで、螺軸72が水平框71を基に昇降する。この昇降で刃物台45が上下動し、その刃物44の全体が上下動する。即ち、略40mm〜略80mm程度昇降する構成となっている。そして、この刃物台45は、第二の柱体12に設けた左右で位置を異にする挾持片75(固定機構:ストッパー)に挾持される。この例では、刃物台45の少なくとも一方の後端部450が、挾持片75に差込み又は嵌入等により固止される構成である。そして、この挾持片75による後端部450の挾持は一例であり、ボルト、フック等の他の固定機構でも可能である。この刃物台45は原則として中刈刃物を取付ける。尚、前述の回転機構70は一例であり、刃物台45が回転することで、螺軸72が水平框71を基に昇降する構成であれば、他の構成でも可能である。
【0054】
この構成を採用することで、例えば、中刈り作業は、4〜5年に1回行う作業で、900mm前後の茶樹Aを500mm程度の高さまで切落とす。この中刈り作業は、作業をし易くするだけでなく、樹勢の回復等を目的とし、400mm近く茶樹Aを切落とす必要がある。この際に、一度に400mm切落とすことは通常不可能であることに鑑み、本発明は往路(行き)で100mm程度切落とし、復路(戻り)で50mm程度切落とし、一往復で略150mm程度切落とす作業をすることで、通常4〜5回に分けて茶樹Aを低くする構成を、例えば、一回程度省略できる効果があり重宝すること、作業の効率化が図れること等の特徴がある。またこの構成の他の利点は、例えば、片側枕地の茶園の場合、茶刈機を持上げて空送後退する。この空送を利用し、この際に、中刈り作業した方が、作業効率も良くなること、さらにこのように往復走行で中刈り作業を行う場合には、茶樹Aの仕上げ形状が大変綺麗になり、茶樹Aへの影響や茶刈精度の向上に貢献できる利点がある。そして、この回転は、半条刈り茶刈機であるので容易及び/又は安全にできる特徴がある。
【0055】
尚、この他の一例では、軸72の螺子のピッチを変更し、その上下動の高さを調整することで、茶樹A及び/又は中刈り等の多様な高さに調整できる実益がある。またこの他の一例では、中刈刃物を可動側のフレーム10の前進側と、後退側に兼用して取り付け及び/又は使用できる特徴と、作業効率の確保ができる特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】図1は茶園管理装置の一例を説明する一部省略の全体の側面図
【図2】図2は茶園管理装置の全体の平面図
【図3】図3は茶園管理装置の全体の正面図
【図4】図4は茶園管理装置の全体の背面図
【図5−1】図5−1は従動側カムとスプリング及び/又は伸縮軸部並びに移動框、又は受け筒体支持材等の動きを説明する作動図のうち、受け筒体支持材が上方であって、刃物台(刃物)の上方位置でのロック状態を示す作動図
【図5−2】図5−2は受け筒体支持材が上方から反時計回りに回転し(図面上で)、刃物台(刃物)の上方位置から下方位置に移動する上支点の状態を示す作動図
【図5−3】図5−3は受け筒体支持材が上方から反時計回りに回転し、刃物台(刃物)の上方位置から下方位置に移動する下支点の状態を示す作動図
【図5−4】図5−4は受け筒体支持材が下方であって、刃物台(刃物)の下方位置でのロック状態を示す作動図
【図6】図6は鉛直側のフレームと可動側のフレームの関係を説明する一部欠截の要部の拡大正面図
【図7】図7は茶園管理装置の他の一例を説明する一部省略の全体の側面図
【図8】図8は茶園管理装置の他の一例を説明する全体の平面図
【図9】図9は茶園管理装置の他の一例を説明する全体の正面図
【図10】図10は茶園管理装置の他の一例を説明する全体の背面図
【符号の説明】
【0057】
1 鉛直側のフレーム
2 走行部
3 鉛直側の柱体
4 昇降柱体
5 中間フレーム
500 枢軸
501 長孔
7 螺軸
8 ハンドル
10 可動側のフレーム
11 第一の柱体
11a 基端側
111 ブラケット
12 第二の柱体
12a 基端側
13 梁材
14 梁材
15 差渡し材
20 可動手段
21 支持框
22 螺軸
23 ナット
24 ブラケット
25 自在継手
26 回転軸
27 ハンドル
29 支点軸
30 刃物調整手段
31 ガイド板
310 長孔
32 受け筒体支持材
320 受け筒体
33 刃物框
330 ピン
34 従動側カム
340 軸
36 スプリング
360 伸縮軸部
360a 一端
360b 他端
38 歯車機構
380 回転軸
39 駆動側カム
40 昇降ハンドル
44 刃物
45 刃物台
450 後端部
46 刃先
47 ストッパー
50 竿
51 荷台
52 袋
54 係止紐
55 ストッパー
60 運転席
61 操作機構
70 回転機構
71 水平框
72 螺軸
74 回転部
75 挾持片
A 茶樹

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の車輪、クローラ等の走行部にそれぞれ立設した鉛直側の柱体と、この鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体と、この昇降柱体に枢支した中間フレームで構成した略H形の鉛直側のフレームと、この鉛直側のフレームの鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体に設けた門形の可動側のフレームと、この可動側のフレームの昇降及び/又は可動を司る昇降手段及び/又は可動手段と、この可動側のフレームの第一の柱体に可動可能に設けた茶園管理用の刃物を支持する支持機構と、この支持機構の可動を司る刃物調整手段で構成した茶園管理装置。
【請求項2】
左右の車輪、クローラ等の走行部にそれぞれ立設した鉛直側の柱体と、この鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体と、この昇降柱体に枢支した中間フレームで構成した略H形の鉛直側のフレームと、この鉛直側のフレームの鉛直側の柱体に外嵌した昇降柱体に設けた門形の可動側のフレームと、この可動側のフレームの昇降及び/又は可動を司る昇降手段及び/又は可動手段と、この可動側のフレームの第一の柱体に可動可能に設けた茶園管理用の刃物を支持する支持機構と、この支持機構の可動を司る刃物調整手段と、またこの可動側のフレームの第二の柱体に枢着した茶園管理用の他の刃物を支持する支持装置及び/又は固定機構と、この他の刃物の回転を司る回転機構とで構成した茶園管理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の可動手段は、可動側のフレームの第二の柱体に差渡した梁材に固止した対の支持框と、この対の支持框に架承した螺軸と、この螺軸を回転する前記梁材に固止した回転軸と、この回転軸を回転する可動手段用のハンドルで構成した茶園管理装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の刃物調整手段及び/又は支持機構は、対の第一の柱体にそれぞれ固止した長孔を備えた対峙するガイド板と、この対峙するガイド板に昇降自在にそれぞれ遊嵌された刃物台取付け用の受け筒体支持材を備えた刃物框と、この刃物框に一端を、また他端を前記第一の柱体に固止した変形した従動側カムに係止したスプリングと、この従動側カムの軸に設けた歯車機構と、この歯車機構の回転軸に設けた駆動側カムと、この駆動側カムを可動する昇降ハンドルと、前記受け筒体支持材に支持される刃物を備えた刃物台で構成した茶園管理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の刃物框に、刃物台の挿入部を受入れる受け筒体を設ける構成とした茶園管理装置。
【請求項6】
請求項2に記載の回転機構は、前記第二の柱体より略水平方向に延設した水平框と、この水平框の先端に固止し、かつ前記刃物を支持する刃物台が固止された軸と、この軸の螺嵌を可能とした回転部で構成した茶園管理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の回転機構は、前記刃物を支持する刃物台の回転を司る構成であって、この回転機構は、前記第二の柱体より略水平方向に延設した水平框と、この水平框の先端に固止した軸と、この軸に軸支した回転部で構成し、前記刃物台の回転を介して前進時と後退時の刃物の高さを可変可能とした茶園管理装置。
【請求項8】
請求項6に記載の刃物台は、前記回転機構の軸に偏倚して固止する構成とした茶園管理装置。
【請求項9】
請求項2に記載の固定機構は、刃物台が請求項8に記載の如く、前記回転機構の軸に偏倚して固止する構成を採用することを条件とし、この刃物台の固止を司る構成であって、この固定機構は前記第二の柱体に設けた各挾持片とする構成とした茶園管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図5−3】
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【図5−4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−60934(P2007−60934A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−248340(P2005−248340)
【出願日】平成17年8月29日(2005.8.29)
【出願人】(391008294)フルタ電機株式会社 (176)
【Fターム(参考)】