説明

茶葉摘採装置

【課題】本発明は、茶畝に沿って走行しながら茶葉を摘採する走行型茶葉摘採機において、摘採された茶葉を圧力風によって、輸送ダクトに効率的に吹上げ、茶葉収容装置に運ぶと共に、刈刃交換の容易な茶葉摘採装置を提供すること。
【解決手段】摘採装置Aを、下部にバリカン型の刈刃29を設けた刈刃ユニットケース20と圧力風吹込みダクト14,15で構成し、刈刃を保持する刈刃ガイド板30は、刈刃ガイド受板31の溝32に差し込む。刈刃ユニットケース20の後壁25の上部には主吹上げ口23、24を、下部には補助吹込み口21、22を設け、主吹上げ口23、24から圧力風を輸送ダクト38に向けて吹上げると共に、後壁25から刈刃ガイド板30の前縁に向って斜面壁27を設けて、補助吹込み口21、22を覆うように風圧溜り28をつくり、斜面壁27の下端の隙間から圧力風を吹上げること。及び斜面壁27にルーバー孔37を設けて、圧力風を吹上げることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、茶畝に沿って走行しながら茶葉を摘採し、摘採した茶葉を摘採装置から、茶葉収容装置に輸送する形式の走行型茶葉摘採機において、摘採された茶葉を圧力風で効率的に吹上げて、輸送する茶葉摘採装置に関する。
【背景技術】
【0002】
走行型茶葉摘採機において、摘採された茶葉を、摘採装置と茶葉収容装置を繋ぐ輸送ダクト内へ、吹上げ輸送しているものとして、特許文献1がある。特許文献1の圧力風の吹出し口を、刈刃に接近させた形態として特許文献2が開示された。上記の2例では、圧力風の吹出し口から輸送ダクトまでの距離が離れているため、圧力風の力が弱くなり、輸送ダクト内で茶葉が詰まり安い。
そこで特許文献3のように、圧力風の吹出し口を輸送ダクトに接近させた発明が開示された。
【特許文献1】特開2004−154021号公報
【特許文献2】特開2006−50963号公報
【特許文献3】特開2007−28925号公報
【特許文献4】特開2008−35706号公報
【特許文献5】特願2007−011753
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
刈刃の全長は、畝巾に合わせて約1.8mあり、特許文献1、2のように圧力風の吹出し口が刈刃の直後の場合、吹出し口の横巾は刈刃と同じ約1.8mを必要とする。約1.8mの巾で吹出す圧力風は、刈刃ユニットケース左右のカバーで、輸送ダクトの巾約1mにまで絞られ、輸送ダクトに向って吹上げられる。圧力風を絞ることと、圧力風の吹出し口から輸送ダクトが離れていることで、輸送ダクト内では圧力風はかなり弱くなる。この為、大量の茶葉の輸送は困難で、摘採スピードを上げると葉詰りが生じる。圧力風を輸送ダクト内でも十分な強さにするためには、強大な送風ファンを必要とする。
【0004】
また、特許文献3のように圧力風の吹出し口を輸送ダクトに近くすると、輸送ダクト内の圧力風は強くなるが、刈刃からは遠くなり、摘採された茶葉を吸引する力が弱くなる。この場合もこれを補うためには、送風ファンを強大にしなければならない。
【0005】
上記の欠陥を解決するために、当該出願人は特許文献5で、圧力風の吹出し口を刈刃の直後と輸送ダクトの近くの二箇所に設ける出願をしている。一方、圧力風の吹出し口を刈刃の直後に設ける方法では、特許文献4のような改善がなされているが、十分な効果は得られていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、出願人は特許文献5を基にして、研究を重ね課題を解決した。請求項1の発明は、刈刃ガイド板と刈刃ガイド受板で構成される、刈刃ユニットケースの底板を底辺とし、刈刃ユニットケースの後壁と、刈刃後部と該後壁を結ぶ斜面壁で構成された断面三角形の空間を、刈刃の全巾に渡って設けて風圧溜りとし、風圧溜りと送風ファンを、刈刃ユニットケースの上方に立上げた輸送ダクトの背面に沿って吹き降ろす送風ダクトで繋ぐ、という手段を用いる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1において、斜面壁にルーバー孔を設け、ルーバー孔から上方に圧力風を吹上げる、という手段を用いる。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1において、斜面壁下端と刈刃ガイド板の間に隙間を設け、刈刃後方で隙間の前面に、隙間よりやや高い立上り壁を設け、隙間から前方に吹出す圧力風の方向を変え、上方に吹上げる、という手段を用いる。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1、2、3において、刈刃ユニットケースの後壁に、輸送ダクトに向けて直接、圧力風を上方に吹上げる主吹上げ口を設ける、という手段を用いる。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4において、風圧溜りに接続する送風ファンと、主吹上げ口に接続する送風ファンを別にするという手段を用いる。
【0011】
請求項6の発明は、請求項4において、輸送ダクトの背面に沿って吹き降ろした圧力風を分岐し、一方を反転させ、上方に吹上げて主吹上げ口と接続し、他方をそのまま吹き降ろして風圧溜りと接続する、という手段を用いる。
【0012】
請求項7の発明は、刈刃ユニットケース後壁に設けた、二つの主吹上げ口から吹上げる圧力風で運ばれる茶葉を、茶葉収容装置と接続した一つの輸送ダクトで運ぶ、ことを特徴とした請求項1、2、3、4、5、6記載の茶葉摘採装置から成るものである。
【0013】
請求項8の発明は、刈刃ガイド受板を上下二枚の構成とし、上板と下板の間に刈刃ガイド板を挟むだけの隙間を設け、この隙間に刈刃ガイド板を挿入したり、引抜いたりすることで、刈刃ガイド板を脱着自在とするという手段を用いる。
【0014】
請求項9の発明は、請求項3において、斜面壁下端と刈刃ガイド板の隙間、斜面壁前端と該立上り壁との隙間、に合わせたコマを一定間隔で、刈刃全長に設けるという手段を用いる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明では、断面三角形の空間を、刈刃の全長に渡って設けて風圧溜りとし、これに圧力風の送風ダクトを接続しているので、刈刃の全長に渡って風圧が均一となり、刈刃のどの位置でも、同じ強さの圧力風を吹出すことが出来る。
【0016】
請求項2の発明では、斜面壁のルーバー孔から上方に吹上げる圧力風で、摘採された茶葉をやわらかに、主吹上げ口まで運ぶことが出来る。特に雨で濡れた茶葉が斜面壁に張り付くのを防ぐことが出来る。また多数のルーバー孔の方向を揃えて開けることで、圧力風が横方向に流れるのを防ぎ、吹出す方向を揃えることができる。
【0017】
請求項3の発明では、斜面壁下端と刈刃ガイド板の間の隙間および、その前方の立上り壁との隙間の調節で、圧力風の強さを容易に加減できる。また斜面壁下端と刈刃ガイド板の接合部を密封しなくてもよいので、風圧溜りの工作が容易となる。
【0018】
請求項4の発明では、主吹上げ口から吹上げる圧力風が、輸送ダクトを経由して、茶葉を茶葉収容装置まで運ぶ主推進力となる。こうすれば、風圧溜りから吹上げる圧力風は、摘採された茶葉を主吹上げ口まで運ぶ力だけでよい。また主吹上げ口から吹上げる圧力風が、刈刃近くの空気を吸引するので、風圧溜りから吹上げる圧力風を助けている。
【0019】
請求項5の発明では、風圧溜りに高い圧力が出るファンを接続して、狭い隙間から強い圧力風を吹出させ、主吹上げ口には風量の多いファンを接続して、大量の茶葉の輸送を可能とし、双方のファンの特徴に合ったものを使用することで効果を上げることができる。
【0020】
請求項6の発明では、風圧溜りに接続するファンと主吹上げ口に接続するファンを同一にすることで、送風ダクトを簡単にし、ファンの数を減らし、製作コストを下げることができる。
【0021】
請求項7の発明では、輸送ダクト一つとすることで、ダクトの寸法が大きくなり、輸送抵抗が少なくなり、輸送ダクト内で茶葉の詰まりを防止できる。また、輸送ダクト一つとすることで製作コストを下げることができる。
【0022】
請求項8の発明では、刈刃の交換、修理を容易にすることができる。
【0023】
圧力風が吹出す数ミリの隙間を、刈刃全体に渡って揃えるのは非常に困難である。請求項9の発明では、コマを設けることによって、この隙間を一定にし、圧力風の強さを均一に揃えると同時に、流れの方向を上向きに整流し、横に流れることを防ぐ効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は走行型茶葉摘採機の正面図、図2は側面図であって、茶畝Tに合わせた間隔で左右に設けられたクローラ型の走行装置1、2を、門型枠3で固着し、作業者が乗用して作業する機体の躯体、及び走行部を構成している。
前記機体の略中央の前部には、茶畝の高さに合わせて昇降可能な摘採装置Aが設けられている。機体前部には二個のファン5、6が設けてあり、フレキシブルホース7,8によって、輸送ダクト38の背面の送風ダクト10、11と繋がり、摘採装置Aに圧力風を送っている。摘採装置Aで摘採された茶葉は、圧力風によって輸送ダクト38内を吹上げられて、機体後部の茶葉収容装置39に送られる。
【0025】
図3に摘採装置Aの断面図を示し、図4に摘採装置Aと輸送ダクト38、送風ダクト10、11の関係を背面からみたところを示している。
摘採装置Aは、下部にバリカン型の刈刃29を設けた、刈刃ユニットケース20及び圧力風吹込みダクト14、15で構成されている。刈刃29は、茶畝Tの上辺形状に沿うように、正面から見て扁平状のアーチ形をした上下の刃が、刈刃ガイド板30に保持され、交互に動いて茶葉を摘採する構造となっている。
刈刃駆動部40は、刈刃の中央部に設けてあるが、左右の端でもよい。刈刃ガイド板30は、刈刃ユニットケース20の底辺を構成する刈刃ガイド板受板31に設けた溝32に差込まれ、左右のボルト33で刈刃ユニットケース20に固定する。
【0026】
刈刃ユニットケース20は後壁25、前壁26および左右壁で刈刃29を囲むようにしてある。左右壁は、下端を刈刃29の全長とほぼ同じ巾とし、上方に向って、テーパー状に絞られ、上部の輸送ダクト38と接続する。前壁26の下方は茶葉を受入れるため、刈刃29から適宜な高さまで開放されている。後壁25には上部に主吹上げ口23、24、下部に補助吹込み口21、22が開けてあり、背後には圧力風吹込みダクト14、15が接続している。圧力風吹込みダクト14、15の上部は輸送ダクト38の背面に沿って吹き降ろす圧力風の送風ダクト10、11が接続している。
【0027】
圧力風吹込みダクト14、15の中央部は、それぞれ仕切壁16、17で区切られている。仕切壁16、17はU字型に反転して、主吹上げ口23、24の下縁に接続している。上縁には吹上げガイド板18、19が設けてある。
後壁25の主吹上げ口23、24の下から、刈刃ガイド板30の前縁に向って斜面壁27が設けてあり、後壁25と、刈刃ガイド板30と刈刃ガイド受板31で構成する、刈刃ユニットケース20の底板で囲まれた断面三角形の空間で風圧溜り28をつくる。
【0028】
実施例1では、斜面壁27の下端は寸法xの隙間があけてある。斜面壁27の前面には寸法yの隙間をあけて立上り壁36を設け、風圧溜り28から吹出す圧力風が上方に吹上げるようにする。xとyで出来る隙間35から吹上げる圧力風は、刈刃の左右、どの場所でも同じ強さでなければならない。その為、隙間35を同じ寸法にしなければならない。この為、実施例では図5、図6に示すように刈刃全長に渡って、一定間隔でコマ34を設ける。コマ34は吹上げる圧力風の邪魔にならないように薄くする。コマ34の寸法x、yはファン5、6の能力と主吹上げ口23、24の関係で変わるが、実施例では、x=6ミリ、y=8ミリとした。
【0029】
実施例2として、図7に斜面壁27にルーバー孔37を設けた場合を示す。この実施例ではルーバー孔37は、斜面壁27の下側から三段とし、左右方向は刈刃の全長に渡って分布させる(図8参照)。薄板に開けたルーバー孔を通過する風は、開けられた方向によって、その風向きが決まる。ルーバー孔37は風圧溜り28から吹出す圧力風が、上方に向って吹上げる方向になるように開ける。図9にルーバー孔37の詳細を示す。実施例では1ケのルーバー孔37の大きさはa=25ミリ、b=8ミリ、c=3ミリとした。斜面壁27にルーバー孔37を設ける場合は、斜面壁27の下端と刈刃ガイド板30が接するようにして、圧力風が前方に逃げないようにする。しかし、わずかな隙間35を設け、ルーバー孔37と隙間35から吹上げる圧力風を併用してもよい。その場合は、立上り壁36が必要となる。この場合、隙間35から吹上げる圧力風は弱くてもよい。
【0030】
実施例3として図11、12、13に、主吹上げ口23、24と風圧溜り28に接続するファンを別にした場合を示す。4は風圧溜り28供給専用の追加ファンである。フレキシブルホース9によって送風ダクト12に繋がり、分岐ダクト13によって、左右の圧力風吹込みダクト14、15に接続している。圧力風吹込みダクト14、15は仕切り壁16、17で分けられている。送風ダクト10、11は主吹上げ口23、24の側へ、分岐ダクト13は補助吹込み口21、22の側へ繋げる。
分岐ダクト13の延長線上に、ガイド板41を設ければ、分岐ダクト13から吹き降ろす圧力風の誘導に効果的である。
【0031】
次に茶葉摘採装置の作用について説明する。
茶畝Tを跨いで走行装置1、2を走行させ、摘採装置Aの高さを、図示してない駆動装置により上下させ、バリカン型の刈刃29を、茶畝T表面の茶葉の刈取り高さに合わせる。次いでファン5、6と刈刃29を駆動させて、ゆっくりと機体を走行させ摘採作業を行う。ファン5、6で発生する圧力風は、フレキシブルホース7、8を通り、送風ダクト11、12を介して、圧力風吹込みダクト14、15に送られる。圧力風吹込みダクト14、15の内部は仕切り壁16、17で区分けされているので、一方は吹上げガイド板18、19と仕切り壁16、17に誘導されて、主吹上げ口23、24から刈刃ユニットケース20内に吹上げる。他方は補助吹込み口21、22から、風圧溜り28に送られる。
【0032】
風圧溜り28に入った圧力風は、一旦、風圧溜り28に貯められ、斜面壁27の下端、或いは、ルーバー孔37から刈刃ユニットケース20内に吹上げる。風圧溜り28は刈刃29の全長に渡って設けた空間なので、刈刃29のどこでも同じ強さの圧力風を出すことが出来る。主吹上げ口23、24から吹上げる圧力風は、エゼクター効果により、刈刃付近の空気を吸引する。摘採された茶葉は、この吸引風と斜面壁27の下端から吹上げる圧力風、及びルーバー孔37から吹上げる圧力風により、主吹上げ口23、24まで運ばれ、主吹上げ口23、24から吹上げる圧力風によって、輸送ダクト38を通り、茶葉収容装置39に送られる。
【0033】
次に、刈刃29の脱着手順について説明する。第10図は刈刃29を外した場合を示している。刈刃29は刃砥ぎ、修理などで常に交換の必要がある。また、刈取る茶葉が、柔らかな新芽か、硬葉か、硬い枝かなどで、その目的に適した刈刃と、常に交換する必要がある。刈刃ガイド板30は刈刃ガイド受板31の溝32に差し込み、両端のボルト33で刈刃ユニットケース20に固定してある。このボルト33を外せば、簡単に刈刃29を刈刃ガイド板30に付けたまま、刈刃ユニットケース20から外すことが出来る。
【0034】
次に図11、12、13により、ファンを主吹上げ口23、24用と風圧溜り28用に分けた場合の作用を説明する。実施例3では専用ファン4をファン5、6の回転軸にセットしてある。専用ファン4で発生した圧力風はフレキシブルホース9を通り、送風ダクト12から分岐ダクト13により左右に分かれて、圧力風吹込みダクト14、15の風圧溜り28側に繋がり、風圧溜り28から斜面壁27の下端の隙間35、またはルーバー孔37から吹上げる。ファン5、6の発生する圧力風は圧力風吹込みダクト14、15の主吹上げ口23、24側に繋がっている。図3の実施例では、送風ファン5、6の圧力風は主吹上げ口23、24側と風圧溜り28側の両方に繋がっているので、それぞれ独立に風量、風圧を設定出来ない。
【0035】
主吹上げ口23、24は、輸送ダクト38内を大量の茶葉を茶葉収容装置39まで運ぶので、大風量のファンを必要とする。風圧溜り28側は狭い隙間から、強い圧力風を吹出させるため、風量は少なくてもよいが、高い風圧のファンを必要とする。専用ファン4は風圧溜り28側専用として、独立しているのでこの目的に合ったファンを選定できる。主吹上げ口23、24側のファン5、6も同様に目的に合ったものを選定できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の摘採装置を備えた走行型茶葉摘採機の正面図
【図2】本発明の摘採装置を備えた走行型茶葉摘採機の側面図
【図3】本発明の摘採装置の断面図
【図4】摘採装置を後面から見た図
【図5】コマ34を示す刈刃付近の断面図
【図6】コマ34の位置を示す図
【図7】ルーバー孔37の断面図
【図8】ルーバー孔37の配置を示す図
【図9】ルーバー孔37の詳細図(平面、正面、断面)
【図10】刈刃29の脱着の説明図
【図11】送風ファンを分けた実施例3の正面図
【図12】実施例3の送風ダクトを示す後面図
【図13】実施例3の送風ダクトを示す側面図
【符号の説明】
【0037】
A…摘採装置、T…茶畝、
1、2 走行装置
3 門型枠
4 専用ファン
5、6 ファン
7、8 フレキシブルホース
9、 フレキシブルホース
10、11 送風ダクト
12 送風ダクト
13 分岐ダクト
14、15 圧力風吹込みダクト
16、17 仕切壁
18、19 吹上げガイド板
20 刈刃ユニットケース
21、22 補助吹込み口
23、24 主吹上げ口
25 後壁
26 前壁
27 斜面壁
28 風圧溜り
29 刈刃
30 刈刃ガイド板
31 刈刃ガイド受板
32 溝
33 ボルト
34 コマ
35 隙間
36 立上り壁
37 ルーバー孔
38 輸送ダクト
39 茶葉収容装置
40 刈刃駆動部
41 ガイド板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
刈刃ガイド板と刈刃ガイド受板で構成する、刈刃ユニットケースの底板を底辺とし、刈刃ユニットケースの後壁と、刈刃後部と該後壁を結ぶ斜面壁で構成された断面三角形の空間を、刈刃の全巾に渡って設けて風圧溜りとし、風圧溜りと送風ファンを、刈刃ユニットケースの上方に立上げた輸送ダクトの背面に沿って、吹き降ろす送風ダクトで繋いだことを特徴とした茶葉摘採装置。
【請求項2】
請求項1において、斜面壁にルーバー孔を設け、ルーバー孔から上方に圧力風を吹上げることを特徴とした茶葉摘採装置。
【請求項3】
請求項1において、斜面壁下端と刈刃ガイド板の間に隙間を設け、刈刃後方で隙間の前面に、隙間よりやや高い立上り壁を設け、隙間から前方に吹出す圧力風の方向を変え、上方に吹上げることを特徴とした茶葉摘採装置。
【請求項4】
請求項1、2、3において、刈刃ユニットケースの後壁に、輸送ダクトに向けて直接、圧力風を上方に吹上げる主吹上げ口を設けることを特徴とした茶葉摘採装置。
【請求項5】
請求項4において、風圧溜りに接続する送風ファンと、主吹上げ口に接続する送風ファンを別にしたことを特徴とした茶葉摘採装置。
【請求項6】
請求項4において、輸送ダクトの背面に沿って吹き降ろした圧力風を分岐し、一方を反転させ、上方に吹上げて主吹上げ口と接続し、他方をそのまま吹き降ろして風圧溜りと接続したことを特徴とした茶葉摘採装置。
【請求項7】
刈刃ユニットケース後壁に設けた、二つの主吹上げ口から吹上げる圧力風で運ばれる茶葉を、茶葉収容装置と接続した一つの輸送ダクトで運ぶ、ことを特徴とした請求項1、2、3、4、5、6記載の茶葉摘採装置。
【請求項8】
刈刃ガイド受板を上下二枚の構成とし、上板と下板の間に刈刃ガイド板を挟むだけの隙間を設け、この隙間に刈刃ガイド板を挿入したり、引抜いたりすることで、刈刃ガイド板を脱着自在としたことを特徴とした茶葉摘採装置。
【請求項9】
請求項3において、斜面壁下端と刈刃ガイド板の隙間、斜面壁前端と該立上り壁との隙間に合わせたコマを、一定間隔で刈刃全長に設けたことを特徴とした茶葉摘採装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−273438(P2009−273438A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−130238(P2008−130238)
【出願日】平成20年5月18日(2008.5.18)
【出願人】(000145116)株式会社寺田製作所 (90)
【Fターム(参考)】