説明

蛍光ランプ

【課題】消灯後に十分な照度が得られて、しかも十分な耐久性を備える残光型蛍光ランプを提供する。
【解決手段】ガラスバルブ2の内面に積層された第1の発光層3と第1の発光層3の上に積層された第2の発光層4を備え、第1の発光層3は長残光性の蛍光体で形成され、第2の発光層4は通常の蛍光体で形成される蛍光ランプ1において、第1の発光層3を形成する長残光性の蛍光体粒子の平均粒径は、15μmを超え、かつ20μm以下であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光ランプ、特に、消灯後相当の時間が経過しても物の識別が可能な残光を呈する蛍光ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
消灯後相当の時間が経過しても物の識別が可能な残光を呈する蛍光ランプ(以下、本明細書において、「残光型蛍光ランプ」ということがある)が知られている。例えば、特許文献1あるいは特許文献2には、ガラスを素材とする外套管(ガラスバルブ)の内面に第1の発光層を備え、第1の発光層の上に、第2の発光層が積層された残光型蛍光ランプが開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の残光型蛍光ランプの第1の発光層は、長残光性を有する蛍光体として、一般式MAl24で表される化合物で、Mはカルシウム,ストロンチウム,バリウムからなる群から選択された1つ以上の金属元素からなる化合物を母結晶にした蓄光性蛍光体を含んでいる。また第2の発光層は、例えばハロリン酸塩蛍光体(Ca10(PO46FCl:Sb/Mnなど)や希土類蛍光体(Y23:Eu,LaPO4:Ce/Tb,(SrCaBaMg)5(PO43Cl:Euなど)などの1種又は2種以上の通常の蛍光体(長残光性を持たない蛍光体)を含んでいる。
【0004】
一般に、蛍光体の発光効率は蛍光体粒子の粒径に依存し、粒径が大きい場合に発光効率が高くなることが知られている。残光型蛍光ランプは、消灯後も所定の照度が得られるように高い発光効率が求められる。そのため第1の発光層を形成する蛍光体粒子の粒径を大きくすると、消灯後の照度を確保するのに都合がよい。しかし、粒径を大きくすると、蛍光体粒子間の隙間も大きくなるので、ガラスバルブに封入された水銀原子がこの隙間に入り込んで、蒸発・凝縮を繰り返す。その結果、蛍光体粒子が剥落しやすくなる(特許文献2,第0037、0038段落)。
【0005】
そのため、この特許文献2に記載の残光型蛍光ランプでは、蓄光性蛍光体の平均粒径を10μmとするとともに、第1の発光層中に粒度分布が0.3〜5μmのα−アルミナを混入して、蓄光性蛍光体粒子間の隙間に入り込むのを妨げている(特許文献2,第0040段落)。
【0006】
また、特許文献3には、第1の発光層を形成する蛍光体粒子の平均粒径を3〜15μmにすることが記載されている。
【0007】
なお、長残光性を有する蛍光体の具体的な組成等は、特許文献1〜3に記載されているが、これらの他に多くの物質が知られている。例えば、特許文献4には、2価のユーロピウムで付活されたアルミン酸塩であって、発光ピーク波長(蛍光体から放出される発光スペクトルにおいて、光度が最大になる波長)が、520nm、490nm及び440nm付近にある残光性蛍光体の化学組成式と結晶構造が開示されている。また、特許文献5には、珪酸マグネシウム・ストロンチウム系蛍光体であって、発光ピーク波長が467nmにある蓄光性蛍光体と、珪酸ストロンチウム・アルミニウム系蛍光体であって、発光ピーク波長が490nmにある蓄光性蛍光体について詳しく記載されている。
【0008】
また、照明光の波長が500nm前後の時に、ヒトの眼の桿体細胞の感度が最大になること、つまり、ヒトの眼が暗順応している時には、波長500nmの光で照明すれば、照度が低くても、物がよく見えることが知られている(例えば、特許文献5)。また、ヒトは波長460nm前後の光線を浴びるとメラトニンの分泌が抑制されて、入眠しにくくなることも知られている(特許文献6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3516533号公報
【特許文献2】特開2005−272597号公報
【特許文献3】特開平9−265946号公報
【特許文献4】特開平8−73845号公報
【特許文献5】特開2009−249395号公報
【特許文献6】特開2007−130182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献2あるいは特許文献3にあるように、蛍光体粒子の平均粒径を小さくすると、蛍光体粒子間の隙間が小さくなって、水銀原子が進入しにくくなるので、蛍光体粒子の剥落は抑制される。しかし、蛍光体粒子の平均粒径を小さくすると、蛍光体粒子の発光効率が低くなるので、所望の明るさを得るのが難しくなるという問題があった。また、蛍光体粒子の量を増やせば、第1の発光層が厚くなるので、第1の発光層が剥落しやすくなるという問題もあった。
【0011】
本発明は、以上のような背景に鑑みて成されたものであり、消灯後に十分な照度が得られて、しかも十分な耐久性を備える蛍光ランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の蛍光ランプは、外套管の内面に積層された第1の発光層と前記第1の発光層の上に積層された第2の発光層を備え、前記第1の発光層は長残光性の蛍光体で形成され、前記第2の発光層は通常の蛍光体で形成される蛍光ランプにおいて、前記第1の発光層を形成する長残光性の蛍光体の平均粒径は、15μmを超え、かつ20μm以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第1の発光層を形成する長残光性の蛍光体粒子の平均粒径が、15μmを超え、かつ20μm以下の範囲にあるので、高い発光効率が得られ、その結果、消灯後にも十分な照度が確保できる。また、この場合の蛍光体粒子間の隙間は、なお十分に狭いので、第1の発光層の剥落は抑制されて、十分な耐久性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す蛍光ランプの側面図である。
【図2】蛍光ランプを図1のA−A’線で切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態の一例を示す蛍光ランプ1の側面図であり、要部を断面図示している。又、図2は、蛍光ランプ1を図1のA−A’線で切断した断面図である。蛍光ランプ1は直管形のガラスバルブ2を備え、ガラスバルブ2の内面に第1の発光層3を形成し、第1の発光層3の上に第2の発光層4を積層して構成される。また、ガラスバルブ2の両端には口金5と電極6が取り付けられていて、電極6は口金5を介して、図示しない外部の電源に接続される。また、ガラスバルブ2の内部には希薄なガス(アルゴン等)と少量の水銀が封入されている。
【0017】
言うまでもないことだが、外部の電源によって左右の電極6の間に電位差を与えると放電が発生し、紫外線が放出され、該紫外線が第1の発光層3及び第2の発光層4に含まれる蛍光体を励起して、可視光を発生させる。
【0018】
第1の発光層3は、長残光性を有する1種又は2種以上の蛍光体を含む発光層である。
【0019】
長残光性を有する蛍光体(以下、「残光性蛍光体」という)は、例えば、一般式MAl24 で表される化合物で、Mはカルシウム,ストロンチウム,バリウムからなる群から選択された1つ以上の金属元素からなる化合物を母結晶にした蓄光性蛍光体であり、付活剤としてユ−ロピウム(Eu)が用いられる他、共付活剤としてジスプロシウム(Dy),ネオジム(Nd)などが使用される。この残光性蛍光体の平均粒径は、15μmを超え、20μm(FSSS:フィッシャー・サブ・シーブ・サイザ)以下となる範囲に設定される。残光性蛍光体の平均粒径をこの範囲に設定すると、緻密で薄い第1の発光層3が形成される。
【0020】
なお、残光性蛍光体の粒径の調整は、残光性蛍光体の製造工程のいずれかで行えばよい。例えば、結晶化工程において結晶の成長を調節して、所望の大きさの結晶を得るようにしてもよいし、結晶化工程の後に粉砕工程を設けて、所望の粒径になるまで結晶を粉砕してもよい。結晶の粉砕には、例えば、ボールミル、ジェットミル、衝撃粉砕機等を使用する。また、粉砕工程の後に分級工程を設けて、所望の粒径の粒子を取り出すようにしてもよい。分級機には、気流を利用するもの、液体中での沈降速度の差を利用するもの、スクリーンを使用するものなど、各種のものがあるので、適宜選択して使用すればよい。
【0021】
第1の発光層3を構成する残光性蛍光体は、蛍光ランプ1の用途や使用場所等に応じて、最適なものを選ぶことができる。
【0022】
例えば、ユ−ロピウム,ネオジム,イットリウム付活アルミン酸カルシウム蛍光体(CaAl24:Eu/Nd/Y)は波長430nmに発光ピークがある。そのため、この物質で、第1の発光層3を構成すれば、メラトニンの分泌抑制作用のピーク(460nm)から離れた残光が得られるので、ヒトの入眠を妨げることが少ない。したがって、この物質を使用する蛍光ランプ1は寝室の照明に適している。
【0023】
また、ユ−ロピウム,ジスプロシウム付活アルミン酸ストロンチウム蛍光体(Sr41425:Eu/Dy)は波長490nmに発光ピークがある。そのため、この物質で、第1の発光層3を構成すれば、ヒトの眼の桿体細胞の感度のピーク(500n)に近い残光が得られるので、照度が低くても、物がよく見える。この残光の波長はメラトニンの分泌抑制作用のピークからも離れているので、ヒトの入眠を妨げることも少ない。したがって、この物質を使用する蛍光ランプ1は寝室の照明に特に適している。
【0024】
このように、第1の発光層3を構成する残光性蛍光体の発光ピークを、メラトニンの分泌抑制作用のピーク(460nm)から離し、ヒトの眼の桿体細胞の感度のピーク(500nm)に近づけると、寝室の照明に適した蛍光ランプ1が得られる。例えば、第1の発光層3を構成する残光性蛍光体の発光ピークとなる波長が、480nmから520nmの範囲にあるようすると、よい結果が得られる。
【0025】
第2の発光層4は、通常の蛍光体、つまり、長残光性を備えない1種又は2種以上の蛍光体で形成される発光層である。通常の蛍光体には、例えば、ハロリン酸塩蛍光体(Ca10(PO46 FCl:Sb/Mnなど)や希土類蛍光体(Y23:Eu,LaPO4:Ce/Tb,(SrCaBaMg)5(PO43Cl:Euなど)がある。
【0026】
本実施形態では、赤色に発光するR蛍光体、青色に発光するB蛍光体及び緑色に発光するG蛍光体からなる3種の蛍光体で第2の発光層4を形成している。つまり、本実施形態において、第2の発光層4は、いわゆる3波長蛍光体で形成されていて、R蛍光体、B蛍光体及びG蛍光体の量を調整することによって、所望の発光色を得ることができる。
【0027】
また、本実施形態では、第2の発光層4を形成する通常の蛍光体(R蛍光体、B蛍光体及びG蛍光体)の平均粒径は5μmになるように調整している。また、第2の発光層4の厚さは30μm以下になるように調整している。
【0028】
なお、R蛍光体は、例えば、612nmに発光ピ−クを有するユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体(Y23:Eu)である。B蛍光体は、例えば、453nmに発光ピ−クを有するユ−ロピウム付活リン酸ストロンチウム・カルシウム・バリウム・マグネシウム蛍光体((SrCaBaMg)5(PO43Cl:Eu)である。G蛍光体は、例えば、544nmに発光ピ−クを有するセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体(LaPO4:Ce/Tb)である。
【0029】
このように、蛍光ランプ1においては、第1の発光層3を形成する長残光性を有する蛍光体の平均粒径を、15μmを超え、20μm以下の範囲にしているので、発光効率と難剥落性のバランスの取れた第1の発光層3が得られる。つまり、第1の発光層3は蛍光ランプ1の消灯後に十分な光量の残光を発することができ、しかも蛍光体の剥落は十分に抑制される。したがって、消灯後に十分な照度が得られて、しかも十分な耐久性を備える残光型蛍光ランプが実現される。
【0030】
以上、蛍光ランプ1を例にして、本発明の具体的実施態様を説明したが、これらは例示であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明は、特許請求の範囲で示された技術的思想の範囲において、自由に応用、変形あるいは改良して実施できる。
【0031】
例えば、本発明の適用対象は蛍光ランプ1のような直管形の蛍光ランプには限定されない。環形蛍光ランプ、電球形蛍光ランプ、あるいは、いわゆるコンパクト形等々、各種の形状、形態の蛍光ランプに本発明を適用できる。
【0032】
また、上記実施形態の説明においては、蛍光ランプ1の構成要素として、ガラスバルブ2、口金5及び電極6を例示したが、これらを全て備えることは十分条件ではあっても必要条件ではない。
【0033】
例えば、上記実施形態の説明において、外套管の具体例としてガラスバルブ2を示したが、外套管はガラスを素材とするものには限定されない。希ガス等を保持できる気密性と、蛍光体から放射される光線を外部に放出できる透光性が確保できるならば、ガラス以外の素材で外套管を構成してもよい。
【0034】
あるいは、ガラスバルブ2の外周面に保護層を備えてもよい。保護層は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材で構成される。樹脂材のシートを筒形に成形して、該筒形のシートの中にガラスバルブ2を挿入して、その後、150〜200℃で加熱して収縮させて、シートをガラスバルブ2に密着させて、保護層が形成される。保護層を備えるとガラスバルブ2が破損しても破片が飛散しない。
【0035】
また、口金5を備えない蛍光ランプ1を想定することもできる。例えば、電極6の端子をガラスバルブ2の外に露出させて、該端子を電源に接続することもできる。
【0036】
また、上記実施形態の説明において、第1の発光層3、第2の発光層4に含まれる蛍光体について、具体的な物質名を例示したが、これらに限定されないことは言うまでもない。また、第1の発光層3を、複数種の残光性蛍光体で形成して、所望の色の残光が得られるようにしても良い。また、第2の発光層4は、いわゆる3波長蛍光体で形成されているものに限定されない。第2の発光層4を形成する蛍光体は、1種だけであってもよいし、2種あるいは4種以上であってもよい。
【0037】
また、請求項2に係る発明の実施形態として、蛍光ランプ1の消灯後に波長490nmの残光が発生する蛍光ランプ1を示し、かかる残光を発生させる具体的手段として、第1の発光層3に、ユ−ロピウム,ジスプロシウム付活アルミン酸ストロンチウム蛍光体(Sr4 Al1425:Eu/Dy)を含ませる例を示したが、請求項2に係る発明の技術的範囲は、このようなものには限定されない。請求項2に係る発明は、第1の発光層3が発する残光の発光ピーク波長が480nmから520nmの範囲にあれば十分である。また、480nmから520nmの範囲に発光ピークがある残光性蛍光体には、各種の物質が知られているので、それらを、適宜選択すればよい。例えば、特許文献4に記載されている2価のユーロピウムで付活されたアルミン酸塩の中から、所望の発光ピーク波長が得られる化学組成式と結晶構造を捜して、該化学組成式と結晶構造を備える物質で第1の発光層3を形成してもよい。あるいは、特許文献5に記載された珪酸ストロンチウム・アルミニウム系蛍光体を使って、残光の発光ピーク波長が490nmになるようにしてもよい。
【0038】
また、第1の発光層3及び第2の発光層4には、蛍光体以外の物質が含まれていてもよい。例えば、結着剤としてアルミナの超微粒子(粒径0.05μm)が含まれていてもよい。あるいは、ガラスバルブ2内の不純ガス(蛍光ランプ1の製造時に、第1の発光層3、第2の発光層4あるいは電極6の素材から発生して、除去できなかったガス、例えば、蛍光体溶液中にバインダーとして含まれていた高分子材料やセルロース系の物質が蒸発して発生したガス、あるいは電極6のフィラメントの表面に塗布された熱電子放出物質から発生したガスなど。)を吸着するために、酸化マグネシウムの粒子が含まれていてもよい。また、第1の発光層3に金属酸化物の微粒子、例えば、α−アルミナ、γ−アルミナ、TiO、SiO、MgO、Yなどの微粒子を添加すれば、第1の発光層3のピンホールの発生を防ぎ、発光強度の低下を防ぐことができる。
【0039】
また、蛍光ランプ1は、第1の発光層3、第2の発光層4以外の機能層を備えていてもよい。例えば、ガラスバルブ2と第1の発光層3の間に透光性を有する紫外線反射層を、例えば、平均粒径が30〜50μmのアルミナ(Al)あるいはマグネシア(MgO)で形成してもよい。紫外線反射層を備えると、第1及び第2の発光層3、4を透過した紫外線がガラスバルブ2の外に放出されることなく、再び第1及び第2の発光層3、4に戻って、蛍光体を励起するので、発光効率が向上する。
【0040】
また、ガラスバルブ2と第1の発光層3の間、あるいは、ガラスバルブ2と紫外線反射層の間に、導電性被膜を備えてもよい。導電性被膜は、例えば、加熱状態のガラスバルブ2に塩化錫を含む溶液を吹き付けて形成される。導電性被膜を備える蛍光ランプ1は、ラピッドスタート式の点灯回路を備えた照明器具に適用できる。
【0041】
あるいは、第1の発光層3に含まれる蛍光体と水銀の反応を抑制して、第1の発光層3に含まれる蛍光体の劣化と水銀の消費を抑制する蛍光体保護層を、第1の発光層3と第2の発光層4の間に備えてもよい。蛍光体保護層は、例えば、ランタンを金属粒子として、あるいは、酸化物、水酸化物として含んで形成される。あるいは、ランタンに代えて、イットリウムを使って蛍光体保護層を形成することもできる。
【0042】
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0043】
(付記1)外套管の内面に積層された第1の発光層と前記第1の発光層の上に積層された第2の発光層を備え、前記第1の発光層は長残光性の蛍光体で形成され、前記第2の発光層は通常の蛍光体で形成される蛍光ランプにおいて、前記第1の発光層を形成する長残光性の蛍光体の平均粒径は、15μmを超え、かつ20μm以下であることを特徴とする蛍光ランプ。
【0044】
(付記2)前記第1の発光層を形成する長残光性の蛍光体の発光ピーク波長は、480nmから520nmの範囲にある
ことを特徴とする付記1に記載の蛍光ランプ。
【0045】
(付記3)前記第2の発光層を形成する通常の蛍光体の平均粒径は、5μm以下である
ことを特徴とする付記1又は付記2に記載の蛍光ランプ。
【0046】
(付記4)前記第2の発光層の膜厚は、30μm以下である
ことを特徴とする付記3に記載の蛍光ランプ。
【符号の説明】
【0047】
1 蛍光ランプ
2 ガラスバルブ
3 第1の発光層
4 第2の発光層
5 口金
6 電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外套管の内面に積層された第1の発光層と前記第1の発光層の上に積層された第2の発光層を備え、前記第1の発光層は長残光性の蛍光体で形成され、前記第2の発光層は通常の蛍光体で形成される蛍光ランプにおいて、
前記第1の発光層を形成する長残光性の蛍光体の平均粒径は、15μmを超え、かつ20μm以下である
ことを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項2】
前記第1の発光層を形成する長残光性の蛍光体の発光ピーク波長は、480nmから520nmの範囲にある
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
【請求項3】
前記第2の発光層を形成する通常の蛍光体の平均粒径は、5μm以下である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蛍光ランプ。
【請求項4】
前記第2の発光層の膜厚は、30μm以下である
ことを特徴とする請求項3に記載の蛍光ランプ。

【図1】
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【図2】
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