説明

血栓または塞栓の予防および/または治療剤

【課題】血液の凝固時間のモニタリングが必要であった従来の技術のわずらわしさを改善し、長期投与においても、また、血中アンチトロンビンIII濃度低下の病態においても安全に使用でき、充分な効果を有する血栓または塞栓の予防および/または治療剤を提供する。
【解決手段】一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物と、GPIIb/IIIaアンタゴニストを有効成分とする、血栓または塞栓の予防および/または治療剤。


(式中、Q1〜Q4およびR1〜R4は、それぞれ置換基を示す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血栓または塞栓の予防および/または治療剤に関する。
【背景技術】
【0002】
GPIIb/IIIaアンタゴニストは抗血小板薬として公知であり(非特許文献1〜4)、既に市販されているGPIIb/IIIaアンタゴニストの一例としては、アブシキシマブ(abciximab)が挙げられる。
GPIIb/IIIaアンタゴニストと他の薬剤との併用としては、アブシキシマブ(abciximab)とヘパリン類の併用による、in vitroにおける血小板凝集抑制とトロンビン生成阻害に関する効果が報告されており(非特許文献5)、この組み合わせは実際に臨床現場においても使用されている。しかし、ヘパリンのクリアランスは投与開始直後では大きく、以降は漸減するため、投与開始初日に用いた用量でも第二回投与以降は過剰投与となってしまい、一度投与量を決定しても、適切な抗凝固効果を持続して発揮させることが難しいという問題点がある。さらにヘパリンは、他の抗血小板薬との相互作用で出血傾向が増強されるという問題点も有している。このため、臨床現場においては、適切な抗血液凝固作用を発揮させるとともに、出血性合併症などの重大な副作用を回避するため、数時間ごとに血液の凝固時間のモニタリングをする必要があるというわずらわしさがあった。また、長期にわたる投与においては、かかる副作用を考慮して慎重に投与しなければならないという問題点を有していた。さらに、ヘパリンの抗血液凝固活性は血中のアンチトロンビンIIIおよびヘパリンコファクターIIにより媒介される作用であることから、血中のアンチトロンビンIII濃度が低下しているような病態では効果が期待されないという問題点も有しており、これは他剤との併用においても避けられない欠点であることは明らかである。
【0003】
一方、GPIIb/IIIaアンタゴニストとXa因子阻害薬を組み合わせて投与する方法が提案されており(特許文献1〜2)、特定の化合物の組み合わせが開示されているが、これら特許文献の中には後述の一般式(I)で表される化合物に関する記載はない。
【特許文献1】特表2002−504110号公報
【特許文献2】特表2002−538226号公報
【非特許文献1】Drugs of the Future,1997,22(5);508−517
【非特許文献2】Drugs of the Future,1998,23(6);585−590
【非特許文献3】J. Clin. Pharmacol.,2002,42,738−753
【非特許文献4】American Chemical Society,2003,7(6);866−872
【非特許文献5】Blood Coagulation and Fibrinolysis,2000,11;425−432
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、血液の凝固時間のモニタリングが必要であった従来技術のわずらわしさを改善し、長期投与においても、また、血中アンチトロンビンIII濃度低下の病態においても安全に使用でき、充分な抗血栓または抗塞栓効果を有する血栓または塞栓の予防および/または治療剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで本発明者は鋭意検討したところ、GPIIb/IIIaアンタゴニストと後述の一般式(I)で表される化合物を組み合わせて使用することにより、わずらわしい血液凝固時間のモニタリングが不要で、長期投与や血中アンチトロンビンIII濃度低下の病態においても安全に使用でき、かつ、それぞれを単独で使用した場合よりも高い抗血栓または抗塞栓効果を示す血栓または塞栓の予防および/または治療剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物と、GPIIb/IIIaアンタゴニストを有効成分とする、血栓または塞栓の予防および/または治療剤を提供するものである。
【0007】
【化1】

【0008】
(式中、Q1は、1〜2個の置換基を有することもある、4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロオキサゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、4,6−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−イル基、ジヒドロピロロ[3,4−d]ピリミジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[4,5−d]ピリダジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロオキサゾロ[4,5−d]ピリダジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル基またはジヒドロ−4H−ピラノ[4,3−d]チアゾール−2−イル基を示し;
【0009】
2は、炭素数1〜8のアルキレン基または基−(CH2)p−A−(CH2)q−(基中、pおよびqは各々独立して1〜3の整数(ただし、pとqの合計は、2〜4である)を示し、Aは酸素原子、窒素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NH−を示す)を示し;
【0010】
1およびR2は、Q2を含む環に置換し、各々独立して水素原子、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、オキソ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アシル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、置換基を有してもよいアシルアミノ基、アシルアミノアルキル基、アミノアルキル基、N−アルキルアミノアルキル基、N,N−ジアルキルアミノアルキル基、N−アルコキシカルバモイル基、N−アルキル−N−アルコキシカルバモイル基、1〜3個のアルキル基を有してもよいカルバゾイル基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイル基、アルキル基上に置換基を有してもよいN−アルキルカルバモイル基、アルキル基上に置換基を有してもよいN,N−ジアルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアルキルスルホニル基、カルボキシアルキルスルホニル基、アルコキシカルボニルアシル基、アルコキシアルキルスルホニル基、置換基を有してもよい3〜6員の複素環カルボニル基または置換基を有してもよい3〜6員の複素環基を示す)を示し;
【0011】
3は、カルボニル基、スルホニル基、−C(=O)−C(=O)−NH−、−C(=S)−C(=O)−NH−、−C(=O)−C(=S)−NH−または−C(=S)−C(=S)−NH−を示し;
【0012】
4は、1〜2個の置換基を有することもある、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、チエニル基、フリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基またはスチリル基を示す)
【発明の効果】
【0013】
本発明の血栓または塞栓の予防および/または治療剤は、血栓または塞栓が原因となる不安定狭心症、脳梗塞、脳塞栓、心筋梗塞、肺梗塞、肺塞栓、バージャー病、深部静脈血栓症、汎発性血管内凝固症候群、人工弁置換後の血栓形成、血行再建後の再閉塞および体外循環時の血栓形成などの予防および/または治療に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明で使用する一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物は、Xa因子阻害薬として知られており、国際公開第03/000680号パンフレットに記載の方法またはそれに準ずる方法で製造可能である。
【0015】
1の置換基としては、直鎖状、分枝状または環状の炭素数1〜6のアルキル基(以下、C1〜C6アルキル基と記載することがあり、直鎖状、分枝状および環状のものを意味する;例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基などの直鎖または分枝状のC1〜C6アルキル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、1−メチルシクロプロピル基などのC3〜C6シクロアルキル基)、C3〜C6シクロアルキルC1〜C6アルキル基(例えば、シクロプロピルメチル基など)、ハロゲノアルキル基(例えば、フルオロエチル基、クロロエチル基など)、ヒドロキシC1〜C6アルキル基(例えば、ヒドロキシエチル基、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル基など)、C1〜C6アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基など)、C1〜C6アルコキシC1〜C6アルキル基、カルボキシル基、C2〜C6カルボキシアルキル基(例えば、カルボキシメチル基など)、C2〜C6アルコキシカルボニルC1〜C6アルキル基(例えば、メトキシカルボニルメチル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基など)、C2〜C6アルコキシカルボニル基が置換したアミジノ基、C2〜C6アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基など)、C2〜C6アルキニル基(例えば、エチニル基、プロピニル基など)、C2〜C6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基など)、アミノC1〜C6アルキル基(例えば、アミノメチル基、アミノエチル基など)、C1〜C6アルキルアミノC1〜C6アルキル基(例えば、N−メチルアミノメチル基、N−エチルアミノメチル基など)、ジ(C1〜C6アルキル)アミノC1〜C6アルキル基(例えば、N,N−ジメチルアミノメチル基、N,N−ジエチルアミノメチル基、N−エチル−N−メチルアミノエチル基など)、C2〜C6アルコキシカルボニルアミノC1〜C6アルキル基(例えば、メトキシカルボニルアミノエチル基、tert−ブトキシカルボニルアミノエチル基など)、C1〜C6アルカノイル基(例えば、ホルミル基、アセチル基、メチルプロピオニル基、シクロペンタンカルボニル基など)、C1〜C6アルカノイルアミノC1〜C6アルキル基(例えば、アセチルアミノメチル基など)、C1〜C6アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基など)、C1〜C6アルキルスルホニルアミノC1〜C6アルキル基(例えば、メタンスルホニルアミノメチル基など)、カルバモイル基、C1〜C6アルキルカルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基、tert−ブチルカルバモイル基など)、N,N−ジ(C1〜C6アルキル)カルバモイル基(例えば、ジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、メチルエチルカルバモイル基など)、C1〜C6アルキルアミノ基(例えば、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基など)、ジ(C1〜C6アルキル)アミノ基(例えば、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基など)、1個または同種もしくは異種の2個の窒素、酸素または硫黄原子を含む5〜6員の複素環基(例えば、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、テトラヒドロピラニル基など)、上記の5〜6員の複素環基−C1〜C4アルキル基(例えば、モルホリノメチル基など)および上記の5〜6員の複素環式基−アミノ−C1〜C4アルキル基(例えば、N−(オキサゾール−2−イル)アミノメチル基など)などを挙げることができる。
【0016】
1の具体例を示すならば、4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、5−シクロプロピル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、5−カルボキシメチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、5−ブチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、5−(4−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、5−(4−ピリジル)−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル基、6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル基、5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロオキサゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、5−メチル−4,6−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−イル基、5,7−ジヒドロ−6−メチルピロロ[3,4−d]ピリミジン−2−イル基、5,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[4,5−d]ピリダジン−2−イル基、5,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロオキサゾロ[4,5−d]ピリダジン−2−イル基、5−ジメチルアミノ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル基、6,7−ジヒドロ−4H−ピラノ[4,3−d]チアゾール−2−イル基などが挙げられる。
【0017】
2を含む環の置換基R1及びR2としては、下記のものが挙げられる。
【0018】
アルキル基としては、直鎖状、分枝状または環状のC1〜C6アルキル基(例えば、メチル基、シクロプロピル基、イソブチル基など)が挙げられる。
【0019】
ハロゲノアルキル基としては、上記のアルキル基に1〜3個のフッ素原子、塩素原子または臭素原子が置換したもの(例えば、クロロメチル基、1−ブロモエチル基、トリフルオロメチル基など)が挙げられる。
【0020】
アシル基としては、C1〜C6のアルカノイル基が挙げられる。
【0021】
アルコキシ基としては、直鎖状、分枝状または環状のC1〜C6アルコキシ基(例えば、メトキシ基、シクロプロポキシ基、イソプロポキシ基など)が挙げられる。
【0022】
アルコキシアルキル基としては、上記のC1〜C6アルキル基に上記のC1〜C6アルコキシ基1個が置換したもの(例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基など)が挙げられる。
【0023】
ヒドロキシアルキル基としては、上記のC1〜C6アルキル基に1個の水酸基が置換したもの(例えば、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基など)が挙げられる。
【0024】
カルボキシアルキル基としては、上記のC1〜C6アルキル基に1個のカルボキシル基が置換したもの(例えば、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基など)が挙げられる。
【0025】
アルコキシカルボニル基としては、上記のC1〜C6アルコキシ基とカルボニル基から構成される基(例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基など)が挙げられる。
【0026】
アルコキシカルボニルアルキル基としては、上記のC1〜C6アルキル基に上記のアルコキシカルボニル基1個が置換したもの(例えば、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基など)が挙げられる。
【0027】
置換基を有してもよいアシルアミノ基としては、上記のC1〜C6アシル基がアミノ基に置換したもの(例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基など)の他に、アシル基上にハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、アミノ基、N−C1〜C6アルキルアミノ基、N,N−ジ−C1〜C6アルキルアミノ基、カルボキシル基、C2〜C6アルコキシカルボニル基などが1ないし複数個置換したアシル基(例えば 、2−メトキシアセチルアミノ基、3−アミノプロピオニルアミノ基など)が挙げられる。
【0028】
アシルアミノアルキル基としては、上記のC1〜C6アシルアミノ基が上記のC1〜C6アルキル基に置換したもの(例えば、ホルミルアミノメチル基、アセチルアミノメチル基など)が挙げられる。
【0029】
アミノアルキル基としては、上記のC1〜C6アルキル基にアミノ基が1個置換したもの(例えば、アミノメチル基、1−アミノエチル基など)が挙げられる。
N−アルキルアミノアルキル基としては、アミノ−C1〜C6アルキル基の窒素原子上にC1〜C6アルキル基1個が置換したもの(例えば、N−メチルアミノメチル基、N−メチルアミノエチル基など)が挙げられる。
【0030】
N,N−ジアルキルアミノアルキル基としては、アミノ−C1〜C6アルキル基の窒素原子上にC1〜C6アルキル基2個が置換したもの(例えば、N,N−ジメチルアミノメチル基、N−エチル−N−メチルアミノエチル基など)が挙げられる。
【0031】
N−アルコキシカルバモイル基としては、直鎖状または分枝状のC1〜C6アルコキシ基がカルバモイル基に置換したもの(例えば、メトキシカルバモイル基など)が挙げられる。
【0032】
N−アルキル−N−アルコキシカルバモイル基としては、直鎖状または分枝状のC1〜C6アルコキシ基およびC1〜C6アルキル基がカルバモイル基に置換したもの(例えば、N−エチル−N−メトキシカルバモイル基など)が挙げられる。
【0033】
1〜3個のアルキル基を有してもよいカルバゾイル基としては、カルバゾイル基の他に1〜3個の直鎖状または分枝状のC1〜C6アルキル基が置換したカルバゾイル基(例えば、1−メチルカルバゾイル基、1,2−ジメチルカルバゾイル基など)が挙げられる。
【0034】
アルキルスルホニル基としては、直鎖状、分枝状または環状のC1〜C6アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基など)が挙げられる。
【0035】
アルコキシカルボニルアミノ基としては、アミノ基に上記のC1〜C6アルコキシカルボニル基1個が置換したもの(例えば、メトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基など)が挙げられる。
【0036】
アルキル基上に置換基を有してもよいN−アルキルカルバモイル基は、ヒドロキシ基、アミノ基、N−C1〜C6アルキルアミノ基、アミジノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、カルバモイル基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルカノイル基、C1〜C6アルカノイルアミノ基、C1〜C6アルキルスルホニルアミノ基などで置換基されていてもよい直鎖状、分枝状または環状のC1〜C6アルキル基で置換されたカルバモイル基を示し、例えば、N−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−イソプロピルカルバモイル基、N−シクロプロピルカルバモイル基、N−(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル基、N−(2−フルオロエチル)カルバモイル基、N−(2−シアノエチル)カルバモイル基、N−(2−メトキシエチル)カルバモイル基、N−カルボキシメチルカルバモイル基、N−(2−アミノエチル)カルバモイル基、N−(2−アミジノエチル)カルバモイル基などが挙げられる。
【0037】
アルキル基上に置換基を有してもよいN,N−ジアルキルカルバモイル基は、ヒドロキシ基、アミノ基、N−C1〜C6アルキルアミノ基、アミジノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、カルバモイル基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルカノイル基、C1〜C6アルカノイルアミノ基、C1〜C6アルキルスルホニルアミノ基などで置換されていてもよい直鎖状、分枝状または環状のC1〜C6アルキル基2個で置換されたカルバモイル基を示し、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−エチル−N−メチルカルバモイル基、N−イソプロピル−N−メチルカルバモイル基、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルカルバモイル基、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル基、N,N−ビス(2−フルオロエチル)カルバモイル基、N−(2−シアノエチル)−N−メチルカルバモイル基、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルカルバモイル基、N−カルボキシメチル−N−メチルカルバモイル基、N,N−ビス(2−アミノエチル)カルバモイル基などが挙げられる。
【0038】
アルキルスルホニルアミノ基としては、上記のC1〜C6アルキル基を有するアルキルスルホニル基1個がアミノ基に置換したもの(例えば、メチルスルホニルアミノ基、イソプロピルスルホニルアミノ基など)が挙げられる。
【0039】
アルコキシカルボニルアルキルスルホニル基としては、上記のC1〜C6アルコキシカルボニルアルキル基とスルホニル基から構成される基(例えば、メトキシカルボニルエチルスルホニル基、エトキシカルボニルエチルスルホニル基など)が挙げられる。
【0040】
カルボキシアルキルスルホニル基としては、上記のカルボキシアルキル基とスルホニル基から構成される基(例えば、カルボキシメチルスルホニル基、カルボキシエチルスルホニル基など)が挙げられる。
【0041】
アルコキシカルボニルアシル基としては、上記のアルコキシカルボニルアルキル基とカルボニル基から構成される基(例えば、メトキシカルボニルメチルカルボニル基、エトキシカルボニルメチルカルボニル基など)が挙げられる。
【0042】
アルコキシアルキルスルホニル基としては、上記のC1〜C6アルコキシアルキル基とスルホニル基から構成される基(例えば、メトキシメチルスルホニル基、エトキシエチルスルホニル基など)が挙げられる。
【0043】
カルボキシアルキルスルホニル基としては、上記のカルボキシアルキル基とスルホニル基から構成される基(例えば、カルボキシメチルスルホニル基、カルボキシエチルスルホニル基など)が挙げられる。
【0044】
置換基を有してもよい3〜6員の複素環カルボニル基は、飽和または不飽和の複素環とカルボニル基から構成される基で、複素環とは1〜3個の異原子(窒素原子、酸素原子、イオウ原子など)を含んでもよい3〜6員の複素環を意味し、その複素環はヒドロキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、C1〜C6アルキル基などの置換基を有していてもよく、具体的には、アジリジニルカルボニル基、アゼチジニルカルボニル基、3−ヒドロキシアゼチジニルカルボニル基、3−メトキシアゼチジニルカルボニル基、ピロリジニルカルボニル基、3−ヒドロキシピロリジニルカルボニル基、3−フルオロピロリジニルカルボニル基、ピペリジニルカルボニル基、ピペラジニルカルボニル基、モルホリニルカルボニル基、テトラヒドロピラニルカルボニル基、ピリジルカルボニル基、フロイル基、チオフェンカルボニル基などが挙げられる。
【0045】
置換基を有してもよい3〜6員の複素環基は、1〜3個の異原子(窒素原子、酸素原子、イオウ原子など)を含んでもよい飽和または不飽和の3〜6員の複素環基を意味し、その複素環はヒドロキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、C1〜C6アルキル基、オキソ基、ハロゲノアルキル基等の置換基を有していてもよく、具体的には、ピロリル基、チエニル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリニル基、オキサゾリル基、オキサゾリニル基、オキサジアゾリル基、オキサゾリジニル基、チアゾリル基、チアゾリニル基、チアジアゾリル基、フラザニル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、ピペリジニル基、オキサジニル基、オキサジアジニル基、モルホリニル基、チアジニル基、チアジアジニル基、チオモルホリニル基、テトラゾリル基、トリアゾリル基およびトリアジニル基等が挙げられる
【0046】
1およびR2で示される置換基としては、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、置換基を有してもよいアシルアミノ基、アシルアミノアルキル基、N,N−ジアルキルアミノアルキル基、N−アルキル−N−アルコキシカルバモイル基、1〜3個のアルキル基を有してもよいカルバゾイル基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイル基、アルキル基上に置換基を有してもよいN−アルキルカルバモイル基、アルキル基上に置換基を有してもよいN,N−ジアルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアシル基、置換基を有してもよい3〜6員の複素環カルボニル基および置換基を有してもよい3〜6員の複素環基が好ましい。
【0047】
1およびR2は、R1が水素原子であり、R2が上述の好ましい基として挙げた置換基である場合が好ましい。
【0048】
1およびR2の好ましい具体的な置換基の例としては、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、アセチル基、プロピオニル基、メトキシ基、エトキシ基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アセチルアミノ基、メトキシアセチルアミノ基、アセチルアミノメチル基、アセチルアミノエチル基、N,N−ジメチルアミノメチル基、N,N−ジメチルアミノエチル基、N,N−ジエチルアミノメチル基、N−メトキシ−N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバゾイル基、N,N,N'−トリメチルカルバゾイル基、メタンスルホニル基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−イソプロピルカルバモイル基、N−tert−ブチルカルバモイル基、N−シクロプロピルカルバモイル基、N−シクロプロピルメチルカルバモイル基、N−(1−エトキシカルボニルシクロプロピル)カルバモイル基、N−(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル基、N−(2−フルオロエチル)カルバモイル基、N−(2−メトキシエチル)カルバモイル基、N−(カルボキシメチル)カルバモイル基、N−(2−アミノエチル)カルバモイル基、N−(2−アミジノエチル)カルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−エチル−N−メチルカルバモイル基、N−イソプロピル−N−メチルカルバモイル基、N−メチル−N−プロピルカルバモイル基、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルカルバモイル基、N−(2−フルオロエチル)−N−メチルカルバモイル基、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル基、N,N−ビス(2−フルオロエチル)カルバモイル基、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルカルバモイル基、N−カルボキシメチル−N−メチルカルバモイル基、N,N−ビス(2−アミノエチル)カルバモイル基、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、メトキシアセチル基、アゼチジノカルボニル基、3−メトキシアゼチジノカルボニル基、3−ヒドロキシアゼチジノカルボニル基、ピロリジノカルボニル基、3−ヒドロキシピロリジノカルボニル基、3−フルオロピロリジノカルボニル基、3,4−ジメトキシピロリジノカルボニル基、ピペリジノカルボニル基、ピペラジノカルボニル基、モルホリノカルボニル基、(テトラヒドロピラン−4−イル)カルボニル基、チアゾリル基、4,5−ジヒドロチアゾリル基、オキサゾリル基、4,5−ジヒドロオキサゾリル基、5−メチルオキサゾリル基、イミダゾリル基、ピロリジニル基、3−ヒドロキシピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、1,1−ジオキソチオモルホリニル基、テトラヒドロピラニル基、ピリジル基、1,2,4−オキサジアゾリル基、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾリル基、5−メチル−1,2,4−オキサジアゾリル基、1,3,4−オキサジアゾリル基、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾリル基、5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−オキサジアゾリル基、1,3−オキサゾリル基、1,3,4−チアジアゾリル基、5−メチル−1,3,4−チアジアゾリル基、1,3−オキサゾリジニル基などが挙げられる。
【0049】
前記のように、R1およびR2は、R1が水素原子であり、R2が上述の具体的な置換基などである場合が好ましく、特に、アルキル基上に置換基を有してもよいN,N−ジアルキルカルバモイル基および置換基を有してもよい3〜6員の複素環基が好ましく、中でもN,N−ジメチルカルバモイル基および1,3,4−オキサジアゾリル基である場合が好ましい。
【0050】
3としては、カルボニル基、−C(=O)−C(=O)−NH−、−C(=S)−C(=O)−NH−、−C(=O)−C(=S)−NH−および−C(=S)−C(=S)−NH−が好ましい。
【0051】
4の置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、カルボキシアルキル基、アシル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基およびハロゲノアルキル基が挙げられる。ハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す。アルキル基は直鎖状、分枝状または環状のC1〜C6のものを示す。アルケニル基は直鎖状、分枝状または環状のC2〜C6のものを示す。アルキニル基は直鎖状または分枝状のC1〜C6のものを示す。ヒドロキシアルキル基は上記のC1〜C6アルキル基に水酸基1個が置換したものを示す。アルコキシ基は直鎖状、分枝状または環状のC1〜C6のものを示す。アルコキシアルキル基は上記のC1〜C6アルキル基に上記のC1〜C6アルコキシ基1個が置換したものを示す。カルボキシアルキル基は上記のC1〜C6アルキル基にカルボキシル基1個が置換したものを示す。アシル基はC1〜C6のアルカノイル基(ホルミルを含む)、ベンゾイル基やナフトイル基などのアロイル基または上記のC1〜C6アルカノイル基に前記のC6〜C14アリール基が置換したアリールアルカノイル基を示す。N−アルキルカルバモイル基は、上記のC1〜C6アルキル基が窒素原子上に置換したカルバモイル基を示す。N,N−ジアルキルカルバモイル基は、上記のC1〜C6アルキル基が窒素原子上に2個置換したカルバモイル基を示す。アルコキシカルボニル基は上記のC1〜C6アルコキシ基とカルボニル基からなるものを示す。アルコキシカルボニルアルキル基は、
上記のC1〜C6アルキル基に上記のC1〜C6アルコキシカルボニル基1個が置換したものを示す。ハロゲノアルキル基は上記のC1〜C6アルキル基に1〜3個のハロゲン原子が置換したものを示す。
【0052】
上記の置換基の中で、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびハロゲノアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、アルキル基およびアルキニル基が特に好ましい。その場合のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が好ましく、アルキル基としてはメチル基が好ましく、アルキニル基としては、エチニル基が好ましい。
【0053】
以下に、Q4の好ましい具体的な置換基の例について説明する。
【0054】
1〜2個の置換基を有することもあるフェニル基としては、4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−エチニルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−フルオロフェニル基、3−ブロモフェニル基、3−エチニルフェニル基、3−クロロ−4−フルオロフェニル基、4−クロロ−3−フルオロフェニル基、4−クロロ−2−フルオロフェニル基、2−クロロ−4−フルオロフェニル基、4−ブロモ−2−フルオロフェニル基、2−ブロモ−4−フルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、4−クロロ−3−メチルフェニル基、4−フルオロ−3−メチルフェニル基、4−ブロモ−3−メチルフェニル基、4−クロロ−2−メチルフェニル基、4−フルオロ−2−メチルフェニル基、4−ブロモ−2−メチルフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,4−ジブロモフェニル基などが挙げられる。
【0055】
1〜2個の置換基を有することもあるナフチル基としては、6−クロロ−2−ナフチル基、6−フルオロ−2−ナフチル基、6−ブロモ−2−ナフチル基、6−エチニル−2−ナフチル基、7−クロロ−2−ナフチル基、7−フルオロ−2−ナフチル基、7−ブロモ−2−ナフチル基、7−エチニル−2−ナフチル基などが挙げられる。
【0056】
1〜2個の置換基を有することもあるピリジル基としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、4−クロロ−2−ピリジル基、4−フルオロ−2−ピリジル基、4−ブロモ−2−ピリジル基、4−エチニル−2−ピリジル基、4−クロロ−3−ピリジル基、4−フルオロ−3−ピリジル基、4−ブロモ−3−ピリジル基、4−エチニル−3−ピリジル基、5−クロロ−2−ピリジル基、5−フルオロ−2−ピリジル基、5−ブロモ−2−ピリジル基、5−エチニル−2−ピリジル基、4−クロロ−5−フルオロ−2−ピリジル基、5−クロロ−4−フルオロ−2−ピリジル基、5−クロロ−3−ピリジル基、5−フルオロ−3−ピリジル基、5−ブロモ−3−ピリジル基、5−エチニル−3−ピリジル基などが好ましい例として挙げられ、特に、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、4−クロロ−2−ピリジル基、4−フルオロ−2−ピリジル基、4−ブロモ−2−ピリジル基、4−エチニル−2−ピリジル基、4−クロロ−3−ピリジル基、4−フルオロ−3−ピリジル基、4−ブロモ−3−ピリジル基、4−エチニル−3−ピリジル基、5−クロロ−2−ピリジル基、5−フルオロ−2−ピリジル基、5−ブロモ−2−ピリジル基、5−エチニル−2−ピリジル基、4−クロロ−5−フルオロ−2−ピリジル基、5−クロロ−4−フルオロ−2−ピリジル基、5−クロロ−3−ピリジル基、5−フルオロ−3−ピリジル基、5−ブロモ−3−ピリジル基、5−エチニル−3−ピリジル基が好ましく、中でも、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、5−クロロ−2−ピリジル基、5−フルオロ−2−ピリジル基、5−ブロモ−2−ピリジル基、5−エチニル−2−ピリジル基、5−クロロ−4−フルオロ−2−ピリジル基、4−クロロ−5−フルオロ−2−ピリジル基がさらに好ましい。
【0057】
1〜2個の置換基を有することもあるピリミジニル基としては、5−クロロ−2−ピリミジル基、5−フルオロ−2−ピリミジル基、5−ブロモ−2−ピリミジル基、5−エチニル−2−ピリミジル基などが好ましい例として挙げられる。
【0058】
1〜2個の置換基を有することもあるピリダジニル基としては、4−クロロ−3−ピリダジニル基、4−フルオロ−3−ピリダジニル基、4−ブロモ−3−ピリダジニル基、4−エチニル−3−ピリダジニル基、6−クロロ−3−ピリダジニル基、6−フルオロ−3−ピリダジニル基、6−ブロモ−3−ピリダジニル基、6−エチニル−3−ピリダジニル基などが好ましい例として挙げられ、特に、4−クロロ−3−ピリダジニル基、4−フルオロ−3−ピリダジニル基、4−ブロモ−3−ピリダジニル基、4−エチニル−3−ピリダジニル基、6−クロロ−3−ピリダジニル基、6−フルオロ−3−ピリダジニル基、6−ブロモ−3−ピリダジニル基、6−エチニル−3−ピリダジニル基が好ましく、中でも、4−クロロ−3−ピリダジニル基、4−フルオロ−3−ピリダジニル基、4−ブロモ−3−ピリダジニル基、4−エチニル−3−ピリダジニル基がさらに好ましい。
【0059】
1〜2個の置換基を有することもあるインドリル基としては、5−クロロインドリル基、5−フルオロインドリル基、5−ブロモインドリル基、5−エチニルインドリル基、5−メチルインドリル基、5−クロロ−4−フルオロインドリル基、5−クロロ−3−フルオロインドリル基、5−フルオロ−3−クロロインドリル基、5−エチニル−3−フルオロインドリル基、5−クロロ−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドリル基、5−フルオロ−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドリル基、5−クロロ−3−ホルミルイミドリル基、5−フルオロ−3−ホルミルインドリル基、6−クロロインドリル基、6−フルオロインドリル基、6−ブロモインドリル基、6−エチニルインドリル基、6−メチルインドリル基などが好ましい例として挙げられ、特に、5−クロロインドール−2−イル基、5−フルオロインドール−2−イル基、5−ブロモインドール−2−イル基、5−エチニルインドール−2−イル基、5−メチルインドール−2−イル基、5−クロロ−4−フルオロインドール−2−イル基、5−クロロ−3−フルオロインドール−2−イル基、3−ブロモ−5−クロロインドール−2−イル基、3−クロロ−5−フルオロインドール−2−イル基、3−ブロモ−5−フルオロインドール−2−イル基、5−ブロモ−3−クロロインドール−2−イル基、5−ブロモ−3−フルオロインドール−2−イル基、5−クロロ−3−ホルミルインドール−2−イル基、5−フルオロ−3−ホルミルインドール−2−イル基、5−ブロモ−3−ホルミルインドール−2−イル基、5−エチニル−3−ホルミルインドール−2−イル基、5−クロロ−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドール−2−イル基、5−フルオロ−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドール−2−イル基、5−ブロモ−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドール−2−イル基、5−エチニル−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドール−2−イル基、6−クロロインドール−2−イル基、6−フルオロインドール−2−イル基、6−ブロモインドール−2−イル基、6−エチニルインドール−2−イル基、6−メチルインドール−2−イル基、5−クロロインドール−3−イル基、5−フルオロインドール−3−イル基、5−ブロモインドール−3−イル基、5−エチニルインドール−3−イル基、5−メチルインドール−3−イル基、5−クロロ−4−フルオロインドール−3−イル基、6−クロロインドール−3−イル基、6−フルオロインドール−3−イル基、6−ブロモインドール−3−イル基、6−エチニルインドール−3−イル基、6−メチルインドール−3−イル基などが好ましく、中でも、5−クロロインドール−2−イル基、5−フルオロインドール−2−イル基、5−ブロモインドール−2−イル基、5−エチニルインドール−2−イル基、5−メチルインドール−2−イル基、5−クロロ−4−フルオロインドール−2−イル基、6−クロロインドール−2−イル基、6−フルオロインドール−2−イル基、6−ブロモインドール−2−イル基、6−エチニルインドール−2−イル基、6−メチルインドール−2−イル基、5−クロロ−3−フルオロインドール−2−イル基、3−ブロモ−5−クロロインドール−2−イル基、3−クロロ−5−フルオロインドール−2−イル基、3−ブロモ−5−フルオロインドール−2−イル基、5−ブロモ−3−クロロインドール−2−イル基、5−ブロモ−3−フルオロインドール−2−イル基、5−クロロ−3−ホルミルインドール−2−イル基、5−フルオロ−3−ホルミルインドール−2−イル基、5−ブロモ−3−ホルミルインドール−2−イル基、5−エチニル−3−ホルミルインドール−2−イル基、5−クロロ−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドール−2−イル基、5−フルオロ−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドール−2−イル基、5−ブロモ−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドール−2−イル基、5−エチニル−3−(N,N−ジメチルカルバモイル)インドール−2−イル基が更に好ましい。
【0060】
1〜2個の置換基を有することもあるベンゾチエニル基としては、5−クロロベンゾチエニル基、5−フルオロベンゾチエニル基、5−ブロモベンゾチエニル基、5−エチニルベンゾチエニル基、5−メチルベンゾチエニル基、5−クロロ−4−フルオロベンゾチエニル基、6−クロロベンゾチエニル基、6−フルオロベンゾチエニル基、6−ブロモベンゾチエニル基、6−エチニルベンゾチエニル基、6−メチルベンゾチエニル基などが好ましい例として挙げられ、特に、5−クロロベンゾチオフェン−2−イル基、5−フルオロベンゾチオフェン−2−イル基、5−ブロモベンゾチオフェン−2−イル基、5−エチニルベンゾチオフェン−2−イル基、5−メチルベンゾチオフェン−2−イル基、5−クロロ−4−フルオロベンゾチオフェン−2−イル基、6−クロロベンゾチオフェン−2−イル基、6−フルオロベンゾチオフェン−2−イル基、6−ブロモベンゾチオフェン−2−イル基、6−エチニルベンゾチオフェン−2−イル基、6−メチルベンゾチオフェン−2−イル基、5−クロロベンゾチオフェン−3−イル基、5−フルオロベンゾチオフェン−3−イル基、5−ブロモベンゾチオフェン−3−イル基、5−エチニルベンゾチオフェン−3−イル基、5−メチルベンゾチオフェン−3−イル基、5−クロロ−4−フルオロベンゾチオフェン−3−イル基、6−クロロベンゾチオフェン−3−イル基、6−フルオロベンゾチオフェン−3−イル基、6−ブロモベンゾチオフェン−3−イル基、6−エチニルベンゾチオフェン−3−イル基、6−メチルベンゾチオフェン−3−イル基などが好ましく、中でも、5−クロロベンゾチオフェン−2−イル基、5−フルオロベンゾチオフェン−2−イル基、5−ブロモベンゾチオフェン−2−イル基、5−エチニルベンゾチオフェン−2−イル基、5−メチルベンゾチオフェン−2−イル基、5−クロロ−4−フルオロベンゾチオフェン−2−イル基、6−クロロベンゾチオフェン−2−イル基、6−フルオロベンゾチオフェン−2−イル基、6−ブロモベンゾチオフェン−2−イル基、6−エチニルベンゾチオフェン−2−イル基、6−メチルベンゾチオフェン−2−イル基が更に好ましい。
【0061】
1〜2個の置換基を有することもあるベンゾフラニル基としては、5−クロロベンゾフラニル基、5−フルオロベンゾフラニル基、5−ブロモベンゾフラニル基、5−エチニルベンゾフラニル基、5−メチルベンゾフラニル基、5−クロロ−4−フルオロベンゾフラニル基、6−クロロベンゾフラニル基、6−フルオロベンゾフラニル基、6−ブロモベンゾフラニル基、6−エチニルベンゾフラニル基、6−メチルベンゾフラニル基などが好ましい例として挙げられ、特に、5−クロロベンゾフラン−2−イル基、5−フルオロベンゾフラン−2−イル基、5−ブロモベンゾフラン−2−イル基、5−エチニルベンゾフラン−2−イル基、5−メチルベンゾフラン−2−イル基、5−クロロ−4−フルオロベンゾフラン−2−イル基、6−クロロベンゾフラン−2−イル基、6−フルオロベンゾフラン−2−イル基、6−ブロモベンゾフラン−2−イル基、6−エチニルベンゾフラン−2−イル基、6−メチルベンゾフラン−2−イル基、5−クロロベンゾフラン−3−イル基、5−フルオロベンゾフラン−3−イル基、5−ブロモベンゾフラン−3−イル基、5−エチニルベンゾフラン−3−イル基、5−メチルベンゾフラン−3−イル基、5−クロロ−4−フルオロベンゾフラン−3−イル基、6−クロロベンゾフラン−3−イル基、6−フルオロベンゾフラン−3−イル基、6−ブロモベンゾフラン−3−イル基、6−エチニルベンゾフラン−3−イル基、6−メチルベンゾフラン−3−イル基などが好ましく、中でも、5−クロロベンゾフラン−2−イル基、5−フルオロベンゾフラン−2−イル基、5−ブロモベンゾフラン−2−イル基、5−エチニルベンゾフラン−2−イル基、5−メチルベンゾフラン−2−イル基、5−クロロ−4−フルオロベンゾフラン−2−イル基、6−クロロベンゾフラン−2−イル基、6−フルオロベンゾフラン−2−イル基、6−ブロモベンゾフラン−2−イル基、6−エチニルベンゾフラン−2−イル基、6−メチルベンゾフラン−2−イル基が更に好ましい。
【0062】
1〜2個の置換基を有することもあるベンゾイミダゾリル基としては、5−クロロベンゾイミダゾリル基、5−フルオロベンゾイミダゾリル基、5−ブロモベンゾイミダゾリル基、5−エチニルベンゾイミダゾリル基、6−クロロベンゾイミダゾリル基、6−フルオロベンゾイミダゾリル基、6−ブロモベンゾイミダゾリル基、6−エチニルベンゾイミダゾリル基などが好ましい例として挙げられ、5−クロロベンゾイミダゾール−2−イル基、5−フルオロベンゾイミダゾール−2−イル基、5−ブロモベンゾイミダゾール−2−イル基、5−エチニルベンゾイミダゾール−2−イル基、6−クロロベンゾイミダゾール−2−イル基、6−フルオロベンゾイミダゾール−2−イル基、6−ブロモベンゾイミダゾール−2−イル基、6−エチニルベンゾイミダゾール−2−イル基等がより好ましく、5−クロロベンゾイミダゾール−2−イル基、5−フルオロベンゾイミダゾール−2−イル基、5−ブロモベンゾイミダゾール−2−イル基、5−エチニルベンゾイミダゾール−2−イル基、6−クロロベンゾイミダゾール−2−イル基、6−フルオロベンゾイミダゾール−2−イル基、6−ブロモベンゾイミダゾール−2−イル基、6−エチニルベンゾイミダゾール−2−イル基が特に好ましく、中でも、5−クロロベンゾイミダゾール−2−イル基、5−フルオロベンゾイミダゾール−2−イル基、5−ブロモベンゾイミダゾール−2−イル基、5−エチニルベンゾイミダゾール−2−イル基がさらに好ましい。
【0063】
1〜2個の置換基を有することもあるキノリル基としては、6−クロロキノリニル基、6−フルオロキノリニル基、6−ブロモキノリニル基、6−エチニルキノリニル基などが好ましい例として挙げられ、特に、6−クロロキノリン−2−イル基、6−フルオロキノリン−2−イル基、6−ブロモキノリン−2−イル基、6−エチニルキノリン−2−イル基、6−クロロキノリン−3−イル基、6−フルオロキノリン−3−イル基、6−ブロモキノリン−3−イル基、6−エチニルキノリン−3−イル基、7−クロロキノリン−2−イル基、7−フルオロキノリン−2−イル基、7−ブロモキノリン−2−イル基、7−エチニルキノリン−2−イル基、7−クロロキノリン−3−イル基、7−フルオロキノリン−3−イル基、7−ブロモキノリン−3−イル基、7−エチニルキノリン−3−イル基などが好ましく、中でも、6−クロロキノリン−2−イル基、6−フルオロキノリン−2−イル基、6−ブロモキノリン−2−イル基、6−エチニルキノリン−2−イル基、7−クロロキノリン−3−イル基、7−フルオロキノリン−3−イル基、7−ブロモキノリン−3−イル基、7−エチニルキノリン−3−イル基がさらに好ましい。
【0064】
1〜2個の置換基を有することもあるイソキノリル基としては、6−クロロイソキノリニル基、6−フルオロイソキノリニル基、6−ブロモイソキノリニル基、6−エチニルイソキノリニル基などが好ましい例として挙げられ、特に、6−クロロイソキノリン−3−イル基、6−フルオロイソキノリン−3−イル基、6−ブロモイソキノリン−3−イル基、6−エチニルイソキノリン−3−イル基、7−クロロイソキノリン−3−イル基、7−フルオロイソキノリン−3−イル基、7−ブロモイソキノリン−3−イル基、7−エチニルイソキノリン−3−イル基などが好ましく、中でも、7−クロロイソキノリン−3−イル基、7−フルオロイソキノリン−3−イル基、7−ブロモイソキノリン−3−イル基、7−エチニルイソキノリン−3−イル基がさらに好ましい。
【0065】
1〜2個の置換基を有することもあるシンノリル基としては、7−クロロシンノリニル基、7−フルオロシンノリニル基、7−ブロモシンノリニル基、7−エチニルシンノリニル基などが好ましい例として挙げられ、特に、7−クロロシンノリン−3−イル基、7−フルオロシンノリン−3−イル基、7−ブロモシンノリン−3−イル基、7−エチニルシンノリン−3−イル基などが好ましく、中でも、7−クロロシンノリン−3−イル基、7−フルオロシンノリン−3−イル基、7−ブロモシンノリン−3−イル基、7−エチニルシンノリン−3−イル基がさらに好ましい。
【0066】
1〜2個の置換基を有することもあるチエニル基としては、4−クロロ−2−チエニル基、4−フルオロ−2−チエニル基、4−ブロモ−2−チエニル基、4−エチニル−2−チエニル基、5−クロロ−2−チエニル基、5−フルオロ−2−チエニル基、5−ブロモ−2−チエニル基、5−エチニル−2−チエニル基などが挙げられる。
【0067】
1〜2個の置換基を有することもあるチアゾリル基としては、5−クロロ−2−チアゾリル基、5−フルオロ−2−チアゾリル基、5−ブロモ−2−チアゾリル基、5−エチニル−2−チアゾリル基などが挙げられ、特に、5−クロロ−2−チアゾリル基、5−フルオロ−2−チアゾリル基、5−ブロモ−2−チアゾリル基、5−エチニル−2−チアゾリル基が好ましい。
【0068】
1〜2個の置換基を有することもあるオキサゾリル基としては、5−クロロ−2−オキサゾリル基、5−フルオロ−2−オキサゾリル基、5−ブロモ−2−オキサゾリル基、5−エチニル−2−オキサゾリル基などが挙げられる。
【0069】
1〜2個の置換基を有することもあるスチリル基としては、クロロスチリル基、フルオロスチリル基、ブロモスチリル基、エチニルスチリル基などが好ましい例として挙げられ、特に、4−クロロスチリル基、4−フルオロスチリル基、4−ブロモスチリル基、4−エチニルスチリル基などが好ましい。
【0070】
上記の一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物は、一般式(I)で表される化合物またはその塩の他に、一般式(I)表される化合物の溶媒和物でもよく、一般式(I)で表される化合物の塩の溶媒和物であってもよい。塩とは医薬学的に許容される塩を意味する。溶媒和物には水和物が含まれる。
一般式(I)の化合物の塩としては、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、燐酸塩、硝酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、酢酸塩、プロパン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩などが挙げられ、塩酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩が好ましく、塩酸塩が特に好ましい。
【0071】
特に好ましい一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物としては、N−{(1R,2S,5S)−2−{[(5−クロロインドール−2−イル)カルボニル]アミノ}−5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキシル}−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド 塩酸塩、
N−((1R,2S,5S)−2−{[(5−クロロインドール−2−イル)カルボニル]アミノ}−5−{[(3S)−3−フルオロピロリジニル]カルボニル}シクロヘキシル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド 塩酸塩、
N−((1R,2S,5S)−2−{[(5−クロロインドール−2−イル)カルボニル]アミノ}−5−{[メトキシ(メチル)アミノ]カルボニル}シクロヘキシル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド 塩酸塩、
N−{(1R,2S,5S)−2−{[(5−クロロインドール−2−イル)カルボニル]アミノ}−5−[(2,2−ジメチルヒドラジノ)カルボニル]シクロヘキシル}−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド 塩酸塩、
6−クロロ−N−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)−2−キノリンカルボキサミド 塩酸塩、
【0072】
1−(4−クロロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(3−クロロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)−N2−(4−フルオロフェニル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−ブロモフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
【0073】
1−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(2,4−ジクロロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(3,4−ジクロロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド、
【0074】
1−(2,4−ジフルオロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(3,4−ジフルオロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド、
1−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)−N2−(ピリジン−4−イル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(6−クロロピリジン−3−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
【0075】
1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−クロロチアゾール−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
N−{(1R,2S,5S)−2−{[2−(4−クロロアニリノ)−2−オキソエタンチオイル]アミノ}−5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキシル}−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
【0076】
N−{(1R,2S,5S)−2−({2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエタンチオイル}アミノ)−5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキシル}−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
N−{(1R,2S,5S)−2−({2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]−2−チオキソアセチル}アミノ)−5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキシル}−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
1−(5−クロロ−2−チエニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
N−{(1R,2S,5S)−2−{[(4−クロロアニリノ)カルボニル]アミノ}−5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−シクロヘキシル}−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド 塩酸塩、
1−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)−N2−(5−フルオロピリジン−2−イル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
【0077】
1−[4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−{4−クロロ−2−[(ジメチルアミノ)カルボニル]フェニル}−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−[4−クロロ−2−(ヒドロキシメチル)フェニル]−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロ−2−メトキシフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロフェニル)−N2−((3R,4S)−1−(2−メトキシアセチル)−3−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−4−イル)エタンジアミド 塩酸塩、
【0078】
1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((3R,4S)−1−(2−メトキシアセチル)−3−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−4−イル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N2−((3R,4S)−1−(2−メトキシアセチル)−3−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−4−イル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−{[エチル(メチル)アミノ]カルボニル}−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−{[エチル(メチル)アミノ]カルボニル}−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−{[エチル(メチル)アミノ]カルボニル}−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
【0079】
1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]−N2−((1R,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロフェニル)−N2−((1R,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド、
1−(5−クロロピリミジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−{[エチル(メチル)アミノ]カルボニル}−2−{[(5−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
【0080】
1−(5−ブロモピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−{[エチル(メチル)アミノ]カルボニル}−2−{[(5−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−{[エチル(メチル)アミノ]カルボニル}−2−{[(5−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロフェニル)−N2−((1R*,2R*)−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロペンチル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1R*,2R*)−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロペンチル)エタンジアミド 塩酸塩、
【0081】
1−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)−N2−(4−エチニルフェニル)エタンジアミド、
1−(5−クロロピラジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(2−アミノ−4−クロロフェニル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(6−クロロ−4−メチルピリジン−3−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
【0082】
1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−N2−((3R,4S)−1−(2−メトキシアセチル)−3−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−4−イル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−クロロ−2−チエニル)−N2−((3R,4S)−1−(2−メトキシアセチル)−3−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−4−イル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−イソプロピル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド 塩酸塩、
【0083】
N−((1R,2S,5S)−5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[2−(4−フルオロアニリノ)−2−オキソエタンチオイル]アミノ}シクロヘキシル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド 塩酸塩、
N−[(1R,2S,5S)−5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−({2−[(5−フルオロピリジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエタンチオイル}アミノ)シクロヘキシル]−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−カルボキサミド 塩酸塩、
N−{(1R,2S,5S)−2−({2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエタンチオイル}アミノ)−5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキシル}−5−メチル−5H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−カルボキサミド、
N−{(1R,2S,5S)−2−({2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエタンチオイル}アミノ)−5−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキシル}−5−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−カルボキサミド 塩酸塩、
【0084】
1―(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−[(1S,2R,4R)−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−(チアゾ−ル−2−イル)シクロヘキシル]エタンジアミド 塩酸塩、
1―(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−[(1S,2R,4S)−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−(チアゾ−ル−2−イル)シクロヘキシル]エタンジアミド 塩酸塩、
1―(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−[(1S,2R,4S)−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−(1,2,4−オキサジアゾ−ル−3−イル)シクロヘキシル]エタンジアミド 塩酸塩、
1―(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−[(1S,2R,4S)−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾ−ル−2−イル)シクロヘキシル]エタンジアミド 塩酸塩、
1―(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−[(1S,2R,4S)−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−4−(1,3,4−オキサジアゾ−ル−2−イル)シクロヘキシル]エタンジアミドなどが挙げられる。
【0085】
一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物としては、N1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド塩酸塩が最も好ましい。
【0086】
本発明で使用するGPIIb/IIIaアンタゴニストは、特に制限されず、例えば前記の非特許文献1〜4に記載されるものが挙げらる。具体的には、アブシキシマブ(abciximab)、エプチフィバチド(eptifibatide)、チロフィバン(tirofiban)、ロキシフィバン(roxifiban)、エラロフィバン(elarofiban)などが挙げられる。これらGPIIb/IIIaアンタゴニストの中でも、アブシキシマブが好ましい。アブシキシマブ、エプチフィバチドおよびチロフィバンは米国や欧州において既に市販(それぞれ商品名として、ReoPro、Integrilin、Aggrastat;いずれも登録商標)されており入手可能である。ロキシフィバンは前記非特許文献3および特表平11−504651号公報を参照することにより製造可能である。エラロフィバンは前記非特許文献4を参照することにより製造可能である。これらGPIIb/IIIaアンタゴニストは、水和物または溶媒和物でもよく、また医薬学的に許容される塩、塩の水和物または溶媒和物であってもよい。塩としては、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、燐酸塩、硝酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、酢酸塩、プロパン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩などが挙げられ、塩酸塩、酢酸塩が好ましい。
【0087】
本発明の血栓または塞栓の予防および/または治療剤において、GPIIb/IIIaアンタゴニストは1種類でもよいし、また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。1種類のGPIIb/IIIaアンタゴニストを使用するのが好ましい。
【0088】
本発明の血栓または塞栓の予防および/または治療剤の投与量は、一般式(I)で表される化合物の種類およびGPIIb/IIIaアンタゴニストの種類によって変動するが、一般式(I)で表される化合物の一日量としては1〜2000mgであり、10〜800mgが好ましく、20〜150mgがより好ましく、30〜120mgが最も好ましい。また、GPIIb/IIIaアンタゴニストとしては、ボーラス投与する場合には一回投与量として0.001〜10000μg/kg、点滴静注する場合には一回投与量として0.001〜100μg/kg/minを1〜50時間、経口投与する場合には一日量として0.001〜10000mgであり、好ましくは、ボーラス投与する場合には一回投与量として5〜1000μg/kg、点滴静注する場合には一回投与量として0.01〜3μg/kg/minを3〜40時間、経口投与する場合には一日量として0.1〜5000mgである。
【0089】
本発明の血栓または塞栓の予防および/または治療剤において、一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物は、経口用製剤としてもよく、シリンジ製剤でもよい。経口用製剤としては、錠剤、細粒剤、散剤、顆粒剤およびカプセル剤が挙げられ、錠剤およびカプセル剤が好ましい。GPIIb/IIIaアンタゴニストは、注射用製剤としてもよく、経口用製剤でもよい。注射用製剤としては、アンプル製剤または防腐剤を添加した容器に封入した製剤などが挙げられる。経口用製剤としては、錠剤、細粒剤、散剤、顆粒剤およびカプセル剤が挙げられ、錠剤およびカプセル剤が好ましい。
【0090】
また、本発明における血栓または塞栓の予防および/または治療剤の製剤形態としては、一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を含有する薬剤と、GPIIb/IIIaアンタゴニストを含有する薬剤を一つのセットとしたキットとしてもよいし、一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を含有する薬剤と、GPIIb/IIIaアンタゴニストを含有する薬剤が混合され、錠剤、細粒剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などの形態とした配合剤としてもよい。
【0091】
前記の経口用製剤は、製剤学上許容される添加物を含み、例えば充填剤類、増量剤類、結合剤類、崩壊剤類、溶解促進剤類、湿潤剤類、潤滑剤類などを必要に応じて選択して使用することができる。また、シリンジ製剤および注射用製剤は、製剤学上許容される添加物を含み、例えば安定化剤、溶解補助剤、緩衝剤、等張化剤、無痛化剤などを必要に応じて選択して使用することができる。
【実施例】
【0092】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0093】
実施例1
一般式(I)で表される化合物としてN1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド塩酸塩(以下、化合物Aと記載する)、およびアブシキシマブを使用して、以下の方法で血小板の最大凝集率および血小板の凝集が始まるまでの時間を測定した。
【0094】
<試験>
ヒト健常ボランティアの正肘静脈より3.13%クエン酸ナトリウム溶液1容量に対し、9容量の割合で採血した。採取した血液を、室温下、200×gで10分間遠心分離し、上清の多血小板血漿(PRP)を分取した。残渣を室温下、1800×gで10分間遠心分離し、上清の乏血小板血漿(PPP)を分取した。PRPにPPPを添加して約15−25×106 platelets/μLのPRPを調整した。PRPにフィブリン重合阻害剤PefablocFG(2.5mg/mL)を添加し、37℃で2分間加温した。さらに、化合物Aおよびアブシキシマブを添加し、37℃で10分間加温した後、リコンビナント組織トロンボプラスチン(リコンビプラスチン, 62.5pmol/L)とリコンビナント活性型血液凝固第VII因子(NovoSeven,5pmol/L)の複合体および塩化カルシウム(16.7mmol/L)を添加し、生成したトロンビンによって惹起される血小板凝集をMCMヘマトレーサー313(MCメディカル社)で測定した。なお、血小板凝集の指標として最大凝集率および血小板凝集が始まるまでの時間(血小板凝集開始時間:Lag phase)を測定した。
【0095】
<結果>
1.最大凝集率: アブシキシマブ単独は濃度依存的に血小板最大凝集率を抑制した(図1)。化合物A(0.5、1μmol/L)単独は血小板凝集率に影響しなかった。化合物A(1μmol/L)とアブシキシマブを併用するとアブシキシマブによる血小板凝集抑制作用の増強が認められた。
【0096】
2.Lag phase:アブシキシマブ(4および8μg/mL)単独は約10秒の延長を示した(図2)。化合物A(0.5、1μmol/L)単独は濃度依存的にLag phaseを延長した。さらに、アブシキシマブ(4および8μg/mL)は、化合物A(0.5、1μmol/L)によるLag phase延長を有意に増強した。
【0097】
これらの結果から、化合物Aとアブシキシマブの併用により強力な血小板凝集抑制作用を示すことが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】化合物Aとアブシキシマブの併用による最大凝集率抑制作用を表す図である。
【図2】化合物Aとアブシキシマブの併用によるLag phase延長作用を表す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物と、GPIIb/IIIaアンタゴニストを有効成分とする、血栓または塞栓の予防および/または治療剤。
【化1】

(式中、Q1は、1〜2個の置換基を有することもある、4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[4,5−c]ピリジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロオキサゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル基、4,6−ジヒドロ−5H−ピロロ[3,4−d]チアゾール−2−イル基、ジヒドロピロロ[3,4−d]ピリミジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[4,5−d]ピリダジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロオキサゾロ[4,5−d]ピリダジン−2−イル基、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル基またはジヒドロ−4H−ピラノ[4,3−d]チアゾール−2−イル基を示し;
2は、炭素数1〜8のアルキレン基または基−(CH2)p−A−(CH2)q−(基中、pおよびqは各々独立して1〜3の整数(ただし、pとqの合計は、2〜4である。)を示し、Aは酸素原子、窒素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NH−を示す)を示し;
1およびR2は、Q2を含む環に置換し、各々独立して水素原子、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、オキソ基、アルキル基、ハロゲノアルキル基、アシル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、置換基を有してもよいアシルアミノ基、アシルアミノアルキル基、アミノアルキル基、N−アルキルアミノアルキル基、N,N−ジアルキルアミノアルキル基、N−アルコキシカルバモイル基、N−アルキル−N−アルコキシカルバモイル基、1〜3個のアルキル基を有してもよいカルバゾイル基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイル基、アルキル基上に置換基を有してもよいN−アルキルカルバモイル基、アルキル基上に置換基を有してもよいN,N−ジアルキルカルバモイル基、アルキルスルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアルキルスルホニル基、カルボキシアルキルスルホニル基、アルコキシカルボニルアシル基、アルコキシアルキルスルホニル基、置換基を有してもよい3〜6員の複素環カルボニル基または置換基を有してもよい3〜6員の複素環基を示す)を示し;
3は、カルボニル基、スルホニル基、−C(=O)−C(=O)−NH−、−C(=S)−C(=O)−NH−、−C(=O)−C(=S)−NH−または−C(=S)−C(=S)−NH−を示し;
4は、1〜2個の置換基を有することもある、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、チエニル基、フリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基またはスチリル基を示す)
【請求項2】
GPIIb/IIIaアンタゴニストが、アブシキシマブ、エプチフィバチド、チロフィバン、ロキシフィバンおよびエラロフィバンよりなる群から選ばれる1種以上である請求項1記載の血栓または塞栓の予防および/または治療剤。
【請求項3】
GPIIb/IIIaアンタゴニストが、アブシキシマブである請求項1または2記載の血栓または塞栓の予防および/または治療剤。
【請求項4】
一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物が、N1−(5−クロロピリジン−2−イル)−N2−((1S,2R,4S)−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−2−{[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロチアゾロ[5,4−c]ピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}シクロヘキシル)エタンジアミド塩酸塩である請求項1〜3のいずれか1項記載の血栓または塞栓の予防および/または治療剤。
【請求項5】
血栓または塞栓の予防および/または治療剤が、一般式(I)で表される化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を含有する薬剤と、GPIIb/IIIaアンタゴニストを含有する薬剤とからなるキットであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の血栓または塞栓の予防および/または治療剤。
【請求項6】
血栓または塞栓の予防および/または治療剤が、配合剤であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の血栓または塞栓の予防および/または治療剤。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−131576(P2007−131576A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−325904(P2005−325904)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(000002831)第一製薬株式会社 (129)
【Fターム(参考)】