説明

表示パネルの製造方法

【課題】ドリルの長寿命化を図ることができ、かつ、電極基板に割れ等の不良が発生することなく貫通孔を形成し、貫通孔が形成された表示パネルの製造の歩留まりを向上させる。
【解決手段】 先端面に中心部から外周部にむかって突出する傾斜面18Aが形成されている一対の切削体12a、12bを用い、第1切削体12aの先端部18を第1電極基板6aに当接させ、第1切削体12aを回転させて第1電極基板6aを貫通する第1孔13aを形成し、第1切削体12aを第1孔13aから抜いた後、第2切削体12bの先端部18を第2電極基板6bにおける第1孔13aに対向する部分に当接させ、第2切削体12bを回転させて第2電極基板6bに第2孔13bを形成し、第1孔13aおよび第2孔13bにより液晶表示パネル1の貫通孔7を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の電極基板を有し、両電極基板を貫通する貫通孔が形成された表示パネルを製造する表示パネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、一対の基板の対向する面に設けられた複数の電極に選択的に電圧を印加することにより、この電極が形成されている両電極基板の間隙に封入された液晶を駆動させて文字等の画像の表示を行う液晶表示パネル等の表示パネルが、車両等の操作表示装置や、機械の制御・監視表示装置等の表示手段として多用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような表示パネルは、図4に示すように一部分において液晶の駆動により表示を行う液晶表示部21と、他の部分において液晶表示パネル27の反視認側に配置された表示体を透過させて表示する透過表示部22とを有し、表示体としては、車両や機械の現在の状態を数値等により示すメータ23等が用いられている。このメータ23において、数値等を示すための指針25は、支持軸26を中心に回転するようになっており、この支持軸26は、液晶表示パネル27に形成された貫通孔に挿通されるようになっている。そこで、近年、貫通孔が形成された液晶表示パネル27が製造されるようになっている。
【0004】
この液晶表示パネル27の製造方法は、一対の基板の相互に対向する内面の所定の部分に電極や配向膜等を配設し、この電極等が形成された両電極基板の間隙における表示を行う表示領域の周縁部および支持軸26が挿通される部分にシール材を配置する。このシール材によって両電極基板を一体に形成し、シール材および両電極基板に囲まれた内部にスペーサおよび液晶を封入して液晶表示パネル27を製造する。
【0005】
この液晶表示パネル27に貫通孔を形成するには、この液晶表示パネル27における支持軸26が挿通される部分に、図5に示すような切削体としてのドリル29の切削部30の先端部31を当接させてドリル29を回転させ、両電極基板における所定の部分を切削体30によって切削することにより、貫通孔が形成された液晶表示パネル27を製造する。
【0006】
この液晶表示パネル27に貫通孔を形成する際に用いられるドリル29の切削体30は、電極基板に当接する先端部31が平坦に形成されており、この切削部分には、図示しないダイヤモンド粒子が混在されている。また、このドリル29は、切削体30の先端部31を電極基板に当接して回転することにより電極基板を切削するようになっており、先端部31と電極基板との摩擦によって熱が発生する。このため、切削体30は、冷却水を先端部31に供給するための冷却水路32が中心部分に軸方向に沿って形成された円筒形状とされている。
【0007】
【特許文献1】特開2005−274438号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、前述の表示パネルの製造方法において用いられるドリル29によれば、電極基板に当接する切削体30の先端部31が平坦なので、切削の開始時に切削体30の中心軸がぶれてしまうおそれがあり、この結果、中心軸がぶれてしまうと電極基板を構成する基板に欠けが発生してしまうことがあった。また、切削体30の中心軸のぶれを防止するためには、新品のドリル29を用いる場合に慣らすための試行切削を行わなければならず、手間がかかっていた。
【0009】
さらに、ドリル29は、切削体30の先端部31を電極基板に当接させて回転させながら切削を行うが、回転時、先端部31における外周部分の速度は内周部分の速度と比較して速いので、切削体30の先端部31が回転しながら電極基板に当接する際、外周部分に加わる摩擦力の方が内周部分に加わる摩擦力よりも大きい。このため、切削体30の先端部31は、使用が継続されるにつれ、図6に示すように、外周部分の方が内周部分よりも早く磨耗して外周縁に面取部が形成されてしまう。そして、このように外周部分のみが磨耗した切削体30を用いて表示パネルに貫通孔を形成する場合、面取部が電極基板に当接すると、面取部に対して垂直方向に負荷が加わって基板が割れてしまうおそれがあり、貫通孔が形成された液晶表示パネル27の製造の歩留まりが低下してしまっていた。また、このように磨耗してしまったドリル29は使用することができず、ドリル29の製品寿命が短いという問題を有していた。
【0010】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ドリルの長寿命化を図ることができ、かつ、電極基板に割れ等の不良が発生することなく貫通孔を形成し、貫通孔が形成された表示パネルの製造の歩留まりを向上させることが可能な表示パネルの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するため、本発明に係る表示パネルの製造方法の特徴は、第1電極基板および第2電極基板からなる一対の電極基板を有し、前記両電極基板を貫通する貫通孔が形成されている表示パネルの製造方法において、先端部に中心から外周にむかって突出する傾斜面が形成されている第1切削体および第2切削体からなる一対の切削体を用い、第1切削体の前記先端部を前記第1電極基板に当接させ、前記第1切削体を回転させて前記第1電極基板を貫通する第1孔を形成し、前記第1切削体を前記第1孔から抜いた後、第2切削体の前記先端部を前記第2電極基板における前記第1孔に対向する部分に当接させ、前記第2切削体を回転させて前記第2電極基板に第2孔を形成し、前記第1孔および前記第2孔により前記表示パネルの前記貫通孔を形成する点にある。
【0012】
本発明に係る表示パネルの製造方法によれば、表示パネルに貫通孔を形成するために用いるドリルの切削体の先端部に、中心から外周に向かって突出する傾斜面が形成されており、このため平坦面の部分が狭いかあるいは平坦面がないので、切削の開始時に切削体の中心軸がぶれてしまうのを防止して、電極基板に割れや欠け等の不良が発生してしまうのを防止することができる。また、先端部に形成された傾斜面においては外周部分の方が内周部分よりも突出して形成されているので、先端部の傾斜面が摩耗されてなくなり先端部が平坦になってしまうまで、先端面の外周縁にすぐに面取部が形成されてしまうのを防止することができる。
【0013】
さらにまた、前記切削体は、前記電極基板の厚み寸法よりも長い長さ寸法の切削部と、前記切削部の幅寸法よりも長い幅寸法を有する支持部と、前記切削部の後端縁および前記支持部の先端縁を傾斜面によって連結するテーパ形状の連結部とを有し、前記第2切削体によって前記第2孔を形成した後、前記第2切削体の前記連結部でもって前記第2孔の開口縁を面取りし、前記第2切削体を前記第2孔から抜き、さらに、前記第1切削体の前記切削部を前記第1孔に挿入して前記連結部でもって第1孔の開口縁を面取りしてもよい。ここで、本発明において電極基板の表面とは、両電極基板が相互に対向する内面と反対側の面をいう。これにより、各孔の開口縁の面取りを行うことができるので、各孔の開口縁に割れや欠け等の不良が発生してしまうのを防止することができる。
【0014】
また、前記切削部にダイヤモンド粒子を混在し、前記先端部における外周部分を水平面としてもよい。これにより、鋭角の先端部が電極基板に当接して電極基板に欠け等の不良が発生してしまうのを防止することができる。
【0015】
さらに、前記切削部に、前記先端部に冷却水を供給するための冷却水路を、中心部分において軸方向に沿って形成してもよい。これにより、切削部の先端部と電極基板との摩擦による発熱により加熱してしまった先端部の温度を冷却することができるとともに、電極基板に割れ等の不良が発生することなく貫通孔を形成し、かつ先端部の外周縁にすぐに面取部が形成されてしまうのを防止し、ドリルの長寿命化を図ることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上述べたように、本発明に係る表示パネルの製造方法によれば、切削の開始時に切削体の中心軸がぶれることなく切削することができるので、電極基板に割れや欠け等の不良が発生することなく、表示パネルに貫通孔を形成することができる。これにより、貫通孔が形成された表示パネルの製造の歩留まりを向上させることができる。また、新品の切削体を用いる場合にもならすための試行切削を行う必要がなく、切削作業の効率を向上させることができる。さらに、切削体を使用することにより、切削体における先端部の外周部分が摩擦により磨耗しても、先端部が摩耗されて平坦になってしまうまで、先端部の外周縁に面取部が形成されてしまうのを防止することができるので、切削体の長寿命化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る表示パネルの製造方法の一実施形態を図1から図3を参照して説明する。ここで、本実施形態においては、表示パネルとして液晶表示パネルを用いて説明する。
【0018】
図1(a)〜(e)は、本実施形態における貫通孔が形成された液晶表示パネルの製造方法の各工程を示す模式的断面図、図2は、図1の液晶表示パネルの製造工程において用いられるドリルにおける切削を行う切削体を示す模式的断面図である。
【0019】
図1(a)〜(e)および図2に示すように、本実施形態に係る液晶表示パネル1の製造方法は、まず、ガラス等からなる一対の透明基板2の相互に対向する内面の所定の部分にITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)等からなる透明電極3や配向膜5等を積層して配設し、この透明電極3等が形成された両電極基板6(6a、6b)の間隙における表示を行う表示領域の周縁部、および液晶表示パネル1における貫通孔7が形成される部分にシール材8を配置する。このシール材8によって両電極基板6を一体に形成し、シール材8および両電極基板6に囲まれた内部にスペーサ(図示せず)および液晶9を封入して液晶表示パネル1を製造する。
【0020】
続いて、一対のドリル11(11a、11b)を用いて、液晶表示パネル1における所定の部分に貫通孔7を形成する。
【0021】
両ドリル11における切削を行う各切削体12(12a、12b)は、液晶表示パネル1を構成する電極基板6の厚み寸法よりも長い長さ寸法の切削部15と、切削部15の幅寸法よりも長い幅寸法を有する支持部16と、切削部15の後端縁および支持部16の先端縁を傾斜面によって連結するテーパ形状の連結部17とを備えている。
【0022】
切削体12には図示しないダイヤモンド粒子が混在されており、切削体12の先端部18は、中心部から外周部に向かって突出する傾斜面18Aが形成されているとともに、先端部の外周部分は水平面18Bとされている。また、切削体12には、切削時において先端部18に冷却水を供給するための冷却水路19が、切削体12の中心部分において軸方向に沿って形成されており、これにより切削体12は略円筒形状に形成されている。
【0023】
本実施形態においては、輪状の先端部18のうち径方向における幅寸法の2分の1の外周部分が水平面18Bとされ、残りの2分の1の内周部分が傾斜面18Aとされており、傾斜面18Aは、水平面18Bに対して15°傾斜するように形成されている。
【0024】
まず、図1(a)に示すように、両ドリル11のうち第1ドリル11aにおける第1切削体12aの先端部18を、液晶表示パネル1を構成する両電極基板6のうち一方の第1電極基板6aにおける貫通孔7が形成される部分の表面に当接させる。ここで、電極基板6の表面とは、透明電極3が配設されている内面および反対側の面である。そして、第1切削体12aを回転させて、冷却水路19を介して先端部18に冷却水を供給しながら、ダイヤモンド粒子が混在された先端部18により第1電極基板6aを切削して第1切削体12aの切削部15を第1電極基板6aに挿入させる。そして、図1(b)に示すように、第1切削体12aにより第1電極基板6aおよびシール材8の一部分に第1電極基板6aを貫通する第1孔13aを形成した後、第1切削体12aを第1孔13aから抜く。
【0025】
次に、第2切削体12bの先端部18を、第2電極基板6bの表面における第1電極基板6aにおいて第1孔13aに対向する部分に当接させて、第2切削体12bを回転させる。そして、冷却水路19を介して先端部18に冷却水を供給しながら、ダイヤモンド粒子が混在された先端部18により第2電極基板6bを切削して第2切削体12bの切削部15を第2電極基板6bに挿入させ、図1(c)に示すように、第2電極基板6bおよびシール材8の一部分に第2電極基板6bを貫通する第2孔13bを形成する。
【0026】
続いて、さらに第2切削体12bを回転させて、第2切削体12bにおける連結部17の先端部分を第2電極基板6bの表面に接触させることにより、第2孔13bの開口縁の面取りを行った後、第2切削体12bを第2孔13bから抜く。
【0027】
さらに、第1切削体12aを再度第1孔13aに挿入し、第1切削体12aを回転させて第1切削体12aにおける連結部17の先端部分を第1電極基板6aの表面に接触させることにより、第1孔13aの開口縁の面取りを行った後、第1切削体12aを第1孔13aから抜く。これにより、第1孔13aおよび第2孔13bによって液晶表示パネル1に貫通孔7を形成する。
【0028】
切削を最初に行う第1電極基板6aとしては、一対の電極基板6のうち下面側の電極基板6とすることが好ましい。切削体12にて電極基板6を切削するが、電極基板6が切削される形状はドーナツ形状であり、孔の中心部分に対応する電極基板6の破片が第2電極基板6bの切削により下方に容易に脱落させることができる。すなわち、第2孔13bの形成後に第2電極基板6bの第2孔13bの開口縁の面取り動作時に、自動的に切削時の電極基板6の破片が貫通孔に存在しないようになっており、この電極基板6の破片によって、貫通孔の傷つき等を防止することができる。
【0029】
また、第1孔13aを形成するときに第1切削体12aの挿入寸法を第1電極基板6aの厚み寸法を越えて、第2電極基板6bの厚みの3分の1までとすることが好ましい。切削の処理枚数を多くしていくと切削体12の先端部18の水平面18Bの外周縁が徐々に面取りされてくる。すなわち、切削体12の先端部18と切削部15の基部とでは孔の寸法が先端部18ほど小さくなってくる。貫通孔の孔寸法をどの部位でも一定に保つようにするために、切削体12の電極基板6に対する挿入寸法を電極基板6の厚み寸法以上、さらに第2電極基板6bの厚み寸法の3分の1までの寸法としている。
【0030】
本実施形態によれば、液晶表示パネル1に貫通孔7を形成するために用いるドリル11の切削体12の先端部18に、中心部から外周部に向かって突出する傾斜面18Aが形成されており、このため水平面18Bの部分が狭いので、切削の開始時に切削体12の中心軸がぶれてしまうのを防止することができる。また、先端部18に形成された傾斜面18Aにおいては外周部分の方が内周部分よりも突出して形成されているので、図3に示すように、先端部18の傾斜面18Aが摩耗されてなくなり先端部18が平坦になってしまうまで、先端部18の外周縁にすぐに面取部が形成されてしまうのを防止することができる。
【0031】
したがって、切削の開始時に切削体12の中心軸がぶれることなく切削することができるので、電極基板6に割れや欠け等の不良が発生することなく、液晶表示パネル1に貫通孔7を形成することができる。これにより、貫通孔7が形成された液晶表示パネル1の製造の歩留まりを向上させることができる。また、新品のドリル11を用いる場合にもならすための試行切削を行う必要がなく、切削作業の効率を向上させることができる。
【0032】
さらに、ドリル11を使用することにより、切削体12における先端部18の外周部分が摩擦により磨耗しても、先端部18が摩耗されて平坦になってしまうまで、先端部18の外周縁に面取部が形成されてしまうのを防止することができるので、ドリル11の長寿命化を図ることができる。
【0033】
これにより、従来の切削体12の先端部18が水平面18Bとされたドリル11を用いた場合、切削体12における先端部18の外周縁に面取部が形成されてしまうまで、2000枚の液晶表示パネル1に貫通孔7を形成することができたのに対し、本実施形態の切削体12の先端部18に傾斜面18Aが形成されたドリル11を用いた場合、2500枚以上の液晶表示パネル1に貫通孔7を形成することができた。
【0034】
また、切削体12にダイヤモンド粒子を混在し、先端部18における外周部分を水平面18Bとすることにより、鋭角の切削部15が電極基板6に当接して電極基板6に欠け等の不良が発生してしまうのを防止することが可能となる。
【0035】
さらに、切削体12の先端部18に冷却水を供給するための冷却水路19が、切削体12の中心部分において軸方向に沿って形成されている切削体12においても、切削体12の先端部18と電極基板6との摩擦による発熱により加熱してしまった先端部18の温度を冷却することができるとともに、電極基板6に割れ等の不良が発生することなく貫通孔7を形成しかつ、ドリル11の長寿命化を図ることができる。
【0036】
さらにまた、電極基板6の表面に切削体12におけるテーパ形状の連結部17を接触させることによって、各孔の開口縁の面取りを行うことにより、各孔の開口縁に割れや欠け等の不良が発生してしまうのを防止することができる。
【0037】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0038】
例えば、本実施形態においては、第1切削体12aによって貫通孔7が形成される部分に配置されたシール材8の一部分を第1孔13a側から切削し、第2切削体12bによってシール材の他の部分を第2孔13側から切削することにより、貫通孔7を形成しているが、これに限定されず、第1切削体12a、または第2切削体12bのいずれかによってシール材8を貫通してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】(a)〜(e)は、本発明に係る表示パネルの製造方法の一例における各工程を示す模式的断面図
【図2】図1の表示パネルの製造方法に用いられるドリルの切削体を示す模式的断面図
【図3】図2に示す切削体の先端部が摩耗した状態を示す模式的断面図
【図4】従来の表示パネルの製造方法において製造される表示パネルの一例を示す模式的平面図
【図5】図4の表示パネルの製造方法において用いられるドリルの切削体を示す模式的断面図
【図6】図5に示す切削体の先端面が摩耗した状態を示す模式的断面図
【符号の説明】
【0040】
1 液晶表示パネル
2 透明基板
3 透明電極
5 配向膜
6a(6) 第1電極基板
6b(6) 第2電極基板
7 貫通孔
8 シール材
9 液晶
11a(11) 第1ドリル
11b(11) 第2ドリル
12a(12) 第1切削体
12b(12) 第2切削体
13a 第1孔
13b 第2孔
15 切削部
16 支持部
17 連結部
18 先端部
18A 傾斜面
18B 水平面
19 冷却水路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極基板および第2電極基板からなる一対の電極基板を有し、前記両電極基板を貫通する貫通孔が形成されている表示パネルの製造方法において、
それぞれ先端部に中心から外周にむかって突出する傾斜面が形成されている第1切削体および第2切削体からなる一対の切削体を用い、第1切削体の前記先端部を前記第1電極基板に当接させ、前記第1切削体を回転させて前記第1電極基板を貫通する第1孔を形成し、前記第1切削体を前記第1孔から抜いた後、第2切削体の前記先端部を前記第2電極基板における前記第1孔に対向する部分に当接させ、前記第2切削体を回転させて前記第2電極基板に第2孔を形成し、前記第1孔および前記第2孔により前記表示パネルの前記貫通孔を形成することを特徴とする表示パネルの製造方法。
【請求項2】
前記切削体は、前記電極基板の厚み寸法よりも長い長さ寸法の切削部と、前記切削部の幅寸法よりも長い幅寸法を有する支持部と、前記切削部の後端縁および前記支持部の先端縁を傾斜面によって連結するテーパ形状の連結部とを有しており、
前記第2切削体によって前記第2孔を形成した後、前記第2切削体の前記連結部でもって前記第2孔の開口縁を面取りし、前記第2切削体を前記第2孔から抜き、さらに、前記第1切削体の前記切削部を前記第1孔に挿入して前記連結部でもって前記第1孔の開口縁を面取りする請求項1に記載の表示パネルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−268640(P2008−268640A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−112854(P2007−112854)
【出願日】平成19年4月23日(2007.4.23)
【出願人】(000103747)オプトレックス株式会社 (843)
【出願人】(000167783)広島オプト株式会社 (95)
【Fターム(参考)】