説明

表面保護フィルムおよびその製造方法、並びに、表面保護フィルム用基材フィルムおよびその製造方法

【課題】被貼付部材のカールを防止できる表面保護フィルムおよび表面保護フィルム用基材フィルムを提供する。
【解決手段】ポリオレフィンを主成分とした基材層と粘着層とを備えた表面保護フィルムおよび表面保護フィルム用基材フィルムは、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の条件で熱処理し、90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)共に±0.50%以内とする。カールの発生を防止でき、被貼付部材の特性・性能を損なうことなく、表面を保護できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材層および粘着層を備えた表面保護フィルムおよびその製造方法、並びに、表面保護フィルムの基材層となる表面保護フィルム用基材フィルムおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属板やガラス板、合成樹脂板などの表面に仮着され、これら物品の表面が傷付けられたり、ゴミなどが付着したりするのを防止する表面保護フィルムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のものは、基材層と、粘着層と、を備えた表面保護フィルムである。基材層として、ポリオレフィン系などの支持体として一般的に用いられるシートまたはフィルムが用いられる。また、粘着層としては、スチレン系エラストマーと、ポリオレフィンと、粘着付与剤と、を含有し、スチレン系エラストマーとしては、無水添または水添のビニル−ポリイソプレンブロックを含むものが用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−297430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、液晶モニターなどに使用する部材の汚れ、傷などを防止することを目的として、表面保護フィルムが使用されている。しかし、部材メーカーにて表面保護フィルムを貼り合わせた後に、表面保護フィルムの収縮によるカールが発生することで部材がカールしてしまい、作業効率および歩留まりの低下が発生し製造コスト高となっている。また、近年部材がより薄くなることで上記の問題が顕著となっている。
従来技術では、表面保護フィルムの残留応力を取り除く処理が不十分であるがために寸法変化が大きく、表面保護フィルムを貼り合わせた後に表面保護フィルムの収縮によるカールが発生することで、部材がカールしてしまう欠点があった。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みて、被貼付部材のカールを防止できる表面保護フィルムおよびその製造方法、並びに、表面保護フィルム用基材フィルムおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に記載の表面保護フィルムおよびその製造方法は、基材層および粘着層を備えた表面保護フィルムおよびその製造方法であって、前記基材層として、ポリプロピレンを主成分としたものを用い、前記基材層に前記粘着層を積層形成する前または後に、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の熱処理を施し、得られた表面保護フィルムは90℃で1時間加熱した後の寸法変化率をMD(流れ方向)およびTD(幅方向)のそれぞれ±0.50%以内とすることを特徴とする。
【0007】
本発明に記載の表面保護フィルム用基材フィルムおよびその製造方法は、粘着層が積層される表面保護フィルム用基材フィルムおよびその製造方法であって、ポリプロピレンを主成分とし、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の熱処理を施し、得られた表面保護フィルム用基材フィルムは90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)のそれぞれ±0.50%以内であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明により製造された表面保護フィルム、および、表面保護フィルム用基材フィルムを用いて得られた表面保護フィルムは、90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)共に±0.50%以内であり、被貼付部材に貼り合わせた後に表面保護フィルムの収縮によるカールの発生を防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を説明する。
[表面保護フィルムの構成]
本実施形態の表面保護フィルムは、基材層と、粘着層と、を備えている。
【0010】
(表面保護フィルムの基材層の構成)
基材層は、表面保護フィルムの支持体として機能し、ポリプロピレンを主成分とするシート又はフィルムで、ポリプロピレンを主成分とした基材フィルムである。
基材層として利用できるポリプロピレンとしては、例えば、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーなどが、単独もしくは適宜組み合わせて利用できる。特に、ブロックコポリマーは、基材層表面が粗面化され、巻き出し性が向上するとともに、引裂強度や衝撃強度が向上する。また、耐熱性・剛性を付与するという理由から好適に使用される。また、基材層としては、ポリプロピレンを50質量%より多く含有していればよく、各種ポリオレフィンを混合物として用いてもよい。この混合するポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合体などが挙げられる。
なお、必要に応じて、顔料、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤などの添加剤を配合してもよい。
基材層は、複数の層で形成されてもよい。単層または複数層からなる基材層のトータルの厚さ寸法としては、例えば、10μm以上80μm以下が好適である。すなわち、基材層は、厚さ寸法が10μmより薄くなると、表面保護フィルムの剛性が低下し、被取付部材への貼り付けや剥がし作業が煩雑となったり、表面保護フィルムの巻出し時に加わる引っ張り力により伸びが生じてしまうなどの不都合を生じるおそれがある。一方、80μmより厚くなっても被取付部材の表面保護性能に差異が生じず、表面保護フィルムを製造するための使用原料が多くなることによるコストの増大が生じるなどの不都合を生じるおそれがあるためである。
【0011】
(粘着層の構成)
粘着層は、アクリル系、ゴム系、合成ゴム系等の各種の粘着剤を用いることができる。また、これらの樹脂材料は、単独でも任意の組み合わせによる混合物でも良い。必要に応じて、粘着層には、必要に応じて、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤などを適宜使用することもできる。
粘着層の厚みは、1μm以上25μmである。1μmより薄くなると、例えば被貼付部材が突起状物を有する場合、その先端を破損するおそれや、粘着強度が低下して、被貼付部材から剥離するおそれがあるためである。一方、25μmより厚くなると、粘着強度が強すぎるため、剥離時に糊残りが生じるおそれがある。また、基材層の背面との粘着強度が強くなるため、巻重体製品から巻き出し性が低下するおそれがあるためである。
【0012】
[表面保護フィルム用基材フィルムの構成]
本実施形態の表面保護フィルム用基材フィルムは、ポリプロピレンを主成分とする。
表面保護フィルム用基材フィルムは、表面保護フィルムの支持体として機能し、ポリプロピレンを主成分とする。
表面保護フィルム用基材フィルムとして利用できるポリプロピレンとしては、例えば、ホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーなどが、単独もしくは適宜組み合わせて利用できる。特に、ブロックコポリマーは基材層表面が粗面化され、巻き出し性が向上するとともに、引裂強度や衝撃強度が向上する。また、耐熱性・剛性を付与するという理由から好適に使用される。また、表面保護フィルム用基材フィルとしては、ポリプロピレンを50質量%より多く含有していればよく、各種ポリオレフィンを混合物として用いてもよい。この混合するポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合体などが挙げられる。
なお、必要に応じて、顔料、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤などの添加剤を配合してもよい。
表面保護フィルム用基材フィルムは、複数の層で形成されてもよい。単層または複数層からなる表面保護フィルム用基材フィルムのトータルの厚さ寸法としては、例えば、10μm以上80μm以下が好適である。すなわち、表面保護フィルム用基材フィルムは、厚さ寸法が10μmより薄くなると、表面保護フィルムの剛性が低下し、被取付部材への貼り付けや剥がし作業が煩雑となったり、表面保護フィルムの巻出し時に加わる引っ張り力により伸びが生じてしまうなどの不都合を生じるおそれがある。一方、80μmより厚くなっても被取付部材の表面保護性能に差異が生じず、表面保護フィルムを製造するための使用原料が多くなることによるコストの増大が生じるなどの不都合を生じるおそれがあるためである。
【0013】
[表面保護フィルムの製造方法]
表面保護フィルムの製造に際して、基材層に粘着層を積層する方法としては、特に特定されるものではなく、いずれの方法でも適用できる。特に、共押出法によって積層することが生産工程の簡略化によるコストメリット、基材層と粘着層との層間強度が強いなどの点で好ましい。
表面保護フィルムは、基材層に粘着層を積層形成する前または後に、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下、熱処理される。本実施形態では、共押出法によって基材層に粘着層を積層した表面保護フィルムを、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の条件で熱処理する構成を例示する。なお、この形成した表面保護フィルムをさらに熱処理したりしてもよい。
熱処理に際して、100℃を超えると、1秒程度の短い時間でも、基材層が溶融したり、熱収縮し過ぎたりするなどの不具合がある。一方、40℃を下回ると、熱処理する時間が120秒より長くなる、熱処理による十分な効果が得られにくくなるなど、表面保護フィルムの製造性が低下するためである。
この熱処理により、表面保護フィルムとして、90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)のそれぞれ±0.50%以内となる。
そして、製造された表面保護フィルムは、被貼付部材に貼り付けられる。
【0014】
[表面保護フィルム用基材フィルムの製造方法]
なお、表面保護フィルムを熱処理する場合の他、粘着層が積層される前の基材層となる表面保護フィルム用基材フィルムに上述した熱処理を施した後に粘着層を設けて表面保護フィルムを形成してもよい。
すなわち、表面保護フィルム用基材フィルムは、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下、熱処理され製造される。本実施形態では、Tダイキャスト法によって製膜された表面保護フィルム用基材フィルムを40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の条件で熱処理する方法を例示する。
熱処理に際して、100℃を超えると、1秒程度の短い時間でも、表面保護フィルム用基材フィルムが溶融したり、熱収縮し過ぎたりするなどの不具合がある。一方、40℃を下回ると、熱処理する時間が120秒より長くなる、熱処理による十分な効果が得られにくくなるなど、基材フィルムの生産性が低下するためである。
この熱処理により、表面保護フィルム用基材フィルムとして、90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)共に±0.50%以内となる。
そして、製造された表面保護フィルム用基材フィルムは、粘着層が積層され被貼付部材に貼り付けられる。
【0015】
[実施形態の作用効果]
本実施形態では、上述したように、基材層に粘着層を設けた表面保護フィルム並びに表面保護フィルム用基材フィルムを、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の条件で熱処理し、90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)共に±0.50%以内とする。
このことにより、比較的に薄いプリズムシートなどに貼り付けて利用した場合でもカールの発生を防止でき、被貼付部材の特性を損なわずに良好に表面保護できる。
【0016】
本実施形態では、共押出法によって基材層に粘着層を積層した表面保護フィルムを熱処理している。
このため、共押出法により効率よく製造した表面保護フィルムでも、残留応力を十分に緩和でき、被貼付部材に貼り付けて利用してもカールの発生を防止できる。
【0017】
[変形例]
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変更、改良などは、本発明に含まれるものである。
【実施例】
【0018】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
なお、本発明は、これらの実施例の記載内容に何ら制限されるものではない。
【0019】
[サンプルの調製]
(実施例1)
粘着層をスチレン系エラストマー(クラレ社製、商品名ハイブラー7311)、ポリプロピレン系の基材層をブロックポリプロピレン(BPP)(サンアロマー社製、商品名PC−684S)として、2層共押出法により、粘着層の厚さ寸法が11μm、基材層の厚さ寸法が39μmとなるように共押出させ、70℃の条件下で5秒間熱処理することで、実施例1のサンプルを得た。
(実施例2)
粘着層をスチレン系エラストマー(クラレ社製、商品名ハイブラー7311)、ポリプロピレン系の基材層をBPP(サンアロマー社製、商品名PC−684S)として、2層共押出法により、粘着層の厚さ寸法が11μm、基材層の厚さ寸法が39μmとなるように共押出させ、50℃の条件下で60秒間熱処理することで、実施例2のサンプルを得た。
(実施例3)
90℃の条件下で3秒間熱処理をした厚さ寸法39μmのBPP(サンアロマー社製、商品名PC−684S)の基材フィルムの片面に、粘着層としてスチレン系エラストマー組成物(クラレ社製、商品名ハイブラー7311)を乾燥後の厚さ寸法が11μmとなるように塗布して乾燥することで、実施例3のサンプルを得た。
【0020】
(比較例1)
実施例1と同様の層構成および厚さ寸法で粘着層と基材層とを2層共押出法により共押出させ、熱処理することなく、比較例1のサンプルを得た。
(比較例2)
実施例1と同様の層構成および厚さ寸法で粘着層と基材層とを2層共押出法により共押出させ、30℃の条件下で60秒間熱処理することで、比較例2のサンプルを得た。
(比較例3)
実施例1と同様の層構成および厚さ寸法で粘着層と基材層とを2層共押出法により共押出させ、60℃の条件下で0.5秒間熱処理することで、比較例3のサンプルを得た。
(比較例4)
実施例1と同様の層構成および厚さ寸法で粘着層と基材層とを2層共押出法により共押出させ、150℃の条件下で60秒間熱処理することで、比較例4のサンプルを得た。
(比較例5)
粘着層をスチレン系エラストマー(クラレ社製、商品名ハイブラー7311)、BPP(サンアロマー社製、商品名PC−684S)を40質量%とメタロセン直鎖状低密度ポリエチレン(密度891kg/m3、MFR4.2g/10min)を60質量%混合したものを基材層として、2層共押出法により、粘着層の厚さ寸法が11μm、基材層の厚さ寸法が39μmとなるように共押出させ、70℃の条件下で5秒間熱処理することで、比較例5のサンプルを得た。
(比較例6)
粘着層をスチレン系エラストマー(クラレ社製、商品名ハイブラー7311)、BPP(サンアロマー社製、商品名PC−684S)を40質量%とメタロセン直鎖状低密度ポリエチレン(密度891kg/m3、MFR4.2g/10min)を60質量%混合したものを基材層として、2層共押出法により、粘着層の厚さ寸法が11μm、基材層の厚さ寸法が39μmとなるように共押出させ、50℃の条件下で60秒間熱処理することで、比較例6のサンプルを得た。
(比較例7)
表面保護フィルムを使用せず、頂角約90°、高さ約30μmの断面三角形状をしたアクリル樹脂製のプリズム基材シート(厚さ寸法:140μm)のみをブランクとして、カール発生の有無を評価した。
【0021】
[評価方法]
(寸法変化率)
各サンプルを220mm×220mmの正方形に切り取り、MD(流れ方向)およびTD(幅方向)のそれぞれの方向に、長さ200mmの直線を引き、十字印を付けて、加熱保存(90℃、60分)した前後の印の長さ(mm)を、グラス・スケール(東海産業株式会社(株))により測定し、その測定値を下記式(1)に代入することにより求めた。なお、寸法変化率として、「+」は膨張、「−」は収縮として評価した。
その結果を、以下の表1に示す。
【0022】
(寸法変化率の式)
寸法変化率(%)={(加熱保存後寸法−加熱保存前寸法)/加熱保存後寸法}×100…(1)
【0023】
(カール性)
線圧0.38MPa、2m/分の条件下で、各サンプル(実施例1−3、比較例1−6)を、比較例7のブランクと同様の、頂角が約90°高さ約30μmの断面三角形状をしたアクリル樹脂製のプリズム基材シートに圧着し、200mm×200mmの正方形に切り取り、50℃にて24時間加熱保存し、保存後のカール発生の有無を目視により観察した。なお、比較例7については、他のサンプルと同様の加熱保存した後のカール発生の有無を目視により観察した。
その結果を、以下の表1に示す。
【0024】
【表1】

【0025】
[結果]
表1に示す結果から、ポリプロピレンであるBPPを基材層として利用した表面保護フィルムでも、上述した所定の熱処理により、寸法変化率が小さくなり、カールの発生を防止できることがわかる。
比較例4においては基材層に用いているBPPの融点に近い温度で熱処理を行ったために外観不良が発生し、良好なサンプルを得ることができなかった。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、基材層と粘着層とを備え、被貼付部材の表面保護に好適な表面保護フィルム、特にプリズムシートなど、表面に突起状物を有する被取付部材の表面保護に好適な表面保護フィルム、この表面保護フィルムの基材層となる基材フィルムとして利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材層および粘着層を備えた表面保護フィルムの製造方法であって、
前記基材層として、ポリプロピレンを主成分としたものを用い、
前記基材層に前記粘着層を積層形成する前または後に、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の熱処理を施し、得られた表面保護フィルムの90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)共に±0.50%以内とする
ことを特徴とする表面保護フィルムの製造方法。
【請求項2】
基材層および粘着層を備えた表面保護フィルムであって、
前記基材層は、ポリプロピレンを主成分とし、
90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)共に±0.50%以内である
ことを特徴とする表面保護フィルム。
【請求項3】
請求項2に記載の表面保護フィルムであって、
前記基材層は、前記粘着層が積層形成される前または後に、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の熱処理が施された
ことを特徴とする表面保護フィルム。
【請求項4】
表面保護フィルム用基材フィルムの製造方法であって、
ポリプロピレンを主成分とし、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の熱処理を施し、得られた表面保護フィルム用基材フィルムの90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)共に±0.50%以内とする
ことを特徴とする表面保護フィルム用基材フィルムの製造方法。
【請求項5】
粘着層が積層され被貼付部材に貼り付けられる表面保護フィルム用基材フィルムであって、
ポリプロピレンを主成分とし、40℃以上100℃以下の温度で1秒以上120秒以下の熱処理が施され、90℃で1時間加熱した後の寸法変化率がMD(流れ方向)およびTD(幅方向)共に±0.50%以内である
ことを特徴とした表面保護フィルム用基材フィルム。

【公開番号】特開2011−144314(P2011−144314A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−8070(P2010−8070)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(500163366)出光ユニテック株式会社 (128)
【Fターム(参考)】