複素二環置換されたアゾリルベンゼン殺菌・殺カビ剤
その全ての立体異性体、そのN−オキシド、およびその塩を含む、式1
【化1】
の化合物が開示されており、式中、
Yは、2〜4個の炭素原子および2〜3個の窒素原子を環員として含有する5員完全または部分不飽和複素環式環であり、この複素環式環を式1のフェニル環に取り付ける環員原子に単一の隣接環員原子を介して結合された環員原子においてこの環はZにより置換されており、そして場合により、炭素原子環員においてR5および窒素原子環員においてR6から独立して選択される2個までの置換基によってさらに置換されていてもよく、
Zは、炭素原子、ならびに2個までのO、2個までのSおよび4個までのN原子から独立して選択される1〜4個のへテロ原子から選択される環員を含有する8員、9員、10員または11員縮合複素二環式環系であり、ここで、3個までの炭素原子環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員はS(=O)u(=NR7)zから独立して選択され、この環系は、場合により、炭素原子環員においてR8および窒素原子環員においてR9から独立して選択される置換基によって置換されていてもよく、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、uおよびzは本開示において定義される通りである。
また、式1の化合物を含有する組成物、および有効な量の本発明の化合物または組成物を適用することを含む、菌・カビ性病原体によって引き起こされる植物病害の防除方法も開示されている。
【化1】
の化合物が開示されており、式中、
Yは、2〜4個の炭素原子および2〜3個の窒素原子を環員として含有する5員完全または部分不飽和複素環式環であり、この複素環式環を式1のフェニル環に取り付ける環員原子に単一の隣接環員原子を介して結合された環員原子においてこの環はZにより置換されており、そして場合により、炭素原子環員においてR5および窒素原子環員においてR6から独立して選択される2個までの置換基によってさらに置換されていてもよく、
Zは、炭素原子、ならびに2個までのO、2個までのSおよび4個までのN原子から独立して選択される1〜4個のへテロ原子から選択される環員を含有する8員、9員、10員または11員縮合複素二環式環系であり、ここで、3個までの炭素原子環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員はS(=O)u(=NR7)zから独立して選択され、この環系は、場合により、炭素原子環員においてR8および窒素原子環員においてR9から独立して選択される置換基によって置換されていてもよく、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、uおよびzは本開示において定義される通りである。
また、式1の化合物を含有する組成物、および有効な量の本発明の化合物または組成物を適用することを含む、菌・カビ性病原体によって引き起こされる植物病害の防除方法も開示されている。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1
【化1】
(式中、
Yは、2〜4個の炭素原子および2〜3個の窒素原子を環員として含有する5員完全または部分不飽和複素環式環であり、前記複素環式環を式1のフェニル環に結合させる環員原子に単一の隣接環員原子を介して結合された前記環員原子において前記環はZにより置換されており、そして場合により、炭素原子環員においてR5および窒素原子環員においてR6から独立して選択される2個までの置換基によってさらに置換されていてもよく、
Zは、炭素原子、ならびに2個までのO、2個までのSおよび4個までのN原子から独立して選択される1〜4個のへテロ原子から選択される環員を含有する8員、9員、10員または11員縮合複素二環式環系であり、ここで、3個までの炭素原子環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、前記硫黄原子環員はS(=O)u(=NR7)zから独立して選択され、前記環系は、場合により、炭素原子環員においてR8および窒素原子環員においてR9から独立して選択される置換基によって置換されていてもよく、
Wは、OまたはSであり、
Qは、CR10aR10b、OまたはNR11であり、
R1は、ハロゲン、CN、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3ハロアルコキシまたはC3〜C6シクロアルキルであり、
R2は、H、ハロゲン、CN、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3ハロアルコキシまたはC3〜C6シクロアルキルであり、
R3は、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C3〜C4ハロシクロアルキル、C2〜C6アルキルカルボニル、C2〜C6ハロアルキルカルボニル、C2〜C6アルコキシカルボニルまたはC2〜C6ハロアルコキシカルボニルであり、
R4は、H、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C3アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C3〜C4ハロシクロアルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C3〜C4シクロアルコキシ、C1〜C4アルキルアミノ、C1〜C4ハロアルキルアミノ、C2〜C6ジアルキルアミノ、C2〜C6ハロジアルキルアミノまたはC3〜C4シクロアルキルアミノであり、
R5はそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C1〜C6アルキル、C3〜C5シクロアルキル、C3〜C5ハロシクロアルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニルまたはC1〜C6ハロアルキルであり、
R6はそれぞれ独立して、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C5シクロアルキル、C3〜C5ハロシクロアルキル、C2〜C6アルケニルまたはC3〜C6アルキニルであり、
R8はそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、−CH(=O)、−C(=O)OH、−C(=O)NH2、−C(R12)=N−O−R13、−C(R12)=N−R13、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、C2〜C5アルキルカ
ルボニル、C2〜C5ハロアルキルカルボニル、C4〜C5シクロアルキルカルボニル、C2〜C5アルコキシカルボニル、C4〜C10シクロアルコキシカルボニル、C2〜C8アルキルアミノカルボニル、C3〜C10ジアルキルアミノカルボニル、C4〜C5シクロアルキルアミノカルボニル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C3〜C4シクロアルコキシ、C3〜C4ハロシクロアルコキシ、C4〜C5シクロアルキルアルコキシ、C2〜C4アルケニルオキシ、C2〜C4ハロアルケニルオキシ、C2〜C4アルキニルオキシ、C3〜C4ハロアルキニルオキシ、C2〜C4アルコキシアルコキシ、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C2〜C8ハロアルキルカルボニルオキシ、C4〜C10シクロアルキルカルボニルオキシ、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4ハロアルキルチオ、C3〜C6シクロアルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、C1〜C4ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C3〜C5シクロアルキルスルホニル、C3〜C7トリアルキルシリル、C1〜C4アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C1〜C4ハロアルキルアミノ、C2〜C8ハロジアルキルアミノ、C3〜C6シクロアルキルアミノ、C2〜C5アルキルカルボニルアミノまたはC2〜C5ハロアルキルカルボニルアミノであり、
R9はそれぞれ独立して、シアノ、ヒドロキシ、−CH(=O)、−C(=O)NH2、−C(R12)=N−O−R13、−C(R12)=N−R13、C1〜C4アルキル、C3〜C4シクロアルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、C1〜C4ハロアルキル、C2〜C5アルキルカルボニル、C2〜C5ハロアルキルカルボニル、C4〜C5シクロアルキルカルボニル、C2〜C5アルコキシカルボニル、C4〜C10シクロアルコキシカルボニル、C2〜C8アルキルアミノカルボニル、C3〜C10ジアルキルアミノカルボニル、C4〜C5シクロアルキルアミノカルボニル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C3〜C4シクロアルコキシ、C3〜C4ハロシクロアルコキシ、C4〜C5シクロアルキルアルコキシ、C2〜C4アルケニルオキシ、C2〜C4ハロアルケニルオキシ、C2〜C4アルキニルオキシ、C3〜C4ハロアルキニルオキシ、C2〜C4アルコキシアルコキシ、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C2〜C8ハロアルキルカルボニルオキシ、C4〜C10シクロアルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、ベンジルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C3〜C6シクロアルキルスルホニルまたはC3〜C10トリアルキルシリルであり、
R7およびR13はそれぞれ独立して、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3アルキルカルボニルまたはC2〜C3ハロアルキルカルボニルであり、
R10aは、H、OH、ハロゲン、シアノ、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3アルコキシアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシまたはC1〜C3アルキルスルホニルであり、
R10bは、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3アルコキシアルキル、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3ハロアルコキシであるか、あるいは
R10aおよびR10bはこれらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜C4シクロアルキルまたはC3〜C4ハロシクロアルキル環を形成し、
R11は、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3アルキルカルボニルまたはC2〜C3ハロアルキルカルボニルであり、
R12はそれぞれ独立して、H、C1〜C3アルキル、C3〜C5シクロアルキルまたはC1〜C3ハロアルキルであり、そして
S(=O)u(=NR7)zの各場合のuおよびzは独立して0、1または2であるが、ただし、S(=O)u(=NR7)zの各場合のuおよびzの合計は0、1または2である)
から選択される化合物、そのN−オキシド、およびその塩。
【請求項2】
R1が、ハロゲン、CN、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3ハロアルコキシまたはC3〜C4シクロアルキルであり、
R2が、H、ハロゲン、CN、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3ハロアルキルであり、
R3が、H、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C2〜C3アルキルカルボニルまたはC2〜C3ハロアルキルカルボニルであり、
R4が、H、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C1〜C2アルコキシ、C1〜C2ハロアルコキシ、C3〜C4シクロアルコキシ、C1〜C2アルキルアミノ、C1〜C2ハロアルキルアミノ、C2〜C4ジアルキルアミノ、C2〜C4ハロジアルキルアミノまたはC3〜C4シクロアルキルアミノであり、
R5がそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルであり、
R5aが、HまたはR5であり、
R6aが、H、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキルであり、
R8が、それぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、−CH(=O)、−C(=O)NH2、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C2〜C5アルキルカルボニル、C2〜C5ハロアルキルカルボニル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシまたはC3〜C4シクロアルコキシであり、
R9がそれぞれ独立して、シアノ、ヒドロキシ、−CH(=O)、−C(=O)NH2、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C2〜C5アルキルカルボニル、C2〜C5ハロアルキルカルボニル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシまたはC3〜C4シクロアルコキシであり、
R10aがHであり、
R10bが、H、メチルまたはシクロプロピルであるか、あるいは
R10aおよびR10bが、これらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピル環を形成し、
R11がHであり、
WがOであり、
Yが、
【化2】
であり、
mが0、1または2であり、そして
Zの縮合複素二環式環系において、Yに直接結合された環が芳香族であり、第1の環として識別され、前記第1の環に縮合された環が第2の環として識別され、前記第2の環が、前記第1の環と共有される環縮合原子に直接結合された環員としてO原子を含み、前記環縮合原子が、1個またはそれ以上の介在環員原子を介して、Yに直接結合された環員原子に結合されている、
【請求項3】
R1が、ハロゲン、CN、C1〜C2アルキル、C1〜C2アルコキシ、C1〜C2ハロアルキルまたはC1〜C2ハロアルコキシであり、
R2が、H、ハロゲン、CN、メチルまたはトリフルオロメチルであり、
R3が、Hまたはメチルであり、
R4が、H、C1〜C2アルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシであり、
R5がそれぞれ独立して、ハロゲンまたはメチルであり、
R6aが、H、メチルまたはトリフルオロメチルであり、
R10aがHであり、
R10bが、H、メチルまたはシクロプロピルであり、
Yが、Y−1、Y−2、Y−3、Y−4、Y−5、Y−6、Y−7、Y−8、Y−13、Y−14、Y−15、Y−16、Y−18またはY−25であり、
Zが、
【化3】
であり、
Lが、炭素原子、ならびに2個までのO、1個までのSおよび1個までのN原子から独立して選択される2個までのへテロ原子から選択される2〜4個の鎖員を含有する連結鎖であり、ここで、2個までの炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、前記硫黄原子環員が、S(=O)u(=NR7)zから独立して選択され、前記連結鎖が、場合により、炭素原子環員においてR8bおよび窒素原子環員においてR9から独立して選択される4個までの置換基によって置換されていてもよく、
R9が、ヒドロキシ、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2アルコキシであり、そして
nが、0、1または2である、
請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R1が、ハロゲン、CN、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルであり、
R2が、Hまたはハロゲンであり、
R3がHであり、
R4が、H、C1〜C2アルキルまたはメトキシであり、
R5aがHであり、
R6aが、Hまたはメチルであり、
R8aがそれぞれ独立して、ハロゲン、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2アルコキシであり、
R8bがそれぞれ独立して、F、Cl、C1〜C3アルキルまたはC2〜C3アルキルカルボニルであり、
R10bが、Hまたはメチルであり、
Yが、Y−1、Y−3、Y−4、Y−5、Y−7、Y−8またはY−25であり、
Zが、
【化4】
【化5】
であり、
R9aが、HまたはC1〜C2アルキルであり、
mが、0であり、
nが、0、1または2であり、そして
pが、0、1または2である、
請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R1が、F、Cl、Brまたはメチルであり、
R2が、H、FまたはClであり、
R4が、H、メチルまたはメトキシであり、
R8aがそれぞれ独立して、F、Cl、Br、メチルまたはメトキシであり、
R8bがそれぞれ独立して、Fまたはメチルであり、
R10bがHであり、
Qが、CR10aR10bであり、
Yが、Y−3、Y−4、Y−7またはY−8であり、そして
Zが、Z−1、Z−2、Z−6、Z−9またはZ−10である、
請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
メチルN−[[2−クロロ−5−[1−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−フェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[2−クロロ−5−[3−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−フェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[5−[3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−クロロフェニル]−メチル]カルバメート、
メチルN−[[2−クロロ−5−[3−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−フェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[5−[1−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−フルオロフェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[5−[1−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−メチルフェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[5−[3−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−フルオロフェニル]メチル]カルバメート、および
メチルN−[[5−[3−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−メチルフェニル]メチル]カルバメート
の群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
(a)請求項1に記載の化合物と、(b)少なくとも1つの他の殺菌・殺カビ剤とを含む殺菌・殺カビ組成物。
【請求項8】
(a)請求項1に記載の化合物と、(b)界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの付加的な成分とを含む殺菌・殺カビ組成物。
【請求項9】
植物もしくはその一部、または植物種子に、殺菌・殺カビ的に有効な量の請求項1に記載の化合物を適用することを含む、菌・カビ性植物病原体によって引き起こされる植物病害の防除方法。
【請求項1】
式1
【化1】
(式中、
Yは、2〜4個の炭素原子および2〜3個の窒素原子を環員として含有する5員完全または部分不飽和複素環式環であり、前記複素環式環を式1のフェニル環に結合させる環員原子に単一の隣接環員原子を介して結合された前記環員原子において前記環はZにより置換されており、そして場合により、炭素原子環員においてR5および窒素原子環員においてR6から独立して選択される2個までの置換基によってさらに置換されていてもよく、
Zは、炭素原子、ならびに2個までのO、2個までのSおよび4個までのN原子から独立して選択される1〜4個のへテロ原子から選択される環員を含有する8員、9員、10員または11員縮合複素二環式環系であり、ここで、3個までの炭素原子環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、前記硫黄原子環員はS(=O)u(=NR7)zから独立して選択され、前記環系は、場合により、炭素原子環員においてR8および窒素原子環員においてR9から独立して選択される置換基によって置換されていてもよく、
Wは、OまたはSであり、
Qは、CR10aR10b、OまたはNR11であり、
R1は、ハロゲン、CN、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3ハロアルコキシまたはC3〜C6シクロアルキルであり、
R2は、H、ハロゲン、CN、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3ハロアルコキシまたはC3〜C6シクロアルキルであり、
R3は、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C3〜C4ハロシクロアルキル、C2〜C6アルキルカルボニル、C2〜C6ハロアルキルカルボニル、C2〜C6アルコキシカルボニルまたはC2〜C6ハロアルコキシカルボニルであり、
R4は、H、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C3アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C3〜C4ハロシクロアルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C3〜C4シクロアルコキシ、C1〜C4アルキルアミノ、C1〜C4ハロアルキルアミノ、C2〜C6ジアルキルアミノ、C2〜C6ハロジアルキルアミノまたはC3〜C4シクロアルキルアミノであり、
R5はそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C1〜C6アルキル、C3〜C5シクロアルキル、C3〜C5ハロシクロアルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニルまたはC1〜C6ハロアルキルであり、
R6はそれぞれ独立して、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C5シクロアルキル、C3〜C5ハロシクロアルキル、C2〜C6アルケニルまたはC3〜C6アルキニルであり、
R8はそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、−CH(=O)、−C(=O)OH、−C(=O)NH2、−C(R12)=N−O−R13、−C(R12)=N−R13、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、C2〜C5アルキルカ
ルボニル、C2〜C5ハロアルキルカルボニル、C4〜C5シクロアルキルカルボニル、C2〜C5アルコキシカルボニル、C4〜C10シクロアルコキシカルボニル、C2〜C8アルキルアミノカルボニル、C3〜C10ジアルキルアミノカルボニル、C4〜C5シクロアルキルアミノカルボニル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C3〜C4シクロアルコキシ、C3〜C4ハロシクロアルコキシ、C4〜C5シクロアルキルアルコキシ、C2〜C4アルケニルオキシ、C2〜C4ハロアルケニルオキシ、C2〜C4アルキニルオキシ、C3〜C4ハロアルキニルオキシ、C2〜C4アルコキシアルコキシ、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C2〜C8ハロアルキルカルボニルオキシ、C4〜C10シクロアルキルカルボニルオキシ、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4ハロアルキルチオ、C3〜C6シクロアルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、C1〜C4ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C3〜C5シクロアルキルスルホニル、C3〜C7トリアルキルシリル、C1〜C4アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C1〜C4ハロアルキルアミノ、C2〜C8ハロジアルキルアミノ、C3〜C6シクロアルキルアミノ、C2〜C5アルキルカルボニルアミノまたはC2〜C5ハロアルキルカルボニルアミノであり、
R9はそれぞれ独立して、シアノ、ヒドロキシ、−CH(=O)、−C(=O)NH2、−C(R12)=N−O−R13、−C(R12)=N−R13、C1〜C4アルキル、C3〜C4シクロアルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、C1〜C4ハロアルキル、C2〜C5アルキルカルボニル、C2〜C5ハロアルキルカルボニル、C4〜C5シクロアルキルカルボニル、C2〜C5アルコキシカルボニル、C4〜C10シクロアルコキシカルボニル、C2〜C8アルキルアミノカルボニル、C3〜C10ジアルキルアミノカルボニル、C4〜C5シクロアルキルアミノカルボニル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C3〜C4シクロアルコキシ、C3〜C4ハロシクロアルコキシ、C4〜C5シクロアルキルアルコキシ、C2〜C4アルケニルオキシ、C2〜C4ハロアルケニルオキシ、C2〜C4アルキニルオキシ、C3〜C4ハロアルキニルオキシ、C2〜C4アルコキシアルコキシ、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C2〜C8ハロアルキルカルボニルオキシ、C4〜C10シクロアルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、ベンジルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C3〜C6シクロアルキルスルホニルまたはC3〜C10トリアルキルシリルであり、
R7およびR13はそれぞれ独立して、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3アルキルカルボニルまたはC2〜C3ハロアルキルカルボニルであり、
R10aは、H、OH、ハロゲン、シアノ、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3アルコキシアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルコキシまたはC1〜C3アルキルスルホニルであり、
R10bは、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3アルコキシアルキル、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3ハロアルコキシであるか、あるいは
R10aおよびR10bはこれらが結合する炭素原子と一緒になって、C3〜C4シクロアルキルまたはC3〜C4ハロシクロアルキル環を形成し、
R11は、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3アルキルカルボニルまたはC2〜C3ハロアルキルカルボニルであり、
R12はそれぞれ独立して、H、C1〜C3アルキル、C3〜C5シクロアルキルまたはC1〜C3ハロアルキルであり、そして
S(=O)u(=NR7)zの各場合のuおよびzは独立して0、1または2であるが、ただし、S(=O)u(=NR7)zの各場合のuおよびzの合計は0、1または2である)
から選択される化合物、そのN−オキシド、およびその塩。
【請求項2】
R1が、ハロゲン、CN、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C3ハロアルコキシまたはC3〜C4シクロアルキルであり、
R2が、H、ハロゲン、CN、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシまたはC1〜C3ハロアルキルであり、
R3が、H、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C2〜C3アルキルカルボニルまたはC2〜C3ハロアルキルカルボニルであり、
R4が、H、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C1〜C2アルコキシ、C1〜C2ハロアルコキシ、C3〜C4シクロアルコキシ、C1〜C2アルキルアミノ、C1〜C2ハロアルキルアミノ、C2〜C4ジアルキルアミノ、C2〜C4ハロジアルキルアミノまたはC3〜C4シクロアルキルアミノであり、
R5がそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルであり、
R5aが、HまたはR5であり、
R6aが、H、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキルであり、
R8が、それぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、−CH(=O)、−C(=O)NH2、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C2〜C5アルキルカルボニル、C2〜C5ハロアルキルカルボニル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシまたはC3〜C4シクロアルコキシであり、
R9がそれぞれ独立して、シアノ、ヒドロキシ、−CH(=O)、−C(=O)NH2、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C4シクロアルキル、C2〜C5アルキルカルボニル、C2〜C5ハロアルキルカルボニル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシまたはC3〜C4シクロアルコキシであり、
R10aがHであり、
R10bが、H、メチルまたはシクロプロピルであるか、あるいは
R10aおよびR10bが、これらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピル環を形成し、
R11がHであり、
WがOであり、
Yが、
【化2】
であり、
mが0、1または2であり、そして
Zの縮合複素二環式環系において、Yに直接結合された環が芳香族であり、第1の環として識別され、前記第1の環に縮合された環が第2の環として識別され、前記第2の環が、前記第1の環と共有される環縮合原子に直接結合された環員としてO原子を含み、前記環縮合原子が、1個またはそれ以上の介在環員原子を介して、Yに直接結合された環員原子に結合されている、
【請求項3】
R1が、ハロゲン、CN、C1〜C2アルキル、C1〜C2アルコキシ、C1〜C2ハロアルキルまたはC1〜C2ハロアルコキシであり、
R2が、H、ハロゲン、CN、メチルまたはトリフルオロメチルであり、
R3が、Hまたはメチルであり、
R4が、H、C1〜C2アルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシであり、
R5がそれぞれ独立して、ハロゲンまたはメチルであり、
R6aが、H、メチルまたはトリフルオロメチルであり、
R10aがHであり、
R10bが、H、メチルまたはシクロプロピルであり、
Yが、Y−1、Y−2、Y−3、Y−4、Y−5、Y−6、Y−7、Y−8、Y−13、Y−14、Y−15、Y−16、Y−18またはY−25であり、
Zが、
【化3】
であり、
Lが、炭素原子、ならびに2個までのO、1個までのSおよび1個までのN原子から独立して選択される2個までのへテロ原子から選択される2〜4個の鎖員を含有する連結鎖であり、ここで、2個までの炭素原子環員が、C(=O)およびC(=S)から独立して選択され、前記硫黄原子環員が、S(=O)u(=NR7)zから独立して選択され、前記連結鎖が、場合により、炭素原子環員においてR8bおよび窒素原子環員においてR9から独立して選択される4個までの置換基によって置換されていてもよく、
R9が、ヒドロキシ、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2アルコキシであり、そして
nが、0、1または2である、
請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R1が、ハロゲン、CN、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルであり、
R2が、Hまたはハロゲンであり、
R3がHであり、
R4が、H、C1〜C2アルキルまたはメトキシであり、
R5aがHであり、
R6aが、Hまたはメチルであり、
R8aがそれぞれ独立して、ハロゲン、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2アルコキシであり、
R8bがそれぞれ独立して、F、Cl、C1〜C3アルキルまたはC2〜C3アルキルカルボニルであり、
R10bが、Hまたはメチルであり、
Yが、Y−1、Y−3、Y−4、Y−5、Y−7、Y−8またはY−25であり、
Zが、
【化4】
【化5】
であり、
R9aが、HまたはC1〜C2アルキルであり、
mが、0であり、
nが、0、1または2であり、そして
pが、0、1または2である、
請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R1が、F、Cl、Brまたはメチルであり、
R2が、H、FまたはClであり、
R4が、H、メチルまたはメトキシであり、
R8aがそれぞれ独立して、F、Cl、Br、メチルまたはメトキシであり、
R8bがそれぞれ独立して、Fまたはメチルであり、
R10bがHであり、
Qが、CR10aR10bであり、
Yが、Y−3、Y−4、Y−7またはY−8であり、そして
Zが、Z−1、Z−2、Z−6、Z−9またはZ−10である、
請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
メチルN−[[2−クロロ−5−[1−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−フェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[2−クロロ−5−[3−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−フェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[5−[3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−クロロフェニル]−メチル]カルバメート、
メチルN−[[2−クロロ−5−[3−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−フェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[5−[1−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−フルオロフェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[5−[1−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−メチルフェニル]メチル]カルバメート、
メチルN−[[5−[3−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−フルオロフェニル]メチル]カルバメート、および
メチルN−[[5−[3−(3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン−6−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−2−メチルフェニル]メチル]カルバメート
の群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
(a)請求項1に記載の化合物と、(b)少なくとも1つの他の殺菌・殺カビ剤とを含む殺菌・殺カビ組成物。
【請求項8】
(a)請求項1に記載の化合物と、(b)界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの付加的な成分とを含む殺菌・殺カビ組成物。
【請求項9】
植物もしくはその一部、または植物種子に、殺菌・殺カビ的に有効な量の請求項1に記載の化合物を適用することを含む、菌・カビ性植物病原体によって引き起こされる植物病害の防除方法。
【公表番号】特表2013−509408(P2013−509408A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−536841(P2012−536841)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/052228
【国際公開番号】WO2011/059619
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/052228
【国際公開番号】WO2011/059619
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】
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