説明

計量装置

本発明は、計量装置であって、製粉所、サイロ設備又はこれに類した所に走行可能な計量装置として形成されており、計量装置が、管状計量装置の形をしたSWA/SWT-計量装置(1,4)であり、少なくとも計量装置の計量容器(13)が走行可能に顕著されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にサイロ設備、製粉所又はこれに類した所における走行可能に配置されたSWA/SWT-計量装置に関する。
【0002】
計量装置は、測定結果に対する運動に基づく誤差の影響を最小にするために、一般的に位置固定に設けられている。その結果、計量装置を生産物搬送装置に組み込まなくてはならないだけではなく、少なくとも1つの搬送装置の費用が発生しかつ/又は複数の計量装置を設ける必要が生じる。
【0003】
ヨーロッパ特許公開第0039097号明細書には、大型の軽量容器を備えた計量装置が開示されており、この計量装置はサイロ装置の上に設けられたレールに沿って走行可能に配置されている。生産物入口にはふるい装置が続いており、生産物は、次いで計量容器に落下するためにこのふるい装置を通過しなくてはならない。
【0004】
同様にレールに沿って走行可能である別の計量装置は、ヨーロッパ特許公開第0794476号明細書に開示されており、この公知の計量装置には、コントロール可能な出口を備えた複数の成分容器が設けられている。これらの成分容器の下には大きな捕集兼計量容器が配置されている。そして大きな計量容器の上には小さな計量容器が設けられており、この小さな計量容器は大きな計量容器同様、直線的に走行可能に配置されている。両方の計量容器は、一列に配置された成分容器の下において走行する。
【0005】
従来技術による走行可能な計量装置は、極めて大きな構造高さを有していて、開放した構造形式に基づいて今日の衛生に対する要求を十分に満たすことはできない。また計量精度は特に、小さな成分では極めて低い。
【0006】
ゆえに本発明の課題は、従来具術における欠点を排除することができる走行可能な計量装置を提供することである。
【0007】
この課題を解決するために本発明の構成では、製粉所、サイロ設備又はこれに類した所に走行可能に配置された計量装置であって、計量装置の少なくとも1つの計量容器が、計量エレメントに懸吊又は支持されている形式のものにおいて、計量装置がSWA/SWT-計量装置であるようにした。
【0008】
本発明のその他の有利な構成は従属請求項に記載されている。
【0009】
本発明における計量装置は、ビームもしくは梁又はこれに類したものに沿って直線的に走行可能に懸吊されている。この計量装置は、自動的に計量・評価するもしくはトータライズ(Totalisieren)する計量装置(SWA/SWT-計量装置)である。
【0010】
計量容器における生産物調量は調量エレメントを用いて、有利には調量スライダによって行われる。計量容器の下にかつこの計量容器に連結可能に、例えばロックゲート搬出装置又はニューマチック式搬出装置を備えた少なくとも1つの捕集容器が設けられている。
【0011】
電子式計量装置に基づいて、確実な生産物追跡(Produktnachverfolgung)も可能である。
【0012】
このような計量装置配置形式によって、1つの走行可能な計量装置によって、多数のサイロ又は成分容器又はミキサ等を運転することができ、かつ生産物バッチを、例えば飼料もしくは食料の製粉又は精米、又はその他の粒状又は粉状の生産物の加工のために、フレキシブルに取り扱うことが可能になる。そして高い計量精度及び調量精度を得ることができる。
【0013】
1つのセルブロックもしくはサイロブロック及び作業ユニットにおいて種々異なった働きを実施するために、少なくとも1つの計量装置が必要である。課せられる働きが増えるに連れて、必要なフレキシビリティ及び効果を得るために、2〜3の走行可能な計量装置が必要になる。また汚染のおそれが小さくなるので、種々様々に大きな仕事を種々異なったライン出力において成し遂げることができる。
【0014】
適宜なセンサ及び制御ソフトウエアを用いて、出力、時間及び経路に関する計量装置の実行形態を調整及び最適化することができる。また例えば中間貯蔵部における充填高さをも検出すること及び一緒に考慮することができ、これによってプロセスの作業中断を回避することができる。
【0015】
空気力式搬送装置の圧力容器は、容量に合わせて、計量装置から搬出された生産物全体を完全に受容できるように、設計されている。これによって計量装置の走行可能性との関連において、構造高さもしくは構造容積を著しく節減することができる。
【0016】
次に図面を参照しながら本発明の1実施例を説明する。
【0017】
図1は、走行可能な計量装置を示す原理図であり、
図2は、空気力式の生産物搬送装置と共に走行可能な計量装置を示す図であり、
図3は、図2に示された計量装置を示す側面図である。
【0018】
精米所(Reismuehle)では、玄米サイロ、白米サイロ及び最終生産品サイロにおいて、走行可能な計量装置が使用される。計量装置の使用について、白米の貯蔵を例にとって述べる。精米された米は中間貯蔵部2に達し、この中間貯蔵部2から、管状計量装置の構造形態を有する走行可能な計量装置1(SWA/SWT-計量装置)に達し、この走行可能な計量装置1において、個々の生産物(種々様々に精米された米)のバッチ量もしくは処理量が計量される。次いで計量された量はサイロ3内に達し、これらのサイロ3から完全な生産物追跡(Produkterueckverfolgung)をもって再び呼び出すことができる。必要に応じて、特別な特徴のバッチがサイロ3から、このサイロ3に後置された走行可能な別の計量装置4(SWA/SWT-計量装置)において計量され、このバッチは中間貯蔵部5を介して図示されていない色選別機にもたらされる。
【0019】
計量された各バッチが検出され、すべての値は計量制御装置もしくは精米制御装置において記憶される。
【0020】
計量装置1,4は走行レール10に沿ってローラ11で支承されて懸吊されている。ローラ11には高速の駆動装置12が設けられており、これによって高い走行速度と高い位置決め精度とが可能になる。本来の計量容器13は汎用の形式で、屈曲ロッド又はこれに類したものに懸吊もしくは支持されており、これによって高い軽量精度と重量測定式の調量とが保証される。
【0021】
生産物調量は自由流動式に行われるか又は、中間貯蔵部2もしくはサイロ3から密に連結可能な調量エレメントを介して計量容器13への搬出補助によって助成されて行われる。計量後に米は密に連結可能な搬出容器15に達し、この搬出容器15からバッチは、管ストランド16における空気式搬送装置の搬送空気を用いて、色選別機に供給される。
【0022】
計量装置1,4については例えばヨーロッパ特許第256222号明細書、ヨーロッパ特許第217895号明細書及びヨーロッパ特許第466857号明細書に開示されている。
【0023】
上に述べた配置形式の大きな利点としては次のこと、すなわちこの場合規定されたバッチもしくは処理量の米を次の加工段階に引き渡せる、ということが挙げられる。しかも他の生産物との混合は回避され、米の加工は高いフレキシビリティと高い精度をもって行うことができる。さらに空気力式の搬送によって、機械式の搬送形式に比べて、米の破損が最小になる。
【0024】
汎用の構成に比べて、計量装置1,4の数は1/3減じられ、サイロの領域において3から2に減じることができる。また設備全体の構造高さは約10cm減じることができる。
【0025】
本発明は図示の実施形態に制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】走行可能な計量装置を示す原理図である。
【図2】空気力式の生産物搬送装置と共に走行可能な計量装置を示す図である。
【図3】図2に示された計量装置を示す側面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 計量装置、 2 中間貯蔵部、 3 サイロ、 4 計量装置、 5 中間貯蔵部、 10 走行レール、 11 ローラ、 12 駆動装置、 13 計量容器、 15 搬出容器、 16 管ストランド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製粉所、サイロ設備又はこれに類した所に走行可能に配置された計量装置であって、計量装置の少なくとも1つの計量容器が、計量エレメントに懸吊又は支持されている形式のものにおいて、計量装置がSWA/SWT-計量装置(1,4)であることを特徴とする計量装置。
【請求項2】
少なくとも計量容器(13)が走行可能に懸吊されている、請求項1記載の計量装置。
【請求項3】
計量される生産物を空気力式に搬出する搬出装置が設けられている、請求項1又は2記載の計量装置。
【請求項4】
計量装置が管状計量装置として形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の計量装置。
【請求項5】
製粉所、サイロ設備又はこれに類した所における走行可能な計量装置としてのSWA/SWT-計量装置(1,4)の使用。
【請求項6】
計量装置(1,4)が、空気式搬送装置を備えた搬出容器(15)に連結可能である、請求項3記載の計量装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−518080(P2007−518080A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−548063(P2006−548063)
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【国際出願番号】PCT/CH2004/000746
【国際公開番号】WO2005/068947
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(501003320)ビューラー・アクチエンゲゼルシャフト (23)
【氏名又は名称原語表記】Buehler AG
【住所又は居所原語表記】CH−9240 Uzwil, Switzerland
【Fターム(参考)】