調節可能な重み付け特性を有するゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド
ゴルフクラブヘッドは、第一の重り収容部分を画定する後面(たとえば周囲重み付け部材)を有するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを含み、第一の重り収容部分に重り部材が取り付けられる。クラブヘッドボディはさらに、第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定し、この第二の重り収容部分で第二の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合する。重り部材は、二つの重り収容部分に交換可能に取り付けることができ、それにより、クラブヘッドボディの重心特性の選択的配置を可能にする。また、これらのクラブヘッドを含むゴルフクラブならびにそのようなゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドを製造する方法が記載される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドに関する。本発明の具体的な例示的局面は、可動重り部材および調節可能な重み付け特性を有するゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ゴルフは、多種多様なプレーヤ、すなわち異なる性別ならびに劇的に異なる年齢および/または技術レベルのプレーヤによって楽しまれている。ゴルフは、そのような多様なプレーヤの集まりがゴルフイベントで互いに直接競いながらいっしょにプレーし(たとえば、ハンデ付きのスコア、異なるティーボックスを使用して、チームフォーマットで、など)、なおもゴルフのラウンドまたは競技を楽しむことができるという点で、スポーツの世界ではいくぶんユニークである。これらの要因が、テレビにおけるゴルフ番組(たとえばゴルフトーナメント、ゴルフニュース、ゴルフの歴史および/または他のゴルフ番組)の増加および著名なゴルフスーパースターの出現と相まって、少なくとも部分的に、近年、米国および世界中でのゴルフ人気を高めてきた。
【0003】
ゴルファーは、すべての技術レベルにおいて、パフォーマンスを改善し、ゴルフスコアを良くし、その次のパフォーマンス「レベル」に到達しようとする。すべてのタイプのゴルフ用具の製造者はこれらの要求に応え、近年、業界は、ゴルフ用具における劇的な変化および改良に直面した。たとえば、今や、広い範囲の異なるゴルフボールモデルが利用可能であり、ボールは、特定のスイング速度および/または他のプレーヤ特性もしくは好みを補うように設計されている。たとえば、一部のボールは、より遠くおよび/またはよりまっすぐに飛ぶように設計されており、一部のボールは、より高いまたはよりフラットな弾道を提供するように設計されており、一部のボールは、より多くのスピン、コントロールおよび/またはフィールを提供する(特にグリーン周りで)ように設計されており、一部のボールは、より速いまたはより遅いスイング速度のために設計されている、などである。また、ゴルフのスコアを良くするのに役立つことを約束する数多くのスイングおよび/または補助教具が市販されている。
【0004】
プレー中にゴルフボールを動かす唯一の道具であることから、ゴルフクラブもまた、近年、多大な技術的研究および進歩の対象であった。たとえば、市場は、近年、パター設計、ゴルフクラブヘッド設計、シャフトおよびグリップにおける劇的な変化および改良を見てきた。さらには、ゴルフクラブの様々な要素および/または特性ならびにゴルフボールの特性を特定のユーザのスイング特徴または特性により良く適合させようとして、他の技術的進歩が達成されてきた(たとえば、クラブフィッティング技術、ボール打ち出し角計測技術、ボールスピン速度など)。
【0005】
業界は、近年、ゴルフ用具に対する劇的な変化および改良を目撃してきたが、一部のプレーヤは、依然として、ゴルフボールを所期および所望の方向に、および/または所期および所望の飛行経路で確実に打つことに困難さを感じている。さらには、一部のプレーヤは、依然として、特定の天候またはコースコンディションに基づいてスイングを適応させること(たとえば、高めまたは低めのボールの飛びを確実かつ一貫して生じさせるためなど)に困難さを感じている。したがって、当技術分野においては、ゴルフクラブ技術におけるさらなる進歩の余地がある。
【発明の概要】
【0006】
発明の概要
以下、本発明およびその様々な局面の基本的理解を提供するために、本発明の局面の概要を提示する。この概要は、本発明の範囲をいかなるふうにも限定することを意図したものではなく、単に、以下に続くより詳細な説明のための概観および状況を提供するものである。
【0007】
本発明の少なくともいくつかの例示的局面のゴルフクラブヘッドは、打球面および打球面とは反対側の後面(たとえば、打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在する周囲重み付け部材を含む)を有するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを含む。この例示的構造の後面(たとえば周囲重み付け部材)は、たとえば後面の周囲頂部に沿って位置する少なくとも第一の重り収容部分を画定する。重り部材が重り収容部分と脱着可能に係合することができる。
【0008】
本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブヘッドはさらに、上記第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定するクラブヘッドボディを含むことができる(たとえば、周囲重み付け部材中、クラブヘッドボディのソール部の中またはそれに沿って、など)。このようなゴルフクラブヘッド構造において、第一の重り部材は、第一または第二の重り収容部分の一つでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合することができ(そして、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能であるように構造化されていることができる)、第二の重り部材が、第一または第二の重り収容部分の一つでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合することができる(そして、この第二の重り部材もまた、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能であるように構造化されていることができる)。このようにして、第一および第二の重り部材は、互いに交換可能であることができ、様々な異なる重り収容部分でクラブヘッドボディ部材と選択的に係合することができる。第一および第二の重り部材は、好ましくは、全体的なクラブヘッド重み付け特性の選択的変更を可能にする(たとえば、互いおよび/またはクラブヘッドボディ部材に対して重り位置を交換することにより)ために、互いに異なる重み付け特性(たとえば、異なる質量、異なる密度、異なる重量配分など)を有する。
【0009】
本発明のさらなる局面は、たとえば上記タイプのゴルフクラブヘッドを含むゴルフクラブ構造に関する。このようなゴルフクラブ構造はさらに、クラブヘッドに取り付けられた(場合によっては、別個のホーゼル部材またはクラブヘッドもしくはシャフトの一つまたは複数の一体部分として提供されたホーゼル部材を介して)シャフト部材、シャフト部材に取り付けられたグリップまたは取っ手部材、さらなる重り部材などの一つまたは複数を含むことができる。
【0010】
本発明のなおさらなる局面は、たとえば上記タイプのゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ構造を製造する方法に関する。このような方法は、たとえば、(a)たとえばゴルフクラブヘッドボディを製造する、または他のやり方で構築すること、ゴルフクラブヘッドボディを別の供給源から得ることなどによって上記様々なタイプのゴルフクラブヘッドを提供すること、および(b)ゴルフクラブヘッドボディ中に画定された第一の重り収容部分、たとえばクラブヘッドボディとともに含まれる周囲重り部材の頂部で第一の重り部材をゴルフクラブヘッドボディと係合させることを含むことができる。本発明の方法はさらに、第二の重り部材を、クラブヘッドボディ中(たとえば、周囲重り部材中、ソール中など)に画定された第二の重り収容部分と係合させることを含むことができる。重り部材および重り収容部分は、第一および第二の重り収容位置それぞれで第一の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと係合可能であり、第一および第二の重り収容部分それぞれで第二の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと係合可能である(すなわち、重り部材は、異なる重り収容部分に交換可能に取り付けることができる)ように構造化されることができる。このようにして、第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性(たとえば、異なる質量、異なる密度、異なる重量配分など)を有するならば、クラブヘッドの重心位置を選択的に変更して、たとえば、ユーザのスイング特性をより良くフィットさせる、天候コンディションにより良く適合させる、ゴルフコースコンディションにより良く適合させるなどができる。本発明の例の方法は、さらなる工程、たとえば、シャフト部材をゴルフクラブヘッドと係合させる工程、グリップ部材をシャフト部材と係合させる工程などを含むことができる。また、クラブヘッドボディ仕上げ工程、さらなる重り部材の適用などの他の工程をこれらの方法に含めることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明は、添付図面によって例として説明されるが、それらに限定されない。全図を通じて同じ参照番号が同種の要素を示す。
【0012】
【図1】本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブ構造の特徴を一般に示す。
【図2】図2Aおよび2Bは本発明の少なくとも一つの例の交換可能な重り部材を含むゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図3】本発明の交換可能な重り部材を含むもう一つの例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図4】本発明の交換可能な重り部材を含むもう一つの例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図5】本発明の例の交換可能な重り部材を含むさらに別のゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図6】本発明の交換可能な重り部材を含むもう一つの例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図7】図7、7A、および7Bは本発明のスライド可能で交換可能な重り部材を含むさらなる例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図8】本発明のスライド可能で交換可能な重り部材を含むもう一つの例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図9】図9Aおよび9Bはゴルフクラブヘッドボディと係合した異なる重り部材の配置に依存して異なる重心位置を有するゴルフクラブヘッドボディを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
読者は、これらの図面に示される様々なパーツが必ずしも原寸に比例して描かれてはいないことに留意されたい。
【0014】
詳細な説明
以下の詳細な説明および添付図面が本発明の例のゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブの特徴を開示する。
【0015】
I. 本発明の例示的ゴルフクラブヘッド、ゴルフクラブおよび方法の概説
上記のように、本発明の局面は、アイアンタイプゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブに関する。本発明の少なくともいくつかの例示的局面のアイアンタイプゴルフクラブヘッドは、(a)アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディ、(b)打球面、(c)場合によっては、打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在する周囲重み付け部材を含む、打球面とは反対側の後面であって、少なくとも第一の重り収容部分を画定する(たとえば後面(たとえば周囲重み付け部材)の頂部に沿って)後面(たとえば周囲重み付け部材)、および(d)たとえば脱着可能なやり方で第一の重り収容部分と係合した第一の重り部材を含むことができる。いくつかの例示的構造において、第一の重り部材は、それが取って代わるクラブヘッドボディ材料(たとえば周囲重み付け部材の材料)の対応する密度および/または重さよりも大きい密度および/または重さ(たとえば、クラブヘッドボディの材料(たとえば周囲重み付け部材の材料)でできた対応するサイズおよび形状の材料片の密度および/または質量よりも大きい密度および/または質量)を有することができる。他の構造において、第一の重り部材は、それが取って代わるクラブヘッドボディ材料(たとえば周囲重み付け部材の材料)の対応する密度または重さよりも低い密度および/または重さ(たとえば、クラブヘッドボディの周囲重み付け部材または他の部分の材料でできた対応するサイズおよび形状の材料片の密度および/または質量よりも低い密度および/または質量)を有することができる。
【0016】
本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブヘッド構造はさらに、第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定するゴルフクラブボディを含むことができる(たとえば、周囲重み付け部材中、クラブヘッドのソール部中など)。このような構造において、第一の重り部材は、第一または第二の重り収容部分の一つでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合することができる(そして、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能であることができる)。クラブヘッドはさらに、第一または第二の重り収容部分の一つでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合した第二の重り部材を含むことができる(そして、この第二の重り部材もまた、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合可能であることができる)。第一および第二の重り部材は、互いに異なる重み付け特性を有するように構築されることができる。任意の所与の時点で、第一および第二の重り部材は、クラブヘッドボディ上の異なる重り収容部分と係合し、重り部材および重り収容部分は、ゴルフクラブヘッド構造全体において重り部材の位置を容易に交換することができるように設計され、構造化されることができる。
【0017】
重り部材は、上記のように交換可能であるために、実質的に同じサイズ、形状および/または構造であることができる。いくつかの例において、重り部材は、異なる重さ、異なる密度、異なる重量配分および/または他の異なる重み付け特性を有する。したがって、重り部材がゴルフクラブヘッドの特定の場所に配置される場合、ゴルフクラブヘッドボディ上でのこれら重り部材の交換性がゴルフクラブヘッドの重心位置に影響することができる。
【0018】
本発明を逸脱することなく、重り部材は、多様な異なるやり方、方向などでクラブヘッドボディと係合することができる。たとえば、いくつかの構造において、重り部材は、ゴルフクラブヘッドボディの周囲重み付け部材の一部として、場合によっては少なくとも周囲重み付け部材の頂部に沿って、また、ゴルフクラブヘッドボディのソールに沿って(たとえば、周囲重み付け部材の底部の一部として)提供されることができる。他の例示的構造において、周囲重み付け部材の頂部それぞれに沿って、また、ソールに沿って(たとえば、周囲重み付け部材の底部の一部として)複数の重り部材が提供されることができる。さらに他の例示的構造において、重り部材は、周囲重み付け部材の頂部、周囲重み付け部材の底部および/またはクラブヘッド構造のソールの少なくとも一つの実質的部分を形成することができる。
【0019】
また、本発明を逸脱することなく、重り部材および重り収容部分の具体的な構造は異なることができる。たとえば、望むならば、重り部材は、ゴルフクラブヘッドボディ中(たとえば周囲重り中、ソール中など)に画定された重り収容ポートを介してゴルフクラブヘッドと係合することができる。しかし、他の例示的構造において、重り収容部分は、単に、周囲重み付け部材中に空隙を画定することもでき、対応する重り部材が周囲重み付け部材中の空隙に嵌り、それを埋めることもできる。本発明を逸脱することなく、重りおよび/または重り収容部材の他の構造および配設が可能である。
【0020】
本発明のさらなる局面は、たとえば上記タイプのゴルフクラブヘッドを含むアイアンタイプゴルフクラブ構造に関する。このようなアイアンタイプゴルフクラブ構造はさらに、クラブヘッドに取り付けられた(場合によっては、別個のホーゼル部材またはクラブヘッドおよび/またはシャフトの一つまたは複数の一部として提供されたホーゼル部材を介して)シャフト部材、シャフト部材に取り付けられたグリップまたは取っ手部材、さらなる重り部材、メダルなどの一つまたは複数を含むことができる。
【0021】
本発明のなおさらなる局面は、本発明の例のアイアンタイプゴルフクラブヘッドおよびアイアンタイプゴルフクラブ構造を製造する方法に関する。このような方法は、たとえば、以下の工程の一つまたは複数を任意の所望の順序および/または組み合わせで含むことができる。(a)たとえばゴルフクラブヘッドボディを製造する、または他のやり方で構築すること、それを第三者供給源から得ることなどによって上記様々なタイプのゴルフクラブヘッドボディおよび/またはゴルフクラブヘッド(上記様々な構造、特徴および/または配設のいずれかまたはすべてを含む)を提供する工程、(b)シャフト部材をゴルフクラブヘッドと係合させる工程、(c)グリップ部材をシャフト部材と係合させる工程、(d)第一または第二の重り収容部分の一つで、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程、および/または(e)第一または第二の重り収容部分の一つで、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程(第一および第二の重り部材は異なる重り収容部分と係合する)。上記のように、第一および第二の重り部材は、互いに異なる重み付け特性を有することができ、それにより、ゴルフクラブヘッドの全体的重み付け特性の選択的制御を可能にする。
【0022】
上記で提供された本発明の様々な例示的局面の概説を提供したところで、以下、本発明のゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド構造の様々な具体例のより詳細な説明を提供する。
【0023】
II. 本発明の例示的ゴルフクラブヘッド、ゴルフクラブ構造および方法の詳細な説明
以下の記述および添付図面が本発明の様々な例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド構造を説明する。複数の図面で同じ参照番号が見られる場合、その参照番号は、本明細書および図面中で同じまたは同種のパーツを指すために一貫して使用される。
【0024】
以下、図1〜9Bに示す例示的ゴルフクラブ構造に関して本発明のアイアンタイプゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ構造のより具体的な例および特徴を詳細に説明する。
【0025】
図1は、一般に、本発明のアイアンタイプゴルフクラブ100および/またはゴルフクラブヘッド102の例を示す。この例の全ゴルフクラブ構造100は、ゴルフクラブヘッド102に加えて、ホーゼル領域104、ホーゼル領域104に収容され、かつ/または挿入されるシャフト部材106およびシャフト部材106に取り付けられるグリップまたは取っ手部材(図示せず)を含む。場合によっては、望むならば、外部ホーゼル領域104をなくし、シャフト部材106をヘッド部材102に直接挿入する、および/または他のやり方で取り付けることもできる(たとえば、クラブヘッド102の頂部に設けられた開口部に通して、内部ホーゼル部材(たとえば、クラブヘッド102によって画定された内部チャンバ内に提供された)に通して、など)。ホーゼル部材104は、クラブヘッド構造102の一部として一体に形成することもできるし、別個に形成し、それと係合させることもできる(たとえば、接着剤またはセメント、溶接、ろう付け、はんだ付けまたは他の融着技術、機械的コネクタなどによって)。本発明を逸脱することなく、従来のホーゼルおよびアイアンタイプクラブヘッド構造へのその組み込みを使用することができる。
【0026】
本発明を逸脱することなく、シャフト部材106は、当技術分野で公知であり、使用されている従来のやり方を含む任意の適当なまたは所望のやり方でクラブヘッド102に収容する、それと係合させる、および/またはそれに取り付けることができる。より具体的な例として、シャフト部材106は、ホーゼル部材104を介して、および/またはクラブヘッド構造102と直接、たとえば接着剤、セメント、溶接、はんだ付け、機械的コネクタ(たとえばねじ、保定要素など)などによって、クラブヘッドボディ102中に延在するシャフト収容スリーブまたは要素を介して、などによりクラブヘッド102と係合させることができる。望むならば、シャフト106は、ヘッド上で容易なシャフト交換を可能にするために、機械的コネクタを使用して解放可能なやり方でヘッド102に接続することもできる。
【0027】
シャフト部材106はまた、当技術分野で公知であり、使用されている従来の材料を含む任意の適当なまたは所望の材料、たとえばグラファイト系材料、複合または他の非金属材料、スチール材料(ステンレススチールを含む)、アルミニウム材料、他の金属合金材料、ポリマー材料、種々の材料の組み合わせなどでできていることができる。また、グリップまたは取っ手部材(図示せず)は、当技術分野で公知であり、使用されている従来のやり方を含む任意の適当なまたは所望のやり方で、たとえば、接着剤またはセメントを使用して、溶接、はんだ付け、ろう付けなどによって、機械的コネクタ(たとえばねじ、保定要素など)などを介してなど、シャフト部材106に取り付ける、それと係合させる、および/またはそれから延ばすことができる。もう一つの例として、望むならば、グリップまたは取っ手部材(図示せず)は、シャフト部材106とで一体の1ピース構造として一体に形成することもできる。さらには、本発明を逸脱することなく、任意の所望のグリップまたは取っ手部材材料、たとえばゴム材料、皮革材料、中に埋め込まれたコードまたは他の布材料を含むゴムまたは他の材料、ポリマー材料などを使用することもできる。
【0028】
本発明を逸脱することなく、クラブヘッドボディ102そのものもまた、任意の適当なまたは所望のやり方で、および/または、任意の適当なまたは所望の材料から、たとえば従来の材料から、および/または当技術分野で公知であり、使用されている従来のやり方で、構築することができる。たとえば、図1に示す例示的構造において、クラブヘッドボディ102は、打球面部材102a(面部材102aとで一体に形成された、または面プレート102bとフレーム部材とがいっしょになって全面部材102aを形成するようにフレーム部材に取り付けられた打球面プレート102bを含む)を含む。この例示される例のクラブヘッドボディ102はさらに、頂部102cおよびソール部102dを含む。クラブヘッドボディ102および/またはその様々なパーツは、鍛造、鋳造、成形によって、および/または当技術分野で一般的であり、使用されている技術およびプロセスを含む他の技術およびプロセスを使用して作ることができる。
【0029】
本発明を逸脱することなく、多種多様な全クラブヘッド構築が可能である。たとえば、望むならば、上記クラブヘッドボディ102の様々な個々のパーツのいくつかまたはすべては、接続される(たとえば、接着剤またはセメント、溶接、はんだ付け、ろう付けまたは他の融着技術、機械的コネクタなどによって)多数の部片でできていることもできる。様々なパーツ(たとえば、頂部102c、ソール部102dなど)は、当技術分野で従来から公知であり、使用されている材料、たとえば軽量金属材料を含む金属材料、複合材料、ポリマー材料などを含む任意の所望の材料および異なる材料の組み合わせでできていることができる。
【0030】
本発明を逸脱することなく、本発明の例のゴルフクラブヘッド構造102の寸法および/または他の特性は有意に異なることができる。たとえば、たとえば任意のアイアンタイプハイブリッドクラブ、ドライビングアイアン、0〜10番アイアン、ウェッジ(たとえばピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジ、サンドウェッジなど)、チッピングクラブなどを含む任意のアイアンタイプクラブヘッドを提供することができる。
【0031】
図2Aは、本発明の例のゴルフクラブ100およびゴルフクラブヘッドボディ構造102に含めることができるさらなる例示的特徴および構造を示す。この図に示すように、周囲重み付け部材200が打球面からゴルフクラブヘッドボディ102の周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在している。周囲重み付け部材200は、第一の重り収容部分204aを画定し、ゴルフクラブヘッドボディ102は、第一の重り収容部分204aとは独立した第二の重り収容部分204bを画定する。本発明を逸脱することなく、重り収容部分204aおよび204bは多種多様な形態、たとえば切欠き、凹部、空間、キャビティ、チャンバなどの形態をとることができるが、この図示される例示的構造102においては、重り収容部分204aは、周囲重り部材構造中に凹部または空間(空隙)を構成し、重り収容部分204bは、周囲重り部材200の下部分に(クラブソール部102dの中、上または近くに)画定されたキャビティまたはチャンバを構成する。
【0032】
この図示される例において、第一の重り部材206は、第一の重り収容部分204aでゴルフクラブヘッドボディ102と脱着可能に係合することができる。同様に、第二の重り部材208は、第二の重り収容部分204bでゴルフクラブヘッドボディ102と脱着可能に係合することができる。第一の重り部材206(ならびに重り収容部分204aおよび204b)は、重り部材206が第一の重り収容部分204aおよび第二の重り収容部分204bそれぞれでゴルフクラブヘッドボディ102と係合可能であるように構造化(たとえばサイズ決めおよび形成)されることができる。第二の重り部材208もまた、第一の重り収容部分204aおよび第二の重り収容部分204bそれぞれでゴルフクラブヘッドボディ102と係合可能であるように構造化(たとえばサイズ決めおよび形成)されることができる。このようにして、重り部材206/208は、互いに、および重り収容部分204a/204bに対して交換可能である。
【0033】
図2Aと図2Bとの比較がこの交換性特徴の例を示す。図2Aに示すように、第一の重り部材206(第一のセットの重り特性を有する)を第一の重り収容部分204aに取り付け、第二の重り部材208(異なるセットの重り特性を有する)を第二の重り収容部分204bに取り付けることができる。しかし、図2Bに示すように、第一の重り部材206を第二の重り収容部分204bに取り付け、第二の重り部材208を第一の重り収容部分204aに取り付けることもできる。第一の重り部材206は、第二の重り部材208と比較して異なる重さ、密度または他の重み付け特性を有することができるため、図9Aおよび9Bに関して以下さらに詳細に説明するように、重り収容部分204aおよび204bに対する重り部材206および208の配置を使用して、クラブヘッドの重心の特徴を選択的に制御することができる。
【0034】
本発明を逸脱することなく、重り部材206および208は、多種多様な異なるやり方で重り収容部分204aおよび204bと係合することができる。たとえば、図2Aに示す例示的構造102においては、重り係合部材212が、重り部材206/208中に画定された対応する穴210に嵌り、重り係合部材212と穴210とがいっしょになって、ゴルフクラブヘッドボディ102に対する重り部材206/208の配置および係合を支援する。さらには、この例示的構造102においては、ねじ穴214が重り部材に含まれ、対応するねじ穴216がゴルフクラブヘッドボディ102に含まれている。ねじ部品(図示せず)がねじ穴214/216と係合して、クラブヘッドボディ102に対する重り部材206および208の取り付けをさらに支援する。望むならば、本発明を逸脱することなく、これらの係合補助具の一つのセット(たとえば係合部材212および/またはねじ穴214/216)を省略することもできる。
【0035】
図2Aおよび2Bに示すねじ接続システム(ねじ穴214/216と係合するねじを使用する)に加えて、またはその代わりとして、重り係合部材212を、重り係合部材206および208中に設けられた開口部210とでプレス嵌めする(または他のやり方で係合させる)こともできる。望むならば、重り係合部材212の自由端に、穴210を通過したのち外方に拡大して重り部材206および208を重り係合部材212に固定するように役立つ変形可能な端部分を設けることもできる。いくつかの構造において、重り係合部材212の変形可能な自由端部分は、工具または自由端の機械的操作を要することなく、開口部210への挿入およびそこからの抜き取りを可能にするのに十分な柔軟性を有するだけでもよい。しかし、望むならば、そのための工具を提供し、使用してもよい。さらなる例として、重り係合部材212は、開口部210の内面に設けられた溝に嵌る、または開口部210の端面を超えて外に延在する一つまたは複数の隆起面を含むことができる。なおさらなる例として、重りの係合および解放を支援するために工具(たとえばスクリュードライバまたはアレンレンチタイプの工具、ばね押し保定要素を解放するための工具、トルクレンチ、重りと係合し、ユーザが重りをクラブヘッドボディから引き抜くことを可能にする把持装置など)が必要になるような他のタイプの機械的接続システムを使用して、重り部材206/208を重り収容部分204a/204bに係合させることもできる。
【0036】
重り部材ならびにそれぞれの収容部分および係合機構は、多様な方法で形成することができる。もう一つの例示的な構造が図3に示されている。この図に示すように、第一の重り部材206および第一の重り収容部分204aは、ゴルフクラブヘッドボディ102の周囲重み付け部材200の周囲頂部のほぼ全長にわたって延在することができる。同様に、この例示的構造102における第二の重り部材208および第二の重り収容部分204bは、ゴルフクラブヘッドボディ102の周囲重み付け部材200の周囲底部のほぼ全長にわたって延在する。本発明を逸脱することなく、任意の所望の長さの重り部材206/208および対応する重り収容部分204a/204bを使用することができる。
【0037】
本発明を逸脱することなく、クラブヘッド重み付けシステムにおける多くの他の変形が可能である。もう一つの例示的構造が図4に示されている。この図に示すように、ゴルフクラブヘッド300は複数の重り収容部分304a〜304dを含むことができ、複数の重り部材306a〜306dが提供されることができる。複数の重り部材306a〜306dそれぞれは、異なる重さ、密度、重量配分および/または他の重み付け特性を有することができるが、望むならば、本発明を逸脱することなく、重り部材306a〜306dの二つまたはそれ以上が同じ重み付け特性を有することもできる。この図示された例示的構造300においては、複数の重り部材306aおよび306cが周囲重み付け部材200の周囲頂部と係合し(重り収容部分304aおよび304cで)、複数の重り部材306bおよび306dが周囲重み付け部材200の周囲底部と係合している(重り収容部分304bおよび304dで)。この図示された例示的構造300においては、複数の重り部材306a〜306dそれぞれが、複数の重り収容部分304a〜304dのいずれとでも交換可能に係合することができる。このようにして、クラブヘッド300の重心を垂直方向および水平方向の両方に調節することができる(重り部材306a〜306dの少なくともいくつかが異なる重み付け特性を有すると仮定する)。
【0038】
重み部材306a〜306dそれぞれが重り収容部分304a〜304dそれぞれに交換可能に取り付けられることが必要条件ではない。それどころか、望むならば、様々な重り部材および重り収容部分は、重りの二つ(またはそれ以上)(たとえば重り306aおよび306b)が、互いには交換可能であるが、他の重り部材のすべて(たとえば重り306cおよび306d)とは交換可能ではなく、他の重り部材のいくつか(たとえば重り306cおよび306d)が互いに交換可能であるように構造化、サイズ決めおよび/または成形されることができる。本発明を逸脱することなく、任意の所望の配設および/または数の交換可能な重り、重り収容部分および/または交換性を提供することができる。
【0039】
図4はさらに、互いに非常近い、または接触している、隣接する重り部材(たとえば306aおよび306c、306bおよび306d)を示す。これは必要条件ではない。それどころか、望むならば、本発明を逸脱することなく、隣接する重り部材(たとえば306aおよび306c、306bおよび306d)は、空隙または空間、周囲重み付け部材200の中間部分、ソール部材102dの中間部分、独立した「スペーサ」部材などによって互いから切り離されていてもよい。重り部材306a〜306d(ならびに図2A〜3に関連して上記した他の例示的重り部材および以下に説明する重り部材)はまた、直線的および/または直角的な立方体形状である必要はなく、カーブした形、アーチ形、丸い形、マルチレベル状、段状などであってもよい。
【0040】
図4は一般に、図2A〜3に関連して示したものと同じタイプの、重り部材306a〜306dのための接続システムを示すが、本発明を逸脱することなく、たとえば上記接続システムに対する変形のいずれかを含む他の接続システムを使用してもよい。また、重り部材は同じであるように構造化されているとしても、個々のクラブヘッド上の様々な複数の重り部材のすべてが同じタイプの接続システムを使用する必要はない。それどころか、望むならば、重り部材および/または重り収容部分の一つまたは複数が一つのタイプの接続システムを使用し、他の重り部材および/または重り収容部分の一つまたは複数が異なるタイプの接続システムを使用してもよい。
【0041】
図2A〜4は、周囲重り部材200の全区域または範囲を構成する重り部材の少なくとも一つ(たとえば上方重り部材206)を示す(たとえば、重り部材206は、周囲重り部材200の頂部の少なくとも一部分を形成するためのサイズおよび形状を有する)。これは必要条件ではない。たとえば、図2A〜3に示すように、下方重り部材208は、周囲重り部材200の下部分(またはソール部材102d)に画定されたキャビティ、凹部またはチャンバに嵌る。上方重り部材206もまた、周囲重り部材200の上部分に画定されたそのようなキャビティ、凹部またはチャンバに嵌ることができる(たとえば、クラブヘッドが、周囲に重み付けされたキャビティバックタイプアイアンではなく、ブレードタイプアイアンのように構築されている場合)。
【0042】
図5は、このタイプの接続のもう一つの例を示す。図5に示すように、この例示的クラブヘッド構造500の周囲重み付け部材200の頂部は、その中に画定されたキャビティ、チャンバまたは凹部504aを含む。この図示された例示的構造500において、周囲重み付け部材200は、図2A〜3に示す構造と同様なやり方で、周囲重み付け部材200の底部に沿って配置された第二の重り収容キャビティ、チャンバまたは凹部204bを含む。前記構造におけるように、この例示的構造500の第一のキャビティ、チャンバまたは凹部504aは、第一の重り部材206または第二の重り部材208を収容することができる。同様に、第二のキャビティ、チャンバまたは凹部204bは、第一の重り部材206または第二の重り部材208を収容することができる。
【0043】
また、図示しないが、複数のキャビティ、チャンバまたは凹部を、たとえば複数のキャビティ、凹部またはチャンバが周囲重み付け部材の周囲頂部および周囲重み付け部材の周囲底部それぞれまたはクラブヘッド構造のソール部に設けられるようにクラブヘッド構造に含めてもよい。このようにして、複数の重り部材を周囲重み付け部材の周囲頂部および周囲重み付け部材の周囲底部それぞれに設けることができる(たとえば、チャンバが、周囲重み付け部材中に設けられた空間または空隙の中ではなく、周囲重み付け部材の上部分に設けられることを除き、図4に示す重み付け構造と同様なやり方で)。
【0044】
本発明を逸脱することなく、さらに他の重み付け構造が可能である。図6の例示的なゴルフクラブヘッド構造600は二つの重り収容部分604aおよび604bを含み(一つはクラブヘッド600の上周囲に沿って位置し、もう一つはクラブヘッド600の底ソール部に沿って位置する)、二つ(または場合によってはそれより多く)の積み重ねられた重りが重り収容部分604aおよび604bそれぞれに設けられている(たとえば、この図示される例において、重り606aおよび606bが上方重り収容部分604aに設けられ、重り608aおよび608bが下方重り収容部分604bに設けられている)。図6には示さないが、周囲重り部材200の頂部の重り係合部材612が、たとえば溶接、はんだ付け、ろう付けまたは他の融着技術、接着剤またはセメント、機械的コネクタなどによって、当技術分野で一般に公知であり、使用されているやり方で、クラブヘッドボディの残り部分と別個に提供され、係合することができる打球面の後面(周囲重み付け部材200を含む)に設けられている(たとえば、それに取り付けられている、それと一体に形成されている、など)。または、望むならば、打球面は、周囲重み付け部材200および/またはクラブヘッド構造の他の部分と一体に形成されることもできる。
【0045】
この図示される例示的構造600において、重り部材606a、606b、608aおよび608bのすべては、任意の所望の配設で互いに完全に交換可能であるようにサイズ決めおよび成形されている。このようにして、クラブヘッド600の重み付け特性は、(a)個々のスタック内の重り部材の位置を交換する(たとえば、この図示される例において重り部材606aおよび606bの積み重ね位置を交換する)こと、(b)頂部から底部に位置する重り部材の位置を交換する(たとえば、重り606aまたは606bの場所を重り608aまたは608bのいずれかと交換する)こと、および/または(c)一つまたは複数の重り部材606a、606b、608aおよび/または608bを両端を逆に反転させること(重り部材がその長軸方向長さに沿って異なる重量配分を有する場合(たとえば、一端が他端よりも重い場合など))により、選択的に変化させることができる。これらの特徴がクラブヘッドの重み付け特性のさらなる微調整および選択的制御を可能にする。
【0046】
重り部材606a、606b、608aおよび608bのすべてが互いに異なる重さ、密度および/または重量配分を有することもできるが、望むならば、本発明を逸脱することなく、重り部材の二つまたはそれ以上が同じ重さ、密度および/または重量配分を有することもできる。また、本発明を逸脱することなく、上記様々な代替方法を含め、重り部材606a、606b、608aおよび608bをクラブヘッドボディに機械的に接続する他の方法を使用することもできる。
【0047】
上記のように、本発明を逸脱することなく、重り部材をゴルフクラブヘッドボディと係合させる多種多様な方法が可能である。図7は、本発明のいくつかの例の構造で使用することができるさらに別の例示的係合システムを示す。図7に示すように、このクラブヘッド構造700中の第一および第二の重り部材706/708は、ゴルフクラブヘッドボディ702中に画定されたまたはそれと係合したスライドレールまたはトラック718および720を介してゴルフクラブヘッドボディ700と係合する。重り部材706および708は、レール718および720の上に滑る、その中に画定された溝を含む。溝およびレールは、重り部材706および708がレール718および720から浮き上がらないようにサイズ決めおよび成形されることができる(たとえば、「キー溝付き」構造を有する、レールおよび溝の上部分がレールまたは溝の底部よりも大きな寸法を有する、一つまたは複数の段付きまたは斜めの側壁をレールおよび溝に設ける、など)。レールまたはトラック718/720に取り付けられた重り部材706/708の断面図を示す図7Aおよび7Bを参照すること。加えて(または代わりに)、重り部材706/708をゴルフクラブヘッド700に固定するために、摩擦嵌め突起および/または戻り止めが重り部材706/708および/またはクラブヘッドボディに設けられてもよい。望むならば、突起は、外方に延在するようにばね押しされてもよく、ばねを解放し、クラブヘッドボディ700からの重り部材706/708の係合解除を可能にするための工具が提供されてもよい。
【0048】
図7に示すように、重り部材706/708は、クラブヘッドボディ700に設けられたねじ穴724/726と係合する一つまたは複数のねじコネクタ(たとえばスクリュー722)により、定位置に保持されることができる。本発明を逸脱することなく、任意の数のねじコネクタを重り部材706/708上の任意の所望の位置に(たとえば長軸方向長さに沿って)提供することができる。
【0049】
重り部材706/708とゴルフクラブヘッドボディとの係合のこれらの例は単に例を示すものであり、限定的と見なされるべきではない。さらなる例として、重り部材は、多様な機械的または磁気的ファスナによってゴルフクラブヘッドボディに係合することができる。さらには、重り部材は、解放可能または脱着可能なやり方などを含む、機械的コネクタ(たとえばスクリュー、ボルト、ばね押し保定要素、戻り止め、摩擦嵌めなど)などの使用を含む任意の所望のやり方で、定位置に保持されることができる。重り部材は、手作業または機械的操作および構造、たとえばジャックスクリューを介する方法を含む多様な方法でゴルフクラブヘッドボディから係合解除することができる。本発明の少なくともいくつかの例示的構造においては、重り部材を完全に係合させる、および/またはクラブヘッドボディから係合解除するために工具が必要になる。そのような工具の例は、スクリュードライバ、アレンレンチ、トルクレンチ、重り部材を係合させ、クラブヘッドボディから引き抜くことを支援するための工具を含むが、これらに限定されない。
【0050】
また、保定部材を使用して、重り部材をクラブヘッドボディの残り部分に対して定位置に保持するのに少なくとも部分的に役立ててもよい。たとえば、図7に関連して上記した、図8に示す構造750においては、重り部材706/708がレール718/720に載ってクラブヘッドボディ上に滑る。ひとたび定位置に滑り込むと、重り部材706/708の自由端に隣接するところでエンドキャップ部材730/732をクラブヘッドボディ700と係合させることにより、重り部材706/708を所望の位置に固定することができる。エンドキャップ部材730/732は、周囲重み付け部材200の連続部分のように見え、働くための構造および/または形状を有することができる(適当な材料でできていることができる)。また、望むならば、エンドキャップ部材および/または他のタイプの保定部材の少なくともいくらかの部分が重り部材の上に延在して重り部材を定位置に保持するのに役立つことができる。エンドキャップ部材730/732は、存在する場合、任意の所望のやり方で、たとえばねじまたは他のねじタイプファスナ、機械的コネクタなどを介してクラブヘッド構造700と係合することができる。より具体的な例として、図8に示すように、ねじ部材734(たとえばボルト、スクリューなど)が、エンドキャップ部材730/732および/またはクラブヘッドボディに設けられたねじ開口部736および/または738と係合することができる。重り部材706/708の移動が望まれる場合、エンドキャップ部材730/732をクラブヘッドボディから取り外し、重り部材706/708を互いに交換(および/または他の重りと交換)したのち、エンドキャップ部材730/732を元に戻すことができる。
【0051】
追加的または代替的に、望むならば、重り部材706/8708は、同様なねじ係合システム734、736および/または738によってクラブヘッドボディ部材と係合させてもよい。
【0052】
上記のように、重り部材の交換性は、ゴルフクラブヘッドとの係合の位置に関して重り部材を「取り替える」ことを可能にする。また、上記のように、様々な重り部材は、異なる重さ、密度、重量配分および/または他の重み付け特性を有することができる(たとえば、第一の重り部材206は、より高密度の材料でできていることができ、第二の重り部材208よりも重いものであることができる)。このようにして、異なる重り部材の交換性がゴルフクラブヘッドの重心位置の変化をもたらすことができる。図9Aおよび9Bは、一般に、ゴルフクラブヘッドと係合した第一および第二の重り部材の異なる配設の場合の異なる潜在的重心を示す。図9Aに示す例示的配設において、第一の重り部材206は、第二の重り部材208よりも高い密度を有し、かつ第二の重り部材208よりも重い。図9Aに示すように、第一の重り部材206はクラブヘッドボディの上部分の第一の重り収容部分204aで係合し、第二の重り部材208はクラブヘッドボディの下部分の第二の重り収容部分204bで係合している。図9Aには、この配設の重心が参照番号800で示されている。他方、図9Bに示すように、第一の重り部材206は第二の重り収容部分204bと係合し、第二の重り部材208は第一の重り収容部分204aと係合している。図9Bには、この配設の重心が参照番号800で示されている。図9Aおよび9Bを比較することにより、第一の配設(図9A)に構成された場合のクラブヘッドの重心が、第二の配設(図9B)に構成された場合のクラブヘッドの重心よりも高いということを見てとれる。クラブヘッドの重心におけるこの変化が、ゴルフクラブによって打たれたゴルフボールの弾道および飛びに影響することができる。たとえば、より低い重心を生じさせる構成(図9B)は、より高い弾道のゴルフボール飛行経路を提供することができる。少なくとも一部のユーザにとって、通常、より低い重心を有するクラブヘッドを使用すると、ゴルフボールを宙に浮かせておくことはより容易であり、したがって、有意な重さをより低く、クラブヘッド後部に近づけて提供することが、これらのユーザを支援することができる。そのような配設はまた、特定のプレーコンディションおよび/または特定のゴルフコースで、より高いボールの飛びを提供するため(たとえば、ボールをより高く飛ばし、より多くのスピンを掛け、より速い制動動作のためなど)に有用であることができる。逆に、ゴルフクラブヘッド中により高い重心を生じさせる構成(図9A)は、たとえば強風コンディションでのプレーの場合、より風を切り裂く(boring)ゴルフボール飛行経路を提供して、より「ころがる(running)」ショットを提供する、および/または通常は過度に高く上がる飛びを生じさせるスイングの欠点を補うのに役立つことができる。
【0053】
本発明のゴルフクラブヘッドの可動重み付け特徴は、ゴルフクラブの重心の垂直方向位置(ゴルフクラブをボールアドレスポジションに向けたときの垂直方向位置)を制御することに限定されない。それどころか、図4に関連して上記したように、望むならば、本発明のゴルフクラブヘッド構造の少なくともいくつかの例においては、ヒール−トウ方向の重心をも選択的に制御することができる。クラブヘッドのヒール区域の重さを増すことにより(たとえば図4に示す例示的構造においてはホーゼルの近くにより重い重りを提供することにより)、クラブヘッドについていくらか「ヒールを重く(heel heavy)」することができ、すると、クラブにフェードバイアスを掛けることができる(すなわち、右利きのゴルファーの場合、クラブが左から右へのボールの飛びを生じさせる傾向が強くなる)および/または一貫してボールをフックさせる傾向のあるゴルファーのスイングの欠点を補正するのに役立つことができる。逆に、クラブヘッドのトウ区域の重さを増すことにより(たとえば図4に示す例示的構造においてはトウの近くにより重い重りを提供することにより)、クラブヘッドについていくらか「トウを重く(toe heavy)」することができ、すると、クラブにドローバイアスを掛けることができる(すなわち、右利きのゴルファーの場合、クラブが右から左へのボールの飛びを生じさせる傾向が強くなる)および/または一貫してボールをスライスさせる傾向のあるゴルファーのスイングの欠点を補正するのに役立つことができる。ヒール−トウ方向におけるクラブヘッドの重心のシフトは、上記やり方でクラブヘッド重りの位置を変更してクラブについてよりトウを重くまたはヒールを重くすることにより、選択的に制御することができる。
【0054】
クラブヘッドの重心をヒール−トウ方向で選択的に変化させるために、二つの異なる重りを交換する必要はない。それどころか、一つの重り部材、たとえば図2Aに示す重り部材206および/または208を使用して同じ一般的効果を達成することができる。重り部材が他端に比較して一端でより重く作られているならば(たとえば、重み付け質量、たとえば鉛またはタングステン含有材料を一端に含めること、一端を他端に比べて軽量の材料で作ること、一端を他端に比べて中空化することなどにより)、重り部材206および/または208を両端を逆に反転させる(たとえば、重い端部をトウ側からヒール側およびその反対に変更するため)だけで、同じ一般的なトウ重み付けおよびヒール重み付け効果を達成することができる。もう一つの例として、望むならば、クラブヘッドの一方の側または端部で他方に比べてより重い重り固定システム(たとえば、一方の側で重りを定位置に保持するための、他方に比べてより重いスクリュー)を使用することにより、ヒールおよびトウ重み付け効果(ならびに頂部重み付けおよび/またはソール重み付け)の少なくともいくらかの部分を達成することができる。
【0055】
重り部材は、その上にインジケータを有することができる。これらのインジケータは、重り部材に関する特定の特性を示すことができる。そのような特性は、特定の重り部材の密度、重さ、重量配分(たとえば重い端部、軽い端部など)などを含むことができる。インジケータは、記号、色、英数字などを含むことができる。そのようなインジケータは、ユーザが、特定の重り部材を容易に識別し、ひいては、所望のクラブヘッド特性のためにその重り部材を適切な位置に配置することを可能にする。
【0056】
一般に、上記様々なゴルフクラブヘッド構造において、クラブヘッド構造に使用される重り部材は、すべてクラブヘッド構造上に存在し、互いに位置を交換することができるものであった。少なくともすべての例において、重り部材は、クラブヘッド構造上に提供された他の重り部材とでしか交換されることができないというわけではない。それどころか、望むならば、さらなる重り部材を提供し、クラブヘッド構造とは別に維持し、クラブヘッドに含められた重り部材をそれらの別個に収容された重りの一つとで交換することもできる。
【0057】
たとえばアイアンタイプハイブリッドクラブ、ドライビングアイアン、0〜10番アイアン、ウェッジ(たとえば44〜68°のロフト角を有するアイアンタイプクラブ、たとえばピッチングウェッジ、ロブウェッジ、サンドウェッジ、ギャップウェッジなど)、チッピングクラブなどを含むあらゆるタイプのアイアンタイプゴルフクラブヘッド構造が上記タイプの一つまたは複数の交換可能な重り構造を含むことができる。望むならば、本発明の少なくともいくつかの例にしたがって、本発明の例のゴルフクラブおよび/またはゴルフクラブヘッドは、たとえばアイアンタイプハイブリッドクラブ、ドライビングアイアン、0〜10番アイアン、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、サンドウェッジ、ギャップウェッジおよび/またはチッピングウェッジの二つまたはそれ以上を有するセットを含む、複数のアイアンを含むセットとして販売されることができる。セットで存在する場合、セット中の任意の所望の数のクラブが、本発明の一つまたは複数の交換可能な重り部材を有するクラブヘッドを有することができる。いくつかのより具体的な例において、本発明のゴルフクラブのセットは、少なくとも、3〜9番アイアンおよびピッチングウェッジを含み、これらのアイアンの少なくとも二つ(いくつかの例においてはこれらのアイアンのすべて)が、本発明の例の一つまたは複数の交換可能な重り部材を有するクラブヘッドを有する。もう一つの例として、本発明のゴルフクラブのセットは、少なくとも、4〜9番アイアン(または5〜9番アイアンもしくは6〜9番アイアン)およびピッチングウェッジならびに場合によってはサンドウェッジおよび/または一つまたは複数のアイアンタイプハイブリッドクラブを含み、これらのクラブの少なくとも二つ(いくつかの例においてはこれらのクラブのすべて)が、本発明の例の一つまたは複数の交換可能な重り部材を有するクラブヘッドを有する。
【0058】
本発明の例の一つまたは複数の交換可能な重り部材を含むアイアンタイプゴルフクラブヘッドは、図1〜9Bに示すタイプの、周囲重み付けおよび/またはキャビティバックタイプクラブとの使用に限定されない。それどころか、望むならば、本発明を逸脱することなく、交換可能な重りは、ブレードタイプアイアンクラブまたは他のアイアンタイプゴルフクラブヘッド構造に提供することもできる(たとえば同様な位置および/または配設で)。ブレードタイプクラブにおいては、交換可能な重り部材は、周囲重り部材の一部を形成するのではなく、クラブ背面の後方上部、クラブ背面の後方部分の後方下部、クラブソールなどの少なくとも一つに配置されることができる。そのようなブレードタイプクラブの重り収容部分は、たとえば図5に示す重り収容部分と同様なやり方で、クラブヘッド構造の後面に「刻み込まれる」こともできる。
【0059】
III. 結論
本発明を、添付図面において、多様な例示的構造、特徴、要素ならびに構造、特徴および要素の組み合わせを参照して説明した。しかし、本開示によって果たされる目的は、本発明の範囲を限定することではなく、本発明に関連する様々な特徴および概念の例を提供することである。当業者は、請求の範囲によって画定される発明の範囲を逸脱することなく、上記態様に対して数多くの変形および改変を加えることができることを理解するであろう。たとえば、本発明を逸脱することなく、図1〜9Bに関連して上記した様々な特徴および概念を個々におよび/または任意の組み合わせで使用することができる。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドに関する。本発明の具体的な例示的局面は、可動重り部材および調節可能な重み付け特性を有するゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ゴルフは、多種多様なプレーヤ、すなわち異なる性別ならびに劇的に異なる年齢および/または技術レベルのプレーヤによって楽しまれている。ゴルフは、そのような多様なプレーヤの集まりがゴルフイベントで互いに直接競いながらいっしょにプレーし(たとえば、ハンデ付きのスコア、異なるティーボックスを使用して、チームフォーマットで、など)、なおもゴルフのラウンドまたは競技を楽しむことができるという点で、スポーツの世界ではいくぶんユニークである。これらの要因が、テレビにおけるゴルフ番組(たとえばゴルフトーナメント、ゴルフニュース、ゴルフの歴史および/または他のゴルフ番組)の増加および著名なゴルフスーパースターの出現と相まって、少なくとも部分的に、近年、米国および世界中でのゴルフ人気を高めてきた。
【0003】
ゴルファーは、すべての技術レベルにおいて、パフォーマンスを改善し、ゴルフスコアを良くし、その次のパフォーマンス「レベル」に到達しようとする。すべてのタイプのゴルフ用具の製造者はこれらの要求に応え、近年、業界は、ゴルフ用具における劇的な変化および改良に直面した。たとえば、今や、広い範囲の異なるゴルフボールモデルが利用可能であり、ボールは、特定のスイング速度および/または他のプレーヤ特性もしくは好みを補うように設計されている。たとえば、一部のボールは、より遠くおよび/またはよりまっすぐに飛ぶように設計されており、一部のボールは、より高いまたはよりフラットな弾道を提供するように設計されており、一部のボールは、より多くのスピン、コントロールおよび/またはフィールを提供する(特にグリーン周りで)ように設計されており、一部のボールは、より速いまたはより遅いスイング速度のために設計されている、などである。また、ゴルフのスコアを良くするのに役立つことを約束する数多くのスイングおよび/または補助教具が市販されている。
【0004】
プレー中にゴルフボールを動かす唯一の道具であることから、ゴルフクラブもまた、近年、多大な技術的研究および進歩の対象であった。たとえば、市場は、近年、パター設計、ゴルフクラブヘッド設計、シャフトおよびグリップにおける劇的な変化および改良を見てきた。さらには、ゴルフクラブの様々な要素および/または特性ならびにゴルフボールの特性を特定のユーザのスイング特徴または特性により良く適合させようとして、他の技術的進歩が達成されてきた(たとえば、クラブフィッティング技術、ボール打ち出し角計測技術、ボールスピン速度など)。
【0005】
業界は、近年、ゴルフ用具に対する劇的な変化および改良を目撃してきたが、一部のプレーヤは、依然として、ゴルフボールを所期および所望の方向に、および/または所期および所望の飛行経路で確実に打つことに困難さを感じている。さらには、一部のプレーヤは、依然として、特定の天候またはコースコンディションに基づいてスイングを適応させること(たとえば、高めまたは低めのボールの飛びを確実かつ一貫して生じさせるためなど)に困難さを感じている。したがって、当技術分野においては、ゴルフクラブ技術におけるさらなる進歩の余地がある。
【発明の概要】
【0006】
発明の概要
以下、本発明およびその様々な局面の基本的理解を提供するために、本発明の局面の概要を提示する。この概要は、本発明の範囲をいかなるふうにも限定することを意図したものではなく、単に、以下に続くより詳細な説明のための概観および状況を提供するものである。
【0007】
本発明の少なくともいくつかの例示的局面のゴルフクラブヘッドは、打球面および打球面とは反対側の後面(たとえば、打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在する周囲重み付け部材を含む)を有するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを含む。この例示的構造の後面(たとえば周囲重み付け部材)は、たとえば後面の周囲頂部に沿って位置する少なくとも第一の重り収容部分を画定する。重り部材が重り収容部分と脱着可能に係合することができる。
【0008】
本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブヘッドはさらに、上記第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定するクラブヘッドボディを含むことができる(たとえば、周囲重み付け部材中、クラブヘッドボディのソール部の中またはそれに沿って、など)。このようなゴルフクラブヘッド構造において、第一の重り部材は、第一または第二の重り収容部分の一つでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合することができ(そして、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能であるように構造化されていることができる)、第二の重り部材が、第一または第二の重り収容部分の一つでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合することができる(そして、この第二の重り部材もまた、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能であるように構造化されていることができる)。このようにして、第一および第二の重り部材は、互いに交換可能であることができ、様々な異なる重り収容部分でクラブヘッドボディ部材と選択的に係合することができる。第一および第二の重り部材は、好ましくは、全体的なクラブヘッド重み付け特性の選択的変更を可能にする(たとえば、互いおよび/またはクラブヘッドボディ部材に対して重り位置を交換することにより)ために、互いに異なる重み付け特性(たとえば、異なる質量、異なる密度、異なる重量配分など)を有する。
【0009】
本発明のさらなる局面は、たとえば上記タイプのゴルフクラブヘッドを含むゴルフクラブ構造に関する。このようなゴルフクラブ構造はさらに、クラブヘッドに取り付けられた(場合によっては、別個のホーゼル部材またはクラブヘッドもしくはシャフトの一つまたは複数の一体部分として提供されたホーゼル部材を介して)シャフト部材、シャフト部材に取り付けられたグリップまたは取っ手部材、さらなる重り部材などの一つまたは複数を含むことができる。
【0010】
本発明のなおさらなる局面は、たとえば上記タイプのゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ構造を製造する方法に関する。このような方法は、たとえば、(a)たとえばゴルフクラブヘッドボディを製造する、または他のやり方で構築すること、ゴルフクラブヘッドボディを別の供給源から得ることなどによって上記様々なタイプのゴルフクラブヘッドを提供すること、および(b)ゴルフクラブヘッドボディ中に画定された第一の重り収容部分、たとえばクラブヘッドボディとともに含まれる周囲重り部材の頂部で第一の重り部材をゴルフクラブヘッドボディと係合させることを含むことができる。本発明の方法はさらに、第二の重り部材を、クラブヘッドボディ中(たとえば、周囲重り部材中、ソール中など)に画定された第二の重り収容部分と係合させることを含むことができる。重り部材および重り収容部分は、第一および第二の重り収容位置それぞれで第一の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと係合可能であり、第一および第二の重り収容部分それぞれで第二の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと係合可能である(すなわち、重り部材は、異なる重り収容部分に交換可能に取り付けることができる)ように構造化されることができる。このようにして、第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性(たとえば、異なる質量、異なる密度、異なる重量配分など)を有するならば、クラブヘッドの重心位置を選択的に変更して、たとえば、ユーザのスイング特性をより良くフィットさせる、天候コンディションにより良く適合させる、ゴルフコースコンディションにより良く適合させるなどができる。本発明の例の方法は、さらなる工程、たとえば、シャフト部材をゴルフクラブヘッドと係合させる工程、グリップ部材をシャフト部材と係合させる工程などを含むことができる。また、クラブヘッドボディ仕上げ工程、さらなる重り部材の適用などの他の工程をこれらの方法に含めることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明は、添付図面によって例として説明されるが、それらに限定されない。全図を通じて同じ参照番号が同種の要素を示す。
【0012】
【図1】本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブ構造の特徴を一般に示す。
【図2】図2Aおよび2Bは本発明の少なくとも一つの例の交換可能な重り部材を含むゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図3】本発明の交換可能な重り部材を含むもう一つの例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図4】本発明の交換可能な重り部材を含むもう一つの例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図5】本発明の例の交換可能な重り部材を含むさらに別のゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図6】本発明の交換可能な重り部材を含むもう一つの例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図7】図7、7A、および7Bは本発明のスライド可能で交換可能な重り部材を含むさらなる例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図8】本発明のスライド可能で交換可能な重り部材を含むもう一つの例示的ゴルフクラブヘッド構造を示す。
【図9】図9Aおよび9Bはゴルフクラブヘッドボディと係合した異なる重り部材の配置に依存して異なる重心位置を有するゴルフクラブヘッドボディを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
読者は、これらの図面に示される様々なパーツが必ずしも原寸に比例して描かれてはいないことに留意されたい。
【0014】
詳細な説明
以下の詳細な説明および添付図面が本発明の例のゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブの特徴を開示する。
【0015】
I. 本発明の例示的ゴルフクラブヘッド、ゴルフクラブおよび方法の概説
上記のように、本発明の局面は、アイアンタイプゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブに関する。本発明の少なくともいくつかの例示的局面のアイアンタイプゴルフクラブヘッドは、(a)アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディ、(b)打球面、(c)場合によっては、打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在する周囲重み付け部材を含む、打球面とは反対側の後面であって、少なくとも第一の重り収容部分を画定する(たとえば後面(たとえば周囲重み付け部材)の頂部に沿って)後面(たとえば周囲重み付け部材)、および(d)たとえば脱着可能なやり方で第一の重り収容部分と係合した第一の重り部材を含むことができる。いくつかの例示的構造において、第一の重り部材は、それが取って代わるクラブヘッドボディ材料(たとえば周囲重み付け部材の材料)の対応する密度および/または重さよりも大きい密度および/または重さ(たとえば、クラブヘッドボディの材料(たとえば周囲重み付け部材の材料)でできた対応するサイズおよび形状の材料片の密度および/または質量よりも大きい密度および/または質量)を有することができる。他の構造において、第一の重り部材は、それが取って代わるクラブヘッドボディ材料(たとえば周囲重み付け部材の材料)の対応する密度または重さよりも低い密度および/または重さ(たとえば、クラブヘッドボディの周囲重み付け部材または他の部分の材料でできた対応するサイズおよび形状の材料片の密度および/または質量よりも低い密度および/または質量)を有することができる。
【0016】
本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブヘッド構造はさらに、第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定するゴルフクラブボディを含むことができる(たとえば、周囲重み付け部材中、クラブヘッドのソール部中など)。このような構造において、第一の重り部材は、第一または第二の重り収容部分の一つでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合することができる(そして、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能であることができる)。クラブヘッドはさらに、第一または第二の重り収容部分の一つでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合した第二の重り部材を含むことができる(そして、この第二の重り部材もまた、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合可能であることができる)。第一および第二の重り部材は、互いに異なる重み付け特性を有するように構築されることができる。任意の所与の時点で、第一および第二の重り部材は、クラブヘッドボディ上の異なる重り収容部分と係合し、重り部材および重り収容部分は、ゴルフクラブヘッド構造全体において重り部材の位置を容易に交換することができるように設計され、構造化されることができる。
【0017】
重り部材は、上記のように交換可能であるために、実質的に同じサイズ、形状および/または構造であることができる。いくつかの例において、重り部材は、異なる重さ、異なる密度、異なる重量配分および/または他の異なる重み付け特性を有する。したがって、重り部材がゴルフクラブヘッドの特定の場所に配置される場合、ゴルフクラブヘッドボディ上でのこれら重り部材の交換性がゴルフクラブヘッドの重心位置に影響することができる。
【0018】
本発明を逸脱することなく、重り部材は、多様な異なるやり方、方向などでクラブヘッドボディと係合することができる。たとえば、いくつかの構造において、重り部材は、ゴルフクラブヘッドボディの周囲重み付け部材の一部として、場合によっては少なくとも周囲重み付け部材の頂部に沿って、また、ゴルフクラブヘッドボディのソールに沿って(たとえば、周囲重み付け部材の底部の一部として)提供されることができる。他の例示的構造において、周囲重み付け部材の頂部それぞれに沿って、また、ソールに沿って(たとえば、周囲重み付け部材の底部の一部として)複数の重り部材が提供されることができる。さらに他の例示的構造において、重り部材は、周囲重み付け部材の頂部、周囲重み付け部材の底部および/またはクラブヘッド構造のソールの少なくとも一つの実質的部分を形成することができる。
【0019】
また、本発明を逸脱することなく、重り部材および重り収容部分の具体的な構造は異なることができる。たとえば、望むならば、重り部材は、ゴルフクラブヘッドボディ中(たとえば周囲重り中、ソール中など)に画定された重り収容ポートを介してゴルフクラブヘッドと係合することができる。しかし、他の例示的構造において、重り収容部分は、単に、周囲重み付け部材中に空隙を画定することもでき、対応する重り部材が周囲重み付け部材中の空隙に嵌り、それを埋めることもできる。本発明を逸脱することなく、重りおよび/または重り収容部材の他の構造および配設が可能である。
【0020】
本発明のさらなる局面は、たとえば上記タイプのゴルフクラブヘッドを含むアイアンタイプゴルフクラブ構造に関する。このようなアイアンタイプゴルフクラブ構造はさらに、クラブヘッドに取り付けられた(場合によっては、別個のホーゼル部材またはクラブヘッドおよび/またはシャフトの一つまたは複数の一部として提供されたホーゼル部材を介して)シャフト部材、シャフト部材に取り付けられたグリップまたは取っ手部材、さらなる重り部材、メダルなどの一つまたは複数を含むことができる。
【0021】
本発明のなおさらなる局面は、本発明の例のアイアンタイプゴルフクラブヘッドおよびアイアンタイプゴルフクラブ構造を製造する方法に関する。このような方法は、たとえば、以下の工程の一つまたは複数を任意の所望の順序および/または組み合わせで含むことができる。(a)たとえばゴルフクラブヘッドボディを製造する、または他のやり方で構築すること、それを第三者供給源から得ることなどによって上記様々なタイプのゴルフクラブヘッドボディおよび/またはゴルフクラブヘッド(上記様々な構造、特徴および/または配設のいずれかまたはすべてを含む)を提供する工程、(b)シャフト部材をゴルフクラブヘッドと係合させる工程、(c)グリップ部材をシャフト部材と係合させる工程、(d)第一または第二の重り収容部分の一つで、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程、および/または(e)第一または第二の重り収容部分の一つで、第一および第二の重り収容部分それぞれでゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程(第一および第二の重り部材は異なる重り収容部分と係合する)。上記のように、第一および第二の重り部材は、互いに異なる重み付け特性を有することができ、それにより、ゴルフクラブヘッドの全体的重み付け特性の選択的制御を可能にする。
【0022】
上記で提供された本発明の様々な例示的局面の概説を提供したところで、以下、本発明のゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド構造の様々な具体例のより詳細な説明を提供する。
【0023】
II. 本発明の例示的ゴルフクラブヘッド、ゴルフクラブ構造および方法の詳細な説明
以下の記述および添付図面が本発明の様々な例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド構造を説明する。複数の図面で同じ参照番号が見られる場合、その参照番号は、本明細書および図面中で同じまたは同種のパーツを指すために一貫して使用される。
【0024】
以下、図1〜9Bに示す例示的ゴルフクラブ構造に関して本発明のアイアンタイプゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ構造のより具体的な例および特徴を詳細に説明する。
【0025】
図1は、一般に、本発明のアイアンタイプゴルフクラブ100および/またはゴルフクラブヘッド102の例を示す。この例の全ゴルフクラブ構造100は、ゴルフクラブヘッド102に加えて、ホーゼル領域104、ホーゼル領域104に収容され、かつ/または挿入されるシャフト部材106およびシャフト部材106に取り付けられるグリップまたは取っ手部材(図示せず)を含む。場合によっては、望むならば、外部ホーゼル領域104をなくし、シャフト部材106をヘッド部材102に直接挿入する、および/または他のやり方で取り付けることもできる(たとえば、クラブヘッド102の頂部に設けられた開口部に通して、内部ホーゼル部材(たとえば、クラブヘッド102によって画定された内部チャンバ内に提供された)に通して、など)。ホーゼル部材104は、クラブヘッド構造102の一部として一体に形成することもできるし、別個に形成し、それと係合させることもできる(たとえば、接着剤またはセメント、溶接、ろう付け、はんだ付けまたは他の融着技術、機械的コネクタなどによって)。本発明を逸脱することなく、従来のホーゼルおよびアイアンタイプクラブヘッド構造へのその組み込みを使用することができる。
【0026】
本発明を逸脱することなく、シャフト部材106は、当技術分野で公知であり、使用されている従来のやり方を含む任意の適当なまたは所望のやり方でクラブヘッド102に収容する、それと係合させる、および/またはそれに取り付けることができる。より具体的な例として、シャフト部材106は、ホーゼル部材104を介して、および/またはクラブヘッド構造102と直接、たとえば接着剤、セメント、溶接、はんだ付け、機械的コネクタ(たとえばねじ、保定要素など)などによって、クラブヘッドボディ102中に延在するシャフト収容スリーブまたは要素を介して、などによりクラブヘッド102と係合させることができる。望むならば、シャフト106は、ヘッド上で容易なシャフト交換を可能にするために、機械的コネクタを使用して解放可能なやり方でヘッド102に接続することもできる。
【0027】
シャフト部材106はまた、当技術分野で公知であり、使用されている従来の材料を含む任意の適当なまたは所望の材料、たとえばグラファイト系材料、複合または他の非金属材料、スチール材料(ステンレススチールを含む)、アルミニウム材料、他の金属合金材料、ポリマー材料、種々の材料の組み合わせなどでできていることができる。また、グリップまたは取っ手部材(図示せず)は、当技術分野で公知であり、使用されている従来のやり方を含む任意の適当なまたは所望のやり方で、たとえば、接着剤またはセメントを使用して、溶接、はんだ付け、ろう付けなどによって、機械的コネクタ(たとえばねじ、保定要素など)などを介してなど、シャフト部材106に取り付ける、それと係合させる、および/またはそれから延ばすことができる。もう一つの例として、望むならば、グリップまたは取っ手部材(図示せず)は、シャフト部材106とで一体の1ピース構造として一体に形成することもできる。さらには、本発明を逸脱することなく、任意の所望のグリップまたは取っ手部材材料、たとえばゴム材料、皮革材料、中に埋め込まれたコードまたは他の布材料を含むゴムまたは他の材料、ポリマー材料などを使用することもできる。
【0028】
本発明を逸脱することなく、クラブヘッドボディ102そのものもまた、任意の適当なまたは所望のやり方で、および/または、任意の適当なまたは所望の材料から、たとえば従来の材料から、および/または当技術分野で公知であり、使用されている従来のやり方で、構築することができる。たとえば、図1に示す例示的構造において、クラブヘッドボディ102は、打球面部材102a(面部材102aとで一体に形成された、または面プレート102bとフレーム部材とがいっしょになって全面部材102aを形成するようにフレーム部材に取り付けられた打球面プレート102bを含む)を含む。この例示される例のクラブヘッドボディ102はさらに、頂部102cおよびソール部102dを含む。クラブヘッドボディ102および/またはその様々なパーツは、鍛造、鋳造、成形によって、および/または当技術分野で一般的であり、使用されている技術およびプロセスを含む他の技術およびプロセスを使用して作ることができる。
【0029】
本発明を逸脱することなく、多種多様な全クラブヘッド構築が可能である。たとえば、望むならば、上記クラブヘッドボディ102の様々な個々のパーツのいくつかまたはすべては、接続される(たとえば、接着剤またはセメント、溶接、はんだ付け、ろう付けまたは他の融着技術、機械的コネクタなどによって)多数の部片でできていることもできる。様々なパーツ(たとえば、頂部102c、ソール部102dなど)は、当技術分野で従来から公知であり、使用されている材料、たとえば軽量金属材料を含む金属材料、複合材料、ポリマー材料などを含む任意の所望の材料および異なる材料の組み合わせでできていることができる。
【0030】
本発明を逸脱することなく、本発明の例のゴルフクラブヘッド構造102の寸法および/または他の特性は有意に異なることができる。たとえば、たとえば任意のアイアンタイプハイブリッドクラブ、ドライビングアイアン、0〜10番アイアン、ウェッジ(たとえばピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジ、サンドウェッジなど)、チッピングクラブなどを含む任意のアイアンタイプクラブヘッドを提供することができる。
【0031】
図2Aは、本発明の例のゴルフクラブ100およびゴルフクラブヘッドボディ構造102に含めることができるさらなる例示的特徴および構造を示す。この図に示すように、周囲重み付け部材200が打球面からゴルフクラブヘッドボディ102の周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在している。周囲重み付け部材200は、第一の重り収容部分204aを画定し、ゴルフクラブヘッドボディ102は、第一の重り収容部分204aとは独立した第二の重り収容部分204bを画定する。本発明を逸脱することなく、重り収容部分204aおよび204bは多種多様な形態、たとえば切欠き、凹部、空間、キャビティ、チャンバなどの形態をとることができるが、この図示される例示的構造102においては、重り収容部分204aは、周囲重り部材構造中に凹部または空間(空隙)を構成し、重り収容部分204bは、周囲重り部材200の下部分に(クラブソール部102dの中、上または近くに)画定されたキャビティまたはチャンバを構成する。
【0032】
この図示される例において、第一の重り部材206は、第一の重り収容部分204aでゴルフクラブヘッドボディ102と脱着可能に係合することができる。同様に、第二の重り部材208は、第二の重り収容部分204bでゴルフクラブヘッドボディ102と脱着可能に係合することができる。第一の重り部材206(ならびに重り収容部分204aおよび204b)は、重り部材206が第一の重り収容部分204aおよび第二の重り収容部分204bそれぞれでゴルフクラブヘッドボディ102と係合可能であるように構造化(たとえばサイズ決めおよび形成)されることができる。第二の重り部材208もまた、第一の重り収容部分204aおよび第二の重り収容部分204bそれぞれでゴルフクラブヘッドボディ102と係合可能であるように構造化(たとえばサイズ決めおよび形成)されることができる。このようにして、重り部材206/208は、互いに、および重り収容部分204a/204bに対して交換可能である。
【0033】
図2Aと図2Bとの比較がこの交換性特徴の例を示す。図2Aに示すように、第一の重り部材206(第一のセットの重り特性を有する)を第一の重り収容部分204aに取り付け、第二の重り部材208(異なるセットの重り特性を有する)を第二の重り収容部分204bに取り付けることができる。しかし、図2Bに示すように、第一の重り部材206を第二の重り収容部分204bに取り付け、第二の重り部材208を第一の重り収容部分204aに取り付けることもできる。第一の重り部材206は、第二の重り部材208と比較して異なる重さ、密度または他の重み付け特性を有することができるため、図9Aおよび9Bに関して以下さらに詳細に説明するように、重り収容部分204aおよび204bに対する重り部材206および208の配置を使用して、クラブヘッドの重心の特徴を選択的に制御することができる。
【0034】
本発明を逸脱することなく、重り部材206および208は、多種多様な異なるやり方で重り収容部分204aおよび204bと係合することができる。たとえば、図2Aに示す例示的構造102においては、重り係合部材212が、重り部材206/208中に画定された対応する穴210に嵌り、重り係合部材212と穴210とがいっしょになって、ゴルフクラブヘッドボディ102に対する重り部材206/208の配置および係合を支援する。さらには、この例示的構造102においては、ねじ穴214が重り部材に含まれ、対応するねじ穴216がゴルフクラブヘッドボディ102に含まれている。ねじ部品(図示せず)がねじ穴214/216と係合して、クラブヘッドボディ102に対する重り部材206および208の取り付けをさらに支援する。望むならば、本発明を逸脱することなく、これらの係合補助具の一つのセット(たとえば係合部材212および/またはねじ穴214/216)を省略することもできる。
【0035】
図2Aおよび2Bに示すねじ接続システム(ねじ穴214/216と係合するねじを使用する)に加えて、またはその代わりとして、重り係合部材212を、重り係合部材206および208中に設けられた開口部210とでプレス嵌めする(または他のやり方で係合させる)こともできる。望むならば、重り係合部材212の自由端に、穴210を通過したのち外方に拡大して重り部材206および208を重り係合部材212に固定するように役立つ変形可能な端部分を設けることもできる。いくつかの構造において、重り係合部材212の変形可能な自由端部分は、工具または自由端の機械的操作を要することなく、開口部210への挿入およびそこからの抜き取りを可能にするのに十分な柔軟性を有するだけでもよい。しかし、望むならば、そのための工具を提供し、使用してもよい。さらなる例として、重り係合部材212は、開口部210の内面に設けられた溝に嵌る、または開口部210の端面を超えて外に延在する一つまたは複数の隆起面を含むことができる。なおさらなる例として、重りの係合および解放を支援するために工具(たとえばスクリュードライバまたはアレンレンチタイプの工具、ばね押し保定要素を解放するための工具、トルクレンチ、重りと係合し、ユーザが重りをクラブヘッドボディから引き抜くことを可能にする把持装置など)が必要になるような他のタイプの機械的接続システムを使用して、重り部材206/208を重り収容部分204a/204bに係合させることもできる。
【0036】
重り部材ならびにそれぞれの収容部分および係合機構は、多様な方法で形成することができる。もう一つの例示的な構造が図3に示されている。この図に示すように、第一の重り部材206および第一の重り収容部分204aは、ゴルフクラブヘッドボディ102の周囲重み付け部材200の周囲頂部のほぼ全長にわたって延在することができる。同様に、この例示的構造102における第二の重り部材208および第二の重り収容部分204bは、ゴルフクラブヘッドボディ102の周囲重み付け部材200の周囲底部のほぼ全長にわたって延在する。本発明を逸脱することなく、任意の所望の長さの重り部材206/208および対応する重り収容部分204a/204bを使用することができる。
【0037】
本発明を逸脱することなく、クラブヘッド重み付けシステムにおける多くの他の変形が可能である。もう一つの例示的構造が図4に示されている。この図に示すように、ゴルフクラブヘッド300は複数の重り収容部分304a〜304dを含むことができ、複数の重り部材306a〜306dが提供されることができる。複数の重り部材306a〜306dそれぞれは、異なる重さ、密度、重量配分および/または他の重み付け特性を有することができるが、望むならば、本発明を逸脱することなく、重り部材306a〜306dの二つまたはそれ以上が同じ重み付け特性を有することもできる。この図示された例示的構造300においては、複数の重り部材306aおよび306cが周囲重み付け部材200の周囲頂部と係合し(重り収容部分304aおよび304cで)、複数の重り部材306bおよび306dが周囲重み付け部材200の周囲底部と係合している(重り収容部分304bおよび304dで)。この図示された例示的構造300においては、複数の重り部材306a〜306dそれぞれが、複数の重り収容部分304a〜304dのいずれとでも交換可能に係合することができる。このようにして、クラブヘッド300の重心を垂直方向および水平方向の両方に調節することができる(重り部材306a〜306dの少なくともいくつかが異なる重み付け特性を有すると仮定する)。
【0038】
重み部材306a〜306dそれぞれが重り収容部分304a〜304dそれぞれに交換可能に取り付けられることが必要条件ではない。それどころか、望むならば、様々な重り部材および重り収容部分は、重りの二つ(またはそれ以上)(たとえば重り306aおよび306b)が、互いには交換可能であるが、他の重り部材のすべて(たとえば重り306cおよび306d)とは交換可能ではなく、他の重り部材のいくつか(たとえば重り306cおよび306d)が互いに交換可能であるように構造化、サイズ決めおよび/または成形されることができる。本発明を逸脱することなく、任意の所望の配設および/または数の交換可能な重り、重り収容部分および/または交換性を提供することができる。
【0039】
図4はさらに、互いに非常近い、または接触している、隣接する重り部材(たとえば306aおよび306c、306bおよび306d)を示す。これは必要条件ではない。それどころか、望むならば、本発明を逸脱することなく、隣接する重り部材(たとえば306aおよび306c、306bおよび306d)は、空隙または空間、周囲重み付け部材200の中間部分、ソール部材102dの中間部分、独立した「スペーサ」部材などによって互いから切り離されていてもよい。重り部材306a〜306d(ならびに図2A〜3に関連して上記した他の例示的重り部材および以下に説明する重り部材)はまた、直線的および/または直角的な立方体形状である必要はなく、カーブした形、アーチ形、丸い形、マルチレベル状、段状などであってもよい。
【0040】
図4は一般に、図2A〜3に関連して示したものと同じタイプの、重り部材306a〜306dのための接続システムを示すが、本発明を逸脱することなく、たとえば上記接続システムに対する変形のいずれかを含む他の接続システムを使用してもよい。また、重り部材は同じであるように構造化されているとしても、個々のクラブヘッド上の様々な複数の重り部材のすべてが同じタイプの接続システムを使用する必要はない。それどころか、望むならば、重り部材および/または重り収容部分の一つまたは複数が一つのタイプの接続システムを使用し、他の重り部材および/または重り収容部分の一つまたは複数が異なるタイプの接続システムを使用してもよい。
【0041】
図2A〜4は、周囲重り部材200の全区域または範囲を構成する重り部材の少なくとも一つ(たとえば上方重り部材206)を示す(たとえば、重り部材206は、周囲重り部材200の頂部の少なくとも一部分を形成するためのサイズおよび形状を有する)。これは必要条件ではない。たとえば、図2A〜3に示すように、下方重り部材208は、周囲重り部材200の下部分(またはソール部材102d)に画定されたキャビティ、凹部またはチャンバに嵌る。上方重り部材206もまた、周囲重り部材200の上部分に画定されたそのようなキャビティ、凹部またはチャンバに嵌ることができる(たとえば、クラブヘッドが、周囲に重み付けされたキャビティバックタイプアイアンではなく、ブレードタイプアイアンのように構築されている場合)。
【0042】
図5は、このタイプの接続のもう一つの例を示す。図5に示すように、この例示的クラブヘッド構造500の周囲重み付け部材200の頂部は、その中に画定されたキャビティ、チャンバまたは凹部504aを含む。この図示された例示的構造500において、周囲重み付け部材200は、図2A〜3に示す構造と同様なやり方で、周囲重み付け部材200の底部に沿って配置された第二の重り収容キャビティ、チャンバまたは凹部204bを含む。前記構造におけるように、この例示的構造500の第一のキャビティ、チャンバまたは凹部504aは、第一の重り部材206または第二の重り部材208を収容することができる。同様に、第二のキャビティ、チャンバまたは凹部204bは、第一の重り部材206または第二の重り部材208を収容することができる。
【0043】
また、図示しないが、複数のキャビティ、チャンバまたは凹部を、たとえば複数のキャビティ、凹部またはチャンバが周囲重み付け部材の周囲頂部および周囲重み付け部材の周囲底部それぞれまたはクラブヘッド構造のソール部に設けられるようにクラブヘッド構造に含めてもよい。このようにして、複数の重り部材を周囲重み付け部材の周囲頂部および周囲重み付け部材の周囲底部それぞれに設けることができる(たとえば、チャンバが、周囲重み付け部材中に設けられた空間または空隙の中ではなく、周囲重み付け部材の上部分に設けられることを除き、図4に示す重み付け構造と同様なやり方で)。
【0044】
本発明を逸脱することなく、さらに他の重み付け構造が可能である。図6の例示的なゴルフクラブヘッド構造600は二つの重り収容部分604aおよび604bを含み(一つはクラブヘッド600の上周囲に沿って位置し、もう一つはクラブヘッド600の底ソール部に沿って位置する)、二つ(または場合によってはそれより多く)の積み重ねられた重りが重り収容部分604aおよび604bそれぞれに設けられている(たとえば、この図示される例において、重り606aおよび606bが上方重り収容部分604aに設けられ、重り608aおよび608bが下方重り収容部分604bに設けられている)。図6には示さないが、周囲重り部材200の頂部の重り係合部材612が、たとえば溶接、はんだ付け、ろう付けまたは他の融着技術、接着剤またはセメント、機械的コネクタなどによって、当技術分野で一般に公知であり、使用されているやり方で、クラブヘッドボディの残り部分と別個に提供され、係合することができる打球面の後面(周囲重み付け部材200を含む)に設けられている(たとえば、それに取り付けられている、それと一体に形成されている、など)。または、望むならば、打球面は、周囲重み付け部材200および/またはクラブヘッド構造の他の部分と一体に形成されることもできる。
【0045】
この図示される例示的構造600において、重り部材606a、606b、608aおよび608bのすべては、任意の所望の配設で互いに完全に交換可能であるようにサイズ決めおよび成形されている。このようにして、クラブヘッド600の重み付け特性は、(a)個々のスタック内の重り部材の位置を交換する(たとえば、この図示される例において重り部材606aおよび606bの積み重ね位置を交換する)こと、(b)頂部から底部に位置する重り部材の位置を交換する(たとえば、重り606aまたは606bの場所を重り608aまたは608bのいずれかと交換する)こと、および/または(c)一つまたは複数の重り部材606a、606b、608aおよび/または608bを両端を逆に反転させること(重り部材がその長軸方向長さに沿って異なる重量配分を有する場合(たとえば、一端が他端よりも重い場合など))により、選択的に変化させることができる。これらの特徴がクラブヘッドの重み付け特性のさらなる微調整および選択的制御を可能にする。
【0046】
重り部材606a、606b、608aおよび608bのすべてが互いに異なる重さ、密度および/または重量配分を有することもできるが、望むならば、本発明を逸脱することなく、重り部材の二つまたはそれ以上が同じ重さ、密度および/または重量配分を有することもできる。また、本発明を逸脱することなく、上記様々な代替方法を含め、重り部材606a、606b、608aおよび608bをクラブヘッドボディに機械的に接続する他の方法を使用することもできる。
【0047】
上記のように、本発明を逸脱することなく、重り部材をゴルフクラブヘッドボディと係合させる多種多様な方法が可能である。図7は、本発明のいくつかの例の構造で使用することができるさらに別の例示的係合システムを示す。図7に示すように、このクラブヘッド構造700中の第一および第二の重り部材706/708は、ゴルフクラブヘッドボディ702中に画定されたまたはそれと係合したスライドレールまたはトラック718および720を介してゴルフクラブヘッドボディ700と係合する。重り部材706および708は、レール718および720の上に滑る、その中に画定された溝を含む。溝およびレールは、重り部材706および708がレール718および720から浮き上がらないようにサイズ決めおよび成形されることができる(たとえば、「キー溝付き」構造を有する、レールおよび溝の上部分がレールまたは溝の底部よりも大きな寸法を有する、一つまたは複数の段付きまたは斜めの側壁をレールおよび溝に設ける、など)。レールまたはトラック718/720に取り付けられた重り部材706/708の断面図を示す図7Aおよび7Bを参照すること。加えて(または代わりに)、重り部材706/708をゴルフクラブヘッド700に固定するために、摩擦嵌め突起および/または戻り止めが重り部材706/708および/またはクラブヘッドボディに設けられてもよい。望むならば、突起は、外方に延在するようにばね押しされてもよく、ばねを解放し、クラブヘッドボディ700からの重り部材706/708の係合解除を可能にするための工具が提供されてもよい。
【0048】
図7に示すように、重り部材706/708は、クラブヘッドボディ700に設けられたねじ穴724/726と係合する一つまたは複数のねじコネクタ(たとえばスクリュー722)により、定位置に保持されることができる。本発明を逸脱することなく、任意の数のねじコネクタを重り部材706/708上の任意の所望の位置に(たとえば長軸方向長さに沿って)提供することができる。
【0049】
重り部材706/708とゴルフクラブヘッドボディとの係合のこれらの例は単に例を示すものであり、限定的と見なされるべきではない。さらなる例として、重り部材は、多様な機械的または磁気的ファスナによってゴルフクラブヘッドボディに係合することができる。さらには、重り部材は、解放可能または脱着可能なやり方などを含む、機械的コネクタ(たとえばスクリュー、ボルト、ばね押し保定要素、戻り止め、摩擦嵌めなど)などの使用を含む任意の所望のやり方で、定位置に保持されることができる。重り部材は、手作業または機械的操作および構造、たとえばジャックスクリューを介する方法を含む多様な方法でゴルフクラブヘッドボディから係合解除することができる。本発明の少なくともいくつかの例示的構造においては、重り部材を完全に係合させる、および/またはクラブヘッドボディから係合解除するために工具が必要になる。そのような工具の例は、スクリュードライバ、アレンレンチ、トルクレンチ、重り部材を係合させ、クラブヘッドボディから引き抜くことを支援するための工具を含むが、これらに限定されない。
【0050】
また、保定部材を使用して、重り部材をクラブヘッドボディの残り部分に対して定位置に保持するのに少なくとも部分的に役立ててもよい。たとえば、図7に関連して上記した、図8に示す構造750においては、重り部材706/708がレール718/720に載ってクラブヘッドボディ上に滑る。ひとたび定位置に滑り込むと、重り部材706/708の自由端に隣接するところでエンドキャップ部材730/732をクラブヘッドボディ700と係合させることにより、重り部材706/708を所望の位置に固定することができる。エンドキャップ部材730/732は、周囲重み付け部材200の連続部分のように見え、働くための構造および/または形状を有することができる(適当な材料でできていることができる)。また、望むならば、エンドキャップ部材および/または他のタイプの保定部材の少なくともいくらかの部分が重り部材の上に延在して重り部材を定位置に保持するのに役立つことができる。エンドキャップ部材730/732は、存在する場合、任意の所望のやり方で、たとえばねじまたは他のねじタイプファスナ、機械的コネクタなどを介してクラブヘッド構造700と係合することができる。より具体的な例として、図8に示すように、ねじ部材734(たとえばボルト、スクリューなど)が、エンドキャップ部材730/732および/またはクラブヘッドボディに設けられたねじ開口部736および/または738と係合することができる。重り部材706/708の移動が望まれる場合、エンドキャップ部材730/732をクラブヘッドボディから取り外し、重り部材706/708を互いに交換(および/または他の重りと交換)したのち、エンドキャップ部材730/732を元に戻すことができる。
【0051】
追加的または代替的に、望むならば、重り部材706/8708は、同様なねじ係合システム734、736および/または738によってクラブヘッドボディ部材と係合させてもよい。
【0052】
上記のように、重り部材の交換性は、ゴルフクラブヘッドとの係合の位置に関して重り部材を「取り替える」ことを可能にする。また、上記のように、様々な重り部材は、異なる重さ、密度、重量配分および/または他の重み付け特性を有することができる(たとえば、第一の重り部材206は、より高密度の材料でできていることができ、第二の重り部材208よりも重いものであることができる)。このようにして、異なる重り部材の交換性がゴルフクラブヘッドの重心位置の変化をもたらすことができる。図9Aおよび9Bは、一般に、ゴルフクラブヘッドと係合した第一および第二の重り部材の異なる配設の場合の異なる潜在的重心を示す。図9Aに示す例示的配設において、第一の重り部材206は、第二の重り部材208よりも高い密度を有し、かつ第二の重り部材208よりも重い。図9Aに示すように、第一の重り部材206はクラブヘッドボディの上部分の第一の重り収容部分204aで係合し、第二の重り部材208はクラブヘッドボディの下部分の第二の重り収容部分204bで係合している。図9Aには、この配設の重心が参照番号800で示されている。他方、図9Bに示すように、第一の重り部材206は第二の重り収容部分204bと係合し、第二の重り部材208は第一の重り収容部分204aと係合している。図9Bには、この配設の重心が参照番号800で示されている。図9Aおよび9Bを比較することにより、第一の配設(図9A)に構成された場合のクラブヘッドの重心が、第二の配設(図9B)に構成された場合のクラブヘッドの重心よりも高いということを見てとれる。クラブヘッドの重心におけるこの変化が、ゴルフクラブによって打たれたゴルフボールの弾道および飛びに影響することができる。たとえば、より低い重心を生じさせる構成(図9B)は、より高い弾道のゴルフボール飛行経路を提供することができる。少なくとも一部のユーザにとって、通常、より低い重心を有するクラブヘッドを使用すると、ゴルフボールを宙に浮かせておくことはより容易であり、したがって、有意な重さをより低く、クラブヘッド後部に近づけて提供することが、これらのユーザを支援することができる。そのような配設はまた、特定のプレーコンディションおよび/または特定のゴルフコースで、より高いボールの飛びを提供するため(たとえば、ボールをより高く飛ばし、より多くのスピンを掛け、より速い制動動作のためなど)に有用であることができる。逆に、ゴルフクラブヘッド中により高い重心を生じさせる構成(図9A)は、たとえば強風コンディションでのプレーの場合、より風を切り裂く(boring)ゴルフボール飛行経路を提供して、より「ころがる(running)」ショットを提供する、および/または通常は過度に高く上がる飛びを生じさせるスイングの欠点を補うのに役立つことができる。
【0053】
本発明のゴルフクラブヘッドの可動重み付け特徴は、ゴルフクラブの重心の垂直方向位置(ゴルフクラブをボールアドレスポジションに向けたときの垂直方向位置)を制御することに限定されない。それどころか、図4に関連して上記したように、望むならば、本発明のゴルフクラブヘッド構造の少なくともいくつかの例においては、ヒール−トウ方向の重心をも選択的に制御することができる。クラブヘッドのヒール区域の重さを増すことにより(たとえば図4に示す例示的構造においてはホーゼルの近くにより重い重りを提供することにより)、クラブヘッドについていくらか「ヒールを重く(heel heavy)」することができ、すると、クラブにフェードバイアスを掛けることができる(すなわち、右利きのゴルファーの場合、クラブが左から右へのボールの飛びを生じさせる傾向が強くなる)および/または一貫してボールをフックさせる傾向のあるゴルファーのスイングの欠点を補正するのに役立つことができる。逆に、クラブヘッドのトウ区域の重さを増すことにより(たとえば図4に示す例示的構造においてはトウの近くにより重い重りを提供することにより)、クラブヘッドについていくらか「トウを重く(toe heavy)」することができ、すると、クラブにドローバイアスを掛けることができる(すなわち、右利きのゴルファーの場合、クラブが右から左へのボールの飛びを生じさせる傾向が強くなる)および/または一貫してボールをスライスさせる傾向のあるゴルファーのスイングの欠点を補正するのに役立つことができる。ヒール−トウ方向におけるクラブヘッドの重心のシフトは、上記やり方でクラブヘッド重りの位置を変更してクラブについてよりトウを重くまたはヒールを重くすることにより、選択的に制御することができる。
【0054】
クラブヘッドの重心をヒール−トウ方向で選択的に変化させるために、二つの異なる重りを交換する必要はない。それどころか、一つの重り部材、たとえば図2Aに示す重り部材206および/または208を使用して同じ一般的効果を達成することができる。重り部材が他端に比較して一端でより重く作られているならば(たとえば、重み付け質量、たとえば鉛またはタングステン含有材料を一端に含めること、一端を他端に比べて軽量の材料で作ること、一端を他端に比べて中空化することなどにより)、重り部材206および/または208を両端を逆に反転させる(たとえば、重い端部をトウ側からヒール側およびその反対に変更するため)だけで、同じ一般的なトウ重み付けおよびヒール重み付け効果を達成することができる。もう一つの例として、望むならば、クラブヘッドの一方の側または端部で他方に比べてより重い重り固定システム(たとえば、一方の側で重りを定位置に保持するための、他方に比べてより重いスクリュー)を使用することにより、ヒールおよびトウ重み付け効果(ならびに頂部重み付けおよび/またはソール重み付け)の少なくともいくらかの部分を達成することができる。
【0055】
重り部材は、その上にインジケータを有することができる。これらのインジケータは、重り部材に関する特定の特性を示すことができる。そのような特性は、特定の重り部材の密度、重さ、重量配分(たとえば重い端部、軽い端部など)などを含むことができる。インジケータは、記号、色、英数字などを含むことができる。そのようなインジケータは、ユーザが、特定の重り部材を容易に識別し、ひいては、所望のクラブヘッド特性のためにその重り部材を適切な位置に配置することを可能にする。
【0056】
一般に、上記様々なゴルフクラブヘッド構造において、クラブヘッド構造に使用される重り部材は、すべてクラブヘッド構造上に存在し、互いに位置を交換することができるものであった。少なくともすべての例において、重り部材は、クラブヘッド構造上に提供された他の重り部材とでしか交換されることができないというわけではない。それどころか、望むならば、さらなる重り部材を提供し、クラブヘッド構造とは別に維持し、クラブヘッドに含められた重り部材をそれらの別個に収容された重りの一つとで交換することもできる。
【0057】
たとえばアイアンタイプハイブリッドクラブ、ドライビングアイアン、0〜10番アイアン、ウェッジ(たとえば44〜68°のロフト角を有するアイアンタイプクラブ、たとえばピッチングウェッジ、ロブウェッジ、サンドウェッジ、ギャップウェッジなど)、チッピングクラブなどを含むあらゆるタイプのアイアンタイプゴルフクラブヘッド構造が上記タイプの一つまたは複数の交換可能な重り構造を含むことができる。望むならば、本発明の少なくともいくつかの例にしたがって、本発明の例のゴルフクラブおよび/またはゴルフクラブヘッドは、たとえばアイアンタイプハイブリッドクラブ、ドライビングアイアン、0〜10番アイアン、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、サンドウェッジ、ギャップウェッジおよび/またはチッピングウェッジの二つまたはそれ以上を有するセットを含む、複数のアイアンを含むセットとして販売されることができる。セットで存在する場合、セット中の任意の所望の数のクラブが、本発明の一つまたは複数の交換可能な重り部材を有するクラブヘッドを有することができる。いくつかのより具体的な例において、本発明のゴルフクラブのセットは、少なくとも、3〜9番アイアンおよびピッチングウェッジを含み、これらのアイアンの少なくとも二つ(いくつかの例においてはこれらのアイアンのすべて)が、本発明の例の一つまたは複数の交換可能な重り部材を有するクラブヘッドを有する。もう一つの例として、本発明のゴルフクラブのセットは、少なくとも、4〜9番アイアン(または5〜9番アイアンもしくは6〜9番アイアン)およびピッチングウェッジならびに場合によってはサンドウェッジおよび/または一つまたは複数のアイアンタイプハイブリッドクラブを含み、これらのクラブの少なくとも二つ(いくつかの例においてはこれらのクラブのすべて)が、本発明の例の一つまたは複数の交換可能な重り部材を有するクラブヘッドを有する。
【0058】
本発明の例の一つまたは複数の交換可能な重り部材を含むアイアンタイプゴルフクラブヘッドは、図1〜9Bに示すタイプの、周囲重み付けおよび/またはキャビティバックタイプクラブとの使用に限定されない。それどころか、望むならば、本発明を逸脱することなく、交換可能な重りは、ブレードタイプアイアンクラブまたは他のアイアンタイプゴルフクラブヘッド構造に提供することもできる(たとえば同様な位置および/または配設で)。ブレードタイプクラブにおいては、交換可能な重り部材は、周囲重り部材の一部を形成するのではなく、クラブ背面の後方上部、クラブ背面の後方部分の後方下部、クラブソールなどの少なくとも一つに配置されることができる。そのようなブレードタイプクラブの重り収容部分は、たとえば図5に示す重り収容部分と同様なやり方で、クラブヘッド構造の後面に「刻み込まれる」こともできる。
【0059】
III. 結論
本発明を、添付図面において、多様な例示的構造、特徴、要素ならびに構造、特徴および要素の組み合わせを参照して説明した。しかし、本開示によって果たされる目的は、本発明の範囲を限定することではなく、本発明に関連する様々な特徴および概念の例を提供することである。当業者は、請求の範囲によって画定される発明の範囲を逸脱することなく、上記態様に対して数多くの変形および改変を加えることができることを理解するであろう。たとえば、本発明を逸脱することなく、図1〜9Bに関連して上記した様々な特徴および概念を個々におよび/または任意の組み合わせで使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第一の重り部材と、
該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第二の重り部材と
を含み、
該第一および第二の重り部材が異なる重り収容部分と係合し、かつ該第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性を有する、
ゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材中に画定されている、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
第一の重り収容部分がゴルフクラブヘッドボディに対して第一の垂直方向位置に位置し、かつ第二の重り収容部分が該ゴルフクラブヘッドボディに対して第二の垂直方向位置に位置し、該クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに該第一の垂直方向位置が該第二の垂直方向位置よりも高い、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
第一の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置している、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに、第二の重り収容部分が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分とソール部との間に位置する、請求項4記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲底部に沿って位置している、請求項4記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
第一の重り部材と第二の重り部材とが実質的に同じサイズおよび形状を有する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
第一の重り部材が第二の重り部材とは異なる密度を有する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
第一の重り部材が第一の重り収容部分と係合しかつ第二の重り部材が第二の重り収容部分と係合しているときに、該第一の重り部材が該第二の重り収容部分と係合しかつ該第二の重り部材が該第一の重り収容部分と係合しているときよりも高い重心を有する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
第一の重り部材が第二の重り部材よりも重い、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材内に画定されたチャンバを含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材に沿って画定された空間を含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
第一および第二の重り部材が、周囲重み付け部材の長軸方向長さの一部分を完全に形成するようにサイズ決めおよび成形されている、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
各重り部材が、そのそれぞれの重さ特性を示すためのインジケータを含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
重りがプレス嵌めによってクラブヘッドボディと係合する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
重りがねじ接続を介してクラブヘッドボディと係合する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
重りが、ゴルフクラブヘッドボディ中に画定されたスライドトラックを介してクラブヘッドボディと係合する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
重りがジャックスクリューを介してクラブヘッドボディと係合する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分ならびに該第一および第二の重り収容部分とは独立した第三の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第一の重り部材と、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第二の重り部材と、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第三の重り部材と
を含み、
該第一、第二および第三の重り部材が異なる重り収容部分と係合する、
ゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
打球面および該打球面とは反対側の後面を含み、ゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿う該後面の周囲上部が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一の重り収容部分で該ゴルフクラブヘッドボディと係合する第一の重り部材と
を含むゴルフクラブヘッド。
【請求項21】
第一の重り収容部分が、周囲上部内に画定されたチャンバを含む、請求項20記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項22】
第一の重り収容部分が、周囲上部に沿って画定された空間を含む、請求項20記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項23】
第一の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合する、請求項20記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項24】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第一の重り部材と、
該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第二の重り部材と、
該アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと係合したシャフト部材と
を含み、
該第一および第二の重り部材が異なる重り収容部分と係合し、かつ該第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性を有する、
ゴルフクラブ。
【請求項25】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材中に画定されている、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項26】
第一の重り収容部分がゴルフクラブヘッドボディに対して第一の垂直方向位置に位置し、かつ第二の重り収容部分が該ゴルフクラブヘッドボディに対して第二の垂直方向位置に位置し、該クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに該第一の垂直方向位置が該第二の垂直方向位置よりも高い、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項27】
第一の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置している、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項28】
クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに、第二の重り収容部分が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分とソール部との間に位置する、請求項27記載のゴルフクラブ。
【請求項29】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲底部に沿って位置している、請求項27記載のゴルフクラブ。
【請求項30】
第一の重り部材と第二の重り部材とが実質的に同じサイズおよび形状を有する、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項31】
第一の重り部材が第二の重り部材とは異なる密度を有する、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項32】
クラブヘッドが、
第一の重り部材が第一の重り収容部分と係合しかつ第二の重り部材が第二の重り収容部分と係合しているときに、
該第一の重り部材が該第二の重り収容部分と係合しかつ該第二の重り部材が該第一の重り収容部分と係合しているときよりも
高い重心を有する、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項33】
第一の重り部材が第二の重り部材よりも重い、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項34】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材内に画定されたチャンバを含む、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項35】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材に沿って画定された空間を含む、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項36】
第一および第二の重り部材が、周囲重み付け部材の長軸方向長さの一部分を完全に形成するようにサイズ決めおよび成形されている、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項37】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分ならびに該第一および第二の重り収容部分とは独立した第三の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第一の重り部材と、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第二の重り部材と、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第三の重り部材と、
該アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと係合したシャフト部材と
を含み、
該第一、第二および第三の重り部材が異なる重り収容部分と係合する、
ゴルフクラブ。
【請求項38】
打球面および該打球面とは反対側の後面を含み、ゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿う該後面の周囲上部が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一の重り収容部分で該ゴルフクラブヘッドボディと係合する第一の重り部材と、
該アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと係合したシャフト部材と
を含むゴルフクラブ。
【請求項39】
第一の重り収容部分が、周囲上部内に画定されたチャンバを含む、請求項38記載のゴルフクラブ。
【請求項40】
第一の重り収容部分が、周囲上部に沿って画定された空間を含む、請求項38記載のゴルフクラブ。
【請求項41】
第一の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合する、請求項38記載のゴルフクラブ。
【請求項42】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と
を含み、
該第一および第二の重り部材が異なる重り収容部分と係合し、かつ該第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性を有する、
ゴルフクラブヘッドを製造する方法。
【請求項43】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材中に画定されている、請求項42記載の方法。
【請求項44】
第一の重り収容部分がゴルフクラブヘッドボディに対して第一の垂直方向位置に位置し、かつ第二の重り収容部分が該ゴルフクラブヘッドボディに対して第二の垂直方向位置に位置し、該クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに該第一の垂直方向位置が該第二の垂直方向位置よりも高い、請求項42記載の方法。
【請求項45】
第一の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置している、請求項42記載の方法。
【請求項46】
クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに、第二の重り収容部分が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分とソール部との間に位置する、請求項45記載の方法。
【請求項47】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲底部に沿って位置している、請求項45記載の方法。
【請求項48】
第一の重り部材と第二の重り部材とが実質的に同じサイズおよび形状を有する、請求項42記載の方法。
【請求項49】
第一の重り部材が第二の重り部材とは異なる密度を有する、請求項42記載の方法。
【請求項50】
クラブヘッドが、
第一の重り部材が第一の重り収容部分と係合しかつ第二の重り部材が第二の重り収容部分と係合しているときに、
該第一の重り部材が該第二の重り収容部分と係合しかつ該第二の重り部材が該第一の重り収容部分と係合しているときよりも
高い重心を有する、請求項42記載の方法。
【請求項51】
第一の重り部材が第二の重り部材よりも重い、請求項42記載の方法。
【請求項52】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材内に画定されたチャンバを含む、請求項42記載の方法。
【請求項53】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材に沿って画定された空間を含む、請求項42記載の方法。
【請求項54】
第一および第二の重り部材が、周囲重み付け部材の長軸方向長さの一部分を完全に形成するようにサイズ決めおよび成形されている、請求項42記載の方法。
【請求項55】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分ならびに該第一および第二の重り収容部分とは独立した第三の重り収容部分を画定するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第三の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と
を含み、
該第一、第二および第三の重り部材が異なる重り収容部分と係合する、
ゴルフクラブヘッドを製造する方法。
【請求項56】
打球面および該打球面とは反対側の後面を含み、ゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿う該後面の周囲上部が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
第一の重り部材を、該第一の重り収容部分で該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と
を含む、ゴルフクラブヘッドを製造する方法。
【請求項57】
第一の重り収容部分が、周囲上部内に画定されたチャンバを含む、請求項56記載の方法。
【請求項58】
第一の重り収容部分が、周囲上部に沿って画定された空間を含む、請求項56記載の方法。
【請求項59】
第一の重り部材がアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合する、請求項56記載の方法。
【請求項60】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
シャフト部材を該ゴルフクラブヘッドと係合させる工程と
を含み、
該第一および第二の重り部材が異なる重り収容部分と係合し、かつ該第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性を有する、
ゴルフクラブを製造する方法。
【請求項61】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材中に画定されている、請求項60記載の方法。
【請求項62】
第一の重り収容部分がゴルフクラブヘッドボディに対して第一の垂直方向位置に位置し、かつ第二の重り収容部分が該ゴルフクラブヘッドボディに対して第二の垂直方向位置に位置し、該クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに該第一の垂直方向位置が該第二の垂直方向位置よりも高い、請求項60記載の方法。
【請求項63】
第一の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置している、請求項60記載の方法。
【請求項64】
クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに、第二の重り収容部分が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分とソール部との間に位置する、請求項63記載の方法。
【請求項65】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲底部に沿って位置している、請求項63記載の方法。
【請求項66】
第一の重り部材と第二の重り部材とが実質的に同じサイズおよび形状を有する、請求項60記載の方法。
【請求項67】
第一の重り部材が第二の重り部材とは異なる密度を有する、請求項60記載の方法。
【請求項68】
クラブヘッドが、
第一の重り部材が第一の重り収容部分と係合しかつ第二の重り部材が第二の重り収容部分と係合しているときに、
該第一の重り部材が該第二の重り収容部分と係合しかつ該第二の重り部材が該第一の重り収容部分と係合しているときよりも
高い重心を有する、請求項60記載の方法。
【請求項69】
第一の重り部材が第二の重り部材よりも重い、請求項60記載の方法。
【請求項70】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材内に画定されたチャンバを含む、請求項60記載の方法。
【請求項71】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材に沿って画定された空間を含む、請求項60記載の方法。
【請求項72】
第一および第二の重り部材が、周囲重み付け部材の長軸方向長さの一部分を完全に形成するようにサイズ決めおよび成形されている、請求項60記載の方法。
【請求項73】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分ならびに該第一および第二の重り収容部分とは独立した第三の重り収容部分を画定するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第三の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
シャフト部材を該ゴルフクラブヘッドと係合させる工程と
を含み、
該第一、第二および第三の重り部材が異なる重り収容部分と係合する、
ゴルフクラブを製造する方法。
【請求項74】
打球面および該打球面とは反対側の後面を含み、ゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿う周囲上部が、周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置する第一の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
第一の重り部材を、該第一の重り収容部分で該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
シャフト部材を該アイアンタイプゴルフクラブヘッドと係合させる工程と
を含む、ゴルフクラブを製造する方法。
【請求項75】
第一の重り収容部分が、周囲上部内に画定されたチャンバを含む、請求項74記載の方法。
【請求項76】
第一の重り収容部分が、周囲上部に沿って画定された空間を含む、請求項74記載の方法。
【請求項77】
第一の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合する、請求項74記載の方法。
【請求項1】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第一の重り部材と、
該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第二の重り部材と
を含み、
該第一および第二の重り部材が異なる重り収容部分と係合し、かつ該第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性を有する、
ゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材中に画定されている、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
第一の重り収容部分がゴルフクラブヘッドボディに対して第一の垂直方向位置に位置し、かつ第二の重り収容部分が該ゴルフクラブヘッドボディに対して第二の垂直方向位置に位置し、該クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに該第一の垂直方向位置が該第二の垂直方向位置よりも高い、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
第一の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置している、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに、第二の重り収容部分が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分とソール部との間に位置する、請求項4記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲底部に沿って位置している、請求項4記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
第一の重り部材と第二の重り部材とが実質的に同じサイズおよび形状を有する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
第一の重り部材が第二の重り部材とは異なる密度を有する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
第一の重り部材が第一の重り収容部分と係合しかつ第二の重り部材が第二の重り収容部分と係合しているときに、該第一の重り部材が該第二の重り収容部分と係合しかつ該第二の重り部材が該第一の重り収容部分と係合しているときよりも高い重心を有する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
第一の重り部材が第二の重り部材よりも重い、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材内に画定されたチャンバを含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材に沿って画定された空間を含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
第一および第二の重り部材が、周囲重み付け部材の長軸方向長さの一部分を完全に形成するようにサイズ決めおよび成形されている、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
各重り部材が、そのそれぞれの重さ特性を示すためのインジケータを含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
重りがプレス嵌めによってクラブヘッドボディと係合する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
重りがねじ接続を介してクラブヘッドボディと係合する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
重りが、ゴルフクラブヘッドボディ中に画定されたスライドトラックを介してクラブヘッドボディと係合する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
重りがジャックスクリューを介してクラブヘッドボディと係合する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分ならびに該第一および第二の重り収容部分とは独立した第三の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第一の重り部材と、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第二の重り部材と、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第三の重り部材と
を含み、
該第一、第二および第三の重り部材が異なる重り収容部分と係合する、
ゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
打球面および該打球面とは反対側の後面を含み、ゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿う該後面の周囲上部が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一の重り収容部分で該ゴルフクラブヘッドボディと係合する第一の重り部材と
を含むゴルフクラブヘッド。
【請求項21】
第一の重り収容部分が、周囲上部内に画定されたチャンバを含む、請求項20記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項22】
第一の重り収容部分が、周囲上部に沿って画定された空間を含む、請求項20記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項23】
第一の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合する、請求項20記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項24】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第一の重り部材と、
該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第二の重り部材と、
該アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと係合したシャフト部材と
を含み、
該第一および第二の重り部材が異なる重り収容部分と係合し、かつ該第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性を有する、
ゴルフクラブ。
【請求項25】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材中に画定されている、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項26】
第一の重り収容部分がゴルフクラブヘッドボディに対して第一の垂直方向位置に位置し、かつ第二の重り収容部分が該ゴルフクラブヘッドボディに対して第二の垂直方向位置に位置し、該クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに該第一の垂直方向位置が該第二の垂直方向位置よりも高い、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項27】
第一の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置している、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項28】
クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに、第二の重り収容部分が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分とソール部との間に位置する、請求項27記載のゴルフクラブ。
【請求項29】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲底部に沿って位置している、請求項27記載のゴルフクラブ。
【請求項30】
第一の重り部材と第二の重り部材とが実質的に同じサイズおよび形状を有する、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項31】
第一の重り部材が第二の重り部材とは異なる密度を有する、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項32】
クラブヘッドが、
第一の重り部材が第一の重り収容部分と係合しかつ第二の重り部材が第二の重り収容部分と係合しているときに、
該第一の重り部材が該第二の重り収容部分と係合しかつ該第二の重り部材が該第一の重り収容部分と係合しているときよりも
高い重心を有する、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項33】
第一の重り部材が第二の重り部材よりも重い、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項34】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材内に画定されたチャンバを含む、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項35】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材に沿って画定された空間を含む、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項36】
第一および第二の重り部材が、周囲重み付け部材の長軸方向長さの一部分を完全に形成するようにサイズ決めおよび成形されている、請求項24記載のゴルフクラブ。
【請求項37】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分ならびに該第一および第二の重り収容部分とは独立した第三の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第一の重り部材と、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第二の重り部材と、
該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合し、該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である、第三の重り部材と、
該アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと係合したシャフト部材と
を含み、
該第一、第二および第三の重り部材が異なる重り収容部分と係合する、
ゴルフクラブ。
【請求項38】
打球面および該打球面とは反対側の後面を含み、ゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿う該後面の周囲上部が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと、
該第一の重り収容部分で該ゴルフクラブヘッドボディと係合する第一の重り部材と、
該アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと係合したシャフト部材と
を含むゴルフクラブ。
【請求項39】
第一の重り収容部分が、周囲上部内に画定されたチャンバを含む、請求項38記載のゴルフクラブ。
【請求項40】
第一の重り収容部分が、周囲上部に沿って画定された空間を含む、請求項38記載のゴルフクラブ。
【請求項41】
第一の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合する、請求項38記載のゴルフクラブ。
【請求項42】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と
を含み、
該第一および第二の重り部材が異なる重り収容部分と係合し、かつ該第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性を有する、
ゴルフクラブヘッドを製造する方法。
【請求項43】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材中に画定されている、請求項42記載の方法。
【請求項44】
第一の重り収容部分がゴルフクラブヘッドボディに対して第一の垂直方向位置に位置し、かつ第二の重り収容部分が該ゴルフクラブヘッドボディに対して第二の垂直方向位置に位置し、該クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに該第一の垂直方向位置が該第二の垂直方向位置よりも高い、請求項42記載の方法。
【請求項45】
第一の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置している、請求項42記載の方法。
【請求項46】
クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに、第二の重り収容部分が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分とソール部との間に位置する、請求項45記載の方法。
【請求項47】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲底部に沿って位置している、請求項45記載の方法。
【請求項48】
第一の重り部材と第二の重り部材とが実質的に同じサイズおよび形状を有する、請求項42記載の方法。
【請求項49】
第一の重り部材が第二の重り部材とは異なる密度を有する、請求項42記載の方法。
【請求項50】
クラブヘッドが、
第一の重り部材が第一の重り収容部分と係合しかつ第二の重り部材が第二の重り収容部分と係合しているときに、
該第一の重り部材が該第二の重り収容部分と係合しかつ該第二の重り部材が該第一の重り収容部分と係合しているときよりも
高い重心を有する、請求項42記載の方法。
【請求項51】
第一の重り部材が第二の重り部材よりも重い、請求項42記載の方法。
【請求項52】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材内に画定されたチャンバを含む、請求項42記載の方法。
【請求項53】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材に沿って画定された空間を含む、請求項42記載の方法。
【請求項54】
第一および第二の重り部材が、周囲重み付け部材の長軸方向長さの一部分を完全に形成するようにサイズ決めおよび成形されている、請求項42記載の方法。
【請求項55】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分ならびに該第一および第二の重り収容部分とは独立した第三の重り収容部分を画定するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第三の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と
を含み、
該第一、第二および第三の重り部材が異なる重り収容部分と係合する、
ゴルフクラブヘッドを製造する方法。
【請求項56】
打球面および該打球面とは反対側の後面を含み、ゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿う該後面の周囲上部が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
第一の重り部材を、該第一の重り収容部分で該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と
を含む、ゴルフクラブヘッドを製造する方法。
【請求項57】
第一の重り収容部分が、周囲上部内に画定されたチャンバを含む、請求項56記載の方法。
【請求項58】
第一の重り収容部分が、周囲上部に沿って画定された空間を含む、請求項56記載の方法。
【請求項59】
第一の重り部材がアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合する、請求項56記載の方法。
【請求項60】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分を画定するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一および第二の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、該第一または第二の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
シャフト部材を該ゴルフクラブヘッドと係合させる工程と
を含み、
該第一および第二の重り部材が異なる重り収容部分と係合し、かつ該第一および第二の重り部材が互いに異なる重み付け特性を有する、
ゴルフクラブを製造する方法。
【請求項61】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材中に画定されている、請求項60記載の方法。
【請求項62】
第一の重り収容部分がゴルフクラブヘッドボディに対して第一の垂直方向位置に位置し、かつ第二の重り収容部分が該ゴルフクラブヘッドボディに対して第二の垂直方向位置に位置し、該クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに該第一の垂直方向位置が該第二の垂直方向位置よりも高い、請求項60記載の方法。
【請求項63】
第一の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置している、請求項60記載の方法。
【請求項64】
クラブヘッドボディがボールアドレス方向に向けられたときに、第二の重り収容部分が該クラブヘッドボディの第一の重り収容部分とソール部との間に位置する、請求項63記載の方法。
【請求項65】
第二の重り収容部分が周囲重み付け部材の周囲底部に沿って位置している、請求項63記載の方法。
【請求項66】
第一の重り部材と第二の重り部材とが実質的に同じサイズおよび形状を有する、請求項60記載の方法。
【請求項67】
第一の重り部材が第二の重り部材とは異なる密度を有する、請求項60記載の方法。
【請求項68】
クラブヘッドが、
第一の重り部材が第一の重り収容部分と係合しかつ第二の重り部材が第二の重り収容部分と係合しているときに、
該第一の重り部材が該第二の重り収容部分と係合しかつ該第二の重り部材が該第一の重り収容部分と係合しているときよりも
高い重心を有する、請求項60記載の方法。
【請求項69】
第一の重り部材が第二の重り部材よりも重い、請求項60記載の方法。
【請求項70】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材内に画定されたチャンバを含む、請求項60記載の方法。
【請求項71】
第一の重り収容部分が、周囲重み付け部材に沿って画定された空間を含む、請求項60記載の方法。
【請求項72】
第一および第二の重り部材が、周囲重み付け部材の長軸方向長さの一部分を完全に形成するようにサイズ決めおよび成形されている、請求項60記載の方法。
【請求項73】
打球面、および該打球面からゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿って後方に延在して第一の重り収容部分を画定する周囲重み付け部材を含み、かつ該第一の重り収容部分とは独立した第二の重り収容部分ならびに該第一および第二の重り収容部分とは独立した第三の重り収容部分を画定するアイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第一の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第二の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
該第一、第二および第三の重り収容部分それぞれで該ゴルフクラブヘッドボディと係合可能である第三の重り部材を、該第一、第二または第三の重り収容部分の一つで該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
シャフト部材を該ゴルフクラブヘッドと係合させる工程と
を含み、
該第一、第二および第三の重り部材が異なる重り収容部分と係合する、
ゴルフクラブを製造する方法。
【請求項74】
打球面および該打球面とは反対側の後面を含み、ゴルフクラブヘッドボディの周辺区域の少なくとも一部分に沿う周囲上部が、周囲重み付け部材の周囲頂部に沿って位置する第一の重り収容部分を画定する、アイアンタイプゴルフクラブヘッドボディを提供する工程と、
第一の重り部材を、該第一の重り収容部分で該ゴルフクラブヘッドボディと係合させる工程と、
シャフト部材を該アイアンタイプゴルフクラブヘッドと係合させる工程と
を含む、ゴルフクラブを製造する方法。
【請求項75】
第一の重り収容部分が、周囲上部内に画定されたチャンバを含む、請求項74記載の方法。
【請求項76】
第一の重り収容部分が、周囲上部に沿って画定された空間を含む、請求項74記載の方法。
【請求項77】
第一の重り部材がゴルフクラブヘッドボディと脱着可能に係合する、請求項74記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2010−530782(P2010−530782A)
【公表日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513395(P2010−513395)
【出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際出願番号】PCT/US2008/067428
【国際公開番号】WO2008/157655
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際出願番号】PCT/US2008/067428
【国際公開番号】WO2008/157655
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
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