調節可能な重心および慣性モーメント特性を有するゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド
ゴルフクラブ、クラブヘッドおよびクラブ加重システムは、(a)クラブヘッドボディ部材、および(b)第一の位置と第二の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させるようにクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合した一つまたは複数のウェイト部材を含みうる。この形状変化は、クラブヘッドの全体的重心、加重および/または慣性モーメント特性に対する変化を生じさせることができる。代替的または追加的に、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材から取り外したり、向きを変更したり、および/または異なるウェイト部材とで交換したりして、たとえばクラブヘッドの全体的外部形状、重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させることもできる。また、これらのクラブ、クラブヘッドおよび加重システムを製造および使用する方法も開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、ゴルフクラブ、ゴルフクラブヘッドならびにゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドを製造し、使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ製品が、ゴルフボールとのインパクト時にゴルファーがクラブヘッド面をスクエアに当てることを支援することによってゴルファーの精度を改善するように設計されている。たとえば、多くのゴルフクラブヘッドは、クラブヘッドの重心の位置を変える、および/またはクラブヘッドの慣性モーメント(たとえば、ねじれに対する抵抗)を増すために、戦略的に配置されたウェイトを有する。クラブヘッドの重心の位置およびインパクト時のそのねじれの程度は、ゴルフボールが打たれたとき所期の方向に推進されるかどうかを少なくとも部分的に決定する要因である。重心が接触面上のボールの係合点よりも後方に配置され、クラブヘッドが所期の標的線に対してスクエアである場合、ゴルフボールは一般にまっすぐな経路をたどる。しかし、重心がボールの係合点の片側に離れている、および/またはクラブヘッドがインパクト時にスクエアではない場合、ゴルフボールは、左または右にカーブする経路をたどることができる、または単に左または右に飛ぶことができ、ボールの飛びは、多くの場合、「ドロー」、「フェード」、「フック」、「スライス」、「プル」または「ブロック」と呼ばれる。同様に、クラブヘッドの重心がボールとの係合点の上方または下方に離れている場合、ゴルフボールの飛びは、それぞれ、より風を切り裂く(boring)軌道または浮き上がる軌道を示すことができる。ゴルフボールを正しくかつ一貫した繰り返し精度で打つことは、特に初心者、若者またはたまにしかプレーしないレクリエーションプレーヤにとっては非常に達成しづらく、いらだたしいものになる。
【0003】
ゴルフクラブヘッド、たとえばキャビティバックおよび/または周辺部加重クラブヘッドは、クラブヘッドのウェイトの多くをクラブヘッド周辺部に配置することにより、一部のゴルファーを支援する。一般に、これらのゴルフクラブヘッドは、非キャビティ、非周辺部加重ゴルフクラブヘッドよりも「寛容」であり、それにより、いくらか芯を外してゴルフボールを打つ、または他のやり方でミスヒットするとしても、比較的良好な距離および精度を提供することを可能にする。キャビティバックおよび/または周辺部加重クラブヘッドは、平均的なゴルファーがミスヒットを減らし、スコアを改善するのに役立ってきた。
【0004】
近年、ゴルフクラブ技術は改善されてきたが、当技術分野には、ゴルフクラブ技術のなおさらなる進歩および改善のための余地が残る。さらには、当技術分野には、若者、初心者および/または高ハンデゴルファーが、たとえばゲームを展開し、改善し、ボールをより一貫的かつ正確に打つことを容易にすることを支援するために使用するためのゴルフクラブに対する改善の余地がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、ゴルフクラブヘッド、ゴルフクラブ加重システムならびにそのようなゴルフクラブヘッドおよび/またはゴルフクラブ加重システムを含む、たとえばパター、アイアン、ハイブリッドおよびウッドを含むゴルフクラブに関する。本発明の少なくともいくつかの局面のゴルフクラブヘッドおよび/またはゴルフクラブ加重システムは、(a)クラブヘッドボディ部材、および(b)第一の位置と第二の位置との間で移動して(たとえば摺動、回転などにより)クラブヘッドの全体的外部形状を変化させる(たとえば、それにより、クラブヘッドの全体的重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させる)ようにクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合した一つまたは複数のウェイト部材を含んでもよい。ウェイト部材の移動は、クラブヘッドの外部形状を変化させて、クラブヘッド構造を後方、ヒール方向および/もしくはトウ方向に延ばし、特に後方、ヒール方向および/もしくはトウ方向におけるクラブヘッド構造の周辺形状を変化させる、ならびに/または後方、ヒール方向および/もしくはトウ方向に重心を移動させることができる。クラブは、潜在的位置のいずれかに配設された様々なウェイト部材とともに使用することができる。
【0006】
望むならば、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材全体の一部分の形態および/または外観をとることができる。クラブヘッドは、ウェイト部材が第一または第二の位置に固定された状態でボールを打つために使用することができる。代替的または追加的に、本発明の少なくともいくつかの例で望まれるならば、ウェイト部材の一つまたは複数をクラブヘッドボディ部材から取り外す、異なるやり方で向きを変更する(それにより、クラブヘッドの全体的外部形状、重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させる)および/または異なるウェイト部材とで置き換える(これもまた、クラブヘッドの全体的外部形状、重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させることができる)こともできる。本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブは、先に説明したタイプのクラブヘッドおよび/または加重システムを、クラブヘッドに取り付けられたシャフト部材、シャフトと一体化した、またはシャフトに取り付けられたハンドル部材および/またはシャフトと一体化した、またはシャフトに取り付けられたグリップ部材とともに含むことができる。
【0007】
本発明のさらなる局面は、形状、重心、加重および/または慣性モーメント変更能力を有する、たとえば先に説明した様々なタイプのゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブを製造および/または使用する方法に関する。本発明の少なくともいくつかの例にしたがってゴルフクラブヘッドを製造する方法は、(a)クラブヘッドボディ部材を提供する段階(たとえば、クラブヘッドボディ部材を製造すること、別の供給源または供給者から得ることなどにより)、および(b)一つまたは複数のウェイト部材をクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合させる段階を含み、ウェイト部材の一つまたは複数が、第一の位置と第二の位置との間で移動可能で、それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させる(たとえば、それにより、クラブヘッドの重心、加重および/または慣性モーメント特性も変化させる)ようにクラブヘッドボディ部材と係合する。本発明の少なくともいくつかの局面にしたがってゴルフクラブを製造する方法は、(a)クラブヘッドボディ部材およびクラブヘッドボディ部材と係合した少なくとも一つのウェイト部材を含み、少なくとも一つのウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で移動可能で、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させるクラブヘッドを提供する段階(たとえば、クラブヘッドを製造すること、別の供給源または供給者から得ることなどにより)、および(b)シャフト部材をクラブヘッドと係合させる段階を含むことができる。上記のように、望むならば、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ全体の少なくとも一部分の形態または外観をとることができる(少なくともその取り付け位置の一つで)。
【0008】
本発明の少なくともいくつかの例のなおさらなる方法は、ゴルフクラブヘッドの加重および/または慣性モーメント特性を変化させる方法に関する。そのような方法は、(a)ウェイト係合部材を含むクラブヘッドボディ部材を提供する段階(たとえば、ボディ部材を製造すること、別の供給源または供給者から得ることなどにより)、および(b)ウェイト係合システムと係合したウェイト部材を移動または変化させることによってクラブヘッドの全体的外部形状を変化させる段階を含むことができる。本発明を逸脱することなく、クラブヘッドの全体的外部形状(ひいてはその重心、加重および/または慣性モーメント特性)を変化させる様々な方法を使用することができる。より具体的な例は、(a)ウェイト部材を第一の位置から第二の位置に移動させる段階(たとえば、それを摺動させること、それを回転させることなどにより)、(b)ウェイト部材を移動させる、および/もしくは取り外すことによって、その少なくとも一部分の向きを別の位置に変える段階、ならびに/または(c)一つのウェイト部材を、異なるサイズ、形状および/または向き特性を有する別のウェイト部材に交換する段階を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は、添付図面によって例として説明されるが、それらに限定されない。全図を通じて同じ参照番号が同種の要素を示す。
【0010】
【図1A】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図1B】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図1C】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図1D】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図1E】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図2】図2Aおよび図2Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図3A】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図3B】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図3C】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図3D】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図4A】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図4B】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図4C】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図4D】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図5】図5Aおよび図5Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図6】図6Aおよび図6Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図7】図7Aおよび図7Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図8】図8Aおよび図8Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
以下の詳細な説明および添付図面が本発明のゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド(たとえば、ウッド、アイアン、ハイブリッド、パターなど)の様々な例示的特徴を開示する。
【0012】
I. 本発明の局面の概説
A. ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ
本発明の局面は、ゴルフクラブヘッドおよびそのようなゴルフクラブヘッドを含むゴルフクラブ、たとえばパターヘッド、パター、アイアンタイプクラブヘッド、アイアンタイプゴルフクラブ、ウッドタイプゴルフクラブヘッドおよびウッドタイプゴルフクラブに関する。本発明の少なくともいくつかの例示的局面のゴルフクラブヘッドは、(a)クラブヘッドボディ部材(たとえば、一つまたは複数の個別パーツ、たとえばクラブヘッドの打球面、ソール、クラウンおよび/またはボディを形成する一つまたは複数のパーツを含む)および(b)クラブヘッドボディ部材と係合した一つまたは複数のウェイト部材を含むことができる。ウェイト部材は、第一の位置と第二の位置との間で移動して、クラブヘッドの全体的外部形状または周辺形状を変化させるようにクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合することができる。ウェイト部材の移動は、クラブヘッドの外部形状または周辺形状を変化させて、クラブヘッド構造を後方、ヒール方向および/またはトウ方向に延ばしたり、クラブヘッド構造の周辺形状を特に後方、ヒール方向および/またはトウ方向に変化させたり、重心を後方、ヒール方向および/またはトウ方向に変化させたりすることができる。
【0013】
本発明の少なくともいくつかの例において、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材から取り外す、またはそれに対して移動させ、異なるやり方で向きを変更することもできるし(それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させる)、異なるウェイト部材とで置き換えることもできる(同じく、クラブヘッドの全体的外部形状または周辺形状を変化させることができる)。第一および第二の位置の間の移動および/またはウェイト部材および/またはそれらの向きを他のやり方で変化させることを使用して、クラブヘッドボディ部材の全体形状を変化させることができ、それを他方で使用して、クラブヘッドの全体的重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させる(そして制御する)ことができる。本発明を逸脱することなく、ウェイト部材を任意の所望のサイズ、形状および形態に製造して、たとえば最終的に望まれるクラブヘッド形状、加重、重心および/または慣性モーメント特性を生成することができる。いくつかの例において、ウェイト部材は、少なくともいくつかの位置において、クラブヘッド構造全体の一体部分および/または連続部分として形成される、またはそのように見えることができる。
【0014】
本発明の例のゴルフクラブは、たとえば先に説明したタイプのクラブヘッドを、クラブヘッドに取り付けられた(たとえばそれと直接的に係合する、その中に延びる、ホーゼル要素を介するなどで)シャフト部材、シャフトと一体化した、またはそれに取り付けられたハンドル部材、シャフトまたはハンドル部材と一体化した、またはそれに取り付けられたグリップ部材などの一つまたは複数とともに含むことができる。
【0015】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材に対して移動して、クラブヘッド構造の全体的外部形状を任意のやり方で変化させることもできる。本発明の少なくともいくつかの例にしたがって、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材と回転可能に係合して、第一の位置と第二の位置との間で旋回することができる(たとえば、ヒンジまたは車軸タイプ要素などを介して)。他の例において、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材と摺動可能に係合して、第一の位置と第二の位置との間で移動することができる(たとえば、クラブヘッドボディ部材またはウェイト部材から延びて、クラブヘッドボディ部材またはウェイト部材中に画定されたレセプタクル(たとえば溝またはスロット)に滑り込むレール上に摺動可能に取り付けられる)。さらに別の例として、ウェイト部材は、たとえばねじ込み構造、止めねじ、ピン部材、ばね装填固定機構、一つまたは複数の戻り止め、溝もしくは他の保定要素により、突出ボス要素に取り付けられるなどにより、ボディ部材に取り外し可能に固定することにより、クラブヘッドボディ部材に対して移動可能に取り付けることができる。
【0016】
第一の位置において、本発明の少なくともいくつかの例示的構造におけるウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的にクラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びることができる。対照的に、第二の位置において、これらのウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的にクラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びることができる。また、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材は、任意の所望の形態、たとえばブリッジ部材(たとえばアイアンまたはパタータイプ構造の後部キャビティを横切って延びる)、加重ボディ部材、クラブヘッドボディ部品に固定されたウェイト要素などの形態をとることができる。また、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材に対し、たとえばクラブヘッドボディ部材に対して前後方向に(たとえば、摺動、ロール、回転などにより)、クラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に(たとえば、摺動、ロール、回転などにより)、前後方向に対して鋭角でなどの一つまたは複数を含む多様な異なる方法および多様な異なる方向で移動可能であることができる。
【0017】
B. ゴルフクラブ加重システム
本発明のさらなる局面は、たとえばゴルフクラブヘッドの様々な物理的特性、たとえばその全体的外観、その重心、加重および/または慣性モーメント特性などを制御するまたは変化させるために使用することができるゴルフクラブ加重システムに関する。本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブヘッド加重システムは、(a)ウェイト部材と取り外し可能に係合するためのウェイト係合システムを含むクラブヘッドボディ部材、(b)クラブヘッドボディ部材と取り外し可能に係合するための第一のクラブヘッド係合システムを含み、クラブヘッドボディ部材に取り付けられると、第一の全体的外部形状または周辺形状の少なくとも一部分をクラブヘッドに提供する第一のウェイト部材、および(c)クラブヘッドボディ部材と取り外し可能に係合するための第二のクラブヘッド係合システムを含み、クラブヘッドボディ部材に取り付けられると、第一の全体的外部形状または周辺形状とは異なる第二の全体的外部形状または周辺形状の少なくとも一部分をクラブヘッドに提供する第二のウェイト部材を含むことができる。異なるウェイト部材をクラブヘッドボディ部材との使用のために選択して、たとえば、異なる外部形状または周辺形状、重心特性、加重特性および/または慣性モーメント特性をクラブヘッドに提供することができる。
【0018】
より具体的なさらなる例として、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材をクラブヘッドボディに取り付け、ウェイト部材をクラブヘッドボディに固定し、ウェイト部材をクラブヘッドボディに対して移動させ、ウェイト部材をクラブヘッドボディから係合解除し、クラブヘッドボディに対してウェイト部材の向きを付けるなどのための任意の様々なシステムおよび方法、たとえば先に説明した様々なシステムおよび方法のいずれをも使用することができる。また、上記のように、本発明を逸脱することなく、先に説明したタイプの加重システムを含む任意のタイプのゴルフクラブヘッド構造、たとえばパターヘッド、アイアンタイプゴルフクラブヘッド(たとえば、アイアンタイプハイブリッドクラブ、0〜9番アイアン、サンドウェッジ、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジなど)およびウッドタイプゴルフクラブヘッド(ドライバ、フェアウェイウッド、ウッドタイプハイブリッドクラブなど)を製造することができる。
【0019】
C. 方法
本発明のなおさらなる局面は、たとえば先に説明した様々なタイプの本発明の例のゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブを製造および/または使用する方法に関する。本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブヘッドを形成する方法は、(a)クラブヘッドボディ部材を提供する段階(たとえば、それを製造すること、それを独立した供給元または供給者から得ることなどにより)、および(b)一つまたは複数のウェイト部材をクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合させる段階を含むことができ、一つまたは複数のウェイト部材は、第一の位置と第二の位置との間で移動可能で、それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させるようにクラブヘッドボディ部材と係合する。ウェイト部材の移動を使用して、たとえば、クラブヘッドの重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させることができる。
【0020】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材に対し、第一の位置と第二の位置との間の回転、第一の位置と第二の位置との間の摺動などを含む任意の所望のやり方で移動可能であることができる。本発明の少なくともいくつかの例の方法はさらに、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階、および/またはウェイト部材を第一および第二の位置の間で移動させる段階(たとえば前後方向、ヒール−トウ方法、斜め方向(たとえば、垂直、水平、ヒール−トウおよび/または前後方向に対して)、回転方向、様々な異なる方向の組み合わせなど)を含むことができる。
【0021】
本発明の少なくともいくつかの例示的局面のゴルフクラブを製造する方法は、(a)クラブヘッドボディ部材およびクラブヘッドボディ部材と係合した少なくとも一つのウェイト部材を含み、少なくとも一つのウェイト部材が第一の位置と第二の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるクラブヘッドを提供する段階(たとえば、それを製造すること、それを独立した供給元または供給者から得ることなどにより)、および(b)シャフト部材をクラブヘッドと係合させる段階を含むことができる。クラブヘッドは、先に説明した様々な構造のような任意の所望の構造であることができる。シャフト部材はさらに、ハンドル部材および/またはグリップ要素を含む、またはそれらと係合していることができる。
【0022】
本発明の少なくともいくつかの例のさらなる方法は、ゴルフクラブヘッドの加重および/または慣性モーメント特性を変化させる方法に関する。そのような方法は、(a)ウェイト係合システムを含むクラブヘッドボディ部材を提供する段階(たとえば、それを製造すること、それを独立した供給元または供給者から得ることなどにより)、(b)ウェイト係合システムと係合したウェイト部材を移動または変化させることによってクラブヘッドの全体的外部形状を変化させる段階、および/または(c)ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階を含むことができる。本発明を逸脱することなく、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させる様々な方法を使用することができる。より具体的な例は、(a)ウェイト部材を第一の位置から第二の位置に移動させる段階(たとえば、それを摺動させること、それを回転させることなどにより)、(b)ウェイト部材を移動させる、および/もしくは取り外すことによって、その少なくとも一部分を別のやり方で向きを変更する段階、および/または(c)一つのウェイト部材を、異なるサイズ、形状および/または向き特性を有する別のウェイト部材に交換する段階を含む。
【0023】
上記で提供した本発明の局面の概説を与えられたところで、本発明のゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド構造の様々な具体例のより詳細な説明を以下に提供する。
【0024】
II. 本発明の例示的ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ構造の詳細な説明
A. 例示的アイアンタイプゴルフクラブヘッド構造
以下、図1A〜1Eは、一般に、本発明の少なくともいくつかの例の特徴を含むゴルフクラブ100を示す。図1Aに示すように、ゴルフクラブ100は、クラブヘッド102、ホーゼル領域104、ホーゼル領域104を介してクラブヘッド102に接続されたシャフト部材106およびシャフト部材106に取り付けられたグリップ部材108を含む。シャフト部材106は、任意の所望の材料から作ることができ、当技術分野で公知であり、使用されている従来の材料および従来のやり方を含む任意の所望のやり方でクラブヘッド102に接続することができる(たとえば、金属、グラファイト、複合材料などの一つまたは複数から構成され、ねじ、機械的コネクタ、セメント、接着剤などの一つまたは複数を介して取り付けられる)。さらには、グリップ部材108は、任意の所望の材料から作ることができ、当技術分野で公知であり、使用されている従来の材料および従来のやり方を含む任意の所望のやり方でシャフト部材106に接続する、またはそれとともに形成することができる(たとえば、ゴム材料、皮革、ポリマー材料、コード埋め込みゴム材料などの一つまたは複数から構成され、ねじ、機械的コネクタ、セメント、接着剤などの一つまたは複数を介して取り付けられる)。
【0025】
さらに図1Aに示すように、クラブヘッド102は打球面110を含み、この打球面は、クラブ100がゴルフボールを打つとき、水、草および/または他の物質をボールと打球面110との間から除去するための、その中に形成された溝112を含むことができる。打球面110は、クラブヘッドボディ構造全体の一部として一体に形成されてもよいし(たとえば、クラブヘッド102の残り部分から機械加工されて打球面110を形成する)、クラブヘッドボディに適用される別個の要素であってもよい(たとえば、溶接または融着技術、セメントまたは接着剤、機械的コネクタなどによって)。当業者は、本発明を逸脱することなく、図1A〜1Eに示すもののような特定のアイアンタイプクラブヘッド構造が任意の所望の形態、ロフト角、ライ角、バウンス角、オフセット特性などをとることができることを理解するであろう。たとえば、望むならば、本発明を逸脱することなく、ゴルフクラブ100およびその対応するクラブヘッド102は、0番アイアン、1番アイアン、2番アイアン、3番アイアン、4番アイアン、5番アイアン、6番アイアン、7番アイアン、8番アイアン、9番アイアン、10番アイアン、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジ、サンドウェッジ、アイアンタイプ「ハイブリッド」クラブなどのいずれかの形態をとることができ、所望のフラット、ニュートラルもしくはアップライトライ角または他の特性を有することができる。
【0026】
図1Bおよび1Cは、図1Aの例示的クラブヘッド102の後面図を示す。本発明を逸脱することなく、クラブヘッド102の後部は任意の所望の形態または形状をとることができるが(たとえば、「ブレード」タイプアイアン、ハイブリッドタイプクラブアイアンなど)、この図示される例において、クラブヘッド102は、周辺部加重キャビティバッククラブとして形成されている(たとえば、打球面110の背後に画定された周辺部加重部材114および後部キャビティ116に注目すること)。図1Bおよび1Cはさらに、クラブヘッド102の後部に係合したウェイト部材118を示す。本発明を逸脱することなく、ウェイト部材118は任意の所望の形態をとることができる。この図示される例において、ウェイト部材118は、クラブヘッド102の後部キャビティ116の一部分に沿ってトウ−ヒール方向に延びるブリッジ部材を構成する。望むならば、ウェイト部材118は、後部キャビティ116によって画定される区域の中に少なくとも部分的に延びてもよいが、そうである必要はない。
【0027】
図1Bおよび1Dと図1Cおよび1Eとの比較から明かであるように、本発明のこの例のウェイト部材118は、直立位置(図1Bおよび1Dに示す)と展開位置(図1Cおよび1Eに示す)との間で移動することができる。この例示的構造102において、ウェイト部材118は、その直立位置において、クラブヘッドボディ102(たとえば、下周辺部加重部材114)から、少なくとも部分的にクラブヘッドボディ102の前面に向かう(たとえば、打球面110に向かう)方向に延びる。図1Cおよび1Eに示すようにウェイト部材118をその展開位置に移動させる(たとえば、クラブヘッド102の前面から少なくとも部分的に離れる方向に延びる)ことにより、クラブヘッド102の重心全体が、クラブヘッド構造102中、下方かつ後方に移動する(ウェイト部材118が直立位置にある場合の重心位置に比較して)。クラブヘッドの重心の下方かつ後方への配置は、より高いおよび/またはより前方の重心位置を有するクラブヘッド(たとえば、図1Bおよび1Dに示すもののような)に比較して、ゴルファーがクラブ100を使ってボールをより高いロフトでいくぶん浮かせやすくしようとする。また、ウェイト部材118を図1Cおよび1Eに示す展開位置に配置することは、クラブヘッドの慣性モーメント(少なくとも一つの軸を中心とするねじれに対するクラブヘッドの抵抗の指標)を増大させようとし、それがまた、ゴルファーが、ゴルフボールをよりまっすぐに所期の方向に打ち出し、ミスヒットを避けることを助けることができる。したがって、ウェイト部材118を展開位置に向けることは、たとえば若者または初心者、高ハンデゴルファーなどのための教具として非常に有用であることができる。
【0028】
本発明を逸脱することなく、クラブヘッド102およびウェイト部材118は、ゴルフクラブ構成技術で公知であり、使用されている従来の材料を含む任意の所望の材料でできていることができる。いくつかの具体例として、クラブヘッドボディ部材102は、軽量材料、たとえば軽量ステンレス鋼、チタン、ニッケル、マグネシウム、合金、複合材料、ポリマーおよび/またはそれらの組み合わせから構成することができ、ウェイト部材118は、いくぶん重めの材料、たとえば鉛、タングステンまたは鉛含有もしくはタングステン含有材料(たとえば、鉛またはタングステンを含むように形成されたポリマーまたは複合材料など)から構成されたもの、および/またはそれらを含むものであることができる。当然、本発明を逸脱することなく、多種多様な他の材料および/または材料の組み合わせをクラブヘッド102の構成に使用することもできる。
【0029】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材118をクラブヘッド102の残り部分に対して移動可能および/または取り外し可能に取り付ける任意の方法を提供することができる。たとえば、ブリッジ部材118が回転可能に取り付けられるヒンジまたは車軸部材を提供することができる。もう一つの例として、図1Dおよび1Eに示すように、望むならば、周辺部加重構造114およびブリッジ部材118の少なくとも一部分を通過して取り外し可能に延びて、ブリッジ部材118をクラブヘッド102に対して定位置に保持するピン要素120がロック機構として提供されてもよい。このピン要素120は、望むならば、ユーザが、クラブヘッド102の残り部分に対するブリッジ部材118の位置および/または向きを移動または変化させるための開口122を介して容易に取り外すことができる。
【0030】
また、本発明を逸脱することなく、ブリッジ部材118をクラブヘッドボディ102に対して定位置に保持する任意の所望の方法を使用することができる。たとえば、望むならば、ピン要素120は、少なくとも部分的に、ひとたびピン要素120が、ウェイト部材118およびクラブヘッドボディ102それぞれ中に画定された開口118Aおよび102A(図1Dおよび1Eに示す)を通過して延びるならばクラブヘッド102に対するウェイト部材118の回転を許さないように形成されることができる(たとえば、断面が正方形、三角形または他の角構造)。なおさらなる例として、望むならば、クランプ、クラスプ、保定要素、溝構造、戻り止め、ばね装填ボルト部材および/または他の機械的要素を提供して、ウェイト部材118をクラブヘッドボディ102に対して取り外し可能、移動可能および/または取り外し可能に保持することもできる。さらに別の例として、望むならば、止めねじ、ナットおよびボルトまたは他のタイプのねじ込み構造(たとえば、ウェイト部材118中に画定された凹みおよび/または開口に押し当てたり、嵌め込んだりする)を提供して(たとえば開口122を介して)、ウェイト部材118をクラブヘッドボディ102に対して定位置に取り外し可能にロックすることもできる。
【0031】
追加的または代替的に、望むならば、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材118および/またはそのロック機構は、ウェイト部材118を多様な異なる位置(たとえば、図1Bに示す直立位置と図1Cに示す展開位置との間の多数の位置)で固定することを可能にするように設計されることもできる。これは、多数の異なる方法で、たとえば先に説明した様々な機構を使用して(たとえば、多面ピン要素120、止めねじ構造などを使用して)達成することができる。
【0032】
図2Aおよび2Bは、本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブに含めることができるもう一つの例示的なアイアンタイプゴルフクラブヘッド200の後面図を示す。ここでもまた、この例示的構造において、具体的に図示されるクラブヘッド200は、周辺部加重キャビティバッククラブとして形成されているが(たとえば、クラブヘッドボディ200の背面に画定された周辺部加重部材202および後部キャビティ204に注目すること)、本発明を逸脱することなく、任意のクラブヘッド設計を使用することができる(たとえば、「ブレード」タイプアイアン、ハイブリッドタイプクラブアイアンなど)。しかし、この図示される例において、クラブヘッド200の後部に係合したウェイト部材206は異なる形態をとる。より具体的には、この図示される例において、ウェイト部材206は、図1Bおよび1Cの例に示されているような任意の空間区域を含まない。望むならば、図2Aおよび2Bの例示的なウェイト部材206は、図1Bおよび1Cのウェイト部材118の空間区域を塞ぐことによって(たとえば、さらなる材料をウェイト部材118に取り付けること、スクリーンまたは他のカバー部材をウェイト部材118の上に提供することなどにより)形成することもできる。また、望むならば、ウェイト部材206は、後部キャビティ204によって画定される区域中に少なくとも部分的に延びることもできるが、そうである必要はない。ウェイト部材206はまた、その全幅(たとえば、クラブヘッドのヒール−トウ方向)および/または全長(たとえば、前後方向)にかけて不均一に加重されて、部材206の重量が、クラブヘッド200の重心および/または慣性モーメント特性(たとえば、クラブヘッド200の後領域および/または前領域に対して)に好ましい影響を及ぼすように配置されて、たとえば、特定のゴルファーおよび/またはスイングタイプのためにこれらの性質をカスタマイズすることができるように形成することもできる。
【0033】
図2Aと図2Bとの比較から明かであるように、本発明のこの例のウェイト部材206は、直立位置(図2Aに示す)と展開位置(図2Bに示す)との間で移動可能である。本発明を逸脱することなく、この例示的ウェイト部材206は、図1A〜1Eの例に関連して先に説明した様々なやり方を含む任意の所望のやり方で向きを付け、配置、移動および定位置に固定することができる。この例示的構造のクラブヘッド200はまた、図1A〜1Eに関連して先に説明した好ましい重心および/または慣性モーメント調節性を有することができる。このクラブヘッド200およびその関連するウェイト部材206はまた、図1A〜1Eのクラブヘッド構造102に関連して使用するための先に説明した様々な具体的材料を含む任意の所望の材料から作ることができる。当然、望むならば、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材206および/またはそのロック機構は、ウェイト部材206をクラブヘッドボディ200に対して多様な異なる位置(たとえば、図2Aに示す直立位置と図2Bに示す完全展開位置との間の多数の異なる位置)に固定することを可能にするように設計することもできる。さらには、望むならば、ウェイト部材206は、多数の個別ピースから構成することもできるし、クラブヘッドボディ200の残り部分への所望の数の接続を有することもできる。
【0034】
図3A〜3Dは、本発明の少なくともいくつかの例の移動可能/取り外し可能な加重システムを含むことができるゴルフクラブヘッド300のなおさらなる例示的特徴を示す。図3A〜3Dは、図1A〜2Bに関連して先に説明した一般的構造に類似した、周辺部加重型キャビティバックアイアンタイプクラブヘッド300を示すが(周辺部加重部材302および凹みまたはキャビティ304に注目すること)、本発明を逸脱することなく、任意のスタイルのクラブヘッドボディを提供することもできる。この例示的構造300において、クラブヘッド300の下周辺部分302は二つの突出ボス部材306を含む。本発明を逸脱することなく、これらの突出ボス部材306は、任意の所望のやり方、任意の所望のサイズおよび/または任意の所望の形状で形成することができる。そのうえ、望むならば、ボス部材306は、同じサイズもしくは形状および/または同じやり方で構成される必要はない。少なくともいくつかの例において、ボス部材306は、たとえば、クラブ製造技術で公知であり、使用されている従来技術、たとえば成形、鋳造、鍛造などにより、クラブヘッド構造300全体の一部として一体に形成することもできるし、たとえばねじ、機械的コネクタ、セメントなどによってクラブヘッド構造300の残り部分と係合した別個の要素として形成することもできる。
【0035】
ボス部材306は、ウェイト部材310に(たとえば、図3Aおよび3Bに示すように、ブリッジ部材の端部に)設けられた開口308に収まるように設計されることができる。当然、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材310は、多種多様なサイズ、形状、重量、重量分布などをとることができる。場合によっては、望むならば、本発明を逸脱することなく、複数のウェイト部材310がそれぞれのボス部材306に取り付けられてもよい(たとえば、一つの独立したウェイト部材が独立したボス部材306それぞれに取り付けられるなど)。
【0036】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材310は、任意の所望のやり方でクラブヘッド300およびボス部材306に対して定位置に固定することができる。この図示される例においては、ウェイト部材310およびボス部材306に設けられた開口を通って延びるピン要素312が設けられている。望むならば、ピン要素312は、たとえば、ひとたびウェイト部材310およびボス部材306に通して配置したのち、たとえばコッターピン314、戻り止め、ばね装填保定要素、ねじ込み構造または他の固定機構によって定位置に固定することもできる。さらに別の例においては、望むならば、場合によってはボス部材306中に画定された開口または凹み中に延びてブリッジ部材310をボス部材306上の定位置に保持する止めねじが提供されてもよい。当然、本発明を逸脱することなく、ブリッジ部材310をクラブヘッドボディ300およびボス部材306に対して定位置に保持するための他の方法、たとえば他のねじ込み構造、機械的コネクタ、クランプ、クラスプなどを使用することもできる。
【0037】
または、望むならば、クラブヘッドボディ300が開口を含むことができ(たとえば、周辺部加重部材302の表面に)、一つまたは複数のウェイト部材310の端部がそれらの開口に収まる(そしてその中に固定される)ことができる(たとえば、構造的保定壁もしくは要素、戻り止め機構、ピン、止めねじ、ねじ込み構造、クランプ、クラスプまたは他の機械的コネクタなどによって)。
【0038】
図3Aおよび3Bのブリッジ部材310は、たとえばピン312(または他の固定機構)をボス部材306に対して係合および係合解除することにより、クラブヘッド構造300の残り部分に容易に取り付け、そこから取り外すことができる。このクラブヘッド構造300は、クラブヘッド構造300の全体形状を変化させることにより、増大した慣性モーメントを提供したり、加重および重心特性を変化させたりするための能力を保持する。より具体的には、本発明のこの例示的クラブヘッド構造300においては、図1A〜2Bに関連して先に説明したやり方でウェイト部材310を直立位置と展開位置との間で移動させるのではなく、一つのウェイト部材を別のウェイト部材に交換することによってクラブヘッド構造300の形状、重心、加重および/または慣性モーメント特性が変化する。図3Aおよび3Bは、ウェイト部材310が取り付けられたクラブヘッド構造300を示し、このウェイト部材310は直立位置に配設されている。このクラブヘッド300(図3Aおよび3Bに示す)を、展開位置にあるウェイト部材を有する構造に変化させるためには、ウェイト部材310をボス部材306から取り外す(たとえば、コッターピン314を抜くこと、ピン312を抜くこと、および/または他のやり方でロックもしくは固定機構(あるならば、必要ならば)を係合解除することにより)。そして、図3Cおよび3Dに示すように、異なるウェイト部材320をクラブヘッドボディ300に固定することができる。この例示的構造300のウェイト部材320は、ボス部材306を受けるための、その下側面に画定された開口322を含む。このようにして、ウェイト部材320を、周辺部加重構造302からクラブヘッドボディ300の前面から離れる方向に延びるように提供することができる。望むならば、ウェイト部材310を定位置に固定するために使用されるものと同じ固定機構(たとえば、ピン312およびコッターピン314、止めねじまたは先に説明した様々な他の固定機構)を使用してウェイト部材320を定位置に固定することもできるが、本発明を逸脱することなく、異なる固定要素および/または機構を使用することができる。
【0039】
もう一つのオプションとして、望むならば、図3A〜3Dの二つのウェイト部材位置を設けるために二つの別個のウェイト部材310および320を提供する必要はない。それどころか、望むならば、二つの向きのための開口(たとえば開口308および322)を一つのウェイト部材構造上に設けることができる。さらに別の考えられる代替態様として、望むならば、本発明を逸脱することなく、多様な異なる加重特性および/または取り付け向きを有する複数の加重部材を提供する(たとえばキットとして)こともできる(たとえば、ユーザおよび/またはクラブフィッタに対し、数多くの形状、重心、加重および/または慣性モーメントカスタマイズオプションを与えるため、選択的なヒールまたはトウ加重を許すため、フェードまたはドローバイアスをかけさせるため、フックまたはスライス矯正を許すためなど)。
【0040】
図1A〜3Dは一般に、アイアンタイプクラブヘッド構造を示すが、当業者は、当然、本発明のこれらの例示的構造および局面が、任意のタイプのアイアンタイプクラブヘッド、たとえばドライバアイアン、0番アイアン〜10番アイアン、任意のタイプのウェッジ(たとえばピッチングウェッジ、サンドウェッジ、ギャップウェッジ、ロブウェッジなど)、アイアンタイプハイブリッドクラブなどを含む、任意のタイプのクラブヘッド(たとえばウッド、パターなど)に含められ、かつ実施されることもできることを理解するであろう。
【0041】
B. 例示的なウッドタイプゴルフクラブ構造
上記のように、本発明の局面は、アイアンおよび/またはハイブリッドアイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドとの使用に限定されない。図4A〜4Dは、クラブヘッド402の全体的外部形状または外観を変化させてクラブヘッド402の慣性モーメント、加重および/または重心特性に影響を加えることができる、本発明の少なくともいくつかの例のウッドタイプゴルフクラブ400の例示的構造を示す。
【0042】
図4Aに示し、先に述べたように、クラブ400はクラブヘッド402を含む。本発明を逸脱することなく、ボディ部材402の任意の所望の構成が可能である。この図示される例において、クラブヘッド402は、打球面404、ホーゼル区域406および打球面404のすぐ後から後方に延びる主ボディ部材408を含む。シャフト420がホーゼル区域406でクラブヘッド402に取り付けられ、このシャフト420はさらに、その中に形成された、またはそれに取り付けられたグリップ要素(図示せず)を含むことができる。上述したクラブヘッド構造402の様々なパーツは、望むならば一つの一体ピースを含む、任意の所望の数の異なる個別パーツまたはピースから作ることができる。または、望むならば、クラブヘッド402は、当技術分野で公知であり、使用されている従来のやり方を含む任意の所望のやり方で(たとえば、溶接または他の融着技術、接着剤またはセメント、機械的コネクタなどを使用して)接合された多数の独立したパーツ(たとえば、打球面、クラウン部材、少なくとも一つのボディまたはリボン部材、ソール部材、ソールプレートなどの一つまたは複数)から作ることもできる。さらには、クラブヘッド402は、当技術分野で公知であり、使用されている従来の材料、たとえば金属、金属合金(たとえば鋼、チタン合金、ニッケル合金、マグネシウム合金など)、複合材料(たとえば炭素繊維複合材料など)、木、ポリマーおよび/またはそれらの組み合わせを含む、一つまたは複数の異なるタイプの材料から作ることもできる。クラブヘッド402は、中空、少なくとも部分的に中空、おおむね中実または中実であることもできるし、ゴルフクラブ技術分野で公知であり、使用されている従来の構成およびやり方を含む任意の所望の構成またはやり方で形成されることもできる。
【0043】
この図示される例において、クラブヘッド402は、主ボディ部材408および/またはクラブヘッド構造402の残り部分に対して隣接位置(図4Aに示す)から展開位置(図4Bに示す)に移動可能である、後部に位置する補助ボディ部材410を含む。補助ボディ部材410は、主ボディ部材408で使用される材料と同じまたは類似した材料で構成されることができ、隣接位置にあるときには、主ボディ部材408との途切れのない整合性係合を有するように構成され、仕上げられることができる(従来のクラブヘッドと本質的に同じように見える)。しかし、これらの特徴は必要条件ではない。本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材410を主ボディ部材408に対して移動可能に取り付ける任意の所望のやり方を使用することができる。たとえば、この図示される構造400において、補助ボディ部材410は、主ボディ部材408の内部または外部に(たとえばソールに沿って)画定された溝、チャンバまたは凹み414の中に延びるレールまたは突起412を含む。そして、図4Aと図4Bとの比較によって見てとれるように、主ボディ部材408に対して後方に補助ボディ部材410を摺動させることにより、補助ボディ部材410を隣接位置から展開位置に移動させることができる。図4Bに示すように補助ボディ部材410を後方に移動させることにより、クラブヘッド構造402全体の重心416も後方(図4Aに示す隣接配設におけるその位置に比較して)に移動させることができ、慣性モーメントを増すことができる。これらの特徴は一般に、ユーザがゴルフボールを浮かせることを容易にし、望まれないスピンなしでボールを所望の方向にまっすぐ向けることを容易にする。したがって、展開位置にある補助ボディ部材410を有するクラブ400(図4Bに示す)は、訓練補助具として、または初心者もしくは高ハンデゴルファーのためのクラブとして特に有用であることができる。望むならば、補助ボディ部材410は、クラブヘッド402の重心、加重および/または慣性モーメント特性に対するより大きな影響を可能にするため、場合によっては標的の位置にさらなる重量を含む(たとえば、それに取り付けられる、その中に組み込まれる、その構成または材料に基づくなど)ように構成されることもできる。
【0044】
または、望むならば、本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材410は、場合によっては任意の所望の配設にある(たとえば水平方向および/または垂直方向に隣接して配設された)、場合によってはそれぞれがそれ自体の関連する取り付け機構(たとえばレールまたはレールを受けるための開口)を有する多数の異なるピースから作ることもできる。
【0045】
本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材410は、任意の所望のやり方でクラブヘッド402および/または主ボディ部材408に対して定位置に固定されることができる。この図示される例においては、主ボディ部材408およびレール412に設けられた開口または形成された凹みを通って延びるピン要素418が設けられている。望むならば、ピン要素418は、ひとたび主ボディ部材408およびレール412に通して配置されると、たとえばコッターピン、戻り止め、ばね装填保定要素または他の固定機構によって定位置に固定されることができる。さらに別の例として、望むならば、止めねじおよび止めねじを受けるための開口が設けられてもよく、場合によっては、止めねじは、レール部材412中に画定された開口または凹みの中に延びて、補助ボディ部材410を主ボディ部材408に対して定位置に保持することができる。当然、本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材410をクラブヘッド402の残り部分および主ボディ部材408に対して定位置に保持するための他の方法、たとえば他のねじ込み構造、機械的コネクタ、クランプ、クラスプなどを使用することもできる。また、望むならば、止めねじまたは他の固定構造は、レール部材412に沿って任意の所望の場所と係合して、それにより、補助ボディ部材410と主ボディ部材408との間の可能な展開距離の幅広い変化を可能にするために設けられることもできる。
【0046】
さらには、望むならば、さらなるボディ部品(図示せず)が、図4Bに示す展開配設におけるボディ部分408および410の間の空間に提供されて、それにより、構造402全体を閉じ、空間をなくすこともできる。このさらなるボディ部品は、クラブヘッド構造402の残り部分と組み合わさって締まり嵌めおよび全体として美しい外観を提供するように成形および/または仕上げを施された材料のリングまたはバンドであってもよい。望むならば、これらのさらなる部品は、ボディ部分408および410が互いに対して移動するとき、摺動または他のやり方でボディ部分408および/または410の中および外に移動するように配設されることができる。
【0047】
この例示的なクラブヘッド構造402は、補助ボディ部材410のみが主ボディ部材408に対して前方および/または後方に摺動するクラブヘッドに限定されない。代わりに、補助ボディ部材410ならびに突起412およびチャンバ414は、補助ボディ部材410が所望の方向(たとえば、後方かつトウ方向、後方かつヒール方向など)に移動することを可能にするように配設されることもできる。
【0048】
さらには、補助ボディ部材410の動きまたは調節性は、図4Aおよび4Bに示す前後方向往復運動に限定されない。それどころか、図4Cおよび4Dに示すように、望むならば、補助ボディ部材410は、クラブヘッドの特性に対してさらなる影響を有するように主ボディ部材408に対して再配設されることもできる。たとえば、ロック機構418を緩める、または取り外すことにより、補助ボディ部材410を主ボディ部材408から完全に取り外すことができる。そして、図4Cに示すように、右(またはヒール向き)レール412を主ボディ部材408の左(またはトウ向き)開口414の中に滑り込ませ、固定して、それにより、補助ボディ部材410をクラブヘッド構造402のトウ区域に向けてさらに移動させることができる(それにより、重心416を移動させ、慣性モーメントおよび/または他のクラブヘッド特性にさらに影響する)。(ひとたびヒール向きレール412への補助ボディ部材の接続を解除した、または緩めたならば、トウ向きレール412を中心に補助ボディ部材410を回転させることにより、同じ一般的な加重および構造変化を達成することもできる)。望むならば、この例示的構造402において、レール部材412は、補助ボディ部材410に取り外し可能に取り付けられて(たとえばねじ、機械的コネクタなどによって)、図4Cに示すように、それから取り外すことができるようにしてもよい。このようにしてクラブヘッド402のトウに加重すると、ボールを過度にドローまたはフックさせる傾向のあるプレーヤの場合に、クラブヘッド402のトウ部分をいくらか遅らせ、ヒール部分よりも前に出ないようにすることにより、ボールの飛びを矯正することに役立つことができる。
【0049】
または、図4Dに示すように、望むならば、右(またはトウ向き)レール412を主ボディ部材408中の左(またはヒール向き)開口414の中に滑り込ませ、固定して、それにより、補助ボディ部材410をクラブヘッド構造402のヒール区域に向けてさらに移動させることもできる(それにより、重心416を移動させ、慣性モーメントおよび/または他のクラブヘッド特性にさらに影響する)。ここでもまた、望むならば、レール部材412は、図4Dに示すように取り外すことができるように補助ボディ部材410に取り外し可能に取り付けることができる(たとえば、ねじ、機械的コネクタなどにより)。このようにしてクラブヘッド402のヒールに加重すると、ボールを過度にフェードまたはスライスさせる傾向のあるプレーヤの場合に、クラブヘッド402のトウ部分をクラブヘッド402のヒール部分に対してより速く前進させることにより、ボールの飛びを矯正することに役立つことができる。ひとたびトウ向きレール412への補助ボディ部材の接続を解除した、または緩めたならば、ヒール向きレール412を中心に補助ボディ部材410を回転させることにより、図4Dに示すものと同じ一般的な加重および構造変化を達成することもできる。
【0050】
図5Aおよび5Bは、クラブヘッド502の全体的外部形状または外観を変化させてクラブヘッド502の慣性モーメント、加重および/または重心特性に影響することができるもう一つの例示的なウッドタイプゴルフクラブ500を示す。この例でもまた、本発明を逸脱することなく、クラブヘッド502は任意の所望の構造を有することができる。この図示される例において、クラブヘッド502は、打球面504、ホーゼル区域506および打球面504のすぐ後から後方に延びる主ボディ部材508を含む。シャフト520がホーゼル区域506でクラブヘッド502に取り付けられ、このシャフト520はさらに、その中に形成された、またはそれに取り付けられたグリップ要素(図示せず)を含むことができる。クラブヘッド構造502の様々なパーツは、図4A〜4Dに関連して先に説明したクラブヘッド402と同じやり方で、様々な独立したピース、材料などから構成されることができる。加えて、クラブヘッド502は、中空、少なくとも部分的に中空、おおむね中実、完全に中実であることもできるし、ゴルフクラブ技術分野で公知であり、使用されている従来の構成およびやり方を含む任意の所望の構成またはやり方で形成されることもできる。
【0051】
この図示される例において、図4A〜4Dの例と同様に、クラブヘッド502は、主ボディ部材508および/またはクラブヘッド構造502の残り部分に対して隣接位置(図5Aに示す)から展開位置(図5Bに示す)に移動可能である、後部に位置する補助ボディ部材510を含む。隣接位置において、補助ボディ部材510は、従来のウッドタイプゴルフクラブに似た途切れのない外観を有するようなやり方で、主ボディ部材508に対し、および/またはその中に嵌めることができる。望むならば、図5Bの展開位置において、さらなるボディ部品(図示せず)を構造に加えて空間区域を埋めることもできる。この例示的構造502において、図4A〜4Dの例とは対照的に、主ボディ部材508は、補助ボディ部材510の内部または外面に沿って画定された溝、チャンバまたは凹み514の中に延びるレールまたは突起512を含む。そして、図5Aと図5Bとの比較によって見てとれるように、主ボディ部材508に対して後方に補助ボディ部材510を摺動させることにより、補助ボディ部材510を隣接位置から展開位置に移動させることができる。図5Bに示すように補助ボディ部材510を後方に移動させることにより、クラブヘッド構造502全体の重心516をも後方(図5Aに示す隣接配設におけるその位置に比較して)に移動させることができ、慣性モーメントを増すことができ、それにより、ゴルファーがこのクラブを使用してゴルフボールを浮かし、望まれないスピンなしで所望の方向にまっすぐ飛ばすことを容易にする。この展開位置において、クラブ500は、訓練補助具として、および/または初心者もしくは高ハンデゴルファーにとって特に有用であることができる。望むならば、補助ボディ部材510は、クラブヘッド502の重心、加重および/または慣性モーメント特性に対するより大きな影響を可能にするため、さらなる重量を含む(たとえば、それに取り付けられる、その中に組み込まれる、その構成または材料に基づくなど)ように構成されることもできる。
【0052】
または、望むならば、ボディ部材508および510のいずれかまたは両方が、反対側の構造に設けられた相補的な溝、チャンバまたは凹み514およびレール512とそれぞれ整合するレール512および溝、チャンバまたは凹み514を含むこともできる。さらに別の代替態様として、望むならば、本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材510は、場合によっては任意の所望の配設にある(たとえば水平方向および/または垂直方向に隣接して配設された)、場合によってはそれぞれがそれ自体の関連する取り付け機構(たとえばレールおよび/またはレールを受けるための溝、チャンバもしくは凹み)を有する多数の異なるピースから作ることもできる。
【0053】
本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材510は、任意の所望のやり方でクラブヘッド502および/または主ボディ部材508に対して定位置に固定することができる。この図示される例においては、補助ボディ部材510中に画定された一つまたは複数の開口518を通って延び、主ボディ部材508のレール512と係合する一つまたは複数のピン部材または止めねじが設けられている(レール512は、止めねじまたはピン部材を受けるための凹みまたは開口を含むことができる)。本発明を逸脱することなく、任意の他の所望のタイプの固定機構、たとえばピン、戻り止め機構、ばね装填保定要素、ボルトまたは他のねじ込み構造、機械的コネクタ、クランプ、クラスプなどを使用することもできる。また、望むならば、開口518および/またはピン部材(または他の固定構造)が、補助ボディ部材510に沿って様々な位置に設けられて、レール部材512をレール部材512に沿って様々な異なる位置で補助ボディ部材510に対して固定することを可能にし、それにより、補助ボディ部材510と主ボディ部材508との間の展開距離の幅広い変化を可能にすることもできる。
【0054】
また、望むならば、レール部材512は、主クラブヘッドボディ部材508および/または補助クラブヘッドボディ部材510から取り外し可能であって、図4Cおよび4Dに示し、それらに関連して先に説明したやり方と同様なやり方でトウおよびヒール加重をこのクラブヘッド構造502によって達成することができるように設計されることもできる。追加的または代替的に、望むならば、一つのボディ部材510を取り外し、たとえば異なる形状、加重、重心、慣性モーメントまたは他の特性を有する異なるボディ部材510とで交換することもできる。
【0055】
図6Aおよび6Bは、クラブヘッド602の全体的外部形状または外観を変化させてクラブヘッド602の慣性モーメント、加重および/または重心特性に影響することができるもう一つの例示的なウッドタイプゴルフクラブ600を示す。この例でもまた、本発明を逸脱することなく、クラブヘッド602は任意の所望の構造を有することができる。この図示される構造において、クラブヘッド602は、打球面604、ホーゼル区域606および打球面604のすぐ後から後方に延びる主ボディ部材608を含む。シャフト(図示せず)がホーゼル区域606でクラブヘッド602に取り付けられてもよく、このシャフトはさらに、たとえば先に説明した他の例示的構造と類似したやり方で、その中に形成された、またはそれに取り付けられたグリップ要素(図示せず)を含むことができる。クラブヘッド構造602の様々なパーツは、たとえば図4A〜5Bに関連して先に説明したクラブヘッド402および502と同じやり方で、様々な独立したピース、材料などから構成されることができる。加えて、主ボディ部材608は、中空、少なくとも部分的に中空、おおむね中実、完全に中実であることもできるし、ゴルフクラブ技術分野で公知であり、使用されている従来の構成およびやり方を含む任意の所望の構成またはやり方で形成されることもできる。
【0056】
この図示される例において、クラブヘッド602は、主ボディ部材608および/またはクラブヘッド構造602の残り部分に対して隣接位置(図6Aに示す)から展開位置(図6Bに示す)に移動可能である、後部に位置する補助ボディ部材610を含む。隣接位置において、補助ボディ部材610は、従来のウッドタイプゴルフクラブに似た途切れのない外観を有するようなやり方で、主ボディ部材608に対し、および/またはその中に嵌めることができる。この例示的構造600において、先に説明した例とは対照的に、補助ボディ部材610は、クラブヘッド602の後方側およびヒール側の部分の周囲に嵌り、主ボディ部材608から斜めに離れてクラブヘッド602の後方側およびヒール側に向かって延びるように移動させて、それにより、重心をクラブヘッド602の後方側およびヒール側に向けて移動させることができる。
【0057】
この構造の補助ボディ部材610は、「弓形」部分610aおよびクラブヘッド主ボディ608の下部またはソール部分に形成されたスロット、開口または溝608a沿って移動可能であるレール部材610bを含む。当然、望むならば、本発明を逸脱することなく、レール部材610bは、クラブヘッド主ボディ608の外面に沿って延びるのではなく、クラブヘッド主ボディ608の内部に延びることもできる。本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材610は、主ボディ608に対し、先に説明した様々なやり方を含む任意の所望のやり方で(たとえば、止めねじ、ばね装填戻り止め機構、保定構造などを介して)固定することができる。この図示される例示的構造600においては、レール部材610bを通過して延び、主ボディ608に設けられたねじ開口614に固着する一つまたは複数のねじ部材612が設けられている。また、望むならば、固定機構は、補助ボディ部材610を主ボディ部材608に対して多種多様な位置に取り付けることを可能にするために提供されることもできる(たとえば、展開量の広い変化を可能にするため)。
【0058】
当然、本発明を逸脱することなく、任意の形状の補助部材610が提供されることができ、任意の所望の数のレール部材610b上でクラブヘッド主ボディ608から離れて任意の所望の方向に延びるように設計されることができる。また、望むならば、本発明を逸脱することなく、さらなるボディ部品(図示せず)を提供して、補助ボディ部材610と主ボディ部材608との間の空間を埋めることもできる。補助部材610はまた、クラブ外周上の任意の所望の場所に設けることもできるし、クラブ外周の任意の所望の割合だけ延びることもできる。
【0059】
上述したように、また、図6Aと図6Bとの比較によって理解されるように、主ボディ部材608に対して後方かつヒール方向に補助ボディ部材610を摺動させることにより、補助ボディ部材610を隣接位置から展開位置に移動させることができる。図6Bに示すように補助ボディ部材610を後方かつヒール方向に移動させることにより、クラブヘッド構造602全体の重心をも後方かつヒール方向に移動させることができる(図6Aに示す隣接配設におけるその位置に比較して)。望むならば、補助ボディ部材610は、クラブヘッド構造602全体の重心、加重および/または慣性モーメント特性に対してより大きな影響を可能にするためにさらなる重量を含む(たとえば、それに取り付けられた、その中に一体化された、その構成または材料に基づくなど)ように構成されることもできる。
【0060】
または、望むならば、補助ボディ部材610は、本発明を逸脱することなく、場合によっては任意の所望の配設にあり(たとえば水平方向、垂直方向、ヒール−トウ方向および/または前後方向に隣接して配設され)、任意の所望の方向に延びる、場合によってはそれぞれがそれ自体の関連する取り付け機構(たとえばレールおよび/またはレールを受けるための溝、チャンバもしくは凹み)を有する多数の異なるピースから作ることもできる。
【0061】
また、望むならば、補助ボディ部材610は、主クラブヘッドボディ部材608から取り外し可能および/または主クラブヘッドボディ部材608に対して向きを変更可能であるように設計されることができる(たとえば、補助ボディ部材610をレール610bに沿って回転させること、ひっくり返すことなどを可能にするため)。これは、クラブヘッド602の全体的特性を変化させる際になおさらなるオプションを可能にする。
【0062】
本発明の局面のウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドは、図4A〜6Bに示すように、クラブヘッドボディ構造の全部分が移動してクラブヘッドの全体的形状(ひいては重心、加重および/または慣性モーメント特性)を変化させるタイプに限定されない。図7Aおよび7Bは、図4A〜6Bに関連して先に説明した一般的やり方でクラブヘッド702、打球面704、ホーゼル区域706およびシャフト部材708を含む例示的なゴルフクラブ構造700を示す。本発明を逸脱することなく、ゴルフクラブ700のこれら様々なパーツは、ゴルフクラブ技術分野で公知であり、使用されている従来の構造、従来のやり方、従来の材料および従来のパーツを含む任意の所望の構造、任意の所望のやり方、任意の所望の材料または数の個別パーツもしくはピースで作ることができる。
【0063】
しかし、この例示的構造700において、クラブヘッド702は、その中に画定された一つまたは複数の溝、凹みまたはチャンバ710を含む。チャンバ710は、任意の所望のやり方で、たとえば、チャンバ710の少なくともいくつかの部分を画定するハウジングをクラブヘッドボディの内部に取り付けること(たとえば、それを溶接すること、それとともに成形すること、それを接着すること、または他のやり方でそれをクラブヘッド702ソールもしくはボディ部材の内部に取り付けること)、クラブヘッド702の内部にそれを機械加工すること(たとえば、クラブヘッド702内部の中実部分に穿孔することなど)などにより、クラブヘッド702中に形成することができる。溝、凹みまたはチャンバ710は、外部からのアクセスを許すためにその中に画定された開口712を含む。図7Aに示すように、開口712を介して一つまたは複数のウェイト部材714が溝、凹みまたはチャンバに受けられることができる。望むならば、代替設計として、一つのウェイト部材714とレセプタクル710との組み合わせを、たとえばクラブヘッドボディ702の中央後方、ヒールまたはトウに設けることもできる。
【0064】
クラブヘッド702の重心716を後方に移動させる(そして、クラブヘッド702の慣性モーメントを増す)ためには、ウェイト部材714を、図7Aに示す凹み位置から図7Bに示す展開位置に後方に移動させることができる。ウェイト部材714は、本発明を逸脱することなく、任意の所望のやり方で、たとえばクラブヘッド702に対して摺動、回転、旋回、離脱および向き変更または他のやり方で移動することにより、後方に移動するように取り付けられることができる。図7Aおよび7Bに示すように、この例示的構造700において、ウェイト部材714は、後方に摺動して溝、凹みまたはチャンバ710の外に延び、それにより、クラブヘッド702の全体的外部形状および外観を変化させ、重心716を後方に移動させ、クラブヘッド702の慣性モーメントを増す。望むならば、一つのウェイト部材714が、クラブヘッド702中に画定された多数の独立した溝、凹みまたはチャンバ710の中に延びる複数の「指」または「つめ」を含むように設計されることもできる(たとえば、望むならば、図7Aおよび7Bのウェイト部材714を互いに接続して一つのウェイト部材構造を形成することもできる)。
【0065】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材714をクラブヘッド702に対して様々な位置に(たとえば溝、凹みまたはチャンバ710に沿って)ロックまたは保持する任意の所望のやり方を使用することができる。一例として、図7Aおよび7Bの要素720は、チャンバ710壁に設けられた一つまたは複数の凹み区域722に嵌り込む、ウェイト部材714とともに含まれたばね装填戻り止め機構を表すことができる。取り外し機構(たとえばウェイト部材714の露出端のボタン)を押すことにより、ばね機構は、戻り止め構造を取り外して、溝、凹みまたはチャンバ710内でのウェイト部材714の動き(たとえば摺動することなどによる)を許すことができる。このようなばね装填戻り止め機構720、それらの取り外し機構および/または二つの要素を固着するための凹み722の使用は公知であり、市販されている(たとえば、流体供給源への水圧ラインの結合、ラチェットスパナへのソケットの結合などで使用されている)。もう一つの例として、望むならば、要素720は、クラブヘッドボディ702の外部から延びてウェイト部材714に接触して(たとえば、ウェイト部材714中に形成された凹みまたは開口の中に)ウェイト部材714をクラブヘッドボディ702に対して定位置に保持する止めねじを表すこともできる。当然、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材714を定位置に保持する他の方法、たとえばクランプ、クラスプ、ねじ込み構造、他の機械的コネクタ、摩擦嵌めなどを使用することもできる。
【0066】
追加的または代替的な潜在的特徴として、望むならば、ウェイト部材714はクラブヘッド702の内部に延びなくてもよい。それどころか、クラブヘッドの外面の中または上に画定された溝またはスロットに沿って、たとえば図6Aおよび6Bに示すソール部材に沿って摺動することができる。もう一つの潜在的なオプションとして、望むならば、ウェイト部材が図7Bに示すような展開位置にあるとき、さらなるウェイトまたは充填部材が溝、凹みまたはチャンバ710に挿入されてそれらを少なくとも部分的に埋めることもできる。当然、本発明を逸脱することなく、多種多様な他の改変、変形、追加的構造および/または特徴の組み合わせが可能である。
【0067】
望むならば、クラブヘッド構造の慣性モーメント性質に対してより有意な影響を加えるために、他の特徴がクラブヘッドに提供されてもよい。たとえば、図8Aおよび8Bは、図7Aおよび7Bに示すものに類似した全体構造を有するゴルフクラブ800を示す(以下の全体的説明を短縮するため、対応する部品が図7Aおよび7Bに示すものと同じまたは類似している場合、図7Aおよび7Bで使用したものと同じ参照番号を図8Aおよび8Bで使用する)。しかし、この例示的クラブヘッド構造802において、ウェイト部材714は、打球面704から鋭角で向けられた(たとえば、クラブヘッド802のヒールおよびトウ区域に向けて)溝、凹みまたはチャンバ810に受けられている。ウェイト部材714の挿入および取り出しを可能にするための開口812がこのクラブヘッド802に設けられている。ウェイト部材714を打球面704から外方に離れさせ(たとえば摺動させ)、この展開位置で定位置にロックすることにより、この動作はクラブヘッドの重心716を後方に移動させ、クラブヘッド802の慣性モーメントを有意に増す。
【0068】
ここでもまた、図7Aおよび7Bに関連して先に説明した様々なシステム、機構、オプション、代替などを含む、任意のタイプのロックまたは固定機構および/または他の代替およびオプションの構造を図8Aおよび8Bのクラブヘッド構造802に使用することができる。また、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材714は、任意のやり方で任意の所望の位置に配設されることもできるし、任意の所望の向きまたは任意の所望のやり方で延びることもできるし、任意の所望の数で設けられることもできる。
【0069】
図4A〜8Bは一般にドライバまたはフェアウェイウッドクラブヘッド構造を示すが、当業者は、当然、本発明のこれらの局面が、任意のタイプのウッドタイプクラブヘッド、たとえばドライバ、2番ウッド〜13番ウッド、ウッドタイプハイブリッドクラブ、チッピングまたはピッチングクラブなどを含む任意のタイプのクラブヘッド(たとえばアイアン、パターなど)に含まれ、実施されてもよいことを理解するであろう。本発明を逸脱することなく、クラブヘッドは、任意の所望のロフト角、ライ角および/または他の特性を有することができる。
【0070】
III. 結論
先に詳細に説明したように、本発明の局面は、アイアンおよびウッドタイプゴルフクラブ(ハイブリッドタイプクラブを含む)に加えて、パターヘッドおよびパターに関連して使用することもできる。たとえば、本発明を逸脱することなく、たとえば図1A〜3Dに示すタイプの回転可能および/または下向きに調節可能なブリッジまたは他の構造部材をパターヘッドとの使用のために提供することもできる。さらなる例として、望むならば、本発明を逸脱することなく、たとえば図4A〜8Bに示すタイプの摺動可能および/または回転可能なウェイトおよび/またはボディ部材をパターヘッドに提供することもできる。調節可能なウェイトおよび/またはボディ部材は、先に説明した様々なやり方を含む任意の所望のやり方で、ゴルフクラブヘッドの残り部分に対して容易に調節および/または定位置に固定することができる。当然、望むならば、本発明を逸脱することなく、様々なウェイト部材(たとえばブリッジ部材、移動可能なウェイト、移動可能なボディ部材など)を任意の所望の組み合わせで一つのクラブヘッド構造(任意のタイプのクラブヘッド構造)に含めることもできる。
【0071】
本発明の例のゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドはまた、セット、たとえばウッド、アイアン、ハイブリッドタイプゴルフクラブおよび/またはパターの一つまたは複数を含むセットに組み込まれることもできる。より具体的な例として、本発明の局面は、増大する数のウッドおよび/またはアイアンゴルフクラブ、たとえばドライバおよび/または、フェアウェイウッド、ハイブリッドタイプクラブ、0番アイアン〜10番アイアン、様々なウェッジ(たとえばピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジおよびサンドウェッジなど)、パターなどの二つまたはそれ以上を有するクラブセットを提供するために使用することもできる。本発明の少なくともいくつかの例により、ゴルファー、クラブデザイナおよび/またはクラブフィッタは、プレーヤ特有の要求、技術またはプレースタイルに合うようにゴルフクラブごとに調節可能なウェイト、ブリッジ部材および/またはボディ部材の位置および/または他の性質を選択および/または変更することができる。セット中のクラブごとに、クラブヘッドの調節可能なウェイト、ブリッジ部材、ボディ部材および/または他の特徴を徐々に変化させ、および/または配置して、セット中の一つのクラブ部材の重心を他のクラブ部材に対して変化させ、重心を、場合によって特定のゴルファーによる使用のためにカスタマイズされた特定のクラブの使用に関してより適したものにすることができる。
【0072】
そのうえ、本発明の局面は、若者、初心者または高ハンデゴルファーによる使用に特に適合させることができるが(たとえば、ボールをより打ちやすくするため、ボールをよりまっすぐ飛ばすため、ボールを浮かせやすくするため、ボール飛びの問題(たとえば過度なフェード、ドロー、フックまたはスライスなど)を解消しやすくするため)、クラブおよびクラブヘッドは、これらのカテゴリーのプレーヤによる使用に限定されない。本発明の特徴および局面を含む少なくともいくつかのクラブヘッドおよびクラブは、現在のUSGA(または他の)ゴルフ規則に適合する(たとえば、少なくともその非展開向きにおいて)ように設計することができる(たとえば上記のように)。したがって、任意のスキルレベルおよび/または任意の環境(たとえば、正式な競技において、ハンデキャップの目的のためなど)におけるプレーヤは、本発明の特徴および局面を組み込むクラブおよびクラブヘッドを利用することができる。さらには、展開位置への、および展開位置からのウェイト部材の容易な変化を可能にする機構を提供することにより、クラブおよびクラブヘッドは、教具または初心者のクラブから完全に適合するクラブおよびクラブヘッドへと転換することができる(たとえば、正式な競技で使用するため、ハンデキャップの目的のため、プレーヤのゲームが改善するにつれ、など)。このようにして、プレーヤは、教具用または初心者用のクラブセットを購入し、その後、規則に適合するクラブセットを購入する追加の出費をこうむる必要がなくなる。
【0073】
本発明を、添付図面において、多様な例示的構造、特徴、要素ならびに構造、特徴および要素の組み合わせを参照して説明した。しかし、本開示によって果たされる目的は、本発明の範囲を限定することではなく、本発明に関連する様々な特徴および概念の例を提供することである。当業者は、請求の範囲によって画定される発明の範囲を逸脱することなく、先に説明した態様に対して数多くの変形および改変を加えることができることを理解するであろう。たとえば、本発明を逸脱することなく、図1〜8Bに関連して先に説明した様々な特徴および概念を個別におよび/または任意の組み合わせで使用することができる。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、ゴルフクラブ、ゴルフクラブヘッドならびにゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドを製造し、使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ製品が、ゴルフボールとのインパクト時にゴルファーがクラブヘッド面をスクエアに当てることを支援することによってゴルファーの精度を改善するように設計されている。たとえば、多くのゴルフクラブヘッドは、クラブヘッドの重心の位置を変える、および/またはクラブヘッドの慣性モーメント(たとえば、ねじれに対する抵抗)を増すために、戦略的に配置されたウェイトを有する。クラブヘッドの重心の位置およびインパクト時のそのねじれの程度は、ゴルフボールが打たれたとき所期の方向に推進されるかどうかを少なくとも部分的に決定する要因である。重心が接触面上のボールの係合点よりも後方に配置され、クラブヘッドが所期の標的線に対してスクエアである場合、ゴルフボールは一般にまっすぐな経路をたどる。しかし、重心がボールの係合点の片側に離れている、および/またはクラブヘッドがインパクト時にスクエアではない場合、ゴルフボールは、左または右にカーブする経路をたどることができる、または単に左または右に飛ぶことができ、ボールの飛びは、多くの場合、「ドロー」、「フェード」、「フック」、「スライス」、「プル」または「ブロック」と呼ばれる。同様に、クラブヘッドの重心がボールとの係合点の上方または下方に離れている場合、ゴルフボールの飛びは、それぞれ、より風を切り裂く(boring)軌道または浮き上がる軌道を示すことができる。ゴルフボールを正しくかつ一貫した繰り返し精度で打つことは、特に初心者、若者またはたまにしかプレーしないレクリエーションプレーヤにとっては非常に達成しづらく、いらだたしいものになる。
【0003】
ゴルフクラブヘッド、たとえばキャビティバックおよび/または周辺部加重クラブヘッドは、クラブヘッドのウェイトの多くをクラブヘッド周辺部に配置することにより、一部のゴルファーを支援する。一般に、これらのゴルフクラブヘッドは、非キャビティ、非周辺部加重ゴルフクラブヘッドよりも「寛容」であり、それにより、いくらか芯を外してゴルフボールを打つ、または他のやり方でミスヒットするとしても、比較的良好な距離および精度を提供することを可能にする。キャビティバックおよび/または周辺部加重クラブヘッドは、平均的なゴルファーがミスヒットを減らし、スコアを改善するのに役立ってきた。
【0004】
近年、ゴルフクラブ技術は改善されてきたが、当技術分野には、ゴルフクラブ技術のなおさらなる進歩および改善のための余地が残る。さらには、当技術分野には、若者、初心者および/または高ハンデゴルファーが、たとえばゲームを展開し、改善し、ボールをより一貫的かつ正確に打つことを容易にすることを支援するために使用するためのゴルフクラブに対する改善の余地がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、ゴルフクラブヘッド、ゴルフクラブ加重システムならびにそのようなゴルフクラブヘッドおよび/またはゴルフクラブ加重システムを含む、たとえばパター、アイアン、ハイブリッドおよびウッドを含むゴルフクラブに関する。本発明の少なくともいくつかの局面のゴルフクラブヘッドおよび/またはゴルフクラブ加重システムは、(a)クラブヘッドボディ部材、および(b)第一の位置と第二の位置との間で移動して(たとえば摺動、回転などにより)クラブヘッドの全体的外部形状を変化させる(たとえば、それにより、クラブヘッドの全体的重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させる)ようにクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合した一つまたは複数のウェイト部材を含んでもよい。ウェイト部材の移動は、クラブヘッドの外部形状を変化させて、クラブヘッド構造を後方、ヒール方向および/もしくはトウ方向に延ばし、特に後方、ヒール方向および/もしくはトウ方向におけるクラブヘッド構造の周辺形状を変化させる、ならびに/または後方、ヒール方向および/もしくはトウ方向に重心を移動させることができる。クラブは、潜在的位置のいずれかに配設された様々なウェイト部材とともに使用することができる。
【0006】
望むならば、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材全体の一部分の形態および/または外観をとることができる。クラブヘッドは、ウェイト部材が第一または第二の位置に固定された状態でボールを打つために使用することができる。代替的または追加的に、本発明の少なくともいくつかの例で望まれるならば、ウェイト部材の一つまたは複数をクラブヘッドボディ部材から取り外す、異なるやり方で向きを変更する(それにより、クラブヘッドの全体的外部形状、重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させる)および/または異なるウェイト部材とで置き換える(これもまた、クラブヘッドの全体的外部形状、重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させることができる)こともできる。本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブは、先に説明したタイプのクラブヘッドおよび/または加重システムを、クラブヘッドに取り付けられたシャフト部材、シャフトと一体化した、またはシャフトに取り付けられたハンドル部材および/またはシャフトと一体化した、またはシャフトに取り付けられたグリップ部材とともに含むことができる。
【0007】
本発明のさらなる局面は、形状、重心、加重および/または慣性モーメント変更能力を有する、たとえば先に説明した様々なタイプのゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブを製造および/または使用する方法に関する。本発明の少なくともいくつかの例にしたがってゴルフクラブヘッドを製造する方法は、(a)クラブヘッドボディ部材を提供する段階(たとえば、クラブヘッドボディ部材を製造すること、別の供給源または供給者から得ることなどにより)、および(b)一つまたは複数のウェイト部材をクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合させる段階を含み、ウェイト部材の一つまたは複数が、第一の位置と第二の位置との間で移動可能で、それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させる(たとえば、それにより、クラブヘッドの重心、加重および/または慣性モーメント特性も変化させる)ようにクラブヘッドボディ部材と係合する。本発明の少なくともいくつかの局面にしたがってゴルフクラブを製造する方法は、(a)クラブヘッドボディ部材およびクラブヘッドボディ部材と係合した少なくとも一つのウェイト部材を含み、少なくとも一つのウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で移動可能で、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させるクラブヘッドを提供する段階(たとえば、クラブヘッドを製造すること、別の供給源または供給者から得ることなどにより)、および(b)シャフト部材をクラブヘッドと係合させる段階を含むことができる。上記のように、望むならば、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ全体の少なくとも一部分の形態または外観をとることができる(少なくともその取り付け位置の一つで)。
【0008】
本発明の少なくともいくつかの例のなおさらなる方法は、ゴルフクラブヘッドの加重および/または慣性モーメント特性を変化させる方法に関する。そのような方法は、(a)ウェイト係合部材を含むクラブヘッドボディ部材を提供する段階(たとえば、ボディ部材を製造すること、別の供給源または供給者から得ることなどにより)、および(b)ウェイト係合システムと係合したウェイト部材を移動または変化させることによってクラブヘッドの全体的外部形状を変化させる段階を含むことができる。本発明を逸脱することなく、クラブヘッドの全体的外部形状(ひいてはその重心、加重および/または慣性モーメント特性)を変化させる様々な方法を使用することができる。より具体的な例は、(a)ウェイト部材を第一の位置から第二の位置に移動させる段階(たとえば、それを摺動させること、それを回転させることなどにより)、(b)ウェイト部材を移動させる、および/もしくは取り外すことによって、その少なくとも一部分の向きを別の位置に変える段階、ならびに/または(c)一つのウェイト部材を、異なるサイズ、形状および/または向き特性を有する別のウェイト部材に交換する段階を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は、添付図面によって例として説明されるが、それらに限定されない。全図を通じて同じ参照番号が同種の要素を示す。
【0010】
【図1A】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図1B】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図1C】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図1D】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図1E】本発明の例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図2】図2Aおよび図2Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図3A】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図3B】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図3C】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図3D】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、アイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図4A】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図4B】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図4C】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図4D】本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図5】図5Aおよび図5Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図6】図6Aおよび図6Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図7】図7Aおよび図7Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【図8】図8Aおよび図8Bは、本発明のさらなる例示的ゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドの例示的特徴を示す(同じく、ウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドが示されている)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
以下の詳細な説明および添付図面が本発明のゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド(たとえば、ウッド、アイアン、ハイブリッド、パターなど)の様々な例示的特徴を開示する。
【0012】
I. 本発明の局面の概説
A. ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ
本発明の局面は、ゴルフクラブヘッドおよびそのようなゴルフクラブヘッドを含むゴルフクラブ、たとえばパターヘッド、パター、アイアンタイプクラブヘッド、アイアンタイプゴルフクラブ、ウッドタイプゴルフクラブヘッドおよびウッドタイプゴルフクラブに関する。本発明の少なくともいくつかの例示的局面のゴルフクラブヘッドは、(a)クラブヘッドボディ部材(たとえば、一つまたは複数の個別パーツ、たとえばクラブヘッドの打球面、ソール、クラウンおよび/またはボディを形成する一つまたは複数のパーツを含む)および(b)クラブヘッドボディ部材と係合した一つまたは複数のウェイト部材を含むことができる。ウェイト部材は、第一の位置と第二の位置との間で移動して、クラブヘッドの全体的外部形状または周辺形状を変化させるようにクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合することができる。ウェイト部材の移動は、クラブヘッドの外部形状または周辺形状を変化させて、クラブヘッド構造を後方、ヒール方向および/またはトウ方向に延ばしたり、クラブヘッド構造の周辺形状を特に後方、ヒール方向および/またはトウ方向に変化させたり、重心を後方、ヒール方向および/またはトウ方向に変化させたりすることができる。
【0013】
本発明の少なくともいくつかの例において、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材から取り外す、またはそれに対して移動させ、異なるやり方で向きを変更することもできるし(それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させる)、異なるウェイト部材とで置き換えることもできる(同じく、クラブヘッドの全体的外部形状または周辺形状を変化させることができる)。第一および第二の位置の間の移動および/またはウェイト部材および/またはそれらの向きを他のやり方で変化させることを使用して、クラブヘッドボディ部材の全体形状を変化させることができ、それを他方で使用して、クラブヘッドの全体的重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させる(そして制御する)ことができる。本発明を逸脱することなく、ウェイト部材を任意の所望のサイズ、形状および形態に製造して、たとえば最終的に望まれるクラブヘッド形状、加重、重心および/または慣性モーメント特性を生成することができる。いくつかの例において、ウェイト部材は、少なくともいくつかの位置において、クラブヘッド構造全体の一体部分および/または連続部分として形成される、またはそのように見えることができる。
【0014】
本発明の例のゴルフクラブは、たとえば先に説明したタイプのクラブヘッドを、クラブヘッドに取り付けられた(たとえばそれと直接的に係合する、その中に延びる、ホーゼル要素を介するなどで)シャフト部材、シャフトと一体化した、またはそれに取り付けられたハンドル部材、シャフトまたはハンドル部材と一体化した、またはそれに取り付けられたグリップ部材などの一つまたは複数とともに含むことができる。
【0015】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材に対して移動して、クラブヘッド構造の全体的外部形状を任意のやり方で変化させることもできる。本発明の少なくともいくつかの例にしたがって、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材と回転可能に係合して、第一の位置と第二の位置との間で旋回することができる(たとえば、ヒンジまたは車軸タイプ要素などを介して)。他の例において、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材と摺動可能に係合して、第一の位置と第二の位置との間で移動することができる(たとえば、クラブヘッドボディ部材またはウェイト部材から延びて、クラブヘッドボディ部材またはウェイト部材中に画定されたレセプタクル(たとえば溝またはスロット)に滑り込むレール上に摺動可能に取り付けられる)。さらに別の例として、ウェイト部材は、たとえばねじ込み構造、止めねじ、ピン部材、ばね装填固定機構、一つまたは複数の戻り止め、溝もしくは他の保定要素により、突出ボス要素に取り付けられるなどにより、ボディ部材に取り外し可能に固定することにより、クラブヘッドボディ部材に対して移動可能に取り付けることができる。
【0016】
第一の位置において、本発明の少なくともいくつかの例示的構造におけるウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的にクラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びることができる。対照的に、第二の位置において、これらのウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的にクラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びることができる。また、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材は、任意の所望の形態、たとえばブリッジ部材(たとえばアイアンまたはパタータイプ構造の後部キャビティを横切って延びる)、加重ボディ部材、クラブヘッドボディ部品に固定されたウェイト要素などの形態をとることができる。また、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材に対し、たとえばクラブヘッドボディ部材に対して前後方向に(たとえば、摺動、ロール、回転などにより)、クラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に(たとえば、摺動、ロール、回転などにより)、前後方向に対して鋭角でなどの一つまたは複数を含む多様な異なる方法および多様な異なる方向で移動可能であることができる。
【0017】
B. ゴルフクラブ加重システム
本発明のさらなる局面は、たとえばゴルフクラブヘッドの様々な物理的特性、たとえばその全体的外観、その重心、加重および/または慣性モーメント特性などを制御するまたは変化させるために使用することができるゴルフクラブ加重システムに関する。本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブヘッド加重システムは、(a)ウェイト部材と取り外し可能に係合するためのウェイト係合システムを含むクラブヘッドボディ部材、(b)クラブヘッドボディ部材と取り外し可能に係合するための第一のクラブヘッド係合システムを含み、クラブヘッドボディ部材に取り付けられると、第一の全体的外部形状または周辺形状の少なくとも一部分をクラブヘッドに提供する第一のウェイト部材、および(c)クラブヘッドボディ部材と取り外し可能に係合するための第二のクラブヘッド係合システムを含み、クラブヘッドボディ部材に取り付けられると、第一の全体的外部形状または周辺形状とは異なる第二の全体的外部形状または周辺形状の少なくとも一部分をクラブヘッドに提供する第二のウェイト部材を含むことができる。異なるウェイト部材をクラブヘッドボディ部材との使用のために選択して、たとえば、異なる外部形状または周辺形状、重心特性、加重特性および/または慣性モーメント特性をクラブヘッドに提供することができる。
【0018】
より具体的なさらなる例として、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材をクラブヘッドボディに取り付け、ウェイト部材をクラブヘッドボディに固定し、ウェイト部材をクラブヘッドボディに対して移動させ、ウェイト部材をクラブヘッドボディから係合解除し、クラブヘッドボディに対してウェイト部材の向きを付けるなどのための任意の様々なシステムおよび方法、たとえば先に説明した様々なシステムおよび方法のいずれをも使用することができる。また、上記のように、本発明を逸脱することなく、先に説明したタイプの加重システムを含む任意のタイプのゴルフクラブヘッド構造、たとえばパターヘッド、アイアンタイプゴルフクラブヘッド(たとえば、アイアンタイプハイブリッドクラブ、0〜9番アイアン、サンドウェッジ、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジなど)およびウッドタイプゴルフクラブヘッド(ドライバ、フェアウェイウッド、ウッドタイプハイブリッドクラブなど)を製造することができる。
【0019】
C. 方法
本発明のなおさらなる局面は、たとえば先に説明した様々なタイプの本発明の例のゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブを製造および/または使用する方法に関する。本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブヘッドを形成する方法は、(a)クラブヘッドボディ部材を提供する段階(たとえば、それを製造すること、それを独立した供給元または供給者から得ることなどにより)、および(b)一つまたは複数のウェイト部材をクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合させる段階を含むことができ、一つまたは複数のウェイト部材は、第一の位置と第二の位置との間で移動可能で、それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させるようにクラブヘッドボディ部材と係合する。ウェイト部材の移動を使用して、たとえば、クラブヘッドの重心、加重および/または慣性モーメント特性を変化させることができる。
【0020】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材は、クラブヘッドボディ部材に対し、第一の位置と第二の位置との間の回転、第一の位置と第二の位置との間の摺動などを含む任意の所望のやり方で移動可能であることができる。本発明の少なくともいくつかの例の方法はさらに、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階、および/またはウェイト部材を第一および第二の位置の間で移動させる段階(たとえば前後方向、ヒール−トウ方法、斜め方向(たとえば、垂直、水平、ヒール−トウおよび/または前後方向に対して)、回転方向、様々な異なる方向の組み合わせなど)を含むことができる。
【0021】
本発明の少なくともいくつかの例示的局面のゴルフクラブを製造する方法は、(a)クラブヘッドボディ部材およびクラブヘッドボディ部材と係合した少なくとも一つのウェイト部材を含み、少なくとも一つのウェイト部材が第一の位置と第二の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるクラブヘッドを提供する段階(たとえば、それを製造すること、それを独立した供給元または供給者から得ることなどにより)、および(b)シャフト部材をクラブヘッドと係合させる段階を含むことができる。クラブヘッドは、先に説明した様々な構造のような任意の所望の構造であることができる。シャフト部材はさらに、ハンドル部材および/またはグリップ要素を含む、またはそれらと係合していることができる。
【0022】
本発明の少なくともいくつかの例のさらなる方法は、ゴルフクラブヘッドの加重および/または慣性モーメント特性を変化させる方法に関する。そのような方法は、(a)ウェイト係合システムを含むクラブヘッドボディ部材を提供する段階(たとえば、それを製造すること、それを独立した供給元または供給者から得ることなどにより)、(b)ウェイト係合システムと係合したウェイト部材を移動または変化させることによってクラブヘッドの全体的外部形状を変化させる段階、および/または(c)ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階を含むことができる。本発明を逸脱することなく、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させる様々な方法を使用することができる。より具体的な例は、(a)ウェイト部材を第一の位置から第二の位置に移動させる段階(たとえば、それを摺動させること、それを回転させることなどにより)、(b)ウェイト部材を移動させる、および/もしくは取り外すことによって、その少なくとも一部分を別のやり方で向きを変更する段階、および/または(c)一つのウェイト部材を、異なるサイズ、形状および/または向き特性を有する別のウェイト部材に交換する段階を含む。
【0023】
上記で提供した本発明の局面の概説を与えられたところで、本発明のゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッド構造の様々な具体例のより詳細な説明を以下に提供する。
【0024】
II. 本発明の例示的ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ構造の詳細な説明
A. 例示的アイアンタイプゴルフクラブヘッド構造
以下、図1A〜1Eは、一般に、本発明の少なくともいくつかの例の特徴を含むゴルフクラブ100を示す。図1Aに示すように、ゴルフクラブ100は、クラブヘッド102、ホーゼル領域104、ホーゼル領域104を介してクラブヘッド102に接続されたシャフト部材106およびシャフト部材106に取り付けられたグリップ部材108を含む。シャフト部材106は、任意の所望の材料から作ることができ、当技術分野で公知であり、使用されている従来の材料および従来のやり方を含む任意の所望のやり方でクラブヘッド102に接続することができる(たとえば、金属、グラファイト、複合材料などの一つまたは複数から構成され、ねじ、機械的コネクタ、セメント、接着剤などの一つまたは複数を介して取り付けられる)。さらには、グリップ部材108は、任意の所望の材料から作ることができ、当技術分野で公知であり、使用されている従来の材料および従来のやり方を含む任意の所望のやり方でシャフト部材106に接続する、またはそれとともに形成することができる(たとえば、ゴム材料、皮革、ポリマー材料、コード埋め込みゴム材料などの一つまたは複数から構成され、ねじ、機械的コネクタ、セメント、接着剤などの一つまたは複数を介して取り付けられる)。
【0025】
さらに図1Aに示すように、クラブヘッド102は打球面110を含み、この打球面は、クラブ100がゴルフボールを打つとき、水、草および/または他の物質をボールと打球面110との間から除去するための、その中に形成された溝112を含むことができる。打球面110は、クラブヘッドボディ構造全体の一部として一体に形成されてもよいし(たとえば、クラブヘッド102の残り部分から機械加工されて打球面110を形成する)、クラブヘッドボディに適用される別個の要素であってもよい(たとえば、溶接または融着技術、セメントまたは接着剤、機械的コネクタなどによって)。当業者は、本発明を逸脱することなく、図1A〜1Eに示すもののような特定のアイアンタイプクラブヘッド構造が任意の所望の形態、ロフト角、ライ角、バウンス角、オフセット特性などをとることができることを理解するであろう。たとえば、望むならば、本発明を逸脱することなく、ゴルフクラブ100およびその対応するクラブヘッド102は、0番アイアン、1番アイアン、2番アイアン、3番アイアン、4番アイアン、5番アイアン、6番アイアン、7番アイアン、8番アイアン、9番アイアン、10番アイアン、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジ、サンドウェッジ、アイアンタイプ「ハイブリッド」クラブなどのいずれかの形態をとることができ、所望のフラット、ニュートラルもしくはアップライトライ角または他の特性を有することができる。
【0026】
図1Bおよび1Cは、図1Aの例示的クラブヘッド102の後面図を示す。本発明を逸脱することなく、クラブヘッド102の後部は任意の所望の形態または形状をとることができるが(たとえば、「ブレード」タイプアイアン、ハイブリッドタイプクラブアイアンなど)、この図示される例において、クラブヘッド102は、周辺部加重キャビティバッククラブとして形成されている(たとえば、打球面110の背後に画定された周辺部加重部材114および後部キャビティ116に注目すること)。図1Bおよび1Cはさらに、クラブヘッド102の後部に係合したウェイト部材118を示す。本発明を逸脱することなく、ウェイト部材118は任意の所望の形態をとることができる。この図示される例において、ウェイト部材118は、クラブヘッド102の後部キャビティ116の一部分に沿ってトウ−ヒール方向に延びるブリッジ部材を構成する。望むならば、ウェイト部材118は、後部キャビティ116によって画定される区域の中に少なくとも部分的に延びてもよいが、そうである必要はない。
【0027】
図1Bおよび1Dと図1Cおよび1Eとの比較から明かであるように、本発明のこの例のウェイト部材118は、直立位置(図1Bおよび1Dに示す)と展開位置(図1Cおよび1Eに示す)との間で移動することができる。この例示的構造102において、ウェイト部材118は、その直立位置において、クラブヘッドボディ102(たとえば、下周辺部加重部材114)から、少なくとも部分的にクラブヘッドボディ102の前面に向かう(たとえば、打球面110に向かう)方向に延びる。図1Cおよび1Eに示すようにウェイト部材118をその展開位置に移動させる(たとえば、クラブヘッド102の前面から少なくとも部分的に離れる方向に延びる)ことにより、クラブヘッド102の重心全体が、クラブヘッド構造102中、下方かつ後方に移動する(ウェイト部材118が直立位置にある場合の重心位置に比較して)。クラブヘッドの重心の下方かつ後方への配置は、より高いおよび/またはより前方の重心位置を有するクラブヘッド(たとえば、図1Bおよび1Dに示すもののような)に比較して、ゴルファーがクラブ100を使ってボールをより高いロフトでいくぶん浮かせやすくしようとする。また、ウェイト部材118を図1Cおよび1Eに示す展開位置に配置することは、クラブヘッドの慣性モーメント(少なくとも一つの軸を中心とするねじれに対するクラブヘッドの抵抗の指標)を増大させようとし、それがまた、ゴルファーが、ゴルフボールをよりまっすぐに所期の方向に打ち出し、ミスヒットを避けることを助けることができる。したがって、ウェイト部材118を展開位置に向けることは、たとえば若者または初心者、高ハンデゴルファーなどのための教具として非常に有用であることができる。
【0028】
本発明を逸脱することなく、クラブヘッド102およびウェイト部材118は、ゴルフクラブ構成技術で公知であり、使用されている従来の材料を含む任意の所望の材料でできていることができる。いくつかの具体例として、クラブヘッドボディ部材102は、軽量材料、たとえば軽量ステンレス鋼、チタン、ニッケル、マグネシウム、合金、複合材料、ポリマーおよび/またはそれらの組み合わせから構成することができ、ウェイト部材118は、いくぶん重めの材料、たとえば鉛、タングステンまたは鉛含有もしくはタングステン含有材料(たとえば、鉛またはタングステンを含むように形成されたポリマーまたは複合材料など)から構成されたもの、および/またはそれらを含むものであることができる。当然、本発明を逸脱することなく、多種多様な他の材料および/または材料の組み合わせをクラブヘッド102の構成に使用することもできる。
【0029】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材118をクラブヘッド102の残り部分に対して移動可能および/または取り外し可能に取り付ける任意の方法を提供することができる。たとえば、ブリッジ部材118が回転可能に取り付けられるヒンジまたは車軸部材を提供することができる。もう一つの例として、図1Dおよび1Eに示すように、望むならば、周辺部加重構造114およびブリッジ部材118の少なくとも一部分を通過して取り外し可能に延びて、ブリッジ部材118をクラブヘッド102に対して定位置に保持するピン要素120がロック機構として提供されてもよい。このピン要素120は、望むならば、ユーザが、クラブヘッド102の残り部分に対するブリッジ部材118の位置および/または向きを移動または変化させるための開口122を介して容易に取り外すことができる。
【0030】
また、本発明を逸脱することなく、ブリッジ部材118をクラブヘッドボディ102に対して定位置に保持する任意の所望の方法を使用することができる。たとえば、望むならば、ピン要素120は、少なくとも部分的に、ひとたびピン要素120が、ウェイト部材118およびクラブヘッドボディ102それぞれ中に画定された開口118Aおよび102A(図1Dおよび1Eに示す)を通過して延びるならばクラブヘッド102に対するウェイト部材118の回転を許さないように形成されることができる(たとえば、断面が正方形、三角形または他の角構造)。なおさらなる例として、望むならば、クランプ、クラスプ、保定要素、溝構造、戻り止め、ばね装填ボルト部材および/または他の機械的要素を提供して、ウェイト部材118をクラブヘッドボディ102に対して取り外し可能、移動可能および/または取り外し可能に保持することもできる。さらに別の例として、望むならば、止めねじ、ナットおよびボルトまたは他のタイプのねじ込み構造(たとえば、ウェイト部材118中に画定された凹みおよび/または開口に押し当てたり、嵌め込んだりする)を提供して(たとえば開口122を介して)、ウェイト部材118をクラブヘッドボディ102に対して定位置に取り外し可能にロックすることもできる。
【0031】
追加的または代替的に、望むならば、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材118および/またはそのロック機構は、ウェイト部材118を多様な異なる位置(たとえば、図1Bに示す直立位置と図1Cに示す展開位置との間の多数の位置)で固定することを可能にするように設計されることもできる。これは、多数の異なる方法で、たとえば先に説明した様々な機構を使用して(たとえば、多面ピン要素120、止めねじ構造などを使用して)達成することができる。
【0032】
図2Aおよび2Bは、本発明の少なくともいくつかの例のゴルフクラブに含めることができるもう一つの例示的なアイアンタイプゴルフクラブヘッド200の後面図を示す。ここでもまた、この例示的構造において、具体的に図示されるクラブヘッド200は、周辺部加重キャビティバッククラブとして形成されているが(たとえば、クラブヘッドボディ200の背面に画定された周辺部加重部材202および後部キャビティ204に注目すること)、本発明を逸脱することなく、任意のクラブヘッド設計を使用することができる(たとえば、「ブレード」タイプアイアン、ハイブリッドタイプクラブアイアンなど)。しかし、この図示される例において、クラブヘッド200の後部に係合したウェイト部材206は異なる形態をとる。より具体的には、この図示される例において、ウェイト部材206は、図1Bおよび1Cの例に示されているような任意の空間区域を含まない。望むならば、図2Aおよび2Bの例示的なウェイト部材206は、図1Bおよび1Cのウェイト部材118の空間区域を塞ぐことによって(たとえば、さらなる材料をウェイト部材118に取り付けること、スクリーンまたは他のカバー部材をウェイト部材118の上に提供することなどにより)形成することもできる。また、望むならば、ウェイト部材206は、後部キャビティ204によって画定される区域中に少なくとも部分的に延びることもできるが、そうである必要はない。ウェイト部材206はまた、その全幅(たとえば、クラブヘッドのヒール−トウ方向)および/または全長(たとえば、前後方向)にかけて不均一に加重されて、部材206の重量が、クラブヘッド200の重心および/または慣性モーメント特性(たとえば、クラブヘッド200の後領域および/または前領域に対して)に好ましい影響を及ぼすように配置されて、たとえば、特定のゴルファーおよび/またはスイングタイプのためにこれらの性質をカスタマイズすることができるように形成することもできる。
【0033】
図2Aと図2Bとの比較から明かであるように、本発明のこの例のウェイト部材206は、直立位置(図2Aに示す)と展開位置(図2Bに示す)との間で移動可能である。本発明を逸脱することなく、この例示的ウェイト部材206は、図1A〜1Eの例に関連して先に説明した様々なやり方を含む任意の所望のやり方で向きを付け、配置、移動および定位置に固定することができる。この例示的構造のクラブヘッド200はまた、図1A〜1Eに関連して先に説明した好ましい重心および/または慣性モーメント調節性を有することができる。このクラブヘッド200およびその関連するウェイト部材206はまた、図1A〜1Eのクラブヘッド構造102に関連して使用するための先に説明した様々な具体的材料を含む任意の所望の材料から作ることができる。当然、望むならば、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材206および/またはそのロック機構は、ウェイト部材206をクラブヘッドボディ200に対して多様な異なる位置(たとえば、図2Aに示す直立位置と図2Bに示す完全展開位置との間の多数の異なる位置)に固定することを可能にするように設計することもできる。さらには、望むならば、ウェイト部材206は、多数の個別ピースから構成することもできるし、クラブヘッドボディ200の残り部分への所望の数の接続を有することもできる。
【0034】
図3A〜3Dは、本発明の少なくともいくつかの例の移動可能/取り外し可能な加重システムを含むことができるゴルフクラブヘッド300のなおさらなる例示的特徴を示す。図3A〜3Dは、図1A〜2Bに関連して先に説明した一般的構造に類似した、周辺部加重型キャビティバックアイアンタイプクラブヘッド300を示すが(周辺部加重部材302および凹みまたはキャビティ304に注目すること)、本発明を逸脱することなく、任意のスタイルのクラブヘッドボディを提供することもできる。この例示的構造300において、クラブヘッド300の下周辺部分302は二つの突出ボス部材306を含む。本発明を逸脱することなく、これらの突出ボス部材306は、任意の所望のやり方、任意の所望のサイズおよび/または任意の所望の形状で形成することができる。そのうえ、望むならば、ボス部材306は、同じサイズもしくは形状および/または同じやり方で構成される必要はない。少なくともいくつかの例において、ボス部材306は、たとえば、クラブ製造技術で公知であり、使用されている従来技術、たとえば成形、鋳造、鍛造などにより、クラブヘッド構造300全体の一部として一体に形成することもできるし、たとえばねじ、機械的コネクタ、セメントなどによってクラブヘッド構造300の残り部分と係合した別個の要素として形成することもできる。
【0035】
ボス部材306は、ウェイト部材310に(たとえば、図3Aおよび3Bに示すように、ブリッジ部材の端部に)設けられた開口308に収まるように設計されることができる。当然、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材310は、多種多様なサイズ、形状、重量、重量分布などをとることができる。場合によっては、望むならば、本発明を逸脱することなく、複数のウェイト部材310がそれぞれのボス部材306に取り付けられてもよい(たとえば、一つの独立したウェイト部材が独立したボス部材306それぞれに取り付けられるなど)。
【0036】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材310は、任意の所望のやり方でクラブヘッド300およびボス部材306に対して定位置に固定することができる。この図示される例においては、ウェイト部材310およびボス部材306に設けられた開口を通って延びるピン要素312が設けられている。望むならば、ピン要素312は、たとえば、ひとたびウェイト部材310およびボス部材306に通して配置したのち、たとえばコッターピン314、戻り止め、ばね装填保定要素、ねじ込み構造または他の固定機構によって定位置に固定することもできる。さらに別の例においては、望むならば、場合によってはボス部材306中に画定された開口または凹み中に延びてブリッジ部材310をボス部材306上の定位置に保持する止めねじが提供されてもよい。当然、本発明を逸脱することなく、ブリッジ部材310をクラブヘッドボディ300およびボス部材306に対して定位置に保持するための他の方法、たとえば他のねじ込み構造、機械的コネクタ、クランプ、クラスプなどを使用することもできる。
【0037】
または、望むならば、クラブヘッドボディ300が開口を含むことができ(たとえば、周辺部加重部材302の表面に)、一つまたは複数のウェイト部材310の端部がそれらの開口に収まる(そしてその中に固定される)ことができる(たとえば、構造的保定壁もしくは要素、戻り止め機構、ピン、止めねじ、ねじ込み構造、クランプ、クラスプまたは他の機械的コネクタなどによって)。
【0038】
図3Aおよび3Bのブリッジ部材310は、たとえばピン312(または他の固定機構)をボス部材306に対して係合および係合解除することにより、クラブヘッド構造300の残り部分に容易に取り付け、そこから取り外すことができる。このクラブヘッド構造300は、クラブヘッド構造300の全体形状を変化させることにより、増大した慣性モーメントを提供したり、加重および重心特性を変化させたりするための能力を保持する。より具体的には、本発明のこの例示的クラブヘッド構造300においては、図1A〜2Bに関連して先に説明したやり方でウェイト部材310を直立位置と展開位置との間で移動させるのではなく、一つのウェイト部材を別のウェイト部材に交換することによってクラブヘッド構造300の形状、重心、加重および/または慣性モーメント特性が変化する。図3Aおよび3Bは、ウェイト部材310が取り付けられたクラブヘッド構造300を示し、このウェイト部材310は直立位置に配設されている。このクラブヘッド300(図3Aおよび3Bに示す)を、展開位置にあるウェイト部材を有する構造に変化させるためには、ウェイト部材310をボス部材306から取り外す(たとえば、コッターピン314を抜くこと、ピン312を抜くこと、および/または他のやり方でロックもしくは固定機構(あるならば、必要ならば)を係合解除することにより)。そして、図3Cおよび3Dに示すように、異なるウェイト部材320をクラブヘッドボディ300に固定することができる。この例示的構造300のウェイト部材320は、ボス部材306を受けるための、その下側面に画定された開口322を含む。このようにして、ウェイト部材320を、周辺部加重構造302からクラブヘッドボディ300の前面から離れる方向に延びるように提供することができる。望むならば、ウェイト部材310を定位置に固定するために使用されるものと同じ固定機構(たとえば、ピン312およびコッターピン314、止めねじまたは先に説明した様々な他の固定機構)を使用してウェイト部材320を定位置に固定することもできるが、本発明を逸脱することなく、異なる固定要素および/または機構を使用することができる。
【0039】
もう一つのオプションとして、望むならば、図3A〜3Dの二つのウェイト部材位置を設けるために二つの別個のウェイト部材310および320を提供する必要はない。それどころか、望むならば、二つの向きのための開口(たとえば開口308および322)を一つのウェイト部材構造上に設けることができる。さらに別の考えられる代替態様として、望むならば、本発明を逸脱することなく、多様な異なる加重特性および/または取り付け向きを有する複数の加重部材を提供する(たとえばキットとして)こともできる(たとえば、ユーザおよび/またはクラブフィッタに対し、数多くの形状、重心、加重および/または慣性モーメントカスタマイズオプションを与えるため、選択的なヒールまたはトウ加重を許すため、フェードまたはドローバイアスをかけさせるため、フックまたはスライス矯正を許すためなど)。
【0040】
図1A〜3Dは一般に、アイアンタイプクラブヘッド構造を示すが、当業者は、当然、本発明のこれらの例示的構造および局面が、任意のタイプのアイアンタイプクラブヘッド、たとえばドライバアイアン、0番アイアン〜10番アイアン、任意のタイプのウェッジ(たとえばピッチングウェッジ、サンドウェッジ、ギャップウェッジ、ロブウェッジなど)、アイアンタイプハイブリッドクラブなどを含む、任意のタイプのクラブヘッド(たとえばウッド、パターなど)に含められ、かつ実施されることもできることを理解するであろう。
【0041】
B. 例示的なウッドタイプゴルフクラブ構造
上記のように、本発明の局面は、アイアンおよび/またはハイブリッドアイアンタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドとの使用に限定されない。図4A〜4Dは、クラブヘッド402の全体的外部形状または外観を変化させてクラブヘッド402の慣性モーメント、加重および/または重心特性に影響を加えることができる、本発明の少なくともいくつかの例のウッドタイプゴルフクラブ400の例示的構造を示す。
【0042】
図4Aに示し、先に述べたように、クラブ400はクラブヘッド402を含む。本発明を逸脱することなく、ボディ部材402の任意の所望の構成が可能である。この図示される例において、クラブヘッド402は、打球面404、ホーゼル区域406および打球面404のすぐ後から後方に延びる主ボディ部材408を含む。シャフト420がホーゼル区域406でクラブヘッド402に取り付けられ、このシャフト420はさらに、その中に形成された、またはそれに取り付けられたグリップ要素(図示せず)を含むことができる。上述したクラブヘッド構造402の様々なパーツは、望むならば一つの一体ピースを含む、任意の所望の数の異なる個別パーツまたはピースから作ることができる。または、望むならば、クラブヘッド402は、当技術分野で公知であり、使用されている従来のやり方を含む任意の所望のやり方で(たとえば、溶接または他の融着技術、接着剤またはセメント、機械的コネクタなどを使用して)接合された多数の独立したパーツ(たとえば、打球面、クラウン部材、少なくとも一つのボディまたはリボン部材、ソール部材、ソールプレートなどの一つまたは複数)から作ることもできる。さらには、クラブヘッド402は、当技術分野で公知であり、使用されている従来の材料、たとえば金属、金属合金(たとえば鋼、チタン合金、ニッケル合金、マグネシウム合金など)、複合材料(たとえば炭素繊維複合材料など)、木、ポリマーおよび/またはそれらの組み合わせを含む、一つまたは複数の異なるタイプの材料から作ることもできる。クラブヘッド402は、中空、少なくとも部分的に中空、おおむね中実または中実であることもできるし、ゴルフクラブ技術分野で公知であり、使用されている従来の構成およびやり方を含む任意の所望の構成またはやり方で形成されることもできる。
【0043】
この図示される例において、クラブヘッド402は、主ボディ部材408および/またはクラブヘッド構造402の残り部分に対して隣接位置(図4Aに示す)から展開位置(図4Bに示す)に移動可能である、後部に位置する補助ボディ部材410を含む。補助ボディ部材410は、主ボディ部材408で使用される材料と同じまたは類似した材料で構成されることができ、隣接位置にあるときには、主ボディ部材408との途切れのない整合性係合を有するように構成され、仕上げられることができる(従来のクラブヘッドと本質的に同じように見える)。しかし、これらの特徴は必要条件ではない。本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材410を主ボディ部材408に対して移動可能に取り付ける任意の所望のやり方を使用することができる。たとえば、この図示される構造400において、補助ボディ部材410は、主ボディ部材408の内部または外部に(たとえばソールに沿って)画定された溝、チャンバまたは凹み414の中に延びるレールまたは突起412を含む。そして、図4Aと図4Bとの比較によって見てとれるように、主ボディ部材408に対して後方に補助ボディ部材410を摺動させることにより、補助ボディ部材410を隣接位置から展開位置に移動させることができる。図4Bに示すように補助ボディ部材410を後方に移動させることにより、クラブヘッド構造402全体の重心416も後方(図4Aに示す隣接配設におけるその位置に比較して)に移動させることができ、慣性モーメントを増すことができる。これらの特徴は一般に、ユーザがゴルフボールを浮かせることを容易にし、望まれないスピンなしでボールを所望の方向にまっすぐ向けることを容易にする。したがって、展開位置にある補助ボディ部材410を有するクラブ400(図4Bに示す)は、訓練補助具として、または初心者もしくは高ハンデゴルファーのためのクラブとして特に有用であることができる。望むならば、補助ボディ部材410は、クラブヘッド402の重心、加重および/または慣性モーメント特性に対するより大きな影響を可能にするため、場合によっては標的の位置にさらなる重量を含む(たとえば、それに取り付けられる、その中に組み込まれる、その構成または材料に基づくなど)ように構成されることもできる。
【0044】
または、望むならば、本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材410は、場合によっては任意の所望の配設にある(たとえば水平方向および/または垂直方向に隣接して配設された)、場合によってはそれぞれがそれ自体の関連する取り付け機構(たとえばレールまたはレールを受けるための開口)を有する多数の異なるピースから作ることもできる。
【0045】
本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材410は、任意の所望のやり方でクラブヘッド402および/または主ボディ部材408に対して定位置に固定されることができる。この図示される例においては、主ボディ部材408およびレール412に設けられた開口または形成された凹みを通って延びるピン要素418が設けられている。望むならば、ピン要素418は、ひとたび主ボディ部材408およびレール412に通して配置されると、たとえばコッターピン、戻り止め、ばね装填保定要素または他の固定機構によって定位置に固定されることができる。さらに別の例として、望むならば、止めねじおよび止めねじを受けるための開口が設けられてもよく、場合によっては、止めねじは、レール部材412中に画定された開口または凹みの中に延びて、補助ボディ部材410を主ボディ部材408に対して定位置に保持することができる。当然、本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材410をクラブヘッド402の残り部分および主ボディ部材408に対して定位置に保持するための他の方法、たとえば他のねじ込み構造、機械的コネクタ、クランプ、クラスプなどを使用することもできる。また、望むならば、止めねじまたは他の固定構造は、レール部材412に沿って任意の所望の場所と係合して、それにより、補助ボディ部材410と主ボディ部材408との間の可能な展開距離の幅広い変化を可能にするために設けられることもできる。
【0046】
さらには、望むならば、さらなるボディ部品(図示せず)が、図4Bに示す展開配設におけるボディ部分408および410の間の空間に提供されて、それにより、構造402全体を閉じ、空間をなくすこともできる。このさらなるボディ部品は、クラブヘッド構造402の残り部分と組み合わさって締まり嵌めおよび全体として美しい外観を提供するように成形および/または仕上げを施された材料のリングまたはバンドであってもよい。望むならば、これらのさらなる部品は、ボディ部分408および410が互いに対して移動するとき、摺動または他のやり方でボディ部分408および/または410の中および外に移動するように配設されることができる。
【0047】
この例示的なクラブヘッド構造402は、補助ボディ部材410のみが主ボディ部材408に対して前方および/または後方に摺動するクラブヘッドに限定されない。代わりに、補助ボディ部材410ならびに突起412およびチャンバ414は、補助ボディ部材410が所望の方向(たとえば、後方かつトウ方向、後方かつヒール方向など)に移動することを可能にするように配設されることもできる。
【0048】
さらには、補助ボディ部材410の動きまたは調節性は、図4Aおよび4Bに示す前後方向往復運動に限定されない。それどころか、図4Cおよび4Dに示すように、望むならば、補助ボディ部材410は、クラブヘッドの特性に対してさらなる影響を有するように主ボディ部材408に対して再配設されることもできる。たとえば、ロック機構418を緩める、または取り外すことにより、補助ボディ部材410を主ボディ部材408から完全に取り外すことができる。そして、図4Cに示すように、右(またはヒール向き)レール412を主ボディ部材408の左(またはトウ向き)開口414の中に滑り込ませ、固定して、それにより、補助ボディ部材410をクラブヘッド構造402のトウ区域に向けてさらに移動させることができる(それにより、重心416を移動させ、慣性モーメントおよび/または他のクラブヘッド特性にさらに影響する)。(ひとたびヒール向きレール412への補助ボディ部材の接続を解除した、または緩めたならば、トウ向きレール412を中心に補助ボディ部材410を回転させることにより、同じ一般的な加重および構造変化を達成することもできる)。望むならば、この例示的構造402において、レール部材412は、補助ボディ部材410に取り外し可能に取り付けられて(たとえばねじ、機械的コネクタなどによって)、図4Cに示すように、それから取り外すことができるようにしてもよい。このようにしてクラブヘッド402のトウに加重すると、ボールを過度にドローまたはフックさせる傾向のあるプレーヤの場合に、クラブヘッド402のトウ部分をいくらか遅らせ、ヒール部分よりも前に出ないようにすることにより、ボールの飛びを矯正することに役立つことができる。
【0049】
または、図4Dに示すように、望むならば、右(またはトウ向き)レール412を主ボディ部材408中の左(またはヒール向き)開口414の中に滑り込ませ、固定して、それにより、補助ボディ部材410をクラブヘッド構造402のヒール区域に向けてさらに移動させることもできる(それにより、重心416を移動させ、慣性モーメントおよび/または他のクラブヘッド特性にさらに影響する)。ここでもまた、望むならば、レール部材412は、図4Dに示すように取り外すことができるように補助ボディ部材410に取り外し可能に取り付けることができる(たとえば、ねじ、機械的コネクタなどにより)。このようにしてクラブヘッド402のヒールに加重すると、ボールを過度にフェードまたはスライスさせる傾向のあるプレーヤの場合に、クラブヘッド402のトウ部分をクラブヘッド402のヒール部分に対してより速く前進させることにより、ボールの飛びを矯正することに役立つことができる。ひとたびトウ向きレール412への補助ボディ部材の接続を解除した、または緩めたならば、ヒール向きレール412を中心に補助ボディ部材410を回転させることにより、図4Dに示すものと同じ一般的な加重および構造変化を達成することもできる。
【0050】
図5Aおよび5Bは、クラブヘッド502の全体的外部形状または外観を変化させてクラブヘッド502の慣性モーメント、加重および/または重心特性に影響することができるもう一つの例示的なウッドタイプゴルフクラブ500を示す。この例でもまた、本発明を逸脱することなく、クラブヘッド502は任意の所望の構造を有することができる。この図示される例において、クラブヘッド502は、打球面504、ホーゼル区域506および打球面504のすぐ後から後方に延びる主ボディ部材508を含む。シャフト520がホーゼル区域506でクラブヘッド502に取り付けられ、このシャフト520はさらに、その中に形成された、またはそれに取り付けられたグリップ要素(図示せず)を含むことができる。クラブヘッド構造502の様々なパーツは、図4A〜4Dに関連して先に説明したクラブヘッド402と同じやり方で、様々な独立したピース、材料などから構成されることができる。加えて、クラブヘッド502は、中空、少なくとも部分的に中空、おおむね中実、完全に中実であることもできるし、ゴルフクラブ技術分野で公知であり、使用されている従来の構成およびやり方を含む任意の所望の構成またはやり方で形成されることもできる。
【0051】
この図示される例において、図4A〜4Dの例と同様に、クラブヘッド502は、主ボディ部材508および/またはクラブヘッド構造502の残り部分に対して隣接位置(図5Aに示す)から展開位置(図5Bに示す)に移動可能である、後部に位置する補助ボディ部材510を含む。隣接位置において、補助ボディ部材510は、従来のウッドタイプゴルフクラブに似た途切れのない外観を有するようなやり方で、主ボディ部材508に対し、および/またはその中に嵌めることができる。望むならば、図5Bの展開位置において、さらなるボディ部品(図示せず)を構造に加えて空間区域を埋めることもできる。この例示的構造502において、図4A〜4Dの例とは対照的に、主ボディ部材508は、補助ボディ部材510の内部または外面に沿って画定された溝、チャンバまたは凹み514の中に延びるレールまたは突起512を含む。そして、図5Aと図5Bとの比較によって見てとれるように、主ボディ部材508に対して後方に補助ボディ部材510を摺動させることにより、補助ボディ部材510を隣接位置から展開位置に移動させることができる。図5Bに示すように補助ボディ部材510を後方に移動させることにより、クラブヘッド構造502全体の重心516をも後方(図5Aに示す隣接配設におけるその位置に比較して)に移動させることができ、慣性モーメントを増すことができ、それにより、ゴルファーがこのクラブを使用してゴルフボールを浮かし、望まれないスピンなしで所望の方向にまっすぐ飛ばすことを容易にする。この展開位置において、クラブ500は、訓練補助具として、および/または初心者もしくは高ハンデゴルファーにとって特に有用であることができる。望むならば、補助ボディ部材510は、クラブヘッド502の重心、加重および/または慣性モーメント特性に対するより大きな影響を可能にするため、さらなる重量を含む(たとえば、それに取り付けられる、その中に組み込まれる、その構成または材料に基づくなど)ように構成されることもできる。
【0052】
または、望むならば、ボディ部材508および510のいずれかまたは両方が、反対側の構造に設けられた相補的な溝、チャンバまたは凹み514およびレール512とそれぞれ整合するレール512および溝、チャンバまたは凹み514を含むこともできる。さらに別の代替態様として、望むならば、本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材510は、場合によっては任意の所望の配設にある(たとえば水平方向および/または垂直方向に隣接して配設された)、場合によってはそれぞれがそれ自体の関連する取り付け機構(たとえばレールおよび/またはレールを受けるための溝、チャンバもしくは凹み)を有する多数の異なるピースから作ることもできる。
【0053】
本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材510は、任意の所望のやり方でクラブヘッド502および/または主ボディ部材508に対して定位置に固定することができる。この図示される例においては、補助ボディ部材510中に画定された一つまたは複数の開口518を通って延び、主ボディ部材508のレール512と係合する一つまたは複数のピン部材または止めねじが設けられている(レール512は、止めねじまたはピン部材を受けるための凹みまたは開口を含むことができる)。本発明を逸脱することなく、任意の他の所望のタイプの固定機構、たとえばピン、戻り止め機構、ばね装填保定要素、ボルトまたは他のねじ込み構造、機械的コネクタ、クランプ、クラスプなどを使用することもできる。また、望むならば、開口518および/またはピン部材(または他の固定構造)が、補助ボディ部材510に沿って様々な位置に設けられて、レール部材512をレール部材512に沿って様々な異なる位置で補助ボディ部材510に対して固定することを可能にし、それにより、補助ボディ部材510と主ボディ部材508との間の展開距離の幅広い変化を可能にすることもできる。
【0054】
また、望むならば、レール部材512は、主クラブヘッドボディ部材508および/または補助クラブヘッドボディ部材510から取り外し可能であって、図4Cおよび4Dに示し、それらに関連して先に説明したやり方と同様なやり方でトウおよびヒール加重をこのクラブヘッド構造502によって達成することができるように設計されることもできる。追加的または代替的に、望むならば、一つのボディ部材510を取り外し、たとえば異なる形状、加重、重心、慣性モーメントまたは他の特性を有する異なるボディ部材510とで交換することもできる。
【0055】
図6Aおよび6Bは、クラブヘッド602の全体的外部形状または外観を変化させてクラブヘッド602の慣性モーメント、加重および/または重心特性に影響することができるもう一つの例示的なウッドタイプゴルフクラブ600を示す。この例でもまた、本発明を逸脱することなく、クラブヘッド602は任意の所望の構造を有することができる。この図示される構造において、クラブヘッド602は、打球面604、ホーゼル区域606および打球面604のすぐ後から後方に延びる主ボディ部材608を含む。シャフト(図示せず)がホーゼル区域606でクラブヘッド602に取り付けられてもよく、このシャフトはさらに、たとえば先に説明した他の例示的構造と類似したやり方で、その中に形成された、またはそれに取り付けられたグリップ要素(図示せず)を含むことができる。クラブヘッド構造602の様々なパーツは、たとえば図4A〜5Bに関連して先に説明したクラブヘッド402および502と同じやり方で、様々な独立したピース、材料などから構成されることができる。加えて、主ボディ部材608は、中空、少なくとも部分的に中空、おおむね中実、完全に中実であることもできるし、ゴルフクラブ技術分野で公知であり、使用されている従来の構成およびやり方を含む任意の所望の構成またはやり方で形成されることもできる。
【0056】
この図示される例において、クラブヘッド602は、主ボディ部材608および/またはクラブヘッド構造602の残り部分に対して隣接位置(図6Aに示す)から展開位置(図6Bに示す)に移動可能である、後部に位置する補助ボディ部材610を含む。隣接位置において、補助ボディ部材610は、従来のウッドタイプゴルフクラブに似た途切れのない外観を有するようなやり方で、主ボディ部材608に対し、および/またはその中に嵌めることができる。この例示的構造600において、先に説明した例とは対照的に、補助ボディ部材610は、クラブヘッド602の後方側およびヒール側の部分の周囲に嵌り、主ボディ部材608から斜めに離れてクラブヘッド602の後方側およびヒール側に向かって延びるように移動させて、それにより、重心をクラブヘッド602の後方側およびヒール側に向けて移動させることができる。
【0057】
この構造の補助ボディ部材610は、「弓形」部分610aおよびクラブヘッド主ボディ608の下部またはソール部分に形成されたスロット、開口または溝608a沿って移動可能であるレール部材610bを含む。当然、望むならば、本発明を逸脱することなく、レール部材610bは、クラブヘッド主ボディ608の外面に沿って延びるのではなく、クラブヘッド主ボディ608の内部に延びることもできる。本発明を逸脱することなく、補助ボディ部材610は、主ボディ608に対し、先に説明した様々なやり方を含む任意の所望のやり方で(たとえば、止めねじ、ばね装填戻り止め機構、保定構造などを介して)固定することができる。この図示される例示的構造600においては、レール部材610bを通過して延び、主ボディ608に設けられたねじ開口614に固着する一つまたは複数のねじ部材612が設けられている。また、望むならば、固定機構は、補助ボディ部材610を主ボディ部材608に対して多種多様な位置に取り付けることを可能にするために提供されることもできる(たとえば、展開量の広い変化を可能にするため)。
【0058】
当然、本発明を逸脱することなく、任意の形状の補助部材610が提供されることができ、任意の所望の数のレール部材610b上でクラブヘッド主ボディ608から離れて任意の所望の方向に延びるように設計されることができる。また、望むならば、本発明を逸脱することなく、さらなるボディ部品(図示せず)を提供して、補助ボディ部材610と主ボディ部材608との間の空間を埋めることもできる。補助部材610はまた、クラブ外周上の任意の所望の場所に設けることもできるし、クラブ外周の任意の所望の割合だけ延びることもできる。
【0059】
上述したように、また、図6Aと図6Bとの比較によって理解されるように、主ボディ部材608に対して後方かつヒール方向に補助ボディ部材610を摺動させることにより、補助ボディ部材610を隣接位置から展開位置に移動させることができる。図6Bに示すように補助ボディ部材610を後方かつヒール方向に移動させることにより、クラブヘッド構造602全体の重心をも後方かつヒール方向に移動させることができる(図6Aに示す隣接配設におけるその位置に比較して)。望むならば、補助ボディ部材610は、クラブヘッド構造602全体の重心、加重および/または慣性モーメント特性に対してより大きな影響を可能にするためにさらなる重量を含む(たとえば、それに取り付けられた、その中に一体化された、その構成または材料に基づくなど)ように構成されることもできる。
【0060】
または、望むならば、補助ボディ部材610は、本発明を逸脱することなく、場合によっては任意の所望の配設にあり(たとえば水平方向、垂直方向、ヒール−トウ方向および/または前後方向に隣接して配設され)、任意の所望の方向に延びる、場合によってはそれぞれがそれ自体の関連する取り付け機構(たとえばレールおよび/またはレールを受けるための溝、チャンバもしくは凹み)を有する多数の異なるピースから作ることもできる。
【0061】
また、望むならば、補助ボディ部材610は、主クラブヘッドボディ部材608から取り外し可能および/または主クラブヘッドボディ部材608に対して向きを変更可能であるように設計されることができる(たとえば、補助ボディ部材610をレール610bに沿って回転させること、ひっくり返すことなどを可能にするため)。これは、クラブヘッド602の全体的特性を変化させる際になおさらなるオプションを可能にする。
【0062】
本発明の局面のウッドタイプゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドは、図4A〜6Bに示すように、クラブヘッドボディ構造の全部分が移動してクラブヘッドの全体的形状(ひいては重心、加重および/または慣性モーメント特性)を変化させるタイプに限定されない。図7Aおよび7Bは、図4A〜6Bに関連して先に説明した一般的やり方でクラブヘッド702、打球面704、ホーゼル区域706およびシャフト部材708を含む例示的なゴルフクラブ構造700を示す。本発明を逸脱することなく、ゴルフクラブ700のこれら様々なパーツは、ゴルフクラブ技術分野で公知であり、使用されている従来の構造、従来のやり方、従来の材料および従来のパーツを含む任意の所望の構造、任意の所望のやり方、任意の所望の材料または数の個別パーツもしくはピースで作ることができる。
【0063】
しかし、この例示的構造700において、クラブヘッド702は、その中に画定された一つまたは複数の溝、凹みまたはチャンバ710を含む。チャンバ710は、任意の所望のやり方で、たとえば、チャンバ710の少なくともいくつかの部分を画定するハウジングをクラブヘッドボディの内部に取り付けること(たとえば、それを溶接すること、それとともに成形すること、それを接着すること、または他のやり方でそれをクラブヘッド702ソールもしくはボディ部材の内部に取り付けること)、クラブヘッド702の内部にそれを機械加工すること(たとえば、クラブヘッド702内部の中実部分に穿孔することなど)などにより、クラブヘッド702中に形成することができる。溝、凹みまたはチャンバ710は、外部からのアクセスを許すためにその中に画定された開口712を含む。図7Aに示すように、開口712を介して一つまたは複数のウェイト部材714が溝、凹みまたはチャンバに受けられることができる。望むならば、代替設計として、一つのウェイト部材714とレセプタクル710との組み合わせを、たとえばクラブヘッドボディ702の中央後方、ヒールまたはトウに設けることもできる。
【0064】
クラブヘッド702の重心716を後方に移動させる(そして、クラブヘッド702の慣性モーメントを増す)ためには、ウェイト部材714を、図7Aに示す凹み位置から図7Bに示す展開位置に後方に移動させることができる。ウェイト部材714は、本発明を逸脱することなく、任意の所望のやり方で、たとえばクラブヘッド702に対して摺動、回転、旋回、離脱および向き変更または他のやり方で移動することにより、後方に移動するように取り付けられることができる。図7Aおよび7Bに示すように、この例示的構造700において、ウェイト部材714は、後方に摺動して溝、凹みまたはチャンバ710の外に延び、それにより、クラブヘッド702の全体的外部形状および外観を変化させ、重心716を後方に移動させ、クラブヘッド702の慣性モーメントを増す。望むならば、一つのウェイト部材714が、クラブヘッド702中に画定された多数の独立した溝、凹みまたはチャンバ710の中に延びる複数の「指」または「つめ」を含むように設計されることもできる(たとえば、望むならば、図7Aおよび7Bのウェイト部材714を互いに接続して一つのウェイト部材構造を形成することもできる)。
【0065】
本発明を逸脱することなく、ウェイト部材714をクラブヘッド702に対して様々な位置に(たとえば溝、凹みまたはチャンバ710に沿って)ロックまたは保持する任意の所望のやり方を使用することができる。一例として、図7Aおよび7Bの要素720は、チャンバ710壁に設けられた一つまたは複数の凹み区域722に嵌り込む、ウェイト部材714とともに含まれたばね装填戻り止め機構を表すことができる。取り外し機構(たとえばウェイト部材714の露出端のボタン)を押すことにより、ばね機構は、戻り止め構造を取り外して、溝、凹みまたはチャンバ710内でのウェイト部材714の動き(たとえば摺動することなどによる)を許すことができる。このようなばね装填戻り止め機構720、それらの取り外し機構および/または二つの要素を固着するための凹み722の使用は公知であり、市販されている(たとえば、流体供給源への水圧ラインの結合、ラチェットスパナへのソケットの結合などで使用されている)。もう一つの例として、望むならば、要素720は、クラブヘッドボディ702の外部から延びてウェイト部材714に接触して(たとえば、ウェイト部材714中に形成された凹みまたは開口の中に)ウェイト部材714をクラブヘッドボディ702に対して定位置に保持する止めねじを表すこともできる。当然、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材714を定位置に保持する他の方法、たとえばクランプ、クラスプ、ねじ込み構造、他の機械的コネクタ、摩擦嵌めなどを使用することもできる。
【0066】
追加的または代替的な潜在的特徴として、望むならば、ウェイト部材714はクラブヘッド702の内部に延びなくてもよい。それどころか、クラブヘッドの外面の中または上に画定された溝またはスロットに沿って、たとえば図6Aおよび6Bに示すソール部材に沿って摺動することができる。もう一つの潜在的なオプションとして、望むならば、ウェイト部材が図7Bに示すような展開位置にあるとき、さらなるウェイトまたは充填部材が溝、凹みまたはチャンバ710に挿入されてそれらを少なくとも部分的に埋めることもできる。当然、本発明を逸脱することなく、多種多様な他の改変、変形、追加的構造および/または特徴の組み合わせが可能である。
【0067】
望むならば、クラブヘッド構造の慣性モーメント性質に対してより有意な影響を加えるために、他の特徴がクラブヘッドに提供されてもよい。たとえば、図8Aおよび8Bは、図7Aおよび7Bに示すものに類似した全体構造を有するゴルフクラブ800を示す(以下の全体的説明を短縮するため、対応する部品が図7Aおよび7Bに示すものと同じまたは類似している場合、図7Aおよび7Bで使用したものと同じ参照番号を図8Aおよび8Bで使用する)。しかし、この例示的クラブヘッド構造802において、ウェイト部材714は、打球面704から鋭角で向けられた(たとえば、クラブヘッド802のヒールおよびトウ区域に向けて)溝、凹みまたはチャンバ810に受けられている。ウェイト部材714の挿入および取り出しを可能にするための開口812がこのクラブヘッド802に設けられている。ウェイト部材714を打球面704から外方に離れさせ(たとえば摺動させ)、この展開位置で定位置にロックすることにより、この動作はクラブヘッドの重心716を後方に移動させ、クラブヘッド802の慣性モーメントを有意に増す。
【0068】
ここでもまた、図7Aおよび7Bに関連して先に説明した様々なシステム、機構、オプション、代替などを含む、任意のタイプのロックまたは固定機構および/または他の代替およびオプションの構造を図8Aおよび8Bのクラブヘッド構造802に使用することができる。また、本発明を逸脱することなく、ウェイト部材714は、任意のやり方で任意の所望の位置に配設されることもできるし、任意の所望の向きまたは任意の所望のやり方で延びることもできるし、任意の所望の数で設けられることもできる。
【0069】
図4A〜8Bは一般にドライバまたはフェアウェイウッドクラブヘッド構造を示すが、当業者は、当然、本発明のこれらの局面が、任意のタイプのウッドタイプクラブヘッド、たとえばドライバ、2番ウッド〜13番ウッド、ウッドタイプハイブリッドクラブ、チッピングまたはピッチングクラブなどを含む任意のタイプのクラブヘッド(たとえばアイアン、パターなど)に含まれ、実施されてもよいことを理解するであろう。本発明を逸脱することなく、クラブヘッドは、任意の所望のロフト角、ライ角および/または他の特性を有することができる。
【0070】
III. 結論
先に詳細に説明したように、本発明の局面は、アイアンおよびウッドタイプゴルフクラブ(ハイブリッドタイプクラブを含む)に加えて、パターヘッドおよびパターに関連して使用することもできる。たとえば、本発明を逸脱することなく、たとえば図1A〜3Dに示すタイプの回転可能および/または下向きに調節可能なブリッジまたは他の構造部材をパターヘッドとの使用のために提供することもできる。さらなる例として、望むならば、本発明を逸脱することなく、たとえば図4A〜8Bに示すタイプの摺動可能および/または回転可能なウェイトおよび/またはボディ部材をパターヘッドに提供することもできる。調節可能なウェイトおよび/またはボディ部材は、先に説明した様々なやり方を含む任意の所望のやり方で、ゴルフクラブヘッドの残り部分に対して容易に調節および/または定位置に固定することができる。当然、望むならば、本発明を逸脱することなく、様々なウェイト部材(たとえばブリッジ部材、移動可能なウェイト、移動可能なボディ部材など)を任意の所望の組み合わせで一つのクラブヘッド構造(任意のタイプのクラブヘッド構造)に含めることもできる。
【0071】
本発明の例のゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドはまた、セット、たとえばウッド、アイアン、ハイブリッドタイプゴルフクラブおよび/またはパターの一つまたは複数を含むセットに組み込まれることもできる。より具体的な例として、本発明の局面は、増大する数のウッドおよび/またはアイアンゴルフクラブ、たとえばドライバおよび/または、フェアウェイウッド、ハイブリッドタイプクラブ、0番アイアン〜10番アイアン、様々なウェッジ(たとえばピッチングウェッジ、ロブウェッジ、ギャップウェッジおよびサンドウェッジなど)、パターなどの二つまたはそれ以上を有するクラブセットを提供するために使用することもできる。本発明の少なくともいくつかの例により、ゴルファー、クラブデザイナおよび/またはクラブフィッタは、プレーヤ特有の要求、技術またはプレースタイルに合うようにゴルフクラブごとに調節可能なウェイト、ブリッジ部材および/またはボディ部材の位置および/または他の性質を選択および/または変更することができる。セット中のクラブごとに、クラブヘッドの調節可能なウェイト、ブリッジ部材、ボディ部材および/または他の特徴を徐々に変化させ、および/または配置して、セット中の一つのクラブ部材の重心を他のクラブ部材に対して変化させ、重心を、場合によって特定のゴルファーによる使用のためにカスタマイズされた特定のクラブの使用に関してより適したものにすることができる。
【0072】
そのうえ、本発明の局面は、若者、初心者または高ハンデゴルファーによる使用に特に適合させることができるが(たとえば、ボールをより打ちやすくするため、ボールをよりまっすぐ飛ばすため、ボールを浮かせやすくするため、ボール飛びの問題(たとえば過度なフェード、ドロー、フックまたはスライスなど)を解消しやすくするため)、クラブおよびクラブヘッドは、これらのカテゴリーのプレーヤによる使用に限定されない。本発明の特徴および局面を含む少なくともいくつかのクラブヘッドおよびクラブは、現在のUSGA(または他の)ゴルフ規則に適合する(たとえば、少なくともその非展開向きにおいて)ように設計することができる(たとえば上記のように)。したがって、任意のスキルレベルおよび/または任意の環境(たとえば、正式な競技において、ハンデキャップの目的のためなど)におけるプレーヤは、本発明の特徴および局面を組み込むクラブおよびクラブヘッドを利用することができる。さらには、展開位置への、および展開位置からのウェイト部材の容易な変化を可能にする機構を提供することにより、クラブおよびクラブヘッドは、教具または初心者のクラブから完全に適合するクラブおよびクラブヘッドへと転換することができる(たとえば、正式な競技で使用するため、ハンデキャップの目的のため、プレーヤのゲームが改善するにつれ、など)。このようにして、プレーヤは、教具用または初心者用のクラブセットを購入し、その後、規則に適合するクラブセットを購入する追加の出費をこうむる必要がなくなる。
【0073】
本発明を、添付図面において、多様な例示的構造、特徴、要素ならびに構造、特徴および要素の組み合わせを参照して説明した。しかし、本開示によって果たされる目的は、本発明の範囲を限定することではなく、本発明に関連する様々な特徴および概念の例を提供することである。当業者は、請求の範囲によって画定される発明の範囲を逸脱することなく、先に説明した態様に対して数多くの変形および改変を加えることができることを理解するであろう。たとえば、本発明を逸脱することなく、図1〜8Bに関連して先に説明した様々な特徴および概念を個別におよび/または任意の組み合わせで使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラブヘッドボディ部材、および
該クラブヘッドボディ部材と係合し、第一の位置と第二の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるウェイト部材
を含む、ゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
ウェイト部材がクラブヘッドボディ部材と回転可能に係合して第一の位置と第二の位置との間で移動する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
ウェイト部材がクラブヘッドボディ部材と摺動可能に係合して第一の位置と第二の位置との間で移動する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
クラブヘッドボディ部材とウェイト部材との間に延びるレールをさらに含み、該ウェイト部材が該レール上に摺動可能に取り付けられている、請求項3記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
ウェイト部材の一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に延びている、請求項3記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に保持するための固定システムをさらに含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
固定システムが止めねじを含む、請求項6記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
第一の位置において、ウェイト部材の少なくとも第一の部分がクラブヘッドボディ部材の内部に位置する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
第二の位置において、ウェイト部材の第一の部分の少なくともいくらかがクラブヘッドボディ部材の外側に位置する、請求項8記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
第一の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びる、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
第二の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
ウェイト部材が、アイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合したブリッジ部材を含む、請求項12記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
ウッドゴルフクラブヘッドがドライバである、請求項14記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
ウッドゴルフクラブヘッドがフェアウェイウッドである、請求項14記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
クラブヘッドボディ部材が突出ボス要素を含み、かつウェイト部材が、第一の突出ボス要素を受けるための、その中に画定されたレセプタクルを含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成し、該アイアンゴルフクラブヘッドが該クラブヘッドボディ部材の後部の周囲で周辺部加重され、かつ突出ボス要素が周辺部加重構造の一部分から延び、ならびに、ウェイト部材が該突出ボス要素と係合したブリッジ部材を含む、請求項17記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材に対して前後方向に移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項21】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材の前後方向に対して鋭角で移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項22】
クラブヘッドボディ部材と係合した第二のウェイト部材をさらに含み、該第二のウェイト部材が、第三の位置と第四の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができる、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項23】
クラブヘッドボディ部材、
該クラブヘッドボディ部材と係合し、第一の位置と第二の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるウェイト部材、および
該クラブヘッドボディ部材と係合したシャフト部材
を含む、ゴルフクラブ。
【請求項24】
ウェイト部材がクラブヘッドボディ部材と回転可能に係合して第一の位置と第二の位置との間で移動する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項25】
ウェイト部材がクラブヘッドボディ部材と摺動可能に係合して第一の位置と第二の位置との間で移動する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項26】
クラブヘッドボディ部材とウェイト部材との間に延びるレールをさらに含み、該ウェイト部材が該レール上に摺動可能に取り付けられている、請求項25記載のゴルフクラブ。
【請求項27】
ウェイト部材の一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に延びている、請求項25記載のゴルフクラブ。
【請求項28】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に保持するための固定システムをさらに含む、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項29】
第一の位置において、ウェイト部材の少なくとも第一の部分がクラブヘッドボディ部材の内部に位置する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項30】
第二の位置において、ウェイト部材の第一の部分の少なくともいくらかがクラブヘッドボディ部材の外側に位置する、請求項29記載のゴルフクラブ。
【請求項31】
第一の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びる、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項32】
第二の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項33】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項34】
ウェイト部材が、アイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合したブリッジ部材を含む、請求項33記載のゴルフクラブ。
【請求項35】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項36】
クラブヘッドボディ部材が突出ボス要素を含み、かつウェイト部材が、該突出ボス要素を受けるための、その中に画定されたレセプタクルを含む、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項37】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成し、該アイアンゴルフクラブヘッドが該クラブヘッドボディ部材の後部の周囲で周辺部加重されており、かつ突出ボス要素が周辺部加重構造の一部分から延び、ならびに、ウェイト部材が、該突出ボス要素と係合したブリッジ部材を含む、請求項36記載のゴルフクラブ。
【請求項38】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材に対して前後方向に移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項39】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項40】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材の前後方向に対して鋭角で移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項41】
クラブヘッドボディ部材と係合した第二のウェイト部材をさらに含み、該第二のウェイト部材が、第三の位置と第四の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができる、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項42】
ウェイト部材と取り外し可能に係合するためのウェイト係合システムを含む、クラブヘッドボディ部材、
該クラブヘッドボディ部材と取り外し可能に係合するための第一のクラブヘッド係合システムを含み、該クラブヘッドボディ部材に取り付けられると、第一の全体的外部形状の少なくとも一部分をクラブヘッドに提供する、第一のウェイト部材、および
該クラブヘッドボディ部材と取り外し可能に係合するための第二のクラブヘッド係合システムを含み、該クラブヘッドボディ部材に取り付けられると、該第一の全体的外部形状とは異なる第二の全体的外部形状の少なくとも一部分を該クラブヘッドに提供する、第二のウェイト部材
を含む、ゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項43】
ウェイト係合システムが第一または第二のウェイト部材の一方と摺動可能に係合する、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項44】
ウェイト係合システムが、クラブヘッドボディ部材から延びるレールを含む、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項45】
第一および第二のクラブヘッド係合システムそれぞれがその中に、レールの少なくとも一部分を受けることができるレセプタクルを含む、請求項44記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項46】
第一および第二のクラブヘッド係合システムそれぞれが、それぞれのウェイト部材から延びるレールを含む、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項47】
ウェイト係合システムがその中に、レールの少なくとも一部分を受けることができるレセプタクルを含む、請求項46記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項48】
第一および第二のウェイト部材の少なくとも一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に挿入可能である、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項49】
第一または第二のウェイト部材の一方をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に保持するための固定システムをさらに含む、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項50】
第二のウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びるように第二のクラブヘッド係合システムが配設されている、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項51】
第二のウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びるように第二のクラブヘッド係合システムが配設されている、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項52】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項53】
第一のウェイト部材が、アイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合可能なブリッジ部材を形成する、請求項52記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項54】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項55】
第一および第二のウェイト部材がウッドゴルフクラブヘッドの後部と別々に係合可能である、請求項54記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項56】
ウェイト係合システムが突出ボス要素を含み、第一のウェイト部材が、該突出ボス要素を受けるための、その中に画定された第一のレセプタクルを含み、かつ第二のウェイト部材が、該突出ボス要素を受けるための、その中に画定された第二のレセプタクルを含む、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項57】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成し、該アイアンゴルフクラブヘッドが、クラブヘッドボディ部材の後部の周囲で周辺部加重されており、かつ突出ボス要素が周辺部加重構造の一部分から延び、ならびに、第一のウェイト部材が、該突出ボス要素と係合可能なブリッジ部材を含む、請求項56記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項58】
ゴルフクラブヘッドを形成する方法であって、
クラブヘッドボディ部材を提供する段階、および
ウェイト部材を該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合させる段階
を含み、該ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で移動して、それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるように該クラブヘッドボディ部材と係合する、方法。
【請求項59】
ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で回転可能であるようにクラブヘッドボディ部材と係合する、請求項58記載の方法。
【請求項60】
ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で摺動可能であるようにクラブヘッドボディ部材と係合する、請求項58記載の方法。
【請求項61】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材とウェイト部材との間に延びるレールに沿って摺動可能である、請求項60記載の方法。
【請求項62】
ウェイト部材の一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に入る、請求項60記載の方法。
【請求項63】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階をさらに含む、請求項58記載の方法。
【請求項64】
第一の位置で係合すると、ウェイト部材の少なくとも第一の部分がクラブヘッドボディ部材の内部に位置する、請求項58記載の方法。
【請求項65】
第二の位置で係合すると、ウェイト部材の第一の部分の少なくともいくらかがクラブヘッドボディ部材の外側に位置する、請求項64記載の方法。
【請求項66】
第一の位置で係合すると、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びる、請求項58記載の方法。
【請求項67】
第二の位置で係合すると、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項58記載の方法。
【請求項68】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項58記載の方法。
【請求項69】
係合させる段階が、ウェイト部材をアイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合させる段階を含み、該ウェイト部材がブリッジ部材を含む、請求項68記載の方法。
【請求項70】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項58記載の方法。
【請求項71】
係合させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材の後部と係合させる段階を含む、請求項58記載の方法。
【請求項72】
係合させる段階が、クラブヘッドボディ部材とともに含まれる突出ボス要素をウェイト部材中に画定されたレセプタクルに挿入する段階を含む、請求項58記載の方法。
【請求項73】
ウェイト部材を第一および第二の位置の間で移動させる段階をさらに含む、請求項58記載の方法。
【請求項74】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して前後方向に移動させる段階を含む、請求項73記載の方法。
【請求項75】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に移動させる段階を含む、請求項73記載の方法。
【請求項76】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材の前後方向に対して鋭角で移動させる段階を含む、請求項73記載の方法。
【請求項77】
第二のウェイト部材をクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合させる段階をさらに含み、該第二のウェイト部材が、第三の位置と第四の位置との間で移動して、それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるように該クラブヘッドボディ部材と係合する、請求項58記載の方法。
【請求項78】
ゴルフクラブを製造する方法であって、
クラブヘッドボディ部材、および該クラブヘッドボディ部材と係合し第一の位置と第二の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるウェイト部材を含む、クラブヘッドを提供する段階、ならびに
シャフト部材を該クラブヘッドと係合させる段階
を含む、方法。
【請求項79】
ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で回転可能であるようにクラブヘッドボディ部材と係合する、請求項78記載の方法。
【請求項80】
ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で摺動可能であるようにクラブヘッドボディ部材と係合する、請求項78記載の方法。
【請求項81】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材とウェイト部材との間に延びるレールに沿って摺動可能である、請求項80記載の方法。
【請求項82】
ウェイト部材の一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に入る、請求項80記載の方法。
【請求項83】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階をさらに含む、請求項78記載の方法。
【請求項84】
第一の位置で係合すると、ウェイト部材の少なくとも第一の部分がクラブヘッドボディ部材の内部に位置する、請求項78記載の方法。
【請求項85】
第二の位置で係合すると、ウェイト部材の第一の部分の少なくともいくらかがクラブヘッドボディ部材の外側に位置する、請求項84記載の方法。
【請求項86】
第一の位置で係合すると、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びる、請求項78記載の方法。
【請求項87】
第二の位置で係合すると、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項78記載の方法。
【請求項88】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項78記載の方法。
【請求項89】
係合させる段階が、ウェイト部材をアイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合させる段階を含み、該ウェイト部材がブリッジ部材を含む、請求項88記載の方法。
【請求項90】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項78記載の方法。
【請求項91】
係合させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材の後部と係合させる段階を含む、請求項78記載の方法。
【請求項92】
係合させる段階が、クラブヘッドボディ部材とともに含まれる突出ボス要素をウェイト部材中に画定されたチャンバに挿入する段階を含む、請求項78記載の方法。
【請求項93】
ウェイト部材を第一および第二の位置の間で移動させる段階をさらに含む、請求項78記載の方法。
【請求項94】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して前後方向に移動させる段階を含む、請求項93記載の方法。
【請求項95】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に移動させる段階を含む、請求項93記載の方法。
【請求項96】
クラブヘッドが、クラブヘッドボディ部材と係合した第二のウェイト部材を含み、該第二のウェイト部材が、第三の位置と第四の位置との間で移動して該クラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができる、請求項78記載の方法。
【請求項97】
ゴルフクラブヘッドの加重または慣性モーメント特性を変化させる方法であって、
ウェイト係合システムを含むクラブヘッドボディ部材を提供する段階、および
該ウェイト係合システムと係合したウェイト部材を移動または変化させることによってクラブヘッドの全体的外部形状を変化させる段階
を含む、方法。
【請求項98】
変化させる段階が、ウェイト部材を第一の位置から第二の位置に移動させる段階を含む、請求項97記載の方法。
【請求項99】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して摺動させる段階を含む、請求項98記載の方法。
【請求項100】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から延びるレール上を摺動する、請求項99記載の方法。
【請求項101】
ウェイト部材から延びるレールが、クラブヘッドボディ部材中に画定されたレセプタクルに滑り込む、請求項99記載の方法。
【請求項102】
移動させる段階が、ウェイト部材を第一の位置から第二の位置に回転させる段階を含む、請求項98記載の方法。
【請求項103】
第一の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延び、ならびに、第二の位置において、ウェイト部材が、該クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項102記載の方法。
【請求項104】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階をさらに含む、請求項97記載の方法。
【請求項105】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項97記載の方法。
【請求項106】
ウェイト部材が、アイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合可能なブリッジ部材を形成する、請求項105記載の方法。
【請求項107】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項97記載の方法。
【請求項108】
変化させる段階が、ウェイト部材を取り外す段階、および異なるウェイト部材をクラブヘッドボディ部材と係合させる段階を含む、請求項97記載の方法。
【請求項109】
ウェイト係合システムが突出ボス要素を含み、かつウェイト部材が、該突出ボス要素を受けるための、その中に画定されたレセプタクルを含む、請求項97記載の方法。
【請求項110】
変化させる段階が、ウェイト部材を突出ボス要素から取り外す段階、および第二のウェイト部材を該突出ボス要素と係合させる段階を含む、請求項109記載の方法。
【請求項111】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項110記載の方法。
【請求項112】
アイアンゴルフクラブヘッドが、クラブヘッドボディ部材の後部の周囲で周辺部加重されており、かつ突出ボス要素が周辺部加重構造の一部分から延びる、請求項111記載の方法。
【請求項113】
変化させる段階が、ウェイト部材を突出ボス要素から取り外す段階、該ウェイト部材の向きを変更する段階、および向きを変更した状態で該ウェイト部材を該突出ボス要素と係合させる段階を含む、請求項109記載の方法。
【請求項114】
ウェイト部材がブリッジ部材を含む、請求項113記載の方法。
【請求項115】
変化させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材から取り外す段階、該ウェイト部材の向きを変更する段階、および向きを変更した状態で該ウェイト部材を該クラブヘッドボディ部材と係合させる段階を含む、請求項97記載の方法。
【請求項1】
クラブヘッドボディ部材、および
該クラブヘッドボディ部材と係合し、第一の位置と第二の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるウェイト部材
を含む、ゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
ウェイト部材がクラブヘッドボディ部材と回転可能に係合して第一の位置と第二の位置との間で移動する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
ウェイト部材がクラブヘッドボディ部材と摺動可能に係合して第一の位置と第二の位置との間で移動する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
クラブヘッドボディ部材とウェイト部材との間に延びるレールをさらに含み、該ウェイト部材が該レール上に摺動可能に取り付けられている、請求項3記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
ウェイト部材の一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に延びている、請求項3記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に保持するための固定システムをさらに含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
固定システムが止めねじを含む、請求項6記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
第一の位置において、ウェイト部材の少なくとも第一の部分がクラブヘッドボディ部材の内部に位置する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
第二の位置において、ウェイト部材の第一の部分の少なくともいくらかがクラブヘッドボディ部材の外側に位置する、請求項8記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
第一の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びる、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
第二の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
ウェイト部材が、アイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合したブリッジ部材を含む、請求項12記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
ウッドゴルフクラブヘッドがドライバである、請求項14記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
ウッドゴルフクラブヘッドがフェアウェイウッドである、請求項14記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
クラブヘッドボディ部材が突出ボス要素を含み、かつウェイト部材が、第一の突出ボス要素を受けるための、その中に画定されたレセプタクルを含む、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成し、該アイアンゴルフクラブヘッドが該クラブヘッドボディ部材の後部の周囲で周辺部加重され、かつ突出ボス要素が周辺部加重構造の一部分から延び、ならびに、ウェイト部材が該突出ボス要素と係合したブリッジ部材を含む、請求項17記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材に対して前後方向に移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項21】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材の前後方向に対して鋭角で移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項22】
クラブヘッドボディ部材と係合した第二のウェイト部材をさらに含み、該第二のウェイト部材が、第三の位置と第四の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができる、請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項23】
クラブヘッドボディ部材、
該クラブヘッドボディ部材と係合し、第一の位置と第二の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるウェイト部材、および
該クラブヘッドボディ部材と係合したシャフト部材
を含む、ゴルフクラブ。
【請求項24】
ウェイト部材がクラブヘッドボディ部材と回転可能に係合して第一の位置と第二の位置との間で移動する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項25】
ウェイト部材がクラブヘッドボディ部材と摺動可能に係合して第一の位置と第二の位置との間で移動する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項26】
クラブヘッドボディ部材とウェイト部材との間に延びるレールをさらに含み、該ウェイト部材が該レール上に摺動可能に取り付けられている、請求項25記載のゴルフクラブ。
【請求項27】
ウェイト部材の一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に延びている、請求項25記載のゴルフクラブ。
【請求項28】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に保持するための固定システムをさらに含む、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項29】
第一の位置において、ウェイト部材の少なくとも第一の部分がクラブヘッドボディ部材の内部に位置する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項30】
第二の位置において、ウェイト部材の第一の部分の少なくともいくらかがクラブヘッドボディ部材の外側に位置する、請求項29記載のゴルフクラブ。
【請求項31】
第一の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びる、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項32】
第二の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項33】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項34】
ウェイト部材が、アイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合したブリッジ部材を含む、請求項33記載のゴルフクラブ。
【請求項35】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項36】
クラブヘッドボディ部材が突出ボス要素を含み、かつウェイト部材が、該突出ボス要素を受けるための、その中に画定されたレセプタクルを含む、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項37】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成し、該アイアンゴルフクラブヘッドが該クラブヘッドボディ部材の後部の周囲で周辺部加重されており、かつ突出ボス要素が周辺部加重構造の一部分から延び、ならびに、ウェイト部材が、該突出ボス要素と係合したブリッジ部材を含む、請求項36記載のゴルフクラブ。
【請求項38】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材に対して前後方向に移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項39】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項40】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材の前後方向に対して鋭角で移動可能であるように該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合している、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項41】
クラブヘッドボディ部材と係合した第二のウェイト部材をさらに含み、該第二のウェイト部材が、第三の位置と第四の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができる、請求項23記載のゴルフクラブ。
【請求項42】
ウェイト部材と取り外し可能に係合するためのウェイト係合システムを含む、クラブヘッドボディ部材、
該クラブヘッドボディ部材と取り外し可能に係合するための第一のクラブヘッド係合システムを含み、該クラブヘッドボディ部材に取り付けられると、第一の全体的外部形状の少なくとも一部分をクラブヘッドに提供する、第一のウェイト部材、および
該クラブヘッドボディ部材と取り外し可能に係合するための第二のクラブヘッド係合システムを含み、該クラブヘッドボディ部材に取り付けられると、該第一の全体的外部形状とは異なる第二の全体的外部形状の少なくとも一部分を該クラブヘッドに提供する、第二のウェイト部材
を含む、ゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項43】
ウェイト係合システムが第一または第二のウェイト部材の一方と摺動可能に係合する、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項44】
ウェイト係合システムが、クラブヘッドボディ部材から延びるレールを含む、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項45】
第一および第二のクラブヘッド係合システムそれぞれがその中に、レールの少なくとも一部分を受けることができるレセプタクルを含む、請求項44記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項46】
第一および第二のクラブヘッド係合システムそれぞれが、それぞれのウェイト部材から延びるレールを含む、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項47】
ウェイト係合システムがその中に、レールの少なくとも一部分を受けることができるレセプタクルを含む、請求項46記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項48】
第一および第二のウェイト部材の少なくとも一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に挿入可能である、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項49】
第一または第二のウェイト部材の一方をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に保持するための固定システムをさらに含む、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項50】
第二のウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びるように第二のクラブヘッド係合システムが配設されている、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項51】
第二のウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びるように第二のクラブヘッド係合システムが配設されている、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項52】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項53】
第一のウェイト部材が、アイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合可能なブリッジ部材を形成する、請求項52記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項54】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項55】
第一および第二のウェイト部材がウッドゴルフクラブヘッドの後部と別々に係合可能である、請求項54記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項56】
ウェイト係合システムが突出ボス要素を含み、第一のウェイト部材が、該突出ボス要素を受けるための、その中に画定された第一のレセプタクルを含み、かつ第二のウェイト部材が、該突出ボス要素を受けるための、その中に画定された第二のレセプタクルを含む、請求項42記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項57】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成し、該アイアンゴルフクラブヘッドが、クラブヘッドボディ部材の後部の周囲で周辺部加重されており、かつ突出ボス要素が周辺部加重構造の一部分から延び、ならびに、第一のウェイト部材が、該突出ボス要素と係合可能なブリッジ部材を含む、請求項56記載のゴルフクラブヘッド加重システム。
【請求項58】
ゴルフクラブヘッドを形成する方法であって、
クラブヘッドボディ部材を提供する段階、および
ウェイト部材を該クラブヘッドボディ部材と移動可能に係合させる段階
を含み、該ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で移動して、それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるように該クラブヘッドボディ部材と係合する、方法。
【請求項59】
ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で回転可能であるようにクラブヘッドボディ部材と係合する、請求項58記載の方法。
【請求項60】
ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で摺動可能であるようにクラブヘッドボディ部材と係合する、請求項58記載の方法。
【請求項61】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材とウェイト部材との間に延びるレールに沿って摺動可能である、請求項60記載の方法。
【請求項62】
ウェイト部材の一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に入る、請求項60記載の方法。
【請求項63】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階をさらに含む、請求項58記載の方法。
【請求項64】
第一の位置で係合すると、ウェイト部材の少なくとも第一の部分がクラブヘッドボディ部材の内部に位置する、請求項58記載の方法。
【請求項65】
第二の位置で係合すると、ウェイト部材の第一の部分の少なくともいくらかがクラブヘッドボディ部材の外側に位置する、請求項64記載の方法。
【請求項66】
第一の位置で係合すると、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びる、請求項58記載の方法。
【請求項67】
第二の位置で係合すると、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項58記載の方法。
【請求項68】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項58記載の方法。
【請求項69】
係合させる段階が、ウェイト部材をアイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合させる段階を含み、該ウェイト部材がブリッジ部材を含む、請求項68記載の方法。
【請求項70】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項58記載の方法。
【請求項71】
係合させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材の後部と係合させる段階を含む、請求項58記載の方法。
【請求項72】
係合させる段階が、クラブヘッドボディ部材とともに含まれる突出ボス要素をウェイト部材中に画定されたレセプタクルに挿入する段階を含む、請求項58記載の方法。
【請求項73】
ウェイト部材を第一および第二の位置の間で移動させる段階をさらに含む、請求項58記載の方法。
【請求項74】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して前後方向に移動させる段階を含む、請求項73記載の方法。
【請求項75】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に移動させる段階を含む、請求項73記載の方法。
【請求項76】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材の前後方向に対して鋭角で移動させる段階を含む、請求項73記載の方法。
【請求項77】
第二のウェイト部材をクラブヘッドボディ部材と移動可能に係合させる段階をさらに含み、該第二のウェイト部材が、第三の位置と第四の位置との間で移動して、それにより、クラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるように該クラブヘッドボディ部材と係合する、請求項58記載の方法。
【請求項78】
ゴルフクラブを製造する方法であって、
クラブヘッドボディ部材、および該クラブヘッドボディ部材と係合し第一の位置と第二の位置との間で移動してクラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができるウェイト部材を含む、クラブヘッドを提供する段階、ならびに
シャフト部材を該クラブヘッドと係合させる段階
を含む、方法。
【請求項79】
ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で回転可能であるようにクラブヘッドボディ部材と係合する、請求項78記載の方法。
【請求項80】
ウェイト部材が、第一の位置と第二の位置との間で摺動可能であるようにクラブヘッドボディ部材と係合する、請求項78記載の方法。
【請求項81】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材とウェイト部材との間に延びるレールに沿って摺動可能である、請求項80記載の方法。
【請求項82】
ウェイト部材の一部分がクラブヘッドボディ部材の内部に摺動可能に入る、請求項80記載の方法。
【請求項83】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階をさらに含む、請求項78記載の方法。
【請求項84】
第一の位置で係合すると、ウェイト部材の少なくとも第一の部分がクラブヘッドボディ部材の内部に位置する、請求項78記載の方法。
【請求項85】
第二の位置で係合すると、ウェイト部材の第一の部分の少なくともいくらかがクラブヘッドボディ部材の外側に位置する、請求項84記載の方法。
【請求項86】
第一の位置で係合すると、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延びる、請求項78記載の方法。
【請求項87】
第二の位置で係合すると、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項78記載の方法。
【請求項88】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項78記載の方法。
【請求項89】
係合させる段階が、ウェイト部材をアイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合させる段階を含み、該ウェイト部材がブリッジ部材を含む、請求項88記載の方法。
【請求項90】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項78記載の方法。
【請求項91】
係合させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材の後部と係合させる段階を含む、請求項78記載の方法。
【請求項92】
係合させる段階が、クラブヘッドボディ部材とともに含まれる突出ボス要素をウェイト部材中に画定されたチャンバに挿入する段階を含む、請求項78記載の方法。
【請求項93】
ウェイト部材を第一および第二の位置の間で移動させる段階をさらに含む、請求項78記載の方法。
【請求項94】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して前後方向に移動させる段階を含む、請求項93記載の方法。
【請求項95】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対してヒール−トウ方向に移動させる段階を含む、請求項93記載の方法。
【請求項96】
クラブヘッドが、クラブヘッドボディ部材と係合した第二のウェイト部材を含み、該第二のウェイト部材が、第三の位置と第四の位置との間で移動して該クラブヘッドの全体的外部形状を変化させることができる、請求項78記載の方法。
【請求項97】
ゴルフクラブヘッドの加重または慣性モーメント特性を変化させる方法であって、
ウェイト係合システムを含むクラブヘッドボディ部材を提供する段階、および
該ウェイト係合システムと係合したウェイト部材を移動または変化させることによってクラブヘッドの全体的外部形状を変化させる段階
を含む、方法。
【請求項98】
変化させる段階が、ウェイト部材を第一の位置から第二の位置に移動させる段階を含む、請求項97記載の方法。
【請求項99】
移動させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して摺動させる段階を含む、請求項98記載の方法。
【請求項100】
ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から延びるレール上を摺動する、請求項99記載の方法。
【請求項101】
ウェイト部材から延びるレールが、クラブヘッドボディ部材中に画定されたレセプタクルに滑り込む、請求項99記載の方法。
【請求項102】
移動させる段階が、ウェイト部材を第一の位置から第二の位置に回転させる段階を含む、請求項98記載の方法。
【請求項103】
第一の位置において、ウェイト部材が、クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面に向かう方向に延び、ならびに、第二の位置において、ウェイト部材が、該クラブヘッドボディ部材から、少なくとも部分的に該クラブヘッドボディ部材の前面から離れる方向に延びる、請求項102記載の方法。
【請求項104】
ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材に対して定位置に固定する段階をさらに含む、請求項97記載の方法。
【請求項105】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項97記載の方法。
【請求項106】
ウェイト部材が、アイアンゴルフクラブヘッドの後部と係合可能なブリッジ部材を形成する、請求項105記載の方法。
【請求項107】
クラブヘッドボディ部材がウッドゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項97記載の方法。
【請求項108】
変化させる段階が、ウェイト部材を取り外す段階、および異なるウェイト部材をクラブヘッドボディ部材と係合させる段階を含む、請求項97記載の方法。
【請求項109】
ウェイト係合システムが突出ボス要素を含み、かつウェイト部材が、該突出ボス要素を受けるための、その中に画定されたレセプタクルを含む、請求項97記載の方法。
【請求項110】
変化させる段階が、ウェイト部材を突出ボス要素から取り外す段階、および第二のウェイト部材を該突出ボス要素と係合させる段階を含む、請求項109記載の方法。
【請求項111】
クラブヘッドボディ部材がアイアンゴルフクラブヘッドの少なくとも一部分を形成する、請求項110記載の方法。
【請求項112】
アイアンゴルフクラブヘッドが、クラブヘッドボディ部材の後部の周囲で周辺部加重されており、かつ突出ボス要素が周辺部加重構造の一部分から延びる、請求項111記載の方法。
【請求項113】
変化させる段階が、ウェイト部材を突出ボス要素から取り外す段階、該ウェイト部材の向きを変更する段階、および向きを変更した状態で該ウェイト部材を該突出ボス要素と係合させる段階を含む、請求項109記載の方法。
【請求項114】
ウェイト部材がブリッジ部材を含む、請求項113記載の方法。
【請求項115】
変化させる段階が、ウェイト部材をクラブヘッドボディ部材から取り外す段階、該ウェイト部材の向きを変更する段階、および向きを変更した状態で該ウェイト部材を該クラブヘッドボディ部材と係合させる段階を含む、請求項97記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2011−509748(P2011−509748A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543158(P2010−543158)
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2009/030251
【国際公開番号】WO2009/091636
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月7日(2009.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2009/030251
【国際公開番号】WO2009/091636
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
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