説明

距離計測装置、距離計測方法および距離計測プログラム

【課題】信頼性の高い距離情報を取得すること。
【解決手段】本発明にかかる距離計測装置1は、撮像部10から出力された画像信号群に基づいて撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する演算部21と、演算部21による演算値の信頼度を取得する信頼度取得部22と、信頼度が評価基準を満たしていない演算値をレーダ60の検出値で置き換える補間部31と、信頼度が評価基準を満たしていない演算値に対応する範囲をレーダ60の検出範囲として設定する検出範囲設定部32と、検出範囲設定部32が設定した検出範囲内に位置する物体までの距離を検出するレーダ60とを備える。本発明にかかる距離計測装置1によれば、信頼度が評価基準値を満たしていない演算値を、精度の高いレーダ60の検出値で置き換えた距離データを出力するため、信頼性の高い距離情報を取得することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、所定の撮像視野内に位置する物体までの距離を計測する距離計測装置、距離計測方法および距離計測プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の大衆化にともない、車両に搭載される各種装置が実用化されている。このような車両搭載用装置として、自車両と先行車両との車間距離を計測し、計測した車間距離に基づいて警報出力などの各種処理を行なう距離計測装置がある。
【0003】
従来から、このような距離計測装置として、イメージセンサを有する光学式の距離計測装置が提案されている(特許文献1参照)。この距離計測装置は、左右二つのレンズと、これら左右のレンズにそれぞれ対応するイメージセンサを有する撮像部を備える。そして、イメージセンサから出力されたそれぞれの画像のうち、一方の画像の中から、他方の画像における任意の画像信号と整合する画像信号を検出し、検出した画像信号における移動量をもとに、三角測量の原理を用いて対象物までの距離を演算する。
【0004】
【特許文献1】特公昭63−46363号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の距離計測装置では、演算した距離値の信頼度は、任意の画像信号と検出された画像信号との整合度の高低に左右されていた。すなわち、任意の画像信号との整合度が低い画像信号に基づいて演算した距離値は、信頼度が低くならざるを得なかった。このため、従来の距離計測装置から信頼性の低い演算値を含む距離情報が出力された場合、このような距離情報を用いて警報出力などの各種処理を正確に行なうことができないという問題があった。
【0006】
この発明は、上記した従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、光学式の距離計測装置において、信頼性の高い距離情報を取得することができる距離計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる距離計測装置は、所定の撮像視野を有し、前記撮像視野に対応する画像信号群を生成する撮像手段と、前記画像信号群に基づいて前記撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する演算手段と、少なくとも前記撮像視野を含む検出可能範囲を有し、該検出可能範囲内に位置する物体までの距離を検出する検出手段と、前記演算手段による演算値の信頼度を取得する信頼度取得手段と、前記信頼度取得手段によって取得された前記信頼度が評価基準を満たしていない前記演算値を、該演算値に対応する前記検出手段の検出値で置き換えて、距離データを出力する補間手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、この発明にかかる距離計測装置は、前記補間手段は、前記信頼度が前記評価基準を満たしていない前記演算値に対応する範囲を前記検出手段の検出範囲として設定し、前記検出手段は、前記検出範囲内に位置する物体までの距離を検出することを特徴とする。
【0009】
また、この発明にかかる距離計測装置は、前記撮像手段は、第1の光路を介して撮像した第1の前記画像信号群と、第2の光路を介して撮像した第2の前記画像信号群とを生成し、前記演算手段は、前記第2の画像信号群の中から前記第1の画像信号群の任意の画像信号と整合する画像信号を検出し、検出した画像信号における前記任意の画像信号からの移動量に基づいて前記撮像視野内に位置する物体までの距離を演算することを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる距離計測装置は、前記信頼度取得手段は、前記任意の画像信号と前記検出した画像信号との整合度を前記信頼度として取得することを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる距離計測装置は、前記撮像手段は、一対の光学系と、一対の光学系が出力する光信号を電気信号に変換する一対の撮像素子と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる距離計測装置は、前記撮像手段は、一対の導光光学系と、各導光光学系に対応する撮像領域を有し各導光光学系が導いた光信号を各撮像領域において電気信号に変換する撮像素子と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる距離計測装置は、当該距離計測装置は、車両に搭載されることを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかる距離計測方法は、所定の撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する距離計測方法において、前記撮像視野に対応する画像信号群を生成する撮像ステップと、前記画像信号群に基づいて前記撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する演算ステップと、前記演算ステップにおける演算値の信頼度を取得する信頼度取得ステップと、少なくとも前記撮像視野を含む検出可能範囲内に位置する物体までの距離を検出する検出ステップと、前記信頼度取得ステップにおける前記信頼度が評価基準を満たしていない前記演算値を、該演算値に対応する前記検出ステップにおける検出値で置き換えて、距離データを生成する補間ステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、この発明にかかる距離計測プログラムは、所定の撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する距離計測プログラムにおいて、前記撮像視野に対応する画像信号群を生成する撮像手順と、前記画像信号群に基づいて前記撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する演算手順と、前記演算手順における演算値の信頼度を取得する信頼度取得手順と、少なくとも前記撮像視野を含む検出可能範囲内に位置する物体までの距離を検出する検出手順と、前記信頼度取得手順における前記信頼度が評価基準を満たしていない前記演算値を、該演算値に対応する前記検出手順における検出値で置き換えて、距離データを生成する補間手順と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明にかかる距離計測装置によれば、演算手段が演算した演算値の信頼度を取得する信頼度取得手段と、信頼度取得手段が取得した信頼度が評価基準を満たしていない演算値を検出手段における検出値で置き換える補間手段とを備えることによって、信頼性の高い距離情報を取得することができ、この距離情報に基づいて、各種処理における警報出力などの安全運転支援処理を正確に行なうことが可能となる。また、本発明にかかる距離計測方法および距離計測プログラムを用いることによって、信頼性の高い距離情報を取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態である距離計測装置について、車両に搭載される距離計測装置を例として説明する。この距離計測装置が出力する距離情報に基づいて他の装置などによる各種安全運転支援処理が行なわれる。なお、この実施の形態により、この発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
【0018】
まず、実施の形態にかかる距離計測装置について説明する。本実施の形態にかかる距離計測装置は、所定の画像信号群を用いて演算された距離演算値の信頼度を求め、信頼度が所定の評価基準を満たしていない距離演算値をレーダの検出値で置き換える。図1は、本実施の形態にかかる距離情報装置の概略構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態にかかる距離計測装置1は、所定の撮像視野を有し、この撮像視野に対応する画像信号群を生成する撮像部10と、撮像部10が生成した画像信号群に基づいて撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する距離演算部20と、距離計測装置を構成する各構成部の各処理および各動作を制御する制御部30と、距離情報を含む各種情報を出力する出力部40と、距離情報を含む各種情報を記憶する記憶部50と、少なくとも撮像部10における撮像視野を含む検出可能範囲を有し、この検出可能範囲内に位置する物体までの距離を検出するレーダ60とを備える。撮像部10と、距離演算部20と、出力部40と、記憶部50と、レーダ60とは、制御部30に電気的に接続される。距離演算部20は、演算部21と信頼度取得部22とメモリ23とを備える。また、制御部30は、検出範囲設定部32を有する補間部31を備える。
【0020】
撮像部10は、右カメラ11aと左カメラ11bとを備える。右カメラ11aおよび左カメラ11bは、それぞれの撮像視野に対応した画像信号群を出力する。右カメラ11aおよび左カメラ11bは、それぞれ、レンズ12a,12bと、撮像素子13a,13bと、アナログ/デジタル(A/D)変換部14a,14bと、フレームメモリ15a,15bとを備える。レンズ12a,12bは、所定の視野角から入射する光を集光する。レンズ12a,12bにそれぞれ対応して配置される撮像素子13a,13bは、CCDまたはCMOSなどによって実現され、レンズ12a,12bを透過した光を検知してアナログ画像信号に変換する。A/D変換部14a,14bは、撮像素子13a,13bから出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。フレームメモリ15a,15bは、A/D変換部14a,14bから出力されたデジタル画像信号を記憶し、1枚の撮像画像に対応するデジタル画像信号群を、撮像視野に対応する画像信号群として随時出力する。
【0021】
距離演算部20は、撮像部10から出力された画像信号群を処理して、撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する演算部21と、演算部21による演算値の信頼度を取得する信頼度取得部22と、撮像部10から出力された画像信号群、演算部21が演算した演算値、信頼度取得部22が取得した信頼度などを記憶するメモリ23とを備える。
【0022】
演算部21は、ステレオ法を用いて、撮像部10から出力された画像信号群に基づいて撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する。演算部21は、右カメラ11aから出力された右画像信号群の中から、左カメラ11bから出力された左画像信号群中における任意の画像信号と整合する画像信号を検出し、検出した画像信号における任意の画像信号からの移動量Iをもとに、三角測量の原理によって距離を演算する。ここで述べた移動量は、一般的に言われる視差量を示す。演算部21は、以下の(1)式を用いて、撮像部10から対象物体である車両Cまでの距離Rを求める。(1)式において、fはレンズ12a,12bの焦点距離であり、Lはレンズ12a,12bの光軸間の幅である。また、移動量Iは、移動した画素の数と画素ピッチとをもとに求めてもよい。
R=f・L/I・・・(1)
演算部21は、各画像信号に対応した距離Rを演算し、距離演算部20は、演算値と撮像視野内における位置情報とをそれぞれ対応させた演算データ51を制御部30に出力する。なお、ここでは簡単のため、平行ステレオで説明したが、光軸が角度を持って交差したり、焦点距離がおのおの違う、撮像素子とレンズの位置関係が異なる等をキャリブレーションし、レクティフィケーションにより補正し、演算処理による平行ステレオを実現しても良い。
【0023】
ここで、演算部21は、左画像信号群の演算対象である画像信号を通過する任意の直線と同一直線上に位置する右画像信号群の各画像信号と、演算対象である画像信号とを順次比較することによって、右画像信号群の中から演算対象である画像信号と最も整合する画像信号を検出する。具体的には、左画像信号群において演算対象である画像信号を中心とした局所領域を設け、この局所領域と同様の領域を右画像信号群に設ける。そして、右画像信号群における局所領域を前述した直線上で走査しながら、左画像信号群における局所領域との整合度が最も高い局所領域を探索する。この探索の結果、整合度が最も高い局所領域の中心に位置する画像信号を、演算対象である画像信号と最も整合する画像信号として検出することができる。演算部21は、整合度として、局所領域内の画素信号間の差の2乗和であるSSD(Sum of Squared Difference)を算出している。演算部21は、局所領域を探索するごとにSSDを算出し、最小値であるSSDを有する局所領域の中心に位置する画像信号を、演算対象である画像信号と最も整合する画像信号として検出する。
【0024】
信頼度取得部22は、演算部21が画像信号ごとに算出した整合度を信頼度として取得し、距離演算部20は、取得した信頼度と撮像視野内における位置情報とをそれぞれ対応させた信頼度データ52を制御部30に出力する。
【0025】
制御部30は、記憶部50に記憶された処理プログラムを実行するCPUなどによって実現され、撮像部10と距離演算部20と出力部40と記憶部50とレーダ60との各処理または動作を制御する。制御部30は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行うとともに、これらの情報に対して所定の情報処理を行う。
【0026】
補間部31は、距離演算部20から出力された演算データ51と信頼度データ52とをもとに、演算データ51のうち、信頼度が所定の評価基準を満たしていない演算値を、この演算値に対応するレーダ60の検出値で置き換え、距離データ54として出力する。検出範囲設定部32は、演算データ51と信頼度データ52とをもとに、信頼度が評価基準を満たしていない演算値に対応する範囲を求め、この範囲をレーダ60の検出範囲として設定する。制御部30は、レーダ60に対して、検出範囲設定部32が設定した検出範囲内に位置する物体の距離を検出する検出処理を指示する。この結果、レーダ60から出力された検出データ53は、検出範囲設定部32が設定した検出範囲の検出結果となる。補間部31は、このレーダ60から出力された検出データ53を用いて、演算データ51のうち、信頼度が評価基準を満たしていない演算値を、この演算値に対応するレーダ60の検出値で置き換えている。レーダ60の検出値は、精度の高い値であるため、信頼度が評価基準を満たしていない演算値がレーダ60の検出値で置き換えられた距離データ54は、必要とされる信頼性を備えたものであると考えられる。なお、所定の評価基準は、距離計測装置1から出力される距離データ54に対して要求される信頼性をもとに定められる。
【0027】
出力部40は、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイなどによって実現され、距離情報に加え撮像部10が撮像した画像などの各種表示情報を表示出力する。また、出力部40は、スピーカをさらに備え、距離情報のほか、先行する車両Cと接近した旨を報知させる警告音声などの各種音声情報を出力する。
【0028】
記憶部50は、処理プログラム等の各種情報が予め記憶されたROMと、各処理の演算パラメータ、各種構成部位から出力された各種情報、書込情報、あるいは音声情報等を記憶するRAMとを備える。記憶部50は、距離演算部20から出力された演算データ51および信頼度データ52、レーダ60から出力された検出データ53、補間部31から出力された距離データ54などの各種情報を記憶する。
【0029】
レーダ60は、制御部30の制御のもと、検出可能範囲のうち、検出範囲設定部32が設定した検出範囲内に位置する物体までの距離を検出する。レーダ60は、所定の発信波を送信し、この発信波が物体表面で反射した反射波を受信して、発信状態および受信状態をもとに、レーダ60から発信波を反射した物体までの距離と、この物体が位置する方向とを検出する。レーダ60は、発信波の送信角度、反射波の入射角度、反射波の受信強度、発信波を送信してから反射波を受信するまでの時間、反射波の周波数変化などをもとに、距離計測装置1から発信波を反射した物体までの距離を検出する。レーダ60は、検出範囲内に位置する物体までの検出距離値と、検出範囲内における位置情報とを対応させた検出データ53を制御部30に出力する。レーダ60は、発信波として、レーザ光、赤外線またはミリ波を送信する。
【0030】
つぎに、距離計測装置1が行なう処理動作のうち、距離演算部20が距離データ54を出力するまでの処理動作について説明する。図2は、距離計測装置1において、距離演算部20が距離データ54の出力を完了するまでの処理手順を示すフローチャートである。
【0031】
図2に示すように、まず、制御部30は、撮像部10に対して撮像処理を指示し、撮像部10は、制御部30の制御のもと、所定の撮像視野を撮像する撮像処理を行ない(ステップS102)、右カメラ11aおよび左カメラ11bはそれぞれ画像信号群を出力する。
【0032】
制御部30は、距離演算部20に対して、撮像部10から出力された画像信号群を処理して、撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する距離演算処理の指示を行なう。距離演算部20では、制御部30の指示を受け、演算部21は、右カメラ11aおよび左カメラ11bから出力された画像信号群の各画像信号に対して、この画像信号に対応する距離値を演算する距離演算処理を行なう(ステップS104)。また、信頼度取得部22は、演算部21における距離演算処理において、演算対象である画像信号と最も整合する画像信号として検出する際に求められたSSD値の最小値を信頼度として取得する信頼度取得処理を行なう(ステップS106)。
【0033】
その後、演算部21は、撮像部10から出力された画像信号群の全ての画像信号について距離演算処理は終了したか否かを判断する(ステップS108)。演算部21は、全ての画像信号について距離演算処理は終了していないと判断した場合には(ステップS108:No)、ステップS104に進み、次に演算対象となる画像信号に対して距離演算処理を行なう。また、演算部21は、全ての画像信号について距離演算処理は終了したと判断した場合(ステップS108:Yes)、距離演算部20は、制御部30に対して、演算データ51と信頼度データ52とを出力する(ステップS110)。
【0034】
つぎに、制御部30において、補間部31は、信頼度データ52を参照して、各信頼度と評価基準とをそれぞれ比較し、評価基準を満たしていない信頼度はあるか否かを判断する(ステップS112)。
【0035】
補間部31が評価基準を満たしていない信頼度があると判断した場合には(ステップS112:Yes)、検出範囲設定部32は、評価基準を満たしていない信頼度に対応する位置情報をもとに、評価基準を満たしていない信頼度が分布する範囲を求め、この範囲をレーダ60の検出範囲として設定する(ステップS114)。なお、演算データ51では、各演算値と撮像視野内における位置情報とが対応づけられており、また、信頼度データ52では、各演算値における信頼度と、この演算値に対応する撮像視野内における位置情報とが対応づけられている。このため、評価基準を満たしていない信頼度が分布する範囲は、評価基準を満たしていない信頼度を有する演算値に対応する範囲である。したがって、検出範囲設定部32は、評価基準を満たしていない信頼度を有する演算値に対応する範囲をレーダ60の検出範囲として設定することとなる。
【0036】
その後、レーダ60は、制御部30の制御のもと、検出範囲設定部32が設定した検出範囲内に位置する物体までの距離を検出する検出処理を行ない(ステップS116)、検出データ53を出力する。補間部31は、演算データ51の演算値のうち、信頼度が評価基準を満たしていない演算値を、検出データ53におけるレーダ60の検出値で置き換え(ステップS118)、この置き換えたデータを距離データ54として出力する(ステップS120)。
【0037】
また、補間部31は、信頼度データ52を参照した結果、評価基準を満たしていない信頼度がないと判断した場合には(ステップS112:No)、演算データ51の各演算値は、必要とされる信頼度を有するものと考えられるため、演算部21から出力された演算データ51を距離データ54として出力する(ステップS120)。
【0038】
つぎに、図2に示す各処理手順について具体的に説明する。まず、演算部21における距離演算処理(ステップS104)について説明する。図3は、距離演算処理を説明する図であり、右カメラ11aから出力された右画像信号群と左カメラ11bから出力された左画像信号群とを模式的に例示した図である。図3に示すように、まず、演算部21は、左画像信号群16bにおいて、演算対象である画像信号25bを中心とした局所領域B0を設ける。また、演算部21は、右画像信号群16aにおいても、画像信号25bと同位置の基準信号250を中心とした局所領域B0と同範囲の局所領域A0を設ける。その後、演算部21は、整合度であるSSDを順次算出しながら、画像信号25bを通過する任意の直線と同一直線上で局所領域を走査する。この結果、図4の曲線l1に示すような局所領域の移動量変化に対するSSD値変化が得られ、たとえば、SSD値が最小である局所領域A1の中心に位置する画像信号25aが、画像信号25bと最も整合する画像信号として検出される。その後、演算部21は、基準信号250を基準とした移動量I1を求め、(1)式を用いて画像信号25bに対応する距離値を演算する。また、信頼度取得部22は、画像信号25bに対する距離演算処理において算出された各SSD値のうち、最小値であるSSDを信頼度として取得する(ステップS106)。全ての画像信号に対して距離演算処理が行なわれた結果、図5に示すように、各演算値が演算対象であった各画像信号の位置情報と対応づけられた演算データ51aと、図6に示すように、各演算値における信頼度が、演算対象であった各画像信号の位置情報と対応づけられた信頼度データ52aとが距離演算部20から出力される(ステップS110)。
【0039】
補間部31は、信頼度データ52aを参照し、信頼度データ52aの各信頼度が評価基準を満たしているか否かを判断する。この場合、SSD値が信頼度として取得されているため、SSD値が低いほど整合度が高く、信頼度が高いものと考えられる。このため、補間部31は、各信頼度が所定の評価基準Sを超えているか否かを判断する。たとえば、図4に示すように、曲線l1に対応する演算値の信頼度S1は評価基準Sを下回っている。このため、信頼度S1は、必要とされる信頼度を備えているため、信頼度S1に対応する演算値をレーダ60の検出値で置き換える必要がなく、レーダ60による検出を要さない。一方、図4に示す曲線l2に対応する演算値の信頼度S2は、評価基準Sを超えており、必要とされる信頼度を備えていない。このため、信頼度S2に対応する演算値をレーダ60の検出値で置き換える必要があるため、この信頼度S2が分布する範囲をレーダ60で検出する必要がある。
【0040】
このように、補間部31は、各信頼度が評価基準を満たしているか否かを判断し、図6に示すように、評価基準を満たしていない信頼度が分布する低信頼度領域52bを求める。つぎに、検出範囲設定部32は、図7に示すように、検出可能範囲62のうち、補間部31が求めた低信頼度領域52bに対応する領域を、検出範囲63として設定する(ステップS114)。その後、レーダ60は、検出範囲設定部32が設定した検出範囲63内に位置する物体までの距離を検出する検出処理を行なう(ステップS116)。この結果、たとえば、図8に示すように、低信頼度領域に対応する検出範囲の検出値のみが含まれる検出データ53aがレーダ60から出力される。その後、補間部31は、図8に示すように、演算データ51aの演算値のうち、評価基準を満たしていない信頼度を有する演算値が分布する低信頼度領域51bの演算値を、検出データ53aの検出値で置き換えて(ステップS118)、距離データ54aを作成し、出力する(ステップS120)。
【0041】
このように、本実施の形態にかかる距離計測装置1では、演算データの各演算値に対する信頼度を取得し、信頼度が評価基準を満たしていない演算値を、レーダ60の検出値で置き換えた距離情報を出力している。レーダ60の検出値は、距離演算部20において演算された演算値と比較し、信頼度が高いものである。このため、本実施の形態にかかる距離計測装置1によれば、所定の信頼度を満たした信頼性の高い距離情報を取得することができるため、この距離情報に基づく各種安全運転支援処理を正確に行なうことが可能となる。
【0042】
また、本実施の形態では、検出範囲設定部32は、距離演算部20から出力された演算データのうち、信頼度が評価基準を満たしていない演算値が分布する範囲のみをレーダ60の検出範囲として設定している。このため、本実施の形態では、レーダ60が検出可能範囲全てに対して距離値を検出する場合と比較し、検出処理に必要とされる時間を短縮することができ、信頼性の高い距離情報を迅速に取得することが可能となる。
【0043】
なお、本実施の形態では、信頼度として、画像信号間の整合度としてSSD値を算出し、このSSD値を信頼度として取得した場合について説明したが、これに限ることはなく、画像信号間の整合度を示す他の値を算出し、信頼度として取得してもよい。たとえば、局所領域間の画像信号間の差の絶対値の和であるSAD(Sum of Absolute Difference)、または、局所領域内の画像信号間の正規化相互相関であるNCC(Normalized Cross Correlation)を信頼度として取得してもよい。演算部21は、SAD値を算出する場合、SAD値が最小である画像信号を最も整合する画像信号として検出し、信頼度取得部22は、この画像信号に対応するSAD値を信頼度として取得する。補間部31は、信頼度であるSAD値が所定の評価基準を下回った場合に、このSAD値は評価基準を満たすと判断し、所定の評価基準を上回った場合に、このSAD値は評価基準を満たしていないと判断する。また、演算部21は、NCC値を算出する場合、NCC値が最大である画像信号を最も整合する画像信号として検出し、信頼度取得部22は、この画像信号に対応するNCC値を信頼度として取得する。補間部31は、信頼度であるNCC値が所定の評価基準を上回った場合に、このNCC値は評価基準を満たすと判断し、所定の評価基準を下回った場合に、このNCC値は評価基準を満たしていないと判断する。
【0044】
また、本実施の形態では、SSD値の値自体を評価基準と比較した場合について説明したが、これに限らず、局所領域の移動量変化に対するSSD値変化を示す曲線のQ値を信頼度として求め、このQ値が評価基準となる所定値を超えているか否かをもとに評価基準との比較を行なってもよい。たとえば、図9に示す曲線l3のように、Q値が、評価基準Q0以下のQ3である場合には、距離演算処理において検出された画像信号は、隣接する画像信号と比較し、演算対象である画像信号との整合度が際立って高い。このため、この場合に検出された画像信号をもとに演算された演算値は、要求される信頼性を満たすものと考えられる。したがって、曲線l3に対応する演算値は、必要とされる信頼度を備え、演算値をレーダ60の検出値で置き換える必要がない。一方、図9に示す曲線l4のように、Q値が、評価基準Q0を上回るQ4である場合には、距離演算処理において検出された画像信号は、隣接する画像信号と比較し、演算対象である画像信号との間で整合度の差が少ない。ここで、Q値が評価基準Q0を上回る場合には、各処理における処理条件の精度を考慮した場合、検出された画像信号の整合度と隣接する画像信号の整合度との差は微小となり、検出された画像信号が、実際に最も高い整合度を有するとは限らない。このため、Q4であるQ値に対応する画像信号に基づく演算点は、信頼性が低い可能性が高い。したがって、検出範囲設定部32は、曲線l4に対応する演算値に対しては、レーダ60の検出値で置き換える必要があるものと判断して、この演算値に対応する検出範囲を設定する。
【0045】
また、本実施の形態では、信頼度取得部22は、整合度を信頼度として取得した場合について説明したが、信頼度取得部22は、演算対象である画像信号に含まれる色情報を信頼度として取得してもよい。この場合、補間部31は、近傍に位置する画像信号の色情報がほぼ同一である領域を低信頼度領域であると判断し、検出範囲設定部32は、補間部31が判断した低信頼度領域をレーダ60の検出範囲として設定する。演算部21は、図10に示すように、ほぼ同一の色情報を備えた黒色領域19aに含まれる画像信号と整合する画像信号を他方の画像信号群から検出することが困難であるためである。すなわち、他方の画像信号群においても、この黒い路領域19aに対応する領域に含まれる画像信号は同一の色情報を備える。したがって、この領域に分布する画像信号は。ほぼ同等の整合度となり、整合度に差が生じない。この結果、演算部21は、黒色領域19aに含まれる画像信号と整合する画像信号を他方の画像信号群から検出することができない。このため、本実施の形態では、信頼度として取得した色情報をもとに、近傍に位置する画像信号の色情報がほぼ同一である領域、たとえば、図10に示す黒色領域19aおよび白色領域19bを低信頼度領域として求めてもよい。この場合、検出範囲設定部32は、黒色領域19aおよび白色領域19bに対応させてレーダ60の検出範囲を設定し、補間部31は、黒色領域19aおよび白色領域19bにおける演算値をレーダ60の検出値で置き換える。この結果、距離計測装置1は、信頼性の高い距離データを出力することが可能となる。
【0046】
また、本実施の形態では、撮像部10において撮像された画像情報群における位置関係とレーダ60における検出範囲における位置関係との整合は、以下のように予め求めたうえで各処理を行う。たとえば、距離計測装置1は、形状が既知の物体に対して、撮像部10における撮像処理およびレーダ60における検出処理を行い、撮像部10における既知の物体の位置およびレーダ60における既知の物体の位置を求める。その後、距離計測装置1では、最小2乗法などを用いて、撮像部10における既知の物体の位置およびレーダ60における既知の物体の位置の関係を求め、撮像部10において撮像された画像情報群における位置関係とレーダ60における検出範囲における位置関係とを整合する。
【0047】
また、距離計測装置1では、撮像部10の撮像原点とレーダ60の検出原点とがずれている場合があっても、撮像点および検出点から距離計測装置1までの距離が十分に離れていた場合であれば、撮像原点と検出原点とがほぼ重なっているものとみなすことができる。さらに、撮像部10において撮像された画像情報群における位置関係とレーダ60における検出範囲における位置関係との整合が正確に行われている場合には、幾何変換によって、撮像原点と検出原点とのずれを補正することも可能である。
【0048】
また、実施の形態にかかる距離計測装置1では、各画像信号が位置する画素行に各レーダ検出点が所定間隔で位置する場合について説明したが、必ずしも、撮像部10から出力された各画像信号が位置する画素行に各レーダ検出点が存在するとは限らない。この場合、演算制御部21は、評価基準の判断対象となる各画像信号の近傍に位置する複数のレーザ検出点をもとに、一次補間法などを用いて判定対象および修正対象となる各画像信号と同一画素行のレーザ補間値を求め、この補間値を用いて判定処理および修正処理を行えばよい。
【0049】
また、本実施の形態における撮像部として、一対のレンズ12a,12bのそれぞれに対応する一対の撮像素子13a,13bを備えた撮像部10について説明したが、これに限らず、図11に示すように、一対の導光光学系と、各導光光学系に対応する撮像領域を有し各導光光学系が導いた光信号を各撮像領域において電気信号に変換する撮像素子を備えた撮像部110としてもよい(たとえば、本出願人による特開平8−171151参照)。図11に示すように、撮像部110は、一対のミラー111a,111bと、ミラー111a,111bのそれぞれに対応するミラー112a,112bと、レンズ112cと、レンズ112cによって集光された光をアナログ画像信号に変換する撮像素子113と、撮像素子113から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変更するA/D変換部114と、デジタル信号を記憶するフレームメモリ115とを備える。ミラー111a,111bは、車両Cなどの被写体からの光を受光し、ミラー112a,112bは、ミラー111a,111bが受光した光をレンズ112cに反射する。このため、撮像素子113上には、各光学系に対応する画像がそれぞれ結像される。したがって、撮像部110は、図12に示すように、画像116aと画像116bとを含む画像116を出力する。このような画像116a,116bをもとに、距離演算部20において、各画像信号に対応する距離値を演算することが可能である。
【0050】
また、本実施の形態では、複数のカメラを備えた距離計測装置1について説明したが、これに限らず、単数のカメラを備えた距離計測装置に適用してもよい。この場合、距離演算部20は、撮像部から出力された画像信号群をもとに、たとえば、シェイプフロムフォーカス法、シェイプフロムデフォーカス法、シェイプフロムモーション法またはシェイプフロムシェーディング法を用いて撮像視野内の距離を演算する。単数のカメラを備えた距離計測装置においても、上述した処理手順と同様の処理手順を行なうことによって、各演算値に対応する信頼度をもとに、レーダの検出範囲を設定し、信頼度が評価基準を満たしていない演算値をレーダの検出値で置き換え、距離データを出力すればよい。なお、シェイプフロムフォーカス法とは、最もよく合焦したときのフォーカス位置から距離を求める方法である。また、シェイプフロムデフォーカス法とは、合焦距離の異なる複数の画像から相対的なぼけ量を求め、ぼけ量と距離との相関関係をもとに距離を求める方法である。また、シェイプフロムモーション法とは、時間的に連続する複数の画像における所定の特徴点の移動軌跡をもとに物体までの距離を求める方法である。また、シェイプフロムシェーディング法とは、画像における陰影、対象となる物体の反射特性および光源情報をもとに物体までの距離を求める方法である。
【0051】
また、撮像部10は、いわゆる3眼ステレオカメラ構造を構成してもよく、また、いわゆる4眼ステレオカメラ構造を構成してもよい。3眼ステレオカメラ構造または4眼ステレオカメラ構造である撮像部とした場合、3次元再構成処理などを行なうことによって、信頼性が高く、安定した距離演算結果を得ることができる距離計測装置を実現することが可能となる。特に、複数のカメラを2方向の基線長を持つように配置した場合、複数の物体が複雑な構成で配置する場合であっても、3次元再構成処理が可能となり、安定して距離演算結果を得ることができる。また、この場合、一方向の基線長方向にカメラを複数配置するマルチベースライン方式を採用することが可能となり、高精度の距離計測を実現することができる。
【0052】
また、本実施の形態では、レーダ60を備えた距離計測装置1について説明したが、レーダ60に代えて、赤外光または可視光を送信する半導体レーザ素子、発光ダイオードまたはレーザダイオード等の光源と、物体からの反射光を受信するフォトセンサ等の受光素子などによって実現された検出器を備えた距離計測装置であってもよいし、光波、マイクロ波、ミリ波、超音波を利用して反射波の遅れから距離を計測するレーダ型検出器を備えた距離計測装置であってもよい。
【0053】
また、本実施の形態として、車両に搭載される距離計測装置1を例に説明したが、これに限らず、他の移動体に搭載される距離計測装置に対して適用してもよい。また、移動体に搭載される距離計測装置に限らず、たとえば、所定位置に固定した状態で検出範囲内の距離計測を行なう距離計測装置に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】実施の形態にかかる距離計測装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す距離計測装置において距離データの出力を完了するまでの処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図2に示す距離演算処理を説明する図である。
【図4】図2に示す信頼度取得処理を説明する図である。
【図5】図1に示す演算データの一例を示す図である。
【図6】図1に示す信頼度データの一例を示す図である。
【図7】図1に示すレーダの検出可能範囲を説明する図である。
【図8】図1に示す補間部の処理を説明する図である。
【図9】図2に示す信頼度取得処理を説明する図である。
【図10】図1に示す撮像部10から出力された画像信号群の一例を示す図である。
【図11】図1に示す撮像部の概略構成の他の例を示すブロック図である。
【図12】図11に示す撮像部から出力される画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
1 距離計測装置
10、110 撮像部
11a 右カメラ
11b 左カメラ
12a、12b、112c レンズ
13a、13b、113 撮像素子
14a、14b、114 A/D変換部
15a、15b、115 フレームメモリ
16a 右画像信号群
16b 左画像信号群
18 画像信号群
19a 黒色領域
19b 白色領域
20 距離演算部
21 演算部
22 信頼度取得部
23 メモリ
25a、25b 画像信号
250 基準信号
30 制御部
31 補間部
32 検出範囲設定部
40 出力部
50 記憶部
51、51a 演算データ
51b、52b 低信頼度領域
52、52a 信頼度データ
53、53a 検出データ
54、54a 距離データ
60 レーダ
62 検出可能範囲
63 検出範囲
111a、111b、112a、112b ミラー
116、116a、116b 画像
C 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の撮像視野を有し前記撮像視野に対応する画像信号群を生成する撮像手段と、
前記画像信号群に基づいて前記撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する演算手段と、
少なくとも前記撮像視野を含む検出可能範囲を有し、該検出可能範囲内に位置する物体までの距離を検出する検出手段と、
前記演算手段による演算値の信頼度を取得する信頼度取得手段と、
前記信頼度取得手段によって取得された前記信頼度が評価基準を満たしていない前記演算値を、該演算値に対応する前記検出手段の検出値で置き換えて、距離データを出力する補間手段と、
を備えたことを特徴とする距離計測装置。
【請求項2】
前記補間手段は、前記信頼度が前記評価基準を満たしていない前記演算値に対応する範囲を前記検出手段の検出範囲として設定し、
前記検出手段は、前記検出範囲内に位置する物体までの距離を検出することを特徴とする請求項1に記載の距離計測装置。
【請求項3】
前記撮像手段は、第1の光路を介して撮像した第1の前記画像信号群と、第2の光路を介して撮像した第2の前記画像信号群とを生成し、
前記演算手段は、前記第2の画像信号群の中から前記第1の画像信号群の任意の画像信号と整合する画像信号を検出し、検出した画像信号における前記任意の画像信号からの移動量に基づいて前記撮像視野内に位置する物体までの距離を演算することを特徴とする請求項1または2に記載の距離計測装置。
【請求項4】
前記信頼度取得手段は、前記任意の画像信号と前記検出した画像信号との整合度を前記信頼度として取得することを特徴とする請求項3に記載の距離計測装置。
【請求項5】
前記撮像手段は、
一対の光学系と、
一対の光学系が出力する光信号を電気信号に変換する一対の撮像素子と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の距離計測装置。
【請求項6】
前記撮像手段は、
一対の導光光学系と、
各導光光学系に対応する撮像領域を有し各導光光学系が導いた光信号を各撮像領域において電気信号に変換する撮像素子と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の距離計測装置。
【請求項7】
当該距離計測装置は、車両に搭載されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の距離計測装置。
【請求項8】
所定の撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する距離計測方法において、
前記撮像視野に対応する画像信号群を生成する撮像ステップと、
前記画像信号群に基づいて前記撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する演算ステップと、
前記演算ステップにおける演算値の信頼度を取得する信頼度取得ステップと、
少なくとも前記撮像視野を含む検出可能範囲内に位置する物体までの距離を検出する検出ステップと、
前記信頼度取得ステップにおける前記信頼度が評価基準を満たしていない前記演算値を、該演算値に対応する前記検出ステップにおける検出値で置き換えて、距離データを生成する補間ステップと、
を含むことを特徴とする距離計測方法。
【請求項9】
所定の撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する距離計測プログラムにおいて、
前記撮像視野に対応する画像信号群を生成する撮像手順と、
前記画像信号群に基づいて前記撮像視野内に位置する物体までの距離を演算する演算手順と、
前記演算手順における演算値の信頼度を取得する信頼度取得手順と、
少なくとも前記撮像視野を含む検出可能範囲内に位置する物体までの距離を検出する検出手順と、
前記信頼度取得手順における前記信頼度が評価基準を満たしていない前記演算値を、該演算値に対応する前記検出手順における検出値で置き換えて、距離データを生成する補間手順と、
を含むことを特徴とする距離計測プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−322853(P2006−322853A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−147175(P2005−147175)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】