説明

軌道構造およびその施工方法

【課題】良好な防振効果を有しながらも設置が容易な軌道構造およびその施工方法を提供する。
【解決手段】一対のレールを支持するまくらぎ13と、まくらぎを支持するまくらぎ支持部材12と、まくらぎとまくらぎ支持部材とを締着する締着材16とを備えた軌道構造である。まくらぎ支持部材の上部に、レール15に直交するように延在し、両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面12aを有するまくらぎ嵌合溝12bを有する。まくらぎ嵌合溝にまくらぎの下部を、一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面13aを対向させて嵌合させ、支持側の傾斜面と被支持側の傾斜面との間に弾性部材14を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道軌道におけるレールを支持するための軌道構造およびその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道軌道においては、列車走行時の騒音・振動を緩和し設置作業を容易にするための種々の構造が検討されている。
その1つの軌道構造として、まくらぎと、まくらぎの底面を支えるコンクリート等からなるまくらぎ支持部材との間にゴム等の弾性部材を介装したものが知られている。ここで用いられるまくらぎは概略直方体形状で、底面は水平面に沿った平坦状に形成されたものであった(たとえば、特許文献1または特許文献2参照)。
また他の軌道構造として、まくらぎの両端の左右にまくらぎ1本当たり4個の直方体形状の凸部を設け、その凸部の前後、左右および下の面に立体的に弾性部材をかぶせ、まくらぎ本体と凸部を受ける切り欠き形状を有するまくらぎ支持部材に嵌合させるものが知られている。この技術によると、まくらぎとまくらぎ支持部材の間にはレールの延在方向、左右方向および上下方向とも弾性部材が設置されているので良好な防振効果が得られ、またまくらぎとまくらぎ支持部材に対応する嵌合形状があるので設置が容易になる(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平11−140801号公報
【特許文献2】特開平6−49801号公報
【特許文献3】特開平5−287701号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1または特許文献2に記載された軌道構造では、振動の吸収能力は、レール上下方向についてはまくらぎとまくらぎ支持部材との間に弾性部材を挟んでいるので高いが、レールの延在方向は高くない。また特許文献3に記載された軌道構造では、まくらぎを支持する弾性部材の形状が複雑で、弾性部材が成型し難いうえにまくらぎへの弾性部材の設置作業も煩雑になる。
【0004】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、良好な防振効果を有しながらも設置が容易な軌道構造およびその施工方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の軌道構造は、一対のレールを支持するまくらぎと、該まくらぎを支持するまくらぎ支持部材と、前記まくらぎと前記まくらぎ支持部材とを締着する締着材とを備えた軌道構造であって、前記まくらぎ支持部材の上部に、前記レールに直交するように延在し、両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面を有するまくらぎ嵌合溝を有し、該まくらぎ嵌合溝に前記まくらぎの下部を、前記一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面を対向させて嵌合させ、前記支持側の傾斜面と前記被支持側の傾斜面との間に弾性部材を備えたことを特徴としている。
【0006】
この発明に係る軌道構造によれば、まくらぎ支持部材の上部にある、レールに直交するように延在するまくらぎ嵌合溝の両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面と、まくらぎの下部にある一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面との間に弾性部材を備え、まくらぎとまくらぎ支持部材とを締着材で締着している。このためレールの上下方向だけでなく、レールの延在方向の振動の吸収能力にも優れる軌道構造となっている。またまくらぎをまくらぎ支持部材の一対の支持側の傾斜面で囲うように支持しているので、まくらぎを強固に固定することができる。
さらにまくらぎの下部の被支持側の傾斜面とまくらぎ支持部材の上部の支持側の傾斜面とで位置決めするので、まくらぎの設置が容易になる。
【0007】
また、上記の軌道構造において、前記まくらぎの一対の被支持側の傾斜面の下側に配置された両弾性部材の間に隙間を設けることがより好ましいとされている。
【0008】
この発明に係る軌道構造によれば、レールの延在方向に配置された2枚の弾性部材の間に隙間を設けたので、まくらぎとまくらぎ支持部材との嵌合部にたまる水やゴミが、この隙間から自然に排出されるようになる。つまり2枚の弾性部材の間隔が、水やゴミの排出溝として機能する。
【0009】
また、上記の軌道構造において、前記弾性部材を前記レールの直下のみに設置することがより好ましいとされている。
【0010】
この発明に係る軌道構造によれば、高価な弾性部材の使用量を低減させ、安価で施工できる軌道構造となる。
【0011】
また本発明の一対のレールを支持するまくらぎと、該まくらぎを支持するまくらぎ支持部材と、前記まくらぎと前記まくらぎ支持部材とを締着する締着材とを備え、前記まくらぎ支持部材の上部に、前記レールに直交するように延在し、両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面を有するまくらぎ嵌合溝を有し、該まくらぎ嵌合溝に前記まくらぎの下部を、前記一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面を対向させて嵌合させ、前記支持側の傾斜面と前記被支持側の傾斜面との間に弾性部材を備える軌道構造の施工方法であって、前記被支持側の傾斜面または前記支持側の傾斜面のいずれかに予め成型された前記弾性部材を貼り付ける工程と、前記被支持側の傾斜面と前記支持側の傾斜面とを対応させてまくらぎ支持部材の上部のまくらぎ嵌合溝にまくらぎ下部を嵌合させる工程とを有することを特徴としている。
【0012】
この発明に係る軌道構造の施工方法によれば、予め成型された弾性部材をまくらぎの下部の被支持側の傾斜面またはまくらぎ支持部材の上部の支持側の傾斜面に固定した上で、まくらぎの下部の被支持側の傾斜面とまくらぎ支持部材の上部の支持側の傾斜面とを嵌合させるので、弾性部材の位置が安定し設置作業が容易になる。
【0013】
また本発明の軌道構造の施工方法は、一対のレールを支持するまくらぎと、該まくらぎを支持するまくらぎ支持部材と、前記まくらぎと前記まくらぎ支持部材とを締着する締着材とを備え、前記まくらぎ支持部材の上部に、前記レールに直交するように延在し、両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面を有するまくらぎ嵌合溝を有し、該まくらぎ嵌合溝に前記まくらぎの下部を、前記一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面を対向させて嵌合させ、前記支持側の傾斜面と前記被支持側の傾斜面との間に弾性部材を備える軌道構造の施工方法であって、前記被支持側の傾斜面と前記支持側の傾斜面との間に形成した隙間に型枠を設置する工程と、該型枠内に弾性部材原料を流し込み該弾性部材原料を硬化させる工程とを有することを特徴としている。
【0014】
この発明に係る軌道構造の施工方法によれば、まくらぎの被支持側の傾斜面またはまくらぎ支持部材の支持側の傾斜面に微小な凹凸形状がある場合に、その凹凸形状形状に合わせて弾性部材が硬化するので、弾性部材の剥離抵抗を増大させることができる。また弾性部材設置面が斜面なので、まくらぎやまくらぎ支持部材を設置した後から弾性部材原料を流し込んでも、型枠全体に弾性部材原料が行き渡りやすい。さらに流し込む弾性部材原料が型枠の下方から順次たまっていくので、空気が抜けやすくエアボイドが発生しにくい。
【0015】
また本発明の軌道構造の施工方法は、一対のレールを支持するまくらぎと、該まくらぎを支持するまくらぎ支持部材と、前記まくらぎと前記まくらぎ支持部材とを締着する締着材とを備え、前記まくらぎ支持部材の上部に、前記レールに直交するように延在し、両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面を有するまくらぎ嵌合溝を有し、該まくらぎ嵌合溝に前記まくらぎの下部を、前記一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面を対向させて嵌合させ、前記支持側の傾斜面と前記被支持側の傾斜面との間に弾性部材を備える軌道構造の施工方法であって、前記被支持側の傾斜面と前記支持側の傾斜面との間に形成した隙間に変形可能な容器を設置する工程と、該容器内に弾性部材原料を流し込み該弾性部材原料を硬化させる工程とを有することを特徴としている。
【0016】
この発明に係る軌道構造の施工方法によれば、変形可能な容器内で弾性部材原料が硬化するので、弾性部材原料の硬化後に容器を外す必要が無く設置が容易になる。
【発明の効果】
【0017】
レールの上下方向だけでなくレールの延在方向の振動の吸収能力にも優れ、まくらぎを強固に固定することができ、しかもまくらぎの設置が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
まず、本発明の軌道構造に係る実施形態を示す。図1は、本発明のまくらぎ直結分岐器における実施形態の平面図であり、図2は、本発明の実施形態の横断面図である。本発明の軌道10は、まくらぎ支持部材12と、まくらぎ支持部材12上部に設置されたまくらぎ13と、まくらぎ支持部材12とまくらぎ13との間に設置される弾性部材14と、まくらぎ13に支持される一対のレール15と、まくらぎ支持部材12とまくらぎ13とを締着する締着材であるアンカーボルト16とで構成されている。
なお、図中の矢印にて、レールの延在方向X、レールの左右方向Yおよびレールの上下方向Zを示す。
【0019】
まくらぎ支持部材12の上部には、レール15に直交するように延びるまくらぎ嵌合溝12bがある。まくらぎ嵌合溝12bは、互いの幅寸法が上方から下方に向かって漸次狭くなる一対の支持側の傾斜面12aを構成要素としている。支持側の傾斜面12aは、まくらぎ支持部材12のレールの左右方向Yの全幅にわたって形成されていて、一対の支持側の傾斜面12aはレールの左右方向Yから見て左右対称形状で配置されている。
これに対してまくらぎ13の下部には、支持側の傾斜面12aに対応する一対の被支持側の傾斜面13aが形成され、例えばゴムからなる弾性部材14が、支持側の傾斜面12aと被支持側の傾斜面13aの間に、まくらぎ13のレールの左右方向Yの長さと同じ長さで設置される。ここでまくらぎ13のずれ防止のため、まくらぎ支持部材12とまくらぎ13とではさまれる弾性部材14は、多少変形するくらいにアンカーボルト16できつく締着される。
【0020】
次に図3で、本発明の軌道構造の施工方法に係る実施形態を示す。図3は本発明の軌道10のうちレール15、まくらぎ13および弾性部材14のみを図示したものである。
例えばゴムからなる弾性部材14を、予めまくらぎ13のレールの左右方向Yの長さと同じ長さに成型し、まくらぎ支持部材12の上部の支持側の傾斜面12aまたはまくらぎ13の下部の被支持側の傾斜面13aに貼り付ける。続いて被支持側の傾斜面13aと前記支持側の傾斜面12aとを対応させてまくらぎ支持部材12の上部のまくらぎ嵌合溝12bにまくらぎ13の下部を嵌合させる。ただしまくらぎ支持部材12とまくらぎ13を嵌合させた際に、まくらぎ13の一対の被支持側の傾斜面13aの下側に配置された両弾性部材14の間に隙間18が生じるように、弾性部材14を貼り付ける。
そしてまくらぎ13のずれ防止のため、まくらぎ支持部材12とまくらぎ13とではさまれる弾性部材14を多少変形させるくらいに、アンカーボルト16できつく締着する。
【0021】
こうして本発明に係る軌道構造は、まくらぎ13がまくらぎ支持部材12の上部の互いの幅寸法が上方から下方に向かって漸次狭くなる一対の支持側の傾斜面12aに配置された弾性部材14で支持されるので、レールの上下方向Zだけでなくレールの延在方向Xの振動の吸収能力に優れた軌道構造となる。
またまくらぎ13が、まくらぎ支持部材12の上部の一対の支持側の傾斜面12aとアンカーボルト16とで3方向から支持されるので、まくらぎを強固に固定することができる。
さらにまくらぎ支持部材12の上部のまくらぎ嵌合溝12bにまくらぎ13の下部を対向させて嵌合させるので、まくらぎ13を施工する上での位置決めが容易になる。
【0022】
まくらぎ13の一対の被支持側の傾斜面13aの下側に配置された両弾性部材14の間に隙間18を設けたことで、まくらぎ13とまくらぎ支持部材12との嵌合部にたまる水やゴミがこの隙間から自然に排出されるようになる。なお水やゴミをさらに排出しやすくするために、隙間18を形成するまくらぎ嵌合溝の底面12cにレールの左右方向Yに傾斜をつけても良い。
【0023】
次に本発明に係る第2の実施形態を示す。以下の実施形態では、前述した本発明の第1の実施形態と異なる内容についてのみ説明する。
図4は本発明の第2の実施形態の斜視図である。本発明の軌道10のうちレール15、まくらぎ13および弾性部材14のみを図示したものである。弾性部材14は、まくらぎ支持部材12のレールの左右方向Yの全幅にわたって形成されるのではなく、レール15の直下のみに設置されている。弾性部材14をレール15の直下のみに設置することで、高価な弾性部材14の使用量を低減させ、安価で施工できる軌道構造となる。
【0024】
次に本発明に係る第3の実施形態を示す。
図5は本発明の第3の実施形態の横断面図である。まずまくらぎ13の下部の被支持側の傾斜面13aとまくらぎ支持部材12の上部の支持側の傾斜面12aとの間に形成した隙間30に型枠31を設置する。そして弾性部材原料32を導入管33により導いて、型枠31内に流し込み弾性部材原料32を硬化させ、弾性部材原料32が硬化したことを確認してから型枠31を取り外す。さらにまくらぎ13のずれ防止のため、まくらぎ支持部材12とまくらぎ13とではさまれる弾性部材14を多少変形させるくらいに、図示しないアンカーボルト16できつく締着する。
なお図4中に示すように、流し込まれる弾性部材原料32に接する、まくらぎ13の下部の傾斜面13bおよびまくらぎ支持部材12の上部の傾斜面12dに、弾性部材14の剥離抵抗を増大させる凹凸形状を予め付けてもおいても良い。予め付けた凹凸形状形状に合わせて弾性部材原料32が硬化するので、弾性部材14の剥離抵抗がさらに大きくなるからである。
【0025】
次に本発明に係る第4の実施形態を示す。
図6は本発明の第4の実施形態の横断面図である。まくらぎ支持部材12の上部の支持側の傾斜面12aに軟質樹脂等の素材でできた変形可能な容器41を設置し、容器41上部にまくらぎ13の下部の被支持側の傾斜面13aを配置する。容器41の被支持側の傾斜面13a側の面および支持側の傾斜面12a側の面の上部には小さな孔41aが開けられている。弾性部材原料32を導入管42によって導いて、容器41内の空気を抜きながら、容器41内の下部から充填させていく。弾性部材原料32は容器41の上方まで充填されると、容器41の上部の小さな孔41aから少量漏れて、支持側の傾斜面12a容器41との間および被支持側の傾斜面13aと容器41との間に流れ出る。この流れ出た弾性部材原料32が硬化することにより、まくらぎ支持部材12と容器41およびまくらぎ13と容器41との剥離抵抗が増大する。
容器41に弾性部材原料32を充填し終えたら、容器の入口41bを閉じて、弾性部材原料32が完全に硬化するのを待つ。硬化を終えた弾性部材原料32は、容器43の中で弾性部材44となる。
【0026】
なお、図2からに図6おける支持側の傾斜面12aおよび被支持側の傾斜面13aはレールの左右方向Yから見て左右対称形状で配置されている。平坦な地形に設置するにはこのような左右対称形状が望ましいが、傾斜する地形に設置する場合には、列車がレールに加える荷重の向きがレールの上下方向Zとは異なるので、支持側の傾斜面12aおよび被支持側の傾斜面13aを左右非対称にしても良い。
【0027】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
前述した実施形態では、本発明がまくらぎ直結分岐器に適用された例について説明したが、これに限られることなく、本発明は、他の種の軌道構造にも勿論適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態の平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の横断面図である。
【図3】本発明の軌道構造の施工方法に係る実施形態の斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の横断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態の横断面図である。
【符号の説明】
【0029】
10 軌道
12 まくらぎ支持部材
13 まくらぎ
14 弾性部材
15 レール
16 アンカーボルト
32 弾性部材原料
31 型枠
41 容器
X レールの延在方向
Y レールの左右方向
Z レールの上下方向


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のレールを支持するまくらぎと、該まくらぎを支持するまくらぎ支持部材と、前記まくらぎと前記まくらぎ支持部材とを締着する締着材とを備えた軌道構造であって、
前記まくらぎ支持部材の上部に、前記レールに直交するように延在し、両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面を有するまくらぎ嵌合溝を有し、
該まくらぎ嵌合溝に前記まくらぎの下部を、前記一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面を対向させて嵌合させ、
前記支持側の傾斜面と前記被支持側の傾斜面との間に弾性部材を備えたことを特徴とする軌道構造。
【請求項2】
請求項1に記載の軌道構造において、前記まくらぎの一対の被支持側の傾斜面の下側に配置された両弾性部材の間に隙間を設けることを特徴とする軌道構造。
【請求項3】
請求項1に記載の軌道構造において、前記弾性部材を前記レールの直下のみに設置することを特徴とする軌道構造。
【請求項4】
一対のレールを支持するまくらぎと、該まくらぎを支持するまくらぎ支持部材と、前記まくらぎと前記まくらぎ支持部材とを締着する締着材とを備え、前記まくらぎ支持部材の上部に、前記レールに直交するように延在し、両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面を有するまくらぎ嵌合溝を有し、該まくらぎ嵌合溝に前記まくらぎの下部を、前記一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面を対向させて嵌合させ、前記支持側の傾斜面と前記被支持側の傾斜面との間に弾性部材を備える軌道構造の施工方法であって、
前記被支持側の傾斜面または前記支持側の傾斜面のいずれかに予め成型された前記弾性部材を貼り付ける工程と、前記被支持側の傾斜面と前記支持側の傾斜面とを対応させてまくらぎ支持部材の上部のまくらぎ嵌合溝にまくらぎ下部を嵌合させる工程とを有することを特徴とする軌道構造の施工方法。
【請求項5】
一対のレールを支持するまくらぎと、該まくらぎを支持するまくらぎ支持部材と、前記まくらぎと前記まくらぎ支持部材とを締着する締着材とを備え、前記まくらぎ支持部材の上部に、前記レールに直交するように延在し、両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面を有するまくらぎ嵌合溝を有し、該まくらぎ嵌合溝に前記まくらぎの下部を、前記一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面を対向させて嵌合させ、前記支持側の傾斜面と前記被支持側の傾斜面との間に弾性部材を備える軌道構造の施工方法であって、
前記被支持側の傾斜面と前記支持側の傾斜面との間に形成した隙間に型枠を設置する工程と、該型枠内に弾性部材原料を流し込み該弾性部材原料を硬化させる工程とを有することを特徴とする軌道構造の施工方法。
【請求項6】
一対のレールを支持するまくらぎと、該まくらぎを支持するまくらぎ支持部材と、前記まくらぎと前記まくらぎ支持部材とを締着する締着材とを備え、前記まくらぎ支持部材の上部に、前記レールに直交するように延在し、両側に上方から下方に向かって漸次狭まる一対の支持側の傾斜面を有するまくらぎ嵌合溝を有し、該まくらぎ嵌合溝に前記まくらぎの下部を、前記一対の支持側の傾斜面に対応する一対の被支持側の傾斜面を対向させて嵌合させ、前記支持側の傾斜面と前記被支持側の傾斜面との間に弾性部材を備える軌道構造の施工方法であって、
前記被支持側の傾斜面と前記支持側の傾斜面との間に形成した隙間に変形可能な容器を設置する工程と、該容器内に弾性部材原料を流し込み該弾性部材原料を硬化させる工程とを有することを特徴とする軌道構造の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−248666(P2008−248666A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−94964(P2007−94964)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000173784)財団法人鉄道総合技術研究所 (1,666)
【Fターム(参考)】