説明

通報装置、通報装置のプログラミング方法および家庭用機器

【課題】公知の通報装置の機能環境の拡張を実現する通報装置および通報装置のプログラミング方法を提供する。
【解決手段】通報装置においては、報時信号受信器および/または前記信号処理装置が、報時信号と共に伝送される少なくとも1つの付加情報が存在する場合に警告信号を形成する。プログラミング方法においては、少なくとも1つのプログラミング命令を通報装置、例えば通報装置における報時信号受信器にプログラミング装置を用いて供給するステップと、通報装置の受信手段および/または処理手段によりプログラミング命令を復号するステップと、実施のために受信手段および/または処理手段において検出されているプログラミング命令を通報装置の記憶手段に記憶するステップとを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁的な報時信号を受信する受信手段と報時信号を処理する処理手段とを有し、且つ警報信号を形成する信号出力装置が対応付けられている報時信号受信器を備えた通報装置、報時信号受信器を包含する通報装置のプログラミング方法ならびに有用機能を提供する少なくとも1つの機能ユニットを備えた家庭用機器に関する。
【背景技術】
【0002】
通報装置を無線制御式の時計機械装置を備えた目覚まし時計として実施することができ、これにより時間表示が実現され、また報時信号受信器によって受信され処理される報時信号に依存して、目覚ましのための光学的または音響的な信号を形成することができる。
【0003】
実際の生活の多くの場面において正確な時間情報が提供されることは基本的に重要である。アメリカ、日本、ロシア、ドイツなどの様々な国においては、権限を有する国の装置によって正確な時間信号、いわゆる報時信号が提供され、適切な受信器(以下では報時信号受信器と称する)を用いてこの報時信号を受信することができる。報時信号を相応に設計された端末装置、例えば無線時計または時間を基礎とする測定装置におけるさらなる処理のため、すなわち正確な時間情報の抽出に使用することができる。
【0004】
報時信号の伝送に関しては無線波、殊に約30kHz〜約300kHzの長波長の周波数領域にある無線波が適切な媒体である。長波長の信号において殊に振幅変調によって符号化された報時信号は非常に長い到達距離をする。長波長の信号は建物に侵入し、さらにはこの長波長の信号を非常に小さいフェライトアンテナを用いて受信することができる。樹木や建造物のような障害物によって高周波の衛星信号では強い信号減衰が生じるが、長波長信号の受信はこのような障害物によって殆ど影響されない。
【0005】
報時信号は報時信号送信器から供給され、この報時信号送信器は信号列を所定のプロトコルにしたがい送信する。異なる国の報時信号送信器では選択される送信周波数もプロトコルの構造も異なる。例えば報時信号送信器としてPhysikalisch Technischen Bundesanstalt (PTB)により制御される長波長送信局DCF−77を例として挙げる。この送信局は複数の原子時計によって制御され、77.5kHzの周波数で50KWの出力を有する報時信号を持続的な動作で送出している。DCF−77送信局から送出される報時信号のプロトコルを以下では図1および図2を参照しながら説明する。別の報時信号送信局としてWWVB(アメリカ)、MSF(イギリス)、JJY(日本)、BPC(中国)が例として挙げられる。これらの報時信号送信局は振幅変調された信号を用いて40〜160kHzの範囲の長波長周波数で時刻情報を送出する。
【0006】
一般的に時刻情報を伝送するために、ちょうど1分の長さの時間枠を有する報時信号が伝送される。この時間枠はBCD符号(バイナリで符号化された10進符号)の形で分、秒、日にち、曜日、月、年などに関する値を包含し、1Hz毎ビットでパルス幅変調され伝送される。時間枠の最初のパルスの上昇側縁または下降側縁が0秒と正確に同期されている。典型的な無線時計は、1つまたは複数の時間枠の時刻情報を取得することにより0秒信号が最初に受信された時点から時刻調整が行われるよう構成されている。
【0007】
図1は、報時信号送信局DCF−77のプロトコルによる時刻情報の参照符号Aが付されている符号化スキーマを示す。符号化スキーマはここでは59のビットから構成されており、それぞれ1ビットが時間枠の1秒に対応する。したがって1分間でいわゆる報時テレグラムを伝送することができ、この報時テレグラムはバイナリの暗号化された形で時刻と日付に関する情報を包含する。最初の15ビットBは一般的な符号化、例えば動作情報を包含するが、目下の所は使用されていない。続く5ビットCは一般的な情報を包含する。Rはアンテナビットを表し、A1は中部ヨーロッパ時間(MEZ)から中部ヨーロッパ夏時間(MESZ)への移行、またその逆への移行に関する通知ビットを表し、Z1およびZ2はゾーン時間ビットを表し、A2は切換秒ないしうるう秒に関する通知ビットを表し、Sは符号化された時間情報の開始ビットを表す。21番目のビットから59番目のビットは時刻情報および日付情報をBCD符号の形で伝送し、この際日付はそれぞれ後続の分に対して有効である。領域Dにあるビットは分に関する情報を包含し、領域Eにあるビットは秒に関する情報を包含し、領域Fにあるビットは暦日に関する情報を包含し、領域Gにあるビットは週の日に関する情報を包含し、領域Hにあるビットは月に関する情報を包含し、領域Iにあるビットは暦年に関する情報を包含する。これらの情報はビット形式で符号化されて存在する。領域D,EおよびIの最後にはそれぞれいわゆる検査ビットP1,P2,P3が設けられている。60番目のビットは占有されておらず、後続のフレームの開始を示すために使用される。Mは分マークを表し、したがって報時の開始を表す。
【0008】
報時信号を伝送するための図1に示されている符号化スキーマの構造およびビット占有は一般的に公知であり、例えばTelekom Praxis、第1巻、1993年のPeter Hetzetの記事「Zeitinformation und Normalfrequenz」に記載されている。
【0009】
報時情報の伝送は振幅変調されて個々の秒マークを用いて行われる。変調は毎秒開始時の搬送信号Xの降下(または上昇)X1,X2であり、ここでDCF−77送信局から送信される報時信号の場合には、毎秒開始時に、毎分59秒を除いて、0.1秒の持続時間X1または0.2秒の持続時間X2にわたる搬送波振幅が振幅の約25%に低減される。異なる持続時間のこのような降下はそれぞれの秒マークないしデータビットを規定する。秒マークのこれらの異なる持続時間は時刻および日付のバイナリの符号化に使用され、0.1秒の持続時間X1を有する秒マークは2進数の「0」に対応し、0.2秒の持続時間X2を有する秒マークは2進数の「1」に対応する。60番目の秒マークが欠落していることによって、次に続く分マークが通知される。それぞれの秒との組み合わせにおいて、報時信号送信局から送信された時間情報を評価することができる。図2は例に基づいたその種の振幅変調された報時信号の一部を示し、この報時信号においては符号化が異なるパルス長を有するHF信号の降下によって行われる。
【0010】
例えば特許文献1に記載されているような従来の報時信号受信器は、報時信号送信局から送信された、振幅変調された報時信号を受信し、この報時信号を種々の長さのパルスとして復調して再生する。これはリアルタイムで行われる。すなわち、秒毎に異なる長さのパルスが出力側においては図2による理想化された報時信号に応じて形成される。時刻情報は搬送波の異なる長さのパルスによって符号化されて存在している。報時信号受信器からは種々の長さのこのパルスが下流側に接続されているマイクロコントローラに供給される。マイクロコントローラはこのパルスを評価し、このパルスの長さに応じてそれぞれのパルスにビット値「1」が割り当てられるか「0」が割り当てられるかを確認する。このことは、報時信号のそれぞれの時間枠の秒の開始が先ず検出されることにより行われる。この秒の開始が識別されると、パルスの求められた持続時間からその都度ビット値「1」または「0」を求めることができる。これによりマイクロコントローラは分の全ての59のビットを検出し、それぞれの秒パルスのビット符号化に基づき、正確に何時であり、また正確に何日であるかを確認する。
【0011】
したがって通報装置におけるこの種の報時信号受信器を用いて正確な時間情報を提供することができる。さらには信号出力装置との関連において、信号、例えば音響的または光学的な信号を時間に依存させて提供することができる。
【特許文献1】DE 35 16 810 C2
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
公知の通報装置の機能環境の拡張を実現する、通報装置および通報装置のプログラミング方法ならびに家庭用機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
通報装置に関する課題は、報時信号受信器および/または前記信号処理装置が、報時信号と共に伝送される少なくとも1つの付加情報が存在する場合に警告信号を形成することにより解決される。
【0014】
通報装置のプログラミング方法に関する課題は、少なくとも1つのプログラミング命令を通報装置、例えば通報装置における報時信号受信器にプログラミング装置を用いて供給するステップと、通報装置の受信手段および/または処理手段によりプログラミング命令を復号するステップと、実施のために受信手段および/または処理手段において検出されているプログラミング命令を通報装置の記憶手段に記憶するステップとを設けることにより解決される。
【0015】
家庭用機器に関する課題は、請求項1から6までのいずれか1項記載の通報装置が付加的に設けられていることにより解決される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の第1の態様によれば、請求項1の上位概念に記載されている通報装置においては、報時信号受信器および/または信号出力装置が、報時信号と共に伝送される少なくとも1つの付加情報が存在する場合に警報信号を形成するよう構成されている。すなわち、報時信号内に付加情報が存在する場合には、殊に周波数および/または変調に関して固有に表される、信号出力装置の警報信号が出力される。
【0017】
その種の付加情報は1つまたは複数のビットであり、このビットは報時信号の符号化にしたがうが、報時信号を伝送するために設けられているのではない。報時信号送信局DCF−77のプロトコルによる報時信号においては、この種の付加情報を伝送するためにビット1〜15を使用することができる。何故ならば、これらのビットは時刻情報を伝送するために必要とされないからである。報時信号に比較的多くの自由なビットが存在する場合には、伝送すべき警告通知を直接的に符号化することができるので、報時信号において報時信号受信器に格納されている所定のプロトコルにしたがい多桁のコードを伝送することができる。自由なビットを1つしか有していない、または僅かにしか有していない別の報時信号においては、報時信号受信器がその1つのビットまたは僅かなビットにおいて符号化されている付加情報を受信した際に、報時信号プロトコルにおいてもはや送信されない別の情報を復号するために、内部に格納されている警告通知プロトコルへの切り換えを行う。
【0018】
警報信号を例えば、住民が共通した危険に曝される場合に報時信号送信局を介して送出される災害時警報信号として規定することができる。警報信号は相応に構成されている通報装置によって、種々の警告を符号化するために、殊に所定のトーン周波数、一連のトーンおよび/または所定のリズムでもって送出される。
【0019】
本発明の実施形態においては、報時信号受信器および/または信号出力装置には少なくとも1つの選択判定基準が設けられており、この選択判定基準は信号出力装置の制御をブロックまたはイネーブルするために設けられている。選択判定基準は、警報信号に関する所定の目標グループを規定する1つまたは複数のパラメータである。例えば、選択判定基準を連邦州または地理的な領域または行政的な領域、例えば群について調整することができる。これによって、報時信号に包含されている付加情報により必要に応じて領域的または局所的にのみ制限して警報信号をトリガし、通報装置が選択判定基準の別の符号化を使用している他の領域においては報時信号内に付加情報が包含されているにもかかわらず、選択判定基準によるブロックに基づき警報信号を送出しないようにすることができる。選択判定基準を報時信号受信器または信号出力装置のレイアウトに固定的に格納することができ、外部の符号化を介する調整、例えば可変にコンタクト縁部に差し込み可能なプラグ(ジャンパ)を介する調整または複数のスイッチ(DIPスイッチ)からなる装置を介する調整も同様に可能である。
【0020】
本発明の別の実施形態においては、受信手段および/または処理手段に記憶手段が対応付けられており、この記憶手段は選択判定基準を暫時的に記憶するために構成されている。記憶手段により通報装置をユーザにフレキシブルに適合させることができる。例えば、大量生産で製造された通報装置を商店で購入する際に、この通報装置が将来の使用場所、例えばユーザの住居または職場に関するデータを記憶手段に記憶するようにプログラミングすることができる。例えば、ある特定の地域に相応の警報が発せされる場合にのみ警報信号が通報装置から出力されることを保証するために、その地域の郵便番号または他の地域的な符号化を記憶手段に供給することも考えられる。補完的または択一的に、将来のユーザの職業的または自発的な行動、例えば医者または災害救助隊としての職業的または自発的な行動に関するデータを記憶手段に格納し、所定の職業グループへの警報を実現することもできる。ユーザプロフィールへの可能な限り正確な適合を達成するために、この種の選択判定基準の組み合わせを記憶手段に格納することもできる。
【0021】
本発明の別の実施形態において受信手段および/または処理手段は、報時信号および/または無線により伝送されたプログラミング信号からプログラミング命令、殊に符号化された選択判定基準を取得し、プログラミング命令を記憶手段に記憶するために構成されている。すなわちプログラミング可能な報時信号受信器が提案され、このプログラミング可能な報時信号受信器は電磁的な報時信号および/またはプログラミング命令を受信するための受信手段ならびに報時信号および/またはプログラミング命令を処理するための処理手段を有し、受信手段および/または処理手段には記憶手段が対応付けられており、この記憶手段はプログラム命令を暫時的に記憶するため、また受信手段および/または処理手段に対する命令を供給するために構成されており、受信手段および/または処理手段はプログラミング命令を報時信号および/またはプログラミング信号から取得し、プログラミング命令を記憶手段に記憶するために構成されている。プログラミング信号は複数のプログラミング命令によって符号化されたプログラミング装置の信号であり、報時信号プロトコルとは異なるプログラミングプロトコルを基礎とする。
【0022】
本発明の別の実施形態においては報時信号受信器が周波数切換手段を有し、この周波数切換手段は報時信号受信器に対して少なくとも2つの異なるクロック周波数を供給するために構成されている。周波数切換手段はプログラミング装置から供給されるプログラミング信号に依存したプログラミングクロック周波数と動作クロック周波数の切り換え、したがって報時信号ないしプログラミング命令を受信する際の種々のデータレートへの報時信号受信器の適合を実現する。
【0023】
本発明の別の実施形態においては、少なくとも1つの内部クロック発生器に周波数切換装置によって制御可能な少なくとも2つの周波数フィルタが対応付けられており、これらの周波数フィルタは異なる分周比を有する。これら2つの分周器を用いることにより、分周回路装置での制御により報時信号受信器に対して比較的低い動作クロック周波数または比較的高いプログラミングクロック周波数を選択的に提供することができる。有利には周波数切換装置を、内部クロック発生器によって形成される基本クロック周波数がプログラミング信号の存在または欠如に応じて少なくとも2つの分周器のいずれかに供給されるように構成することができる。2つの分周器は受信手段および/または処理手段および/または記憶手段と接続されており、それぞれのクロック信号がこれらの装置に供給される。複数の内部クロック発生器を組み合わせることも考えられ、この場合には複数の内部クロック発生器のうちの少なくとも1つに少なくとも2つの分周器が対応付けられているので、全部で少なくとも3つの異なるクロック周波数を供給することができる。
【0024】
本発明の別の実施形態においては、周波数切換装置によって可変に種々の分周比に調整可能な分周器が内部クロック発生器に対応付けられている。可変に調整可能な分周器を、継続的に一貫してチューニング可能なクロック周波数を供給するため、または種々異なるが固定的に設定された分周比、またそれに関連するクロック周波数を供給するために構成することができる。有利には、分周器は報時信号受信器の簡単な構造を実現するために、種々異なるが固定的に設定された少なくとも2つのクロック周波数を供給するよう構成されている。
【0025】
本発明の別の実施形態においては、周波数切換装置が有線または無線により入力結合される外部のプログラミングクロック周波数と内部クロック発生器から供給される動作クロック周波数の切り換えを行うよう構成されている。これにより外部のプログラミングクロック周波数の報時信号受信器への入力結合が実現される。周波数切換装置は有線または無線により外部から入力結合されるプログラミングクロック周波数と内部動作クロック周波数の衝突を回避するよう構成されている。
【0026】
本発明の別の実施形態においては制御手段が設けられており、この制御手段は受信手段および/または処理手段および/または記憶手段から供給されるプログラミング制御信号を出力するために構成されている。本発明によるプログラミング可能な報時信号受信器は、電磁的な報時信号およびプログラミング信号を受信するための受信手段ならびに報時信号およびプログラミング信号を処理するための処理手段を有し、受信手段および/または処理手段には記憶手段が対応付けられており、この記憶手段はプログラミング命令を暫時的に記憶するため、またプログラミング命令を受信手段および/または処理手段に供給するために構成されている。さらには制御手段が設けられており、この制御手段は受信手段および/または処理手段および/または記憶手段から供給されるプログラミング制御信号を供給するために構成されている。プログラミング制御信号はプログラミング工程の経過が成功したことを確認するために出力され、これによりプログラミング装置から供給されるプログラミング命令の復号が成功し、必要に応じて処理されたか否かを検査することができる。
【0027】
本発明の実施形態においては、制御手段がプログラミング制御信号を無線により、殊に報時信号および/またはプログラミング信号の周波数で伝送するために構成されている。これによって、報時信号受信器とプログラミング装置との間の電気的または電気機械的な接続を要することなく、報時信号受信器からプログラミング装置へのフィードバックを簡単なやり方で実現することができる。本発明の有利な実施形態においては、報時信号および/またはプログラミング信号が伝送される周波数でプログラミング制御信号がプログラミング装置に送信される。このことは、プログラミング装置がいずれにせよそのような周波数を有する信号の処理のために構成されており、したがってプログラミング制御信号の受信のために付加的な装置を必要としないので有利である。
【0028】
本発明の別の実施形態においては、制御手段が受信手段、殊に受信手段に対応付けられているアンテナ装置を用いてプログラミング制御信号を無線により伝送するために構成されている。いずれにせよ報時信号およびプログラミング信号を処理するために構成されている報時信号受信器の受信手段を使用することによって、プログラミング制御信号をプログラミング装置に殊に効率的にフィードバックすることができる。受信手段の寸法設計ないしレイアウトは報時信号およびプログラミング信号の周波数について最適化されている。したがって受信手段の最適化によりプログラミング制御信号伝送の良好な効率が保証されているので、受信手段を使用したプログラミング制御信号の無線による伝送には最小限のエネルギしか必要とされない。報時信号受信器はエネルギ容量が制限されているバッテリまたは類似するエネルギ蓄積手段を用いて動作することが多いので、プログラミング制御信号を受信手段の使用により僅かなエネルギで出力することができる。
【0029】
本発明の別の実施形態においては制御手段がスイッチング手段を有し、このスイッチング手段はプログラミング制御信号をスイッチング信号に依存してアンテナ装置に供給するために構成されている。スイッチング手段を用いることにより、状態マシン(ステートマシン)、殊にマイクロコントローラとして実施されている処理手段から供給される高抵抗のスイッチング信号をプログラミング制御信号に変換することができ、このプログラミング制御信号がアンテナ装置から送出される。
【0030】
本発明による第2の態様によれば家庭用機器、殊に煙報知器が設けられており、この家庭用機器は有用機能を提供するための少なくとも1つの機能ユニット、また付加的に設けられている請求項1から6のいずれか1項記載の通報装置を有する。家庭用機器として例えば、煙検出器として実施されている機能ユニットが設けられている煙報知器、洗濯機、コーヒーマシーン、電子レンジなどが考えられる。有利にはその種の家庭用機器には、通常の場合持続的に給電網に接続されている付加的な通報装置が設けられている、および/または、いずれにせよ信号出力装置が設けられている。前者は例えば洗濯機または電子レンジであり、後者は例えば煙報知器である。通報装置における報時信号受信器を相応の家庭用機器用の無線時計の制御にも使用することができるが、この種の使用は必ずしも必要ではない。
【0031】
本発明の別の態様によれば以下のステップを有する通報装置のプログラミング方法が提案される:少なくとも1つのプログラミング命令を通報装置、殊に通報装置における報時信号受信器にプログラミング装置を用いて供給するステップ;通報装置の受信手段および/または処理手段によりプログラミング命令を復号するステップ;実施のために受信手段および/または処理手段において検出されているプログラミング命令を通報装置の記憶手段に記憶するステップ。プログラミング命令をプログラミング装置から通報装置に有線により伝送することも、無線により伝送することもできる。
【0032】
本発明の別の実施形態においては、プログラミング命令がプログラミング装置から無線により通報装置、殊に報時信号受信器に伝送される。報時信号受信器を無線でプログラミングするための本発明による方法は以下のステップを有する:報時信号受信器に適合されたデータフォーマットで符号化されているプログラミング命令を送信装置から送信するステップ;所定の報時信号プロトコルにしたがい報時信号を受信するために構成されている報時信号受信器の受信手段を用いてプログラミング命令を無線により受信するステップ;報時信号受信器の受信手段および/または処理手段によってプログラミング命令を復号するステップ;実施のために受信手段および/または処理手段において検出されているプログラミング命令を報時信号受信器の記憶手段に記憶するステップ。本発明による方法により、プログラミング装置と報時信号受信器との間の機械的な接続を要することなくプログラミング命令が伝送されるので、多数の報時信号受信器を並行してプログラミングすることができる。したがって、このために不経済な多数のプログラミング装置を要することなく、報時信号受信器のプログラミングを大量生産においても実現することができる。さらには、プログラミング命令を有線により入力結合するための接触面を省略することができ、これにより報時信号受信器の簡略化を実現することができる。さらには、比較的複雑なユニット、例えば測定装置または家庭用機器への取り付け後でも直接的な機械的アクセスなしで報時信号受信器をプログラミングすることができる。
【0033】
報時信号受信器が完成した後の時点にプログラミング命令を更新することもできる。報時信号受信器のプログラミングに関して、プログラミング命令を無線もしくは非接触で伝送するために、報時信号を受信するために設けられているアクセス部を使用することが重要である。本方法を実施するために、報時信号受信器において復号可能なフォーマットで作成されているプログラミング命令が報時信号受信器に供給される。第1のプログラミング命令に基づき、報時信号受信器はさらなるプログラミング命令の受信の準備をすることができる。報時信号受信器の受信手段は殊にドイツ連邦共和国特許明細書DE 103 34 990に記載されているようなアナログ受信装置である。処理手段を例えば状態マシン(ステートマシン)またはマイクロコントローラとして実施することができる。処理手段には、少なくとも1つのプログラミング命令を記憶するために内部または別個に実施されている記憶手段が対応付けられている。
【0034】
本発明の実施形態においては、報時信号受信器をプログラミングするために少なくとも1つの完全な報時信号が、プログラミング命令の数を付加的に包含する報時信号プロトコルにしたがい伝送される。殊にドイツ連邦共和国DCF77送信局の報時信号に関して使用される構成においては、報時信号の伝送を省略する必要なくプログラミング命令を伝送することができる。DCF77報時信号のプロトコルにしたがい、DCF77では60秒の持続時間を有する時間枠内においては最初の15ビットを自由に使用することができ、したがってプログラミング状態信号として使用される最初のプログラミング命令(DCF77プロトコルにおける1番目のビット)の伝送にも、別のプログラミング命令(DCF77プロトコルにおける2番目から15番目のビット)の伝送にも使用することができる。したがって報時信号受信器のプログラミングならびに、この報時信号受信器とプログラミングのために送出される報時信号との同期を並行して実施することができる。したがってプログラミングフェーズの終了後には直接的に、報時信号への適切な同期も含めて報時信号受信器の完全な機能を検査することができる。数秒になる可能性がある、報時信号の枠内におけるプログラミング命令の伝送に関する低いデータレート(DCF77プロトコルにおける分毎の14の使用可能なビット)の欠点は、多数の報時信号受信器を並行して単一のプログラミング装置によって無線によりプログラミングできることにより容易に緩和される。
【0035】
本発明の別の実施形態においては、報時信号受信器をプログラミングするために、第1のステップにおいて報時信号受信器をプログラミングプロトコルに切り換えるための少なくとも1つのプログラミング命令を包含する報時信号が伝送され、続くステップにおいてプログラミング命令が報時信号受信器内に格納されているプログラミングプロトコルにしたがい伝送される。その種の構成は、報時信号受信器が単に数ビットまたは僅か1ビットしか自由に使用できない報時信号プロトコル(これは大抵の報時信号プロトコルに該当する)のために報時信号受信器が設けられている場合には問題となる。プログラミングに関して先ず報時信号受信器には相応のプロトコルにしたがい報時信号が提供され、このプロトコルにおいては、報時信号受信器における復号の際にプログラミング工程が計画されていることを識別することができるように、報時信号受信器内に格納されているプロトコルにしたがい少なくとも1つのビットがセットされている。報時信号受信器は相応のビットを受信するとプログラミング状態に切り換わる。プログラミング状態においてはプログラミング装置によって報時信号プロトコルとは異なるプログラミングプロトコルが使用され、このプログラミングプロトコルはプログラミング命令を復号するために報時信号受信器内に格納されている。
【0036】
本発明の別の実施形態においては、報時信号受信器をプログラミングするためにプログラミング命令が報時信号プロトコルとは異なるプログラミングプロトコルで伝送され、このプログラミングプロトコルは報時信号受信器内に記憶されている。報時信号受信器を、受信した信号が報時信号であるかプログラミング命令であるかを検査するよう構成することができる。報時信号受信器が報時信号と結合されるパラメータに基づき、例えば報時信号の電界強度に基づき、または報時信号に依存しないパラメータによって、例えばプログラミング装置から送信されるプログラミング信号によってプログラミング状態に切り換えられるように報時信号受信器を構成することもできる。本発明の有利な実施形態においては、プログラミング状態に切り換えるためのプログラミング信号が報時信号の電界強度から導出される。殊に、受信手段内に設けられている調整可能な増幅器の可変の増幅度を使用することができる。高い電界強度を有する受信信号は最小の増幅度に基づき検出され、プログラミング装置によるプログラミングが行われるべきであることが報時信号受信器に示される。
【0037】
本発明の別の実施形態においては、報時信号受信器がプログラミング命令を受信すると所定の時間にわたりプログラミング状態に切り換えられる。これによって、プログラミング工程が完全に終了していなくとも報時信号受信器は繰り返し報時信号の受信状態になることが保証される。
【0038】
本発明の別の実施形態においては、報時信号受信器がプログラミング命令を受信すると、リセット命令を受信するまでプログラミング状態に切り換えられる。したがって可変数のプログラミング命令を報時信号受信器に伝送することができる。リセット命令を受信すると報時信号受信器は再び報時信号の受信状態に戻り、例えばプログラミング工程に続けて直ぐに報時信号に関するこの報時信号受信器の受信特性を検査することができる。このことは、異なる生産レベルの報時信号受信器が非常に異なる量のプログラミング命令でプログラミングされるべき場合には有利である。伝送されるべきプログラミング命令の数が少ない場合には、これらのプログラミング命令の伝送から間もなく既に機能テストを報時信号により実施することができる。プログラミング命令の数が多い場合には、これらのプログラミング命令が全て伝送し終わった後に始めて受信状態への切り換えが再び行われる。
【0039】
本発明の別の実施形態においては、報時信号受信器において固定的に設定されている機能のイネーブルまたはブロックがプログラミング状態において行われる。機能はレイアウト内、すなわち報時信号受信器のハードウェア内に設けられており、また内部のインジケータを用いて、すなわちソフトウェアによりブロックないしイネーブル可能である。プログラミング工程を実行する際にそれぞれのインジケータがプログラミング装置による設定に応じてセットされ、これにより報時信号受信器の機能環境を決定する。その種のイネーブル可能およびブロック可能な機能に関する典型的なアプリケーションは、無線時計を備えた腕時計におけるストップウォッチ機能またはカレンダー機能である。無線時計においてはこれらの機能が全てハードウェア側に設けられており、また腕時計のモデルに応じてソフトウェア側において無線プログラミングによりイネーブルまたはブロックされる。
【0040】
本発明の有利な実施形態においては、プログラミングが一度実施されるとプログラミング状態の一義的な遮断が行われる。この種の遮断を殊に受信手段または処理手段における内部インジケータをセットすることによって、または報時信号受信器における1つまたは複数の電気的な接続が生じることによって、例えば外部から入射する高い電界強度を有する信号によって行うことができる。これによって、プログラミング工程において伝送されるプログラミング命令の遅れた変更は阻止される。このことは殊に報時信号受信器のための種々の機能環境を設定する場合には重要である。
【0041】
本発明の別の実施形態においては、実施のために受信手段および/または処理手段によって検出されている、自由にプログラミング可能な一連の命令がプログラミング状態において記憶手段に記憶される。自由にプログラミング可能な一連の命令により、報時信号受信器のレイアウトにまだ設けられていない機能を報時信号受信器において実施することができる。機能は例えば報時信号を復号するための国固有のパラメータであるか、報時信号受信器において実行されるべき付加的なソフトウェアである。
【0042】
本発明の別の実施形態においては、報時信号のデータレートよりも大きく選定されているデータレートでプログラミング命令が提供され、報時信号受信器にはこの報時信号受信器の内部動作クロック周波数よりも大きく選定されている、データレートに適合されたプログラミングクロック周波数が提供される。報時信号受信器に関するプログラミング速度を高めるための本発明による方法は以下のステップを有する:報時信号受信器の内部動作クロック周波数よりも大きく選定されているプログラミングクロック周波数を報時信号受信器において供給するステップ;プログラミングクロック周波数に適合されているデータレートでプログラミング装置から報時信号受信器に対するプログラミング命令を供給するステップ;報時信号受信器の受信手段および/または処理手段により、殊にプログラミングクロック周波数のクロックでプログラミング命令を復号するステップ;受信手段および/または処理手段における実施のために決定されているプログラミング命令を報時信号受信器の記憶手段に、殊にプログラミングクロック周波数のクロックで記憶するステップ。プログラミング工程の所望の加速は、報時信号のデータレートが低くなるように、またエネルギ消費量が僅かであるように設計されている報時信号受信器の内部処理速度がプログラミングクロック周波数により過変調され、したがって高められることにより達成される。すなわち報時信号受信器に関しては、内部動作クロック周波数よりも高く選定されているプログラミングクロック周波数により、比較的高いデータレートへの適合が達成され、この比較的高いデータレートにより相応のプログラミング命令をプログラミング装置により比較的早い速度で供給することができる。したがって動作クロック周波数の2倍に選定されているプログラミングクロック周波数ではプログラミング時間を既に半分に短縮することができる。このことは殊に、大量生産において多数の報時信号受信器がプログラミングされるべき場合には重要である。短いプログラミング時間は、腕時計、家庭用機器のようなユーザ端末機器またはその他の装置に設けられている報時信号受信器のプログラミングがエンドカスタマ固有のデータを用いて、例えば商店のレジにおいて行われるべき場合にも望まれる。プログラミングクロック周波数は有利には、短いプログラミング時間とプログラミング工程の確実な実行との間で有利な妥協が保証されているように選択される。報時信号受信器においては、この報時信号受信器の構造ないしレイアウトに起因して、動作クロック周波数を任意に高めることは許容されない。有利には、動作クロック周波数の少なくとも2倍化、有利には4倍化、殊に有利には10倍化が行われる。
【0043】
本発明の実施形態においては、プログラミングクロック周波数が報時信号受信器の内部において、殊に内部クロック発生器によって供給されるクロック周波数から導出される。報時信号受信器の動作クロック周波数は通常の場合、顕著に高い基本クロック周波数から導出される。公知の報時信号受信器においては、水晶発振器として実施されている内部クロック発生器から約32kHzの周波数が供給され、この周波数は分周器を用いて1024Hzの内部動作クロック周波数に低減されて分周される。この動作クロック周波数で受信手段および/または処理手段および/または記憶手段は動作する。比較的低い分周比を基本クロック周波数に適用することによって、簡単なやり方で比較的高い内部クロック周波数を供給することができ、この内部クロック周波数はプログラミングクロック周波数として比較的高いデータレートを有するプログラミング命令の伝送のために使用される。内部クロック周波数を使用することによって、外部のプログラミングクロック周波数の報時信号受信器への供給および伝送のような問題も解消される。
【0044】
本発明の別の実施形態においては、プログラミング装置から供給されるプログラミング信号によって、報時信号受信器に対応付けられている周波数切換装置による動作クロック周波数からプログラミングクロック周波数への切り換えが行われる。周波数切換装置は、殊にカスケード化された、すなわち直列に接続されている分周器の装置のプログラミング信号に依存した種々の制御のために設けられている。プログラミング信号が欠落する場合には、基本クロック周波数が動作クロック周波数に低減されて分周されるように分周器の制御が行われる。プログラミングクロック信号が存在する限り、1つまたは複数の分周器が基本クロック周波数のさらなる分周を行わず、それにより比較的高いクロック周波数を出力できるように分周器は周波数切換装置によって制御される。択一的に、比較的高いクロック周波数を有するクロック信号を得るために、分周器装置の全ての分周器を通過する前に周波数切換装置のクロック周波数が出力結合される。本発明の別の実施形態においては、周波数切換装置は2つまたはそれ以上の内部クロック発生器間の切り換えのために設けられており、動作クロック周波数またはプログラミングクロック周波数を供給するために、それらの内部クロック発生器の相互に異なる基本クロック周波数が択一的に分周器装置を介して案内される。
【0045】
本発明の別の実施形態においては、プログラミング信号を用いて周波数切換装置において高い分周比を有する第1の分周器から低い分周比を有する第2の分周器への切り換えが行われる。したがって報時信号受信器の簡単な構造を実現することができる。何故ならば、分周器が切り換え可能に実施されているのではなく、むしろ供給される基本クロック信号の第1または第2の分周器への適切な導入が分周器装置によって行われるからである。
【0046】
本発明の別の実施形態においては、プログラミングクロック周波数がプログラミング装置によって供給される。これによって報時信号受信器においては種々の内部クロック発生器、分周器または周波数切換装置の提供を省略することができるので、報時信号受信器の殊に経済的な構造が保証されている。むしろ、動作クロック信号の過変調が行われ、プログラミングを比較的高いデータレートで行うことができるように、プログラミングクロック信号が外部から報時信号受信器に供給される。
【0047】
本発明の別の実施形態においては、プログラミングクロック周波数が無線によりプログラミング装置から報時信号受信器に伝送される。これによって多数の報時信号受信器を同時にプログラミング信号でもって迅速にプログラミングすることができる。殊にこのことはプログラミング命令が無線でプログラミング装置から報時信号受信器に伝送される場合であっても該当する。
【0048】
本発明の別の実施形態においては、プログラミングクロック周波数が有線によりプログラミング装置から報時信号受信器に伝送される。これによって殊にプログラミング命令の報時信号受信器への有線による伝送との組み合わせにおいては、プログラミングクロック周波数およびプログラミング命令のデータレートの報時信号受信器の周辺条件への個別的な適合が実現される。プログラミング装置と報時信号受信器との間の有線による情報の伝送(プログラミングクロック周波数および/またはプログラミング命令の伝送)によって、報時信号受信器における付加的な装置を要することなく、報時信号受信器からプログラミング装置への情報、例えば状態信号をフィードバックを実現することができる。その種のフィードバックにより例えば、所定のデータレートで報時信号受信器に供給されるプログラミング命令が完全且つ適切に復号および処理されたかに関する情報の供給が実現される。したがって報時信号受信器における付加的な装置を要することなくプログラミングクロック周波数を動的に適合させることができるので、プログラミングされるべき同種の比較的多くの報時信号受信器を介して、プログラミング工程の平均的な持続時間を最適に適合させることができ、これにより付加的に時間を節約することができる。
【0049】
本発明の別の実施形態においては、プログラミング工程の実行中および/または実行後に報時信号受信器からプログラミング制御信号がプログラミング装置に出力される。したがって以下のステップが設けられている:プログラミング装置を用いて報時信号受信器に少なくとも1つのプログラミング命令を供給するステップ;報時信号受信器の受信手段および/または処理手段によってプログラミング命令を復号するステップ;受信手段および/または処理手段における実施のために決定されているプログラミング命令を報時信号受信器の記憶手段に記憶するステップ;プログラミング工程の実行中および/または実行後に報時信号受信器を用いてプログラミング信号を出力するステップ;プログラミング装置においてプログラミング制御信号を受信および処理するステップ。この種の方法により、報時信号受信器のプログラミング装置にフィードバック情報を伝送することができ、この情報はプログラミング装置によって報時信号受信器においてトリガされるプログラミング工程の実行が成功したか、もしくは成功していたかに関する情報を表す。このことはプログラミング命令と共に、報時信号受信器の安全に関連する機能を制御すべきデータが報時信号受信器に伝送される場合には殊に重要である。この場合に関しては、報時信号受信器がデータを処理、殊に暗号化された形で再びプログラミング装置に伝送し、伝送されるデータの正確な制御を実現することもできる。プログラミング制御信号を各プログラミング命令に応じて、有利には所定の長さを有するプログラミング命令列に応じて、殊に有利にはプログラミング工程の終了後に送出することができる。
【0050】
本発明の別の実施形態においては、報時信号のデータレートよりも大きく選定されているデータレートでプログラミング命令が供給され、報時信号受信器にはこの報時信号受信器の内部動作クロック周波数よりも大きく選定されている、データレートに適合されたプログラミングクロック周波数が供給される。これによって、報時信号のデータレートが低くなるように、またエネルギ消費量が僅かであるように設計されている報時信号受信器の内部処理速度がプログラミングクロック周波数により過変調され、したがって高められ、プログラミング工程は加速される。すなわち報時信号受信器に関しては、内部動作クロック周波数よりも高く選定されているプログラミングクロック周波数により比較的高いデータレートへの適合が達成され、この比較的高いデータレートでもって相応のプログラミング命令をプログラミング装置から比較的早い速度で供給することができる。したがって動作クロック周波数の2倍に選定されているプログラミングクロック周波数ではプログラミング時間を既に半分に短縮することができる。このことは殊に、大量生産において多数の報時信号受信器がプログラミングされるべき場合には重要である。短いプログラミング時間は腕時計、家庭用機器のようなユーザ端末機器またはその他の装置に設けられている報時信号受信器のプログラミングがエンドカスタマ固有のデータを用いて、例えば商店のレジにおいて行われるべき場合にも望まれる。プログラミングクロック周波数は有利には、短いプログラミング時間とプログラミング工程の確実な実行との間で有利な妥協が保証されているように選択される。報時信号受信器においては、この報時信号受信器の構造ないしレイアウトに起因して、動作クロック周波数を任意に高めることは許容されない。有利には、動作クロック周波数の少なくとも2倍化、有利には4倍化、殊に有利には10倍化が行われる。
【0051】
プログラミング制御信号は、プログラミング工程を監視し、プログラミングに欠陥がある場合にはプログラミングクロック周波数およびプログラミングデータレートの低減を実施し、より確実なプログラミング結果を保証するための可能性を表す。
【0052】
本発明の別の実施形態においては、プログラミング工程が連続して行われる場合に、先に行われるプログラミング工程が規則的に実施された限りにおいて、後に行われるプログラミング工程が先に行われるプログラミング工程のプログラミングクロック周波数よりも大きく選定されるプログラミングクロック周波数でもって実施される。これによって、連続して行われる複数のプログラミング工程にわたり、報時信号受信器に関する最適なプログラミング速度を算出することができる。このことは報時信号受信器を大量生産する場合には重要である。何故ならば、異なるレベルの報時信号受信器は生産プロセスにおけるばらつきに起因して、最大プログラミング速度ないし最大データレートに関しても異なる可能性があり、したがってプログラミングクロック周波数を報時信号受信器の特性に動的に適合させることが考えられるからである。後にプログラミングすべき報時信号受信器を先のプログラミングクロック周波数ではプログラミングできない場合には、プログラミング命令に関するプログラミングクロック周波数およびデータレートが低減される。
【0053】
本発明の別の実施形態においては、プログラミングクロック周波数がプログラミング装置によって供給される。これにより僅かに異なる周波数を有する複数のプログラミングクロック周波数を供給することができるので、報時信号受信器内に相応の装置を設ける必要なく報時信号受信器の特性に有利に適合させることができる。
【実施例】
【0054】
本発明のさらなる利点および特徴を、図面に示した有利な実施例に基づき詳細に説明する。
【0055】
全ての図面において、同一の素子もしくは機能的に同一の素子、信号および機能には、特に述べない限り同じ参照符号が付されている。
【0056】
報時信号受信器の基本的な構造および機能はドイツ連邦共和国特許明細書DE 35 16 810から公知である。図3は非常に簡略化された報時信号受信器のブロック回路図を示し、この報時信号受信器は無線時計100として構成されている。無線時計100は報時信号送信局101から送信される報時信号3を受信するためのアンテナ2を有する。ロジック制御ユニット30を備えた集積回路20はアンテナ2と接続されている。アンテナ2および集積回路20は一緒に受信器1を形成する。受信器1の出力側には、処理手段のようにマイクロコントローラ102として実施されており、プログラミング制御されるユニットが接続されている。マイクロコントローラ102は受信器1によって形成されるデータビットを受信し、このデータビットから正確な時刻および正確な日付を計算し、またこのデータビットから時刻および日付に関する信号105を形成する。無線時計100はさらに電子時計103を有し、この電子時計103の時刻は水晶発振器104によって制御される。電子時計103は表示部106、例えばディスプレイと接続されており、この表示部106を介して時刻が表示される。
【0057】
図4は、詳細なブロック回路図に基づいた、集積回路20として実施されている報時信号受信器の一部を示す。集積回路20は2つの入力側21,22を有し、これらの入力側は図示されていない1つまたは2つのアンテナと接続されている。2つないし複数のアンテナを準備することによって、アンテナの切り換えにより、異なる周波数領域で動作する種々の報時信号送信局に受信器1をチューニングすることもできる。切り換えにより周波数の切り換えまたはアンテナの切り換えを行うことができる。制御増幅器4を制御可能なスイッチ23,24によりアンテナ入力側21,22のいずれかにそれぞれ接続することができる。制御増幅器4の別の入力側は入力側21’,22’に接続されている。これらの入力側に例えば基準信号IN1,IN2が入力結合される。制御増幅器4の出力側は後段の別の増幅器7の入力側と接続されている。これらの増幅器の間にはコンデンサとして実施されているフィルタ6が配置されており、このフィルタ6を用いることにより複数の入力側QL〜QH間の寄生容量を補償することができる。
【0058】
さらに集積回路20はスイッチユニット25を有する。スイッチユニット25は例えば、入力側QL〜QHに複数の切換可能なフィルタを有し、これらの入力側QL〜QHを用いて出力側に複数の周波数を提供するようスイッチユニット25は設計されている。これらの周波数をスイッチユニット25の制御入力側26,36,37を介して調整することができる。スイッチユニット25から供給される制御信号27を介して制御増幅器4に影響を及ぼすことができる、殊にこの制御増幅器4を制御することができる。スイッチユニット25はさらに出力信号28を形成し、この出力信号28は後段の別の増幅器7の第2の入力側に入力結合される。後段の別の増幅器7は後段に接続されている整流器8を制御する。整流器8は基準信号31(AGC信号:AGC=自動利得制御(Automatic Gain Control)))を形成し、この基準信号は制御増幅器4を制御する。さらに整流器8は出力側において出力信号29、例えば矩形の出力信号29(TCO信号)を形成し、この出力信号29は後段に接続されているロジック制御ユニット30に供給される。
【0059】
ロジック制御ユニット30は入出力装置32(I/Oユニット)と接続されており、この入出力装置32は集積回路20の入出力端子33と接続されている。これらの出力側33においては殊に、ロジック制御ユニット30において処理、復号および記憶される報時信号を取り出すことができる。集積回路20の後段に接続されている、図4には示していない、マイクロコントローラないし簡単に構成されている状態マシン(ステートマシン)は、ロジック制御ユニット30において記憶および復号された報時信号を必要に応じて読み出すことができる。さらには入出力端子33を介して集積回路20ないしロジック制御ユニット30にクロック信号を供給することができる。
【0060】
スイッチユニット25のさらなる制御に関して、このスイッチユニット25はロジック制御ユニット30と接続されており、ロジック制御ユニット30を制御信号38により制御する。集積回路20はさらに端子36,37を有し、これらの端子36,37を介してロジック制御ユニット30に制御信号SS1,SS2を供給することができる。
【0061】
図3および6から8に示した表示部106はスピーカのような音響的なアラーム装置、または光学的な装置と音響的な装置の組み合わせでもよい。
【0062】
図5にはプログラミング装置200が示されており、このプログラミング装置200は無線腕時計として実施されている複数の報時信号受信器210を同時にプログラミングするために設けられている。プログラミング装置200は複数の調整ボタン220,230を有し、これらの調整ボタン220,230はプログラミング方法ないし報時信号受信器において起動される機能を調整するために設けられている。プログラミング装置200は長波長の報時信号ないしプログラミング信号を送信するためのアンテナ240を有するので、報時信号受信器210への報時信号の無線による伝送ないし報時信号210の無線によるプログラミングを行うことができる。
【0063】
図6にはプログラミング装置202が示されており、このプログラミング装置202は無線腕時計として実施されている報時信号受信器120を有線でプログラミングするために設けられている。プログラミング装置202は複数の調整ボタン220,230を有し、これらの調整ボタン220,230はプログラミング方法ないし報時信号受信器において起動される機能を調整するために設けられている。プログラミング装置202には信号ケーブルが設けられており、この信号ケーブルの端部にはコンタクトプラグ250が設けられている。コンタクトプラグ250は、報時信号受信器120において相応に実施されているコンタクト装置70における電気的な接続のために構成されており、またプログラミング装置202から報時信号受信器120へのプログラミング命令ならびにプログラミングクロック信号の伝送を実現する。
【0064】
報時信号受信器120は図3に示されている報時信号受信器100と同一の構造グループを有するが、付加的な内部クロック発生器72およびコンタクト装置70をさらに備えている。
【0065】
プログラミングクロック信号はプログラミング装置202内に配置されている発振器252によって提供され、このプログラミングクロック信号が集積回路20および後段に接続されているマイクロコントローラ102において受信可能なデータレートの所望の上昇を実施できるように集積回路20に供給される。動作クロック信号を供給するために設けられており、水晶発振器として実施されている内部クロック発生器72は受信器1、さらにはマイクロコントローラ102と接続されており、基本クロック周波数を提供し、この基本クロック周波数は図示していない分周器を介して低減された動作クロック周波数に分周される。プログラミング装置202によって提供されるプログラミングクロック周波数と動作クロック周波数との衝突を回避するために、スイッチ74としてシンボリックに示されているスイッチ回路を用いてプログラミング工程の実行中に内部クロック発生器72を暫時的に受信器1から切り離すことができる。
【0066】
プログラミング装置202内に設けられている外部の発振器252から供給されるプログラミングクロック信号を、図示していない分周器を用いて調整することができるか、固定の所定のプログラミングクロック周波数として報時信号受信器120に出力することができる。
【0067】
図7に示されているプログラミング装置204はプログラミング命令を無線により伝送するために設けられており、またアンテナ240を有し、このアンテナはプログラミング装置204と報時信号受信器140との間の機械的な接続を必要としない電磁信号の報時信号受信器140への送信を実現する。報時信号受信器140には水晶発振器として構成されている内部クロック発生器72が設けられており、この内部クロック発生器72は基本クロック信号を供給するために設けられている。内部クロック発生器72には概略的に示されている2つの分周器76および78が対応付けられており、これらの分周器76および78は異なる分周比を有し、したがって集積されているクロック発生器72の基本クロック周波数から動作クロック周波数ないしプログラミングクロック周波数を導出し、受信器1に供給することができる。
【0068】
マイクロコントローラ102は制御線路84を介して集積されている発生器72と接続されており、したがって内部クロック発生器72のアクティブ化ないしデアクティブ化を実現する。内部クロック発生器72のデアクティブ化は、プログラミング装置204からプログラミング命令の他に外部のクロック信号も無線で伝送され、この外部のクロック信号がアンテナ2を介して受信器1およびマイクロコントローラ102に入力結合される場合に行われる。
【0069】
プログラミング装置204から相応のプログラミングクロック信号が供給されない限り、内部クロック発生器72はプログラミング工程中アクティブ状態に留まる。相応のプログラミング命令を受信すると、動作クロック信号を供給するために構成されている第1の分周器76がマイクロコントローラ102によってデアクティブ化され、プログラミングクロック信号を供給するために設けられている第2の分周器78がアクティブ化される。これにより受信器1、さらにはマイクロコントローラ102に比較的高いプログラミングクロック周波数が供給され、プログラミング装置204のプログラミング命令を報時信号のデータレートよりも高いデータレートで受信することができる。
【0070】
図8に示されているプログラミング装置206はプログラミング命令を無線により伝送するために設けられており、またアンテナ240を有し、このアンテナ240はプログラミング装置206と報時信号受信器160との間の機械的な接続を必要としない電磁信号の報時信号受信器160への送信を実現する。プログラミング装置206には図示していない制御装置および記憶手段ならびにプログラミング制御信号用の受信手段が設けられている。
【0071】
報時信号受信器160には水晶発振器として構成されている内部クロック発生器72が設けられており、この内部クロック発生器72は基本クロック信号を供給するために設けられている。内部クロック発生器72には概略的に示されている2つの分周器76および78が対応付けられており、これらの分周器76および78は異なる分周比を有し、したがって集積されているクロック発生器72の基本クロック周波数から動作クロック周波数ないしプログラミングクロック周波数を導出し、受信器1に供給することができる。
【0072】
マイクロコントローラ102は制御線路84を介して集積されている発生器72と接続されており、したがって内部クロック発生器72のアクティブ化ないしデアクティブ化を実現する。内部クロック発生器72のデアクティブ化は、プログラミング装置206からプログラミング命令の他に外部のクロック信号も無線で伝送され、この外部のクロック信号がアンテナ2を介して受信器1およびマイクロコントローラ102に入力結合される場合に行われる。
【0073】
プログラミング装置206から相応のプログラミングクロック信号が供給されない限り、内部クロック発生器72はプログラミング工程中アクティブ状態に留まる。相応のプログラミング命令を受信すると、動作クロック信号を供給するために構成されている第1の分周器76がマイクロコントローラ102によってデアクティブ化され、プログラミングクロック信号を供給するために設けられている第2の分周器78がアクティブ化される。これにより受信器1、さらにはマイクロコントローラ102に比較的高いプログラミングクロック周波数が供給され、プログラミング装置206のプログラミング命令を報時信号のデータレートよりも高いデータレートで受信することができる。
【0074】
マイクロコントローラ102には制御手段90が対応付けられており、この制御手段90はアンテナ2を制御するために設けられており、またマイクロコントローラ102から供給することができるプログラミング制御信号のプログラミング装置206への無線による伝送を実現する。電磁波としてのプログラミング制御信号の伝送は矢印205によって示唆されている。プログラミング装置206はプログラミング制御信号の受信および処理のために設けられている。したがってプログラミング工程の実行中および/または実行後に、報時信号受信器160に伝送されるプログラミング命令が有するデータレートを増大または低減することができる。有利には、プログラミングクロック周波数はプログラミング装置206から供給される。何故ならば、このプログラミング装置206は報時信号受信器の最大データレートに適合するために種々のプログラミングクロック周波数についてより多くの多様性を有することができるからである。
【0075】
図9には図8による受信器1の領域の一部が拡大して示されており、図8では別個のブロックとして示されている制御手段90が少なくとも実質的に3つのMOSトランジスタ310,312および314ならびに所属の制御線路によって表されている。受信器1の集積回路20および制御ユニット30は簡略化の理由から図9には示していない。しかしながら、集積回路20および制御ユニット30との電気的な接続のための端子316および318は図示してある。
【0076】
アンテナ2はコイル300およびコンデンサ302を有し、これらは並列に接続されている。コイル300とコンデンサ302の共通のノード点324,326にはそれぞれ端子316および318が電気的に接続されており、これらの端子316および318は外部からの電磁波によって誘導され、入力結合された信号を集積回路20および制御ユニット30に供給するために設けられている。ノード点324および326にはPMOSトランジスタ312の電流端子(ソース端子Sおよびドレイン端子D)が接続されており、したがってこのPMOSトランジスタ312は導通状態においてノード点324および326を短絡させ、コイル300およびコンデンサ302によって形成される振動回路の後発振(post oscillation)を回避することができる。
【0077】
さらにノード点324にはNMOSトランジスタ314の電流端子(ドレイン端子D)が接続されており、このNMOSトランジスタ314の別の電流端子(ソース端子S)はアース端子322と接続されている。ノード点326にはNMOSトランジスタ310の電流端子(ソース端子S)が接続されており、このNMOSトランジスタ310の別の電流端子(ドレイン端子D)は電圧源320と接続されている。全てのトランジスタ310,312,314の制御端子(ゲート端子G)は共通のノード点328に案内されており、このノード点328においてマイクロコントローラ102から供給される、トランジスタを制御するための信号を入力結合することができる。マイクロコントローラ102から供給される信号が論理的に「ロー」レベルにある場合、所属の制御端子Gと電流端子Sとの間に正の制御電圧は印加されないので、2つのNMOSトランジスタ310および314は阻止されている。
【0078】
PMOSトランジスタ312は「ロー」レベルの制御信号によってイネーブルされ、すなわち導通され、したがってノード点324と326との間の電圧差を低減することができるので、コイル300とコンデンサ302から形成される振動回路の後振動は阻止される。論理的に「ハイ」レベルの信号がNMOSトランジスタ310および314に印加される場合、すなわち制御電圧がNMOSトランジスタ310,314の閾値電圧よりも高い場合には、正の制御電圧がNMOSトランジスタ310,314の制御端子Gとそれぞれ所属の電流端子Sとの間に印加されるので、これら2つのNMOSトランジスタ310,314は導通接続される。したがって、典型的には短時間のみ、電圧源320とアース端子322との間に印加される電圧がコイル300とコンデンサ302に印加され、これによりコイル300は電磁パルスを出力する。この電磁パルスを図8に示したプログラミング装置206によってプログラミング制御信号として受信することができる。
【0079】
プログラミング制御信号のための所定のプロトコルに応じて、論理的な「ロー」レベルおよび「ハイ」レベルにある一連の信号を制御装置に印加することによってパルス列を無線によりプログラミング装置206に伝送することができる。このパルス列をプログラミング装置206において評価し、プログラミング工程が無事に終了したことの確認とみなすことができる。続いて、受信したプログラミング制御信号に依存して、プログラミングクロック周波数およびプログラミング命令に関するデータレートを増大または低減することができる。
【0080】
本発明においては、装置ないし方法に関する前述の実施形態を組み合わせることができる。図示していない実施形態においては無線によりプログラミング可能な報時信号受信器が設けられており、この報時信号受信器を内部または外部から供給されるプログラミングクロック周波数を用いてプログラミングすることができ、またプログラミング工程の実行中および/または実行後にプログラミング制御信号が無線でプログラミング装置に伝送される。
【0081】
図示していない別の実施形態においては、プログラミング可能な報時信号受信器を備えた通報装置が設けられており、この通報装置は煙報知器として実施されている家庭用機器に組み込まれており、またこの通報装置を択一的に相応のコンタクト装置を介して有線によりプログラミングすることも、報時信号またはプログラミング信号を使用して無線によりプログラミングすることもできる。プログラミングは報時信号受信器の動作クロック周波数に比べて高められたプログラミングクロック周波数を用いて行われ、またプログラミング工程の終了時にプログラミング制御信号がプログラミング装置に送信され、プログラミング装置によって設定される全てのユーザデータの通報装置の記憶手段への完全な伝送が確認される。
【0082】
有利な方法においては、プログラミング命令の無線による伝送が行われる。プログラミング工程の間に報時信号受信器には、プログラミング制御信号の適切な受信に依存する別個に適合されたプログラミングクロック周波数が伝送され、またこのプログラミングクロック周波数に適合されたデータレートがプログラミング命令のために供給され、プログラミング時にユーザ固有のデータが伝送される。したがってこの方法によって、プログラミングされている地域に相応の警告信号が供給されるべき場合にのみ、地域的な警告通知を出力できるように通報装置が初期設定される。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】報時信号送信局DCF−77のプロトコルにしたがい符号化されている報時信号の概略図。
【図2】5つのパルスを有する理想化された報時信号の一部。
【図3】非常に簡略されている報時信号受信器のブロック回路図。
【図4】図3による報時信号受信器の一部の詳細なブロック回路図。
【図5】本発明の実施形態による複数の報時信号受信器のためのプログラミング装置の概略図。
【図6】外部プログラミングクロック信号を供給するために構成されている有線式のプログラミング装置の概略図。
【図7】プログラミング命令を無線により伝送するためのプログラミング装置およびプログラミング命令に適合されている報時信号受信器の概略図。
【図8】外部プログラミングクロック信号を無線により供給し、且つプログラミング制御信号を受信するために構成されているプログラミング装置の概略図。
【図9】プログラミング制御信号を無線により伝送するための制御信号の概略図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
報時信号受信器(100,120、140,160)を備えた通報装置であって、
前記報時信号受信器(100,120、140,160)は電磁的な報時信号を受信する受信手段(1)と、前記報時信号を処理する処理手段(102)とを有し、且つ前記報時信号受信器(100,120、140,160)には警告信号を形成する信号出力装置(106)が対応付けられている、通報装置において、
前記報時信号受信器(100,120、140,160)および/または前記信号処理装置(106)は、前記報時信号と共に伝送される少なくとも1つの付加情報が存在する場合に警告信号を形成することを特徴とする、通報装置。
【請求項2】
前記報時信号受信器(100,120,140,160)および/または前記信号出力装置(106)には、前記信号出力装置(106)の制御をブロックまたはイネーブルするための少なくとも1つの選択判定基準が設けられている、請求項1記載の通報装置。
【請求項3】
前記受信手段(1)および/または前記処理手段(102)には、前記選択判定基準を暫時的に記憶する記憶手段が対応付けられている、請求項1または2記載の通報装置。
【請求項4】
前記受信手段(1)および/または前記処理手段(102)は、前記報時信号および/または無線により伝送されるプログラミング信号からプログラミング命令、例えば符号化された選択判定基準を取得し、前記プログラミング命令を前記記憶手段に記憶する、請求項3記載の通報装置。
【請求項5】
前記報時信号受信器(100,120,140,160)は、該報時信号受信器(100,120,140,160)に対して少なくとも2つの異なるクロック周波数を供給する周波数切換手段を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の通報装置。
【請求項6】
前記受信手段(1)および/または前記処理手段(102)および/または前記記憶手段から供給されるプログラミング制御信号を出力する制御手段(90)が設けられている、請求項1から5までのいずれか1項記載の通報装置。
【請求項7】
有用機能を提供する少なくとも1つの機能ユニットを備えた家庭用機器、例えば煙報知器において、
請求項1から6までのいずれか1項記載の通報装置が付加的に設けられていることを特徴とする、家庭用機器。
【請求項8】
通報装置のプログラミング方法において、
少なくとも1つのプログラミング命令を前記通報装置、例えば前記通報装置における報時信号受信器(100,102,104,160)にプログラミング装置(202,204,206)を用いて供給するステップと、
前記通報装置の受信手段(1)および/または処理手段(102)により前記プログラミング命令を復号するステップと、
実施のために前記受信手段(1)および/または前記処理手段(102)において検出されている前記プログラミング命令を前記通報装置の記憶手段に記憶するステップとを有することを特徴とする、通報装置のプログラミング方法。
【請求項9】
前記プログラミング命令を前記プログラミング装置(204,206)から無線により前記通報装置、例えば前記報時信号受信器(100,102,104,160)に伝送する、請求項8記載の方法。
【請求項10】
報時信号のデータレートよりも大きく選定されているデータレートで前記プログラミング命令を供給し、前記報時信号受信器(100,102,104,160)に該報時信号受信器(100,102,104,160)の内部動作クロック周波数よりも大きく選定されている、前記データレートに適合されたプログラミングクロック周波数を供給する、請求項8または9記載の方法。
【請求項11】
プログラミング工程の実行中および/または実行後に前記報時信号受信器(100,102,104,160)からプログラミング制御信号を前記プログラミング装置に出力する、請求項8から10までのいずれか1項記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−157949(P2008−157949A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−328488(P2007−328488)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願人】(501211693)アトメル ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (28)
【氏名又は名称原語表記】ATMEL Germany GmbH
【住所又は居所原語表記】Theresienstrasse 2, D−74025 Heilbronn,Germany
【出願人】(505005854)シー−マックス ヨーロッパ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【Fターム(参考)】