説明

運転監視画面表示装置および運転監視画面表示方法

【課題】分割表示画面による表示部分を容易に把握可能な運転監視画面表示装置および運転監視画面表示方法を提供する。
【解決手段】受付手段31は、複数の分割表示画面の中から表示すべき画面の選択を受け付ける。分割画面表示手段32は、前記受付手段31を介して選択された前記画面を表示する。地図表示手段33は、プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、前記地図のうち前記分割画面表示手段32により表示されている前記画面に含まれるプロセス要素に対応する前記表示領域を前記地図上に示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントにおけるプロセスの一部の情報をそれぞれ表示する複数の分割表示画面の中から選択された画面を、運転監視画面として表示する運転監視画面表示装置および運転監視画面表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラントの運転状況を運転監視画面により監視する場合、大規模なプラントではプラント内のすべての装置を一画面に表示することができないため、通常、プロセスフローに沿ってプロセスフローの一部を分割表示することが行われている。プロセスフローの一部を示す分割表示画面には、一般的に、(1)プロセスフロー、(2)流量・温度などのプロセスデータの計測ポイント(タグ名)とその現在値、(3)ポンプ稼働状況、(4)異常値警報(アラーム)、などの分割されたプラントの一部についての詳細な情報、運転状態、他の画面との関係を示す矢印などが画面一杯に表示されている。運転員は、分割表示画面に表示されていない他の部分についての情報を得ようとする場合、分割表示画面の左右に配された矢印等をクリックしてそのプロセスフローの上下流に移動するか、移動先の画面番号を直接入力して次の分割表示画面を表示させることができる。
特許文献1には、システムメッセージウィンドウを画面上に分割表示する操作監視用表示装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−67050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、分割表示画面がプロセスフローのどの部分を示しているのかを充分に把握していないと、現在表示されている分割表示画面を有効に利用できない可能性がある。例えば、運転上の必要からプロセスフロー上、互いに離れているタグを同一画面に表示したい場合であっても、運転員がその画面の意図を把握していない限り、そのタグの位置やその画面により示したい情報を把握できなくなってしまう。このため、一つの分割表示画面上に表示できるタグが、プロセスフロー上で互いに接近しているものに限定されるなど、画面設計上の制約が厳しくなり、運転のために真に有効な情報を表現できる分割表示画面を作成することが困難になる。
【0005】
また、プロセスフローの全体図や分割表示画面において表示されているプロセスフローの部位を記憶していないと、適切な分割表示画面を選択操作することは困難であり、運転業務や運転員育成上の障害ともなりうる。人間が一度に認識できる事象には限界があり、複雑化するプラントの情報を分割表示することは合理的であるが、これらの分割された画面間の関係を把握し、瞬時に必要な画面を呼び出すことは困難なため、運転員に対する負担と状況判断の遅れを生じさせるおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、分割表示画面による表示部分を容易に把握可能な運転監視画面表示装置および運転監視画面表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の運転監視画面表示装置は、プラントにおけるプロセスの一部の情報をそれぞれ表示する複数の分割表示画面の中から選択された画面を、運転監視画面として表示する運転監視画面表示装置において、複数の前記分割表示画面の中から表示すべき画面の選択を受け付ける受付手段と、前記受付手段を介して選択された前記画面を表示する分割画面表示手段と、前記プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、前記地図のうち前記分割画面表示手段により表示されている前記画面に含まれるプロセス要素に対応する前記表示領域を前記地図上に示す地図表示手段と、を備えることを特徴とする。
この運転監視画面表示装置によれば、プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、この地図のうち分割画面表示手段により表示されている画面に含まれるプロセス要素に対応する表示領域を地図上に示すので、分割画面表示手段により表示されている画面に含まれるプロセス要素を容易に把握することができる。
【0008】
前記地図表示手段により表示されている前記地図の前記表示領域への操作に応じて、当該表示領域に対応付けられているプロセス要素についての詳細を示す画面を表示する詳細画面表示手段を備えてもよい。
【0009】
前記地図表示手段は、プロセス要素についてのアラーム情報を、対応する前記表示領域に表示してもよい。
【0010】
前記分割画面表示手段により表示されている前記画面を特定する情報を、前記地図表示手段により表示されている前記地図の周囲に表示する画面情報表示手段を備えてもよい。
【0011】
前記地図における各表示領域に対応付けられるプロセス要素は、前記分割画面表示手段により表示されている前記画面に依らず同一であってもよい。
【0012】
前記地図表示手段は、前記地図の各表示領域に、時系列的に並んだ一連のタスクの工程を並べて割り当て、各表示領域に対応する各工程の進捗状況を示す表示を行ってもよい。
【0013】
本発明の運転監視画面表示方法は、プラントにおけるプロセスの一部の情報をそれぞれ表示する複数の分割表示画面の中から選択された画面を、運転監視画面として表示する運転監視画面表示方法において、複数の前記分割表示画面の中から表示すべき画面の選択を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップを介して選択された前記画面を表示する分割画面表示ステップと、前記プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、前記地図のうち前記分割画面表示ステップにより表示されている前記画面に含まれるプロセス要素に対応する前記表示領域を前記地図上に示す地図表示ステップと、を備えることを特徴とする。
この運転監視画面表示方法によれば、プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、この地図のうち分割画面表示ステップにより表示されている画面に含まれるプロセス要素に対応する表示領域を地図上に示すので、分割画面表示ステップにより表示されている画面に含まれるプロセス要素を容易に把握することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の運転監視画面表示装置によれば、プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、この地図のうち分割画面表示手段により表示されている画面に含まれるプロセス要素に対応する表示領域を地図上に示すので、分割画面表示手段により表示されている画面に含まれるプロセス要素を容易に把握することができる。
【0015】
また、本発明の運転監視画面表示方法によれば、プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、この地図のうち分割画面表示ステップにより表示されている画面に含まれるプロセス要素に対応する表示領域を地図上に示すので、分割画面表示ステップにより表示されている画面に含まれるプロセス要素を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一実施形態の運転監視画面表示装置としての操作監視装置が適用されるフィールド制御システムの構成を示すブロック図。
【図2】操作監視装置の表示画面における表示例を示す図。
【図3】地図表示手段により表示される地図を例示する図。
【図4】一連のタスクの進捗状況を示すウォーターフォール図を表現する例を示す図。
【図5】ウォーターフォール図と同時に表示される表示画面を例示する図。
【図6】地図を展開表示可能とした例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明による運転監視画面表示装置の一実施形態について説明する。
【0018】
図1は、本実施形態の運転監視画面表示装置としての操作監視装置が適用されるフィールド制御システムの構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、フィールド制御システムは、プラントに分散配置され、各種センサ、バルブ等にフィールド機器1,1,・・・に接続されたフィールドコントローラ2,2,・・・と、フィールドコントローラ2,2,・・・に接続され、フィールドコントローラ2,2,・・・を介してフィールド機器1,1,・・・に対する操作監視を行うための操作監視装置3と、を備える。操作監視装置3には、プラントの運転監視を行うための表示画面30が設けられる。
【0020】
図1に示すように、操作監視装置3は、複数の分割表示画面の中から表示すべき画面の選択を受け付ける受付手段31と、受付手段31を介して選択された画面を表示画面30に表示する分割画面表示手段32と、プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示画面30に表示するとともに、上記地図のうち分割画面表示手段32により表示されている上記画面に含まれるプロセス要素に対応する上記表示領域を上記地図上に示す地図表示手段33と、地図表示手段33により表示されている上記地図の上記表示領域への操作に応じて、当該表示領域に対応付けられているプロセス要素についての詳細を示す画面を表示画面30に表示する詳細画面表示手段34と、分割画面表示手段32により表示されている上記画面を特定する情報を、地図表示手段33により表示されている上記地図の周囲に表示する画面情報表示手段35と、表示画面30における表示画面のデータおよび画面表示に必要な各種情報を格納する表示情報格納部36と、を備える。
【0021】
次に、操作監視装置3における画面表示に係る動作について説明する。
【0022】
図2は、操作監視装置3の表示画面30における表示例を示す図、図3は地図表示手段33により表示される地図を例示する図である。
【0023】
図2において、領域51には分割画面表示手段32により表示される分割画面が、領域52には地図表示手段33により表示される地図(図3)が、領域53にはプロセス値などの設定値の変更等を受け付ける操作子画面が、領域54には緊急時に操作されるべき緊急ボタン群が、それぞれ表示される。
【0024】
図3に示すように、領域52に表示される地図では、プラント全体をプロセスフローに即して60の区画に区分し、縦5×横12のマトリクス状に配列された矩形の表示領域A(n,m)をそれぞれの区画に対応付けている。ここで、表示領域A(n,m)におけるnは縦方向の位置(座標)を、mは横方向の位置(座標)を示している。これらの表示領域は、プロセスフローに即してその位置が定められ、プロセスフロー上で隣接する区画が、互いに隣接する表示領域A(n,m)に割り当てられている。本発明において、この区画が「プロセス要素」に対応する。
【0025】
また、地図の上端側には、領域51に表示させる分割画面を選択するためのラベルL1〜L6が配置されている。個々のラベルには、それぞれ異なる分割画面が予め対応付けられている。図3では、分割画面「L2-3」に対応するラベルL3が表示画面30上への操作により選択された例を示しており、領域51に分割画面「L2-3」が表示されている。表示画面30上への選択操作は受付手段31(図1)を介して受け付けられ、画面情報表示手段35は、操作されたラベルL3を所定の色で表示することによりこのラベルL3が選択されている旨を示す。また、領域51にはラベルL3に対応付けられている分割画面「L2-3」が分割画面表示手段32により表示される。
【0026】
領域51に表示される各分割画面には、最大で9つの表示要素が表示される。図2の例では、8つの表示要素51a〜51hが表示されている。このように、各分割画面に表示される表示要素の数を一定数以下に抑制することにより、運転員における過剰な情報による混乱や意識の希薄化を回避することができ、運転員が与えられたタスクの実行に専念することが可能となる。表示要素としては、プロセス値などのトレンドグラフ、液面等を示すグラフィック表示、物質収支を示すグラフ、熱収支を示すグラフなどが含まれる。また、表示要素はプラントから得られるパラメータ自体のほか、プラントから得られるパラメータを加工して得られるパラメータ、複数のパラメータに基づいて得られる単独のパラメータ、および複数のパラメータに基づいて得られる他のパラメータ群などを示す表示が含まれる。
【0027】
ラベルが操作されると、受付手段31により当該操作が受け付けられ、地図表示手段33(図1)は、操作されたラベルに対応付けられた分割画面に表示される区画の表示領域を所定の色で表示することにより、地図上で分割画面の表示範囲を表現する。例えば、図3の例では、表示領域A(1,5)、表示領域A(2,5)、表示領域A(3,1)、表示領域A(3,5)、表示領域A(3,6)、表示領域A(4,5)、表示領域A(5,4)、表示領域A(5,5)に対応する区画が、領域51の分割画面に表示されていることが示される。
【0028】
ラベルL1〜L6、プラントの区画、および分割画面の画像データを互いに対応付ける情報は、表示情報格納部36(図1)に表示情報として格納され、分割画面表示手段32、地図表示手段33および画面情報表示手段35により適宜、参照され、必要な画面が表示される。
【0029】
また、地図上の各表示領域A(n,m)には、その区画におけるアラームの発報状況が表示されており、円で囲まれた数字により中位アラームの発報数が、矩形で囲まれた数字により低位アラームの発報数が、それぞれ示されている。例えば、図3の例において、表示領域A(3,6)の区画では、1つの中位アラームと、1つの低位アラームが、それぞれ発報されており、表示領域A(1,5)の区画では、1つの低位アラームが発報されていることが示されている。
【0030】
また、各ラベルL1〜L7には、各分割画面に対応付けられている区画内において発報されているアラームの合計数が表示されており、円で囲まれた数字により中位アラームの発報数が、矩形で囲まれた数字により低位アラームの発報数が、それぞれ示されている。例えば、図3の例では、ラベルL3に対応付けられている分割画面「L2-3」に対応付けられている区画内において、1つの中位アラームと、3つの低位アラームが発報されていることが示されている。同様に、例えば、ラベルL4に対応付けられている分割画面「L2-4」に対応付けられている区画内において、1つの低位アラームが発報されていることが示されている。
【0031】
これらのアラーム情報は、プラントからリアルタイムに取得され、画面表示に反映される。
【0032】
また、地図上の各表示領域A(n,m)に対応付けられた各区画には、各区画についての詳細画面が用意されており、表示領域A(n,m)をクリックすると、詳細画面表示手段34は対応する区画の詳細画面を表示画面30上に表示する。各区画の詳細画面および表示領域A(n,m)と詳細画面との対応関係は表示情報格納部36に格納されており、詳細画面表示手段34によりこれらの情報が適宜、参照されて画面表示に反映される。
【0033】
以上のように、本実施形態の運転監視画面表示装置では、領域52に表示される地図により、現在表示されている分割画面がプラントのどの範囲をカバーしているのかが一目瞭然となる。例えば、図3の例では、分割画面「L2-3」に対応付けられている区画のうち、ラベル表示領域A(3,1)に対応する区画が他の区画から離れているが、その旨が容易に把握できるため、分割画面「L2-3」が示している情報の内容についても即座に理解可能となる。また、他の分割画面への展開も容易となる。
【0034】
また、地図上の各表示領域A(n,m)を、対応する区画に割り当てることで、広範囲をカバーする運転画面を容易に表現できる。例えば、階層構造に即した画面展開を行うような場合には、階層構造上で離れた区画を同一の分割画面に割り当てることが困難になるが、本実施形態ではこのような問題を解消できる。
【0035】
また、本実施形態では、アラームの発生状況を地図に示すことにより、プラント全体の運転状況を俯瞰的に把握でき、より迅速で正確なアクションをとることが可能となるため、運転の安全性を向上させることができる。
【0036】
さらに、通常運転時における詳細画面の使用頻度は低いため、従来のシステムでは、詳細画面を表示させるために複数の操作ステップを要しているが、本実施形態では地図上の表示領域A(n,m)をクリックするだけで対応する区画の詳細画面にアクセスでき、プラント全体の表現と、詳細画面に対する良好なアクセス性との両立を図ることができる。
【0037】
次に、図4は、領域52に表示される地図を利用して一連のタスクの進捗状況を示すウォーターフォール図を表現する例を示している。図4の例では、表示領域A(n,m)の「m」にタスクを、「n」に時間帯を、それぞれ割り当てており、図4において上方から下方に向けて時間が経過する。表示領域A(n,m)が黒色の部分にはタスクの工程が存在しないことを、表示領域A(n,m)が白色の部分には、未終了のタスクの工程が存在することを、表示領域A(n,m)に斜線を表示した部分には、終了済みのタスクの工程が存在することを、それぞれ表現している。
【0038】
図4の例では、地図の下端側にタスク群を示すラベルL7〜L12が表示されており、いずれかのラベルを操作することにより、対応する一連のタスクについてのウォーターフォール図が表示される。例えば、図4に示すように、ラベルL7を操作すると、ラベルL7に斜線が表示されることでラベルL7が選択操作されていることが示される。また、地図上にラベルL7に割り当てられた一連のタスク「TSK-1」についてのウォーターフォール図が表示される。例えば、一連のタスク「TSK-1」には、並行して実行されるべきタスクとして、表示領域A(n,2)、表示領域A(n,3)、表示領域A(n,4)、表示領域A(n,5)、表示領域A(n,6)、表示領域A(n,7)、表示領域A(n,8)、表示領域A(n,9)、表示領域A(n,10)、表示領域A(n,11)、表示領域A(n,12)に、それぞれ表現される11のタスクが含まれていることが示される。
【0039】
また、例えば、表示領域A(n,5)に表示されたタスクは、表示領域A(2,5)〜表示領域A(5,5)にかけて時系列的に並んだ4段階の操作や手順などの工程により構成されることが示されるとともに、このタスクでは、表示領域A(2,5)および表示領域A(3,5)に対応する工程は終了しているが、後工程については未終了である旨が表現されている。
【0040】
同様に、例えば、表示領域A(n,10)に表示されたタスクは、表示領域A(3,10)〜表示領域A(4,10)にかけて時系列的に並んだ2段階の工程により構成されることが示されるとともに、このタスクでは、いずれの工程も未終了である旨が表現されている。
【0041】
図5は、領域52の地図を利用してウォーターフォール図を表示する際の、領域51における表示例を示す図である。図5の例では、ラベルL7〜L12への操作により選択された一連のタスクに含まれる工程とその内容を示す工程図が表示される例を示しており、ブロック61a〜61gに、各工程の内容が記述されている。このように、領域51に、選択されたタスク群に対応する工程図を表示することで、タスク群に含まれる各タスクの工程内容と、各工程の進捗状況とを1つの画面上で確認することが可能となる。
【0042】
次に、図6は、地図を展開表示可能とした例を示す図である。図6の例では、図3に示す地図の左端および右端にそれぞれ折りたたみ部分62A,62Bを設けており、この部分を操作することにより、地図を左右方向に展開表示することを可能としている。プラントの規模が大きくあるいは複雑な場合には、画面上に表示される1つの地図にプラント全体が収まらない場合がある。このような場合には、プラントの一部のみを地図上に表示するとともに、地図を左右方向、あるいは上下方向に展開することで、必要な部分の地図を画面上に表示させることが可能となる。
【0043】
以上説明したように、本発明の運転監視画面表示装置によれば、プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、この地図のうち分割画面表示手段により表示されている画面に含まれるプロセス要素に対応する表示領域を地図上に示すので、分割画面表示手段により表示されている画面に含まれるプロセス要素を容易に把握することができる。また、本発明の運転監視画面表示方法によれば、プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、この地図のうち分割画面表示ステップにより表示されている画面に含まれるプロセス要素に対応する表示領域を地図上に示すので、分割画面表示ステップにより表示されている画面に含まれるプロセス要素を容易に把握することができる。
【0044】
本発明は、石油、化学などの化学プロセスのほか、食品、紙パルプ、薬品、水処理、電気、ガスなどの連続プロセスや複雑なプロセス、あるいは複数の手順を経て製品が製造される生産プロセスなどに広く適用できる。
【0045】
本発明の適用範囲は上記実施形態に限定されることはない。本発明は、プラントにおけるプロセスの一部の情報をそれぞれ表示する複数の分割表示画面の中から選択された画面を、運転監視画面として表示する運転監視画面表示装置および運転監視画面表示方法に対し、広く適用することができる。
【符号の説明】
【0046】
31 受付手段
32 分割画面表示手段
33 地図表示手段
34 詳細画面表示手段
35 画面情報表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントにおけるプロセスの一部の情報をそれぞれ表示する複数の分割表示画面の中から選択された画面を、運転監視画面として表示する運転監視画面表示装置において、
複数の前記分割表示画面の中から表示すべき画面の選択を受け付ける受付手段と、
前記受付手段を介して選択された前記画面を表示する分割画面表示手段と、
前記プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、前記地図のうち前記分割画面表示手段により表示されている前記画面に含まれるプロセス要素に対応する前記表示領域を前記地図上に示す地図表示手段と、
を備えることを特徴とする運転監視画面表示装置。
【請求項2】
前記地図表示手段により表示されている前記地図の前記表示領域への操作に応じて、当該表示領域に対応付けられているプロセス要素についての詳細を示す画面を表示する詳細画面表示手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の運転監視画面表示装置。
【請求項3】
前記地図表示手段は、プロセス要素についてのアラーム情報を、対応する前記表示領域に表示することを特徴とする請求項1または2に記載の運転監視画面表示装置。
【請求項4】
前記分割画面表示手段により表示されている前記画面を特定する情報を、前記地図表示手段により表示されている前記地図の周囲に表示する画面情報表示手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転監視画面表示装置。
【請求項5】
前記地図における各表示領域に対応付けられるプロセス要素は、前記分割画面表示手段により表示されている前記画面に依らず同一であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の運転監視画面表示装置。
【請求項6】
前記地図表示手段は、前記地図の各表示領域に、時系列的に並んだ一連のタスクの工程を並べて割り当て、各表示領域に対応する各工程の進捗状況を示す表示を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の運転監視画面表示装置。
【請求項7】
プラントにおけるプロセスの一部の情報をそれぞれ表示する複数の分割表示画面の中から選択された画面を、運転監視画面として表示する運転監視画面表示方法において、
複数の前記分割表示画面の中から表示すべき画面の選択を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップを介して選択された前記画面を表示する分割画面表示ステップと、
前記プロセスを構成するプロセス要素と表示領域とを対応付けた地図を表示するとともに、前記地図のうち前記分割画面表示ステップにより表示されている前記画面に含まれるプロセス要素に対応する前記表示領域を前記地図上に示す地図表示ステップと、
を備えることを特徴とする運転監視画面表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−101544(P2013−101544A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245546(P2011−245546)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】