説明

部位特異的コンジュゲーションのためのシステイン操作抗体

種々の物質に対する部位特異的コンジュゲーションに有用なシステイン操作抗体を提供する。そのような抗体の設計、製造、スクリーニング、選択および使用のための方法も提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
システイン遺伝子操作抗体であって、該システイン遺伝子操作抗体がEUインデックスナンバリングシステムにより定義される、抗体重鎖における131-139領域において1以上のアミノ酸のシステイン残基への置換を有し、少なくとも1つの遊離チオール基を有する、該システイン遺伝子操作抗体。
【請求項2】
前記抗体が2以上の遊離チオール基を有する、請求項1記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項3】
前記抗体が4以上の遊離チオール基を有する、請求項1記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項4】
前記抗体が6以上の遊離チオール基を有する、請求項1記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項5】
前記抗体が8以上の遊離チオール基を有する、請求項1記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項6】
前記抗体が10以上の遊離チオール基を有する、請求項1記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項7】
前記抗体が12以上の遊離チオール基を有する、請求項1記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項8】
前記抗体が14以上の遊離チオール基を有する、請求項1記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項9】
前記抗体が16以上の遊離チオール基を有する、請求項1記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項10】
置換されたアミノ酸が、EUインデックスナンバリングシステムに従い、抗体重鎖の131、132、134、135、136、および139からなる群より選択される、請求項1記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項11】
前記抗体がFabまたはFab2の形態の抗体フラグメントである、請求項1〜10のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項12】
前記システイン遺伝子操作抗体が少なくとも1つの非天然ジスルフィド結合の形成を有する、請求項1〜11のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項13】
前記遺伝子操作抗体が、特定の標的について、システイン遺伝子操作前の抗体と同じまたはそれより高い結合親和性を示す、請求項1〜12のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項14】
前記遺伝子操作抗体が、特定の標的について、システイン遺伝子操作前の抗体と同じまたはそれよりも低い親和性を示す、請求項1〜13のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項15】
前記遺伝子操作抗体が、1以上のFc受容体に対する抗体として、システイン遺伝子操作前の抗体と同じまたはそれよりも高い結合親和性を示す、請求項1〜14のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項16】
前記遺伝子操作抗体が、システイン遺伝子操作前の抗体と同じまたはそれよりも高いレベルの抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を誘導する、請求項1〜15のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項17】
前記遺伝子操作抗体が、システイン遺伝子操作前の抗体よりも低いレベルの抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を誘発する、請求項1〜15のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項18】
前記遺伝子操作抗体が、システイン遺伝子操作前の抗体と同じまたはそれよりも高いレベルの抗体依存性補体依存性細胞傷害(CDC)を誘発する、請求項1〜17のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項19】
前記遺伝子操作抗体が、システイン遺伝子操作前の抗体よりも低いレベルの抗体依存性補体依存性細胞傷害(CDC)を誘発する、請求項1〜17のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項20】
前記遺伝子操作抗体が、フラグメント化および/または凝集特性により測定すると、システイン遺伝子操作前の抗体と同じまたはそれよりも高いレベルの安定性を示す、請求項1〜19のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項21】
前記遺伝子操作抗体が、フラグメント化および/または凝集特性により測定すると、システイン遺伝子操作前の抗体よりも低いレベルの安定性を示す、請求項1〜20のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項22】
前記遺伝子操作抗体がシステイン遺伝子操作前の抗体と比較して低減された半減期を示す、請求項1〜21のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項23】
前記遊離チオール基が、細胞傷害性物質、化学療法剤、毒素、放射性核種、DNA、RNA、siRNA、マイクロRNA、ペプチド核酸、非天然アミノ酸、ペプチド、酵素、蛍光タグ、またはビオチンに化学的にコンジュゲートすることができる、請求項1〜22のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項24】
前記細胞傷害性物質が、抗チューブリン物質、DNAマイナーグルーブ結合物質、抗ミトメイタンサノイド、およびオーリスタチンからなる群より選択される、請求項23記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項25】
前記化学療法剤がタキソール、パクリタキセル、ドキソルビシン、メトトレキセート、ドラスタチン、ビンカアルカロイド、メトトレキセート、およびデュオカルマイシンからなる群より選択される、請求項23記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項26】
前記毒素がアブリン、ブルシン、シクトキシン、ジフテリア毒素、ボツリヌス毒素、志賀毒素、内毒素、破傷風毒素、百日咳毒素、炭疽毒素、コレラ毒素、ファルカリノール、α毒素、ゲルダナマイシン、ゲロニン、ロタウストラリン、リシン、ストリキニーネ、およびテトロドトキシンからなる群より選択される、請求項23記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項27】
放射性核種がクロミウム(51Cr)、コバルト(57Co)、フッ素(18F)、ガドリニウム(153Gd、159Gd)、ゲルマニウム(68Ge)、ホルミウム(166Ho)、インジウム(115In、113In、112In、111In)、ヨウ素(131I、125I、123I、121I)、ランタニウム(140La)、ルテチウム(177Lu)、マンガン(54Mn)、モリブデン(99Mo)、パラジウム(103Pd)、リン(32P)、プラセオジミウム(142Pr)、プロメチウム(149Pm)、レニウム(186Re、188Re)、ロジウム(105Rh)、ルテニウム(97Ru)、サマリウム(153Sm)、スカンジウム(47Sc)、セレニウム(75Se)、ストロンチウム(85Sr)、硫黄(35S)、テクネチウム(99Tc)、タリウム(201Ti)、スズ(113Sn、117Sn)、トリチウム(3H)、キセノン(113Xe)、イッテルビウム(169Yb、175Yb)、イットリウム(90Y)、および亜鉛(65Zn)からなる群より選択される、請求項23記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項28】
前記抗体が内在化抗体である、請求項23記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項29】
前記抗体がモノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、二重特異的抗体または多重特異的抗体である、請求項1〜28のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項30】
請求項1〜29のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体の重鎖可変ドメインまたは軽鎖可変ドメインをコードするヌクレオチド配列を含む、単離された核酸。
【請求項31】
請求項30記載の核酸を含むベクター。
【請求項32】
請求項31記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項33】
請求項1〜29のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体の抗体コンジュゲート。
【請求項34】
請求項33記載の抗体コンジュゲートを含む医薬組成物。
【請求項35】
被験者に請求項34記載の組成物を投与することを含む、癌、自己免疫性、炎症性または感染性の疾患もしくは障害を、それを必要とする被験者において検出する方法。
【請求項36】
疾患または障害が、前記抗体コンジュゲートにより結合される細胞表面抗原を過剰発現する細胞を含む、請求項35記載の方法。
【請求項37】
細胞を有効量の請求項33記載の抗体コンジュゲートと接触させることを含む、標的細胞の増殖を阻害する方法。
【請求項38】
有効量の請求項34記載の組成物を投与することを含む、被験者における標的細胞の増殖の抑制方法。
【請求項39】
前記標的細胞が前記抗体コンジュゲートにより結合される細胞表面抗原を過剰発現する、請求項37または38記載の方法。
【請求項40】
治療上有効な量の請求項34記載の組成物を被験者に投与することを含む、癌、自己免疫性、炎症性、または感染性の疾患もしくは障害を、それを必要とする被験者において治療する方法。
【請求項41】
疾患または障害が、前記抗体コンジュゲートにより結合される細胞表面抗原を過剰発現する細胞を含むものである、請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記方法が前記疾患と関連する細胞を殺すまたは該細胞の増殖速度を低減することを含む、請求項40記載の方法。
【請求項43】
前記方法が、B細胞またはT細胞を枯渇することを含む、請求項40記載の方法。
【請求項44】
追加の療法を施すことを含み、該追加の療法が、化学療法、生物学的療法、免疫療法、放射線療法、ホルモン療法、および外科手術からなる群より選択される、請求項40記載の方法。
【請求項45】
請求項1〜29のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体に異種分子を効率的にコンジュゲートする方法。
【請求項46】
異種分子を抗体のCH1ドメインの131、132、133、134、135、136、137、および139からなる群より選択される少なくとも1つの位置にコンジュゲートすることを含む、請求項45記載の方法。
【請求項47】
異種分子が、細胞傷害性物質、化学療法剤、毒素、放射性核種、DNA、RNA、siRNA、マイクロRNA、ペプチド核酸、ペプチド、酵素、蛍光タグ、またはビオチンからなる群より選択される、請求項45または46記載の方法。
【請求項48】
前記細胞傷害性物質が、抗チューブリン物質、DNAマイナーグルーブ結合物質、抗ミトメイタンサノイド、およびオーリスタチンからなる群より選択される、請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記化学療法剤がタキソール、パクリタキセル、ドキソルビシン、メトトレキセート、ドラスタチン、ビンカアルカロイド、およびメトトレキセートからなる群より選択される、請求項47記載の方法。
【請求項50】
前記毒素がアブリン、ブルシン、シクトキシン、ジフテリア毒素、ボツリヌス毒素、志賀毒素、内毒素、破傷風毒素、百日咳毒素、炭疽毒素、コレラ毒素、ファルカリノール、α毒素、ゲルダナマイシン、ゲロニン、ロタウストラリン、リシン、ストリキニーネ、およびテトロドトキシンからなる群より選択される、請求項47記載の方法。
【請求項51】
放射性核種がクロミウム(51Cr)、コバルト(57Co)、フッ素(18F)、ガドリニウム(153Gd、159Gd)、ゲルマニウム(68Ge)、ホルミウム(166Ho)、インジウム(115In、113In、112In、111In)、ヨウ素(131I、125I、123I、121I)、ランタニウム(140La)、ルテチウム(177Lu)、マンガン(54Mn)、モリブデン(99Mo)、パラジウム(103Pd)、リン(32P)、プラセオジミウム(142Pr)、プロメチウム(149Pm)、レニウム(186Re、188Re)、ロジウム(105Rh)、ルテニウム(97Ru)、サマリウム(153Sm)、スカンジウム(47Sc)、セレニウム(75Se)、ストロンチウム(85Sr)、硫黄(35S)、テクネチウム(99Tc)、タリウム(201Ti)、スズ(113Sn、117Sn)、トリチウム(3H)、キセノン(113Xe)、イッテルビウム(169Yb、175Yb)、イットリウム(90Y)、および亜鉛(65Zn)からなる群より選択される、請求項47記載の方法。
【請求項52】
前記効率が、コンジュゲーション反応の後に残留する遊離チオール基により測定すると、少なくとも5%以上である、請求項45〜51のいずれか1項記載の方法。
【請求項53】
前記効率が、コンジュゲーション反応の後に残留する遊離チオール基により測定すると、少なくとも25%以上である、請求項45〜52のいずれか1項記載の方法。
【請求項54】
前記効率が、コンジュゲーション反応の後に残留する遊離チオール基により測定すると、少なくとも75%以上である、請求項45〜53のいずれか1項記載の方法。
【請求項55】
前記抗体が、位置132および/または138におけるシステインへの置換を有しない、請求項1〜29のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項56】
前記抗体が位置132および/または138における置換を有し、該置換がシステインではない、請求項1〜29および55のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項57】
前記抗体が131-139ループ領域の少なくとも1つの拡張を有する、請求項1〜29および55〜56のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項58】
前記抗体が、131-139ループ領域の拡張を有し、該拡張が、少なくとも1〜少なくとも15のアミノ酸の挿入を含む、請求項1〜29および55〜57のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項59】
前記抗体が131-139ループ領域の拡張を有し、該拡張が、残基131、132、133、134、135、136、137、138および139からなる群より選択される位置の後に生じる、請求項1〜29および55〜58のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項60】
前記抗体が131-139ループ領域の拡張を有し、該拡張が、残基131、132、133、134、135、136、137、138および139からなる群より選択される位置の後に生じる、請求項1〜29および55〜59のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。
【請求項61】
前記抗体が131-139ループ領域の少なくとも第1および第2の拡張を有し、第1拡張が残基131、132、133、134、135、136、137、138および139からなる群より選択される位置の後に生じ、第2拡張が第1拡張の後に生じ、かつ第2拡張が残基131、132、133、134、135、136、137、138および139からなる群より選択される位置の後に生じる、請求項1〜29および55〜69のいずれか1項記載のシステイン遺伝子操作抗体。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12−1】
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【図12−2】
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【図12−3】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2011−509675(P2011−509675A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543282(P2010−543282)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/031294
【国際公開番号】WO2009/092011
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(504333972)メディミューン,エルエルシー (108)
【Fターム(参考)】