説明

配信システム、配信方法、受信装置

【課題】車両の走行開始に応じて映像データのストリーミングを停止した際に、その旨をユーザに適切なタイミングで通知する技術を提供する。
【解決手段】配信装置から配信されるコンテンツを受信し、付加データに基づいて映像データと音声データとを抽出、復号して映像信号、音声信号を得、車両速度が所定速度を越えた場合は、配信装置へ映像データの配信を停止させる停止情報を送信し、映像データが所定期間受信されない場合、映像表示停止を通知し、コンテンツに映像データが無い場合は、音声データのみを抽出し、映像データが抽出されなかった場合は、音声データのみを復号し、停止情報を送信した場合の所定期間を、送信しない場合の所定期間よりも短く設定した場合にのみ、映像表示停止を通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストリーミング配信技術に係り、特にこのストリーミング配信技術を車載用として応用した配信システム、配信方法、受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ストリーミング配信技術が普及している。この技術は、配信装置(サーバ)と、受信装置(クライアント)とをインターネット等のネットワークを介して接続し、コンテンツを配信装置から受信装置へストリーミング配信する技術である。このストリーミング配信技術によれば、ユーザは、家庭にいながらパソコン等の受信装置で、配信装置から配信される大量のコンテンツを視聴することが可能となる。
【0003】
このストリーミング配信技術を車載用として応用した技術が、たとえば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−151352
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両に搭載された受信装置が、映像データ、音声データを含んで構成されるコンテンツを配信サーバからストリーミング受信してユーザに視聴させる場合、安全性を考慮すると、車両走行中は、映像表示を停止させることが望ましい。一方、音声出力に関しては途切れさせずに出力し続けることが望ましい。これを可能とする最も簡単な方法としては、映像データ、音声データともにストリーミングは継続しつつ、映像表示のみ停止させる方法が考えられる。しかしながら、これでは、映像表示を停止している期間の映像データ、すなわち不要なデータもストリーミングしてしまうことになる。不要なデータは、ネットワークの負荷や通信コストの軽減のためにもストリーミングさせないことが望ましい。これを可能とする方法としては、受信装置が車両の走行開始/停止を検知して、この検知結果に基づいて、映像データのストリーミング停止/開始を配信装置に指示する方法が考えられる。しかしながら、配信装置は、映像データのストリーミング停止/開始にあたり、コンテンツすなわちストリームの構成を変えるのが一般的である。ストリームの構成が変わると、受信装置は、コンテンツが変更になったと判断し、映像データや音声データの復号処理にリセットをかけリスタートさせてしまう場合が多い。復号処理にリセットがかかるとそのリセットの時点で音声出力が一瞬途切れてしまう危険性があった。
【0006】
また、映像表示を停止させた場合、停止した旨をユーザに適切なタイミングで通知することが望ましい。
【0007】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、車両の走行開始に応じて映像データのストリーミングを停止、すなわち映像表示を停止した際に、その停止した旨をユーザに適切なタイミングで通知する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、下記のシステム、方法、装置を提供するものである。
(1)車両に搭載された受信装置と、この受信装置へネットワークを介して映像データ、音声データ、及び前記映像データと前記音声データとを関連付けるための付加データを含むコンテンツをストリーミング配信する配信装置とを含む配信システムにおいて、
前記受信装置は、
前記配信装置からストリーミング配信される前記コンテンツを受信し、受信した前記コンテンツに含まれる前記付加データに基づいて、前記コンテンツに含まれる前記映像データ、前記音声データを抽出する抽出部と、
前記抽出された映像データ、音声データを復号して映像信号、音声信号を得る復号部と、
前記車両の速度が所定速度を越えたか否かを判定する車速判定部と、
前記車速判定部の判定結果が所定速度を越えた場合は、前記配信装置へ、前記コンテンツに含まれる映像データの配信を停止させる停止情報を送信する停止情報送信部と、
前記コンテンツに含まれる前記映像データが所定期間受信されない場合、ユーザに映像表示を停止したことを通知する通知部と、(111,112)
を備え、
前記抽出部は、前記コンテンツに前記映像データが無くなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して抽出し、
前記復号部は、前記映像データが抽出されなくなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して復号し、
前記通知部は、前記停止情報送信部が前記停止情報を送信した場合の所定期間を、送信しない場合の所定期間よりも短く設定し、この短く設定した所定期間前記映像データが受信されなかった場合にのみ、ユーザに映像表示を停止したことを通知することを特徴とし、
前記配信装置は、
前記受信装置から前記停止情報を受信した場合、前記コンテンツに含まれる映像データを除き、音声データ、付加データのみを含む特定コンテンツを生成する生成部と、
前記受信装置へ前記コンテンツ又は前記特定コンテンツをストリーミング配信する配信部と、
を備え、
前記生成部は、前記特定コンテンツを生成するにあたって、付加データの構成は変更しない
ことを特徴とする配信システム。
(2)車両に搭載された受信装置と、この受信装置へネットワークを介して映像データ、音声データ、及び前記映像データと前記音声データとを関連付けるための付加データを含むコンテンツをストリーミング配信する配信装置とを含む配信システムで用いる配信方法において、
前記受信装置は、
前記配信装置からストリーミング配信される前記コンテンツを受信し、受信した前記コンテンツに含まれる前記付加データに基づいて、前記コンテンツに含まれる前記映像データ、前記音声データを抽出する抽出ステップと、
前記抽出された映像データ、音声データを復号して映像信号、音声信号を得る復号ステップと、
前記車両の速度が所定速度を越えたか否かを判定する車速判定ステップと、
前記車速判定ステップの判定結果が所定速度を越えた場合は、前記配信装置へ、前記コンテンツに含まれる映像データの配信を停止させる停止情報を送信する停止情報送信ステップと、
前記コンテンツに含まれる前記映像データが所定期間受信されない場合、ユーザに映像表示を停止したことを通知する通知ステップと、(111,112)
を含み、
前記抽出ステップは、前記コンテンツに前記映像データが無くなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して抽出し、
前記復号部は、前記映像データが抽出されなくなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して復号し、
前記通知ステップは、前記停止情報送信部が前記停止情報を送信した場合の所定期間を、送信しない場合の所定期間よりも短く設定し、この短く設定した所定期間前記映像データが受信されなかった場合にのみ、ユーザに映像表示を停止したことを通知することを特徴とし、
前記配信装置は、
前記受信装置から前記停止情報を受信した場合、前記コンテンツに含まれる映像データを除き、音声データ、付加データのみを含む特定コンテンツを生成する生成ステップと、
前記受信装置へ前記コンテンツ又は前記特定コンテンツをストリーミング配信する配信ステップと、
を含み、
前記生成ステップは、前記特定コンテンツを生成するにあたって、付加データの構成は変更しない
ことを特徴とする配信方法。
(3)車両に搭載される受信装置であり、ネットワークを介してストリーミング配信される、映像データ、音声データ、及び前記映像データと前記音声データとを関連付けるための付加データを含むコンテンツを受信する受信装置において、
前記配信装置からストリーミング配信される前記コンテンツを受信し、受信した前記コンテンツに含まれる前記付加データに基づいて、前記コンテンツに含まれる前記映像データ、前記音声データを抽出する抽出部と、
前記抽出された映像データ、音声データを復号して映像信号、音声信号を得る復号部と、
前記車両の速度が所定速度を越えたか否かを判定する車速判定部と、
前記車速判定部の判定結果が所定速度を越えた場合は、前記配信装置へ、前記コンテンツに含まれる映像データの配信を停止させる停止情報を送信する停止情報送信部と、
前記コンテンツに含まれる前記映像データが所定期間受信されない場合、ユーザに映像表示を停止したことを通知する通知部と、
を備え、
前記抽出部は、前記コンテンツに前記映像データが無くなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して抽出し、
前記復号部は、前記映像データが抽出されなくなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して復号し、
前記通知部は、前記停止情報送信部が前記停止情報を送信した場合の所定期間を、送信しない場合の所定期間よりも短く設定し、この短く設定した所定期間前記映像データが受信されなかった場合にのみ、ユーザに映像表示を停止したことを通知することを特徴とする受信装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、車両の走行開始に応じて映像データのストリーミングを停止、すなわち映像表示を停止した際に、その停止した旨をユーザに適切なタイミングで通知することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施例を説明するためのシステム構成図である。
【図2】MPEG−2 TSの構造を説明する図である。
【図3】受信装置100の動作の流れを説明するフローチャートである。
【図4】配信装置200の動作の流れを説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施例を説明するためのシステム構成図である。
【図6】本発明の第3実施例を説明するためのシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
[第1実施例]
<システム構成>
図1は、第1実施例の配信システムの構成を示す図である。
【0012】
本実施例の配信シシテムは、コンテンツをストリーミング受信する受信装置100、コンテンツ配信事業者等が運用し、コンテンツをストリーミング配信する配信装置200、コンテンツを格納するコンテンツデータベース400、これらの装置、データベース間を相互に接続するネットワーク300を含んで構成される。
【0013】
受信装置100は、主に車両に搭載されることを前提とする。配信装置200、コンテンツデータベース400は、例えばコンテンツ配信事業者によって運用されるものとする。ネットワーク300は、例えばインターネットであり、多くの中継機器(図示せず)を含んで構成されることは言うまでもない。そして、少なくとも受信装置100と中継機器との間は無線ネットワークで接続されることを前提とする。
【0014】
また、本実施例で扱うコンテンツは映像データ、音声データを含んで構成されるものとする。
【0015】
また、ストリーミングは、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)−2システム規格におけるTS(Transport Stream)を用いて行う。以下、これをMPEG−2 TSと呼ぶ。コンテンツに含まれる映像データ、音声データは、その他の付加データとともにこのMPEG−2 TSの形式で1つのストリームデータとして時分割多重化されストリーミングされる。MPEG−2 TSでは各種データを所定長(例えば188バイト)のパケットに分け、このパケット単位で多重化する。従って以降、MPEG−2 TSで多重化される映像データ、音声データ、付加データを、それぞれ映像パケット、音声パケット、付加データパケットと呼ぶことがある。
<受信装置>
以下、受信装置100の内部構成について説明する。
【0016】
本実施例では、受信装置100は、各機能ブロック間における各種データの送受信を、データバス109を介して行なうものとする。なお、データバス109を用いずに直接機能ブロック間で各種データを送受信しても構わない。
【0017】
通信部101は、コンテンツ配信装置200からネットワーク300を介し、MPEG−TSとして送信されるコンテンツをストリーミング受信し、記憶部102に一時記憶する。また、通信部101は、後述する走行判定フラグパケット生成部108で生成される走行判定フラグパケットを、ネットワーク300を介してコンテンツ配信装置200へ送信する。
【0018】
DEMUX部103は、記憶部102からコンテンツを取り出し、MPEG−2 TSとして多重化されている映像パケット、音声パケット、その他の付加パケットを分離し、記憶部102に一時記憶する。
【0019】
映像復号化部104、音声復号化部105は、それぞれ、記憶部102から映像パケット、音声パケットを取り出し、映像信号、音声信号に復号化する。そして復号化した映像信号、音声信号を、それぞれ、コンテンツ受信装置100の外部に出力する。
【0020】
表示モニタ600は、入力された映像信号を映像として表示する。
【0021】
スピーカー700は、入力された音声信号を音声として出力する。
【0022】
測位装置500は、コンテンツ受信装置100と同じ車両に搭載され、この車両の位置、速度、加速度を測位する。測位装置500は、GPS(Global Positioning System)、車速パルス受信機、加速度センサーなどを含んで構成される。なお、速度、加速度は、直接測位せずに位置の変化からも算出可能である。これらの情報の測位方法や算出方法は本発明の要部ではないので詳細説明は省略する。
【0023】
測位情報取得部106は、測位装置500が測位した車両の位置、速度、加速の各情報を定期的に読み取る。
【0024】
車速判定部107は、測位情報取得部106から定期的に速度情報を取得し、この速度情報の値が、予め定めた所定速度に対応する所定値以上か否かを判定し、その判定結果を走行判定フラグパケット生成部108に出力する。
【0025】
なお、所定速度は、運転者が、表示モニタ600に表示される映像を見ていると運転が危険になると判断できる速度(例えば5km/h)に定める。
【0026】
走行判定フラグパケット生成部108は、配信装置に対して映像パケットストリーミングの停止/開始を指示するためのパケットである走行判定フラグパケットを生成する。この走行判定フラグパケットには、走行判定フラグが挿入される。走行判定フラグには、車速判定部107から入力された判定結果が所定値以上を示す場合、映像パケットストリーミングの停止を示す情報として例えば、“ON"が設定され、判定結果が所定値未満を示す場合は、映像パケットストリーミングの開始を示す情報として例えば“OFF"が設定される。そして、この走行判定フラグが挿入された走行判定フラグパケットを通信部101から、ネットワーク300を介して配信装置200へ送信する。
【0027】
なお、受信装置100は、装置内の各ブロックを制御するCPU110を備えている。そして、例えば、車速判定部107、走行フラグ判定パケット生成部108の機能をこのCPU110の内部処理機能としても良い。また、他の機能ブロックも、CPU110の処理能力に応じて、CPU110の内部処理機能としても良い。
<配信装置>
以下、配信装置200の内部構成について説明する。
【0028】
本実施例では、配信装置200は、前述の受信装置100と同様に、各機能ブロック間における各種データの送受信を、データバス209を介して行なうものとする。なお、データバス209を用いずに直接機能ブロック間で各種データを送受信しても構わない
通信部201は、ネットワーク300を介してコンテンツデータベース400から映像データ、音声データを含んだコンテンツを受信し、記憶部202に一時記憶する。なお、この受信するコンテンツは、ユーザがなんらかの方法で購入、または選択したコンテンツであるが、そのコンテンツの購入や選択の方法は、本発明の要部では無いので説明は省略する。また、コンテンツは、前述したMPEG−2 TSの形式で受信する。
【0029】
また、通信部201は、受信装置100からネットワーク300を介して走行判定フラグパケットも受信する。
【0030】
多重化設定部203は、受信装置100から送信される走行判定フラグパケットに応じて、記憶部202に一時記憶されたコンテンツをそのまま受信装置100へ送信するか、このコンテンツから映像データを除いて送信するかを決定する。より具体的には、多重化設定部203は、受信装置100から走行判定フラグパケットが送信されない場合、または受信装置100から送信された走行判定フラグパケットに挿入された走行判定フラグが“OFF"の場合は、記憶部202に一時記憶されたコンテンツをそのままMPEG−2 TS形式で受信装置100へストリーミング配信すると決定する。
【0031】
一方、受信装置100から送信された走行判定フラグパケットに挿入された走行判定フラグが“ON"の場合は、記憶部202に一時記憶されたコンテンツから映像データを除いたデータをMPEG−2 TS形式で受信装置100へストリーミング配信すると決定する。
【0032】
DEMUX部204は、多重化設定部203が、コンテンツから映像データを除いたデータを配信すると決定した場合、記憶部202に一時記憶されているコンテンツを読み出し、このコンテンツから映像パケット、音声パケット、付加データパケットを分離し、この分離した各パケットのデータをそれぞれ記憶部202に一時記憶する。
【0033】
多重化部205は、DEMUX部204が分離し、記憶部202に一時記憶した各パケットのうちから映像パケットを除き、音声パケット、付加データパケットをMPEG−2 TS形式で再度時分割多重化する。このときの再多重化処理の詳細については後述する。
【0034】
通信部201は、映像データを含むコンテンツ、または映像データが除かれたコンテンツを、ネットワーク300を介してMPEG−2 TS形式で受信装置100へストリーミング配信する。
【0035】
なお、配信装置100は、装置内の各ブロックを制御するCPU210を備えている。そして、例えば、多重化設定部203の機能をこのCPU210の内部処理機能としても良い。また、他の機能ブロックも、CPU210の処理能力に応じて、CPU210の内部処理機能としても良い。
<再多重化方法>
前述した再多重化処理について説明する。
【0036】
まず、図2を用いて、MPEG−2 TSの構造とDEMUX部204が実行する処理の手順とを説明する。
【0037】
MPEG−2 TSでは、音声パケット、映像パケット、付加データパケットを、1まとまりのコンテンツとして関連付けて多重化する。なお、以降の説明ではコンテンツをプログラムと呼ぶことがある。
【0038】
そして、この各パケットの関連付けは、PAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)という2つのテーブル(付加データ)を用いて実現される。従って、所望のコンテンツを抽出する場合、DEMUX部204は、この2つのテーブルを参照することで、所望のコンテンツに関連付けられる映像パケット、音声パケット、付加データパケットをそれぞれ抽出する。
【0039】
まず、DEMUX部204は、MPEG−2 TSに含まれるPATを参照する。PATはMPEG−2システム規格により識別番号(PID)が常に0と規定されている。従って、DEMUX部204は、PID=0のパケットを抽出する。PATには、少なくとも1つのPMTのPIDが記述されている。PMTは、音声パケット、映像パケット、付加データパケットを1まとまりのコンテンツ(プログラム)として関連付けるためのテーブルである。図6においては、PATに、複数のPMTのPIDが、M0〜Mzとして記述されている。これらM0〜Mzがそれぞれプログラム(コンテンツ)0〜zに対応している。
【0040】
今回の抽出対象のコンテンツがプログラムnであるとすると、DEMUX部204は、PID=MnのPMTを参照する。PID=MnのPMTには、図6に示す通り、ビデオ(映像パケット)、オーディオ(音声パケット)、クロック(付加データパケットのうちのひとつ)を識別するためのPIDがそれぞれ、Env、Ena、Encとして記述されている。DEMUX部204は、PMTから得られたこれらのPIDが示す映像パケット、音声パケット、付加データパケットを抽出することにより、1まとまりのプログラムn(コンテンツ)を抽出することができたことになる。
【0041】
次に、多重化部205は、DEMUX部203が抽出した映像パケット、音声パケット、付加データパケットのうちから映像パケットを除き、音声パケット、付加データパケットのみをMPEG−2 TSの形式で多重化する。このとき、MPEG−2システム規格によれば、プログラムnから映像パケットを除いたのであるから、このプログラムnを指し示すPID=MnのPMTからも、映像パケットを指し示すPID=Envの記載を削除するのが通常である。しかしながら、このようにPMTの構造を変えてしまうと、このPMT構造変化時点において、受信装置100のDEMUX部103は、プログラムが変更になったと判断し、映像復号化部104、音声復号化部105に対してリセットをかけてしまう危険性がある。音声復号化部105にリセットをかけてしまうと、復号処理が一旦中断され、出力音声に音途切れが発生する。音途切れはユーザに不快感をもたらすものであるので、極力その発生を防止することが望ましい。
【0042】
そこで、本実施例では、受信装置100を搭載した車両が停止状態から走行状態に変化して、映像パケットの送信を停止、すなわちMPEG−2 TSから映像パケットを除いたとしても、この映像パケットを含むプログラムを示すPMTに記載されている映像パケットのPIDは敢えて削除せずにそのまま残すことを特徴とする。このようにすることにより、PMTの構造が変化しないので、受信装置100のDEMUX部103は、映像復号化部104、音声復号化部105に対してリセットをかけることなく、それぞれの復号処理を継続させることが可能となる。従って、出力音声の音途切れを防止できる。なお、映像復号化部104は、映像パケットが入力されなくなるので、最後に復号化した映像を静止画像としてそのまま出力し続ける(フリーズ)か、黒に相当する映像信号を出力する(ブラックアウト)のが通常である。
<受信装置の動作の流れ>
本実施例における受信装置100の動作の流れを図3のフローチャートを用いて説明する。
【0043】
ステップS101において、通信部101は、配信装置200からコンテンツを受信し、記憶部102に一時記憶する。DEMUX部103は、記憶部102に一時記憶されたコンテンツを読み出して映像データ、音声データ、付加データに分離する。映像復号化部104は、分離された映像データを復号し、得られた映像信号を表示モニタ600に出力する。なお、映像復号化部104は、映像データが一定期間供給されない場合は、黒相当の映像信号を出力するものとする。音声復号化部105は、分離された音声データを復号し、得られた音声信号をスピーカー700に出力する。すなわち、コンテンツを再生する。
【0044】
ステップS102において、測位情報取得部106は、測位装置500から、受信装置100が搭載された車両の測位情報を取得する。
【0045】
ステップS103において、車速判定部107は、車両の測位情報に基づいて、車両の速度(車速)が所定速度以下であるか否かを判定する。車速が所定速度以下の場合(YES)、ステップS104に処理を移行し、このステップS104において、車速判定部107は、走行判定フラグをOFFに設定する。一方、車速が所定速度を超えた場合(NO)、ステップS105に処理を移行し、このステップS105において、車速判定部107は走行判定フラグをONに設定する。
【0046】
ステップS106において、走行判定フラグパケット生成部108は、走行判定フラグが変化したか否かを確認する。変化した場合(YES)、ステップS107に処理を移行する。一方、変化していない場合(NO)、ステップS101に処理を戻す。
【0047】
ステップS107において、走行判定フラグパケット生成部108は、変化した走行判定フラグを反映した走行判定フラグパケットを生成する。通信部101は、この生成した走行判定フラグパケットを配信装置200へ送信する。
<配信装置の動作の流れ>
本実施例における配信装置200の動作の流れを図4のフローチャートを用いて説明する。
【0048】
ステップS201において、通信部201は、コンテンツデータベース300からコンテンツを受信し、記憶部202に一時記憶する。
【0049】
ステップS202において、多重化設定部203は、通信部201が走行判定フラグパケットを受信したか否かを確認する。受信しなかった場合(NO)、ステップS206に処理を移行する。一方、受信した場合(YES)、ステップS203に処理を移行する。
【0050】
ステップS203において、多重化設定部203は、受信した走行判定フラグパケットから得た走行判定フラグがONであるかOFFであるかを確認する。OFFの場合、ステップS206に処理を移行する。一方、ONの場合、ステップS204に処理を移行する。
【0051】
ステップS204において、DEMUX部204は、記憶部202に一時記憶されているコンテンツから映像パケット、音声パケット、付加データパケットを抽出し、この抽出した各パケットを記憶部202に一時記憶する。
【0052】
ステップS205において、多重化部205は、記憶部202に一時記憶された各パケットのうちから映像パケットを除き、音声パケット、付加データパケットをMPEG−2 TS形式で多重化し、映像パケットが除かれたコンテンツを生成する。なお、このときPMTの構造は変化させない。
【0053】
ステップS206において、通信部201は、記憶部202に一時記憶された映像データを含むコンテンツ、または多重化部205で生成された映像データが除かれたコンテンツを受信装置100へストリーミング配信する。
【0054】
以上の実施例によれば、車両の走行開始/停止に応じて映像データのストリーミング停止/開始を制御するとともに、映像データのストリーミング停止/開始時点においても音声は途切れなく連続して出力させることが可能となる。
[第2実施例]
<システム構成>
図5は、第2実施例の配信システムの構成を示す図である。
【0055】
図1の第1実施例の配信システムと同じ機能を有するブロックについては、同じ符号を付与し、その説明は省略する。第2実施例は、第1実施例と比して配信装置の内部構成が異なる。
【0056】
この第2実施例は、第1実施例のようにコンテンツをデータベース400から取得するのではなく、リアルタイムで撮影するコンテンツの配信を想定したものである。
【0057】
このため、配信装置250は、図1の配信装置200におけるDEMUX部204に替えて、映像符号化部206、音声符号化部207を備える。
【0058】
映像符号化部206は、カメラ800が撮影して得た映像信号を、MPEG−2ビデオ規格にて符号化し、映像データを得る。
【0059】
音声符号化部207は、マイク900が集音して得た音声信号を、MPEG−2オーディオ規格にて符号化し、音声データを得る。
【0060】
多重化設定部203は、受信装置100から走行判定フラグパケットが送信されない場合、または受信装置100から送信された走行判定フラグパケットに挿入された走行判定フラグが“OFF"の場合は、映像符号化部206で得た映像データと音声符号化部207で得た音声データとを付加データともにMPEG−2 TSの形式にて多重化すると決定する。
【0061】
一方、受信装置100から送信された走行判定フラグパケットに挿入された走行判定フラグが“ON"の場合は、映像符号化部206に符号化を停止し、音声符号化部207で得た音声データのみを付加データともにMPEG−2 TSの形式にて多重化すると決定する。
【0062】
多重化部204は、映像データ、音声データ、付加データを多重化設定部203の決定に基づき適宜多重化する。
[第3実施例]
<システム構成>
図6は、第3実施例の配信システムの構成を示す図である。
【0063】
図1の第1実施例の配信システムと同じ機能を有するブロックについては、同じ符号を付与し、その説明は省略する。第3実施例は、第1実施例と比して受信装置の内部構成が異なる。
【0064】
この第3実施例は、受信したコンテンツに映像パケットが無くなった事を素早く検出し、ユーザに通知する技術を提供する実施例である。
【0065】
受信装置150は、図1の受信装置100の内部機能に加えて、映像パケット有無判定部111、OSD生成部112を備える。
【0066】
映像パケット有無判定部111は、通信部101が受信したコンテンツ中の映像パケットの有無を判定する。
【0067】
OSD生成部112は、映像パケット有無判定部111が、映像パケット無と判定した場合、ユーザに、映像表示を停止した旨を通知するOSD(On Screen Display)を生成し、この生成したOSDを表示モニタ600に表示する。映像表示を停止した旨の通知とは、例えば「映像を停止しました。映像を見る場合は車を停止し安全を確保してください」というようなテキスト文とすれば良い。
【0068】
なお、受信装置150は、装置内の各ブロックを制御するCPU115を備えている。そして、例えば、車速判定部107、走行フラグ判定パケット生成部108、映像パケット有無判定部111の機能をこのCPU115の内部処理機能としても良い。また、他の機能ブロックも、CPU115の処理能力に応じて、CPU115の内部処理機能としても良い。
【0069】
以下、本実施例の要部である映像パケット有無判定部111が行なう処理にについて詳細に説明する。
【0070】
映像パケットの有無は、通常はPMTに映像パケットのPIDが記載されているか否かで判定する。しかし、本実施例においては映像パケットの有無に関わらず、PMTには映像パケットのPIDが記載されていることを前提としているので、これでは判定できない。
【0071】
従って、PMTを用いることなしに映像パケットの有無を判定する必要がある。この場合の常套手段として、映像パケットが所定周期で繰り返し送信されることを前提として、映像パケット受信後、所定周期で定まる所定期間に次の映像パケットを受信しなかった場合に、映像パケット無と判定する方法がある。しかし、映像パケットがどのくらいの周期で送信されるかは、送信側の都合で決定されるので受信側は正確には判断できない。従って、誤判定を防止するため、通常は、上記所定期間をかなり長い期間、例えば2秒に設定する必要があった。しかしながら、これでは、ユーザへの映像表示停止の通知が遅くなってしまう。また、受信装置150は、みずから配信装置200へ映像データの送信停止を指示するので、この指示のタイミングで映像表示停止を通知することも考えられる。しかしながら、受信装置150から配信装置200へ映像データの送信停止を指示し、実際に映像データが停止するまでにはタイムラグがある。従って、車速判定部107は、車両の速度(車速)が所定速度以下であるか否かを判定する際に、このタイムラグを見込んで、早めに映像データの送信停止指示を出せるように上記所定速度を設定している。よって、このタイミングでユーザに映像表示停止を通知するのは早すぎる。
【0072】
上記のような不具合を解決し、適切なタイミングでユーザに映像表示停止を通知するために、本実施例における映像パケット有無判定部111は、以下のような処理を行なう。
【0073】
まず、映像データを含むコンテンツの受信時は、映像パケット有無判定部111は、上記した常套手段の通り、2秒に設定された所定期間に映像パケットを受信しなかった場合に映像パケット無と判定する。この場合は、映像を含んだコンテンツから、もともと音声のみで構成されるコンテンツに変更になったと考えられる。従って、映像パケット有無判定部111は、OSD生成部になにも指示をださない。または、音声のみのコンテンツに切り換った旨を通知するためのOSDを生成するよう指示を出しても良い。
【0074】
一方、受信装置を搭載した車両が所定速度を超えて、走行判定フラグパケット生成部108が、通信部101、ネットワーク300を介して配信装置200へ、走行判定フラグをONとした走行判定フラグパケットを送信した場合は、走行判定フラグパケット生成部108は同時に、映像パケット有無判定部111に対して、走行判定フラグがONになったことを通知する。
【0075】
映像パケット有無判定部111は、走行判定フラグがONになったことを認識したら、上記所定期間を2秒から、例えば0.5秒に変更する。このように所定期間を短く変更できるのは、映像データの停止を配信装置に指示したので、もうすぐ映像パケットの受信がなくなることを予想できるからである。
【0076】
このように、映像データ、音声データを含むコンテンツから音声データのみのコンテンツへの切り換り時と、車両が所定速度を超えた場合に映像データ、音声データを含むコンテンツから映像データが除かれた時とで、映像データの受信を待つ所定期間を変更することにより、車両が所定速度を超えた時点において映像データのストリーミングを停止、すなわち映像表示を停止した際に、その停止した旨をユーザに適切なタイミングで通知することが可能になる。
【0077】
なお、以上説明した第1〜第3実施例ではMPEG−2 TSを用いた場合で説明したが、映像パケットのPIDの有無の参照テーブルを持って多重化する方法であればどのような規格でも構わない。例えば、AVI(Audio Video Interleave)コンテナ、MPEG−4 part14、Matroska(マトリョーシカ)などのマルチメディアコンテナフォーマットへも応用可能である。
【0078】
また、本発明は上記した装置の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムを含むものである。これらのプログラムは、記録媒体から読み取られてコンピュータに取り込まれてもよいし、通信ネットワークを介して伝送されてコンピュータに取り込まれてもよい。
【0079】
なお、通信部101、記憶部102、DEMUX部103が本願各請求項における抽出部に相当し、映像復号化部104、音声復号化部105が、本願各請求項における復号部に相当し、測位情報取得部106、車速判定部107が本願各請求項における車速判定部に相当し、通信部101、走行判定フラグパケット生成部108が本願各請求項における停止情報送信部に相当し、映像パケット有無判定部111、OSD生成部112が本願各請求項における通知部に相当し、記憶部202、多重化設定部203、多重化部205、更に実施例2においては映像符号化部206、音声符号化部207が本願各請求項における停止情報送信部に相当し、通信部201が本願各請求項における配信部に相当する。

【符号の説明】
【0080】
100:受信装置
101:通信部
102:記憶部
103:DEMUX部
104:映像復号化部
105:音声復号化部
106:測位情報取得部
107:車速判定部
108:走行判定フラグパケット生成部
109:データバス
110:CPU
200:配信装置
201:通信部
202:記憶部
203:多重化設定部
204:DEMUX部
205:多重化部
209:データバス
300:ネットワーク
400:コンテンツデータベース
500:測位装置
600:表示モニタ
700:スピーカー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された受信装置と、この受信装置へネットワークを介して映像データ、音声データ、及び前記映像データと前記音声データとを関連付けるための付加データを含むコンテンツをストリーミング配信する配信装置とを含む配信システムにおいて、
前記受信装置は、
前記配信装置からストリーミング配信される前記コンテンツを受信し、受信した前記コンテンツに含まれる前記付加データに基づいて、前記コンテンツに含まれる前記映像データ、前記音声データを抽出する抽出部と、
前記抽出された映像データ、音声データを復号して映像信号、音声信号を得る復号部と、
前記車両の速度が所定速度を越えたか否かを判定する車速判定部と、
前記車速判定部の判定結果が所定速度を越えた場合は、前記配信装置へ、前記コンテンツに含まれる映像データの配信を停止させる停止情報を送信する停止情報送信部と、
前記コンテンツに含まれる前記映像データが所定期間受信されない場合、ユーザに映像表示を停止したことを通知する通知部と、
を備え、
前記抽出部は、前記コンテンツに前記映像データが無くなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して抽出し、
前記復号部は、前記映像データが抽出されなくなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して復号し、
前記通知部は、前記停止情報送信部が前記停止情報を送信した場合の所定期間を、送信しない場合の所定期間よりも短く設定し、この短く設定した所定期間前記映像データが受信されなかった場合にのみ、ユーザに映像表示を停止したことを通知することを特徴とし、
前記配信装置は、
前記受信装置から前記停止情報を受信した場合、前記コンテンツに含まれる映像データを除き、音声データ、付加データのみを含む特定コンテンツを生成する生成部と、
前記受信装置へ前記コンテンツ又は前記特定コンテンツをストリーミング配信する配信部と、
を備え、
前記生成部は、前記特定コンテンツを生成するにあたって、付加データの構成は変更しない
ことを特徴とする配信システム。
【請求項2】
車両に搭載された受信装置と、この受信装置へネットワークを介して映像データ、音声データ、及び前記映像データと前記音声データとを関連付けるための付加データを含むコンテンツをストリーミング配信する配信装置とを含む配信システムで用いる配信方法において、
前記受信装置は、
前記配信装置からストリーミング配信される前記コンテンツを受信し、受信した前記コンテンツに含まれる前記付加データに基づいて、前記コンテンツに含まれる前記映像データ、前記音声データを抽出する抽出ステップと、
前記抽出された映像データ、音声データを復号して映像信号、音声信号を得る復号ステップと、
前記車両の速度が所定速度を越えたか否かを判定する車速判定ステップと、
前記車速判定ステップの判定結果が所定速度を越えた場合は、前記配信装置へ、前記コンテンツに含まれる映像データの配信を停止させる停止情報を送信する停止情報送信ステップと、
前記コンテンツに含まれる前記映像データが所定期間受信されない場合、ユーザに映像表示を停止したことを通知する通知ステップと、
を含み、
前記抽出ステップは、前記コンテンツに前記映像データが無くなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して抽出し、
前記復号部は、前記映像データが抽出されなくなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して復号し、
前記通知ステップは、前記停止情報送信部が前記停止情報を送信した場合の所定期間を、送信しない場合の所定期間よりも短く設定し、この短く設定した所定期間前記映像データが受信されなかった場合にのみ、ユーザに映像表示を停止したことを通知することを特徴とし、
前記配信装置は、
前記受信装置から前記停止情報を受信した場合、前記コンテンツに含まれる映像データを除き、音声データ、付加データのみを含む特定コンテンツを生成する生成ステップと、
前記受信装置へ前記コンテンツ又は前記特定コンテンツをストリーミング配信する配信ステップと、
を含み、
前記生成ステップは、前記特定コンテンツを生成するにあたって、付加データの構成は変更しない
ことを特徴とする配信方法。
【請求項3】
車両に搭載される受信装置であり、ネットワークを介してストリーミング配信される、映像データ、音声データ、及び前記映像データと前記音声データとを関連付けるための付加データを含むコンテンツを受信する受信装置において、
前記配信装置からストリーミング配信される前記コンテンツを受信し、受信した前記コンテンツに含まれる前記付加データに基づいて、前記コンテンツに含まれる前記映像データ、前記音声データを抽出する抽出部と、
前記抽出された映像データ、音声データを復号して映像信号、音声信号を得る復号部と、
前記車両の速度が所定速度を越えたか否かを判定する車速判定部と、
前記車速判定部の判定結果が所定速度を越えた場合は、前記配信装置へ、前記コンテンツに含まれる映像データの配信を停止させる停止情報を送信する停止情報送信部と、
前記コンテンツに含まれる前記映像データが所定期間受信されない場合、ユーザに映像表示を停止したことを通知する通知部と、
を備え、
前記抽出部は、前記コンテンツに前記映像データが無くなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して抽出し、
前記復号部は、前記映像データが抽出されなくなった場合は、音声データのみを途切らすことなく継続して復号し、
前記通知部は、前記停止情報送信部が前記停止情報を送信した場合の所定期間を、送信しない場合の所定期間よりも短く設定し、この短く設定した所定期間前記映像データが受信されなかった場合にのみ、ユーザに映像表示を停止したことを通知することを特徴とする受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−93691(P2013−93691A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233675(P2011−233675)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】