説明

配合物及びその使用

無垢木材又は木質原料の形にあるセルロース含有材料、例えば木材含有建築材料に対して活性のある保護物質少なくとも1つ並びに分散特性を有する特殊な化合物少なくとも1つを含有する配合物が請求される。分散剤は、分枝した櫛形ポリマーであってポリエーテル側鎖を有するもの、ナフタレンスルホナート−ホルムアルデヒド−縮合生成物、メラミンスルホナート−ホルムアルデヒド−縮合生成物及びホスファート化重縮合生成物である。本発明の配合物は、特に植物保護剤及び木材保護剤として適しており、かつ、好ましくは懸濁液の形でそれぞれの建築材料の加圧処理に使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
本発明の主題は、セルロース含有材料に対して活性のある保護物質少なくとも1を含有する配合物並びにその使用である。
【0002】
木材は特に、重要な建築材料及び建造材料として天候影響及び温度影響に曝露され、その際、変化する温度条件及び湿分条件は、細菌、菌類及び昆虫による分解影響を促進する。
【0003】
金属含有配合物、特に金属塩含有配合物の使用は、この関連において、木材含有材料、特に建築材料の含浸のため及び保護のために数十年来極めて良く知られている。
【0004】
特に、銅含有木材保護剤の使用は、菌類及び昆虫による木材のセルロース成分又はリグニン成分の崩壊を妨げるものである。
【0005】
木材ベースの新種建築材料の開発によって、含浸性かつ予防性の木材保護が、特に過去数十年において重要性を増している。ここでは、特に木材ファイバープレート及び無垢木材プレートの保護が中心を占める。金属含有木材保護剤を用いた処理では、さらに、木材を分解する菌類及び昆虫に対する、木材の予防性保護が中心を占める。
【0006】
木材の細胞壁成分セルロース、ヘミセルロース及びリグニンを攻撃する菌類の重要な代表物は、褐色腐朽菌類、白色腐朽菌類及び軟腐朽菌類の、木材を変色し、分解する代表物である。木材分解性菌類の最適な成長条件は、温度範囲0〜40℃並びに木材湿分20〜100%である。菌類の種類に応じて、所定の木材種のみ又は主として辺材の又は心材の含分が攻撃される。
【0007】
木材分解性昆虫は、木材に居住し、ここで孵化場を構え、そして幼虫を育てる昆虫と、木材を栄養源として利用する昆虫間で、区別されるべきである。新鮮木材昆虫(Frischholzinsekt)は、特に新規に切り倒した木材中に及び木材置場に生息する。乾燥木材昆虫は、野外の空気乾燥又は利用乾燥した木材に及びこの中に並びに建物に及びこの中に発生する。通常は、これら昆虫は少なくとも10%の木材湿分及び10〜38℃の温度を必要とする。
【0008】
その防除に適した木材保護剤は、通常は、それぞれの溶媒によって定めた、3つの基本的なカテゴリーに区分けされる。そして、水ベースの、油ベースの、及びクレオソート油(タール油)ベースのシステムが区別される。
【0009】
水性木材保護剤は、クロム−銅−アルセナート(CCA)、アンモニア性銅−第四級化合物(ACQ)、並びに、銅及び更なる共殺生物剤を基礎とする代替的な作用物質組み合わせを含む。この代表物で処理した木材は、その処理後に、木材保護剤の銅成分と太陽光の紫外線との間の化学反応に基づき緑色〜灰緑色の変色を示す。この方法の欠点は、特に、土壌及び地下水に負荷し得るクロム含分に関する、その洗浄脱離挙動(Auswaschverhalten)及び溶出挙動である。これに対して、クレオソート油含有木材保護剤は、目立った洗浄脱離挙動を有しない。加えて、この剤は金属に対して腐食性でない。但し、このシステムの欠点は、これが塗料と相容性でなく、したがって、常に、そのビチューメン含有量に基づき暗い着色を有し、加えて、嫌悪感を抱かせるような匂いを漂わせることである。油ベースのシステムは、大抵は軽油、例えばペンタクロロフェノール、銅ナフテナート及び銅−8−キノリノラートを含有する。この剤で処理した木材もまた、上塗できず、同様に暗く着色し、加えて、自然でない着色陰影を示す表面を有する。
【0010】
より新しい世代の大抵の木材保護剤は、溶解性の銅化合物、例えば銅アルカノールアミン−錯体、銅ポリアスパラギン酸−錯体、アルカリ性第四級銅化合物、銅アゾール、銅ボラゾール、銅ビス(ジメチルジチオカルバマート)、アンモニア性銅シトラート、銅シトラート及び銅エタノールアミンカーボナートを有する。
【0011】
溶解性銅含分を有するこれら全ての保護剤の欠点は、可能な限り広範な生物学的作用スペクトルを達成すべく、有機性殺生物剤と組み合わせる必要性があることである。したがって、殺生物剤の更なる代表物として、油溶性生物剤を銅化合物と組み合わせることが試みられた。この関連で言及できるのは、例えば銅(II)スルフィット化タンニン抽出物錯体、いわゆるエピカテキンであり、これは油中に溶解し、水中で乳化し、そうして木材中に注入されることができる。しかし、トリアゾール基の代表物、第四級アミン及びシクロヘキシルジアゼニウム二酸化物化合物もまた、水溶性であるか又は乳化可能であり、したがって、前述の銅化合物との組み合わせにやはり良好に適する。
【0012】
特に、クロマート化銅アルセナート(CCA)の適用特性の改善は、この場合に、中心を占めていた。ここで特に、特許EP 1 651 401 B1が参照されることができ、この中には銅化合物が粒子形で含有されている木材保護剤並びにその製造方法が記載されている。この記載の木材保存組成物は、特に、実質的に難溶性銅塩と難溶性亜鉛塩との組み合わせからなり、かつ、主として平均直径0.5μm未満を有する、多数の粉砕された粒子を含む。この金属塩の他に、ここに記載される保存組成物は、少なくとも1の腐食防止剤及び任意にポリマーを含有する。
【0013】
US 6,500,871 B1は、金属含有塩の加水分解に由来する粒子含有コロイドの製造方法を記載する。この種のコロイドを水性分散液中で安定化させるためには、この出発化合物はカチオン性金属の鉱物塩の形で水溶液中に導入され、引き続き、このようにして得られた生成物を水溶性ブロックコポリマーと錯化し、最後に、粒子成長を制御しながら加水分解を実施する。この方法に適した金属カチオンは、この場合に銅であり、その際、特に一般的に、この種のコロイドが殺菌作用又は殺生物作用する分散液中で使用できることが指摘される。
【0014】
BASF SE(Ludwigshafen)の2009年7月2日の前もって公開されていない国際特許出願PCT/EP2009/058303は、表面改質され、かつナノ粒子状である銅化合物の製造方法並びにこれを含有する水性懸濁物に関する。この請求される方法は、実質的に、4つの方法工程の順列を含み、その際、ポリカルボキシラート、特にBASF SEから商標名Sokalanで市販されているポリカルボキシラートエーテルを水溶性ポリマーとして使用することが予定されている。このイオン性代表物の他に、Cremophorの名称で入手できる非イオン性水溶性ポリマーもまた記載されている。分散作用するポリカルボキシラートの使用は、この関連において、懸濁物中の銅化合物の均質かつ微細な分布を制限する。
【0015】
したがって、この先行技術からは、金属含有殺生物作用物質の他に、非イオン性及び/又は低分子量分散剤を含有する、セルロース含有材料のための保護剤及び特に木材保護剤が知られている。したがって、本発明のために、セルロース含有材料に対して活性のある保護物質少なくとも1及び分散特性を有する化合物少なくとも1を含有する、新規の配合物を提供するという課題が課せられた。この配合物は、植物保護剤又は木材保護剤としての使用に適していることが望ましく、この処理された材料上及び中には不自然な変色は引き起こされず、加えて、この新規配合物を用いて処理された材料が例えばその表面で再度処理され、かつ特に任意の色合いによって構成される可能性を開くことが望ましい。特に、木材保護剤としての使用の場合には、この新規配合物の有効成分は可能な限り深くかつ持続的に木構造中に浸透することができ、可能な限り少ない洗浄脱離を受け、特に配合物中に含有される金属成分の微細構造のために均質な分布を木材原料中に保証することが望ましい。
【0016】
この課題は、分散特性を有する化合物が、
次の系列
a)ポリエーテル側鎖を有する分枝した櫛形ポリマー、ナフタレンスルホナート−ホルムアミド−縮合物(「BNS」)及びメラミンスルホナート−ホルムアルデヒド−縮合物(「MSF」)を少なくとも含有する化合物、及び
b)次のものを含有する重縮合生成物
(I)少なくとも1の、芳香族化合物又はヘテロ芳香族化合物及びポリエーテル側鎖を有する構造単位、及び
(II)少なくとも1の、ホスファート化した、芳香族化合物又はヘテロ芳香族を有する構造単位、及び
(III)少なくとも1の、芳香族化合物又はヘテロ芳香族を有する構造単位、
(その際、構造単位(II)及び構造単位(III)は、構造単位(II)のOP(OH)2−基が構造単位(III)においてHによって置換されていることと、構造単位(III)は構造単位(I)と同じでないことによってのみ相違する)
から選択された少なくとも1の代表物である、相応する配合物を用いて解決されることができた。
【0017】
全ての各課題を解決する他に、意外なことに、請求された配合物が、請求された分散剤の使用によって改善された安定性を有すること、これによって、この配合物中の固形含有量も向上できることが確認でき、その際、特に、この微細状作用物質粒子が、分散剤との相互作用によって均質にセルロース含有材料へと、特に木構造へと極めて深く浸透できることが強調でき、その際、明らかに、前記分散剤は孔アクセス性を改善し、同時に、洗浄脱離挙動、いわゆるリーチング(Leaching)を減少させる。
【0018】
セルロース含有材料に対して活性のある保護物質が、少なくとも1の生理活性のある、好ましくは無機の化合物である配合物が、特に適していることが判明した。銅化合物であって、好ましくはナノ粒子形にあるものが特に適している。
【0019】
銅化合物の適した代表物は、一般式
【化1】

[式中、
k+は、原子価kを有する金属イオンである、
0≦x≦0.5、
n-は、銅イオンと水中で固形物質を形成する、平均原子価nを有する少なくとも1の無機アニオンである、
m-は、原子価mを有する1又は複数の有機アニオンである、
a≧0、b≧0、かつa、b及びxの比は、式
【数1】

に応じて原子価k、n及びmに依存する、
e≧0]
に従う。
【0020】
前述のイオンの原子価は、当然、整数である。
【0021】
金属イオンMk+は、例えばアルカリ土類金属又は遷移金属のイオン、好ましくはマグネシウム、カルシウム、クロム、コバルト、ニッケル、亜鉛又は銀イオンであってよく、その際、亜鉛又は銀イオンが特に好ましい。金属イオンMk+は、この場合に、銅イオンよりも少ない数で存在する(0≦x≦0.5)。アニオンXn-及びYm-は、例えば鉱酸、例えば塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、ホウ酸、亜硫酸等のアニオン、又は有機酸、シュウ酸、安息香酸、マレイン酸等のアニオン、並びにポリボラート、B472-であってよい。Ym-は、水酸化物イオンであっても、しかし、カルボキシラート含有アニオンであってもよく、これは特に高分子混合物の形にある。前述の一般式を有する前述の銅化合物は水性媒体中に存在し、eは好ましくは=0である。
【0022】
留意すべきは、無機アニオンXn-が銅イオンと一緒に水中で「濁り物質」として形成される固形物質を形成することでもある。この固形物質の形成は特別に極めて細分化した及び/又は無定形の形で行われ、したがって、その光散乱に関連して濁りの形成が測定される。
【0023】
本発明の好ましい一実施態様において、x=0である。本発明の更なる好ましい一実施態様において、Xn-は、カーボナートイオン、ホスファートイオン、ヒドロゲンホスファートイオン、オキサラートイオン、ボラートイオン又はテトラボラートイオン及び水酸化物イオン及びその混合物からなる群から選択されている。
【0024】
好ましい銅化合物は、難溶性銅塩の群から選択され、その際、特に水酸化銅、ホウ酸銅、塩基性ホウ酸銅、炭酸銅、塩基性炭酸銅、三塩基性硫酸銅、オキシ塩化銅、アルカリ性硝酸銅、銅鉄(III)シアニド、銅鉄(III)シアナート、フルオロケイ酸銅、チオシアン酸銅、二リン酸銅、ホウ化銅、リン酸銅及び酸化銅が考慮される。
【0025】
好ましい一変法において、生理活性のある化合物とは、表面改質されている少なくとも1の銅化合物である。この表面の改質は、好ましくは本発明の範囲内において、分散特性を有する化合物の影響によって行うことができ、特に以下に詳説されている分散剤を用いた影響によって行うことができる。しかし、総じて、この関連において考慮される分散特性を有する化合物については、これらが好ましくは水溶性であることが確認できる。
【0026】
「水溶性ポリマー」とは、この場合に、本発明の範囲内において、室温で一般に少なくとも0.01質量%水中に溶解し、かつ、水中50質量%、好ましくは水中75質量%の濃度まで濁り無しに明澄な一相の溶液を形成するポリマーが理解される。少なくとも1の水溶性ポリマーは、銅化合物の表面改質に利用され、かつ、これらをナノ粒子状の形で安定化させることを助ける。
【0027】
本発明により使用すべき水溶性ポリマーは、アニオン性、カチオン性、非イオン性又両性イオン性ポリマーであることができる。その分子量は一般に、約800〜約500000g/mol、好ましくは約1000〜約30000g/molの範囲にある。ホモポリマー又はコポリマーであってよく、かつ、その分子構造は鎖状でも分枝鎖状でもよい。好ましくは、櫛構造を有する水溶性ポリマーである。
【0028】
本発明により使用すべき水溶性ポリマーが得られる、適したモノマーは、例えば、α,β−不飽和カルボン酸並びにそのエステル、アミド及びニトリル、N−ビニルカルボン酸アミド、アルキレンオキシド、不飽和スルホン酸及びホスホン酸並びにアミノ酸を含む。
【0029】
本発明の一実施態様において、水溶性ポリマーとしてポリカルボキシラートが使用される。ポリカルボキシラートは、本発明の範囲内において、少なくとも1つのα,β−不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ジメタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、シトラコン酸、メチレンマロン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、フマル酸、メサコン酸及びイタコン酸を基礎とするポリマーである。好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸又はそれらの混合物を基礎とするポリカルボキシラートが使用される。
【0030】
ポリカルボキシラートに対する少なくとも1つのα,β−不飽和カルボン酸の割合は、通常、20〜100モル%の範囲、好ましくは50〜100モル%の範囲、特に有利には75〜100モル%の範囲である。
【0031】
本発明により使用されるポリカルボキシラートは、遊離酸の形でも、部分的に又は完全に中和されたそれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩の形でも使用してよい。それらはしかし、そのつどのポリカルボン酸及びトリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ジエチレントリアミン又はテトラエチレンペンタミンからの塩としても使用してよい。
【0032】
少なくとも1つのα,β−不飽和カルボン酸の他に、ポリカルボキシラートはなお、ポリマー鎖に重合導入されている更なるコモノマー、例えば上記カルボン酸のエステル、アミド及びニトリル、例えばアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、アクリル酸ヒドロエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシイソブチル、メタクリル酸ヒドロキシイソブチル、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸ジメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ジメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート並びに最後に挙げられた塩基性モノマーとカルボン酸又は鉱酸との塩並びに前記塩基性(メタ)アクリレートの第四級化生成物を含有してよい。
【0033】
その上、更なる重合導入可能なコモノマーとして、アリル酢酸、ビニル酢酸、アクリルアミドグリコール酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリル酸−(3−スルホプロピル)エステル、メタクリル酸−(3−スルホプロピル)エステル又はアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸並びにホスホン酸基を含有するモノマー、例えばビニルホスホン酸、アリルホスホン酸又はアクリルアミドメタンプロパンホスホン酸が適している。酸基を含有するモノマーは、重合に際して遊離酸基の形で、並びに部分的又は完全に塩基で中和された形で使用してよい。
【0034】
更なる適した共重合可能な化合物は、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−ビニル−4−メチルイミダゾール、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソブテン、スチレン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド又はエチレンイミン並びに1より多い重合可能な二重結合を有する化合物、例えばジアリルアンモニウムクロリド、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシアヌレート、マレイン酸ジアリルエステル、テトラアリルエチレンジアミン、ジビニリデンウレア、ペンタエリトリットジ−、ペンタエリトリットトリ−及びペンタエリトリットテトラアリルエーテル、N,N'−メチレンビスアクリルアミド又はN,N'−メチレンビスメタクリルアミドである。
【0035】
当然の事ながら、上記コモノマーの混合物を使用することも可能である。例えば、本発明のポリカルボキシラートの製造には、アクリル酸50〜100モル%及び1つ以上の上記コモノマー0〜50モル%とからの混合物が適している。
【0036】
本発明の好ましい一実施態様において、水溶性ポリマーとしてポリカルボキシラートエーテルが使用される。
【0037】
本発明により使用される多数のポリカルボキシラートは、商標名Sokalan(R)(BASF SE社)で市販されている。
【0038】
本発明の更なる一実施態様において、水溶性ポリマーとは、ポリアスパラギン酸、ポリビニルピロリドン、又はN−ビニルアミド、例えばN−ビニルピロリドン及び少なくとも1の更なる、重合可能な基を含有するモノマー、例えばモノエチレン性不飽和C3〜C8−カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、モノエチレン性不飽和C8〜C30−カルボン酸のC8〜C30−アルキルエステル、脂肪族C8〜C30−カルボン酸のビニルエステルと及び/又はC8〜C18−アルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のN−アルキル−又はN,N−ジアルキル−置換したアミドとからのコポリマーである。
【0039】
本発明の方法の好ましい一実施態様は、水溶性ポリマーとしてポリアスパラギン酸が使用されることにより特徴付けられる。ポリアスパラギン酸との概念は、本発明の範囲において、ポリアスパラギン酸の遊離酸も、この塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、亜鉛塩及び鉄塩又はこの混合物も含む。
【0040】
本発明の更なる一実施態様において、非イオン性水溶性ポリマーが使用される。非イオン性水溶性ポリマーは、本発明の範囲において、その化学構造が2〜1000個の−CH2CH2O−基、好ましくは2〜200個の−CH2CH2O−基、特に好ましくは2〜80個の−CH2CH2O−基を含む表面活性物質である。この基は、例えば相応する数のエチレンオキシド分子をヒドロキシル基又はカルボキシル基含有基質に負荷することにより発生し、かつ通常は、その化学構造が式−(−CH2CH2O−)n−(式中、nは約2〜約80)に相応する1又は複数の連結しているエチレングリコール鎖を形成する。
【0041】
銅化合物の表面改質は、本発明の範囲において、好ましくは次の工程を含む方法により達成されることができる:
a)銅イオンを含有する水溶液(溶液1)及び銅イオンと濁り物質を形成する少なくとも1のアニオンを含有する水溶液(溶液2)を製造する工程、その際、両溶液1及び2の少なくとも1は、好ましくは請求項1に記載の、分散特性を有する補助物質少なくとも1を含有する、
b)工程a)で製造した溶液1及び2を0〜100℃の範囲内の温度で混合する工程、その際、表面改質したナノ粒子状銅化合物が発生し、かつ、水性分散液の形成下でこの溶液中で部分的に濁りが形成される、
c)場合によって、工程b)において得られる水性分散液から表面改質したナノ粒子状銅化合物を分離する工程、及び
d)場合によって、工程c)において得られる表面改質したナノ粒子状銅化合物を乾燥する工程。
【0042】
類似の方法はPCT/EP2009/058303に記載されている。
【0043】
工程a)で記載の溶液1の製造は、例えば、水溶性銅塩を水又は水性溶媒混合物中に溶解することにより行われることができる。水性溶媒混合物は、水の他に、例えばなお水と混合可能なアルコール、ケトン又はエステル、例えばメタノール、エタノール、アセトン又は酢酸エステルを含有できる。このような溶媒混合物中の水含有量は、通常は少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも80質量%である。
【0044】
水溶性銅塩は、例えば銅(II)−ハロゲン化物、−アセタート、−スルファート又は−ニトラートであってよい。好ましい銅塩は、塩化銅、酢酸銅、硫酸銅及び硝酸銅である。この塩は、二価に正荷電し、かつ、この6つの水分子に付加している銅イオンを形成しながら、水中で溶解する[Cu(H2O)62+]。
【0045】
銅イオンの濃度は溶液1中で通常は0.05〜2mol/lの範囲、好ましくは0.1〜1mol/lの範囲である。
【0046】
銅イオンの他に、溶液1はなお更なる金属イオン(Mk+)も含有でき、これは場合によって工程b)において一緒に微細から無定形で、しかし大抵は、銅イオンと共に濁りを形成して沈殿する。ここで、前記金属イオンは例えば、アルカリ土類金属又は遷移金属のイオン、好ましくはマグネシウム−、カルシウム−、クロム−、コバルト−、ニッケル−、亜鉛−又は銀イオン、特に好ましくは亜鉛又は銀イオンであることができる。更なる金属イオンは、この場合に、銅イオンよりも少ない数で存在する。
【0047】
本発明の方法により、溶液2は、銅イオンと共に沈殿物を形成する少なくとも1のアニオンを含有する。このアニオンは、例えば鉱酸、例えば塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、ホウ酸、亜硫酸等のアニオン、又は有機酸、例えばシュウ酸、安息香酸、マレイン酸等のアニオン、並びにポリボラート、例えばB472-であってよい。この他に、溶液2は、当然、更に水酸化物イオンも含有できる。
【0048】
本発明の更なる一実施態様において、銅イオンと沈殿物を形成するアニオンが、工程b)において進行する、前駆体化合物からの反応の経過において初めて形成されることができる。このアニオンはここでは、前駆体化合物中でマスキングされた形で存在し、かつ、ここから溶液1及び2の混合の際に及び/又は温度変化により放出される。前駆体化合物は、この場合に、溶液1においても溶液2においても、又はこの両溶液においても存在できる。このような前駆体化合物のための一例として、ジメチルカーボナートが挙げられ、ここからアルカリ性媒体においてカルボナートイオンが放出される(M. Faatz et al., Adv. Mater. 2004, 第16巻, 996〜1000頁参照のこと)。
【0049】
本発明はさらに、請求された配合物が、銅化合物を、少なくとも1の亜鉛塩(好ましくは難溶性の形にあり、特に水酸化亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、シアン化亜鉛、フッ化亜鉛、リン酸亜鉛、二リン酸亜鉛、酸化亜鉛及び硫酸亜鉛の系列から選択されている)と一緒に含有することを予定する。
【0050】
本発明の配合物が、顕著に増加した浸透挙動、これで処理した材料からの著しく低下した洗浄脱離、しかしまた、当該配合物を形成する分散液の傑出した安定性によっても優れていることは、既に何回か指摘されている。この理由から、生理活性のある、好ましくは無機の化合物が粒子形で存在することは、同様に本発明によるものと評価される。配合物の平均粒径は、好ましくは1nm〜10μm、より好ましくは10〜1000nm、特に好ましくは50〜500nmの範囲にあることが望ましい。この代わりに又は補足的に、少なくとも2質量%の、生理活性のある、好ましくは無機の化合物は、直径>0.5μmを有することが望ましい。
【0051】
本明細書の範囲では、新規配合物の本発明の観点が、分散特性を有する化合物からの所定の代表物の選択及び本来の保護物質とのその組み合わせにあることが、既に指摘されている。この場合に、変形a)は、ポリエーテル側基を有する分枝した櫛形ポリマー少なくとも1、スルホン化ナフタレン−ホルムアルデヒド−縮合生成物(「BNS」)又はスルホン化メラミンホルムアルデヒド−縮合生成物(「MSF」)を有する化合物である。スルホン酸基含有s−トリアジン又はナフタレン−ホルムアルデヒド−縮合生成物は、先行技術において十分に前もって記載され、かつ、この種の化合物は過去数年いわゆる流動剤としてセメントベースのシステム、例えばコンクリートにおいて使用されている。スルホン化β−ナフタレン−ホルムアルデヒド−縮合生成物(「BNS」)は、スルホン化ナフタレン−ホルムアルデヒド−生成物(「MFS」)としても知られており、同様に、その静電反発を用いてセメント状粒子の分散のために使用される。BNS又はNFSは、したがって、セメント粒子を分散させ、そうして加工能を高めるために、傑出した助剤である。通常は、この種の縮合生成物は、芳香族スルホン酸、例えばナフタレンスルホン酸をホルムアルデヒドと常圧下で温度100℃までで相互に反応させることにより製造される。相応する製造方法及びこれにより製造される生成物は、例えば、文献EP 0 214 412 A1及びDE-PS 2007603から知られており、これら文献は参照により本願の明細書の一体化した部分である。0.7〜3.5の範囲のホルムアルデヒド成分とナフタレン成分の間のモル比の変更によって、BNSの特性が変動される。ホルムアルデヒド成分とスルホン化ナフタレン成分の間の比は好ましくは0.8〜3.5:1である。
【0052】
スルホン化メラミン−ホルムアルデヒド−縮合生成物(「MFS」)は同様に流動助剤として無機バインダーの加工の際に、例えば乾燥モルタル混合物又は他のセメント結合した建築材料中で使用される。メラミンは、s−トリアジン基の際だった代表物であり、全体的なMFS基がその名称を与えている。メラミン−ホルムアルデヒド−スルフィットの例は、BASF Construction Polymers GmbHの生成物系列Melmentの代表物である。同様に、MFS代表物及びその適用に関する先行技術は、BNS技術と同様に広い。この関連において、文献DE 106 09 614 A1、DE 44 11 797 A1、EP 059 353 A1及びDE 195 38 821 A1が参照され、これはその開示内容に関して参照によって本願明細書の一体的な部分である。
【0053】
本発明により、分散作用する成分a)は、ポリカルボキシラートエーテルa1)、ポリカルボキシラートエステルa2)、非荷電コポリマーa3)又はこれらからの任意の混合物である。
【0054】
以下には、個々の適した代表物について詳細に議論される:
コポリマーa1)によるポリエーテル含有コポリマーは、根本的に最も良く知られており、例えばWO 2006/133933 A2にも前もって記載されている。この種のコポリマーは2つのモノマー単位からなり、その際、第1のモノマー成分はオレフィン性不飽和モノカルボン酸コモノマー又はエステル、又はその塩及び/又はオレフィン性不飽和スルホン酸コモノマー、又はその塩である。第2のモノマー成分は、以下一般式(I)のコモノマーの代表物である:
【化2】

ここで、R1は、
【化3】

であり、R2は、H又は1〜5個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、R3は、非置換の又は置換したアリール基、好ましくはフェニル、R4は、H又は1〜20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を有する脂環式炭化水素基、6〜14個の炭素原子を有する置換したアリール基、又は、次の系列からの代表物
【化4】

5及びR7は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルカリール基である、そして
6は、アルキリデン基、アリーリデン基、アラルキリデン基又はアルカリーリデン基である、
そして
pは、0、1、2、3又は4、
m、nは、相互に独立して2、3、4又は5を意味する、そして
x及びyは、相互に独立して≦350の整数を意味する、
z=0〜200である。
【0055】
この関連において、第1に、コポリマーa1)中、成分1)及び2)であるコモノマー単位はそれぞれ分子内相違を有しない、かつ/又は、第2に、コポリマーa1)は、成分1)及び2)のポリマー混合物であることが指摘され、その際、この場合に、前記コモノマー単位が、基R1及び/又はR2及び/又はR3及び/又はR4及び/又はR5及び/又はR6及び/又はR7及び/又はm及び/又はm及び/又はx及び/又はy及び/又はzに関して分子内相違を有し、かつ、その際、前述した相違は特に側鎖の組成及び長さに関する。
【0056】
前記コポリマーに関して、WO 2006/133933 A2の開示は本発明の一体化した部分である。
【0057】
本発明は、好ましくは、コポリマーa1)が、コモノマー成分1)を、30〜99モル%の割合で、コモノマー成分2)を70〜1モル%の割合で含有する配合物を考慮する。
【0058】
タイプa1)のコポリマーは、コモノマー成分1)を、40〜90モル%の割合で、コモノマー成分2)を60〜10モル%の割合で含有し、同様に好ましいと考えられる。
【0059】
コモノマー成分1)は、好ましくは、アクリル酸又はその塩であってよく、p=0又は1を有するコモノマー成分2)は、ビニル基又はアリル基であり、かつR1基としてポリエーテルを含有してよい。コモノマー成分1が、系列アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、アリルスルホン酸、フェニルスルホン酸及びその適した塩、並びにそのアルキル−又はヒドロキシアルキルエステルに由来する場合に、更に好ましいと考えられてよい。
【0060】
さらに、本発明は、コポリマーa1)が更なる構成基(Baugruppe)を共重合した形で有することを予定する。この場合に、更なる構成基が、スチレン、アクリルアミド及び/又は疎水性化合物であってよく、その際、エステル構造単位、ポリプロピレンオキシド及びポリプロピレンオキシド/ポリエチレンオキシド単位が特に好ましい。すなわち、請求された配合物は、コポリマーa1)中の前述の更なる構成基の定義された割合に限定されない:にもかかわらず、コポリマーa1)が更なる構成基を5モル%までの、好ましくは0.05〜3.0モル%、特に0.1〜1.0モル%の割合を含有する場合に、本発明により好ましい。
【0061】
式(I)による適した代表物に関して、これがアリル−又はビニル基含有エーテルである一選択肢に特別な利点が結びついていることが確認できる。
【0062】
ポリカルボキシラートエステルa2)は、本発明により、主成分としてモノマータイプ、カルボン酸の代表物を含有するモノマー混合物(I)の重合により製造可能なポリマーであることができる。このモノマー混合物(I)は、一般式(II)の(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル−モノマー(a)
【化5】

[式中、R1は、水素原子又はCH3基であり、R2Oは2〜4個の炭素原子を有する少なくとも2のオキシアルキレン基からの代表物又は混合物であり、R3は、水素原子又は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基であり、mは1〜250の数であり、かつ付加されたオキシアルキレン基の平均モル数を表す]、
さらに、モノマー(b)として、一般式(III)
【化6】

[式中、R4は水素原子又はCH3基であり、M1は水素原子、一価金属原子、二価金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基である]
の(メタ)アクリル酸、
及び場合によって、モノマー(a)及び(b)と共重合可能であるモノマー(c)
を含有することが望ましい。
【0063】
本発明により、モノマー(a)が5〜98質量%の量で、モノマー(b)が2〜95質量%の量で、そしてモノマー(c)が50質量%までの量でモノマー混合物(I)中に含有されていることができ、その際、このモノマー(a)、(b)及び(c)のそれぞれ挙げた量は100質量%まで加算される。
【0064】
本発明の範囲においてモノマー(a)の好ましい代表物は次のものであってよい:ヒドロキシ−エチル(メタ)アクリラート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリラート、ポリエチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、ポリプロピレン−グリコールモノ(メタ)アクリラート、ポリブチレン−グリコールモノ(メタ)アクリラート、ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、ポリエチレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリエチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリブチレン−グリコールモノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリエチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート又はこれらからの混合物。
【0065】
モノマー(b)は、アクリル酸、メタクリル酸、一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩及びその有機アミン塩及びこれらからの混合物の系列の代表物であることができる。
【0066】
モノマー(c)の代表物として、1〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコールと不飽和カルボン酸のエステルが考慮される。前記カルボン酸は、この場合に、好ましくは、不飽和カルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、(メタ)アクリル酸から選択される。しかし、一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩又はその有機アミンも考慮される。モノマー(c)は、しかし、不飽和カルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸又はシトラコン酸と、脂肪族C1〜C20−アルコール、C2〜C4−グリコールとの又は(アルコキシ)ポリアルキレングリコールとのモノエステル又はジエステルであってもよい。
【0067】
成分a2)に関しては、本発明は同様に、これが、少なくとも1の以下のモノマー:
A)加水分解可能な基を含むエチレン性不飽和モノマー、その際、この加水分解可能なモノマーは、当該配合物を有する最終組成物の成分少なくとも1のために活性のある結合部位を有する、
B)1〜30単位の鎖長を有する少なくとも1のC2〜C4−オキシアルキレン側基を有するエチレン性不飽和モノマー、
C)31〜350単位の鎖長を有する少なくとも1のC2〜C4−オキシアルキレン側基を有するエチレン性不飽和モノマー、
を基礎とするコポリマーであることを予定する。
【0068】
成分B)及びC)は同時にコポリマーa2)中に存在することができる。
【0069】
成分A)のエチレン性不飽和モノマーは、本発明により、少なくとも1の無水物又はイミン及び/又は少なくとも1の無水マレイン酸又はマレインミドを含むことができる。しかし、成分A)のエチレン性不飽和モノマーは、加水分解可能な基を含む、エステル官能性を有するアクリル酸エステルを含むこともできる。この場合に、エステル官能性が、少なくともヒドロキシプロピル基又はヒドロキシエチル基であることが推奨される。さらに、コポリマーa2)が成分A)中で加水分解可能な基を有するエチレン性不飽和モノマーを1より多く有することが好ましいと考えられる。この場合に、成分A)のエチレン性不飽和モノマーは、基として、少なくとも1より多くの、エチレン性不飽和モノマーの代表物、少なくとも1の、加水分解可能な基の代表物又はこの両者からの混合物を有することができる。最後に挙げた場合において、加水分解可能な基が少なくとも1のC2〜C20−アルコール官能性を有することも好ましくあってよい。加水分解可能な基が、C1〜C20−アルキルエステル、C1〜C20−アミノアルキルエステル、アミド又はこれらからの混合物であることができる。
【0070】
成分B)及びC)に関しても、本発明により、これらが、それぞれ相互に独立して、少なくとも1のエチレン性不飽和モノマーを、C2〜C8−アルケリルエーテル基の形で有することができることが予定されている。好ましくは、エチレン性不飽和モノマーは、フェニル−、アリル−又は(メチル)アリルエーテル基を有するか、又は不飽和C2〜C8−アルコールから誘導されることが望ましく、この場合に、好ましくは、フェニルアルコール、(メタ)アリルアルコール、イソプレノール又はメチルブテノールの系列の少なくとも1の代表物である。
【0071】
本発明によりさらに、成分B)又はC)のエチレン性不飽和モノマー側基が、少なくとも1のC4−オキシアルキレン単位を有する、及び/又は、成分B)又はC)の少なくとも1のエチレン性不飽和モノマーが、C2〜C8−カルボン酸エステル、特に加水分解可能なC2〜C8−カルボン酸エステル、を有することが含まれる。
【0072】
さらに、成分B)及び/又はC)中のオキシアルキレン側基が、少なくとも1のエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はこれらからの混合物を有することが予定される。
【0073】
コポリマーa2)が成分C)中で、少なくとも1の非イオン性及び/又は非加水分解可能なモノマー基又はこれらからの混合物を有することもできる。
【0074】
非荷電コポリマーa3)に関しても、成分a)の変形として、本発明は複数の好ましい選択肢を予定する。
【0075】
そして、非イオン性コポリマーとも呼ばれる非荷電コポリマーa3)が、一般式(V)
【化7】

[式中、
Qは、少なくとも1の加水分解可能な基を有するエチレン性不飽和モノマーであり、Gは、O、C(O)−O又はO−(CH2p−O(式中、pは2〜8)を意味する、その際、ポリマー中のGの変形の混合物が可能である、R1及びR2は、相互に独立して少なくとも1のC2〜C8−アルキルを意味する、R3は、(CH2cを含む、その際、cは2〜5の整数であり、同じポリマー分子中でR3の代表物の混合物が可能である、R5は、H、鎖状又は分枝鎖状の、飽和又は不飽和のC1〜C20−脂肪族炭化水素基、C5〜C8−脂環式炭化水素基又は置換又は非置換のC6〜C14−アリール基の系列から選択される少なくとも1の代表物を意味する、m=1〜30、n=31〜350、w=1〜40、y=0〜1、z=0〜1、その際、(y+z)の合計は>0である]
の代表物であることができる。
【0076】
しかし、非荷電又は非イオン性コポリマーa3)は、一般式(V)
【化8】

[式中、
Xは加水分解可能な基であり、RはH又はCH3である、G、p、R1、R2、R3、R5、m、n、w、y、z及び(y+z)は式(IV)で挙げた意味合いを有する]
の代表物によっても表されることができる。前述の加水分解可能な基は、好ましくは、アルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステル、アミノヒドロキシアルキルエステル又はアミドの系列から選択された少なくとも1の代表物であることができる。
【0077】
但し、本発明の範囲では、非荷電又は非イオン性コポリマーa3)が、一般式(VI)
【化9】

[式中、
4は少なくとも1のC1〜C20−アルキル基又はC2〜C20−ヒドロキシアルキル基を意味し、基G、p、R、R1、R2、R3、c、R4、R5並びにm、n、w、y、z及び(y+z)は式(IV)及び(V)で挙げた意味合いを有する]
の代表物少なくとも1であることもできる。
【0078】
好ましくは、p=4及びR4=C24OH又はC36OHを意味し、基R5の各々はHであり、m=5〜30、n=31〜250、w=1.5〜30、y=0〜1、z=0〜1及び(y+z)>0である。w対(y+z)の合計のモル比は1:1〜20:1であり、好ましくは2:1〜12:1である。
【0079】
コポリマーa3)が、非イオン性ポリエーテル−ポリエステル−コポリマーであることも好ましく考えられる。
【0080】
成分b)、すなわち、重縮合生成物に関しても、本発明は数々の適した変形を予定する。そして、成分B)の構造単位(I)、(II)、(III)は、好ましくは、以下の式により表されることができる:
【化10】

ここで、
Aは、同じか又は異なり、並びに、5〜10個の炭素原子を有する、置換したか又は非置換の芳香族又はヘテロ芳香族化合物により表される、
Bは、同じか又は異なり、並びに、N、NH又はOにより表される、
B=Nの場合に、n=2、B=NH又はOの場合に、n=1、
1及びR2は、相互に独立して同じか又は異なり、並びに、分枝したか又は非分枝のC1〜C10−アルキル基、C5〜C8−シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基又はHにより表される、
aは同じか又は異なり、並びに、1〜300の整数により表される、
Xは、同じか又は異なり、並びに、分枝したか又は非分枝のC1〜C10−アルキル基、C5〜C8−シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基又はH
【化11】

(VIII)及び(IX)についてはそれぞれ:
Dは、同じか又は異なり、並びに、5〜10個の炭素原子を有する、置換したか又は非置換のヘテロ芳香族化合物により表される、
Eは、同じか又は異なり、並びに、N、NH又はOにより表される、
E=Nの場合に、m=2、E=NH又はOの場合に、m=1、
3及びR4は、相互に独立して同じか又は異なり、並びに、分枝したか又は非分枝のC1〜C10−アルキル基、C5〜C8−シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基又はHにより表される、
bは、同じか又は異なり、並びに、0〜300の整数により表される、
Mは、相互に独立してアルカリ金属−、アルカリ土類金属−、アンモニウム−又は有機アンモン酸(Ammonsauere)イオン及び/又はH、
c=1又はアルカリイオンの場合には=1/2である。
【0081】
本発明により、成分b)が、以下の式により表される更なる構造単位(X)
【化12】

[式中、
Yは相互に独立して同じか又は異なり、かつ(VII)、(VIII)、(IX)又は重縮合生成物b)の更なる成分により表される、
5は、同じか又は異なり、かつ、H、CH3、COOH又は5〜10個の炭素原子を有する、置換したか又は非置換の芳香族又はヘテロ芳香族化合物により表される、
6は、同じか又は異なり、かつ、H、CH3、COOH又は5〜10個の炭素原子を有する、置換したか又は非置換の芳香族又はヘテロ芳香族化合物により表される]
を含有することが同様に予定されている。
【0082】
基R5及びR6は、成分b)のこの構造単位(X)において、相互に独立して同じか又は異なり、HCOOH及び/又はメチルにより表されることができる。
【0083】
成分b)中の構造単位[(VII)+(VIII)+(IX)]:(X)のモル比が1:0.8〜3であることが望ましく、かつ、この変法の代わりに又はこれに補足的に、成分b)中の構造単位(VII):[(VIII)+(IX)]のモル比は1:15〜15:1、好ましくは1:10〜10:1である。
【0084】
成分b)の構造単位(VIII):(IX)のモル比は1:0.005〜1:10であることが同様に予定される。
【0085】
全体として、重縮合生成物b)が、2〜90質量%の水及び98〜10質量%の溶解した乾燥材料を含有する水溶液中に存在する場合に好ましいことが判明した。
【0086】
成分b)、すなわち、重縮合生成物の少なくとも1の代表物は、本発明により分散特性を有する好ましい化合物として考えられる。
【0087】
本発明により、同様に、成分a)が、それぞれ全配合物に対して5〜95質量%、好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは15〜40質量%の割合で使用される可能性が含まれている。成分b)は、本発明の配合物中に、それぞれやはり全配合物に対して5〜100質量%、好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは15〜40質量%の割合で含有されていることが望ましい。
【0088】
請求される配合物が、成分a)及びb)の他に、少なくとも1の消泡剤を成分c)として及び/又は表面活性作用を有する成分d)を含有することも予定されており、その際、成分c)及びd)は構造的に相互に異なる。この関連において、消泡剤−成分c)として、好ましくは、鉱油、植物油、シリコーン油、シリコーン含有エマルション、脂肪酸、脂肪酸エステル、有機改質ポリシロキサン、ボラートエステル、アルコキシラート、ポリオキシアルキレン−コポリマー、エチレンオキシド(EO)−プロピレンオキシド(PO)ブロックポリマー、アセチレン性ジオールであって消泡特性を有するもの、式P(O)(O−R83-x(O−R9xのリン酸エステル(式中、P=リン、O=酸素及びR8及びR9は相互に独立してC2〜C20−アルキル又はアリール基を意味する、かつx=0、1又は2である)の系列の少なくとも1の代表物が適している。消泡剤−成分c)は、特に、トリアルキルホスファート、ポリオキシプロピレンコポリマー及び/又はグリセリンアルコールアセタートの系列の少なくとも1の代表物であることができ、その際、トリイソブチルホスファートは消泡剤−成分c)として特に良好に適する。しかし、トリアルキルホスファートとポリオキシプロピレンコポリマーとからの混合物が、更なる成分c)として配合物中に含有されていることもできる。
【0089】
表面活性作用を有する、特に良好に適した成分d)の代表物は、エチレンオキシド/プロピレンオキシド(EO/PO)ブロックコポリマー、スチレン/マレイン酸コポリマー、脂肪酸アルコールアルコキシラート、アルコールエトキシラートR10−(EO)−H、ここで、R10=1〜25個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、アセチレン性ジオール、モノアルキルポリアルキレン、エトキシル化ノニルフェノール、アルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、アルキルエーテルスルホナート又はアルキルエーテルカルボキシラートの系列から選択された化合物である。成分d)は、しかし、ポリアルキレン基を有するアルコールを含んでもよく、その際、前記ポリアルキレン基は2〜20個の炭素原子、好ましくは3〜12個の炭素原子を有する炭素鎖長を有する。
【0090】
一般に、消泡剤−成分c)が、遊離の形で存在するか、しかし又は、分散剤−成分a)に結合して存在する場合に好ましいと考えられ、その際、この両方の形の混合物が、当然、配合物中に含有されていることもできる。
【0091】
消泡剤−成分c)及び表面活性成分d)に関しては、それぞれ、全配合物の質量に対して好ましい量0.01〜10質量%が好適であると判明し、その際、両成分については当然に相互に独立して、前述の範囲からの任意の割合が選択されることができる。両方の成分c)及びd)のための好ましい量としては、相互に独立して、やはり全配合物の質量に対して0.01〜5質量%の量が使用され、その際、この場合にも、前述の両成分についてはそのつどの量が相互に独立して選択され、かつ、これは任意に相互に組み合わされることができる。
【0092】
本発明の範囲においては、請求された配合物は、本質的成分a)及びb)並びに場合によって追加して含有されるc)及び/又はd)の他に、更なる成分e)として、低荷電ポリマー又はポリフェニルアルコールの系列から選択された少なくとも1の化合物が使用されることができる。この更なる追加成分は、それぞれ配合物の全質量に対して、1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは10〜30質量%の量で含有されていることができる。低荷電ポリマーの系列からは、特に、分枝しており、かつ、側鎖として好ましくはポリエーテル及び/又はポリエステルを含有する代表物が適している。低荷電ポリマーは、本発明により特に、ポリカルボキシラートエーテル及び/又はポリカルボキシラートエステルであり、好ましくはEO側鎖及び/又はカルボキシル割合83モル%まで、好ましくは75モル%までを有するものである。
【0093】
本発明の範囲では、低荷電ポリマーe)が、ポリエーテルモノアクリラート、ポリエーテルモノメタクリラート、ポリエーテルモノアリルエーテル、ポリエーテルモノマレアート、モノビニル化ポリエーテル又はこれらからの混合物の系列から選択された少なくとも1のモノマーから構築されている場合に、同様に好ましいと考えられる。この場合に、分子量500〜10000、好ましくは750〜7500、特に1000〜5000を有するアルキレンオキシドポリマーである、ポリエーテル代表物が特に考慮される。ここで考慮されるアルキレンオキシドポリマーの系列からは、本発明は特に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はこれらからの混合物を予定する。
【0094】
ポリプロピレン−グリコール−アクリラート、ポリプロピレン−グリコール−メタクリラート、ポリエチレン−グリコール−アクリラート、ポリエチレン−グリコール−メタクリラート、ポリプロピレン−グリコール−モノビニルエーテル、ポリチレン−グリコール−モノビニルエーテル、アルコキシ−又はアリールオキシ−ポリチレン−グリコール−アクリラート、アルコキシ又はアリールオキシ−ポリチレン−グリコール−メタクリラート、アルコキシ−又はアリールオキシ−ポリチレン−グリコール−モノビニルエーテル、アクリラート、メタクリラート及びモノビニルエーテルであってオキシエチレン−及びオキシプロピレンブロック−又はランダム化コポリマーのもの、ポリプロピレン−グリコール−アリルエーテル、ポリエチレン−グリコール−アリルエーテル、ポリエチレン−グリコール−モノマレアート、ポリプロピレン−グリコール−モノマレアート及びこれらからの任意の混合物の系列から選択されたモノマーが、低荷電ポリマーe)のための好ましい構成要素である。
【0095】
低荷電ポリマーe)は特に、カルボン酸基、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸又はその無水物の系列から選択されたカルボン酸基を有する。低荷電ポリマーe)もまた、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、ビニルスルホン酸、アリルエーテルスルホン酸、2−スルホエチルメタクリル酸、スチレンスルホン酸、メタリルスルホン酸、そのナトリウム−、カリウム−及びアンモニウム塩及びその任意の混合物の系列、特にAMPS及びビニルスルホン酸から選択されたスルホン酸基を有することができる。
【0096】
中性ポリマーe)は、最後に、特にアクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステル並びにそのヒドロキシアルキルエステルであって5個までの炭素原子を有するもの、特にヒドロキシエチルアクリラート及びヒドロキシプロピルアクリラート又はヒドロキシエチルメタクリラート及びヒドロキシプロピルメタクリラート並びにビニルアセタート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、スチレン及びメチルスチレン、並びにその混合物の系列から選択された中性モノマー−構成要素から構築されていることができる。
【0097】
分散特性を有する全ての前述の化合物は、本発明の配合物中で、それぞれ分散性成分の固形含有率に対して、1.0〜40質量%、好ましくは3.0〜30質量%、特に好ましくは5〜20質量%の量で含有されていることが望ましい。
【0098】
本発明により同様に、前記配合物が、本発明の成分、すなわち、保護物質及び分散特性を有する化合物の他に、なお少なくとも1の他の物質を、好ましくは助剤として、増量剤、乳化剤、結合剤、着色剤、殺生物剤、安定剤、抗沈殿剤、マーキング剤又は剥離剤等の系列から選択して含有することができることが予定されている。
【0099】
本発明の配合物は、通常は、保護物質と増量剤、すなわち、液状溶媒及び/又は固形担体物質の混合により、濃縮物として提供される。この種の濃縮物は、当然の事ながら、少なくとも1の適した液状媒体、大抵は水との混合により、使用準備の整った希釈物へと移行され、これによって特殊な適用状況に適合されることができる。増量剤としての水の使用の場合には、例えば有機溶媒が助剤として使用されることもできる。固形担体物質として、例えば天然及び合成の石粉が考慮される。乳化剤として、例えば非イオノゲン及びアニオン性乳化剤、例えばエトキシル化脂肪酸エステル、脂肪酸アルコール、脂肪アルコールエーテル又はアルキルスルファート又はアルキルスルホナートが適している。
【0100】
殺生物剤とは、好ましくは殺菌剤及び殺虫剤が理解され、しかし、保存剤、及び、有害生物を忌避又は死滅させることができる物質の代表物も可能である。
【0101】
着色剤として、無機顔料、例えば酸化鉄、二酸化チタン及び有機着色剤、例えばアリザリン−、アゾ−及びメタルフタロシアニン着色剤が含有されていることができる。この種の顔料は、無機化合物として生理活性があってもよく、したがって、本来の保護物質をその作用において少なくともサポートすることができる。
【0102】
配合物はその全量においてこの更なる物質を25質量%まで、好ましくは20質量%まで、特に好ましくは10質量%までの全量で、そのつど全配合物に対して含有できる。
【0103】
本発明により包含される配合物は、一般に0.5〜60質量%、好ましくは1〜35質量%の保護物質を含む。セルロース含有材料の保護に使用される配合物は、そのつどのその適用準備の整った形において濃縮物又はここから得られる希釈物として0.05〜35質量%の量で保護物質を含有する。
【0104】
本発明の配合物の好ましい組成は次のものを含有する:
金属化合物、特に銅化合物 0.5〜60質量%、
分散剤 0.2〜40質量%、
増量剤 5〜98質量%、
殺生物剤 0.1〜15質量%、
乳化剤/安定剤 0〜10質量%、
着色剤/顔料 0〜5質量%。
【0105】
配合物、その組成及び成分割合の他に、本発明は、セルロース含有材料のための保護剤としての、特に植物保護剤及び/又は木材保護剤としての、このような配合物の使用も請求し、その際、木材含有材料、例えば木材含有建築材料、好ましくは無垢木材及び/又は木質原料が特に適している。この処理すべき材料は、未処理及び/又は未加工であってよく(荒材)、しかし、加工された形にあってもよい。
【0106】
処理すべき材料に依存して、木材保護剤としての使用の際に、この配合物は好ましくは、特に、大工業的含浸方法のための加圧処理、例えば真空、二重真空又は加圧法に、又は注入に適している懸濁物の形にあることが望ましい。他の知られている木材処理法、例えば吹付け又は浸漬は、同様に可能な適用である。
【0107】
以下の実施例は、本発明の利点を詳説する。
【0108】
実施例:
1)本発明の配合物のための提案処方(Richtrezeptur)
両方の以下の本発明実施例1及び2は、最終的な木材保護剤の前駆体を示し、これを用いて、特殊な要求プロファイルのための配合物の適性(侵入、洗浄脱離)は説明されることができる。
【0109】
−実施例1(濃縮物):
塩基性炭酸銅(保護物質) 40.0質量%
ポリカルボキシラートエーテル 16.0質量%(BASF Construction Polymers GmbHのMelment(R)、分散剤)
水 44.0質量%。
【0110】
この配合物を撹拌ミル中の湿式粉砕によって製造した。全配合物中の平均粒径はレーザー回折を用いて、90分間の粉砕期間後に約0.15μmであった。この懸濁物の濃縮物並びにその水性希釈物(1:99、1:49)は、安定であり、かつ、この希釈物を用いて侵入試験をヨーロッパアカマツ(Pinus sylvestris)の木材に対して実施した。この木材を、この場合に、真空−圧力法を用いて含浸した。完全な辺材浸透が達成された。
【0111】
−実施例2(濃縮物)
塩基性炭酸銅(保護物質) 15.0質量%
リン含有重縮合生成物(分散剤) 6.2質量%
水 78.8質量%。
【0112】
この配合物を、0.5mmのガラス粉砕体を用いた湿式粉砕により撹拌ミル中で製造した。この全配合物中の平均粒径は、レーザー回折を用いて測定して、1hの粉砕期間後に約0.2μmであった。この懸濁物の濃縮物並びにその水性希釈物(1:99、1:49)は、安定であり、かつ、この希釈物を用いて侵入試験をヨーロッパアカマツ(Pinus sylvestris)の木材に対して実施した。この木材は、この場合に、真空−圧力法を用いて含浸した。完全な辺材浸透が達成された。
【0113】
以下の実施例3では、試験結果は、銅塩及び有機共殺生物剤(Co-Biozid)の組み合わせからなる木材保護剤について示されている。
【0114】
−実施例3(濃縮物)
塩基性炭酸銅(保護物質) 40.0質量%
テブコナゾール、工業的(保護物質) 1.0質量%
ポリカルボキシラートエーテル(BASF Construction Polymers GmbHのMelment(R)、分散剤) 16.0質量%
水 43.0質量%。
【0115】
この配合物を、Al23粉砕体(平均直径:0.4mm)を用いた湿式粉砕により撹拌ミル中で製造した。全配合物中の平均粒径はレーザー回折を用いて測定して、60分間の粉砕期間後に約0.16μmであった。この懸濁物の濃縮物並びにその水性希釈物(1:99、1:49)は、安定であり、かつ、この希釈物を用いて侵入試験をヨーロッパアカマツ(Pinus sylvestris)の木材に対して実施した。この木材は、この場合に、真空−圧力法を用いて含浸した。両方の保護物質の完全な心材浸透が達成された。
【0116】
2)本発明の配合物としての希釈物:
−実施例4
0.35又は0.5質量%の保護物質(炭酸銅)を含有する、水で希釈した、適用準備の整った懸濁液(実施例1〜3)に対して、前記マツの洗浄脱離試験をEN84に応じた規格法を用いて検証した。得られるCu洗浄率は平均してCu6%の範囲にあり、したがって、8〜12%の範囲にある、現行通常のCu−アルカノールアミン含有製品(溶解した錯化Cu化合物)のものに比較して著しくより低い。この試験は、銅の洗浄挙動が、得られる安定化された粒子によって正の影響を受けることを裏付ける。
【0117】
3)異なる木材の圧力槽含浸での使用
実施例1〜3に応じた、水で希釈した懸濁液を用いて、既知の槽加圧法により、マツ、トウヒ及びモミの無垢木材に対する含浸試験を実施し、この場合に、極めて良好な侵入結果が達成された。含浸された木材のCu浸透は、この場合に常に、現行通常のCu−アルカノールアミン含有製品のものと少なくとも同じくらい良好であるか又はより良好ですらあった。したがって、木材保護剤としての使用は、極めて良好に与えられている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルロース含有材料に対して活性のある保護物質少なくとも1と分散特性を有する化合物少なくとも1を含有する配合物において、分散特性を有する化合物が、次の系列
a)ポリエーテル側鎖を有する分枝した櫛形ポリマー、ナフタレンスルホナート−ホルムアルデヒド−縮合物(「BNS」)及びメラミンスルホナート−ホルムアルデヒド−縮合物(「MSF」)を少なくとも含有する化合物、
及び
b)次のものを含有する重縮合生成物
(I)少なくとも1の、芳香族化合物又はヘテロ芳香族化合物及びポリエーテル側鎖を有する構造単位、及び
(II)少なくとも1の、ホスファート化した、芳香族化合物又はヘテロ芳香族を有する構造単位、及び
(III)少なくとも1の、芳香族化合物又はヘテロ芳香族を有する構造単位、
(その際、構造単位(II)及び構造単位(III)は、構造単位(II)のOP(OH)2−基が構造単位(III)においてHによって置換されていることと、構造単位(III)は構造単位(I)と同じでないことによってのみ相違する)
から選択された少なくとも1の代表物であることを特徴とする配合物。
【請求項2】
セルロース含有材料に対して活性のある保護物質が、少なくとも1の生理活性のある、好ましくは無機の化合物であることを特徴とする請求項1記載の配合物。
【請求項3】
生理活性のある化合物が、少なくとも1の銅化合物であり、好ましくはナノ粒子の形にあることを特徴とする請求項1又は2記載の配合物。
【請求項4】
銅化合物が、一般式
【化1】

[式中、
k+は、原子価kを有する金属イオンである、
0≦x≦0.5、
n-は、銅イオンと水中で固形物質を形成する、平均原子価nを有する1又は複数の無機アニオンである、
m-は、原子価mを有する1又は複数の有機アニオンである、
a≧0、b≧0、かつa、b及びxの比は、式
【数1】

に応じて原子価k、n及びmに依存する、
e≧0である]
の少なくとも1の代表物であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の配合物。
【請求項5】
x=0である銅化合物であることを特徴とする請求項4記載の配合物。
【請求項6】
銅化合物が、Xn-が、水酸化物イオン、カーボナートイオン、ホスファートイオン、ヒドロゲンホスファートイオン、オキサラートイオン、ボラートイオン及びテトラボラートイオン又はその混合物からなる群から選択されている銅化合物であることを特徴とする請求項4又は5記載の配合物。
【請求項7】
銅化合物が、少なくとも1の難溶性銅塩、特に水酸化銅、ホウ酸銅、塩基性ホウ酸銅、炭酸銅、塩基性炭酸銅、三塩基性硫酸銅、オキシ塩化銅、アルカリ性硝酸銅、銅鉄(III)シアニド、銅鉄(III)シアナート、フルオロケイ酸銅、チオシアン酸銅、二リン酸銅、ホウ化銅、リン酸銅及び酸化銅の系列から選択されている難溶性銅塩であることを特徴とする請求項6記載の配合物。
【請求項8】
生理活性のある化合物が、好ましくは分散特性を有する化合物の影響により、特に好ましくは請求項1記載の化合物の影響により、表面改質されている少なくとも1の銅化合物であることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項記載の配合物。
【請求項9】
次の工程:
a)銅イオンを含有する水溶液(溶液1)及び銅イオンと濁り物質を形成する少なくとも1のアニオンを含有する水溶液(溶液2)を製造する工程、その際、両溶液1及び2の少なくとも1は、好ましくは請求項1に記載の、分散特性を有する補助物質少なくとも1を含有する、
b)工程a)で製造した溶液1及び2を0〜100℃の範囲内の温度で混合する工程、その際、表面改質したナノ粒子状銅化合物が発生し、かつ、水性分散液の形成下でこの溶液中で部分的に濁りが形成される、
c)場合によって、工程b)において得られる水性分散液から表面改質したナノ粒子状銅化合物を分離する工程、及び
d)場合によって、工程c)において得られる表面改質したナノ粒子状銅化合物を乾燥する工程
を含む方法により製造された、表面改質した銅化合物を含有することを特徴とする請求項4から8のいずれか1項記載の配合物。
【請求項10】
銅化合物を、好ましくは難溶性の形にある、特に水酸化亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、シアン化亜鉛、フッ化亜鉛、リン酸亜鉛、二リン酸亜鉛、酸化亜鉛及び硫酸亜鉛の系列から選択されている、少なくとも1の亜鉛塩と一緒に含有することを特徴とする請求項3から9のいずれか1項記載の配合物。
【請求項11】
生理活性のある、好ましくは無機の化合物が粒子形で存在することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載の配合物。
【請求項12】
この平均粒径が1nm〜10マイクロメートル、好ましくは10〜1000nm、特に好ましくは50〜500nmの範囲内にあることを特徴とする請求項11記載の配合物。
【請求項13】
少なくとも2質量%の生理活性のある、好ましくは無機の化合物が直径>0.5マイクロメートルを有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の配合物。
【請求項14】
分散性に作用する成分a)が、ポリカルボキシラートエーテルa1)、ポリカルボキシラートエステルa2)、非荷電のコポリマーa3)又はこれらからの混合物であることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載の配合物。
【請求項15】
成分a)が、
1)少なくとも1のオレフィン性不飽和モノカルボン酸コモノマー又はそのエステル又は塩及び/又はオレフィン性不飽和スルホン酸コモノマー又はその塩、
及び
2)一般式(I)の少なくとも1のコモノマー
【化2】

[式中、
1は、
【化3】

であり、R2は、H又は1〜5個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、R3は、非置換の又は置換したアリール基、好ましくはフェニル、R4は、H又は1〜20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、5〜8個の炭素原子を有する脂環式炭化水素基、6〜14個の炭素原子を有する置換したアリール基、又は、次の系列からの代表物
【化4】

(式中、
5及びR7は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルカリール基である、
6は、アルキリデン基、アリーリデン基、アラルキリデン基又はアルカリーリデン基である、
そして
pは、0、1、2、3又は4
m、nは、相互に独立して2、3、4又は5を意味する、
x及びyは、相互に独立して≦350の整数を意味する、及び
z=0〜200)]
からなるコポリマーa1)であり、
その際、(I)コポリマーa1)中、成分1)及び2)であるコモノマー単位はそれぞれ分子内相違を有しない、かつ/又は、(II)コポリマーa1)は、成分1)及び2)のポリマー混合物である、その際、この場合に、前記コモノマー単位が、基R1及び/又はR2及び/又はR3及び/又はR4及び/又はR5及び/又はR6及び/又はR7及び/又はm及び/又はm及び/又はx及び/又はy及び/又はzに関して分子内相違を有し、かつ、その際、前述した相違は特に側鎖の組成及び長さに関する、ことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項記載の配合物。
【請求項16】
コポリマーa1)が、コモノマー成分1)を、30〜99モル%の割合で、コモノマー成分2)を70〜1モル%の割合で含有することを特徴とする請求項15記載の配合物。
【請求項17】
コポリマーa1)が、コモノマー成分1)を、40〜90モル%の割合で、コモノマー成分2)を60〜10モル%の割合で含有することを特徴とする請求項15又は16記載の配合物。
【請求項18】
コモノマー成分1)がアクリル酸又はその塩であり、p=0又は1を有するコモノマー成分2)がビニル基又はアリル基及びR1としてポリエーテルを含有することを特徴とする請求項15から17のいずれか1項記載の配合物。
【請求項19】
コモノマー成分1)が、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸及びその適した塩並びにそのアルキル−又はヒドロキシアルキルエステルの系列に由来することを特徴とする請求項15から18のいずれか1項記載の配合物。
【請求項20】
コポリマーa1)が更なる構成基を共重合した形で有することを特徴とする請求項15から19のいずれか1項記載の配合物。
【請求項21】
更なる構成基が、スチレン、アクリルアミド及び/又は疎水性化合物であり、その際、エステル構造単位、ポリプロピレンオキシド単位及びポリプロピレンオキシド/ポリエチレンオキシド単位が特に好ましいことを特徴とする請求項20記載の配合物。
【請求項22】
コポリマーa1)が更なる構成基を5モル%までの、好ましくは0.05〜3.0モル%、特に0.1〜1.0モル%の割合で含有することを特徴とする請求項20又は21記載の配合物。
【請求項23】
式(I)が、アリル基又はビニル基含有ポリエーテルであることを特徴とする請求項15から22のいずれか1項記載の配合物。
【請求項24】
ポリカルボキシラートエステルa2)が、主成分としてモノマータイプ、カルボン酸の代表物を含有するモノマー混合物(I)の重合により製造可能なポリマーであることを特徴とする請求項1から23のいずれか1項記載の配合物。
【請求項25】
モノマー混合物(I)が、一般式(II)の(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル−モノマー(a)
【化5】

[式中、R1は、水素原子又はCH3基であり、R2Oは2〜4個の炭素原子を有する少なくとも2のオキシアルキレン基からの代表物又は混合物であり、R3は、水素原子又は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基であり、mは1〜250の数であり、かつ付加されたオキシアルキレン基の平均モル数を表す]、
さらに、モノマー(b)として、一般式(III)の(メタ)アクリル酸
【化6】

[式中、R4は水素原子又はCH3基であり、M1は水素原子、一価金属原子、二価金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基である]、
及び場合によって、モノマー(a)及び(b)と共重合可能であるモノマー(c)
を含有することを特徴とする請求項24記載の配合物。
【請求項26】
モノマー(a)が5〜98質量%の量で、モノマー(b)が2〜95質量%の量で、そして、モノマー(c)が50質量%までの量でモノマー混合物(I)中に含有されており、その際、このモノマー(a)、(b)及び(c)のそれぞれの量は100質量%まで加算されることを特徴とする請求項25記載の配合物。
【請求項27】
モノマー(a)が、ヒドロキシ−エチル(メタ)アクリラート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリラート、ポリエチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、ポリプロピレン−グリコールモノ(メタ)アクリラート、ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、ポリエチレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリエチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、メトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリエチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート、エトキシ−ポリエチレン−グリコール−ポリプロピレン−グリコール−ポリブチレン−グリコール−モノ(メタ)アクリラート又はこれらからの混合物であることを特徴とする請求項24から26のいずれか1項記載の配合物。
【請求項28】
モノマー(b)が、アクリル酸、メタクリル酸、一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩及びその有機アミン塩及びこれらからの混合物の系列の代表物であることを特徴とする請求項24から27のいずれか1項記載の配合物。
【請求項29】
モノマー(c)が、1〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコールと不飽和カルボン酸とのエステルの少なくとも1の代表物であることを特徴とする請求項24から28のいずれか1項記載の配合物。
【請求項30】
不飽和カルボン酸が、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、(メタ)アクリル酸又は一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩又はその有機アミン塩であることを特徴とする請求項29記載の配合物。
【請求項31】
不飽和ジカルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸又はシトラコン酸と、脂肪族C1〜C20−アルコール、C2〜C4−グリコールとの又は(アルコキシ)ポリアルキレングリコールとのモノエステル又はジエステルであることを特徴とする請求項29記載の配合物。
【請求項32】
成分a2)が、少なくとも1の以下のモノマー
A)加水分解可能な基を含むエチレン性不飽和モノマー、その際、この加水分解可能なモノマーは、当該配合物を有する最終組成物の成分少なくとも1のために活性のある結合部位を有する、
B)1〜30単位の鎖長を有する少なくとも1のC2〜C4−オキシアルキレン側基を有するエチレン性不飽和モノマー、
C)31〜350単位の鎖長を有する少なくとも1のC2〜C4−オキシアルキレン側基を有するエチレン性不飽和モノマー、
を基礎とするコポリマーであることを特徴とする請求項1から31のいずれか1項記載の配合物。
【請求項33】
成分B)及びC)が同時にコポリマーa2)中に存在することを特徴とする請求項32記載の配合物。
【請求項34】
成分A)のエチレン性不飽和モノマーが、少なくとも1の無水物又はイミド及び/又は少なくとも1の無水マレイン酸又はマレイミドを含むことを特徴とする請求項32又は33記載の配合物。
【請求項35】
成分A)のエチレン性不飽和モノマーが、加水分解可能な基を含む、エステル官能性を有するアクリル酸エステルを含むことを特徴とする請求項32から34のいずれか1項記載の配合物。
【請求項36】
エステル官能性が、少なくともヒドロキシプロピル基又はヒドロキシエチル基であることを特徴とする請求項35記載の配合物。
【請求項37】
コポリマーa2)が成分A)中で加水分解可能な基を有するエチレン性不飽和モノマーを1より多く有することを特徴とする請求項32から36のいずれか1項記載の配合物。
【請求項38】
成分A)のエチレン性不飽和モノマーが、基として少なくとも1より多くの、エチレン性不飽和モノマーの代表物、少なくとも1の、加水分解可能な基の代表物又はこの両者からの混合物を有することを特徴とする請求項37記載の配合物。
【請求項39】
加水分解可能な基が少なくとも1のC2〜C20−アルコール官能性を有することを特徴とする請求項37又は38記載の配合物。
【請求項40】
加水分解可能な基が少なくともC1〜C20−アルキルエステル、C1〜C20−アミノアルキルエステル又はアミドであることを特徴とする請求項37から39のいずれか1項記載の配合物。
【請求項41】
成分B)又はC)の少なくとも1のエチレン性不飽和モノマーが、C2〜C8−アルケリルエーテル基を有することを特徴とする請求項32から40のいずれか1項記載の配合物。
【請求項42】
エチレン性不飽和モノマーは、ビニル−、アリル−又は(メチル)アリルエーテル基を有するか又は不飽和C2〜C8−アルコールから誘導されていることを特徴とする請求項41記載の配合物。
【請求項43】
不飽和C2〜C8−アルコールが、ビニルアルコール、(メタ)アリルアルコール、イソプレノール又はメチルブテノールの系列の少なくとも1の代表物であることを特徴とする請求項42記載の配合物。
【請求項44】
成分B)又はC)のエチレン性不飽和モノマー側基が、少なくとも1のC4−オキシアルキレン単位を有することを特徴とする請求項32から43のいずれか1項記載の配合物。
【請求項45】
成分B)又はC)の少なくとも1のエチレン性不飽和モノマーが、C2〜C8−カルボン酸エステルであって、特に加水分解可能なものを有することを特徴とする請求項32から44のいずれか1項記載の配合物。
【請求項46】
オキシアルキレン側基が少なくとも1のエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はこれらからの混合物を有することを特徴とする請求項32から45のいずれか1項記載の配合物。
【請求項47】
コポリマーa2)が成分C)中で少なくとも1の非イオン性及び/又は非加水分解可能なモノマー基又はこれらからの混合物を有することを特徴とする請求項32から46のいずれか1項記載の配合物。
【請求項48】
非イオン性コポリマーa3)が、一般式(IV)
【化7】

[式中、
Qは、少なくとも1の加水分解可能な基を有するエチレン性不飽和モノマーであり、Gは、O、C(O)−O又はO−(CH2p−O(式中、pは2〜8)を意味し、その際、ポリマー中のGの変形の混合物が可能である、R1及びR2は、相互に独立して少なくとも1のC2〜C8−アルキルを意味する、R3は、(CH2cを含む、その際、cは2〜5の整数であり、同じポリマー分子中でR3の代表物の混合物が可能である、R5は、H、鎖状又は分枝鎖状の、飽和又は不飽和のC1〜C20−脂肪族炭化水素基、C5〜C8−脂環式炭化水素基又は置換又は非置換のC6〜C14−アリール基の系列から選択される少なくとも1の代表物を意味する、m=1〜30、n=31〜350、w=1〜40、y=0〜1、z=0〜1、その際、(y+z)の合計は>0である]
の代表物であることを特徴とする請求項1から47のいずれか1項記載の配合物。
【請求項49】
非イオン性コポリマーa3)が、一般式(V)
【化8】

[式中、
Xは加水分解可能な基であり、RはH又はCH3である、G、p、R1、R2、R3、R5、m、n、w、y、z及び(y+z)は式(IV)で挙げた意味合いを有する]
の代表物であることを特徴とする請求項1から47のいずれか1項記載の配合物。
【請求項50】
加水分解可能な基が、アルキルエステル、アミノアルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステル、アミノヒドロキシアルキルエステル又はアミドの系列の少なくとも1の代表物であることを特徴とする請求項49記載の配合物。
【請求項51】
非イオン性コポリマーa3)が、一般式(VI)
【化9】

[式中、
4は少なくとも1のC1〜C20−アルキル基又はC2〜C20−ヒドロキシアルキル基を意味し、基G、p、R、R1、R2、R3、c、R4、R5並びにm、n、w、y、z及び(y+z)は式(IV)及び(V)で挙げた意味合いを有する]
の少なくとも1の代表物であることを特徴とする請求項1から47のいずれか1項記載の配合物。
【請求項52】
p=4であり、R4=C24OH又はC36OHを意味し、基R5の各々はHであり、m=5〜30、n=31〜250、w=1.5〜30、y=0〜1、z=0〜1及び(y+z)>0であることを特徴とする請求項51記載の配合物。
【請求項53】
w対(y+z)の合計のモル比は1:1〜20:1であり、好ましくは2:1〜12:1であることを特徴とする請求項48から52のいずれか1項記載の配合物。
【請求項54】
コポリマーa3)が、非イオン性ポリエーテル−ポリエステル−コポリマーであることを特徴とする請求項1から47のいずれか1項記載の配合物。
【請求項55】
成分b)の構造単位(I)、(II)、(III)が、以下の式により表され、
【化10】

ここで、
Aは、同じか又は異なり、並びに、5〜10個の炭素原子を有する、置換したか又は非置換の芳香族又はヘテロ芳香族化合物により表される、
Bは、同じか又は異なり、並びに、N、NH又はOにより表される、
B=Nの場合に、n=2、B=NH又はOの場合に、n=1、
1及びR2は、相互に独立して同じか又は異なり、並びに、分枝したか又は非分枝のC1〜C10−アルキル基、C5〜C8−シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基又はHにより表される、
aは同じか又は異なり、並びに、1〜300の整数により表される、
Xは、同じか又は異なり、並びに、分枝したか又は非分枝のC1〜C10−アルキル基、C5〜C8−シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基又はH
【化11】

(VIII)及び(IX)についてはそれぞれ次のとおりである:
Dは、同じか又は異なり、並びに、5〜10個の炭素原子を有する、置換したか又は非置換のヘテロ芳香族化合物により表される、
Eは、同じか又は異なり、並びに、N、NH又はOにより表される、
E=Nの場合に、m=2、E=NH又はOの場合に、m=1、
3及びR4は、相互に独立して同じか又は異なり、並びに、分枝したか又は非分枝のC1〜C10−アルキル基、C5〜C8−シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基又はHにより表される、
bは、同じか又は異なり、並びに、0〜300の整数により表される、
Mは、相互に独立してアルカリ金属−、アルカリ土類金属−、アンモニウム−又は有機アンモン酸イオン及び/又はH、
c=1又はアルカリイオンの場合には=1/2である
ことを特徴とする請求項1から54のいずれか1項記載の配合物。
【請求項56】
成分b)が、以下の式により表される更なる構造単位(X)
【化12】

[式中、
Yは相互に独立して同じか又は異なり、かつ(VII)、(VIII)、(IX)又は重縮合生成物b)の更なる成分により表される、
5は、同じか又は異なり、かつ、H、CH3、COOH又は5〜10個の炭素原子を有する、置換したか又は非置換の芳香族又はヘテロ芳香族化合物により表される、
6は、同じか又は異なり、かつ、H、CH3、COOH又は5〜10個の炭素原子を有する、置換したか又は非置換の芳香族又はヘテロ芳香族化合物により表される]
を含有することを特徴とする請求項55記載の配合物。
【請求項57】
5及びR6は、成分b)の構造単位(X)において相互に独立して同じか又は異なり、H、COOH及び/又はメチルにより表されることを特徴とする請求項56記載の配合物。
【請求項58】
成分b)中構造単位[(VII)+(VIII)+(IX)]:(X)のモル比が1:0.8〜3であることを特徴とする請求項1から57のいずれか1項記載の配合物。
【請求項59】
成分b)中構造単位(VII):[(VIII)+(IX)]のモル比が1:15〜15:1、好ましくは1:10〜10:1であることを特徴とする請求項1から58のいずれか1項記載の配合物。
【請求項60】
成分b)中構造単位(VIII):(IX)のモル比が1:0.005〜1:10であることを特徴とする請求項1から59のいずれか1項記載の配合物。
【請求項61】
重縮合生成物b)が、2〜90質量%の水及び98〜10質量%の溶解した乾燥材料を含有する水溶液中に存在することを特徴とする請求項1から60のいずれか1項記載の配合物。
【請求項62】
成分a)が、それぞれ全配合物に対して5〜95質量%、好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは15〜40質量%の割合で含有されていることを特徴とする請求項1から61のいずれか1項記載の配合物。
【請求項63】
成分b)が、それぞれ全配合物に対して5〜100質量%、好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは15〜40質量%の割合で含有されていることを特徴とする請求項1から62のいずれか1項記載の配合物。
【請求項64】
成分a)及びb)の他に、少なくとも1の消泡剤を成分c)として及び/又は表面活性作用を有する成分d)を使用し、その際、成分c)及びd)は構造的に相互に異なることを特徴とする請求項1から63のいずれか1項記載の配合物。
【請求項65】
消泡剤−成分c)が、鉱油、植物油、シリコーン油、シリコーン含有エマルション、脂肪酸、脂肪酸エステル、有機改質ポリシロキサン、ボラートエステル、アルコキシラート、ポリオキシアルキレン−コポリマー、エチレンオキシド(EO)−プロピレンオキシド(PO)ブロックポリマー、アセチレン性ジオールであって消泡特性を有するもの、式P(O)(O−R83-x(O−R9xのリン酸エステル(式中、P=リン、O=酸素及びR8及びR9は相互に独立してC2〜C20−アルキル又はアリール基を意味する、かつx=0、1又は2である)の系列の少なくとも1の代表物であることを特徴とする請求項64記載の配合物。
【請求項66】
消泡剤−成分c)が、トリアルキルホスファート、ポリオキシプロピレンコポリマー及び/又はグリセリンアルコールアセタートの系列の少なくとも1の代表物であることを特徴とする請求項64又は65記載の配合物。
【請求項67】
消泡剤−成分c)が、トリイソブチルホスファートであることを特徴とする請求項64から66のいずれか1項記載の配合物。
【請求項68】
消泡剤−成分c)が、トリアルキルホスファートとポリオキシプロピレンコポリマーとからの混合物であることを特徴とする請求項64から67のいずれか1項記載の配合物。
【請求項69】
成分d)が、エチレンオキシド/プロピレンオキシド(EO/PO)ブロックコポリマー、スチレン/マレイン酸コポリマー、脂肪酸アルコールアルコキシラート、アルコールエトキシラートR10−(EO)−H、ここで、R10は、1〜25個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、アセチレン性ジオール、モノアルキルポリアルキレン、エトキシル化ノニルフェノール、アルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、アルキルエーテルスルホナート又はアルキルエーテルカルボキシラートの系列の少なくとも1の代表物であることを特徴とする請求項64記載の配合物。
【請求項70】
成分d)が、ポリアルキレン基を有するアルコールを含み、その際、前記ポリアルキレン基が2〜20個の炭素原子を有する炭素鎖長を有することを特徴とする請求項64又は69記載の配合物。
【請求項71】
ポリアルキレン基が3〜12個の炭素原子の炭素鎖長を有することを特徴とする請求項70記載の配合物。
【請求項72】
消泡剤−成分c)が、遊離の形で、分散剤−成分a)に結合して、又はこの両方の形を混合した状態で含有されていることを特徴とする請求項64及び69から71のいずれか1項記載の配合物。
【請求項73】
消泡剤−成分c)が、それぞれ全配合物の質量に対して0.01〜10質量%及び/又は表面活性成分d)が0.01〜10質量%の量で含有されていることを特徴とする請求項64から72のいずれか1項記載の配合物。
【請求項74】
消泡剤c)及び/又は表面活性成分d)が、それぞれ全配合物の質量に対して、相互に独立してそれぞれ0.01〜5質量%の量で含有されていることを特徴とする請求項64から73のいずれか1項記載の配合物。
【請求項75】
成分a)及びb)並びに場合によってc)及び/又はd)の他に成分e)として、低荷電ポリマー、中性ポリマー又はポリビニルアルコールの系列から選択された少なくとも1の化合物が含有されていることを特徴とする請求項1から74のいずれか1項記載の配合物。
【請求項76】
成分e)が、それぞれ全配合物の質量に対して1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは10〜30質量%の量で含有されていることを特徴とする請求項75記載の配合物。
【請求項77】
低荷電ポリマーが分枝しており、かつ、この側鎖が好ましくはポリエーテル及び/又はポリエステルからなることを特徴とする請求項75又は76記載の配合物。
【請求項78】
低荷電ポリマーが、ポリカルボキシラートエーテル及び/又はポリカルボキシラートエステル、好ましくはEO側鎖及び/又はカルボキシル割合83モル%まで、好ましくは75モル%までを有するものであることを特徴とする請求項75から77のいずれか1項記載の配合物。
【請求項79】
低荷電ポリマーe)が、ポリエーテルモノアクリラート、ポリエーテルモノメタクリラート、ポリエーテルモノアリルエーテル、ポリエーテルモノマレアート、モノビニル化ポリエーテル又はこれらからの混合物の系列から選択された少なくとも1のモノマーから構築されていることを特徴とする請求項75から78のいずれか1項記載の配合物。
【請求項80】
ポリエーテルが、分子量500〜10000、好ましくは750〜7500、特に1000〜5000を有するアルキレンオキシドポリマーであることを特徴とする請求項79記載の配合物。
【請求項81】
アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はこれらからの混合物であることを特徴とする請求項80記載の配合物。
【請求項82】
低荷電ポリマーe)が、ポリプロピレン−グリコール−アクリラート、ポリプロピレン−グリコール−メタクリラート、ポリエチレン−グリコール−アクリラート、ポリエチレン−グリコール−メタクリラート、ポリプロピレン−グリコール−モノビニルエーテル、ポリチレン−グリコール−モノビニルエーテル、アルコキシ−又はアリールオキシ−ポリチレン−グリコール−アクリラート、アルコキシ又はアリールオキシ−ポリチレン−グリコールメタクリラート、アルコキシ−又はアリールオキシ−ポリチレン−グリコール−モノビニルエーテル、アクリラート、メタクリラート及びモノビニルエーテルであってオキシエチレン−及びオキシプロピレンブロック−又はランダム化コポリマーのもの、ポリプロピレン−グリコール−アリルエーテル、ポリエチレン−グリコール−アリルエーテル、ポリエチレン−グリコール−モノマレアート、ポリプロピレン−グリコール−モノマレアート及びこれらからの任意の混合物の系列から選択された少なくとも1のモノマーから構築されていることを特徴とする請求項75から81のいずれか1項記載の配合物。
【請求項83】
低荷電ポリマーe)が、カルボン酸基、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸又はその無水物の系列から選択されたカルボン酸基を有することを特徴とする請求項75から82のいずれか1項記載の配合物。
【請求項84】
低荷電ポリマーe)が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、ビニルスルホン酸、アリルエーテルスルホン酸、2−スルホエチルメタクリル酸、スチレンスルホン酸、メタリルスルホン酸、そのナトリウム−、カリウム−及びアンモニウム塩及びこの任意の混合物の系列、特にAMPS及びビニルスルホン酸から選択されたスルホン酸基を有することを特徴とする請求項75から83のいずれか1項記載の配合物。
【請求項85】
中性ポリマーe)が、特にアクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステル並びにそのヒドロキシアルキルエステルであって5個までの炭素原子を有するもの、特にヒドロキシエチルアクリラート及びヒドロキシプロピルアクリラート又はヒドロキシエチルメタクリラート及びヒドロキシプロピルメタクリラート並びにビニルアセタート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、スチレン及びメチルスチレンの系列から選択された中性モノマー−構成要素から構築されていることを特徴とする請求項75から84のいずれか1項記載の配合物。
【請求項86】
分散特性を有する化合物を、それぞれ分散性成分の固形含有率に対して、1.0〜40質量%、好ましくは3.0〜30質量%、特に好ましくは5〜20質量%の量で含有することを特徴とする請求項1から85のいずれか1項記載の配合物。
【請求項87】
保護物質及び分散特性を有する化合物の他に、少なくとも1の他の物質、好ましくは助剤であって、増量剤、乳化剤、結合剤、湿潤剤、希釈剤、着色剤、殺生物剤、保存剤、安定剤、抗沈殿剤、マーキング剤又は剥離剤の系列から選択されたものを含有することを特徴とする請求項1から86のいずれか1項記載の配合物。
【請求項88】
全配合物に対してそれぞれ、少なくとも1の追加物質を35質量%までの、好ましくは20質量%までの、特に10質量%までの全量で含有することを特徴とする請求項87記載の配合物。
【請求項89】
セルロース含有材料のための保護剤としての、特に植物保護剤及び/又は木材保護剤としての請求項1から88のいずれか1項記載の配合物の使用。
【請求項90】
木材含有材料のための、特に木材含有建築材料のための、好ましくは無垢木材及び/又は木質原料のための、請求項89記載の使用。
【請求項91】
木材保護剤としての、好ましくは懸濁液の形での、特に加圧処理のための、好ましくは含浸又は注入のための、請求項89又は90記載の使用。

【公表番号】特表2013−516436(P2013−516436A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547474(P2012−547474)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【国際出願番号】PCT/EP2010/069446
【国際公開番号】WO2011/080051
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】