説明

金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造

【課題】金属サイディング材の嵌合連結部にパッキンをホットメルト塗工で簡単に設けることができ、柔軟性による水密性や嵌合連結の作業性を確保できるとともに、剥離性を付与して施工時の手直しが簡単にできる金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造を提供する。
【解決手段】一端に凸状連結部12を備え他端に凹状連結部13を備えて互いを嵌合連結可能に構成した金属サイディング材10の嵌合連結部の水密構造20で、凸状連結部12が嵌合連結される凹状連結部13に、ホットメルト塗工可能なエラストマーによるパッキン21を設け、エラストマーには、嵌合連結部を再嵌合可能とする剥離性を付与する剥離性向上剤を添加するとともに、この剥離性向上剤が添加されたパッキン21の0℃における50%圧縮応力を1.5kg/cm2以下とする柔軟性を付与して構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造に関し、住宅や店舗、倉庫などの外壁材として用いられる金属サイディング材の嵌合連結部のパッキンを、ホットメルト塗工を可能とし、水密性を確保できるとともに、剥離性を付与して施工時の手直しが簡単にできるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
金属サイディング材は、例えばガルバリウム鋼板に代表される厚さ約0.1〜0.5mmの金属鋼板を表面材とし、冷間フォーミングにより一端に凸状連結部を形成するとともに、他端に凹状連結部を形成して互いを嵌合連結できるようにし、さらに中間を樋状部に成形して、その中に発泡性液状硬質ウレタン材料を注入した後、冷間フォーミングした裏面鋼板を裏面材として発泡と同時に貼り合せることにより製造される製品厚さが10〜50mmの硬質ウレタンフォームを芯材として両面を鋼板で被覆した構造のパネルである。
この金属サイディング材は、例えば建物の躯体に設けた桟木上に隣り合うパネル同士の凸状連結部と凹状連結部を嵌合して外壁を構築するのに用いられ、断熱性と簡易施工性および乾式施工による工期短縮などの特徴を活かして、住宅や店舗、倉庫などの商業施設の外壁材として普及しつつある。
【0003】
このような金属サイディング材では、嵌合連結する凹凸状連結部の形状による水密性の確保に加え、台風や強風雨の際の嵌合連結部からの漏水対策として、嵌合連結部に発泡合成樹脂パッキンを設けたものが多く使用されている。
この発泡合成樹脂パッキンは、水密性および施工時の嵌合作業性を考慮して、柔軟性に富んだものとされ、例えば特許文献1に開示されているように、紐状とされる。
【0004】
そして、金属サイディング材への取り付けは、金属サイディング材の製造工程中で、製造ラインを搬送される凹状連結部に発泡合成樹脂パッキンを張力を加えながら押し込むようにして行われる。
【特許文献1】特公平7−9112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
紐状の発泡合成樹脂パッキンを金属サイディング材の凹状連結部に張力を加えて押し込んだ後、金属サイディング材とともに、裁断すると、張力で伸ばされた発泡合成樹脂パッキンが内部歪の解放によって収縮し、両端部に欠損が生じてしまうという問題がある。
そこで、発泡合成樹脂パッキンの紐径を太くしたり、粘着剤や接着剤で固定することが行われえているが、工数の増大を招いたり、コストの増大を招き好ましくない。
また、紐状にすることなく、凹状連結部に直接塗工することができるホットメルトを用いてパッキンとすることが考えられるが、発泡合成樹脂パッキンのような柔軟性を得ようとすると、粘着力が強くなり、施工の際に一旦嵌合連結した後、位置調整などの手直しのために連結を外そうとすると、強い粘着力で簡単に外せないばかりか、大きな力で外そうとすると、凹状連結部からホットメルトが剥離して凸状連結部と一緒に外れ、位置調整などの手直しができないなどの問題がある。
【0006】
この発明は、かかる従来技術の問題点と現状に鑑みてなされたもので、金属サイディング材の嵌合連結部にパッキンをホットメルト塗工で簡単に設けることができ、柔軟性による水密性や嵌合連結の作業性を確保できるとともに、剥離性を付与して施工時の手直しが簡単にできる金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記従来技術が有する課題を解決するこの発明の請求項1記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造は、一端に凸状連結部を備え他端に凹状連結部を備えて互いを嵌合連結可能に構成した金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造であって、前記凸状連結部が嵌合連結される前記凹状連結部に、ホットメルト塗工可能なエラストマーによるパッキンを設け、前記エラストマーには、前記嵌合連結部を再嵌合可能とする剥離性を付与する剥離性向上剤を添加するとともに、この剥離性向上剤が添加された前記パッキンの0℃における50%圧縮応力を1.5kg/cm2以下とする柔軟性を付与して構成してなることを特徴とするものである。
【0008】
また、この発明の請求項2記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造は、請求項1記載の構成に加え、前記剥離性向上剤を、下記A,B,C,D中のいずれか1種または2種以上を混合して添加して前記パッキンを構成したことを特徴とするものである。
A :フッ素、シリコーン系離型剤
B :高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、各種ワックス
C :無機充填剤、金属粉末
D :各種摺動性付与剤、シリコーン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、シリコーンアクリル共重合樹脂粉末、ノフアロイ
【0009】
さらに、この発明の請求項3記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造は、請求項2記載の構成に加え、前記剥離性向上剤を、前記A:フッ素、シリコーン系離型剤の1種とするとともに、前記エラストマー100重量部に対し0.05〜3重量部添加して前記パッキンを構成したことを特徴とするものである。
【0010】
また、この発明の請求項4記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造は、請求項2記載の構成に加え、前記剥離性向上剤を、前記B:高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、各種ワックスの1種とするとともに、前記エラストマー100重量部に対し0.3〜5重量部添加して前記パッキンを構成したことを特徴とするものである。
【0011】
さらに、この発明の請求項5記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造は、請求項2記載の構成に加え、前記剥離性向上剤を、前記D :各種摺動性付与剤、シリコーン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、シリコーンアクリル共重合樹脂粉末、ノフアロイの1種とするとともに、前記エラストマー100重量部に対し2〜40重量部添加して前記パッキンを構成したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明の請求項1記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造によれば、一端に凸状連結部を備え他端に凹状連結部を備えて互いを嵌合連結可能に構成した金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造であって、前記凸状連結部が嵌合連結される前記凹状連結部に、ホットメルト塗工可能なエラストマーによるパッキンを設け、前記エラストマーには、前記嵌合連結部を再嵌合可能とする剥離性を付与する剥離性向上剤を添加するとともに、この剥離性向上剤が添加された前記パッキンの0℃における50%圧縮応力を1.5kg/cm2以下とする柔軟性を付与して構成したので、ホットメルト塗工が可能なエラストマーによるパッキンとすることで、欠損を生じたり、工数の増大を招くことなく凹状連結部に設けることができる。また、剥離性向上剤の添加によって剥離性を付与することで、金属サイディング材の一旦嵌合連結した後の取り外しなどの手直しを簡単に行うことができる。さらに、パッキンの0℃における50%圧縮応力を1.5kg/cm2以下とすることで、柔軟性を付与して嵌合連結の作業性と水密性を確保することができる。
【0013】
また、この発明の請求項2記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造によれば、前記剥離性向上剤を、下記A,B,C,D中のいずれか1種または2種以上を混合して添加して前記パッキンを構成したので、これらの剥離性向上剤の添加によって剥離性を付与して一旦嵌合連結した後の取り外しなどの手直しを簡単に行うことができる。
A :フッ素、シリコーン系離型剤
B :高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、各種ワックス
C :無機充填剤、金属粉末
D :各種摺動性付与剤、シリコーン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、シリコーンアクリル共重合樹脂粉末、ノフアロイ
【0014】
さらに、この発明の請求項3記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造によれば、前記剥離性向上剤を、前記A:フッ素、シリコーン系離型剤の1種とするとともに、前記エラストマー100重量部に対し0.05〜3重量部添加して前記パッキンを構成したので、この剥離性向上剤とその添加量で、粘着力を一旦嵌合連結した後の取り外しなどの手直しを簡単に行うことができる程度にできると同時に、嵌合連結の作業性および水密性に必要なパッキンの柔軟性を確保することができる。
【0015】
また、この発明の請求項4記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造によれば、前記剥離性向上剤を、前記B:高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、各種ワックスの1種とするとともに、前記エラストマー100重量部に対し0.3〜5重量部添加して前記パッキンを構成したので、この剥離性向上剤とその添加量で、粘着力を一旦嵌合連結した後の取り外しなどの手直しを簡単に行うことができる程度にできると同時に、嵌合連結の作業性および水密性に必要なパッキンの柔軟性を確保することができる。
【0016】
さらに、この発明の請求項5記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造によれば、前記剥離性向上剤を、前記D:各種摺動性付与剤、シリコーン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、シリコーンアクリル共重合樹脂粉末、ノフアロイの1種とするとともに、前記エラストマー100重量部に対し2〜40重量部添加して前記パッキンを構成したので、この剥離性向上剤とその添加量で、粘着力を一旦嵌合連結した後の取り外しなどの手直しを簡単に行うことができる程度にできると同時に、嵌合連結の作業性および水密性に必要なパッキンの柔軟性を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1および図2はこの発明の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造の一実施の形態にかかり、図1は金属サイディング材の正面図、凸状連結部の拡大図および凹状連結部の拡大図、図2は表裏を反転したパッキンの塗工状態の部分断面図および嵌合連結状態の部分断面図である。
【0018】
この金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造20が適用される金属サイディング材10は、例えば、図1に外壁としての使用状態で示すように、ガルバリウム鋼板に代表される厚さ約0.1〜0.5mmの金属鋼板を表面材11とし、冷間フォーミングにより一端(図中、右端)に凸状連結部12を形成するとともに、他端(図中、左端)に凹状連結部13を形成して互いを嵌合連結できるようにし、さらに中間に意匠とともに、樋状部14を成形して、反転状態の樋状部14の中に芯材15となる発泡性液状硬質ウレタン材料を注入した後、冷間フォーミングした裏面鋼板を裏面材16とするとともに、発泡する芯材15の形状を保持するとともに、熱伝導を抑える紙などの押え材17を発泡と同時に貼り合せることにより製造される製品厚さが10〜50mmの硬質ウレタンフォームを断熱芯材とした表裏両面が鋼板の複合構造の断熱パネルである。なお、この金属サイディング材は、外装材として用いられるほか、畜舎や倉庫などの内装材として用いることもでき、壁面を水や薬剤などで洗浄することができる。
【0019】
この金属サイディング材10の嵌合連結部を構成する凸状連結部12は、先端が尖った曲面とされて断面形状が略V字状の凸部12aとされ、凹状連結部13の凹部13aは、平行部と円形部とで入口側より内部が広がった略鍵穴状としてあり、凹部13aに凸部12aを挿入して嵌合連結することで、凸部12aの上側の略垂直に近い立面と凹部13aの入口側の略垂直に近い立面とが密着するようにしてある。また、嵌合連結によって金属の表面材11と裏面材16とが直接接触しないように成形してあり、こうすることで、直接熱伝導が起こらず、ヒートブリッジによる断熱性低下を招かないようにしてある。
【0020】
この発明の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造20は、金属サイディング材10の凸状連結部12と凹状連結部13とを密着させて水密状態とするのに加えて一層完全な水密状態を確保すると同時に、金属サイディング材10同士を一旦嵌合連結しても位置調整などの手直しのため外して再嵌合できるようにするための構造であり、凹状連結部13の凹部13aにパッキン21を設ける。
【0021】
この金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造20に用いるパッキン21は、ホットメルト塗工可能なエラストマーで構成され、このエラストマーには、再嵌合可能とする剥離性を付与する剥離性向上剤を添加するとともに、この剥離性向上剤が添加されたパッキン21の0℃における50%圧縮応力を1.5kg/cm2以下とする柔軟性を付与して構成したものである。
ここで、再嵌合を可能とする剥離性とは、手直しなどのため嵌合連結した状態の金属サイディング材10の凸部12aをパッキン21を設けた凹部13aから引っ張った場合に、1〜2名作業で然程大きな労力を要すことなく、凸部12aにパッキン21が全く付着せずに外すことができる状態となることをいう。
また、パッキン21の0℃における50%圧縮応力が1.5kg/cm2を超えると、特に冬季における現場施工の際に、パッキン21が硬くなり、凹部13aと凸部12aを嵌合連結する時の凸部12aの押し込みにかなりの労力を要し、作業性が著しく悪くなる。
【0022】
このようなパッキン21によれば、ホットメルト塗工が可能なエラストマーとすることで、塗工すべき凹部13aに塗工されない欠損部が生じない、その上金属サイディング材10の製造工程中に塗工することで、塗工を別工程とする必要をなくして工数の増大を招くことなく凹状連結部13に設けることができる。また、剥離性向上剤の添加によって剥離性を付与することで、金属サイディング材10を一旦嵌合連結した後の取り外しなどの手直しを簡単に行うことができる。さらに、パッキン21の0℃における50%圧縮応力を1.5kg/cm2以下とすることで、柔軟性を付与して嵌合連結の作業性と水密性を確保することができる。
【0023】
このパッキン21として用いるホットメルト塗工可能なエラストマーは、熱可塑性エラストマーや反応性エラストマーを挙げることができ、エラストマー自体の0℃に於ける50%圧縮応力が1.5kg/cm2以下であれば、通常使用されるものが使用できる。
【0024】
例えば、熱可塑性エラストマーとしては、天然ゴムの他、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、フッ化ビニリデンゴム(FKM)及びテトラフルオロエチレン-プロピレン系ゴム、テトラフルオロエチレンパーフルオロビニルエーテル系ゴム(FFKM)等のフッ素系ゴム、ビニルメチルシリコーンゴム(VMQ)及びフッ素化シリコーンゴム(FVMQ)等のシリコーンゴム、アクリルゴム(ACM)、ポリエステルポリオール系ウレタンゴム(AU)及びポリエーテルポリオール系ウレタンゴムなどのウレタンゴム、EPM及びEPDMなどのエチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム(CR)、クロルスルフォン化ポリエチレン(CSM)、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンゴム(SIR)、ブタジエンゴム(BR)、多硫化ゴム(T)、ノルボルネンゴム(NOR)等の合成ゴム、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、プロピレン‐エチレン‐ブテン‐1のランダム共重合樹脂、スチレン‐ブタジエン-スチレンブロック共重合樹脂(SBS)、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合樹脂(SIS)等のエラストマーやそれらの共重合樹脂等を挙げることができる。
【0025】
反応性エラストマーとしては、シリコーン樹脂系やウレタン樹脂系等が適しており、ウレタン樹脂系では、ポリエステルやポリカーボネート、ポリエーテル、カプロラクトン等のポリオールを主骨格とするイソシアネート基末端のウレタンプレポリマー等をあげることができる。
【0026】
そして、これらの熱可塑性エラストマーや反応性エラストマーは単独でも、また2種類以上を混合して使用することも出来る。
【0027】
エラストマーに配合して凸部との剥離性を付与する剥離性向上剤は、通常使用される離型剤やブロッキング防止剤、摺動性付与剤など、エラストマーと凸部との間に介在して粘着を防止したり、エラストマーの表面にブリード或いはブルーミングして凸部との粘着を防止したり、エラストマーの表面に微細凹凸を形成し凸部との粘着力を弱めたり、或いはまた、該エラストマーの層間剥離を起こして剥離し易くしたりする機能を持ったものであれば何でも使用できる。
【0028】
その一例を挙げれば、エラストマーと凸部との間に介在して粘着を防止したり、エラストマーの表面にブリード或いはブルーミングして凸部との粘着を防止したりする機能を有する剥離性向上剤としては、四フッ化エチレン(PTFE)、パーフルオロアルキル基含有オリゴマーやポリマー等を主成分とするフッソ樹脂系離型剤、ジメチルポリシロキサンやアルキル変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン等のシリコーンオイル、各種シリコーン樹脂、各種シリコーンゴム等のシリコーンオイルやシリコーン樹脂系離型剤、ステアリン酸やパルミチン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステル、カルナバワックスやライスワックス等の天然ワックス、パラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックス、イソパラフィンワックス、酸化ペトロラタム、酸化ペトロラタム金属塩、酸化ワックスエステル、ウレタン型ワックス等の石油ワックス、ポリエチレンワックス、カスターワックス、流動パラフィン、塩素化パラフィン、アクリル系ワックスポリマー等をあげることができる。
【0029】
また、エラストマーの表面に微細凹凸を形成し凸部との粘着力を弱める機能を有する剥離性向上剤としては、微粉末シリカ、炭酸カルシウムやタルク、水酸化アルミ、酸化アルミ等の無機充填剤粉末、アルミニウムや鉄等の金属粉末等をあげることができる。
【0030】
さらに、エラストマーの層間剥離を起こして剥離し易くしたりする機能を持った剥離性向上剤としては、一般的な摺動性付与剤、例えば二硫化モリブデンやグラファイト粉末、ブタジエン系ゴムやアクリル系ゴム、シリコーンアクリル共重合体ゴムの粒子状ゴムの外殻にグラファイト層を設けたメタブレンC、E、W、S(三菱レイヨン株式会社製)等をあげることができる。
【0031】
また、上記の各機能の複合的作用により粘着を防止する剥離性向上剤としては、シリコーン樹脂粉末、フッ素樹脂(PTFE等)粉末、シリコーンアクリル共重合樹脂粉末(日信化学工業株式会社製シャリーヌR-170、R-170S)、ノフアロイKA-632、KA-832(日油株式会社製)等をあげることができる。
これらの剥離性向上剤は単独でも、また2種類以上を混合して使用することもできる。
【0032】
このような各種剥離性向上剤のエラストマーへの配合量は、隣接する金属サイディング材10の凸部12aとの粘着を嵌合直後に実質的に感じなくなってパッキン21が付着せずに外せるように添加すれば良く、それぞれの剥離性向上材によって、必要な配合量の範囲が異なる。
【0033】
すなわち、A:フッ素やシリコーン系離型剤については、エラストマー100重量部に対し、概ね0.1〜3重量部配合することが好ましく、
B:高級脂肪酸や高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、各種ワックス等については、エラストマー100重量部に対し、概ね0.3〜5重量部配合することが好ましく、
C:無機充填剤や金属粉末等については、エラストマー100重量部に対し、概ね3〜20重量部配合することが好ましく、
D:各種摺動性付与剤、シリコーン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、シリコーンアクリル共重合樹脂粉末、ノフアロイ等については、エラストマー100重量部に対し概ね3〜30重量部配合することが好ましい。
夫々の配合量の下限値未満の場合は必要な剥離性が不足する。一方、夫々の上限値を超えると、大幅なコスト高となるばかりでなく、ブリードやブルームが酷くなって金属サイディング材10の表面材11の塗膜を膨潤させたり、剥離させることがあるとともに、ホットメルトの溶融粘度が高くなってノズルからの吐出量が減少したり、塗工作業に支障をきたすおそれがある。さらに、エラストマーが硬くなって凸部12aの嵌合に支障をきたすことになる。このように上限値を超えると、パッキンの製造やパッキン自体に問題を生じるとともに、金属サイディング材の施工(嵌合連結)に問題が生じることになる。
【0034】
さらに、このようなパッキン21に用いられる夫々の熱可塑性エラストマーや反応性エラストマーには、必要に応じて、ジオクチルフタレート、エチレングリコールジベンゾエート、ブチルフタリルブチルグリコレート、ブチルベンジルフタレール、リン酸クレジルフェニル、トルエンスルホンアミド、N-エチルトルエンスルホンアミド、水添ターフェニル等の可塑剤、熱安定剤、老化防止剤、光安定剤、反応促進剤、プロセスオイル、充填剤、界面活性剤、各種合成樹脂等の1種類乃至複数種類をそれぞれの特性向上のために適宜添加することも出来る。
【0035】
このようなパッキン21を用いる金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造20では、予めエラストマーに剥離性向上剤を、その種類に応じた所定の配合に基づいてブロック状(固形状)のエラストマー組成物(パッキン組成物)を用意する。
そして、金属サイディング材10の製造工程で、搬送されてくる金属サイディング材10の反転状態の凹状連結部13の凹部13a内にホットメルト状態のパッキン21を塗工することで設ける。
【0036】
すなわち、ブロック状エラストマー組成物をホットメルト溶融塗工設備のメルターに投入し、約150〜300℃に加熱して溶融し、定量供給ポンプで溶融状態のパッキン21をホースを介して自動ガンや塗工ノズル22へ輸送し、図2(a)に示すように、例えば塗工ノズル22から金属サイディング材10の反転状態の凹部13aの下部内面上に横断面形状が概ね円形状乃至は楕円形状となるように連続して塗工する。そして、金属サイディング材10の裁断の際にパッキン21も裁断され、パッキン21が各金属サイディング材10の凹部13aに設けられ、パッキン21が冷却され、あるいは反応性エラストマーにおける反応によって、必要な柔軟性と剥離性を備えたものとなる。
【0037】
こうして凹状連結部13の凹部13aにパッキン21が設けられた金属サイディング材10は、施工現場に輸送され、建物の駆体に設けた桟木上に固定した金属サイディング材10の凸状連結部12の凸部12aに、次の金属サイディング材10の凹状連結部13の凹部13aを挿入して嵌合連結する。この嵌合連結状態では、図2(b)に示すように、凸部13aの上面と凹部13aの上部内面との間にパッキン21が押しつぶされるように密着して、水密状態が確保される。
また、金属サイディング材10同士の嵌合連結の際には、パッキン21の柔軟性によって挿入抵抗が小さく、嵌合作業を容易にすることができるとともに、パッキン21の剥離性により、一旦嵌合した直後に位置調整などの手直しのため嵌合連結を外そうとすると、凸部12aにパッキン21が全く付着することなく、外すことができ、手直しを容易に行うことができる。
【0038】
以上、説明したように、この金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造20によれば、一端に凸状連結部12を備え他端に凹状連結部13を備えて互いを嵌合連結可能に構成した金属サイディング材10の嵌合連結部の水密構造で、凸状連結部12が嵌合連結される凹状連結部13に、ホットメルト塗工可能なエラストマーによるパッキン21を設け、エラストマーには、嵌合連結部を再嵌合可能とする剥離性を付与する剥離性向上剤を添加するとともに、この剥離性向上剤が添加されたパッキン21の0℃における50%圧縮応力を1.5kg/cm2以下とする柔軟性を付与して構成したので、ホットメルト塗工が可能なエラストマーによるパッキン21とすることで、欠損を生じたり、工数の増大を招くことなく凹状連結部13に設けることができる。また、剥離性向上剤の添加によって剥離性を付与することで、金属サイディング材10を一旦嵌合連結した後の取り外しなどの手直しを簡単に行うことができる。さらに、パッキン21の0℃における50%圧縮応力を1.5kg/cm2以下とすることで、柔軟性を付与して嵌合連結の作業性と水密性を確保することができる。
【0039】
なお、上記の実施の形態では、パッキン21を塗工する際に、反転状態の凹部13aの下部内面上に塗工するようにしたが、金属サイディング材10の凸部12aと凹部13aとの間に位置して密着状態にできれば良く、例えば図3(a)に示すように、凹部13aの中央内面にパッキン21を塗工し、図3(b)に示すように、嵌合連結状態で凸部12aの先端部がパッキン21に入り込んで包まれるようにして密着状態を確保するようにしても良い。
このような金属サイディング材の嵌合連結部の密着構造においても、すでに説明した上記実施の形態と同一の作用効果を奏するものとなる。
【0040】
なお、凹部に塗工するパッキンの形状は、円形、楕円形、半円形、凸部の当たる部分の溝付などの様々な断面形状が適用でき、その大きさは、基本的には金属サイディング材を嵌合連結した際に凸部と接触し、外部からの水の浸入を防止できる程度の接触状態を確保できれば良い。
【実施例】
【0041】
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例では、パッキンを構成するエラストマーとして、0℃における50%圧縮応力が、0.25kg/cm2となる合成ゴム系エラストマー(A)を用いた。
なお、比較例では、パッキンを構成するエラストマーとして、0℃における50%圧縮応力が2.10kg/cm2となる合成ゴム系エラストマー(B)を用いた。
このエラストマー(A)に種々の剥離性向上剤を、その配合量を変えてパッキン組成物とした。
各パッキン組成物をホットメルト塗工設備の220℃に設定したメルターで溶融し、塗工ノズルからパッキンの円形断面の直径が約5mmとなるようにして、図1に示した金属サイディング材の凹部に塗工してパッキンを形成した。
このパッキンを評価するため、パッキン単独の0℃における50%圧縮応力を測定した。
また、嵌合部の長さが45cmの金属サイディング材同士を嵌合連結し、嵌合連結の際の嵌合抵抗から嵌合性を評価するとともに、手直し作業性については、嵌合連結直後に、金属サイディング材を引っ張って外す場合の抵抗とパッキンの付着の有無によって評価した。
さらに、圧縮応力値、嵌合性、手直し作業性に基づき、総合評価を行った。
これらの評価は、いずれも、問題なしを○、問題ない範囲を○△、著しく問題ありを×として表1中に記載した。
【0042】
(実施例1)〜(実施例4)
剥離性向上剤として脂肪酸変性シリコーンオイル(TSF-410:GE東芝シリコーン株式会社製)を用い、その配合量を合成ゴム系エラストマー(A)100重量部に対して、それぞれ0.05重量部(実施例1)、1.00重量部(実施例2)、2.00重量部(実施例3)、3.00重量部(実施例4)としてパッキン組成物とした。
これらのパッキン組成物の0℃における50%圧縮応力を測定した結果、いずれも0.25kg/cm2であった。
これらのパッキンを用いた金属サイディング材での嵌合性、手直し作業性、総合評価を行ったところ、実施例1では、嵌合連結の際にほとんど抵抗無く容易に凹部に凸部を嵌合することができた(○)が、現場施工時の手直し作業を想定し、一旦嵌合した凸部を引っ張ったところ、やや抵抗を感じるも外せない程ではなく、現場施工時の手直し作業は問題がない範囲(○△)であり、これらから総合評価は問題がない範囲(○△)と判定した(表1参照)。
また、実施例2〜実施例4については、いずれも嵌合連結の際にほとんど抵抗無く容易に凹部に凸部を嵌合することができ(○)、現場施工時の手直し作業を想定し、一旦嵌合した凸部を引っ張ったところ、ほとんど抵抗を感じることなく外すことができ、現場施工時の手直し作業性は問題がなく(○)、これらから総合評価も問題がない(○)と判定した(表1参照)。
【0043】
(実施例5)〜(実施例8)
剥離性向上剤としてパラフィンワックス(FNP-115:日本精鑞株式会社製)を用い、その配合量を合成ゴム系エラストマー(A)100重量部に対して、それぞれ0.20重量部(実施例5)、1.00重量部(実施例6)、3.00重量部(実施例7)、5.00重量部(実施例8)としてパッキン組成物とした。
これらのパッキン組成物の0℃における50%圧縮応力を測定した結果、いずれも0.25kg/cm2であった。
これらのパッキンを用いた金属サイディング材での嵌合性、手直し作業性、総合評価を行ったところ、実施例5では、嵌合連結の際にほとんど抵抗無く容易に凹部に凸部を嵌合することができた(○)が、現場施工時の手直し作業を想定し、一旦嵌合した凸部を引っ張ったところ、やや抵抗を感じるも外せない程ではなく、現場施工時の手直し作業は問題がない範囲(○△)であり、これらから総合評価は問題がない範囲(○△)と判定した(表1参照)。
また、実施例6〜実施例8については、いずれも嵌合連結の際にほとんど抵抗無く容易に凹部に凸部を嵌合することができ(○)、現場施工時の手直し作業を想定し、一旦嵌合した凸部を引っ張ったところ、ほとんど抵抗を感じることなく外すことができ、現場施工時の手直し作業性は問題がなく(○)、これらから総合評価も問題がない(○)と判定した(表1参照)。
【0044】
(実施例9)〜(実施例13)
剥離性向上剤として平均粒径:30μmのシリコーンアクリル共重合樹脂粉末(シャリーヌR-170S:日信化学工業株式会社製)を用い、その配合量を合成ゴム系エラストマー(A)100重量部に対して、それぞれ2.00重量部(実施例9)、5.00重量部(実施例10)、20.00重量部(実施例11)、30.00重量部(実施例12)、40.00重量部(実施例13)としてパッキン組成物とした。
これらのパッキン組成物の0℃における50%圧縮応力を測定した結果、実施例9では、0.25kg/cm2であった。
これらのパッキンを用いた金属サイディング材での嵌合性、手直し作業性、総合評価を行ったところ、実施例9では、嵌合連結の際にほとんど抵抗無く容易に凹部に凸部を嵌合することができた(○)が、現場施工時の手直し作業を想定し、一旦嵌合した凸部を引っ張ったところ、やや抵抗を感じるも外せない程ではなく、現場施工時の手直し作業は問題がない範囲(○△)であり、これらから総合評価は問題がない範囲(○△)と判定した(表1参照)。
また、実施例10〜実施例12については、パッキン組成物の0℃における50%圧縮応力を測定した結果、実施例10では、0.30kg/cm2、実施例11では、0.60kg/cm2、実施例12では、1.20kg/cm2と、異なる値であったが、いずれも嵌合連結の際にほとんど抵抗無く容易に凹部に凸部を嵌合することができ(○)、現場施工時の手直し作業を想定し、一旦嵌合した凸部を引っ張ったところ、ほとんど抵抗を感じることなく外すことができ、現場施工時の手直し作業性は問題がなく(○)、これらから総合評価も問題がない(○)と判定した(表1参照)。
実施例13では、パッキン組成物の0℃における50%圧縮応力を測定した結果は、1.50kg/cm2であった。
このパッキンを用いた金属サイディング材での嵌合性、手直し作業性、総合評価を行ったところ、嵌合連結の際に押し込もうとするとやや抵抗を感じるものの嵌合できない程でなく(○△)が、現場施工時の手直し作業を想定し、一旦嵌合した凸部を引っ張ったところ、ほとんど抵抗を感じることなく外すことができ、現場施工時の手直し作業性は問題がなく(○)、これらから総合評価は問題がない範囲(○△)と判定した(表1参照)。
【0045】
(比較例1)
各実施例と同じ合成ゴム系エラストマー(A)のみを使用し、剥離性向上剤を配合しない以外は、各実施例と同様にした。
比較例1では、パッキン組成物の0℃における50%圧縮応力を測定した結果は、0.25kg/cm2であった。
このパッキンを用いた金属サイディング材での嵌合性、手直し作業性、総合評価を行ったところ、嵌合連結の際にほとんど抵抗無く容易に凹部に凸部を嵌合することができた(○)が、現場施工時の手直し作業を想定し、一旦嵌合した凸部を引っ張ったところ、粘着力が強く容易に引き剥がすことができないばかりか、部分的に剥ぎ取られたパッキンの付着があり、そのまま再び嵌合することができない状態と認められ、現場での手直し作業性に著しい問題が生じ(×)、これらから総合評価は著しく問題がある(×)と判定した(表1参照)。
【0046】
(比較例2)
パッキンを構成するエラストマートして合成ゴム系エラストマー(B)のみを使用し、剥離性向上剤を配合しない以外は、各実施例および比較例1と同様にした。
比較例2では、パッキン組成物の0℃における50%圧縮応力を測定した結果は、2.10kg/cm2であった。
このパッキンを用いた金属サイディング材での嵌合性、手直し作業性、総合評価を行ったところ、嵌合連結の際に凸部を凹部に押し込もうとしてもパッキンの抵抗が強く容易に所定の嵌合ができず、著しい問題があった(×)が、現場施工時の手直し作業を想定し、一旦嵌合した凸部を引っ張ったところ、ほとんど抵抗を感じることなく外すことができ、現場施工時の手直し作業性は問題がなかった(○)。これらからの総合評価は著しく問題がある(×)と判定した(表1参照)。
【0047】
以上の比較例1,2からは、合成ゴム系エラストマー(A)、(B)だけでは、(A)、(B)のいずれを用いても著しい問題があり、(A)のエラストマーの場合のように、パッキン組成物の0℃における50%圧縮応力が、1.50kg/cm2以下であっても剥離性を確保できず手直し作業性において著しい問題が生じてしまい、上記各実施例で用いた剥離性向上剤の配合が必須の要件となることが分かった。
【0048】
【表1】

【0049】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】この発明の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造の一実施の形態にかかる金属サイディング材の正面図、凸状連結部の拡大図および凹状連結部の拡大図である。
【図2】この発明の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造の一実施の形態にかかる表裏を反転したパッキンの塗工状態の部分断面図および嵌合連結状態の部分断面図である。
【図3】この発明の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造の他の一実施の形態にかかる表裏を反転したパッキンの塗工状態の部分断面図および嵌合連結状態の部分断面図である。
【符号の説明】
【0051】
10 金属サイディング材
11 表面材
12 凸状連結部
12a 凸部
13 凹状連結部
13a 凹部
14 樋状部
15 芯材(発泡断熱層)
16 裏面材
17 押え材
20 金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造
21 パッキン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に凸状連結部を備え他端に凹状連結部を備えて互いを嵌合連結可能に構成した金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造であって、
前記凸状連結部が嵌合連結される前記凹状連結部に、ホットメルト塗工可能なエラストマーによるパッキンを設け、
前記エラストマーには、前記嵌合連結部を再嵌合可能とする剥離性を付与する剥離性向上剤を添加するとともに、この剥離性向上剤が添加された前記パッキンの0℃における50%圧縮応力を1.5kg/cm2以下とする柔軟性を付与して構成してなることを特徴とする金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造。
【請求項2】
前記剥離性向上剤を、下記A,B,C,D中のいずれか1種または2種以上を混合して添加して前記パッキンを構成したことを特徴とする請求項1記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造。
A :フッ素、シリコーン系離型剤
B :高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、各種ワックス
C :無機充填剤、金属粉末
D :各種摺動性付与剤、シリコーン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、シリコーンアクリル共重合樹脂粉末、ノフアロイ
【請求項3】
前記剥離性向上剤を、前記A:フッ素、シリコーン系離型剤の1種とするとともに、前記エラストマー100重量部に対し0.05〜3重量部添加して前記パッキンを構成したことを特徴とする請求項2記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造。
【請求項4】
前記剥離性向上剤を、前記B:高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、各種ワックスの1種とするとともに、前記エラストマー100重量部に対し0.3〜5重量部添加して前記パッキンを構成したことを特徴とする請求項2記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造。
【請求項5】
前記剥離性向上剤を、前記D:各種摺動性付与剤、シリコーン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末、シリコーンアクリル共重合樹脂粉末、ノフアロイの1種とするとともに、前記エラストマー100重量部に対し2〜40重量部添加して前記パッキンを構成したことを特徴とする請求項2記載の金属サイディング材の嵌合連結部の水密構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−84366(P2010−84366A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−252894(P2008−252894)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000000077)アキレス株式会社 (402)
【Fターム(参考)】