説明

金属片等の回収具

【課題】砂地や汚泥、草むら、枯れ草等にある鉄製金属の鉄片を容易に吸着して捕集する金属片等の回収具を提供する。
【解決手段】柄(3)もしくは把手の先端に設けた複数の鈎爪部(1)を磁石として、雑草内及び砂地や汚泥を突き刺して引くことで、鉄製金属を容易に吸着して捕集する金属片等の回収具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、砂地や汚泥、草むら、枯れ草等にある鉄製金属片を磁力で捕集する金属片等の回収具に関する。
【背景技術】
【0002】
磁石で吸着される鉄系金属の切り粉や切り屑を簡便に捕集することができる床用掃除機(特許文献1参照)
工場の床面上の鉄粉等の鉄くずを簡便な構成で捕集する掃除機(特許文献2参照)
狭い構内部の鉄粉でも容易に吸着して除去ができる鉄粉収集器(特許文献3参照)
片手で持ち机上のホチキスの芯、画鋲、針等の金属片を吸着させる金属片収集具(特許文献4参照)
人力で車を押しながら下部の磁性体で金属を回収する金属片等の回収具(特許文献5参照)
汚染異物の排除を容易に向上できる清掃具(特許文献6参照)
ブラシ内部に磁性体が内蔵し、ゴミ・ほこりを清掃しながら、金属片を収集する金属片の収集ブラシ(特許文献7参照)
【0003】
【特許文献1】特開平6−304724号公報
【特許文献2】特開平7−264332号公報
【特許文献3】特開平7−304221号公報
【特許文献4】特開平11−297526号公報
【特許文献5】特開2000−353119号公報
【特許文献6】特開2001−156273号公報
【特許文献7】特開2004−309262号公報
【0004】
前記記載のように、机の上の金属片を収集する金属片収集具、ブラシ内部に磁性体が内蔵し、ゴミ・ほこりを清掃しながら、金属片を収集する金属片の収集ブラシなどがある。また、工場内の鉄片を回収する床用掃除機、狭い構内部の鉄粉を除去する鉄粉収集器、工場の床面上の鉄粉等の鉄くずを簡便な構成で捕集する掃除機などがある。
【0005】
従来の熊手は、主として枯草・ゴミ類をかき集める用途に使用されている。
そのため、雑草内の鉄製金属片及び海水浴場の砂地や遊園地の砂地、下水、河川等の鉄片を取り除くには、肉眼で見ながら手や棒を使用して取り除いているのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、前記に記載されている雑草内の鉄製金属片及び海水浴場の砂地や遊園地の砂地、下水、河川等の鉄製金属片を取り除くことができる金属片等の回収具を提供することを目的とする。
【発明を解決するための手段】
【0007】
そのため、本発明は上記目的を達成するために、両手で持つ柄(3)もしくは片手で持つ把手に設けた複数の鈎爪部(1)を磁石とした金属片等の回収具である。複数の鈎爪部(1)を磁石とは、全ての鈎爪部(1)を磁石とすることを問わず、鉄製金属等を回収できればよい。
【0008】
柄(3)もしくは把手を持って、鈎爪部(1)を手前に引くようにした金属片等の回収具であり、図1の従来型のように柄(3)に対して直角型もあり、図2のアメリカンレーキ型もある。また、図3、図5のように、鈎爪部(1)を折り曲げてもよく、図4記載のようにわん曲型もあり、手前に引くことができればよい。柄(3)よりも鈎爪部(1)を屈折するのが好ましい。
【0009】
また、両手で持つ柄(3)もしくは片手で持つ把手に設けた複数の鈎爪部(1)からなる金属片等の回収具は、鈎爪部(1)だけを磁石としてもよく、また、熊手部(2)と鈎爪部(1)を磁石としてもよいのであって、構造によっては、図3のように鈎爪部(1)と親骨部(11)を磁石でもよい金属片等の回収具。
【0010】
金属片等の回収具の柄(3)は、人が通常枯葉等を立った姿勢でかき集める長さがよく、鈎爪部(1)も砂地内部の鉄片を磁力で引きつける範囲内の幅と長さがよい。
また、図1及び図2、図3、図4、図5の形状のように、力学的に従来型の両手で持つ柄(3)もしくは片手で持つ把手の先端に設けるのが好ましく、磁石の付いていない同じ形状の販売名では、熊手、ガーデンレーキ、アメリカンレーキともいわれる。
【0011】
本発明の両手で持つ柄(3)もしくは片手で持つ把手に設けた複数の鈎爪部(1)からなる金属片等の回収具は、図7のように既存の熊手の鈎爪部(1)に、磁石を取り付けることも含まれる。
更に、既存の熊手の熊手部(2)、親骨部(11)に磁石を取り付けてもよい金属片等の回収具である。
【0012】
両手で持つ柄(3)もしくは片手で持つ把手に設けた熊手部(2)から、磁石である複数の鈎爪部(1)を脱着ができ、鈎爪部(1)を熊手部(2)に取り付けができる金属片等の回収具は、図6のように孔(13)に挿入する方法もあり、鈎爪部(1)の取り付け部分をネジ(14)としてもよく、また、鈎爪部(1)をボルトで固定してもよい。図6の熊手部(2)もしくは図3の親骨部(11)に自由に脱着ができて、固定ができればよい金属片等の回収具である。
【0013】
両手で持つ柄(3)もしくは片手で持つ把手に設けた複数の鈎爪部(1)からなる金属片等の回収具においては、複数の鈎爪一体型(7)が磁石であって個々に脱着ができ、熊手側面部(12)に鈎爪一体型(7)を取り付けができる金属片等の回収具であり、どの部分からも脱着ができる構造である金属片等の回収具。
【発明の効果】
【0014】
本発明の金属片等の回収具は、鈎爪部(1)が磁石で手前に引くことができるので、これまでの干し草、枯れ草等の収集作業や、落ち葉等の清掃作業のように、鈎爪部(1)を下にして、手前に引きながら鉄製金属片等の回収をする効果がある。
更に、河川、側溝内の磁石付き清掃具として、目に見えない濁った水の中から鉄片を吸着して捕集する効果がある。
また、平らな熊手部(2)を下にして地面を引きずる作業では、土地の表面の鉄片を吸着して捕集することができるため、校庭など広い所での使用に効果がある。
【0015】
本発明の金属片等の回収具は、熊手部(2)から磁石である鈎爪部(1)を脱着ができ、鈎爪部(1)を熊手部(2)に自由に取り付けができるため、磁石の種類によっては材質の強度に弱い磁石もあり、鈎爪部(1)が欠けた際に熊手部(2)から折れた残りの鈎爪部(1)を取り外して、新たな鈎爪部(1)を取り付けて交換ができる効果がある金属片等の回収具である。
【0016】
本発明の金属片等の回収具は、図7のように既存の熊手の鈎爪部(1)に、磁石を取り付けても鉄製金属の回収に効果を発揮する効果がある。
【0017】
また、両手で持つ柄(3)もしくは片手で持つ把手に設けた複数の鈎爪部(1)からなる金属片等の回収具において、複数の鈎爪一体型(7)が磁石であって個々に脱着ができ、鈎爪一体型(7)を熊手側面部(12)に取り付けができる金属片等の回収具のため、個々の鈎爪一体型(7)が欠損しても、新たな鈎爪部(1)を取り付けて交換ができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
柄(3)に設けた複数の鈎爪部(1)からなる金属片等の回収具は、図1の熊手及び図2のアメリカンレーキと言われる熊手。また、図3の屈折型及び図4のわん曲型がある。更に、図5の親骨部と鈎爪部が細い熊手。
【0019】
図1を例として、両手で柄(3)を持って、鈎爪部(1)を下にして、砂地、干し草、枯れ草等に鈎爪部(1)を突き刺して手前に引くことで、表面に見えない鉄片を吸着して捕集する。
【0020】
同じく図1を例として、上部の平らな熊手部(2)を下にして、平らな地面を引きずることで、地面表面の鉄片を吸着して捕集する。
【0021】
本発明の金属片等の回収具の鈎爪部(1)が、熊手部(2)と磁石である鈎爪部(1)が脱着でき、熊手部(2)に鈎爪部(1)を取り付けができるため、鈎爪部(1)が使用上において欠けた際に、熊手部(2)から折れた残りの鈎爪部(1)を、図6の小孔部(5)から棒を入れて取り外し、また、取り付けは、図6のように下部の孔(13)から新たな鈎爪部(1)を挿入して入れる。熊手部(2)が鉄製であれば鈎爪部(1)が磁石であるため、容易に磁力で固定ができる。
新たな鈎爪部(1)の固定は、鈎爪部(1)の取り付け部分をネジ(14)としてもよく、そのときは、鈎爪部(1)を回しながら熊手部(2)の受けネジに固定する。
更に、ボルトで固定では、鈎爪部(1)を下部孔から入れてから熊手部(2)に設けたボルトで固定する。
【0022】
既存の熊手に磁石を取り付けするには、図7のように、鈎爪部(1)を磁石の中空部(10)に差し込んで入れて、固定はボルトなどで固定してもよく、既存の熊手の鈎爪部(1)が鉄製であれば固定などせず容易に磁力で固定ができる。複数の鈎爪部(1)を取り付けする場合は、同じ手順で行うことができる。
【0023】
また、図8のように両手で持つ柄(3)もしくは片手で持つ把手に設けた複数の鈎爪部(1)からなる金属片等の回収具において、複数の鈎爪一体型(7)が磁石で個々に脱着ができ、個々の鈎爪一体型(7)が使用上において欠損しても、欠損箇所を熊手側面部(12)から取り外して新たな鈎爪一体型(7)を、図9の熊手側面部(12)の凹部(9)に、鈎爪一体型(7)の側面の凸部(8)を差し込んで取り付けする。固定はボルトなどで固定してもよく、鈎爪一体型(7)が磁石であれば容易に磁力で固定できる。
【実施例】
【0024】
図1及び図2、図3、図4、図5の両手で持つ柄(3)、もしくは片手で持つ把手を持って、砂地、干し草、枯れ草等に鈎爪部(1)を突き刺して手前に引くことで、表面に見えない鉄片を鈎爪部(1)に吸着して捕集することで実現した。
また、熊手部(2)を下にして地面を引きずることで、砂ほこりが舞うが広い範囲の平らな土地表面の鉄片を熊手部(2)に吸着して捕集する。
【0025】
本発明の金属片等の回収具の鈎爪部(1)が、熊手部(2)と磁石である鈎爪部(1)が脱着でき、熊手部(2)に鈎爪部(1)を自由に取り付けができるため、鈎爪部(1)が使用上において欠けた際に、熊手部(2)から折れた残りの鈎爪部(1)を、図6の小孔部(5)から棒を入れて、ハンマー等で強く打ちながら取り外しする。鈎爪部(1)の取り付けは、下部の孔(13)から新たな鈎爪部(1)を入れるが、金属片等の回収具の熊手部(2)が鉄製であれば磁力のため相当力がいるため、万力で締め付けながら上部の小孔部(5)で止まる所まで入れるようにして取り付けをする。熊手部(2)が鉄製でないときは、ボルトで固定してもよい。
磁石の材質で強度の不安がある磁石は、鈎爪部(1)を交換できることで実現した。
【0026】
図7を例として、既存の熊手の鈎爪部(1)を、磁石の中空部(10)に差し込んで入れて、固定はボルトなどで固定してもよく、熊手の鈎爪部(1)が鉄製であれば固定などせず容易に磁力で固定ができる。複数を取り付ける場合は同じ手順で取り付けをする。
既存の熊手に、磁石を取り付けたことによって、鈎爪部(1)が太くなって手前に引く力が従来以上かかるが、取り付けた磁石に鉄製金属片を容易に吸着することで実現した。
【0027】
図8を例として、両手で持つ柄(3)もしくは片手で持つ把手に設けた複数の鈎爪部(1)からなる金属片等の回収具において、複数の鈎爪一体型(7)が磁石であって個々に脱着ができ、鈎爪一体型(7)が使用上において欠損しても、欠損箇所を熊手側面部(12)から取り外して新たな鈎爪一体型(7)を、図9の熊手側面部(12)の凹部(9)に、鈎爪一体型(7)の側面の凸部(8)を差し込んで取り付けをする。固定はボルトなどで固定してもよく、鈎爪一体型(7)が磁石であれば容易に磁力で固定できる。
磁石の材質で強度の不安がある磁石は、鈎爪一体型(7)を交換できることで実現した。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の熊手型の斜視図である。
【図2】本発明のアメリカンレーキ型の斜視図である。
【図3】本発明の屈折型の斜視図である。
【図4】本発明のわん曲型の斜視図である。
【図5】本発明の親骨部と鈎爪部が細い斜視図である。
【図6】本発明の熊手部に鈎爪部を取り付けができる斜視図である。
【図7】本発明の既存の熊手に磁石の取り付けができる斜視図である。
【図8】本発明の熊手部と鈎爪部が複数の一体型磁石である斜視図である。
【図9】〔図8〕の拡大図である。
【符号の説明】
【0029】
1 鈎爪部
2 熊手部
3 柄
4 取り付け金具
5 小孔部
6 磁石
7 鈎爪一体型
8 凸部
9 凹部
10 中空部
11 親骨部
12 熊手側面部
13 孔
14 ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄(3)に設けた複数の鈎爪部(1)を磁石とし、その柄(3)を持って手前に引くことができることを特徴とする金属片等の回収具。
【請求項2】
柄(3)に設けた熊手部(2)から、磁石である鈎爪部(1)を脱着ができ、その鈎爪部(1)を熊手部(2)に取り付けができることを特徴とする金属片等の回収具。
【請求項3】
柄(3)に設けた複数の鈎爪部(1)からなる金属片等の回収具において、複数の鈎爪一体型(7)が磁石であって個々に脱着ができて、その鈎爪一体型(7)が熊手側面部(12)に取り付けができる金属片等の回収具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−2135(P2009−2135A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190177(P2007−190177)
【出願日】平成19年6月24日(2007.6.24)
【出願人】(500519345)
【Fターム(参考)】