説明

釣竿及びその製造方法

【課題】長期間にわたって滑り止め効果を維持することのできる塗膜層を備えた釣竿を提供すること。
【解決手段】釣竿10の把持部18の外面に、柔軟性を有する樹脂で形成された単一層からなる塗膜層24を備え、この塗膜層24は、周方向に沿って延びる不連続かつ不規則形状の多数の突条20を有し、これらの多数の突条20の全体が、それぞれの突条が延びる方向に向く流状の模様を形成する釣竿。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣竿に関し、特にその表面に形成された塗膜層を備えた釣竿及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、釣竿の操作性を向上させるために、釣竿の把持部等の手で操作する部位に滑り止めを設けることが行われている。
【0003】
このような釣竿の滑り止めとして種々の手段が採用されており、例えば竿尻部に、その竿材の表面を粗面化してグリップ部を形成する際、グリップ部以外の部位に塗布する樹脂と同質の樹脂を、スプレーガンにより、粒子径を拡大して吹き付けて行うものがある(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3169262号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このようなスプレーガンによる樹脂の吹き付けで粗面化したものは、下塗りした樹脂の上に、粒子を拡大して吹き付けた点状構造の凸部を有する複数層で形成されており、しかも、この突部は下塗り層と同時に形成したものではない。このため、突部が剥離し易い。更に、突部が吹き付けによる点状構造であるため、把持する手の掌との十分な引っ掛かりが得られない。
【0005】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、長期間にわたって滑り止め効果を維持することのできる塗膜層を備えた釣竿及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明によると、釣竿の把持部の外面に、柔軟性を有する樹脂で形成された単一層からなる塗膜層を備え、この塗膜層は、周方向に沿って延びる不連続かつ不規則形状の多数の突条を有し、これら多数の突条の全体が、それぞれの突条が延びる方向に向く流状の模様を形成する釣竿が提供される。
【0007】
前記突条は、周方向に対して斜向していることが好ましく、互いに隣接する突条間に形成される凹部は、突条よりも平滑な面で形成されることが好ましい。
【0008】
更に、本発明によると、釣竿の把持部の外面に、樹脂材料で塗膜層を形成し、この塗膜層が硬化する前に、成形用の型に当接させ、前記把持部を回転させ、塗膜層の外面に、周方向に沿って蛇行しつつ延びる不連続かつ不規則形状の多数の突条を形成し、この後硬化させる釣竿の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
この釣竿によると、塗膜層が単一層で形成されていることにより、突条が塗膜層と一体に形成され、長期間にわたって使用した場合でも、突条が剥離することはなく、把持する手を握り込んだ場合であっても、突条が柔軟性を有する樹脂で形成されているため、手に痛みを感じることはほとんどない。更に、それぞれ周方向に延びる不連続かつ不規則形状の突条の全体が流状の模様を形成することにより、大きな滑り止め効果を長期間にわたって維持することができる。
【0010】
このような突条が周方向に対して斜向する場合には、把持する手の指腹部がより引っ掛かり易く、滑り止め効果を向上させることができる。また、互いに隣接する突条間に形成される凹部が突条より平滑な面で形成される場合には、凹部に水や魚の餌などが付着した場合であっても、流れ落ちやすく、突条による滑り止め効果を長期間にわたって維持することができる。
【0011】
更に、本発明の製造方法によると、大きな滑り止め効果を長期間にわたって維持することのできる把持部を有する釣竿を、極めて簡単かつ容易に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の好ましい実施形態による釣竿10の全体を示す。
【0013】
本実施形態における釣竿10は、小径竿管を順に大径の竿管内に収容する例えば振出式の渓流竿・ヘラ竿として形成してあり、図1に示すように、先端から順に穂先竿である小径竿管12と、例えば2本である複数本の中竿管14と、最も大径の元竿管16とを有し、釣り人が把持する把持部18をこの元竿管16の竿尻側に形成してある。
【0014】
本実施形態の釣竿10は、炭素繊維等の強化繊維にエポキシ樹脂等の合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグ(以下の説明では、単にプリプレグと称する)を周方向、軸方向あるいは軸線に対して適宜角度に傾斜した偏向方向に引き揃えて巻回し、これらの複数の本体層を積層した中空竿管から形成してある。これに代え、特に小径竿管12については、このような中空構造に限らず、釣竿を大きく撓ませることが可能な中実構造に形成することもできる。勿論、このような竿管は、振出式の他にも、並継ぎ式あるいは印籠継ぎ式等の他の適宜の継合形式を採用することもできる。
【0015】
この釣竿10の外側で釣り糸を案内するいわゆる外通し式に形成する場合には、竿管の外面に釣り糸が付着するのを防止する釣糸ガイド(図示しない)が、魚釣用リールと同じ側で、釣竿10の穂先に向けて所定間隔をおいて固定され、穂先竿12の先端に固定したトップガイドから繰り出される。また、釣竿10の内側を釣り糸が挿通されるいわゆる中通し式に形成することもできる。
【0016】
このような釣竿10の把持部18の表面部には、操作する際に手で把持する部位に、滑り止めを施してある。本実施形態の把持部18は、元竿管16の竿尻側に設けてあるが、釣竿10を操作する際に把持する部位であれば、元竿管16の竿先側や更に中竿管14にも設けることができる。
【0017】
図2から図4に示すように、この把持部18には、周方向に沿って延びる不連続かつ不規則形状の多数の突条20と凹部22とをその表面部に有する塗膜層24が設けられている。これらの突条20間に形成される凹部22は、突条20よりも平滑な面で形成されている。この塗膜層24の凹凸深さ、換言すると、これらの突条20が元竿16から最も突出した頂部と、凹部22の最も元竿16に近接した底部との間の高低差に対して、例えばこの高低差に対して凹部22の底部から、例えば2/3の位置の面を基準面と仮定すると、この基準面から凹設された状態の凹部22が約60〜80%に対し、基準面から突出した状態の突条20が約40〜20%程度の面積比率(6:4〜8:2)を有することが好ましい。突条20の面積比率が大きくなり過ぎると、把持する手の掌等に対する引っ掛かり部が少なくなり、逆に、突条20の面積比率が少なすぎる場合も、同様に引っ掛かり部が少なくなるためである。
【0018】
これらの突条20は、把持部18の一部の領域に集中配置されることなく、把持部18の全体の領域にわたって、ほぼ均等な密度あるいは比率で形成されており、凹部22を形成する面は、突条20を形成する面よりも平滑な面で形成されている。すなわち、突条20の表面部は凹部22の面よりも粗面で形成されており、掌との摩擦力が向上されている。また、凹部22の面がこの突条20を形成する面よりも滑らかな面で形成されていること、すなわち凹凸が少ないことにより、凹部に水や魚の餌などが付着した場合であっても、流れ落ちやすく、凹部22内に堆積するのが防止される。これにより、突条20による滑り止め効果を長期間にわたって維持することができる。
【0019】
このような突条20の表面の粗面化は、特に、突条20の頂部およびその近部を、例えば研磨等の手段で簡単に行うことができる。この場合には、特に、突条20の粗面化した部位を、例えばフッ素系等の撥水剤を塗布する等により、撥水性を付与することが好ましい。粗面化した部位に撥水性を付与する場合は、粗面を形成する微細な凹部に水等が速やかに移動し、引っ掛かり効果が維持される。
【0020】
また、凹部22の表面を粗面化してもよく、この場合には、親水性が増大し、ぬれた手で握持した際に、水分が凹部22内に移行し、突条20の引っ掛かり効果を向上させることができる。凹部22で水分の吸収作用を行う場合には、例えば親水性塗膜等により、凹部22に親水機能を付与し、突条20の表面部よりも親水性を高め、水滴等が凹部に速やかに移動し、凸部の乾きを促進することが好ましい。
【0021】
本実施形態では、図3に符号20aで示す突条で例示するように、突条20の大多数はその幅tが約2〜0.5mm、長さbが約2〜5mm程度に形成されるのが好ましい。この大多数とは、例えば70〜80%程度の割合で含むことをいい、不連続かつ不規則形状の突条20には、例えば長さbが7〜8mmや幅tが2mmを超えるもの等のこの範囲に含まれない突条20も含んでもよいことは明らかである。いずれの場合も、幅tは長さbよりも小さいことが好ましい。そして、このような突条20は、図2および図3に示すように、全体として突条20が延びる、例えば周方向に沿う流状の模様を形成する。
【0022】
これにより、個々の突条20が小さな突起で形成されていても、流状にほぼ一定方向に延びる突条20の全体が、元竿管16の軸方向に沿って把持する手が滑るのを阻止する滑り止め作用をなすことができる。更に、これらの突条20が周方向に不連続であるため、これらの突条20の端部が引っ掛かり部として周方向の滑り止め作用をなす。これらの突条20が、特に図2および図3に示すように周方向に対して斜向している場合は、各突条20の長さb方向に沿う側部が元竿管16の軸方向および周方向の滑り止め作用をなすことができる。突条20を斜向させる場合は、元竿管16の軸方向に対して、例えば40°〜70°度の範囲で、より好ましくは40°〜60°の角度とすることが好ましい。
【0023】
このような把持部18の塗膜層24は、元竿管16に直接あるいは下地層(図示しない)を介して形成した単一の層からなる。
【0024】
この塗膜層24は、ウレタン系等の柔軟性のある樹脂を主材料として使用することが好ましい。ウレタン系の樹脂を用いる場合は、ウレタン分子中のソフトセグメントを長くし、硬化剤のハードセグメントに柔軟剤を添加するなどの方法により、柔軟なウレタン樹脂を形成することができる。また、ウレタン樹脂中に紫外線吸収剤を混入することにより、屋外での使用中に光劣化による分子構造の破壊を抑制することが好ましい。
【0025】
このような光劣化を防止する場合は、ベンゾフェノンやベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、またはヒンダートアミン(HALS)等の光安定剤を約0.05%から2%(重量パーセント)添加する方法、あるいはヒンダートアミン(HALS)等を樹脂骨格に組み入れる方法を採用することができる。これらの光劣化を防止することより、加水分解による塗膜層24の劣化を防止し、把持部18の耐久性を高めることもできる。
【0026】
また、塗膜層24を形成する樹脂中に、ウレタンビーズ等の細かい粒状部材を混合することにより、滑り止め効果を向上させ、把持する手に与える触感を向上させることもできる。更に、このような粒状部材を混入した場合は、上述の突条20の中央領域すなわち突条20の角部以外の平坦な面状部における摩擦力を向上させることができる。但し、このような粒状部材は、主材料に対して異物として作用するため、混入量を多くすると、表面から脱落する可能性が増大し、また、塗膜層24の耐久性を低下させる要因として作用するため、10%(重量パーセント)以内の比率で塗膜層24中に混合することが好ましい。
【0027】
また、塗膜層24にエポキシ樹脂も使用することができ、この場合は、分子量の大きなエポキシ樹脂あるいはゴム状物質を組み込んだエポキシ樹脂等の、柔軟性を有するものを使用することが好ましい。
【0028】
いずれの場合も、塗膜層24の厚さは、30〜300μmの範囲で50〜100μm程度に形成することが好ましく、突条20の頂部と凹部22の底部との高低差が塗膜層24の厚さの50%以上であることが好ましい。この塗膜層24の厚さに対する突条20の頂部と凹部22の底部との間の最大の高低差は、塗膜層24が薄いほど大きな比率とし、例えば塗膜層24の厚さが約30μmのときは高低差を約27μm(90%)以上とし、塗膜層24の厚さが約50μmのときの高低差は40μm(80%)以上、塗膜層24の厚さが約300μmのときの高低差は約150μm(50%)以上とすることが好ましい。
【0029】
したがって、塗膜層24が30μmよりも薄い場合には、突条20と凹部22との間の最大高低差が小さく、十分な滑り止め効果が得られない。更に、塗膜層24に充分な柔軟性が得られないため、握持した際の触感および把持感が劣り、視覚的にも凹凸の有無を判別することが困難となって、平滑状の滑り易い視覚効果を形成すると共に、質感も低下する。一方、塗膜層24が300μmよりも厚く形成されると、塗膜層24の内部の応力によって耐久性が低下する。
【0030】
このような塗膜層24は、元竿管16の本体に直接形成してもよいが、図示しない下地層を形成し、この下地層の上に形成してもよい。このような下地層を設ける場合は、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、あるいはアクリル樹脂で形成することが好ましい。このような下地層は、塗膜層24の元竿管16に対する密着性を向上させるため、その表面を、例えば#80〜#240番程度の粗さを有するサンドペーパーで研磨した程度の粗さに粗面加工しておくことが好ましい。このような下地層の粗面化された表面部は、塗膜層24との接触面積を増大し、あるいはアンカー効果を生じさせることにより、塗膜層24が剥離するのを防止する。
【0031】
下地層の粗面化された表面部は、塗膜層24の凹部22を通じて外部から認識できるものであってもよい。すなわち、下地層の凹凸が塗膜層24の凹部の外面を粗面化することにより、把持部18の外部から認識することができ、これにより、実質的な滑り止め効果に加え、視覚的に塗膜層24の滑り止め効果の存在を明らかにし、釣り人に安心感を与えることができる。更に、塗膜層24の凹部22が粗面化されることで親水性となり、ぬれた手で触れた際にこの凹部22が水分を吸引するように作用し、上述のように、突条20の引っ掛かりあるいは滑り止め効果を向上させる。この凹部22内に水分が移動するのを促進するために、凹部22に親水性を付与することが好ましい。
【0032】
また、下地層は、着色層であってもよく、更に、本皮のシボ調模様、石目調模様あるいは文字等の模様を有するものであってもよい。模様付けは例えば印刷により行うことができる。このような着色あるいは模様を有する下地層を形成する場合には、柔軟な塗膜層24を透明または半透明材料で形成することが好ましい。この場合には、塗膜層24の突条20および凹部22を通じて下地層の色彩や模様が複雑に変化し、その装飾効果を増大することができる。
【0033】
更に、柔軟な塗膜層24を覆って、把持部18の全体に、保護層として上塗り層(図示しない)を形成してもよい。この上塗り層を形成する場合は、塗膜層24と同様な柔軟性を有することが好ましい。また、粒子を混入して滑り止め作用をなすものでもよい。いずれの場合も、突条20および凹部22の断面形状が変化しないような厚さ(例えば10μm以下)に形成することが好ましい。
【0034】
このように、塗膜層24は複数の層を順に積層して形成したものではなく、柔軟な樹脂材料による単一層に形成されているため、突条20および凹部22が塗膜層24に一体に形成される。このため、長期間にわたって使用した場合でも、突条20が剥離することはなく、把持する手を握り込んだ場合であっても、突条20が柔軟性を有する樹脂で形成されているため、手に痛みを感じることはほとんどない。更に、それぞれ周方向に延びる不連続かつ不規則形状の突条20の全体が流状の模様を形成することにより、大きな滑り止め効果を長期間にわたって維持することができる。
【0035】
図5は、このような塗膜層24に突条20と凹部22とを形成する方法を示す。
【0036】
本実施形態では元竿管16である、把持部18を形成する部位に上述のような柔軟な樹脂材料で例えば厚さ70〜200μm等の所要の厚さの塗膜層24を形成する。この塗膜層24は、元竿管16をその中心軸16aを中心として回転しつつ、周方向に沿って均一な膜厚に形成する。
【0037】
この塗膜層24を形成する樹脂中の溶剤が揮発する前に、成形用の型を押付け、全体的に螺旋状に延びる無数の突条20を形成する。本実施形態では、成形用の型として、塗膜層24の樹脂材料よりも硬質の毛を所要の間隔で刷毛状に配置した長いロッド状のローラ26を用いている。このローラ26は、その中心軸26aを元竿管16の中心軸16aと平行に配置した状態で、回転できるように配置される。
【0038】
このローラ26が樹脂層24の表面に接触した状態、すなわち刷毛の先端を樹脂層24内に当接させた状態で、元竿管16を回転し、この回転に伴ってローラ26を回転させる。このローラ26が回転するときに、ローラ26を符号Xで示す軸線方向に沿って移動することにより、ローラ26の毛は元竿管16に対して螺旋状に移動すると共に、接触する毛が順に交代する。
【0039】
これにより、ローラ26の毛がその先端で塗膜層24の樹脂を押し退けて凹部22を形成し、これらの隣接する凹部22間には、不連続かつ不規則形状の無数の突条20が形成される。これらの突条20は、全体として、ローラ26の毛の移動方向に沿って螺旋状すなわち中心軸16aに対して斜向する方向に向いた流状の模様を形成する(図2および図3参照)。
【0040】
ローラ26の毛が塗膜層24の樹脂を押し退けたときに形成される凹部22では、塗膜層24の樹脂がローラ26の毛と接触しない状態で維持され、更に、粘性で元の状態に戻ろうとするため、この凹部22は突条20よりも滑らかな面を形成する。また、突条20と凹部22との間の高低差は、元竿管16とローラ26とのそれぞれの中心軸16a,26aの相対位置を調整することにより、制御することができる。
【0041】
このような突条20と凹部22とを形成した塗膜層24はその後硬化させて仕上げられる。
【0042】
このように、無数の毛を周部に配置したローラ26で突条20と凹部22とを塗膜層24に形成することにより、塗膜層24のそれぞれの突条20で、大きな滑り止め効果を生じさせる流状の模様を形成し、これにより、大きな滑り止め効果を長期間にわたって維持することのできる把持部を有する釣竿を、極めて簡単かつ容易に形成することができる。
【0043】
なお、上述のようなブラシ状に毛を配置したローラ26に代えて、例えば、表面に突条20を成形するための模様を成形用の型として突出させたウレタン製のスポンジローラを用いてもよい。更に、このようなローラの他にも、成形用の型として形成した櫛歯状あるいは鋸歯状の多数の突起を支持部の一側から突出させた成形部材を用いてもよい。この場合には、塗膜層24と共に元竿管16を回転する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の好ましい実施形態による釣竿の全体を示す説明図。
【図2】図1の釣竿の把持部を拡大した図。
【図3】図2の把持部を更に拡大した説明図。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】把持部に突条を形成する工程の一部を説明する説明図。
【符号の説明】
【0045】
10…釣竿、18…把持部、20…突条、22…凹部、24…塗膜層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣竿の把持部の外面に、柔軟性を有する樹脂で形成された単一層からなる塗膜層を備え、この塗膜層は、周方向に沿って延びる不連続かつ不規則形状の多数の突条を有し、これらの多数の突条の全体が、それぞれの突条が延びる方向に向く流状の模様を形成することを特徴とする釣竿。
【請求項2】
前記突条は、周方向に対して斜向していることを特徴とする請求項1に記載の釣竿。
【請求項3】
互いに隣接する突条間に形成される凹部は、突条よりも平滑な面で形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の釣竿。
【請求項4】
釣竿の把持部の外面に、樹脂材料で塗膜層を形成し、この塗膜層が硬化する前に、成形用の型に当接させ、前記把持部を回転させ、塗膜層の外面に、周方向に沿って蛇行しつつ延びる不連続かつ不規則形状の多数の突条を形成し、この後硬化させることを特徴とする釣竿の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−136398(P2008−136398A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−324795(P2006−324795)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】