説明

鉄道レールパッド

【課題】レールファスニングアッセンブリの鉄道レールの下で、クッション体及び/又は絶縁体として使用するための、第1及び第2の主面(2、3)を持つ鉄道レールパッド(1)を提供する。
【解決手段】第1面(2)は、パッド(1)の使用時に鉄道レールのフットが置かれるレールシート部分(20)を有し、側部材(4A、4B)が、パッド(1)の第1面(2)の二つの向き合った縁部に取り付けられており且つここから延びている。側部材(4A、4B)は、パッド(1)の使用時にパッド(1)のレールシート部分(20)が前記側部材(4A、4B)の夫々の内方に面する壁面(41A、41B)間にあるように、鉄道レールの両側に夫々配置されるように構成されている。パッド(1)に荷重が加わっておらず、パッド(1)の第1面(2)を上にしてパッドを表面上に配置し、表面の部分がパッドのレールシート部分の下に置かれたとき、各側部材(4A、4B)の壁面(41A、41B)と、パッド(1)が載せられた、レールシート部分の下の表面の部分との間の傾斜角度(α1、α2)は、90°よりも大きい。パッドに荷重が加わっていない場合、第1面は、パッドの使用時にレールの長さ方向軸線に対して垂直な垂直平面内で実質的に凸状をなしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道レールパッドに関する。
【0002】
鉄道レールパッドは、クッション性及び電気絶縁性を提供するため、鉄道レールの下の鉄道レールファスニングアッセンブリで使用される。従来技術のレールパッドは、パッドの使用時に鉄道レールのフットが置かれる弾性材料製の実質的に矩形のレールシート部分を有する。レールシート部分の一方の面又は両面には、突出部(例えばスタッド又はリブ)又は窪みが設けられている。幾つかの従来技術のパッドは、レールシート部分の四隅から延びる部品(「耳部」)を有し、これらの耳部がレールシート部分の両側に凹所を形成し、これらの凹所は、夫々の鉄道レールクリップ固定デバイスと係合することによって、パッドのクリープを阻止する形状を備えている。
【背景技術】
【0003】
添付図面のうちの図1は、WO2007/096616に開示された従来技術のレールパッド100を示す。このレールパッドには、レールシート部分200の両縁部に沿ってレールシート部分と一体成形された直立部400が設けられている。これらの直立部は、各縁部の中央部のみに沿って延びており、レールのフットをレールクリップ固定デバイスから電気的に絶縁するための電気絶縁部材を形成する。この従来技術のパッドは、レールに横方向に打ち込まれたレールクリップ、例えばWO93/12294又はWO2007/096616に開示されたレールクリップとともに使用するようになっている。このようなレールパッドは、レールクリップのトウ(先端部)に設けられた絶縁体とともに、レールファスニングアッセンブリの「側ポスト」絶縁体と呼ばれる追加の緩い部品に代わって使用される。
【0004】
鉄道の軌道を敷設するとき、レールの基礎に固定されたレールクリップ固定デバイス間及び固定デバイス間でレールの基礎に予め配置されたレールパッドに鉄道レールを通す。レールパッドが、WO2007/096616に開示されているように直立部を備えている場合には、これらの直立部はレールを通すのを比較的困難にする。これは、レールのフットがこれらの直立部間にぴったりと嵌着するためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2007/096616
【特許文献2】WO93/12294
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
レールを比較的容易に通すことができる鉄道レールパッドを提供するのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様の一実施例によれば、レールファスニングアッセンブリの鉄道レールの下で、クッション体及び/又は絶縁体として使用するための鉄道レールパッドにおいて、パッドは第1及び第2の主面を有し、第1面は、パッドの使用時に鉄道レールのフットが置かれるレールシート部分を有し、側部材が、レールシート部分の二つの反対側でパッドの第1面に取り付けられており且つここから延びており、側部材は、パッドの使用時にパッドのレールシート部分が側部材の夫々の内方に面する壁面間にあるように、鉄道レールの両側に夫々に配置されるように構成されており、パッドに荷重が加わっておらず、パッドの第1面を上にしてパッドを表面上に配置し、表面の部分がパッドのレールシート部分の下に置かれたとき、各側部材の内方に面する壁面と、パッドが載せられた、レールシート部分の下の表面の部分との間の傾斜角度は、90°よりも大きい、鉄道レールパッドが提供される。
【0008】
別の態様では、本発明の第1の態様の一実施例によれば、レールファスニングアッセンブリの鉄道レールの下で、クッション体及び/又は絶縁体として使用するための鉄道レールパッドにおいて、パッドは、パッドの使用時に鉄道レールのフットが載るレールシート部分と、レールシート部分の両側の二つの側部でパッドの第1主面に取り付けられており且つここから延びる側部材とを有し、側部材は、パッドの使用時に、パッドのレールシート部分が側部材の内方に面する壁面の夫々の間に置かれるように、鉄道レールの両側の夫々に配置されるように構成されており、パッドに荷重が加わっておらず、パッドの第1面を上にして前記パッド表面上に配置し、表面の部分がパッドのレールシート部分の下に置かれた場合、各側部材の内方に面する壁面と、レールシート部分の下の表面の部分との間の傾斜角度は90°よりも大きい、鉄道レールパッドが提供される。
【0009】
別の態様では、本発明の第1の態様の一実施例によれば、レールファスニングアッセンブリの鉄道レールの下で、クッション体及び/又は絶縁体として使用するための鉄道レールパッドにおいて、パッドは、パッドの使用時に鉄道レールのフットが載るレールシート部分と、レールシート部分の両側の二つの側部でパッドの第1主面に取り付けられており且つここから延びる側部材とを有し、側部材は、パッドの使用時に、パッドのレールシート部分が側部材の内方に面する壁面の夫々の間に置かれるように、鉄道レールの両側の夫々に配置されるように構成されており、パッドは、荷重が加わっていない場合、各側部材の内方に面する壁面と、パッドの第2主面のレールシート部分の両側に夫々配置された二つの部品間を延びる仮想平面との間の傾斜角度が90°よりも大きい形態を有する、鉄道レールパッドが提供される。
【0010】
別の態様では、本発明の第1の態様の一実施例によれば、レールファスニングアッセンブリの鉄道レールの下で、クッション体又は絶縁体として使用するための鉄道レールパッドにおいて、パッドは、第1主側及びこの第1主側とは反対側の第2主側を有し、第2主側は、パッドを鉄道レールの下で使用するとき、レールの基礎と接触するようになっており、第1主側は、パッドの使用時に鉄道レールのフットが置かれるパッドのレールシート部分の第1面と、レールシート部分が間を延びるように配置された二つの側部材とを含み、これらの側部材は、パッドの第1主側から、パッドの第2主側から遠ざかる方向に、レールシート部分に関して横方向の所定方向に延びており、夫々の近位端がパッドの第1主側と隣接しており、夫々の遠位端がパッドの第1主側から間隔が隔てられており、第2主面は、レールシート部分の第1面とは反対側のレールシート部分の第2面を含み、パッドに荷重が加わっていない場合、レールシート部分の第1面は、パッドの使用時にレールの長さ方向軸線に対して垂直な垂直平面内で実質的に凸状をなしており、レールシート部分の第2面は、垂直平面内で実質的に凹状をなしており、側部材の遠位端間の距離は、側部材の近位端間の距離よりも大きい、鉄道レールパッドが提供される。
【0011】
本発明を具体化したパッドでは、各側部材の壁面は、パッドに荷重が加わっていない場合、パッドが置かれたレールの基礎の表面に関して鈍角をなして傾斜しているため、パッドがこの形態にある場合、パッドの側部材の頂部間の距離は従来技術と比較して大きく、本パッドが使用されるレールの基礎に置かれたレールクリップ固定デバイス間にレールを通すためのターゲットが大きくなる。
【0012】
好ましい実施例では、パッドに荷重が加わっていない場合、第1面は、パッドの使用時にレールの長さ方向軸線に対して垂直な垂直平面内で実質的に凸状をなしている。
【0013】
別の好ましい実施例では、パッドに荷重が加わっていない場合、第2面は、パッドの使用時のレールの長さ方向軸線に対して垂直な垂直平面内で実質的に凹状をなしている。
【0014】
好ましくは、鉄道レールをパッドのレールシート部分に置いたとき、各側部材の内方に面する壁面とレールシート部分の下の表面の部分との間の傾斜角度は実質的に90°に等しい。
【0015】
望ましくは、パッドは、荷重が、パッドの第2面に向かう方向で、パッドの第1面のレールシート部分に加えられた状態で、側部材の内方に面する壁面の、レールシート部分の下の表面の部分に関する傾斜角度が90°よりも大きい角度から実質的に90°に等しい角度まで変化するように形成されている。
【0016】
側部材の壁面は、好ましくは、パッドをレールのフットの下で使用するとき、レールのフットの側縁部に当接する、鉄道レールパッド。
【0017】
従って、レールを通す際のターゲットを大きくするように側部材間が離間されているため、レールをレールシート部分に下ろし、パッドに荷重を加えたとき、パッドは、壁面が直立し、レールのフットにぴったりと当接した第2形態をとる。
【0018】
パッドに荷重が加わっていない場合に第1面が実質的に凸状をなしている場合には、好ましくは、第1面は、鉄道レールをパッドのレールシート部分に置いたとき実質的に平らである。
【0019】
パッドに荷重が加わっていない場合に第2面が実質的に凹状をなしている場合には、好ましくは、第2面は、鉄道レールをパッドレールシート部分に置いたとき、実質的に平らである。
【0020】
側部材は、パッドの残りの部分から容易に取り外すことができてもよい。このようにして、パッドの残りの部分よりも急速に磨耗する側部材を、レールを持ち上げたりパッド全体を交換する必要なしに個々に交換してもよい。好ましくは、側部材は、パッドの別の部分と機械的に相互係止している。別の態様では、そして更に好ましくは、パッドのレールシート部分及び側部材は、一つの材料で形成されており、又はほぼ同じ速度で磨耗する異なる材料で形成されており、及び従って、交換をほぼ同時期に行う。更に、レールシート部分及び側部材をぴったりと結合することによって、これらの部品間に漏電路が形成される危険を最小にする。
【0021】
望ましくは、側部材の壁面の高さは、レールをパッドのレールシート部分に置いたとき、鉄道レールのフットの側縁部の高さと実質的に等しい。
【0022】
側部材は、長さ方向及び横方向の両方向でレールへのレールクリップの着脱の邪魔にならないように、レールのフットの縁部の上方に突出しないように設計できる。
【0023】
第1面から延びる突出部又は第1面に形成された窪みが、レールシート部分に亘って分配されていてもよい。
【0024】
好ましくは、側部材は電気絶縁性材料で形成されており、レールのフットを、パッドの使用時にレールの両側に一つずつ配置されるレールクリップ固定デバイスから電気的に絶縁するための絶縁部材を形成するように形成されており且つ構成されている。
【0025】
側部材は、望ましくは、パッドのレールシート部分よりも荷重支持性能が高い材料で形成されている。
【0026】
側部材は、望ましくは、パッドをレールのフットの下で使用するとき、レールのフットによって加えられた横方向荷重に耐えるように形成されている。
【0027】
側部材の夫々遠位端は、好ましくは、互いから遠ざかる方向に延びるように形成されている。
【0028】
好ましくは、各側部材は、パッドの第1面の縁部の中央部分のみに沿って延びている。
【0029】
本発明の第2の態様の一実施例によれば、本発明の第1の態様を具体化した鉄道レールパッドと、二つのレールファスニングクリップとを含み、これらの二つのレールファスニングクリップの各々には、クリップのトウ部分によって支持された電気絶縁部材が設けられている、鉄道レールファスニングアッセンブリが提供される。
次に、添付図面を例として参照する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、従来技術(上述)の鉄道レールパッドを示す図である。
【図2】図2は、本発明を具体化した鉄道レールパッドの第1形態での端面図である。
【図3】図3は、図2のレールパッドの第2形態での平面図である。
【図4】図4は、第2形態の図2のレールパッドの図3のX−X線に沿った断面図である。
【図5】図5は、図4で丸で囲った部分Aの詳細図である。
【図6】図6は、パッドの残りの部分に連結する前の、本発明を具体化したパッドの部品の斜視図である。
【図7】図7A乃至図7Dは、本発明を具体化したレールパッドを組み込んだレールファスニングアッセンブリの斜視図、側面図、断面図、及び斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図2は、本発明を具体化した、荷重が加わっていない第1形態のレールパッド1を示す。パッド1は、クッション性があり且つ絶縁性のポリウレタン等の材料で形成されている。パッドは第1主面2及び第2主面3を有し、第1主面2は、パッド1の使用時の最上面である。第1面2は、パッドの使用時(図7参照)に鉄道レールが配置されるレールシート部分20を提供する。実質的に矩形形状のレールシート部分20に亘り、スタッド21の形態の複数の突出部が分配されている。この実施例では、第2主面3には突出部は設けられていない。他の実施例(図示せず)では、突出部は、リブ又は他の形成体を含んでいてもよく、又は第1面に形成された窪みに代えてもよく、及び/又は追加の又は別の態様の突出部又は窪みを第2面に設けてもよい。
【0032】
代表的には、しかし必須ではないが、パッドの厚さは、突出部の間で約3.75mmであり、突出部を通って約7.5mmである。
【0033】
レールシート部分20の四つの隅部から部品(「耳部」)5が側方に延びている。これらの耳部は、レールシート部分20の両側に凹所6を形成する。これらの凹所6は、鉄道レールクリップ固定デバイス(図3及び図7参照)と夫々係合し、パッド1のクリープを阻止する。
【0034】
第1面2のレールシート部分20の両縁部から上方に、耳部5間の縁部の夫々の中央部に沿って、側部材4A及び4Bが夫々設けられている。各側部材4A、4Bは、一方の側に内壁面41A、41Bが設けられた壁40A、40Bを含む。これらの内壁面41A、41Bは、レールシート部分20を間に挟んで互いに向き合っている。壁の他方の側には外壁面45A、45Bが設けられている。各側部材4A/4Bの遠位端には、即ち壁40A、40Bの頂部には側部材4A、4Bの部分42A、42Bが設けられている。これらの部分は、側部材4A、4B間の近位端での距離がこれらの側部材4A、4B間の遠位端での距離よりも小さいように、向き合った側部材4A、4Bから遠ざかる方向に延びている。これらの特徴を図5に更に明瞭に示す。
【0035】
側部材4A、4Bは、電気絶縁性材料で形成されており、パッドを使用した場合にレールクリップ固定デバイスをレールから電気的に絶縁する絶縁部材を形成するような形状及び構成を備えている。側部材4A、4Bを形成する材料は、パッドの使用時にレールのフットによって加えられる横方向荷重に耐えるように設計されており、従って、好ましくは、パッド1のレールシート部分20よりもっと丈夫である。しかしながら、レールシート部分及び側部材は、同じ速度で磨耗するように設計されているのが望ましい。この例では、壁40A、40Bのところでの側部材4A、4Bの厚さは、突出部21間のパッド材料の厚さよりも大きいが、必ずしもそうでなくてもよく、突出部21間のパッド材料及び側部材壁40A、40Bの相対的な厚さは、通常は、パッドが適用されるアッセンブリの寸法だけで決まる。本例では、突出部21間のパッド材料の厚さは約3.75mmであり、壁40A、40Bの厚さは約5.5mmである。
【0036】
この実施例では、パッド1がその第1形態にあるとき、第1及び第2の主面2、3は湾曲している。詳細には、第1面2は凸状であり、第2面3は凹状である。この第1形態では、パッドの第1面を上にしてレールの基礎に載るようにパッドを配置したとき、内壁面41A、41Bはレールの基礎に関して90°よりも大きい角度α1、α2だけ傾斜しており、即ち鈍角をなしている。この実施例では、第1面2の曲率半径R1は、第2面3の曲率半径R2と同じであり、又は、好ましくは、パッドの厚さがその幅に亘って同じであるように、僅かに大きい。レールシート部分の基礎から上の最高点の高さは、好ましくは、10mm乃至30mmの範囲内にある。
図3及び図4は、荷重が加わった状態の、即ち鉄道レールのフット(これは、これらの図には示されておらず、図7を参照されたい)がレールシート部分20に載った状態の第2形態にある場合の図2のパッドを示す。パッドがその第2形態にある場合、パッド1の第1及び第2の主面2、3は実質的に平らである。第2形態では、内壁面41A、41Bはレールの基礎に関し、ほぼ90°に等しい角度β1、β2だけ傾斜している。この形態では、内壁面41A、41B間の間隔は、好ましくは、パッドが使用されるレールのフットの幅と実質的に等しく、レールをパッド1のレールシート部分20に置いたとき、側部材4A、4Bの内壁面41A、41Bがレールのフットの縁部に当接する(しかしながら、実際には、レールのフットの幅には或る程度の許容差があるため、幾らかの隙間があり、そのため、内壁面間の間隔はレールのフットの最大幅とほぼ等しいように選択される)。同様に、側部材4A、4Bの外壁面45A、45B間のパッド1の幅はレールクリップ固定デバイス間の隙間とほぼ等しく、これらの外壁面45A、45Bはレールクリップ固定デバイスの前面に当接する(この場合にも隙間があり、実際には、幅は、固定デバイス間の最小隙間とほぼ等しい)。
【0037】
側部材4A、4Bは、パッド1のレールシート部分20と一体成形されている。各側部材4A、4Bは、これらの側部材4A、4Bの近位端にフランジ43A、43Bを持つように形成されていてもよく、これらのフランジには、穴44A、44Bが開いている。パッド1の製造中、パッド1のレールシート部分20及び耳部6の形成時にレールシート部分20の縁部に沿って材料が穴44A、44Bを充填し、冷却して側部材4A、4Bをパッド1の残りに接合するように、側部材4A、4Bをパッド金型内に置いてもよい。パッド1の二つの部品を相互係止する、例えば超音波変形等の他の相互係止方法を使用してもよい。
【0038】
本発明を具体化したパッド1は、有利には、レールファスニングクリップ7がトウ部分71を持つレールファスニングアッセンブリで使用してもよい。トウ部分71はレールのフットに当接し、例えば図7に示すようにトウ絶縁体8が夫々設けられている。こうした構成により、レールファスニングアッセンブリの部品点数が減少し、これによって部品の取り扱い、配置、及び従って、レールファスニングアッセンブリを設置するのに要する時間が減少する。
【符号の説明】
【0039】
1 レールパッド
2 第1主面
3 第2主面
5 耳部
6 凹所
20 レールシート部分
21 突出部
4A、4B 側部材
40A、40B 壁
41A、41B 内壁面
42A、42B 部分
43A、43B フランジ
44A、44B 穴
45A、45B 外壁面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レールファスニングアッセンブリの鉄道レールの下で、クッション体及び/又は絶縁体として使用するための鉄道レールパッドにおいて、
前記パッドは第1及び第2の主面を有し、
第1面は、前記パッドの使用時に鉄道レールのフットが置かれるレールシート部分を有し、
側部材が、前記レールシート部分の二つの反対側で前記パッドの前記第1面に取り付けられており且つここから延びており、
前記側部材は、前記パッドの使用時に前記パッドの前記レールシート部分が前記側部材の夫々の内方に面する壁面間にあるように、前記鉄道レールの両側に夫々配置されるように構成されており、
前記パッドに荷重が加わっておらず、前記パッドの前記第1面を上にして前記パッドを表面上に配置し、前記表面の部分が前記パッドの前記レールシート部分の下に置かれたとき、各側部材の前記内方に面する壁面と、前記パッドが載せられた、前記レールシート部分の下の前記表面の部分との間の傾斜角度は、90°よりも大きく、
前記パッドに荷重が加わっていない場合、前記第1面は、前記パッドの使用時に前記レールの長さ方向軸線に対して垂直な垂直平面内で実質的に凸状をなしている、鉄道レールパッド。
【請求項2】
レールファスニングアッセンブリの鉄道レールの下で、クッション体及び/又は絶縁体として使用するための鉄道レールパッドにおいて、
前記パッドは、前記パッドの使用時に鉄道レールのフットが載るレールシート部分と、前記レールシート部分の両側の二つの側部で前記パッドの第1主面に取り付けられており且つここから延びる側部材とを有し、前記側部材は、前記パッドの使用時に、前記パッドの前記レールシート部分が前記側部材の内方に面する壁面の夫々の間に置かれるように、前記鉄道レールの両側の夫々に配置されるように構成されており、
前記パッドに荷重が加わっておらず、前記パッドの第1面を上にして前記パッドを表面上に配置し、前記表面の部分が前記パッドの前記レールシート部分の下に置かれた場合、各側部材の前記内方に面する壁面と、前記レールシート部分の下の前記表面の部分との間の傾斜角度は90°よりも大きく、
前記パッドに荷重が加わっていない場合、前記第1面は、前記パッドの使用時に、前記レールの長さ方向軸線に対して垂直な垂直平面内で実質的に凸状をなしている、鉄道レールパッド。
【請求項3】
レールファスニングアッセンブリの鉄道レールの下で、クッション体及び/又は絶縁体として使用するための鉄道レールパッドにおいて、
前記パッドは、前記パッドの使用時に鉄道レールのフットが載るレールシート部分と、前記レールシート部分の両側の二つの側部で前記パッドの第1主面に取り付けられており且つここから延びる側部材とを有し、前記側部材は、前記パッドの使用時に、前記パッドの前記レールシート部分が前記側部材の内方に面する壁面の夫々の間に置かれるように、前記鉄道レールの両側の夫々に配置されるように構成されており、
前記パッドは、荷重が加わっていない場合、各側部材の内方に面する壁面と、前記パッドの第2主面の前記レールシート部分の前記両側に夫々配置された二つの部品間を延びる仮想平面との間の傾斜角度が90°よりも大きい形態を有し、
前記パッドに荷重が加わっていない場合、前記第1面は、前記パッドの使用時の前記レールの長さ方向軸線に対して垂直な垂直平面内で実質的に凸状をなしている、鉄道レールパッド。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記パッドに荷重が加わっていない場合、前記第2面は、前記パッドの使用時の前記レールの長さ方向軸線に対して垂直な垂直平面内で実質的に凹状をなしている、鉄道レールパッド。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
鉄道レールを前記パッドの前記レールシート部分に置いたとき、前記傾斜角度は実質的に90°に等しい、鉄道レールパッド。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記パッドは、荷重が、前記パッドの前記第2面に向かう方向で、前記パッドの前記第1面の前記レールシート部分に加えられた状態で、前記傾斜角度が90°よりも大きい角度から実質的に90°に等しい角度まで変化するように形成されている、鉄道レールパッド。
【請求項7】
レールファスニングアッセンブリの鉄道レールの下で、クッション体又は絶縁体として使用するための鉄道レールパッドにおいて、
前記パッドは、第1主側及びこの第1主側とは反対側の第2主側を有し、
前記第2主側は、前記パッドを鉄道レールの下で使用するとき、レールの基礎と接触するようになっており、
前記第1主側は、前記パッドの使用時に鉄道レールのフットが置かれる前記パッドのレールシート部分の第1面と、前記レールシート部分が間を延びるように配置された二つの側部材とを含み、これらの側部材は、前記パッドの前記第1主側から、前記パッドの前記第2主側から遠ざかる方向に、前記レールシート部分に関して横方向の所定方向に延びており、夫々の近位端が前記パッドの前記第1主側と隣接しており、夫々の遠位端が前記パッドの前記第1主側から間隔が隔てられており、
前記第2主面は、前記レールシート部分の前記第1面とは反対側の前記レールシート部分の第2面を含み、
前記パッドに荷重が加わっていない場合、
前記レールシート部分の前記第1面は、前記パッドの使用時に前記レールの長さ方向軸線に対して垂直な垂直平面内で実質的に凸状をなしており、
前記レールシート部分の前記第2面は、前記垂直平面内で実質的に凹状をなしており、
前記側部材の前記遠位端間の距離は、前記側部材の前記近位端間の距離よりも大きい、鉄道レールパッド。
【請求項8】
請求項5、6、又は7に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記第1面は、鉄道レールを前記パッドの前記レールシート部分に置いたとき、実質的に平らである、鉄道レールパッド。
【請求項9】
請求項4、又は7又は8を追加として読んだ場合の請求項5又は6に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記第2面は、前記鉄道レールを前記パッド前記レールシート部分に置いたとき、実質的に平らである、鉄道レールパッド。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記パッドの前記レールシート部分及び前記側部材は、一つの材料で形成されており、又はほぼ同じ速度で磨耗する異なる材料で形成されている、鉄道レールパッド。
【請求項11】
請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記側部材は、前記パッドの別の部分と機械的に相互係止している、鉄道レールパッド。
【請求項12】
請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記側部材の前記壁面の高さは、前記レールを前記パッドの前記レールシート部分に置いたとき、前記鉄道レールの前記フットの前記側縁部の高さと実質的に等しい、鉄道レールパッド。
【請求項13】
請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記第1面から延びる突出部又は前記第1面に形成された窪みが前記レールシート部分に亘って分配されている、鉄道レールパッド。
【請求項14】
請求項1乃至13のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記側部材は電気絶縁性材料で形成されており、前記レールの前記フットを、前記パッドの使用時に前記レールの両側に一つずつ配置されるレールクリップ固定デバイスから電気的に絶縁するための絶縁部材を形成するように形成されており且つ構成されている、鉄道レールパッド。
【請求項15】
請求項1乃至14のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記側部材は、前記パッドの前記レールシート部分よりも荷重支持性能が高い材料で形成されている、鉄道レールパッド。
【請求項16】
請求項1乃至15のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記側部材は、前記パッドを前記レールの前記フットの下で使用するとき、レールのフットによって加えられた横方向荷重に耐えるように形成されている、鉄道レールパッド。
【請求項17】
請求項1乃至16のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記側部材の前記壁面は、前記パッドを前記レールの前記フットの下で使用するとき、前記レールのフットの前記側縁部に当接する、鉄道レールパッド。
【請求項18】
請求項1乃至17のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
前記側部材の夫々遠位端は、互いから遠ざかる方向に延びるように形成されている、鉄道レールパッド。
【請求項19】
請求項1乃至18のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドにおいて、
各側部材は、前記パッドの前記第1面の縁部の中央部分のみに沿って延びている、鉄道レールパッド。
【請求項20】
請求項1乃至19のうちのいずれか一項に記載の鉄道レールパッドと、二つのレールファスニングクリップとを含み、これらの二つのレールファスニングクリップの各々には、前記クリップのトウ部分によって支持された電気絶縁部材が設けられている、鉄道レールファスニングアッセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−502519(P2013−502519A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525151(P2012−525151)
【出願日】平成22年8月13日(2010.8.13)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061843
【国際公開番号】WO2011/020794
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(595166446)パンドロール リミテッド (10)
【氏名又は名称原語表記】Pandrol Limited
【住所又は居所原語表記】63 Station Road,Addlestone,Surrey KT15 2AR,United Kingdom
【Fターム(参考)】