説明

関節固定用のインプラント

本発明は、二つの骨の間の骨融合のためのインプラント(1)に関し、このインプラントは、長手方向軸Aを備えて、第1の骨に挿入される第1の部分(20)と、第1の骨にインプラントを取り付ける第1の手段(24)と、長手方向軸Bを備えて、第2の骨に挿入される第2の部分(30)と、第2の骨にインプラントを取り付ける第2の手段(34)と、を備えており、第1の部分及び第2の部分(20,30)は、中心核(40)により互いに結合されており、中心核は固形体であり、長手方向軸Aに対して垂直面での横断面は、少なくとも3つの点(41,42,43)を備える星形状であり、第1の部分は少なくとも3つのタブ(21,22,23)を備え、各々のタブは、中心核の複数の点の一つである自由端(41a,42a,43a)から長手方向軸Aに沿って概ね延出している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二つの骨をともに結合させる医療用のインプラントに関する。特に、本発明は、二つの隣接する骨を結合させるために利用される、足又は手に用いる関節用整形外科インプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
外反母趾又は中足骨痛症(又は鷲爪趾)のような疾患は、足のつま先の変形を伴い、特に、つま先近くの二つの指骨は本来の並びを保つことはできず、これらの間でつま先を永久変形する角度を形成する。このような変形は垂直面で発生し、ついで患者は中足骨痛症に苦しむ。つま先は、永久に下側に折り曲げられた“爪型”配置をとる。若しくは、このような変形は水平面にて発生する。ついで患者は外反母趾に苦しみ、つま先、特に大きなつま先の場合、足の外側で突起を形成する。
【0003】
前述の疾患は、足の前側の痛み、まめ、及び機能的障害の原因となり、患者は正常に歩行することが困難となり、靴を履くこともまた困難となる。
【0004】
前述の疾患を治療するために、通常は指節間関節固定が行われる。この技術は、他方に対して一方を再配置し、骨融合の手段によりそれらを融合させて一つにし、骨融合に要する期間に使用されるインプラントにより二つの指骨を共に並べて固定させることにより、本来の並びを喪失した二つの指骨によって形成される関節を外科的に固定する。
【0005】
このタイプの矯正に使用されるインプラントは、二つの部材を備えており、第1の部材は第1の指骨に挿入されるものであり、第2の部材は第2の指骨に挿入されるものであり、これにより二つの指骨はともに並んで配置される。インプラントは二つの骨又は指骨の融合を可能とするものであり、これにより並んで配置されることになる。
【0006】
指節間関節固定を実現させるインプラントは、前述したものである。文献WO2008/129214には、二つの向かい合う骨固着領域を備えるインプラントが記載されており、これらの領域には二つの平行点が備えられ、インプラントは全体としてH型形状である。
【0007】
しかしながら、現存するインプラントは、二つの指骨がともに融合するまで、3つの空間方向においてインプラント後に要する時間の間、第1の指骨、第2の指骨、及びインプラントによって形成されるユニットの安定性を必ずしも確保するものではない。しかし、もしインプラント又は指骨の一方若しくは両方が時間の経過につれて移動する場合、二つの指骨は正しく融合されることはなく、治療は失敗に終わることになる。
【0008】
インプラント後は、良好な三次元安定性と、第1の指骨、第2の指骨、及びインプラントから構成されるユニットの良好な保持とを確保するため、少なくとも二つの指骨が医者の望む場所でともに融合するまで時間を要する。
【発明の概要】
【0009】
本願発明は、柔軟性と剛性とをともに備え、インプラント後、二つの指骨の間で骨融合に要する時間の間、即ち、約6週間の間、第1の指骨、第2の指骨、及びインプラントから構成されるユニットの三次元安定性を備えるのに適切な構造のインプラントを提供する。このように本発明にかかるインプラントによれば、組織がその本来の骨構造に回復することが可能となり、特に、本発明手法によりともに融合した二つの骨又は指骨の間の本来の角度を回復することが可能となる。
【0010】
本発明は、第1の骨と第2の骨との間の骨融合のための医療用のインプラントにおいて、前記インプラントは、長手方向軸Aを備えて全体として細長形態であり、前記第1の骨に挿入される、第1の部分と、前記第1の骨に前記インプラントを取り付ける第1の手段と、長手方向軸Bを備えて全体として細長形態であり、前記第2の骨に挿入される第2の部分と、前記第2の骨に前記インプラントを取り付ける第2の手段と、を備えており、前記第1の部分及び前記第2の部分は、中心核により互いに結合されており、前記中心核は固形体であり、前記長手方向軸Aに対して垂直面での横断面は、少なくとも3つの点を備える星形状であり、前記第1の部分は少なくとも3つのタブを備え、各々のタブは、前記中心核の複数の点の一つである自由端から前記長手方向軸Aに沿って概ね延出していることを特徴とする医療用のインプラントに関する。
【0011】
この構造により、本願発明にかかるインプラントは、二つの骨の間の融合に要する時間の間、インプラント後に、第1の指骨、第2の指骨、及びインプラントから構成されるユニットの良好な保持を確保する。本願発明にかかるインプラントは、足又は手の二つの指骨の間の関節固定を実現させるのに好適である。本願発明にかかるインプラントの第1の部分は細長形状であり、例えば第1の指骨の髄腔に挿入されるものであり、また本願発明にかかるインプラントの第2の部分は細長形状であり、第1の指骨の隣接する第2の指骨の髄腔に挿入されるものである。この特徴的な構成により、特にインプラントの第1の部分における、固形体の中心核の点から各々延出する3つのタブが設けられていることにより、本発明にかかるインプラントは、第1の指骨、第2の指骨、及びインプラントからなるユニットに対しての3つの空間方向において、更には、インプラントの時間の間、医者により所望される位置において、完全な安定性を確保する。更には、本発明にかかるインプラントの固形体の中心核によれば、インプラントの剛性も柔軟性も確保され、これによりインプラントが簡単に所定位置に配置され、また第1の骨、第2の骨、及びインプラントにより構成されるユニットが所定位置において確実に保持される。
【0012】
本願発明の請求項に記載されているように、文言“少なくとも3つの点を備える星形状”は、そこから概略径方向に延出する接続点を備える形状を意味し、少なくとも3つの点は、一定又は不定の角度にて互いに離間している。例えば、ある実施形態では、前記中心核の断面はT形状であり、かかる場合、Tの3つの点は、異なる角度で互いに離間しており、即ち、2つは90°であり、1つは180°である。また別の実施形態では、前記中心核の断面はY形状である。また他の実施形態では、前記中心核の断面は、例えば4つ又は5つの点のように、3つ以上の点を備える星形である。
【0013】
本発明にかかるインプラントの中心核は固形体であり、これにより星の接続点は素材から構成される。ある実施形態では、前記インプラントは一体鋳造である。本発明にかかるインプラントは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、チタン、ステンレス鋼、ポリ乳酸、及びこれらの混合物から選択される材質にて形成される。例えば、本発明にかかるインプラントは、生分解性又は非成分解性である。
【0014】
本発明にかかるインプラントは、例えば、射出成形により、又は機械加工により形成することができる。
【0015】
ある実施形態では、前記タブは、全体として細長の平行六面体の形状であり、少なくとも一つのタブは、前記中心核との結合箇所にて、減少した断面部を備える。好ましくは、3つのタブは、各々が、前記中心核との結合箇所にて、減少した断面部を備えている。このような実施形態により、インプラントは弾性と柔軟性とを備えることができ、これにより所定位置に簡単に配置させることができる。更に中心核の固形構造により、インプラントは剛性を保つことができ、これにより第1の骨、第2の骨、及びインプラントからなるユニットは、インプラントの場所において良好な安定性を確保することができる。
【0016】
ある実施形態では、前記第2の部分は、前記中心核から前記長手方向軸Bに沿って延出する少なくとも2つの脚部を備えている。これとは異なり、前記第2の部分は、前記中心核から前記長手方向軸Bに沿って延出する3つの脚部を備えることも可能である。
【0017】
ある実施形態では、前記長手方向軸Bに対して垂直面での前記中心核の断面は、少なくとも3つの点を備える概ね星形状であり、各々の前記脚部は、前記中心核の複数の点の一つである自由端から前記長手方向軸Bに沿って概ね延出している。
【0018】
このような実施形態によれば、第1の骨、第2の骨、及びインプラントによって構成されるユニットの3つの空間方向において、そして本願発明にかかるインプラントが取り付けられて二つの骨が並んで配置されて融合された場合において、医者により所望される場所において、安定性が強化される。
【0019】
ある実施形態では、前記脚部は全体として細長の平行六面体の形状を備えており、各々脚部は、前記中心核との結合箇所にて、減少した断面部を備えている。前述したように、このような実施形態によれば、インプラントは弾性と柔軟性とを備えるため、所定位置において簡単に配置させることができる。更に、中心核が固形構造を有するから、インプラントは剛性を保持することができ、これにより第1の骨、第2の骨、及びインプラントから構成されるユニットはインプラント時において良好な安定性を備えることができる。
【0020】
ある実施形態では、前記第1の取付手段は、前記タブに位置する留め金を備えている。例えば、前記留め金は前記タブを形成する平行六面体の外側表面に位置しており、これにより前記タブは挿入される骨に固定される。同様に、前記第2の取付手段は、前記脚部に位置する留め金を備えており、例えば前記脚部を形成する平行六面体の外側表面に位置しており、これにより前記脚部は挿入される骨に固定される。前記留め金は好ましくは中心核方向へ向かう端部を備えており、これにより本発明にかかるインプラントが取り付けられた際に並んで配置されるように、他方の骨の方向に各々の骨を押圧することができる。
【0021】
本発明の効果は下記の記述及び添付の図面により明確にされる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明にかかるインプラントの実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、図1のインプラントの側面図である。
【図3】図3は、図1のインプラントの第1部分の図2の平面II’に沿った区画された図である。
【図4】図4は、図3に示されたインプラントの第1の部分の後部の図である。
【図5】図5は、図1のインプラントの底面図である。
【図6】図6は、本発明にかかるインプラントの他の形態の斜視図である。
【図7】図7は、二つの骨の間にインプラント挿入された後、図1のインプラントの図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1〜図3は、関節固定に用いられる本発明にかかるインプラントを図示する。インプラント1は、長手方向軸Aを備えて全体として細長形態である第1の部分20と、長手方向軸Bを備えて全体として細長形態である第2の部分30と、第1の部分20と第2の部分30とを結合させる中心核40と、を備える。例示されるように、長手方向軸Aと長手方向軸Bとはこれらの間で角度αを構成しており、例えば足又は手のように、治療されるヒトの身体の一部の骨に本発明のインプラントを適用するため、この角度αは約0〜30°の範囲で変わることができ、例えば10〜20°である。図示されていないがある実施形態では、角度αはゼロであり、このような場合は第1の部分と第2の部分とは互いに直線上に配置される。
【0024】
図3に示されるように、中心核40は固形体であり、長手方向軸Aに垂直な平面II’(図2参照)での断面は、少なくとも3つの点41,42,43を備える概ね星形であり、例示された図では、星形とはT形状であり、点41はTの縦棒に対応しており、点42及び点43は各々Tの横棒の端部に対応している。このように、各々の点41,42,及び43は、図3における文字Jにて示される接続点から、自由端41a,42a,及び43aまで概ね径方向に延出している。
【0025】
図示されていないある実施形態では、星形は全体としてY形状である。この形態とは異なり、星形は3つ以上の点を備えることも可能である。星形の各点は接続点Jから概ね径方向へ延出しており、一定又は不定の角度にて互いに離間している。図3に示されている実施形態では、点41は各々の点42及び点43から角度90°で配置されており、二つの点42及び点43は角度180°で配置されている。
【0026】
図3及び図4に例示されているように、第1の部分は、3つのタブ(21,22,23)を備えており、各々は長手方向軸Aに沿って3つの点(41,42,43)の自由端(41a,42a,43a)から延出している(図1参照)。
【0027】
タブ(21,22,23)は、全てが全体として細長の平行六面体の形状であり、その自由端(21a,22a,23a)は円錐の一部の形状をしている。タブ(21,22,23)の自由端(21a,22a,23a)がこのような形状をしているから、第1の部分20が挿入される箇所である骨への挿入を簡単にする。自由端の領域の外側の平行六面体の部分は、全体として例えば四角形、長方形、三角形、台形である。図示されていない実施形態では、タブは全体として卵形又は円の断面の円筒形状である。例示されているように、3つのタブ(21,22,23)は互いに平行に延出している。図示されていない実施形態では、タブ(21,22,23)は、長手方向軸Aから僅かに離れて、各々の軸に沿って延出している。
【0028】
例示されているように、各々のタブ(21,22,23)には留め金24が備えられており、この留め金は、第1の部分が挿入される骨においてインプラント1の第1の部分20を保持するための第1の取付手段を構成する。この観点から、図2に示されるように、前記留め金24は各々が中心核40へ向かう端部24aを備えており、下記の説明にて明らかになるように、中心核40へ向かう端部24aの方向により、インプラント1の第2の部分30が挿入される骨と並んで第1の部分が挿入される骨に、配置するのが容易になる。
【0029】
図3及び図5を参照するに、3つのタブ(21,22,23)は各々中心核40との接続点にて減少した断面部(21b,22b,23b)を備える。この減少した断面部(21b,22b,23b)は、特に、中心核40において曲線状のカット40を形成する。このタブの減少した断面部により、とりわけ中心核40の曲線状カット44により、特に中心核40の周囲で、インプラント1が弾性及び柔軟性を備えることが可能となり、これによりインプラント1が所定位置に簡単に配置される。
【0030】
図1及び図2を参照するに、例示されているように、第2の部分30は、長手方向軸Bに沿って中心核40の3つの点(41,42,43)の自由端(41a,42a,43a)から各々延出する3つの脚部(31,32,33)を備えている(図1参照)。このように、脚部(31,32,33)は、全体としては直線状であるが、第1の部分20の3つのタブ(21,22,23)の長手方向軸Bに沿って、延出している。
【0031】
脚部(31,32,33)は、全て細長の平行六面体の形状であり、その自由端(31a,32a,33a)は円錐の一部の形状をしている。第1の部分20につき前述したように、脚部(31,32,33)の自由端(31a,32a,33a)の形状により、第2の部分30が挿入される骨への挿入が容易になる。自由端の領域の外側の平行六面体の部分は、全体として例えば四角形、長方形、三角形、台形である。図示されていない実施形態では、脚部は全体として卵形又は円の断面の円筒形状である。例示されているように、3つの脚部(31,32,33)は互いに平行に延出している。図示されていない実施形態では、脚部(31,32,33)は、長手方向軸Bから僅かに離れて、各々の軸に沿って延出している。
【0032】
例示されているように、各々の脚部(31,32,33)には留め金34が備えられており、この留め金は、第2の部分30が挿入される骨においてインプラント1の第2の部分30を保持するための第2の取付手段を構成する。この観点から、図2に示されるように、前記留め金34は各々が中心核40へ向かう端部34aを備えており、下記の説明にて明らかになるように、中心核40へ向かう端部34aの方向により、第2の部分30が挿入される骨が、インプラント1の第1の部分20が挿入される骨と対向して押されることが容易となる。
【0033】
図1及び図5を参照するに、3つの脚部(31,32,33)は各々中心核40との接続点にて減少した断面部(31b,32b,33b)を備える。この減少した断面部(31b,32b,33b)は、特に、中心核40において曲線状のカット44を形成する。第1の部分20において前述したように、この脚部(31,32,33)の減少した断面部により、とりわけ中心核40の曲線状カット44により、特に中心核40の周囲で、インプラント1が弾性及び柔軟性を備えることが可能となり、これによりインプラント1が所定位置に簡単に配置される。
【0034】
例示されているように、第2の部分30は第1の部分20の長さの約2倍の長さを有している。このように、図1〜図5に示されているインプラント1は、特に、異なる長さの二つの骨(第1の指骨及び第2の指骨)を伴う指節間関節固定に最適である。図示されていないある実施形態では、第1の部分と第2の部分とは概ね長さが等しい。
【0035】
図6を参照するに、本願発明にかかるインプラント1の実現可能な変形例が図示されており、ここでは中心核40のTの縦棒の自由端41aから延出する第2の部分30の脚は省略されている。このように第2の部分30は、長手方向軸Bに沿って延出する二つの脚部(32,33)を備える。
【0036】
図1〜図6に記載されたインプラント1は、好ましくは一体鋳造である。これらは例えば射出成形により又は機械加工により形成することができる。前述の図に記載されたインプラント1を製造するのに適切な材質は、生体適合性又は非金属性の材質である。このような材質は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、チタン、ステンレス鋼、ポリ乳酸、及びこれらの混合物から選択される。特徴的な構造により、本願発明のインプラントは、良好な弾性及び良好な柔軟性による簡易な操作性と適切な箇所への配置を可能にしつつ、医者により所望される位置における3つの空間方向において、第1の骨、第2の骨、及びインプラントからなるユニットの安定性を確保する。
【0037】
図7には、二つの指骨であるP1とP2との間における関節固定について、図1〜図5のインプラントが埋め込まれた状態で示されている。図6のインプラントについても同様に関節固定が行われる。
【0038】
図7に示されるように、インプラント1の第1の部分20が指骨P2の髄腔に挿入されており、そしてインプラント1の第2の部分30が指骨P1の髄腔に挿入されている。例示されているように、第2の部分30は第1の部分20よりも長く、第1の部分20が指骨P2に挿入される前に、好ましくは第2の部分30が指骨P1に挿入される。図示されていない他の実施形態では、第1の部分と第2の部分とは概ね同じ長さであり、例えば、角度α(図2参照)は0°であり、二つの部分が各々二つの指骨に挿入されて融合する順序は重要ではない。
【0039】
図7を参照するに、第1の部分20及び第2の部分30の各々の留め金(24,34)は、端部(24a,34a)の各々の配向により、第2の骨(指骨P1)に対向して第1の骨(指骨P2)を押圧し、第1の骨と第2の骨とは図示されているように並んで配置される。この特徴的な構成により、本願発明にかかるインプラント1は、医者によって決定される位置において、図で文字Cにて示されるように、接触表面にて、少なくとも指骨P1と指骨P2との間における骨融合に要する時間の間、指骨P1、指骨P2、及びインプラント1から構成されるユニットを支持する。
【0040】
本発明にかかるインプラントによれば、二つの指骨P1及びP2を1体に融合させ、これら二つの指骨の間を関節固定し、外反母趾又は中足骨痛症のような疾患を治癒させることが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の骨(P2)と第2の骨(P1)との間の骨融合のための医療用のインプラント(1)において、
前記インプラントは、
長手方向軸Aを備えて全体として細長形態であり、前記第1の骨に挿入される、第1の部分(20)と、
前記第1の骨に前記インプラントを取り付ける第1の手段(24)と、
長手方向軸Bを備えて全体として細長形態であり、前記第2の骨に挿入される第2の部分(30)と、
前記第2の骨に前記インプラントを取り付ける第2の手段(34)と、を備えており、
前記第1の部分及び前記第2の部分(20,30)は、中心核(40)により互いに結合されており、
前記中心核は固形体であり、前記長手方向軸Aに対して垂直面での横断面は、少なくとも3つの点(41,42,43)を備える星形状であり、
前記第1の部分は少なくとも3つのタブ(21,22,23)を備え、
各々のタブは、前記中心核の複数の点の一つである自由端(41a,42a,43a)から前記長手方向軸Aに沿って概ね延出している
ことを特徴とする医療用のインプラント。
【請求項2】
前記中心核の前記横断面はT形状であることを特徴とする請求項1に記載のインプラント(1)。
【請求項3】
前記中心核の前記横断面はY形状であることを特徴とする請求項1に記載のインプラント(1)。
【請求項4】
前記インプラントは一体鋳造であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のインプラント(1)。
【請求項5】
前記タブは、全体として細長の平行六面体の形状であり、少なくとも一つのタブは、前記中心核との結合箇所にて、減少した断面部を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のインプライント(1)。
【請求項6】
前記3つのタブ(21,22,23)は、各々が、前記中心核との結合箇所にて、減少した断面部(21a,22a,23a)を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のインプライント(1)。
【請求項7】
前記第2の部分(30)は、前記中心核から前記長手方向軸Bに沿って延出する少なくとも2つの脚部(32,33)を備えていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のインプライント(1)。
【請求項8】
前記第2の部分は、前記中心核から前記長手方向軸Bに沿って延出する3つの脚部(31,32,33)を備えていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のインプライント(1)。
【請求項9】
前記長手方向軸Bに対して垂直面での前記中心核の断面は、少なくとも3つの点(41,42,43)を備える概ね星形状であり、各々の前記脚部(31,32,33)は、前記中心核の複数の点の一つである自由端から前記長手方向軸Bに沿って概ね延出していることを特徴とする請求項7又は8に記載のインプライント(1)。
【請求項10】
前記脚部は全体として細長の平行六面体の形状を備えており、各々脚部は、前記中心核との結合箇所にて、減少した断面部(31a,32a,33a)を備えていることを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載のインプライント(1)。
【請求項11】
前記第1の取付手段は、前記タブ(21,22,23)に位置する留め金(24)を備えていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載のインプライント(1)。
【請求項12】
前記第2の取付手段は、前記脚部(31,32,33)に位置する留め金(34)を備えていることを特徴とする請求項7乃至11の何れか1項に記載のインプライント(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−521091(P2013−521091A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556569(P2012−556569)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【国際出願番号】PCT/FR2011/050473
【国際公開番号】WO2011/110784
【国際公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(512234636)シンクロ メディカル (1)
【Fターム(参考)】