電気掃除機
【課題】循環空気の冷却が効率よく行える排気循環式の電気掃除機を提供する。
【解決手段】排気風路13と連通し内部に排気を流す伝熱体15を備え、電動送風機9の負荷設定に連動して、伝熱体15の周囲を流れる風量を変更する冷風ファン20を備えたので、排気循環経路内の循環空気の熱冷却が十分かつ効率よく行える。
【解決手段】排気風路13と連通し内部に排気を流す伝熱体15を備え、電動送風機9の負荷設定に連動して、伝熱体15の周囲を流れる風量を変更する冷風ファン20を備えたので、排気循環経路内の循環空気の熱冷却が十分かつ効率よく行える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動送風機より排出される排気を吸込口体に還流させる排気循環式の電気掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から知られている排気循環式の電気掃除機は、集塵フィルターで捕捉できなかった微細な塵や臭いを機外に出すことがないので、クリーンな掃除機としての評価は高かった。
【0003】
しかしながら排気循環であるがゆえに、特に入力の高い運転を行う際に電動送風機から発生する発熱により、循環空気が徐々に高温になり、器具表面温度が熱くなったり、ファンモータの故障や、ファンモータの故障を防止するための保護装置が動作して機器が停止するなどの問題があった。
【0004】
この問題を解消する方法として排気循環風路とは仕切られた室に、集塵用モータにより駆動される冷却用ファンと、外気を導通する吸込み口と排気口とを設け、該室と前記集塵用モータ内部とを連通させ、該集塵用モータを外気により冷却する掃除機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
しかし、この方法では集塵用モータは冷却されるので連続して運転できるが、排気循環を行う集塵ファンで発生する発熱に起因する温度上昇を抑えることができなかった。集塵ファンでの発熱はファンのブレードと空気の間の摩擦熱が主で発生し、循環空気全体が徐々に温度上昇して、排気循環風路に接している機器外郭温度が熱くなる問題があった。
【0006】
この排気循環空気の温度上昇を抑える方法として排気風路に隣接して冷却風路を設け、電動送風機のモータとは別個に駆動される冷風ファンにより、冷却風路に外気を通過させることによって、循環空気を冷却する掃除機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
図11は、特許文献2に記載された従来の掃除機本体の模式図を示す。
図11に示すように、電動送風機100と集塵部101とを内蔵した吸引掃除機本体102と、塵を吸引する吸い込み部103とを有し、吸い込み部103から吸い込まれた空気を吸引掃除機本体102から吸い込み部103に還流する排気風路104を有する吸引掃除機において、集塵部101で塵を除去された空気を電動送風機100を駆動するモータ105に供給して当該モータ105を冷却すると共に、当該モータ105を通過した後の空気の排気風路104に隣接して冷却風を通す冷風路106を設け、前記モータ105とは別個に駆動される冷風ファン107により冷風路内106に外気を通過させたものである。
【0008】
この構成により、排気風路104と冷風路106の隔壁108を介して循環空気を冷却させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−169972号公報
【特許文献2】特許第3498826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献2に記載の従来の電気掃除機であっても、循環空気の冷却性能の高効率化の観点からは未だ改善の余地があった。
【0011】
すなわち、特許文献2に記載の電気掃除機では、排気風路104に隣接して冷風路106を設け、この冷風路内106に外気を通過させて排気を冷却させるようにしているが、一般に電動送風機100の消費電力は強運転では1kW程度あるため、この電力に相当する熱量の放熱が排気風路104と冷風路106との隔壁108に要求されることになる。
【0012】
しかし、これだけ大きな放熱量を得るためには、充分な放熱面積や、隔壁108の高い伝熱性能が必要であり、こうした排気風路に冷風路を隣接させただけの構成では、放熱面積を大きくするのは難しく、実用的なサイズで充分な放熱量を得ることはできない。また隔壁108を金属にしてフィンを設けるなどの方法が考えられるが、この隔壁108は排気風路104と冷風路106との隣接にあるため、この面積に限界があり、フィンなどの面積だけ増やしても充分な放熱量を得るには限界がありコンパクトな風路構成を得ることは難しかった。
【0013】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、循環空気の冷却が効率よく行える排気循環式の電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、電動送風機を内蔵し、前記電動送風機の負圧側に集塵室を設けた掃除機本体と、被掃除面の塵埃を吸引する吸込口体と、前記吸込口体を前記集塵室を介して前記電動送風機の負圧側に連通する吸込風路と、前記電動送風機の正圧側を吸込口体に連通する排気風路と、内部に前記排気風路の排気を通す複数の伝熱体からなる第1の風路を有し、前記伝熱体の外部に外気を通過させる第2の風路を有した熱交換手段と前記第2の風路に外気を送風する冷風ファンとを備えてなる電気掃除機を提供する(請求項1)。
【0015】
上述のように、本発明の電気掃除機は、内部に前記排気風路の排気を通す第1の風路を形成した複数の伝熱体を有し、前記伝熱体の外部に外気を通過させる第2の風路を有した熱交換手段により排気を冷却するので、循環空気の効率のよい冷却ができ、コンパクトで充分な放熱が可能となる。
【0016】
また、上述の本発明の効果に加えて機器外郭温度の上昇を抑える観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、電気掃除機本体内に設けられ、前記電動送風機の近傍の前記排気風路に連通して配置することが好ましい(請求項2)。
【0017】
この構成とすることにより、電動送風機で暖められた空気を早い段階で熱交換手段に通して冷却することで、熱交換手段の下流の排気風路の温度が下がるので、使用者が排気風路を触れても熱くない掃除機を提供することができる。
【0018】
また、上述の本発明における熱交換手段の冷却性能を向上させる観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、複数の管状の伝熱体を並列に配置してなる第1の風路と、前記伝熱体を覆うケース体と前記複数の管状の伝熱体の隙間により形成された第2の風路とを備え、前記冷風ファンにより前記第2の風路に外気を導入し、前記排気風路の途中に前記第1の風路を連通させて排気を流すことにより排気熱を外気に放熱させる構成とすることが好ましい(請求項3)。
【0019】
この構成とすることにより、管状体が排気と外気との伝熱面となる。この管状体を密に配列すると小さな容積で大きな伝熱面積を得ることができる。また複数の管状体の総流路面積を小さくすれば管状体内を通過する排気の流速を大きくすることができるので、管状体内面の熱伝達率が大きくなる。さらに冷風ファンにより送られる外気は、複数の管状体の隙間を通過する際に、複雑な流れとなり熱伝達率が向上する。
【0020】
以上のように熱交換手段に複数の管状体を用いることにより、伝熱面積が確保でき、熱伝達率が向上できるので、排気の冷却性能を向上させることができる。
【0021】
また、上述の本発明における熱交換手段の冷却性能をさらに向上させる観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、前記第1の風路の総面積が300mm2から1200mm2とすることが好ましい(請求項4)。
【0022】
この構成とすることにより、第1風路に流れる排気の風速を適正とすることができる。すなわち、管状体内面の熱伝達率は内部を流れる風速に影響され、風速が大きいほど伝熱は向上する。一方、管状体の流路抵抗も風速が大きくなるほど増す。第1風路の総面積を300mm2以下にすると伝熱向上よりも流路抵抗増大の影響が大きく使用に向かなくなる。また、総面積を1200mm2以上にすると、流路抵抗は問題なくなるが、熱伝達率が悪化し、効率的な伝熱ができなくなってしまう。
【0023】
また、上述の本発明における熱交換手段の冷却性能をさらに向上させる観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、前記管状の伝熱体の直径が2mmから10mmとすることが好ましい(請求項5)。
【0024】
この構成とすることにより、管状体の流路抵抗および伝熱面積を最適にすることができる。すなわち、第1風路の直径を小さくして本数を増やすほど、総風路面積に対する外気に接する伝熱表面積を大きくすることができるので伝熱効率は向上する。しかし、径が小さくなると、空気の粘性の影響が大きくなり流路抵抗が大きくなってしまう。また、風路面積に対する管状体の肉厚の割合が無視できなくなるため、全体サイズや重量が増加してしまう。したがって第1風路の直径を2mm以下にすると流路抵抗や重量が大きくなり、使用できない。また直径を10mm以上にすると伝熱効率が低下してしまい、効率的な放熱ができなくなる。
【0025】
また、上述の本発明における熱交換手段の軽量化の観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、前記管状の伝熱体を樹脂材料により成型し、肉厚が0.1mmから0.5mmとすることが好ましい(請求項6)。
【0026】
この構成とすることにより、熱交換手段の冷却性能が高く維持しつつ軽量化が実現できる。すなわち、一般に熱交換手段の材料は伝熱性能のよい金属材料が用いられるが、重量が大きくなる課題があった。そこで管状体の材料に軽量な樹脂を採用し、伝熱性能を確保するために肉厚を0.5mm以下とすることで管状体自身の熱抵抗を問題ないレベルに抑えた。そして、肉厚を0.1mm以上とすることで強度的な課題も解消できる。また材質を樹脂にすることによって低コスト化も実現できる。
【0027】
また、上述の本発明における熱交換手段の冷却性能を向上させる観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、複数の平板と前記複数の平板間に隙間を形成する複数の送風ガイド板とを交互に積層してなる伝熱体から構成され、前記伝熱体に形成される前記平板間の複数の隙間において、一つ置きに排気を通過させ、前記排気が通過しない隙間に前記冷風ファンからの外気を通過させるよう構成されることが好ましい(請求項7)。
【0028】
この構成とすることにより、複数の平板の各々が排気と外気との伝熱面となり、この平板が平行に配列されるので小さな容積で大きな伝熱面積を得ることができる。また平板間の間隔を小さくすれば隙間を通過する排気および外気の流速を大きくすることができるので、管状体内面の熱伝達率が大きくなる。このように、伝熱面積が確保でき、熱伝達率が向上できるので、排気の冷却性能を向上させることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、循環空気の冷却が効率よく行える排気循環式の電気掃除機を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態1における電気掃除機全体の平面の断面を示す模式図
【図2】同掃除機本体の側面の断面構成を示す模式図
【図3】同掃除機本体の平面構成を示す断面図
【図4】本発明の実施の形態1における電気掃除機の伝熱体を示す斜視図
【図5】同電気掃除機の熱交換手段を示す斜視図
【図6】本発明の実施の形態2における掃除機本体の平面構成を示す断面図
【図7】本発明の実施の形態3における掃除機本体の平面構成を示す断面図
【図8】本発明の実施の形態4における掃除機本体の平面構成を示す断面図
【図9】本発明の実施の形態4における電気掃除機の熱交換手段を示す斜視図
【図10】本発明の実施の形態5における電気掃除機全体の断面を示す模式図
【図11】従来の電気掃除機全体構成を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照しながら本発明の電気掃除機の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0032】
(実施の形態1)
図1は本発明の電気掃除機の実施の形態1の平面の断面を示す模式図、図2は同電気掃除機の本体の側面の断面構成を示す模式図、図3は同電気掃除機の本体の平面構成を示す断面図である。
【0033】
図1〜3に示すように、掃除機本体1の外部には、車輪2およびキャスター3が取り付けられており、掃除機本体1は床面を自在に移動できる。掃除機本体1前方には、ホース4、延長管5が順次接続されており、延長管5の先端に吸込口体6を取り付けられている。
【0034】
掃除機本体1は、前方に空気を吸引する吸気口7と排気を排出する排気口8を有した電動送風機9を内蔵する電動送風機室10と、コードリールもしくは蓄電池を内蔵する電源供給室11と、前記電動送風機9の負圧側である吸気口7に設けられた集塵室12と、この集塵室12と吸込口体6とを連通し、吸込口体6より吸引した塵埃を集塵室12に導く吸込風路14と、前記電動送風機9の正圧側である排気口8より排出される排気を吸込口体6に導く排気風路13を有している。
【0035】
したがって、ホース4、延長管5、吸込口体6にはそれぞれ連通する吸込風路14と排気風路13とを有している。
【0036】
排気風路13の排気口8近傍に、内部に排気を通過させる複数の管状の伝熱体15を並
列に配置してなる第1の風路16と、伝熱体15の周囲を覆うケース体17と複数の管状の伝熱体15の隙間により形成された第2の風路18とを備え、冷風ファン20により第2の風路18に外気を導入し、伝熱体15の外表面に外気を触れさせて排気熱を放熱させる熱交換手段21を配置している。
【0037】
排気風路13内の熱交換手段21下流側に配置され、電動送風機9からの吐出風により回転させるエアタービン22を備え、このエアタービン22の回転軸23と冷風ファン20の回転軸を直結させた。これにより、電動送風機9の負荷設定が変更されて排気風路13内の風量が変化すると、エアタービン22の回転数が変わり、これと連動して冷風ファン20の風量が変化する。
【0038】
図1および3において実線の矢印は電動送風機9により循環する空気の流れを示し、破線の矢印は冷風ファン20により外気を取り入れ第2の風路18を経て排出する流れを示している。
【0039】
伝熱体15内の排気の流れ方向に対して、伝熱体15周囲を通過する第2の風路18内の外気の流れは逆方向としているすなわち、外気は排気の下流側から上流側へと流れる。いわゆる対向流にすることによって伝熱体15全体から効率よく放熱させることできる。
【0040】
また、第2の風路18内に配置したバッフル板24により第2の風路18内で外気を蛇行させて、外気の流れの偏りを防止し、放熱の効率を向上させることができる。
【0041】
集塵室12内には集塵袋25が取替え自在に配置され、吸込口体6により吸引された塵埃がこの集塵袋25によりトラップされる。
【0042】
次に図4、図5を用いて熱交換手段21の構成について説明する。
【0043】
図4は本発明の電気掃除機の第1実施形態の伝熱体を示す斜視図、図5は同電気掃除機の熱交換手段を示す斜視図である。
【0044】
図4において伝熱体ユニット30は、薄肉(例えば0.2mm程度)の管状の樹脂パイプからなる伝熱体15と、端板A31と端板B32とから成り、複数の伝熱体15を等間隔に隙間を空けて平行に配置し、伝熱体15の両端を端板A31と端板B32に挟持するように構成されている。また端板A31と端板B32には、伝熱体15の当接位置に伝熱体15の外径と同径の孔が設けられ、伝熱体15両端を端板A31と端板B32の孔に差込み溶着して構成されている。
【0045】
このように、薄肉の樹脂パイプからなる伝熱体15を等間隔に隙間を空けて平行に配置することによって、小さな容積でも排気と外気との伝熱面積を大きくすることができる。
【0046】
また、パイプ形状にすることによって薄肉でも耐圧性を確保し、かつ薄肉によって熱抵抗を小さくすることができる。
【0047】
図5に示すように熱交換手段21は、伝熱体ユニット30の周囲に冷却風路を構成するため、外気導入口33を有するケースA34と、外気排出口35を有するケースB36により伝熱体ユニット30を挟み込んで形成する。伝熱体ユニット30の排気入口側には入口管37と、排気出口側には出口管38を組み付ける。
【0048】
以上の構成により、図1に示すように電動送風機9を運転すると、集塵室12および吸込風路14が負圧ととなり吸込口体6から電動送風機9に向けて吸引の流れが発生する。
そしてこの流れに乗って吸込口体6の接している被掃除面である床面から塵埃が吸引され、集塵袋25にトラップされる。一方、電動送風機9からの排気は、電動送風機室10の排気口8から排気風路13を経て、吸込口体6内部で被掃除面に吹出される。そして、吸込口体6が被掃除面に接地している状態において、床面の塵埃はこの排気の噴出流によって吸込風路14方向に誘導されるので、外気を取り入ることなく塵埃の吸引が可能となる。
【0049】
排気風路13の上流側の電動送風機9近傍に配置された伝熱体15は、排気が複数の管内を通過すると同時に、伝熱体15の周囲を冷風ファン20により送風された外気が流れるので、伝熱体15内部の通過中の排気は外気により効率よく冷却さる。
【0050】
また、熱交換手段21の下流に設けたエアタービン22の回転により冷風ファン20が回転するので、電動送風機9の負荷設定を変更すると、これに連動してエアタービン22の回転が変化して冷風ファン20の回転数も変わり、伝熱体15周囲を流れる外気の風量を変更することができる。
【0051】
例えば電動送風機9を強運転として吸引風量が大きくする場合は、電動送風機9での発生熱量も大きくなる。この時、排気風量も増加するのでエアタービン22の回転数が上がり、連動して冷風ファン20の風量も増加する。したがって、伝熱体15の周囲風量が増え、熱交換手段21での放熱量が増加するので過熱運転を防止することができる。
【0052】
また、電動送風機9を弱運転として吸引風量を小さくする場合は、電動送風機9からの排気風量も低下するので、エアタービン22の回転数も下がり、連動して冷風ファン20の風量も低下する。この時、電動送風機9からの発生熱量も小さくなるので効率的な運転が可能となる。
【0053】
また、無駄な冷風ファン20による送風がなくなるだけでなく、エアタービン22や冷風ファン20の回転音や風切り音の低騒音運転が実現でき、さらにエアタービン22での空気抵抗が小さくできて低消費電力にできる。
【0054】
冷風ファン20により掃除機本体1に外気を吸い込む際に、図2のように電源供給室11に吸い込むことによりコードリールや蓄電池を運転中に冷却することができる。また、図示していない電装部品も同様に外気の風路中に配置させることにより冷却することができる。さらに、外気風路中にフィルターを配置することによって、空気清浄機能を付加することもできる。
【0055】
以上、本発明の電機掃除機における実施の形態1の熱交換手段21について説明したが、本発明の電気掃除機は上述した実施の形態1の管状の樹脂パイプの伝熱体に限定されるものではない。例えば、アルミや銅などの金属パイプでもよく、楕円形状や多角形状でもよい。また均一な表面ではなく表面に凹凸を成形したり、フィンを設けるなどによって熱伝達効率を上げるようにしてもよい。
【0056】
また、本発明の電機掃除機における実施の形態1のエアタービン22と冷風ファン20は回転軸を共用してダイレクトに回転させたが、エアタービンの回転をギアやタイミングベルトなどで加減速したり、配置を変えて用いてもよい。
【0057】
さらに、本願発明の電機掃除機における実施の形態1の集塵室は、集塵袋により塵埃を捕集する構造としたが、塵埃を遠心分離して捕集するサイクロン式の集塵室としてもよい。
【0058】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る電気掃除機について、図面を用いて詳細に説明する。図6は同実施の形態2の電気掃除機本体の平面構成を示す断面図である。なお、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号を付与して説明を省略する。
【0059】
図6に示すように実施の形態1と異なるのは、冷風ファン40の回転を回転数制御可能な電動モータ41により行ない、電動送風機9の負荷設定に連動して電動モータ41の回転数を変更する点にある。電動送風機9の負荷設定は「強」、「中」「弱」のように掃除対象に合わせて自動または使用者が任意で設定する。これは操作部(図示しない)の指示に応じて制御部(図示しない)が電動送風機9の回転を制御する。この時、制御部(図示しない)は電動モータ41の回転を、電動送風機9の回転と比例的に制御するものである。
【0060】
以上構成により、電動送風機9の負荷設定に連動して冷風ファン40の回転数を変更することができるので、簡単な構成で効率的な循環空気の冷却ができる。
【0061】
また制御部(図示しない)により電動送風機9と冷風ファン40の回転数の相関を設定できるので、電動送風機9からの発生熱量と熱交換手段21からの放熱量がバランスする冷風ファン40の風量設定が細かくできるので、より効率的な放熱が実現できる。
【0062】
なお、本実施の形態2における冷風ファンの図面上構造はシロッコファンを想定した構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、プロペラファンやターボファンで構成してもよい。
【0063】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係る電気掃除機について、図面を用いて詳細に説明する。図7は同実施の形態3の電気掃除機本体の平面構成を示す断面図である。なお、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号を付与して説明を省略する。
【0064】
図7に示すように実施の形態1と異なるのは、冷風ファン50を電動送風機9の回転軸51に直結して回転させる点にある。電動送風機9の回転軸51を延長して、電動送風機室10の貫通穴より突出させ、この回転軸51に冷風ファン50を直結して回転させる。冷風ファンの出口52と冷却風路17を連通させ構成している。
【0065】
以上構成により、電動送風機9の回転数と冷風ファン50の回転数が一致するので、簡単な構成で電動送風機9の負荷設定に連動して伝熱体15の周囲を流れる風量を変更することができる。
【0066】
なお、本実施の形態3における冷風ファンは電動送風機の回転軸に直結してダイレクトに回転させたが、電動送風機の回転をギアやタイミングベルトなどで加減速したり、配置を変えて用いてもよい。
【0067】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4に係る電気掃除機について、図面を用いて詳細に説明する。図8は同実施の形態4の電気掃除機本体の平面構成を示す断面図、図9は同実施の形態4の伝熱体を示す斜視図である。なお、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号を付与して説明を省略する。
【0068】
図8に示すように実施の形態1と異なるのは、熱交換手段60が複数の板状の伝熱板を隙間を空けて平行に並べて伝熱体61として構成し、この伝熱体61により構成される複
数の隙間から一つ置きに排気を通過させるように構成し、さらに伝熱体61により構成される隙間の前記排気が通過しない隙間に冷風ファン20からの外気を通過させるようにした点にある。
【0069】
具体的には図9に示すように伝熱体61は、樹脂製の平板62と樹脂製の波板63を1段ごとに90度ずつ向きを変えて接着して構成している。この平板62と波板63との接線を接着して形成される隙間を風路として空気を流すものである。
【0070】
図9の矢印A方向には電動送風機9(図8)からの排気を流し、このA方向と直交する矢印B方向には冷風ファン(図8)からの外気を流して、平板62を介して排気熱を冷却する。A方向とB方向は平板62が隔壁となるので気流が混ざることはない。
【0071】
平板と波板を接着して構成するので、ダンボールのように素材の肉厚が薄くても丈夫な構造となるので、軽量で熱伝導性が良好な伝熱体となる。
【0072】
図8に示すように熱交換手段60は、伝熱体61と、この伝熱体61に外気が流れるように第2の風路64を形成するケース65とにより成り、伝熱体61の外気の風路に対して直交する方向に、排気風路13を接続して排気を流すように、排気入口66と、排気出口67とがそれぞれ伝熱体61に密着するように接続されている。
【0073】
また、伝熱体61内部での排気と外気の流れ方向は直行するが、熱交換手段60全体での排気と外気の流れ方向を対向流に近づけて、熱交換効率を上げるために、ケース65内部に二ヶ所リブ68を設けて、ラビリンス構造の流路を形成させて外気の流れを蛇行させている。
【0074】
上記の伝熱体は平板を積層して、各平板がそれぞれ伝熱隔壁となるので、小さな容積でも広い伝熱面積が構成でき、熱交換手段を小型化できる。また、波板との組合せにより薄板でも強固な構造となるため、熱伝導性が向上すると共に軽量化も実現できる。
【0075】
以上のように本実施の形態4では、伝熱体61の素材に樹脂を用いたが、アルミや銅などの金属の薄板を用いててもよい。金属を用いる場合は、平板と波板とをロウ付けなどの金属接触にすることで、平板から波板への伝熱が飛躍的に向上するので、より放熱効果が高まる。したがって更なる小型化が可能となる。
【0076】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5に係る電気掃除機について、図面を用いて詳細に説明する。図10は同実施の形態5の電気掃除機の全体断面構成を示す模式図である。なお、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号を付与して説明を省略する。
【0077】
図10に示すように実施の形態1と異なるのはアプライト式の電気掃除機に展開した点にある。
【0078】
本実施の形態5は、掃除機本体70と、この掃除機本体70の下部に配置した吸込口体71と、掃除機本体70の上部に操作用のグリップ72が設けられている。
【0079】
掃除機本体70は、電動送風機73の負圧側に集塵室74を介して吸込口体71と連通する吸込風路75を設け、電動送風機73の正圧側は吸込口体71と連通する排気風路76を設けている。
【0080】
熱交換手段77は、掃除機本体70内の排気風路76の中央部に配置し、内部に伝熱体
15を備え、この伝熱体15の周囲に冷却風路78を形成するケース79により構成されている。
【0081】
冷風ファン80は、実施の形態2と同様の冷風ファン80の回転を回転数制御可能な電動モータ81により行ない、電動送風機73の負荷設定に連動して電動モータ81の回転数を変更するようになっている。
【0082】
集塵室74は、サイクロン式であり、1次旋回分離室82、1次集塵室83、2次旋廻分離室84、2次集塵室85より構成されている。
【0083】
以上のようにアプライト式の掃除機は、実施の形態1のホースや延長管に相当する部位がないため、排気風路76が短くなり、排気熱を排気風路76から放熱させることがほとんどできない構成となる。したがって充分な放熱性能を備えた熱交換手段77が不可欠であり、本実施の形態5のように電動送風機73の負荷設定に連動して熱交換手段77への外気風量を変更できるようにすることで効率的な放熱が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明の電気掃除機は、排気循環経路内の循環空気の熱を放熱できるので、家庭用だけでなく業務用など各種排気循環式掃除機にも適用できる。
【符号の説明】
【0085】
1 掃除機本体
6 吸込口体
9 電動送風機
12 集塵室
13 排気風路
14 吸込風路
15 伝熱体
16 第1の風路
18 第2の風路
20 冷風ファン
21 熱交換手段
22 エアタービン
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動送風機より排出される排気を吸込口体に還流させる排気循環式の電気掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から知られている排気循環式の電気掃除機は、集塵フィルターで捕捉できなかった微細な塵や臭いを機外に出すことがないので、クリーンな掃除機としての評価は高かった。
【0003】
しかしながら排気循環であるがゆえに、特に入力の高い運転を行う際に電動送風機から発生する発熱により、循環空気が徐々に高温になり、器具表面温度が熱くなったり、ファンモータの故障や、ファンモータの故障を防止するための保護装置が動作して機器が停止するなどの問題があった。
【0004】
この問題を解消する方法として排気循環風路とは仕切られた室に、集塵用モータにより駆動される冷却用ファンと、外気を導通する吸込み口と排気口とを設け、該室と前記集塵用モータ内部とを連通させ、該集塵用モータを外気により冷却する掃除機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
しかし、この方法では集塵用モータは冷却されるので連続して運転できるが、排気循環を行う集塵ファンで発生する発熱に起因する温度上昇を抑えることができなかった。集塵ファンでの発熱はファンのブレードと空気の間の摩擦熱が主で発生し、循環空気全体が徐々に温度上昇して、排気循環風路に接している機器外郭温度が熱くなる問題があった。
【0006】
この排気循環空気の温度上昇を抑える方法として排気風路に隣接して冷却風路を設け、電動送風機のモータとは別個に駆動される冷風ファンにより、冷却風路に外気を通過させることによって、循環空気を冷却する掃除機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
図11は、特許文献2に記載された従来の掃除機本体の模式図を示す。
図11に示すように、電動送風機100と集塵部101とを内蔵した吸引掃除機本体102と、塵を吸引する吸い込み部103とを有し、吸い込み部103から吸い込まれた空気を吸引掃除機本体102から吸い込み部103に還流する排気風路104を有する吸引掃除機において、集塵部101で塵を除去された空気を電動送風機100を駆動するモータ105に供給して当該モータ105を冷却すると共に、当該モータ105を通過した後の空気の排気風路104に隣接して冷却風を通す冷風路106を設け、前記モータ105とは別個に駆動される冷風ファン107により冷風路内106に外気を通過させたものである。
【0008】
この構成により、排気風路104と冷風路106の隔壁108を介して循環空気を冷却させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−169972号公報
【特許文献2】特許第3498826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献2に記載の従来の電気掃除機であっても、循環空気の冷却性能の高効率化の観点からは未だ改善の余地があった。
【0011】
すなわち、特許文献2に記載の電気掃除機では、排気風路104に隣接して冷風路106を設け、この冷風路内106に外気を通過させて排気を冷却させるようにしているが、一般に電動送風機100の消費電力は強運転では1kW程度あるため、この電力に相当する熱量の放熱が排気風路104と冷風路106との隔壁108に要求されることになる。
【0012】
しかし、これだけ大きな放熱量を得るためには、充分な放熱面積や、隔壁108の高い伝熱性能が必要であり、こうした排気風路に冷風路を隣接させただけの構成では、放熱面積を大きくするのは難しく、実用的なサイズで充分な放熱量を得ることはできない。また隔壁108を金属にしてフィンを設けるなどの方法が考えられるが、この隔壁108は排気風路104と冷風路106との隣接にあるため、この面積に限界があり、フィンなどの面積だけ増やしても充分な放熱量を得るには限界がありコンパクトな風路構成を得ることは難しかった。
【0013】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、循環空気の冷却が効率よく行える排気循環式の電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、電動送風機を内蔵し、前記電動送風機の負圧側に集塵室を設けた掃除機本体と、被掃除面の塵埃を吸引する吸込口体と、前記吸込口体を前記集塵室を介して前記電動送風機の負圧側に連通する吸込風路と、前記電動送風機の正圧側を吸込口体に連通する排気風路と、内部に前記排気風路の排気を通す複数の伝熱体からなる第1の風路を有し、前記伝熱体の外部に外気を通過させる第2の風路を有した熱交換手段と前記第2の風路に外気を送風する冷風ファンとを備えてなる電気掃除機を提供する(請求項1)。
【0015】
上述のように、本発明の電気掃除機は、内部に前記排気風路の排気を通す第1の風路を形成した複数の伝熱体を有し、前記伝熱体の外部に外気を通過させる第2の風路を有した熱交換手段により排気を冷却するので、循環空気の効率のよい冷却ができ、コンパクトで充分な放熱が可能となる。
【0016】
また、上述の本発明の効果に加えて機器外郭温度の上昇を抑える観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、電気掃除機本体内に設けられ、前記電動送風機の近傍の前記排気風路に連通して配置することが好ましい(請求項2)。
【0017】
この構成とすることにより、電動送風機で暖められた空気を早い段階で熱交換手段に通して冷却することで、熱交換手段の下流の排気風路の温度が下がるので、使用者が排気風路を触れても熱くない掃除機を提供することができる。
【0018】
また、上述の本発明における熱交換手段の冷却性能を向上させる観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、複数の管状の伝熱体を並列に配置してなる第1の風路と、前記伝熱体を覆うケース体と前記複数の管状の伝熱体の隙間により形成された第2の風路とを備え、前記冷風ファンにより前記第2の風路に外気を導入し、前記排気風路の途中に前記第1の風路を連通させて排気を流すことにより排気熱を外気に放熱させる構成とすることが好ましい(請求項3)。
【0019】
この構成とすることにより、管状体が排気と外気との伝熱面となる。この管状体を密に配列すると小さな容積で大きな伝熱面積を得ることができる。また複数の管状体の総流路面積を小さくすれば管状体内を通過する排気の流速を大きくすることができるので、管状体内面の熱伝達率が大きくなる。さらに冷風ファンにより送られる外気は、複数の管状体の隙間を通過する際に、複雑な流れとなり熱伝達率が向上する。
【0020】
以上のように熱交換手段に複数の管状体を用いることにより、伝熱面積が確保でき、熱伝達率が向上できるので、排気の冷却性能を向上させることができる。
【0021】
また、上述の本発明における熱交換手段の冷却性能をさらに向上させる観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、前記第1の風路の総面積が300mm2から1200mm2とすることが好ましい(請求項4)。
【0022】
この構成とすることにより、第1風路に流れる排気の風速を適正とすることができる。すなわち、管状体内面の熱伝達率は内部を流れる風速に影響され、風速が大きいほど伝熱は向上する。一方、管状体の流路抵抗も風速が大きくなるほど増す。第1風路の総面積を300mm2以下にすると伝熱向上よりも流路抵抗増大の影響が大きく使用に向かなくなる。また、総面積を1200mm2以上にすると、流路抵抗は問題なくなるが、熱伝達率が悪化し、効率的な伝熱ができなくなってしまう。
【0023】
また、上述の本発明における熱交換手段の冷却性能をさらに向上させる観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、前記管状の伝熱体の直径が2mmから10mmとすることが好ましい(請求項5)。
【0024】
この構成とすることにより、管状体の流路抵抗および伝熱面積を最適にすることができる。すなわち、第1風路の直径を小さくして本数を増やすほど、総風路面積に対する外気に接する伝熱表面積を大きくすることができるので伝熱効率は向上する。しかし、径が小さくなると、空気の粘性の影響が大きくなり流路抵抗が大きくなってしまう。また、風路面積に対する管状体の肉厚の割合が無視できなくなるため、全体サイズや重量が増加してしまう。したがって第1風路の直径を2mm以下にすると流路抵抗や重量が大きくなり、使用できない。また直径を10mm以上にすると伝熱効率が低下してしまい、効率的な放熱ができなくなる。
【0025】
また、上述の本発明における熱交換手段の軽量化の観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、前記管状の伝熱体を樹脂材料により成型し、肉厚が0.1mmから0.5mmとすることが好ましい(請求項6)。
【0026】
この構成とすることにより、熱交換手段の冷却性能が高く維持しつつ軽量化が実現できる。すなわち、一般に熱交換手段の材料は伝熱性能のよい金属材料が用いられるが、重量が大きくなる課題があった。そこで管状体の材料に軽量な樹脂を採用し、伝熱性能を確保するために肉厚を0.5mm以下とすることで管状体自身の熱抵抗を問題ないレベルに抑えた。そして、肉厚を0.1mm以上とすることで強度的な課題も解消できる。また材質を樹脂にすることによって低コスト化も実現できる。
【0027】
また、上述の本発明における熱交換手段の冷却性能を向上させる観点から、本発明の電気掃除機においては、前記熱交換手段は、複数の平板と前記複数の平板間に隙間を形成する複数の送風ガイド板とを交互に積層してなる伝熱体から構成され、前記伝熱体に形成される前記平板間の複数の隙間において、一つ置きに排気を通過させ、前記排気が通過しない隙間に前記冷風ファンからの外気を通過させるよう構成されることが好ましい(請求項7)。
【0028】
この構成とすることにより、複数の平板の各々が排気と外気との伝熱面となり、この平板が平行に配列されるので小さな容積で大きな伝熱面積を得ることができる。また平板間の間隔を小さくすれば隙間を通過する排気および外気の流速を大きくすることができるので、管状体内面の熱伝達率が大きくなる。このように、伝熱面積が確保でき、熱伝達率が向上できるので、排気の冷却性能を向上させることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、循環空気の冷却が効率よく行える排気循環式の電気掃除機を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態1における電気掃除機全体の平面の断面を示す模式図
【図2】同掃除機本体の側面の断面構成を示す模式図
【図3】同掃除機本体の平面構成を示す断面図
【図4】本発明の実施の形態1における電気掃除機の伝熱体を示す斜視図
【図5】同電気掃除機の熱交換手段を示す斜視図
【図6】本発明の実施の形態2における掃除機本体の平面構成を示す断面図
【図7】本発明の実施の形態3における掃除機本体の平面構成を示す断面図
【図8】本発明の実施の形態4における掃除機本体の平面構成を示す断面図
【図9】本発明の実施の形態4における電気掃除機の熱交換手段を示す斜視図
【図10】本発明の実施の形態5における電気掃除機全体の断面を示す模式図
【図11】従来の電気掃除機全体構成を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照しながら本発明の電気掃除機の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0032】
(実施の形態1)
図1は本発明の電気掃除機の実施の形態1の平面の断面を示す模式図、図2は同電気掃除機の本体の側面の断面構成を示す模式図、図3は同電気掃除機の本体の平面構成を示す断面図である。
【0033】
図1〜3に示すように、掃除機本体1の外部には、車輪2およびキャスター3が取り付けられており、掃除機本体1は床面を自在に移動できる。掃除機本体1前方には、ホース4、延長管5が順次接続されており、延長管5の先端に吸込口体6を取り付けられている。
【0034】
掃除機本体1は、前方に空気を吸引する吸気口7と排気を排出する排気口8を有した電動送風機9を内蔵する電動送風機室10と、コードリールもしくは蓄電池を内蔵する電源供給室11と、前記電動送風機9の負圧側である吸気口7に設けられた集塵室12と、この集塵室12と吸込口体6とを連通し、吸込口体6より吸引した塵埃を集塵室12に導く吸込風路14と、前記電動送風機9の正圧側である排気口8より排出される排気を吸込口体6に導く排気風路13を有している。
【0035】
したがって、ホース4、延長管5、吸込口体6にはそれぞれ連通する吸込風路14と排気風路13とを有している。
【0036】
排気風路13の排気口8近傍に、内部に排気を通過させる複数の管状の伝熱体15を並
列に配置してなる第1の風路16と、伝熱体15の周囲を覆うケース体17と複数の管状の伝熱体15の隙間により形成された第2の風路18とを備え、冷風ファン20により第2の風路18に外気を導入し、伝熱体15の外表面に外気を触れさせて排気熱を放熱させる熱交換手段21を配置している。
【0037】
排気風路13内の熱交換手段21下流側に配置され、電動送風機9からの吐出風により回転させるエアタービン22を備え、このエアタービン22の回転軸23と冷風ファン20の回転軸を直結させた。これにより、電動送風機9の負荷設定が変更されて排気風路13内の風量が変化すると、エアタービン22の回転数が変わり、これと連動して冷風ファン20の風量が変化する。
【0038】
図1および3において実線の矢印は電動送風機9により循環する空気の流れを示し、破線の矢印は冷風ファン20により外気を取り入れ第2の風路18を経て排出する流れを示している。
【0039】
伝熱体15内の排気の流れ方向に対して、伝熱体15周囲を通過する第2の風路18内の外気の流れは逆方向としているすなわち、外気は排気の下流側から上流側へと流れる。いわゆる対向流にすることによって伝熱体15全体から効率よく放熱させることできる。
【0040】
また、第2の風路18内に配置したバッフル板24により第2の風路18内で外気を蛇行させて、外気の流れの偏りを防止し、放熱の効率を向上させることができる。
【0041】
集塵室12内には集塵袋25が取替え自在に配置され、吸込口体6により吸引された塵埃がこの集塵袋25によりトラップされる。
【0042】
次に図4、図5を用いて熱交換手段21の構成について説明する。
【0043】
図4は本発明の電気掃除機の第1実施形態の伝熱体を示す斜視図、図5は同電気掃除機の熱交換手段を示す斜視図である。
【0044】
図4において伝熱体ユニット30は、薄肉(例えば0.2mm程度)の管状の樹脂パイプからなる伝熱体15と、端板A31と端板B32とから成り、複数の伝熱体15を等間隔に隙間を空けて平行に配置し、伝熱体15の両端を端板A31と端板B32に挟持するように構成されている。また端板A31と端板B32には、伝熱体15の当接位置に伝熱体15の外径と同径の孔が設けられ、伝熱体15両端を端板A31と端板B32の孔に差込み溶着して構成されている。
【0045】
このように、薄肉の樹脂パイプからなる伝熱体15を等間隔に隙間を空けて平行に配置することによって、小さな容積でも排気と外気との伝熱面積を大きくすることができる。
【0046】
また、パイプ形状にすることによって薄肉でも耐圧性を確保し、かつ薄肉によって熱抵抗を小さくすることができる。
【0047】
図5に示すように熱交換手段21は、伝熱体ユニット30の周囲に冷却風路を構成するため、外気導入口33を有するケースA34と、外気排出口35を有するケースB36により伝熱体ユニット30を挟み込んで形成する。伝熱体ユニット30の排気入口側には入口管37と、排気出口側には出口管38を組み付ける。
【0048】
以上の構成により、図1に示すように電動送風機9を運転すると、集塵室12および吸込風路14が負圧ととなり吸込口体6から電動送風機9に向けて吸引の流れが発生する。
そしてこの流れに乗って吸込口体6の接している被掃除面である床面から塵埃が吸引され、集塵袋25にトラップされる。一方、電動送風機9からの排気は、電動送風機室10の排気口8から排気風路13を経て、吸込口体6内部で被掃除面に吹出される。そして、吸込口体6が被掃除面に接地している状態において、床面の塵埃はこの排気の噴出流によって吸込風路14方向に誘導されるので、外気を取り入ることなく塵埃の吸引が可能となる。
【0049】
排気風路13の上流側の電動送風機9近傍に配置された伝熱体15は、排気が複数の管内を通過すると同時に、伝熱体15の周囲を冷風ファン20により送風された外気が流れるので、伝熱体15内部の通過中の排気は外気により効率よく冷却さる。
【0050】
また、熱交換手段21の下流に設けたエアタービン22の回転により冷風ファン20が回転するので、電動送風機9の負荷設定を変更すると、これに連動してエアタービン22の回転が変化して冷風ファン20の回転数も変わり、伝熱体15周囲を流れる外気の風量を変更することができる。
【0051】
例えば電動送風機9を強運転として吸引風量が大きくする場合は、電動送風機9での発生熱量も大きくなる。この時、排気風量も増加するのでエアタービン22の回転数が上がり、連動して冷風ファン20の風量も増加する。したがって、伝熱体15の周囲風量が増え、熱交換手段21での放熱量が増加するので過熱運転を防止することができる。
【0052】
また、電動送風機9を弱運転として吸引風量を小さくする場合は、電動送風機9からの排気風量も低下するので、エアタービン22の回転数も下がり、連動して冷風ファン20の風量も低下する。この時、電動送風機9からの発生熱量も小さくなるので効率的な運転が可能となる。
【0053】
また、無駄な冷風ファン20による送風がなくなるだけでなく、エアタービン22や冷風ファン20の回転音や風切り音の低騒音運転が実現でき、さらにエアタービン22での空気抵抗が小さくできて低消費電力にできる。
【0054】
冷風ファン20により掃除機本体1に外気を吸い込む際に、図2のように電源供給室11に吸い込むことによりコードリールや蓄電池を運転中に冷却することができる。また、図示していない電装部品も同様に外気の風路中に配置させることにより冷却することができる。さらに、外気風路中にフィルターを配置することによって、空気清浄機能を付加することもできる。
【0055】
以上、本発明の電機掃除機における実施の形態1の熱交換手段21について説明したが、本発明の電気掃除機は上述した実施の形態1の管状の樹脂パイプの伝熱体に限定されるものではない。例えば、アルミや銅などの金属パイプでもよく、楕円形状や多角形状でもよい。また均一な表面ではなく表面に凹凸を成形したり、フィンを設けるなどによって熱伝達効率を上げるようにしてもよい。
【0056】
また、本発明の電機掃除機における実施の形態1のエアタービン22と冷風ファン20は回転軸を共用してダイレクトに回転させたが、エアタービンの回転をギアやタイミングベルトなどで加減速したり、配置を変えて用いてもよい。
【0057】
さらに、本願発明の電機掃除機における実施の形態1の集塵室は、集塵袋により塵埃を捕集する構造としたが、塵埃を遠心分離して捕集するサイクロン式の集塵室としてもよい。
【0058】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る電気掃除機について、図面を用いて詳細に説明する。図6は同実施の形態2の電気掃除機本体の平面構成を示す断面図である。なお、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号を付与して説明を省略する。
【0059】
図6に示すように実施の形態1と異なるのは、冷風ファン40の回転を回転数制御可能な電動モータ41により行ない、電動送風機9の負荷設定に連動して電動モータ41の回転数を変更する点にある。電動送風機9の負荷設定は「強」、「中」「弱」のように掃除対象に合わせて自動または使用者が任意で設定する。これは操作部(図示しない)の指示に応じて制御部(図示しない)が電動送風機9の回転を制御する。この時、制御部(図示しない)は電動モータ41の回転を、電動送風機9の回転と比例的に制御するものである。
【0060】
以上構成により、電動送風機9の負荷設定に連動して冷風ファン40の回転数を変更することができるので、簡単な構成で効率的な循環空気の冷却ができる。
【0061】
また制御部(図示しない)により電動送風機9と冷風ファン40の回転数の相関を設定できるので、電動送風機9からの発生熱量と熱交換手段21からの放熱量がバランスする冷風ファン40の風量設定が細かくできるので、より効率的な放熱が実現できる。
【0062】
なお、本実施の形態2における冷風ファンの図面上構造はシロッコファンを想定した構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、プロペラファンやターボファンで構成してもよい。
【0063】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係る電気掃除機について、図面を用いて詳細に説明する。図7は同実施の形態3の電気掃除機本体の平面構成を示す断面図である。なお、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号を付与して説明を省略する。
【0064】
図7に示すように実施の形態1と異なるのは、冷風ファン50を電動送風機9の回転軸51に直結して回転させる点にある。電動送風機9の回転軸51を延長して、電動送風機室10の貫通穴より突出させ、この回転軸51に冷風ファン50を直結して回転させる。冷風ファンの出口52と冷却風路17を連通させ構成している。
【0065】
以上構成により、電動送風機9の回転数と冷風ファン50の回転数が一致するので、簡単な構成で電動送風機9の負荷設定に連動して伝熱体15の周囲を流れる風量を変更することができる。
【0066】
なお、本実施の形態3における冷風ファンは電動送風機の回転軸に直結してダイレクトに回転させたが、電動送風機の回転をギアやタイミングベルトなどで加減速したり、配置を変えて用いてもよい。
【0067】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4に係る電気掃除機について、図面を用いて詳細に説明する。図8は同実施の形態4の電気掃除機本体の平面構成を示す断面図、図9は同実施の形態4の伝熱体を示す斜視図である。なお、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号を付与して説明を省略する。
【0068】
図8に示すように実施の形態1と異なるのは、熱交換手段60が複数の板状の伝熱板を隙間を空けて平行に並べて伝熱体61として構成し、この伝熱体61により構成される複
数の隙間から一つ置きに排気を通過させるように構成し、さらに伝熱体61により構成される隙間の前記排気が通過しない隙間に冷風ファン20からの外気を通過させるようにした点にある。
【0069】
具体的には図9に示すように伝熱体61は、樹脂製の平板62と樹脂製の波板63を1段ごとに90度ずつ向きを変えて接着して構成している。この平板62と波板63との接線を接着して形成される隙間を風路として空気を流すものである。
【0070】
図9の矢印A方向には電動送風機9(図8)からの排気を流し、このA方向と直交する矢印B方向には冷風ファン(図8)からの外気を流して、平板62を介して排気熱を冷却する。A方向とB方向は平板62が隔壁となるので気流が混ざることはない。
【0071】
平板と波板を接着して構成するので、ダンボールのように素材の肉厚が薄くても丈夫な構造となるので、軽量で熱伝導性が良好な伝熱体となる。
【0072】
図8に示すように熱交換手段60は、伝熱体61と、この伝熱体61に外気が流れるように第2の風路64を形成するケース65とにより成り、伝熱体61の外気の風路に対して直交する方向に、排気風路13を接続して排気を流すように、排気入口66と、排気出口67とがそれぞれ伝熱体61に密着するように接続されている。
【0073】
また、伝熱体61内部での排気と外気の流れ方向は直行するが、熱交換手段60全体での排気と外気の流れ方向を対向流に近づけて、熱交換効率を上げるために、ケース65内部に二ヶ所リブ68を設けて、ラビリンス構造の流路を形成させて外気の流れを蛇行させている。
【0074】
上記の伝熱体は平板を積層して、各平板がそれぞれ伝熱隔壁となるので、小さな容積でも広い伝熱面積が構成でき、熱交換手段を小型化できる。また、波板との組合せにより薄板でも強固な構造となるため、熱伝導性が向上すると共に軽量化も実現できる。
【0075】
以上のように本実施の形態4では、伝熱体61の素材に樹脂を用いたが、アルミや銅などの金属の薄板を用いててもよい。金属を用いる場合は、平板と波板とをロウ付けなどの金属接触にすることで、平板から波板への伝熱が飛躍的に向上するので、より放熱効果が高まる。したがって更なる小型化が可能となる。
【0076】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5に係る電気掃除機について、図面を用いて詳細に説明する。図10は同実施の形態5の電気掃除機の全体断面構成を示す模式図である。なお、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号を付与して説明を省略する。
【0077】
図10に示すように実施の形態1と異なるのはアプライト式の電気掃除機に展開した点にある。
【0078】
本実施の形態5は、掃除機本体70と、この掃除機本体70の下部に配置した吸込口体71と、掃除機本体70の上部に操作用のグリップ72が設けられている。
【0079】
掃除機本体70は、電動送風機73の負圧側に集塵室74を介して吸込口体71と連通する吸込風路75を設け、電動送風機73の正圧側は吸込口体71と連通する排気風路76を設けている。
【0080】
熱交換手段77は、掃除機本体70内の排気風路76の中央部に配置し、内部に伝熱体
15を備え、この伝熱体15の周囲に冷却風路78を形成するケース79により構成されている。
【0081】
冷風ファン80は、実施の形態2と同様の冷風ファン80の回転を回転数制御可能な電動モータ81により行ない、電動送風機73の負荷設定に連動して電動モータ81の回転数を変更するようになっている。
【0082】
集塵室74は、サイクロン式であり、1次旋回分離室82、1次集塵室83、2次旋廻分離室84、2次集塵室85より構成されている。
【0083】
以上のようにアプライト式の掃除機は、実施の形態1のホースや延長管に相当する部位がないため、排気風路76が短くなり、排気熱を排気風路76から放熱させることがほとんどできない構成となる。したがって充分な放熱性能を備えた熱交換手段77が不可欠であり、本実施の形態5のように電動送風機73の負荷設定に連動して熱交換手段77への外気風量を変更できるようにすることで効率的な放熱が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明の電気掃除機は、排気循環経路内の循環空気の熱を放熱できるので、家庭用だけでなく業務用など各種排気循環式掃除機にも適用できる。
【符号の説明】
【0085】
1 掃除機本体
6 吸込口体
9 電動送風機
12 集塵室
13 排気風路
14 吸込風路
15 伝熱体
16 第1の風路
18 第2の風路
20 冷風ファン
21 熱交換手段
22 エアタービン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動送風機を内蔵し、前記電動送風機の負圧側に集塵室を設けた掃除機本体と、
被掃除面の塵埃を吸引する吸込口体と、
前記吸込口体を前記集塵室を介して前記電動送風機の負圧側に連通する吸込風路と、
前記電動送風機の正圧側を吸込口体に連通する排気風路と、
内部に前記排気風路の排気を通す複数の伝熱体からなる第1の風路を有し、前記伝熱体の外部に外気を通過させる第2の風路を有した熱交換手段と、
前記第2の風路に外気を送風する冷風ファンとを備えてなる電気掃除機。
【請求項2】
前記熱交換手段は、電気掃除機本体内に設けられ、前記電動送風機の近傍の前記排気風路に連通して配置された請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
前記熱交換手段は、
複数の管状の伝熱体を並列に配置してなる前記排気風路の排気を通す第1の風路と、
前記伝熱体を覆うケース体ならびに前記複数の管状の伝熱体の各々の隙間により形成された第2の風路とを備え、
前記冷風ファンにより前記第2の風路に外気を導入し、前記排気風路の途中に前記第1の風路を連通させて排気を流すことにより排気熱を外気に放熱させる構成とした請求項1または2に記載の電気掃除機。
【請求項4】
前記熱交換手段は、前記第1の風路の総面積が300mm2から1200mm2とした請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項5】
前記熱交換手段は、前記管状の伝熱体の直径が2mmから10mmとした請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項6】
前記熱交換手段は、前記管状の伝熱体を樹脂材料により成型し、肉厚が0.1mmから0.5mmとした請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項7】
前記熱交換手段は、複数の平板と前記複数の平板間に隙間を形成する複数の送風ガイド板とを交互に積層してなる伝熱体から構成され、
前記伝熱体に形成される前記平板間の複数の隙間において、一つ置きに排気を通過させる第1の風路を構成すると共に、前記隙間の内、前記排気を通過させない側の隙間に前記冷風ファンからの外気を通過させる第2の風路を構成した請求項1または2に記載の電気掃除機。
【請求項1】
電動送風機を内蔵し、前記電動送風機の負圧側に集塵室を設けた掃除機本体と、
被掃除面の塵埃を吸引する吸込口体と、
前記吸込口体を前記集塵室を介して前記電動送風機の負圧側に連通する吸込風路と、
前記電動送風機の正圧側を吸込口体に連通する排気風路と、
内部に前記排気風路の排気を通す複数の伝熱体からなる第1の風路を有し、前記伝熱体の外部に外気を通過させる第2の風路を有した熱交換手段と、
前記第2の風路に外気を送風する冷風ファンとを備えてなる電気掃除機。
【請求項2】
前記熱交換手段は、電気掃除機本体内に設けられ、前記電動送風機の近傍の前記排気風路に連通して配置された請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
前記熱交換手段は、
複数の管状の伝熱体を並列に配置してなる前記排気風路の排気を通す第1の風路と、
前記伝熱体を覆うケース体ならびに前記複数の管状の伝熱体の各々の隙間により形成された第2の風路とを備え、
前記冷風ファンにより前記第2の風路に外気を導入し、前記排気風路の途中に前記第1の風路を連通させて排気を流すことにより排気熱を外気に放熱させる構成とした請求項1または2に記載の電気掃除機。
【請求項4】
前記熱交換手段は、前記第1の風路の総面積が300mm2から1200mm2とした請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項5】
前記熱交換手段は、前記管状の伝熱体の直径が2mmから10mmとした請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項6】
前記熱交換手段は、前記管状の伝熱体を樹脂材料により成型し、肉厚が0.1mmから0.5mmとした請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項7】
前記熱交換手段は、複数の平板と前記複数の平板間に隙間を形成する複数の送風ガイド板とを交互に積層してなる伝熱体から構成され、
前記伝熱体に形成される前記平板間の複数の隙間において、一つ置きに排気を通過させる第1の風路を構成すると共に、前記隙間の内、前記排気を通過させない側の隙間に前記冷風ファンからの外気を通過させる第2の風路を構成した請求項1または2に記載の電気掃除機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−161514(P2012−161514A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24915(P2011−24915)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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