説明

電磁波シールド間仕切り構造及びこれに用いられるカーテン

【課題】 所定の空間とこの空間外とを連通する隙間をできるだけ少なくすることにより、電磁波シールド性能を向上する。
【解決手段】 部屋の床面11と天井16の間の所定の空間12の上部と床面上に導電性アッパ部材13と導電性ロア部材14を設け、導電性ローラ29が転動し両端部が重合する導電性カーテンレール17をアッパ部材周縁に沿って天井に固定する。上縁が導電性ローラに取付けられ下縁がロア部材に接触する導電性可動カーテン18がカーテンレールに沿って展開又は折畳まれ展開状態で所定の空間の上面と床面の間の周囲面を覆う。展開した可動カーテンの上部を覆う導電性固定カーテン19の上縁をカーテンレールとともに天井に固定する。可動カーテンのカーテン本体18aに接触帯部18bを設け、カーテン本体下縁から接触帯部にかけて形成した扁平筒状袋18cに可動ウエイト34を収容する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波をシールドするための間仕切り構造に関する。更に詳しくは、測定機器や検査機器等に悪影響を与える電磁波が侵入するのを阻止するため、或いは測定機器や検査機器等が発生する電磁波が漏洩するのを阻止するために用いられる間仕切り構造と、この間仕切り構造に用いられるカーテンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、載置面及びこの載置面に対向する対向面が電磁波シールド部材により構成され、上記載置面及び対向面を接続する側面が電磁波シールド部材製の間仕切り部材により構成された電磁波シールド構成体(例えば、特許文献1参照。)が開示されている。この電磁波シールド構成体では、上記電磁波シールド部材製の間仕切り部材が電気良導体により形成されたカーテンであり、このカーテンの分断部分でカーテンが重なるように構成される。またカーテンの取付部分の隙間を塞ぐために短い重ねカーテンが取付けられ、カーテンの下縁がAl板製の載置面に触れるように構成される。
このように構成された電磁波シールド構成体では、所定空間を任意に電磁波シールドできるので、電磁波シールドの空間の構成を簡易かつ迅速に行うことができる。従って、電磁波シールド空間を比較的少ない工数で構築でき、電磁波シールド空間の構築コストを低減できるようになっている。
【特許文献1】特開昭61−264288号公報(請求項1及び2、明細書第3頁左下欄第7行目〜第10行目、明細書第4頁左上欄第2行目〜第7行目、明細書第5頁左下欄第7行目〜第12行目、第1図(A)〜第1図(D))
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来の特許文献1に示された電磁波シールド構成体では、カーテンの下縁が載置面に接触しているだけであるため、可撓性を有するカーテンに弛みが発生してカーテンの下縁と載置面との間に隙間が生じて電磁波シールド性能が低下する不具合があった。
また、上記従来の特許文献1に示された電磁波シールド構成体では、カーテンと重ねカーテンとの間に隙間が発生してしまい、所定の電磁波シールド性能が得られない問題点もあった。
また、上記従来の特許文献1に示された電磁波シールド構成体では、重ねカーテンをカーテンの取付部分と離れた箇所から突設された取付具に重ねカーテンを取付けているため、部品点数及び組付工数が増大する問題点があった。
更に、上記従来の特許文献1に示された電磁波シールド構成体では、カーテンの分断部分でカーテンの重なる部分の両側縁に隙間が発生してやはり所望の電磁波シールド性能が得られない問題点もあった。
本発明の目的は、所定の空間とこの空間外とを連通する隙間をできるだけ少なくすることにより、電磁波シールド性能を向上できるとともに、可動カーテンの見栄えを向上できる、電磁波シールド間仕切り構造及びこれに用いられるカーテンを提供することにある。
本発明の別の目的は、天井又は天井に吊下げられたフレームとカーテンレールとの間に、クッション性を有する導電性シート、固定カーテンの上縁及びアッパ部材の周縁を挟み込むことにより、アッパ部材と固定カーテンやカーテンレールとを電気的に接続できるとともに、天井又はフレームとカーテンレールとの間に隙間を発生させない、電磁波シールド間仕切り構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に係る発明は、図1、図3及び図8に示すように、部屋の床面11と天井16との間の所定の空間12の上部に設けられた導電性を有するアッパ部材13と、上記所定の空間12の床面11上に設けられた導電性を有するロア部材14と、アッパ部材13の周縁に沿うように天井16に固定され内部に導電性を有する複数のローラ29が転動可能に収容されかつ両端部が所定の長さだけ重合するように構成された導電性を有するカーテンレール17と、上縁が所定の間隔をあけて複数のローラ29に取付けられ下縁が床面11に到達してロア部材14に接触するように垂下されカーテンレール17に沿って水平方向に展開又は折畳むように構成されかつ展開した状態で上記所定の空間12の上面と床面11との間の周囲面を覆う導電性を有する可動カーテン18と、上縁がカーテンレール17とともに部屋の天井16に固定され展開した可動カーテン18の上部を覆うように垂下された導電性を有する固定カーテン19とを備えた電磁波シールド間仕切り構造の改良である。
その特徴ある構成は、可動カーテン18が、鉛直方向に延びるカーテン本体18aと、このカーテン本体18aの下縁に一体的に設けられロア部材14に接触して床面11上に広がる接触帯部18bとを有し、カーテン本体18aの下縁から接触帯部18bにかけて可動カーテン18の高さ方向に所定の長さを有しかつ可動カーテン18の全幅にわたって扁平筒状袋18cが形成され、扁平筒状袋18c内で可動カーテン18の高さ方向に移動可能な可動ウエイト34が扁平筒状袋18cに可動カーテン18の全幅に延びて収容されたところにある。
この請求項1に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、可動カーテン18の一側縁がカーテンレール17の一端に位置しかつ可動カーテン18の他側縁がカーテンレール17の他端に位置するまで可動カーテン18を展開すると、カーテンレール17の重合長さ分だけ可動カーテン18の両側部が重合し、所定の空間12がアッパ部材13、ロア部材14、可動カーテン18及び固定カーテン19により上記所定の空間12の周囲から仕切られる。このとき可動ウエイト34が扁平筒状袋18c内を移動してカーテン本体18aの下縁又は接触帯部18bを床面上のロア部材14に強制的に接触させるので、ロア部材14と可動カーテン18との間の隙間の発生が阻止され、上記所定の空間12を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を向上できる。
【0005】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1及び図8に示すように、扁平筒状袋18cがカーテン本体18aの下縁から接触帯部18bの基端縁にかけて形成され、接触帯部18bの先端縁に可動カーテン18の全幅に延びる先端ウエイト33が設けられたことを特徴とする。
この請求項2に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、可動カーテン18を展開して、所定の空間12をアッパ部材13、ロア部材14、可動カーテン18及び固定カーテン19により仕切ったとき、可動ウエイト34が扁平筒状袋18c内を移動してカーテン本体18aの下縁又は接触帯部18bを床面上のロア部材14に強制的に接触させるとともに、先端ウエイト33が接触帯部18bの先端縁を床面上のロア部材14に強制的に接触させるので、ロア部材14と可動カーテン18との間の隙間の発生が更に確実に阻止され、上記所定の空間12を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1及び図8に示すように、可動カーテン18の扁平筒状袋18cより上方のカーテン本体18a下部に可動カーテン18の全幅に延びるテンションウエイト32が設けられたことを特徴とする。
この請求項3に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、可動カーテン18の一側縁がカーテンレール17の一端に位置しかつ可動カーテン18の他側縁がカーテンレール17の他端に位置するまで可動カーテン18を展開すると、テンションウエイト32が上記展開した可動カーテン18のカーテン本体18aの弛みを無くすので、可動カーテン18の見栄えを向上できるとともに、可動カーテン18の弛む部分や皺になる部分が少なくなるので、可動ウエイト34が扁平筒状袋18c内を移動して、カーテン本体18aの下縁又は接触帯部18bを床面上のロア部材14に効率良く接触させることができる。
【0006】
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1に示すように、固定カーテン19の可動カーテン18に対向する内面にシート材36が導電性を有する接続部材により固着され、導電性繊維をシート材36に織り込むことにより形成された導電性突起物37がシート材36の表面に立設され、導電性突起物37の先端が展開された可動カーテン18に接触するように構成されたことを特徴とする。
この請求項4に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、展開した可動カーテン18と固定カーテン19との間に発生する隙間が導電性突起物37により閉塞されるので、所定の空間12を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
請求項5に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に天井に、クッション性を有する導電性シート、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を介してカーテンレールが取付けられたことを特徴とする。
この請求項5に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、天井とカーテンレールとの間に、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を挟み込むことにより、アッパ部材と固定カーテンとを電気的に接続できるとともに、アッパ部材とカーテンレールとを電気的に接続できる。また天井とカーテンレールとの間に、クッション性を有する導電性シートを挟み込むことにより、導電性シートが変形して天井とカーテンレールとの間の隙間が閉塞されるので、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
【0007】
請求項6に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1及び図8に示すように、天井16から垂下された複数の吊りボルト21の下端に、アッパ部材13の周縁に沿うようにフレーム23が取付けられ、フレーム23の下面に、クッション性を有する導電性シート27、アッパ部材13の周縁及び固定カーテン19の上縁を介してカーテンレール17が取付けられたことを特徴とする。
この請求項6に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、フレーム23とカーテンレール17との間に、アッパ部材13の周縁及び固定カーテン19の上縁を挟み込むことにより、アッパ部材13と固定カーテン19とを電気的に接続できるとともに、アッパ部材13とカーテンレール17とを電気的に接続できる。またフレーム23とカーテンレール17との間に、クッション性を有する導電性シート27を挟み込むことにより、導電性シート27が変形して天井16とカーテンレール17との間の隙間が閉塞されるので、所定の空間12を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
請求項7に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図5及び図7に示すように、展開した可動カーテン18の重合部の両側縁の隙間が面ファスナー41,42によりそれぞれ閉止可能に構成されたことを特徴とする。
この請求項7に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、展開した可動カーテン18の重合部の両側縁を面ファスナー41,42によりそれぞれ閉止するので、所定の空間12を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
【0008】
請求項8に係る発明は、図10及び図21に示すように、部屋の床面51と壁面52と天井59で囲まれた所定の空間53の上部に設けられた導電性を有するアッパ部材54と、上記所定の空間53の床面51上に設けられた導電性を有するロア部材56と、上記所定の空間53の壁面52に設けられた導電性を有するサイド部材57と、サイド部材57の上縁一端からサイド部材57から離れかつアッパ部材54の周縁に沿うように天井59に固定され内部に導電性を有する複数の第1ローラ61aが転動可能に収容された導電性を有する第1カーテンレール61と、サイド部材57の上縁他端からサイド部材57から離れかつアッパ部材54の周縁に沿うように部屋の天井59に固定され内部に導電性を有する複数の第2ローラ62aが転動可能に収容され更に第1カーテンレール61と所定の長さだけ重合するように構成された導電性を有する第2カーテンレール62と、上縁が所定の間隔をあけて複数の第1ローラ61aに取付けられ下縁が床面51に到達してロア部材56に接触するように垂下され第1カーテンレール61に沿って水平方向に展開又は折畳むように構成されかつ展開した状態で上記所定の空間53の上面と床面51との間の第1カーテンレール61下方の周囲面を覆う導電性を有する第1可動カーテン71と、上縁が所定の間隔をあけて複数の第2ローラ62aに取付けられ下縁が床面51に到達してロア部材56に接触するように垂下され第2カーテンレール72に沿って水平方向に展開又は折畳むように構成されかつ展開した状態で上記所定の空間53の上面と床面51との間の第2カーテンレール62下方の周囲面を覆う導電性を有する第2可動カーテン72と、上縁が第1及び第2カーテンレール61,62とともに部屋の天井59に固定され展開した第1及び第2可動カーテン71,72の上部を覆うように垂下された導電性を有する固定カーテン58とを備えた電磁波シールド間仕切り構造である。
その特徴ある構成は、第1可動カーテン71が、鉛直方向に延びる第1カーテン本体71aと、この第1カーテン本体71aの下縁に一体的に設けられロア部材14に接触して床面11上に広がる第1接触帯部71bとを有し、第1カーテン本体71aの下縁から第1接触帯部71bにかけて第1可動カーテン71の高さ方向に所定の長さを有しかつ第1可動カーテン71の全幅にわたって第1扁平筒状袋71cが形成され、第1扁平筒状袋71c内で第1可動カーテン71の高さ方向に移動可能な第1可動ウエイト71fが第1扁平筒状袋71cに第1可動カーテン71の全幅に延びて収容され、第2可動カーテン72が、鉛直方向に延びる第2カーテン本体72aと、この第2カーテン本体72aの下縁に一体的に設けられロア部材14に接触して床面11上に広がる第2接触帯部72bとを有し、第2カーテン本体72aの下縁から第2接触帯部72bにかけて第2可動カーテン72の高さ方向に所定の長さを有しかつ第2可動カーテン72の全幅にわたって第2扁平筒状袋72cが形成され、第2扁平筒状袋72c内で第2可動カーテン72の高さ方向に移動可能な第2可動ウエイト72fが第2扁平筒状袋72cに第2可動カーテン72の全幅に延びて収容されたところにある。
この請求項8に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、第1可動カーテン71の他側縁が第1カーテンレール61の他端に位置しかつ第2可動カーテン72の他側縁が第2カーテンレール62の他端に位置するまで第1及び第2可動カーテン71,72を展開すると、第1及び第2カーテンレール61,62の重合長さ分だけ第1及び第2可動カーテン71,72の他側部が重合し、所定の空間53がアッパ部材54、ロア部材56、サイド部材57、第1可動カーテ71ン、第2可動カーテン72及び固定カーテン58により上記所定の空間53の周囲から仕切られる。このとき第1可動ウエイト71fが第1扁平筒状袋71c内を移動して第1カーテン本体71aの下縁又は第1接触帯部71bを床面上のロア部材56に強制的に接触させるとともに、第2可動ウエイト72fが第2扁平筒状袋72c内を移動して第2カーテン本体72aの下縁又は第2接触帯部72bを床面上のロア部材56に強制的に接触させるので、ロア部材56と第1及び第2可動カーテン71,72との間の隙間の発生が阻止され、上記所定の空間53を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を向上できる。
【0009】
請求項9に係る発明は、請求項8に係る発明であって、更に図11及び図21に示すように、第1扁平筒状袋71cが第1カーテン本体71aの下縁から第1接触帯部71bの基端縁にかけて形成され、第1接触帯部71bの先端縁に第1可動カーテン71の全幅に延びる第1先端ウエイト71eが設けられ、第2扁平筒状袋72cが第2カーテン本体72aの下縁から第2接触帯部72bの基端縁にかけて形成され、第2接触帯部72bの先端縁に第2可動カーテン72の全幅に延びる第2先端ウエイト72eが設けられたことを特徴とする。
この請求項9に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、第1及び第2可動カーテン71,72を展開して、所定の空間53をアッパ部材54、ロア部材56、第1可動カーテン71、第2可動カーテン72及び固定カーテン58により仕切ったとき、第1可動ウエイト71fが第1扁平筒状袋71c内を移動して第1カーテン本体71aの下縁又は第1接触帯部71bを床面上のロア部材56に強制的に接触させるとともに、第1先端ウエイト71eが第1接触帯部71bの先端縁を床面上のロア部材56に強制的に接触させ、また第2可動ウエイト72fが第2扁平筒状袋72c内を移動して第2カーテン本体72aの下縁又は第2接触帯部72bを床面上のロア部材56に強制的に接触させるとともに、第2先端ウエイト72eが第2接触帯部72bの先端縁を床面上のロア部材56に強制的に接触させるので、ロア部材56と第1及び第2可動カーテン71,72との間の隙間の発生が更に確実に阻止され、上記所定の空間53を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
請求項10に係る発明は、請求項8に係る発明であって、更に図11及び図21に示すように、第1可動カーテン71の第1扁平筒状袋71cより上方の第1カーテン本体71a下部に第1可動カーテン71の全幅に延びる第1テンションウエイト71dが設けられ、第2可動カーテン72の第2扁平筒状袋72cより上方の第2カーテン本体72a下部に第2可動カーテン72の全幅に延びる第2テンションウエイト72dが設けられたことを特徴とする。
この請求項10に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、第1可動カーテン71の他側縁が第1カーテンレール61の他端に位置しかつ第2可動カーテン72の他側縁が第2カーテンレール62の他端に位置するまで第1及び第2可動カーテン71,72を展開すると、第1及び第2テンションウエイト71d,72dが上記展開した第1及び第2可動カーテン71,72の第1及び第2カーテン本体71a,72aの弛みをそれぞれ無くすので、第1及び第2可動カーテン71,72の見栄えを向上できるとともに、第1及び第2可動カーテン71,72の弛む部分や皺になる部分が少なくなるので、第1及び第2可動ウエイト71f、72fが第1及び第2扁平筒状袋71c,72c内をそれぞれ移動して、第1及び第2カーテン本体71a,72aの下縁又は第1及び第2接触帯部71b,72bを床面上のロア部材56に効率良く接触させることができる。
【0010】
請求項11に係る発明は、請求項8に係る発明であって、更に図11に示すように、固定カーテン58の第1及び第2可動カーテン71,72に対向する内面にシート材67が導電性を有する接続部材により固着され、導電性繊維をシート材67に織り込むことにより形成された導電性突起物68がシート材67の表面に立設され、導電性突起物68の先端が展開された第1及び第2可動カーテン71,72にそれぞれ接触するように構成されたことを特徴とする。
この請求項11に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、展開した第1及び第2可動カーテン71,72と固定カーテン58との間に発生する隙間が導電性突起物68によりそれぞれ閉塞されるので、所定の空間53を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
請求項12に係る発明は、請求項8に係る発明であって、更に図11に示すように、天井59に、クッション性を有する導電性シート63、アッパ部材54の周縁及び固定カーテン58の上縁を介して第1及び第2カーテンレール61,62がそれぞれ取付けられたことを特徴とする。
この請求項12に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、天井59と第1カーテンレール61との間に、アッパ部材54の周縁及び固定カーテン58の上縁を挟み込み、天井59と第2カーテンレール62との間に、アッパ部材54の周縁及び固定カーテン58の上縁を挟み込むことにより、アッパ部材54と固定カーテン58とを電気的に接続できるとともに、アッパ部材54と第1及び第2カーテンレール61,62とを電気的に接続できる。また天井59と第1カーテンレール61との間に、クッション性を有する導電性シート63を挟み込み、天井59と第2カーテンレール62との間に、クッション性を有する導電性シート63を挟み込むことにより、導電性シート63が変形して天井59と第1及び第2カーテンレール61,62との間の隙間が閉塞されるので、所定の空間53を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
【0011】
請求項13に係る発明は、請求項8に係る発明であって、更に天井から垂下された複数の吊りボルトの下端に、アッパ部材の周縁に沿うようにフレームが取付けられ、フレームの下面に、クッション性を有する導電性シート、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を介して第1及び第2カーテンレールがそれぞれ取付けられたことを特徴とする。
この請求項13に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、フレームと第1カーテンレールとの間に、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を挟み込み、フレームと第2カーテンレールとの間に、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を挟み込むことにより、アッパ部材と固定カーテンとを電気的に接続できるとともに、アッパ部材と第1及び第2カーテンレールとを電気的に接続できる。またフレームと第1及び第2カーテンレールとの間に、クッション性を有する導電性シートを挟み込むことにより、導電性シートが変形して天井と第1及び第2カーテンレールとの間の隙間が閉塞されるので、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
請求項14に係る発明は、請求項8に係る発明であって、更に図14及び図16に示すように、展開した第1及び第2可動カーテン71,72の重合部の両側縁の隙間が面ファスナー101,102によりそれぞれ閉止可能に構成されたことを特徴とする。
この請求項14に記載された電磁波シールド間仕切り構造では、展開した第1及び第2可動カーテン71,72の重合部の両側縁を面ファスナー101,102によりそれぞれ閉止するので、所定の空間53を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
【0012】
請求項15に係る発明は、図1に示すように、請求項1ないし7いずれか1項に記載の電磁波シールド間仕切り構造に用いられる可動カーテンである。
請求項16に係る発明は、図1に示すように、請求項1ないし7いずれか1項に記載の電磁波シールド間仕切り構造に用いられる固定カーテンである。
この請求項15又は16に記載されたカーテンでは、所定の空間とこの空間外とを連通する隙間をできるだけ少なくすることができるので、電磁波シールド性能を向上できるとともに、可動カーテンの見栄えを向上できる。
請求項17に係る発明は、図11に示すように、請求項8ないし14いずれか1項に記載の電磁波シールド間仕切り構造に用いられる第1及び第2可動カーテンである。
請求項18に係る発明は、図11に示すように、請求項8ないし14いずれか1項に記載の電磁波シールド間仕切り構造に用いられる固定カーテンである。
この請求項17又は18に記載されたカーテンでは、所定の空間とこの空間外とを連通する隙間をできるだけ少なくすることができるので、電磁波シールド性能を向上できるとともに、可動カーテンの見栄えを向上できる。
【発明の効果】
【0013】
以上述べたように、本発明によれば、可動カーテンのカーテン本体下縁から接触帯部にかけて扁平筒状袋を形成し、この扁平筒状袋内で可動カーテンの高さ方向に移動可能な可動ウエイトを扁平筒状袋に収容したので、可動カーテンの展開時に可動ウエイトが扁平筒状袋内を移動してカーテン本体の下縁又は接触帯部を床面上のロア部材に強制的に接触させる。この結果、ロア部材と可動カーテンとの間の隙間の発生が阻止されるので、所定の空間への電磁波の侵入や所定の空間から電磁波の漏洩を抑制でき、上記所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を向上できる。
また扁平筒状袋をカーテン本体の下縁から接触帯部の基端縁にかけて形成し、接触帯部の先端縁に可動カーテンの全幅に延びる先端ウエイトを設ければ、可動カーテンを展開して所定の空間を仕切ったとき、可動ウエイトが扁平筒状袋内を移動してカーテン本体の下縁又は接触帯部を床面上のロア部材に強制的に接触させるとともに、先端ウエイトが接触帯部の先端縁を床面上のロア部材に強制的に接触させる。この結果、ロア部材と可動カーテンとの間の隙間の発生が更に確実に阻止されるので、上記所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
また扁平筒状袋の上方のカーテン本体下部にテンションウエイトを設ければ、可動カーテンの展開時に、テンションウエイトがカーテン本体の弛みを無くすので、可動カーテンの見栄えを向上できるとともに、可動カーテンの弛む部分や皺になる部分が少なくなるので、可動ウエイトがカーテン本体の下縁又は接触帯部を床面上のロア部材に効率良く接触させ、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
【0014】
また固定カーテンの内面にシート材を接続部材により固着し、導電性突起物をシート材の表面に立設し、導電性突起物の先端を展開時の可動カーテンに接触するように構成すれば、展開した可動カーテンと固定カーテンとの間に発生する隙間が導電性突起物により閉塞されるので、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
また天井に、クッション性を有する導電性シート、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を介してカーテンレールを取付ければ、アッパ部材と固定カーテンとを電気的に接続でき、アッパ部材とカーテンレールとを電気的に接続できるとともに、導電性シートが変形して天井とカーテンレールとの間の隙間が閉塞されるので、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
また天井から垂下された吊りボルトの下端に、アッパ部材の周縁に沿うようにフレームを取付け、このフレームの下面に、クッション性を有する導電性シート、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を介してカーテンレールを取付ければ、アッパ部材と固定カーテンとを電気的に接続でき、アッパ部材とカーテンレールとを電気的に接続できるとともに、導電性シートが変形して天井とカーテンレールとの間の隙間が閉塞されるので、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
また展開時の可動カーテンの重合部の両側縁の隙間を面ファスナーによりそれぞれ閉止すれば、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
【0015】
また第1可動カーテンの第1カーテン本体下縁から第1接触帯部にかけて第1扁平筒状袋を形成し、この第1扁平筒状袋内で第1可動カーテンの高さ方向に移動可能な第1可動ウエイトを第1扁平筒状袋に収容し、第2可動カーテンの第2カーテン本体下縁から第2接触帯部にかけて第2扁平筒状袋を形成し、この第2扁平筒状袋内で第2可動カーテンの高さ方向に移動可能な第2可動ウエイトを第2扁平筒状袋に収容したので、第1及び第2可動カーテンの展開時に、第1可動ウエイトが第1扁平筒状袋内を移動して第1カーテン本体の下縁又は第1接触帯部を床面上のロア部材に強制的に接触させるとともに、第2可動ウエイトが第2扁平筒状袋内を移動して第2カーテン本体の下縁又は第2接触帯部を床面上のロア部材に強制的に接触させる。この結果、ロア部材と第1及び第2可動カーテンとの間の隙間の発生が阻止されるので、所定の空間への電磁波の侵入や所定の空間から電磁波の漏洩を抑制でき、上記所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を向上できる。
また第1扁平筒状袋を第1カーテン本体の下縁から第1接触帯部の基端縁にかけて形成し、第1接触帯部の先端縁に第1可動カーテンの全幅に延びる第1先端ウエイトを設け、第2扁平筒状袋を第2カーテン本体の下縁から第2接触帯部の基端縁にかけて形成し、第2接触帯部の先端縁に第2可動カーテンの全幅に延びる第2先端ウエイトを設ければ、第1及び第2可動カーテンを展開して所定の空間を仕切ったとき、第1可動ウエイトが第1扁平筒状袋内を移動して第1カーテン本体の下縁又は第1接触帯部を床面上のロア部材に強制的に接触させるとともに、第1先端ウエイトが第1接触帯部の先端縁を床面上のロア部材に強制的に接触させ、また第2可動ウエイトが第2扁平筒状袋内を移動して第2カーテン本体の下縁又は第2接触帯部を床面上のロア部材に強制的に接触させるとともに、第2先端ウエイトが第2接触帯部の先端縁を床面上のロア部材に強制的に接触させる。この結果、ロア部材と第1及び第2可動カーテンとの間の隙間の発生が更に確実に阻止されるので、上記所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
また第1扁平筒状袋の上方の第1カーテン本体下部に第1テンションウエイトを設け、第2扁平筒状袋の上方の第2カーテン本体下部に第2テンションウエイトを設ければ、第1及び第2可動カーテンの展開時に、第1テンションウエイトが第1カーテン本体の弛みを無くし、第2テンションウエイトが第2カーテン本体の弛みを無くすので、第1及び第2可動カーテンの見栄えを向上できるとともに、第1及び第2可動カーテンの弛む部分や皺になる部分が少なくなるので、第1及び第2可動ウエイトが第1及び第2カーテン本体の下縁又は第1及び第2接触帯部を床面上のロア部材に効率良く接触させ、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
【0016】
また固定カーテンの内面にシート材を接続部材により固着し、導電性突起物をシート材の表面に立設し、導電性突起物の先端を展開時の第1及び第2可動カーテンにそれぞれ接触するように構成すれば、展開した第1及び第2可動カーテンと固定カーテンとの間に発生する隙間が導電性突起物により閉塞されるので、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
また天井に、クッション性を有する導電性シート、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を介して第1及び第2カーテンレールをそれぞれ取付ければ、アッパ部材と固定カーテンとを電気的に接続でき、アッパ部材と第1及び第2カーテンレールとを電気的に接続できるとともに、導電性シートが変形して天井と第1及び第2カーテンレールとの間の隙間が閉塞されるので、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
また天井から垂下された吊りボルトの下端に、アッパ部材の周縁に沿うようにフレームを取付け、このフレームの下面に、クッション性を有する導電性シート、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を介して第1及び第2カーテンレールをそれぞれ取付ければ、アッパ部材と固定カーテンとを電気的に接続でき、アッパ部材と第1及び第2カーテンレールとを電気的に接続できるとともに、導電性シートが変形して天井と第1及び第2カーテンレールとの間の隙間が閉塞されるので、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
またに展開時の第1及び第2可動カーテンの重合部の両側縁の隙間を面ファスナーによりそれぞれ閉止可能に構成すれば、所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。
更に上記電磁波シールド間仕切り構造に用いられる可動カーテン、固定カーテン又は第1及び第2可動カーテンでは、所定の空間とこの空間外とを連通する隙間をできるだけ少なくすることができるので、電磁波シールド性能を向上できるとともに、可動カーテンの見栄えを向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図1、図8及び図9に示すように、電磁波シールド間仕切り構造は、部屋の床面11と天井16との間の所定の空間12の上部に水平に設けられた導電性を有するアッパ部材13と、上記所定の空間12の床面11上に設けられた導電性を有するロア部材14と、アッパ部材13の周縁に沿うように天井16に固定された導電性を有するカーテンレール17と、カーテンレール17から垂下された導電性を有する可動カーテン18と、上縁がカーテンレール17とともに天井16に固定された導電性を有する固定カーテン19とを備える。天井16には複数の吊りボルト21が垂下され、これらの吊りボルト21の下端にはチャンネル状のホルダ22を介してフレーム23が取付けられる(図1〜図3)。フレーム23はアルミ合金等の軽量金属の角パイプをアッパ部材13の周縁に沿うように曲げて形成され、かつその両端部は所定の長さだけ重合するように構成される。フレーム23はホルダ22にて挟持された状態でこれらにボルト24を挿通して、このボルト24の先端にナット26を螺合することにより天井16に垂下される。またカーテンレール17はフレーム23と同様にアルミ合金等の軽量金属のC型チャンネル材をアッパ部材13の周縁に沿うように曲げて形成され、かつその両端部は所定の長さだけ重合するように構成される(図1〜図4及び図6)。
【0018】
フレーム23の下面には、クッション性を有する導電性シート27、固定カーテン19の上縁及びアッパ部材13の周縁を介してカーテンレール17が取付けられる(図1〜図3)。クッション性を有する導電性シート27は、金属により被覆された太さ0.1〜15d(デニール)の樹脂繊維を不織布化して厚さ0.5〜1mm程度に形成されたシートである。この導電性シート27は、カーテンレール17の平面視と同一形状に形成される(図4)。また固定カーテン19は、導電性繊維のみにより形成されたドレープ性を有する純粋導電性織物か、通常の合成繊維又は合成糸に導電性繊維又は導電性糸を所定の割合だけ織込んだドレープ性を有する混合導電性織物か、或いは上記純粋導電性織物又は混合導電性織物を片面、両面又は内部に貼り合わせたドレープ性を有するシート等により形成され、展開時の可動カーテン18の上部を覆うようにアッパ部材13の全周にわたって垂下される。ここで、ドレープ性とは布やシートなどが優雅なひだをとって垂れ下がる性質をいう。固定カーテン19の高さは所定の空間への入出者の出入りに支障をきたさないように設定される。更にアッパ部材13は、照明器具の発する光をアッパ部材13を通して所定の空間12内に取り入れるために、金属製の網や導電性繊維製の網などにより略長方形状に形成される(図6)。なお、上記クッション性を有する導電性シート27は、カーテンレール17をタッピングねじ28によりフレーム23に固定することにより圧縮されて、その両面がカーテンレール17の上面及びフレーム23の下面に沿って変形するので、導電性シート27、アッパ部材13、固定カーテン19及びカーテンレール17の密着性が向上して、これらの間に隙間が全く発生しないようになっている。
【0019】
一方、カーテンレール17の内部には、導電性を有する複数のローラ29が転動可能に収容され、可動カーテン18の上縁は所定の間隔をあけて上記複数のローラ29に導電性を有するフック31を介して取付けられる(図1〜図3)。可動カーテン18は、導電性繊維のみにより形成されたドレープ性を有する純粋導電性織物か、通常の合成繊維又は合成糸に導電性繊維又は導電性糸を所定の割合だけ織込んだドレープ性を有する混合導電性織物か、或いは上記純粋導電性織物又は混合導電性織物を片面、両面又は内部に貼り合わせたドレープ性を有するシート等により形成され、可動カーテン18の下縁は床面11に到達してロア部材14に接触するように垂下される。具体的には、可動カーテン18は、鉛直方向に延びるカーテン本体18aと、このカーテン本体18aの下縁に一体的に設けられロア部材14に接触して床面11上に広がる接触帯部18bとを有する。またカーテン本体18aの下縁から接触帯部18bの基端縁にかけて扁平筒状袋18cが形成される。この扁平筒状袋18cは可動カーテン18の高さ方向に所定の長さを有し、かつ可動カーテン18の全幅に延びて形成される。扁平筒状袋18cの可動カーテン高さ方向の長さは、カーテン本体18aの下縁側に3〜5cm、接触帯部18bの基端縁側に3〜5cm、合計6〜10cmであることが好ましい。更に可動カーテン18はカーテンレール17に沿って水平方向に展開又は折畳まれ、かつ展開した状態で所定の空間11の上面と床面11との間の周囲面を覆うように構成される。なお、ロア部材14は導電性を有するシート、例えば導電性シート、導電性不織布、導電性カーペット等により形成される。
【0020】
上記扁平筒状袋18cには、可動カーテン18の全幅に延びる可動ウエイト34が収容され、この扁平筒状袋18cの両端は可動ウエイト34の収容後に閉止される(図1〜図3)。可動ウエイト34は、扁平筒状袋18c内で可動カーテン18の高さ方向に移動可能であって、可動カーテン18の幅方向に移動不能に構成される。また接触帯部18cの先端縁には、可動カーテン18の全幅に延びる先端ウエイト33が設けられ、扁平筒状袋部18cより上方のカーテン本体18a下部には、可動カーテン18の全幅に延びるテンションウエイト32が設けられる。上記先端ウエイト33及びテンションウエイト32は可動カーテン18の高さ方向及び幅方向のいずれにも移動できないように構成される。更に上記可動ウエイト34、先端ウエイト33及びテンションウエイト32は、金属製、プラスチック製又は木製のチェーンにより形成される。この金属製、プラスチック製又は木製のチェーンとは、複数の金属製、プラスチック製又は木製の球体、楕円体、円柱体などを、金属製、プラスチック製又は木製のリンクで連結して形成されたチェーンである。なお、扁平筒状袋18cの可動カーテン高さ方向の長さを上記範囲に限定したのは、部屋の床面11が鉛直方向に湾曲していても、可動ウエイト34が扁平筒状袋18c内を可動カーテン18の高さ方向に移動して、カーテン本体18aの下縁又は接触帯部18bの基端縁をロア部材14に常に接触させるためである。また、可動カーテン18が、通常の合成繊維又は合成糸に導電性繊維又は導電性糸を所定の割合だけ織込んだ混合導電性織物等により形成されて柔軟性に富む場合には、比較的軽いウエイト32〜34を用いることができ、導電性繊維のみにより形成された純粋導電性織物や純粋導電性織物を片面、両面又は内部に貼り合わせたシート等により形成されて柔軟性に乏しい場合には、比較的重いウエイト32〜34を用いる必要がある。
【0021】
固定カーテン19の可動カーテン18に対向する内面には、固定カーテン19の水平方向の全長にわたって帯状のシート材36が導電性を有する接続部材(図示せず)により固着され、このシート材36の表面には導電性突起物37が立設される。具体的には、シート材36は、たて糸とよこ糸を織り上げて作られたて方向を長さ方向とする帯状の基布である。また導電性突起物37は、上記基布36のたて方向に複数本の導電性パイル糸を割り込ませて織り上げてパイル糸をカットすることにより基布36の表面に突出して形成される。接続部材は、基布36の裏面に導電性接着剤を塗布することにより形成された第1導電性接着剤層と、基布36に第1導電性接着剤層を介して接着された導電性金属箔と、この金属箔の裏面に導電性接着剤を塗布することにより形成された第2導電性接着剤層とにより構成される。これにより導電性突起物37の基端は上記接続部材を介して固定カーテン19に電気的に接続され、導電性突起物37の先端は展開時の可動カーテン18の外面に接触し固定カーテン19と可動カーテン18との間の隙間を閉塞するように構成される。更に展開した可動カーテン18の重合部の両側縁の隙間は第1及び第2面ファスナー41,42によりそれぞれ閉止可能に構成される(図5及び図7)。具体的には、可動カーテン18の一側縁の内面に沿って第1面ファスナー41の一片41aが接着され、展開時にこの一片41aに対向する可動カーテン18の外面に第1面ファスナー41の他片41bが接着される。また可動カーテン18の他側縁の外面に沿って第2面ファスナー42の一片42aが接着され、展開時にこの一片42aに対向する可動カーテン18の内面に第2面ファスナー42の他片42bが接着される。なお、ロア部材14又はアッパ部材13のいずれか一方又は双方は接地される。
【0022】
このように構成された電磁波シールド間仕切り構造では、可動カーテン18の一側縁がカーテンレール17の一端に位置しかつ可動カーテン18の他側縁がカーテンレール17の他端に位置するまで可動カーテン18を展開すると、カーテンレール17の重合長さ分だけ可動カーテン18の両側部が重合した後、この展開した可動カーテン18の重合部の両側縁を第1及び第2面ファスナー41,42によりそれぞれ閉止する。このとき可動ウエイト34が扁平筒状袋18c内を移動してカーテン本体18aの下縁又は接触帯部18bを床面11上のロア部材14に強制的に接触させるとともに、先端ウエイト33が接触帯部18bの先端縁を床面11上のロア部材14に強制的に接触させるので、ロア部材14と可動カーテン18との間に隙間は発生しない。また展開した可動カーテン18と固定カーテン19との間に発生する隙間は導電性突起物37により閉塞され、展開した可動カーテン18の重合部の両側縁の隙間は第1及び第2面ファスナー41,42によりそれぞれ閉止される。この結果、所定の空間12はアッパ部材13、ロア部材14、可動カーテン18及び固定カーテン19により上記所定の空間11の周囲から殆ど隙間なく仕切られるので、所定の空間11への電磁波の侵入や所定の空間11から電磁波の漏洩を抑制でき、上記所定の空間11を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を向上できる。一方、テンションウエイト32が可動カーテン18のカーテン本体18aの弛みの発生を阻止するので、可動カーテン18の見栄えを向上できる。またテンションウエイト32の存在により可動カーテン18の弛む部分や皺になる部分が少なくなるので、可動ウエイト34が扁平筒状袋18c内を移動して、カーテン本体18aの下縁又は接触帯部18bを床面上のロア部材14に効率良く接触させ、所定の空間12を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。更にアッパ部材13の周縁が固定カーテン19により覆われるので、所定の空間12外からの見栄えを向上できる。
【0023】
<第2の実施の形態>
図10は本発明の第2の実施の形態を示す。図10において図8と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、可動カーテン18の重合部において、内側の可動カーテン18の接触帯部18cがロア部材14に接触して所定の空間12の内方の床面11上に広がって設けられる。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された電磁波シールド間仕切り構造では、可動カーテンの接触帯部18cが所定の空間12の外方から内方に向かう部分に捩れが発生するけれども、可動ウエイト34及び先端ウエイト33により2重に可動カーテン18を床面11上のロア部材14に強制的に接触させるので、ロア部材14と可動カーテン18との間に隙間は発生しない。上記以外の動作は第1の実施の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0024】
<第3の実施の形態>
図11〜図22は本発明の第3の実施の形態を示す。
この実施の形態では、電磁波シールド間仕切り構造が、部屋の床面51と壁面52と天井59で囲まれた所定の空間53の上部に水平に設けられた導電性を有するアッパ部材54と、上記所定の空間53の床面51上に設けられた導電性を有するロア部材56と、上記所定の空間53の壁面52に設けられた導電性を有するサイド部材57と、サイド部材57の上縁一端からサイド部材57から離れかつアッパ部材54の周縁に沿うように天井59に固定された導電性を有する第1カーテンレール61と、サイド部材57の上縁他端からサイド部材57から離れかつアッパ部材54の周縁に沿うように天井59に固定された導電性を有する第2カーテンレール62と、第1カーテンレール61から垂下された導電性を有する第1可動カーテン71と、第2カーテンレール62から垂下された導電性を有する第2可動カーテン72と、上縁が第1及び第2カーテンレール61,62とともに部屋の天井59に固定された導電性を有する固定カーテン58とを備える(図11、図21及び図22)。
【0025】
天井59には、クッション性を有する導電性シート63、固定カーテン58の上縁及びアッパ部材54の周縁を介して第1及び第2カーテンレール61,62がタッピングねじ66により取付けられる(図11及び図12)。クッション性を有する導電性シート63は、金属により被覆された太さ0.1〜15d(デニール)の樹脂繊維を不織布化して厚さ0.5〜1mm程度に形成されたシートである。この導電性シート63は、第1及び第2カーテンレール61,62の平面視と同一形状に形成される(図13)。また固定カーテン58は、導電性繊維のみにより形成されたドレープ性を有する純粋導電性織物か、通常の合成繊維又は合成糸に導電性繊維又は導電性糸を所定の割合で織込んだドレープ性を有する混合導電性織物か、或いは上記純粋導電性織物又は混合導電性織物を片面、両面又は内部に貼り合わせたドレープ性を有するシート等により形成され、展開時の第1及び第2可動カーテン71,72の上部を覆うようにアッパ部材54の全周にわたって垂下される。固定カーテン58の高さは所定の空間53への入出者の出入りに支障をきたさないように設定される。またアッパ部材54は、導電性繊維のみにより形成された純粋導電性織物か、通常の合成繊維又は合成糸に導電性繊維又は導電性糸を所定の割合で織込んだ混合導電性織物か、或いはアルミ箔に布を貼り合わせたシート等により形成されたアッパ本体54aと、このアッパ本体54aの中央に形成された角孔54bを塞ぐとともに照明器具65の発する光を所定の空間53内に取り入れるための採光部54cとを有する。上記角孔54bは天井の照明器具65の位置及び大きさに合わせて形成され、採光部54cは金属製の網や導電性繊維製の網などにより略長方形状に形成される(図15)。更に、サイド部材57は、導電性繊維のみにより形成された純粋導電性織物か、通常の合成繊維又は合成糸に導電性繊維又は導電性糸を所定の割合で織込んだ混合導電性織物か、或いはアルミ箔に布を貼り合わせたシート等により形成される。なお、上記クッション性を有する導電性シート63は、第1及び第2カーテンレール61,62をタッピングねじ66により天井59に固定することにより圧縮されて、その両面が第1及び第2カーテンレール61,62の上面及び天井59の下面に沿って変形するので、導電性シート63、アッパ部材54、固定カーテン58、第1カーテンレール61及び第2カーテンレール62の密着性が向上して、これらの間に隙間が全く発生しないようになっている。
【0026】
一方、第1カーテンレール61の内部には、導電性を有する複数の第1ローラ61aが転動可能に収容され、第1可動カーテン71の上縁は所定の間隔をあけて上記複数の第1ローラ61aに導電性を有するフック64を介して取付けられる(図11及び図12)。また第2カーテンレール62の内部には、導電性を有する複数の第2ローラ62aが転動可能に収容され、第2可動カーテン72の上縁は所定の間隔をあけて上記複数の第2ローラ62aに導電性を有するフック64を介して取付けられる。第1及び第2可動カーテン71,72は、導電性繊維のみにより形成されたドレープ性を有する純粋導電性織物か、通常の合成繊維又は合成糸に導電性繊維又は導電性糸を所定の割合で織込んだドレープ性を有する混合導電性織物か、或いは上記純粋導電性織物又は混合導電性織物を片面、両面又は内部に貼り合わせたドレープ性を有するシート等により形成され、第1及び第2可動カーテン71,72の下縁は床面51に到達してロア部材56に接触するように垂下される。
【0027】
具体的には、第1可動カーテン71は、鉛直方向に延びる第1カーテン本体71aと、この第1カーテン本体71aの下縁に一体的に設けられロア部材56に接触して床面51上に広がる第1接触帯部71bとを有する(図11及び図12)。また第1カーテン本体71aの下縁から第1接触帯部71bの基端縁にかけて第1扁平筒状袋71cが形成される。この第1扁平筒状袋71cは第1可動カーテン71の高さ方向に所定の長さを有し、かつ第1可動カーテン71の全幅に延びて形成される。第1扁平筒状袋71cの第1可動カーテン高さ方向の長さは、第1カーテン本体71aの下縁側に3〜5cm、第1接触帯部71bの基端縁側に3〜5cm、合計6〜10cmであることが好ましい。一方、第2可動カーテン72は、鉛直方向に延びる第2カーテン本体72aと、この第2カーテン本体72aの下縁に一体的に設けられロア部材56に接触して床面51上に広がる第2接触帯部72bとを有する。また第2カーテン本体72aの下縁から第2接触帯部72bの基端縁にかけて第2扁平筒状袋72cが形成される。この第2扁平筒状袋72cは第2可動カーテン72の高さ方向に所定の長さを有し、かつ第2可動カーテン72の全幅に延びて形成される。第2扁平筒状袋72cの第2可動カーテン高さ方向の長さは、第2カーテン本体72aの下縁側に3〜5cm、第2接触帯部72bの基端縁側に3〜5cm、合計6〜10cmであることが好ましい。更に第1及び第2可動カーテン71,72は第1及び第2カーテンレール61,62に沿って水平方向にそれぞれ展開又は折畳まれ、かつ展開した状態で所定の空間53の上面と床面51との間の第1及び第2カーテンレール61,62下方の周囲面を覆うように構成される。なお、ロア部材56は導電性を有するシート、例えば導電性シート、導電性不織布、導電性カーペット等により形成される。
【0028】
上記第1扁平筒状袋71cには、第1可動カーテン71の全幅に延びる第1可動ウエイト71fが収容され、この第1扁平筒状袋71cの両端は第1可動ウエイト71fの収容後に閉止される(図11及び図12)。第1可動ウエイト71fは、第1扁平筒状袋71c内で第1可動カーテン71の高さ方向に移動可能であって、第1可動カーテン71の幅方向に移動不能に構成される。また第1接触帯部71cの先端縁には、第1可動カーテン71の全幅に延びる第1先端ウエイト71eが設けられ、第1扁平筒状袋部71cより上方の第1カーテン本体71a下部には、第1可動カーテン71の全幅に延びる第1テンションウエイト71dが設けられる。上記第1先端ウエイト71e及び第1テンションウエイト71dは第1可動カーテン71の高さ方向及び幅方向のいずれにも移動できないように構成される。一方、上記第2扁平筒状袋72cには、第2可動カーテン72の全幅に延びる第2可動ウエイト72fが収容され、この第2扁平筒状袋72cの両端は第2可動ウエイト72fの収容後に閉止される。第2可動ウエイト72fは、第2扁平筒状袋72c内で第2可動カーテン72の高さ方向に移動可能であって、第2可動カーテン72の幅方向に移動不能に構成される。また第2接触帯部72cの先端縁には、第2可動カーテン72の全幅に延びる第2先端ウエイト72eが設けられ、第2扁平筒状袋部72cより上方の第2カーテン本体72a下部には、第2可動カーテン72の全幅に延びる第2テンションウエイト72dが設けられる。上記第2先端ウエイト72e及び第2テンションウエイト72dは第2可動カーテン72の高さ方向及び幅方向のいずれにも移動できないように構成される。
【0029】
上記第1可動ウエイト71f、第1先端ウエイト71e、第1テンションウエイト71d、第2可動ウエイト72f、第2先端ウエイト72e及び第2テンションウエイト72dは、金属製、プラスチック製又は木製のチェーンにより形成される(図11及び図12)。この金属製、プラスチック製又は木製のチェーンとは、複数の金属製、プラスチック製又は木製の球体、楕円体、円柱体などを、金属製、プラスチック製又は木製のリンクで連結して形成されたチェーンである。なお、第1扁平筒状袋71cの第1可動カーテン高さ方向の長さを上記範囲に限定したのは、部屋の床面51が鉛直方向に湾曲していても、第1可動ウエイト71fが第1扁平筒状袋71c内を第1可動カーテン71の高さ方向に移動して、第1カーテン本体71aの下縁又は第1接触帯部71bの基端縁をロア部材56に常に接触させるためである。また第2扁平筒状袋72cの第2可動カーテン高さ方向の長さを上記範囲に限定したのは、部屋の床面51が鉛直方向に湾曲していても、第2可動ウエイト72fが第2扁平筒状袋72c内を第2可動カーテン72の高さ方向に移動して、第2カーテン本体72aの下縁又は第2接触帯部72bの基端縁をロア部材56に常に接触させるためである。更に、第1及び第2可動カーテン71,72が、通常の合成繊維又は合成糸に導電性繊維又は導電性糸を所定の割合だけ織込んだ混合導電性織物等により形成されて柔軟性に富む場合には、比較的軽いウエイト71d〜71f,72d〜72fを用いることができ、導電性繊維のみにより形成された純粋導電性織物や純粋導電性織物を片面、両面又は内部に貼り合わせたシート等により形成されて柔軟性に乏しい場合には、比較的重いウエイト71d〜71f,72d〜72fを用いる必要がある。
【0030】
サイド部材57の一側縁に対向する壁面52上部には、クッション性を有する第1導電性シート81、サイド部材57の一側縁、固定カーテン58の一側縁及び第1可動カーテン71の一側縁を介して第1アングル部材91がタッピングねじ69により固定される(図17)。サイド部材57の一側縁に対向する壁面52下部には、上記クッション性を有する第1導電性シート81、サイド部材57の一側縁及び第1可動カーテン71の一側縁を介して上記第1アングル部材91がタッピングねじ69により固定される(図18)。またサイド部材57の他側縁に対向する壁面52上部には、クッション性を有する第2導電性シート82、サイド部材57の他側縁、固定カーテン58の他側縁及び第2可動カーテン72の一側縁を介して第2アングル部材92がタッピングねじ69により固定される(図19)。サイド部材58の他側縁に対向する壁面52下部には、上記クッション性を有する第2導電性シート82、サイド部材57の他側縁及び第2可動カーテン72の一側縁を介して上記第2アングル部材92がタッピングねじ69により固定される(図20)。上記クッション性を有する第1導電性シート81の上部は固定カーテン58、サイド部材57及び第1可動カーテン71を壁面52に密着させる機能を有し、クッション性を有する第1導電性シート81の下部はサイド部材57及び第1可動カーテン71を壁面に密着させる機能を有する。また上記クッション性を有する第2導電性シート82の上部はサイド部材57、固定カーテン58及び第2可動カーテン72を壁面52に密着させる機能を有し、クッション性を有する第2導電性シート82の下部はサイド部材57及び第2可動カーテン72を壁面52に密着させる機能を有する。
【0031】
固定カーテン58の第1及び第2可動カーテン71,72に対向する内面には、固定カーテン58の水平方向の全長にわたって帯状のシート材67が導電性を有する接続部材(図示せず)により固着され、このシート材67の表面に導電性突起物68が立設される。上記シート材67、導電性突起物68及び接続部材は第1の実施の形態のシート材、導電性突起物及び接続部材と同一材料で形成される。これにより導電性突起物68の基端は上記接続部材を介して固定カーテン58に電気的に接続され、導電性突起物68の先端は展開時の第1及び第2可動カーテン71,72の外面に接触し固定カーテン58と第1及び第2可動カーテン71,72との間の隙間を閉塞するように構成される。更に展開した第1及び第2可動カーテン71,72の重合部の両側縁の隙間は第1及び第2面ファスナー101,102によりそれぞれ閉止可能に構成される(図14及び図16)。具体的には、第1可動カーテン71の他側縁の外面に沿って第1面ファスナー101の一片101aが接着され、展開時にこの一片101aに対向する第2可動カーテン72の内面に第1面ファスナー101の他片101bが接着される。また第2可動カーテン72の他側縁の内面に沿って第2面ファスナー102の一片102aが接着され、展開時にこの一片102aに対向する第1可動カーテン71の外面に第2面ファスナー102の他片102bが接着される。なお、ロア部材56又はアッパ部材54のいずれか一方又は双方は接地される。
【0032】
このように構成された電磁波シールド間仕切り構造では、第1可動カーテン71の他側縁が第1カーテンレール61の他端に位置しかつ第2可動カーテン72の他側縁が第2カーテンレール62の他端に位置するまで第1及び第2可動カーテン71,72を展開すると、第1及び第2カーテンレール61,62の重合長さ分だけ第1及び第2可動カーテン71,72の他側部が重合した後、この展開した第1及び第2可動カーテン71,72の重合部の両側縁を第1及び第2面ファスナー101,102によりそれぞれ閉止する。このとき第1可動ウエイト71fが第1扁平筒状袋71c内を移動して第1カーテン本体71aの下縁又は第1接触帯部71bを床面51上のロア部材56に強制的に接触させるとともに、第1先端ウエイト71eが第1接触帯部71bの先端縁を床面51上のロア部材56に強制的に接触させる。同時に第2可動ウエイト72fが第2扁平筒状袋72c内を移動して第2カーテン本体72aの下縁又は第2接触帯部72bを床面51上のロア部材56に強制的に接触させるとともに、第2先端ウエイト72eが第2接触帯部72bの先端縁を床面51上のロア部材56に強制的に接触させる。これによりロア部材14と第1及び第2可動カーテン71,72との間に隙間は発生しない。また展開した第1及び第2可動カーテン71,72と固定カーテン58との間に発生する隙間は導電性突起物68により閉塞され、展開した第1及び第2可動カーテン71,72の重合部の両側縁の隙間は第1及び第2面ファスナー101,102によりそれぞれ閉止される。この結果、所定の空間がアッパ部材54、ロア部材56、サイド部材57、第1可動カーテン71、第2可動カーテン72及び固定カーテン58により上記所定の空間53の周囲から殆ど隙間なく仕切られるので、所定の空間53への電磁波の侵入や所定の空間から電磁波の漏洩を抑制でき、上記所定の空間を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を向上できる。一方、第1テンションウエイト71dが第1可動カーテン71の第1カーテン本体71aの弛みの発生を阻止し、第2テンションウエイト72dが第2可動カーテン72の第2カーテン本体72aの弛みの発生を阻止するので、第1及び第2可動カーテン71,72の見栄えを向上できる。また第1及び第2テンションウエイト71d,72dの存在により第1及び第2可動カーテン71,72の弛む部分や皺になる部分が少なくなるので、第1及び第2可動ウエイト71f、72fが第1及び第2扁平筒状袋71c,72c内をそれぞれ移動して、第1及び第2カーテン本体71a,72aの下縁又は第1及び第2接触帯部71b,72bを床面上のロア部材56に効率良く接触させる。この結果、所定の空間53を仕切る間仕切り構造の電磁波シールド性能を更に向上できる。更にアッパ部材54の周縁が固定カーテン58により覆われるので、所定の空間53外からの見栄えを向上できる。
【0033】
<第4の実施の形態>
図23は本発明の第4の実施の形態を示す。図23において図3と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、第1の実施の形態の先端ウエイトが無く、接触帯部118bの可動カーテン118の高さ方向の長さが短く形成される。即ち、カーテン本体118aの下縁から接触帯部118bの全長にわたって扁平筒状袋118cが形成される。この扁平筒状袋118cは可動カーテン118の高さ方向に所定の長さを有し、かつ可動カーテン118の全幅にわたって形成される。これにより接触帯部118bの全てが扁平筒状袋118cの一部となり、接触帯部118bの可動カーテン118の高さ方向の長さは3〜5cmに形成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成された電磁波シールド間仕切り構造では、第1の実施の形態の先端ウエイトが無くても、可動ウエイト34によりある程度の電磁波シールド効果を発現できる。また可動カーテン118の接触帯部118bが短いので、可動カーテン118のロア部材14に接触する面積が少なくなり、可動カーテン118をスムーズに開閉できるとともに、可動カーテン118の汚損を低減できる。上記以外の動作は第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0034】
なお、上記第1の実施の形態では、天井から垂下された複数の吊りボルトの下端に、アッパ部材の周縁に沿うようにフレームを取付け、このフレームの下面に、クッション性を有する導電性シート、固定カーテンの上縁及びアッパ部材の周縁を介してカーテンレールを取付けたが、天井が低い場合には、天井に、クッション性を有する導電性シート、固定カーテンの上縁及びアッパ部材の周縁を介してカーテンレールを直接取付けてもよい。
また、上記第3の実施の形態では、天井に、クッション性を有する導電性シート、固定カーテンの上縁及びアッパ部材の周縁を介して第1及び第2カーテンレールを直接取付けたが、天井が高い場合には、天井から垂下された複数の吊りボルトの下端に、サイド部材の上縁から離れたアッパ部材の周縁に沿うようにフレームを取付け、このフレームの下面に、クッション性を有する導電性シート、固定カーテンの上縁及びアッパ部材の周縁を介して第1及び第2カーテンレールを取付けてもよい。
更に、上記第3の実施の形態では、壁面として平坦な1面からなる壁面を挙げたが、部屋のコーナ部のように直角に接続された2面或いは所定の角度で接続された3面以上からなる壁面であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明第1実施形態の電磁波シールド間仕切り構造を示す図5のA−A線断面図である。
【図2】図5のB−B線断面図である。
【図3】(a)は可動カーテンのフックをカーテンレールのローラに係止する直前の状態を示す断面図であり、(b)は可動カーテンのフックをカーテンレールのローラに係止した状態を示す断面図である。
【図4】図8のC−C線断面図である。
【図5】図8のD−D線断面図である。
【図6】図8のE−E線断面図である。
【図7】図8のF−F線断面図である。
【図8】図5のG−G線断面図である。
【図9】(a)は可動カーテンの一部を折畳んで所定の空間の一部を開放した状態を示す斜視図であり、(b)は可動カーテンの全てを展開して所定の空間を閉止した状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態を示す図8に対応する断面図である。
【図11】本発明第3実施形態の電磁波シールド間仕切り構造を示す図14のH−H線断面図である。
【図12】図14のI−I線断面図である。
【図13】図21のJ−J線断面図である。
【図14】図21のK−K線断面図である。
【図15】図21のL−L線断面図である。
【図16】図21のM−M線断面図である。
【図17】図14のN部拡大断面図である。
【図18】図16のP部拡大断面図である。
【図19】図14のQ部拡大断面図である。
【図20】図16のR部拡大断面図である。
【図21】図14のS−S線断面図である。
【図22】(a)は可動カーテンの一部を折畳んで所定の空間の一部を開放した状態を示す斜視図であり、(b)は可動カーテンの全てを展開して所定の空間を閉止した状態を示す斜視図である。
【図23】本発明の第4の実施の形態を示す図3に対応する断面図であり、(a)は可動カーテンのフックをカーテンレールのローラに係止する直前の状態を示す断面図であり、(b)は可動カーテンのフックをカーテンレールのローラに係止した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0036】
11,51 床面
12,53 所定の空間
13,54 アッパ部材
14,56 ロア部材
16,59 天井
17,61,62 カーテンレール
18,71,72,118 可動カーテン
18a,71a,72a,118a カーテン本体
18b,71b,72b,118b 接触帯部
18c,71c,72c,118c 扁平筒状袋
19,59 固定カーテン
21 吊りボルト
23 フレーム
27,63 導電性シート
29,61a,62a ローラ
32,71d,72d テンションウエイト
33,71e,72e 先端ウエイト
34,71f,72f 可動ウエイト
36,67 シート材
37,68 導電性突起物
41,42,101,102 面ファスナー
52 壁面
57 サイド部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋の床面(11)と天井(16)との間の所定の空間(12)の上部に設けられた導電性を有するアッパ部材(13)と、前記所定の空間(12)の床面(11)上に設けられた導電性を有するロア部材(14)と、前記アッパ部材(13)の周縁に沿うように前記天井(16)に固定され内部に導電性を有する複数のローラ(29)が転動可能に収容されかつ両端部が所定の長さだけ重合するように構成された導電性を有するカーテンレール(17)と、上縁が所定の間隔をあけて前記複数のローラ(29)に取付けられ下縁が前記床面(11)に到達して前記ロア部材(14)に接触するように垂下され前記カーテンレール(17)に沿って水平方向に展開又は折畳むように構成されかつ展開した状態で前記所定の空間(12)の上面と床面(11)との間の周囲面を覆う導電性を有する可動カーテン(18,118)と、上縁が前記カーテンレール(17)とともに前記部屋の天井(16)に固定され前記展開した可動カーテン(18,118)の上部を覆うように垂下された導電性を有する固定カーテン(19)とを備えた電磁波シールド間仕切り構造において、
前記可動カーテン(18,118)が、鉛直方向に延びるカーテン本体(18a,118a)と、このカーテン本体(18a,118a)の下縁に一体的に設けられ前記ロア部材(14)に接触して前記床面(11)上に広がる接触帯部(18b,118b)とを有し、
前記カーテン本体(18a,118a)の下縁から前記接触帯部(18b,118b)にかけて前記可動カーテン(18,118)の高さ方向に所定の長さを有しかつ前記可動カーテン(18,118)の全幅にわたって扁平筒状袋(18c,118c)が形成され、
前記扁平筒状袋(18c,118c)内で前記可動カーテン(18,118)の高さ方向に移動可能な可動ウエイト(34)が前記扁平筒状袋(18c,118c)に前記可動カーテン(18,118)の全幅に延びて収容された
ことを特徴とする電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項2】
扁平筒状袋(18c)がカーテン本体(18a)の下縁から接触帯部(18b)の基端縁にかけて形成され、前記接触帯部(18b)の先端縁に可動カーテン(18)の全幅に延びる先端ウエイト(33)が設けられた請求項1記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項3】
可動カーテン(18,118)の扁平筒状袋(18c,118c)より上方のカーテン本体(18a,118a)下部に前記可動カーテン(18,118)の全幅に延びるテンションウエイト(32)が設けられた請求項1記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項4】
固定カーテン(19)の可動カーテン(18,118)に対向する内面にシート材(36)が導電性を有する接続部材により固着され、導電性繊維を前記シート材(36)に織り込むことにより形成された導電性突起物(37)が前記シート材(36)の表面に立設され、前記導電性突起物(37)の先端が前記展開された可動カーテン(18,118)に接触するように構成された請求項1記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項5】
天井に、クッション性を有する導電性シート、アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を介してカーテンレールが取付けられた請求項1記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項6】
天井(16)から垂下された複数の吊りボルト(21)の下端に、アッパ部材(13)の周縁に沿うようにフレーム(23)が取付けられ、
前記フレーム(23)の下面に、クッション性を有する導電性シート(27)、前記アッパ部材(13)の周縁及び固定カーテン(19)の上縁を介してカーテンレール(17)が取付けられた請求項1記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項7】
展開した可動カーテン(18,118)の重合部の両側縁の隙間が面ファスナー(41,42)によりそれぞれ閉止可能に構成された請求項1記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項8】
部屋の床面(51)と壁面(52)と天井(59)で囲まれた所定の空間(53)の上部に設けられた導電性を有するアッパ部材(54)と、前記所定の空間(53)の床面(51)上に設けられた導電性を有するロア部材(56)と、前記所定の空間(53)の壁面(52)に設けられた導電性を有するサイド部材(57)と、前記サイド部材(57)の上縁一端から前記サイド部材(57)から離れかつ前記アッパ部材(54)の周縁に沿うように前記天井(59)に固定され内部に導電性を有する複数の第1ローラ(61a)が転動可能に収容された導電性を有する第1カーテンレール(61)と、前記サイド部材(57)の上縁他端から前記サイド部材(57)から離れかつ前記アッパ部材(54)の周縁に沿うように前記部屋の天井(59)に固定され内部に導電性を有する複数の第2ローラ(62a)が転動可能に収容され更に前記第1カーテンレール(61)と所定の長さだけ重合するように構成された導電性を有する第2カーテンレール(62)と、上縁が所定の間隔をあけて前記複数の第1ローラ(61a)に取付けられ下縁が前記床面(51)に到達して前記ロア部材(56)に接触するように垂下され前記第1カーテンレール(61)に沿って水平方向に展開又は折畳むように構成されかつ展開した状態で前記所定の空間(53)の上面と床面(51)との間の前記第1カーテンレール(61)下方の周囲面を覆う導電性を有する第1可動カーテン(71)と、上縁が所定の間隔をあけて前記複数の第2ローラ(62a)に取付けられ下縁が前記床面(51)に到達して前記ロア部材(56)に接触するように垂下され前記第2カーテンレール(62)に沿って水平方向に展開又は折畳むように構成されかつ展開した状態で前記所定の空間(53)の上面と床面(51)との間の前記第2カーテンレール(62)下方の周囲面を覆う導電性を有する第2可動カーテン(72)と、上縁が前記第1及び第2カーテンレール(61,62)とともに前記部屋の天井(59)に固定され前記展開した第1及び第2可動カーテン(71,72)の上部を覆うように垂下された導電性を有する固定カーテン(58)とを備えた電磁波シールド間仕切り構造であって、
前記第1可動カーテン(71)が、鉛直方向に延びる第1カーテン本体(71a)と、この第1カーテン本体(71a)の下縁に一体的に設けられ前記ロア部材(14)に接触して前記床面(11)上に広がる第1接触帯部(71b)とを有し、
前記第1カーテン本体(71a)の下縁から前記第1接触帯部(71b)にかけて前記第1可動カーテン(71)の高さ方向に所定の長さを有しかつ前記第1可動カーテン(71)の全幅にわたって第1扁平筒状袋(71c)が形成され、
前記第1扁平筒状袋(71c)内で前記第1可動カーテン(71)の高さ方向に移動可能な第1可動ウエイト(71f)が前記第1扁平筒状袋(71c)に前記第1可動カーテン(71)の全幅に延びて収容され、
前記第2可動カーテン(72)が、鉛直方向に延びる第2カーテン本体(72a)と、この第2カーテン本体(72a)の下縁に一体的に設けられ前記ロア部材(14)に接触して前記床面(11)上に広がる第2接触帯部(72b)とを有し、
前記第2カーテン本体(72a)の下縁から前記第2接触帯部(72b)にかけて前記第2可動カーテン(72)の高さ方向に所定の長さを有しかつ前記第2可動カーテン(72)の全幅にわたって第2扁平筒状袋(72c)が形成され、
前記第2扁平筒状袋(72c)内で前記第2可動カーテン(72)の高さ方向に移動可能な第2可動ウエイト(72f)が前記第2扁平筒状袋(72c)に前記第2可動カーテン(72)の全幅に延びて収容された
ことを特徴とする電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項9】
第1扁平筒状袋(71c)が第1カーテン本体(71a)の下縁から第1接触帯部(71b)の基端縁にかけて形成され、前記第1接触帯部(71b)の先端縁に第1可動カーテン(71)の全幅に延びる第1先端ウエイト(71e)が設けられ、第2扁平筒状袋(72c)が第2カーテン本体(72a)の下縁から第2接触帯部(72b)の基端縁にかけて形成され、前記第2接触帯部(72b)の先端縁に第2可動カーテン(72)の全幅に延びる第2先端ウエイト(72e)が設けられた請求項8記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項10】
第1可動カーテン(71)の第1扁平筒状袋(71c)より上方の第1カーテン本体(71a)下部に前記第1可動カーテン(71)の全幅に延びる第1テンションウエイト(71d)が設けられ、第2可動カーテン(72)の第2扁平筒状袋(72c)より上方の第2カーテン本体(72a)下部に前記第2可動カーテン(72)の全幅に延びる第2テンションウエイト(72d)が設けられた請求項8記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項11】
固定カーテン(58)の第1及び第2可動カーテン(71,72)に対向する内面にシート材(67)が導電性を有する接続部材により固着され、導電性繊維を前記シート材(67)に織り込むことにより形成された導電性突起物(68)が前記シート材(67)の表面に立設され、前記導電性突起物(68)の先端が前記展開された第1及び第2可動カーテン(71,72)にそれぞれ接触するように構成された請求項8記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項12】
天井(59)に、クッション性を有する導電性シート(63)、アッパ部材(54)の周縁及び固定カーテン(58)の上縁を介して第1及び第2カーテンレール(61,62)がそれぞれ取付けられた請求項8記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項13】
天井から垂下された複数の吊りボルトの下端に、アッパ部材の周縁に沿うようにフレームが取付けられ、
前記フレームの下面に、クッション性を有する導電性シート、前記アッパ部材の周縁及び固定カーテンの上縁を介して第1及び第2カーテンレールがそれぞれ取付けられた請求項8記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項14】
展開した第1及び第2可動カーテン(71,72)の重合部の両側縁の隙間が面ファスナー(101,102)によりそれぞれ閉止可能に構成された請求項8記載の電磁波シールド間仕切り構造。
【請求項15】
請求項1ないし7いずれか1項に記載の電磁波シールド間仕切り構造に用いられる可動カーテン。
【請求項16】
請求項1ないし7いずれか1項に記載の電磁波シールド間仕切り構造に用いられる固定カーテン。
【請求項17】
請求項8ないし14いずれか1項に記載の電磁波シールド間仕切り構造に用いられる第1及び第2可動カーテン。
【請求項18】
請求項8ないし14いずれか1項に記載の電磁波シールド間仕切り構造に用いられる固定カーテンからなるカーテン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2006−118260(P2006−118260A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−308389(P2004−308389)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【出願人】(591092925)株式会社クマヒラ (6)
【出願人】(390001339)光洋産業株式会社 (46)
【Fターム(参考)】