説明

露出天蓋巾を一定とし合梁表面排水を良くした防音路面排水側溝

【課題】 排水側溝巾が変わっても道路露出表面巾を一定とし本体と蓋の騒音を無くして経済的に構成する事を課題とする。
【解決手段】
一方の側壁を垂直で対側壁を厚く屈曲側壁側溝巾の変化も土中埋設で調整出来る様にし流量断面を同じくして蓋の巾を最小限とし道路露出部は側溝巾に関係無く一定とし製品全体の耐力合梁も製品の中央とし排水を良くし且つ土圧応力に強靱とし蓋架かりも楔状として騒音も防止出来る様にならしめる手段とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート排水側溝を最も経済的断面構成とし本体と蓋で楔状に食い込みとし騒音を無くした製品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンクリート排水側溝で経済的に構成された製品で、蓋の騒音までも考えた製品には次の様な製品が有った。
(1)落ちふた式U形側溝
(2)可変排水側溝
【特許文献1】特許第2863151号(側溝蓋及び側溝構造)
【特許文献2】特許第3311995号(側溝構造、これに用いられる側溝蓋及びその製造方法並びにそのために用いられる型枠)
【特許文献3】特開2001−164641(コンクリート側溝における騒音防止構造)
【特許文献4】特開2001−193141 (防音防止蓋構造)
【特許文献5】特開 2003−155774号(水路巾に関係無く製品露出天端巾及び嵌設蓋を同一とした排水側溝とその構築方法)しかし上記製品とこれらの製品には次の様な課題と欠点があった。
【0003】
(1)、(2)の製品では、通常一般的に使用されている製品であるが、その本体と蓋の複雑な寸法に課題の余地は有った。
【0004】
「特許文献1」の製品では、騒音防止のための本体と蓋の構造である。蓋が横にズレた時に有効厚さに問題が生じ又製品の水路巾が大きくなると型枠の狂いが生れるのが早く品質管理上で型枠の維持管理の課題が有った。又、製品全体の経済性は考慮されていない。
【0005】
「特許文献2」の製品ては、構造が複雑でコンクリート製品では、製造と管理が無理である。又、「特許文献1」同様に製品全体の経済性は考慮されていない。
【0006】
「特許文献3」の製品では、簡単な従来方式であり、維持管理に蓋を外し再び嵌設する時にゴムが脱落したり、劣化対応に課題が有った。又、「特許文献1」同様に製品全体の経済性は考慮されていない。
【0007】
「特許文献4」の製品では、最も理想的であるが、主鉄筋の配置に苦慮するものと思われ、又、「特許文献1」同様に製品全体の経済性は考慮されていない。
【0008】
「特許文献5」の製品は、本特許発明者が発明をした製品であるが、長い間の試作試験の結果、どうしても天端を狭くして水路の天端を解放する事は、輪荷重のT−25tonを乗せる場合は排水側溝本体の付け根にヒビワレの恐れの課題が残り、一方の側壁を垂直にする事と、耐力合梁を設けて輪荷重がT−25tonを乗せても安心出来る事と耐力合梁で側壁の広がりを止める事で防音蓋の45〜50°の傾斜を設けられる事にしたものである。
【0009】
そこで、この出願発明者達は、従来のプレキャスト製品の製造と豊富な体験実績から、「特開2003−155774号」を試作試験、テストの結果、次の課題を見いだした結果、この製品の出願発明の課題を次の様にしたものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
(1)製品のトータルコストで従来の製品より安価に完成したい課題とする。
(2)施工に違和感無く路面や敷地内に露出する部分は水路内断面巾に関係無く一定巾で露出させる様な製品とし、道路巾を広く見せる課題(単価の安いアスファルト舗装面)とする。
(3)蓋の嵌設部分の断面巾は維持管理で人間が作業出来る巾とし、輪荷重がT−25ton製品でも容易に持ち上げ可能質量の蓋の範囲とする。
(4)落ちふた式U形側溝製品規格では300mm製品(内断面巾)を基準とし、可変排水側溝でも通常呼び名300mm製品を基準とする。
(5)製品には、中央耐力合梁製品とし蓋の嵌設枚数を少なくし、この耐力合梁で土圧応力に強靱とする。
(6)中央耐力合梁製品で製品本体を強靱とし、側壁の外広がりを防止し、楔状蓋構成で騒音防止効果も出来る課題とする。 加えて、技術の延長で他の水路製品にも応用出来る事をも考慮し本発明の解決手段を次ぎの様にしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)水路巾300mmを標準とし一方の側壁を垂直とし、対側壁を人間が作業出来る巾に(200mm〜250mm)にし、屈曲させ広がり分を地下に流量断面を埋設する手段とし、
製品が大きく成っても地上露出巾も一定なる手段とする。
(2)施工製品巾が大きく成っても地下に埋設され露出施工放線を一定とし違和感の無いものとし、道路巾を広く見せる手段とする。
(3)蓋の断面が.小さく一定で最小断面なので維持管理容易な手段とする。
(4)中央合梁の更なる中央に化粧凹凸模様排水溝を設ける手段とする。
(5)中央合梁で側壁が土圧応力の強靱な事を利用し、側壁の外開きを押さえ蓋の防音効果の支台構成手段とする。
(6)この製品構成技術を他の製品(大型フリューム、排水フリューム)にも応用出来る手段とする。
【発明の効果】
【0012】
(1)水路巾300mmを標準とし一方の側壁を垂直とし、対側壁を人間が作業出来る巾に(200mm〜250mm)にし、屈曲させ広がり分を地下に埋設、流量断面を同じくして、使用出来るので蓋の輪郭寸法も一定で軽量化され経済的にする。道路側の製品天端側壁厚さを15mm〜20mm厚くする事により、輪荷重等の外圧によるヒビ割れ、摩耗に強靱となる。
(2)施工製品巾が大きく成っても地下に埋設され露出施工放線を一定とし違和感無いもので、道路巾を広く見せられ道路の巾も有効利用が出来る。
(3)蓋の断面が、小さく一定で最小断面なので維持管理も容易である。
(4)中央合梁の更なる中央に化粧凹凸模様排水溝を設けてあるので、この上を走行する人に水の跳ね上げも無く違和感も無い。
(5)中央合梁で側壁が土圧応力強靱の事を利用し、側壁の外開きを押さえ、蓋の防音効果の楔状形状(輪加重が架かった時本体に食い込み)とする事が出来るので快適である。
(6)この製品構成技術は他の製品(大型フリューム、排水フリューム)にも応用出来るので経済効果が大きいものである。
この発明の実施するための最良の形態と実施例を下記に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(1)製品の流量断面(根堀り外輪廓寸法)を同じくして蓋を出来るだけ断面を小さく、軽量に、コストも安価にする事が望ましい。
(2)道路露出断面を最小限とし、必要断面は地下に(見えない部分)埋設し、水路が途中で巾が大きく成っても露出放線が一定である事が望ましく、又一方の道路側の側壁天端厚さを対側壁より厚くする事が望ましい。
(3)土圧で側壁にヒビが生じない事が望ましく、製品中央耐力合梁とする事も望ましく、 蓋の数も両端の2枚にする事が望ましく合梁の化粧模様の凹凸溝で排水効果が生ずる事が望ましい。
(4)道路排水側溝は防音効果のある構成が望ましい。
【0014】
次に、この発明を実施例により説明するが、この発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、落蓋排水側溝の一部嵌設蓋を示した本体斜視図であり、図2は可変排水側溝でインバートコンクリートを打設し一部嵌設蓋を示した本体斜視図であり、図3は本発明の製品を使用した状態の道路断面概要図であり、Aは落蓋排水側溝を、Bは可変排水側溝を、Cは蓋を、Dは歩車道境界ブロックを、Eは境界塀ブロックを、Fはアスファルト舗装面を、1は外面垂直側壁を、2は蓋架支台を、3は屈曲側壁を、4は合梁の中央排水孔を、5は化粧模様の凹部溝を、6は中央耐力合梁を、7はインバートコンクリートを、aは水路内断面最小巾を、bは屈曲巾(水路巾が大きく成って広げる巾)を、cは垂直側壁の厚さを、dは対側壁の厚さを、8は基礎コンクリートをそれぞれ示す。
【0015】
本発明は、道路排水側溝に於いて落蓋排水側溝A、又はインバートコンクリート7、を施工敷設後に打設して可変排水側溝B、において一方を外面垂直側壁1、として蓋架支台2、を設けこれを基本とし水路内断面最小巾a、(200mm〜250mm)を確保し、対側壁を屈曲巾b、(水路巾が大きいとここを変化させる)に構成蓋架支台2、を設けて構成する、天端側壁厚さd.を対側壁より15mm〜20mmを厚くし、蓋架支台2、に内面傾斜(45°〜50°)設けた屈曲側壁3、として構成、水路全長L、の長さの中央に排水孔4、を有し化粧模様の凹部溝5、を連動し排水効果を高める耐力合梁6、をL/2の長さで設け嵌設される、化粧模様蓋C、を両サイドにL/4の長さで設け水路巾が広く成ったとしても屈曲巾b、を広くし露出天端巾を一定とした製品とし中央耐力合梁6、で凹凸化粧模様の凹部溝5、で表面排水を良くし歩行者が雨降りでも靴の「跳ね上がり水」がかからぬ様にし、且つ楔状本体と蓋で輪荷重がかかった時に食い込んで本体と蓋より音が出ない様にして成る騒音防止とした路面排水側溝。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】は落蓋排水側溝の嵌設蓋を示した本体斜視図。
【図2】は可変排水側溝でインバートコンクリートを打設し嵌設蓋を示した本体斜視図。
【図3】は本発明の製品を使用した状態の道路断面概要図。
【符号の説明】
【0017】
A 落蓋排水側溝
B 可変排水側溝
C 蓋
D 歩車道境界ブロック
E 境界塀ブロック
F アスファルト舗装面
a 水路内断面最小巾
b 屈曲巾(水路巾が大きく成って広げる巾)
c 垂直壁の天端厚さ(民地側)
d 道路側側壁天端巾
1 外面垂直側壁
2 蓋架支台
3 屈曲側壁
4 合梁の中央排水孔
5 化粧模様の凹部溝
6 中央耐力合梁
7 インバートコンクリート
8 基礎コンクリート











【特許請求の範囲】
【請求項1】
落蓋排水側溝A.又はインバートコンクリートを打設して可変排水側溝において一方を外面垂直側壁として蓋架支台を設け、これを基本とし水路内断面最小巾を200mm〜250mm確保し対側壁を屈曲巾とし、天端側壁厚さを対側壁より、15mm〜20mm厚くし、構成蓋架支台は楔状に内面傾斜させた屈曲側壁として構成、水路全長の長さの中央に排水孔を有し化粧模様の凹部溝を連動し排水効果を高める耐力合梁としてL/2の長さで設け嵌設される化粧模様蓋を両サイドにL/4の長さで設け、水路巾が広く成ったとしても屈曲巾を広くし露出天端巾を一定とする中央耐力合梁は凹凸化粧模様の凹部溝で表面排水を良くし且つ防音とした路面排水側溝。










































【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−247316(P2007−247316A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−74237(P2006−74237)
【出願日】平成18年3月17日(2006.3.17)
【出願人】(391006588)東北石材ブロック株式会社 (4)
【Fターム(参考)】