説明

静電チャック及びこれを用いた処理装置

【課題】直流電源を必要としない簡単な構成で基板等の被処理物を吸着することができる静電チャックを提供すること。
【解決手段】バイアス電極41と、バイアス電極に対向配置され被処理物を吸着するための負極44及び正極45と、一方の端子がバイアス電極に接続され他方の端子がアース接続される高周波電源59と、アノード端子46aが負極に接続される第1のダイオード46と、一方の端子が第1のダイオードのカソード端子46bに接続され他方の端子がアース接続される第1の可変コンデンサ47と、アノード端子48aが正極に接続される第2のダイオード48と、一方の端子が上記第2のダイオードのカソード端子48bに接続され他方の端子がアース接続される第2の可変コンデンサ49とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体の集積回路や液晶表示装置の製造プロセスにおいて用いられる基板等の被処理物を保持するために用いられる静電チャック及びこれを用いた処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の集積回路や液晶表示装置等の製造プロセスでは、静電力を利用して基板等の被処理物を所定位置に固定する静電チャックが使用されることがある(例えば、特許文献1参照。)。この静電チャックは、被処理物に対して高周波電圧をかけるバイアス電極と、バイアス電極に設けられ、双極電極を外界から絶縁する絶縁部材と、絶縁部材の内部の、バイアス電極から所定の距離を空けた位置に埋め込まれた、正極と負極から構成される双極電極とを具備している。
【0003】
双極電極の正極と負極にそれぞれ正電圧と負電圧をかけると、両極から発生する電場により被処理物に静電誘導が生じ、静電チャックと被処理物の間に吸引力が発生する。これにより、電圧をかけている最中は、被処理物が静電チャックに吸着される。
【特許文献1】特公平5−87177号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の静電チャックには、双極電極に直流電圧をかけるための直流電源が必要であったため、装置構成が複雑化したり、大型化したりしていた。
【0005】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、直流電源を必要としない簡単な構成で基板等の被処理物を吸着することができる静電チャック及びこれを用いた処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の静電チャック及びこれを用いた処理装置は次のように構成されている。
【0007】
(1)バイアス電極と、上記バイアス電極に対向配置され、被処理物を吸着するための第1の電極及び第2の電極と、2つの端子を有し、一方の端子が上記バイアス電極に接続され、他方の端子がアース接続される高周波電源と、第1のアノード端子と第1のカソード端子を有し、上記第1のアノード端子が上記第1の電極に接続される第1の整流手段と、2つの端子を有し、一方の端子が上記第1の整流端子の第1のカソード端子に接続され、他方の端子がアース接続される第1のコンデンサと、第2のアノード端子と第2のカソード端子を有し、上記第2のアノード端子が上記第2の電極に接続される第2の整流手段と、2つの端子を有し、一方の端子が上記第2の整流手段の第2のカソード端子に接続され、他方の端子がアース接続される第2のコンデンサとを具備することを特徴とする。
【0008】
(2)(1)に記載された静電チャックであって、上記第1の整流手段と第2の整流手段はダイオードであることを特徴とする。
【0009】
(3)(1)に記載された静電チャックであって、上記第1のコンデンサと第2のコンデンサは可変コンデンサであることを特徴とする。
【0010】
(4)(1)に記載された静電チャックであって、上記第1のコンデンサと第2のコンデンサに蓄えられた電荷を放電するための放電手段をさらに具備していることを特徴とする。
【0011】
(5)(1)に記載された静電チャックであって、上記バイアス電極に設けられ、上記第1の電極と第2の電極を覆う絶縁部材をさらに具備していることを特徴とする。
【0012】
(6)チャンバと、上記チャンバ内にガスを導入する導入口と、上記チャンバ内のガスをプラズマ化するプラズマ手段と、上記チャンバ内に設けられ、被処理物を保持する静電チャックとを具備し、上記静電チャックは、バイアス電極と、上記バイアス電極に対向配置され、被処理物を吸着保持するための第1の電極及び第2の電極と、2つの端子を有し、一方の端子が上記バイアス電極に接続され、他方の端子がアース接続される高周波電源と、第1のアノード端子と第1のカソード端子を有し、上記第1のアノード端子が上記第1の電極に接続される第1の整流手段と、2つの端子を有し、一方の端子が上記第1の整流端子の第1のカソード端子に接続され、他方の端子がアース接続される第1のコンデンサと、第2のアノード端子と第2のカソード端子を有し、上記第2のアノード端子が上記第2の電極に接続される第2の整流手段と、2つの端子を有し、一方の端子が上記第2の整流手段の第2のカソード端子に接続され、他方の端子がアース接続される第2のコンデンサとを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、直流電源を必要としない簡単な構成で基板等の被処理物を吸着することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施の形態に係るプラズマCVD装置を示す構成図である。
【0016】
図1に示すように、このプラズマCVD装置は、反応室となるチャンバ1を有している。チャンバ1の側壁には、チャンバ1内に処理ガスを導入するための導入口2と、チャンバ1内の未反応の処理ガスや生成ガス等を排気するための排気口3が形成されている。
【0017】
また、チャンバ1の内部には、被処理物Wを保持するための静電チャック4が設けられ、静電チャック4に保持された被処理物Wと対向する位置には、チャンバ1内の処理ガスに高周波電圧をかけるための対向電極5(プラズマ手段)が設けられている。
【0018】
図2は同実施の形態に係る静電チャック4を示す構成図、図3は同実施の形態に係る双極電極43を示す平面図、図4は同実施の形態に係る静電チャック4の等価回路を示す回路図である。
【0019】
図2に示すように、この静電チャック4は、被処理物Wを介してチャンバ1内の処理ガスに高周波電圧Vをかけるバイアス電極41と、バイアス電極41の上面に設けられ、双極電極43(後述する)を外界から絶縁する絶縁部材42と、絶縁部材42の内部の、バイアス電極41の上面から所定間隔を空けた位置に埋め込まれる双極電極43とから構成される。
【0020】
バイアス電極41は円板状をしており、その所定位置には高周波電圧Vをかけるための高周波電源59が接続されている。バイアス電極41の材料としては、銅やアルミ等の金属が用いられる。
【0021】
絶縁部材42は、平面視でバイアス電極41と略同じ形状をしており、その上面には被処理物Wを吸着する平坦な吸着面42aが形成されている。絶縁部材42の材料としては、ポリイミド等が用いられる。
【0022】
図3に示すように、この双極電極43は負極44(第1の電極)と正極45(第2の電極)から構成されている。これにより、負極44と正極45はそれぞれ、図4に示すように、バイアス電極41と共に第1のコンデンサ50aと第2のコンデンサ50bを構成している。なお、負極44と正極45の材料としては、銅やアルミ等の金属が用いられる。
【0023】
負極44の所定位置には、負極44側から順に、第1のダイオード46(第1の整流手段)、第1の可変コンデンサ47、アース60が接続されている。ここで重要なのは、第1のダイオード46の順方向を負極44側からアース60側に向けていることである。換言すれば、負極44は第1のダイオード46のアノード端子46aに接続され、第1の可変コンデンサ47は第1のダイオード46のカソード端子46bに接続されている。
【0024】
このため、第1のダイオード46は、第1のコンデンサ50a側がアース60側より高電位であるとき通電状態となり、アース60側が第1のコンデンサ50a側より高電位であるとき遮断状態となる。なお、第1の可変コンデンサ47は、放電用の短絡スイッチ47a(放電手段)を備えている。
【0025】
正極45の所定位置には、正極45側から順に、第2のダイオード48(第2の整流手段)、第2の可変コンデンサ49、アース60が接続されている。ここで重要なのは、第2のダイオード48の順方向をアース60側から正極45側に向けていることである。換言すれば、正極45は第2のダイオード48のカソード端子48bに接続され、第2の可変コンデンサ49は第2のダイオード48のアノード端子48aに接続されている。
【0026】
このため、第2のダイオード48は、第2のコンデンサ50b側がアース60側より低電位であるとき通電状態となり、アース60側が第2のコンデンサ50b側より低電位であるとき遮断状態となる。なお、第2の可変コンデンサ49は、放電用の短絡スイッチ49a(放電手段)を備えている。
【0027】
次に、図5を参照しながら静電チャック4の動作について説明する。
【0028】
図5は同実施の形態に係る静電チャック4の第1、第2のコンデンサ50a、50bが帯電する過程を説明する説明図である。
【0029】
図5(a)に示すように、高周波電源59から高周波電圧Vを発生させると、高周波電圧が正の値となる第1の領域R1では、第1のコンデンサ50a側がアース60側より高電位となっているので、第1のダイオード46が通電状態となり、図5(b)に示すように、第1のコンデンサ50aと第1の可変コンデンサ47に所定量の電荷が帯電する(ステップS1)。
【0030】
このとき、第2のコンデンサ50b側はアース60側より高電位となっているので、第2のダイオード48が遮断状態となり、第2のコンデンサ50bや第2の可変コンデンサ49が帯電することはない。
【0031】
高周波電圧Vが負の値となる第2の領域R2では、第2のコンデンサ50b側がアース60側より低電位となっているので、第2のコンデンサ50bが通常状態となり、図5(c)に示すように、第2のコンデンサ50bと第2の可変コンデンサ49に所定量の電荷が帯電する(ステップS2)。
【0032】
このとき、第1のコンデンサ50a側はアース60側より低電位となっているので、第1のダイオード46が遮断状態となり、第1のコンデンサ50aや第1の可変コンデンサ47が更に帯電することはない。すなわち、上記ステップS1で充電された第1のコンデンサ50aや第1の可変コンデンサ47の帯電量が維持される。
【0033】
高周波電圧Vの値が正の値となる第3の領域では、第1のコンデンサ50a側がアース60側より高電位となっているので、第1のダイオード46が再び通電状態となり、図5(d)に示すように、第1のコンデンサ50aと第1の可変コンデンサ47に更に所定量の電荷が帯電する(ステップS3)。
【0034】
このとき、第2のコンデンサ50b側がアース60側より高電位となっているので、第2のダイオード48が遮断状態となり、第2のコンデンサ50bや第2の可変コンデンサ49が更に帯電することはない。すなわち、上記ステップS2で充電された第2のコンデンサ50bや第2の可変コンデンサ49の帯電量が維持される。
【0035】
高周波電圧の値が負の値となる第4の領域R4では、第2のコンデンサ50b側がアース60側より低電位となっているので、第2のコンデンサ50bが再び通電状態となり、図5(e)に示すように、第2のコンデンサ50bと第2の可変コンデンサ49に所定量の電荷が帯電する(ステップS4)。
【0036】
このとき、第1のコンデンサ50a側がアース60側より低電位となっているので、第1のダイオード46が遮断状態となり、第1のコンデンサ50aや第1の可変コンデンサ47が帯電することはない。すなわち、上記ステップS3で充電された第1のコンデンサ50aや第1の可変コンデンサ47の帯電量が維持される。
【0037】
このように、上記ステップS1〜ステップS4を繰り返すと、第1、第2のコンデンサ50a、50bの帯電量が徐々に増加してゆき、所定時間経過後には負極44の電圧Vaと正極45の電圧Vbがそれぞれ所望の値に到達する。
【0038】
次に、静電チャック4を搭載したプラズマCVD装置による被処理物Wの処理方法を簡単に説明する。
【0039】
まず、静電チャック4の吸着面42aに被処理物Wを載置して、高周波電源59からバイアス電極41に高周波電圧Vをかける。これにより、双極電極43の負極44と正極45の電圧Va、Vbは、上記過程を経て所定の電圧値に到達し、吸着面42aに静電誘導による吸着力が発生する。吸着面42aに載置された被処理物Wは、この吸着力により静電チャック4にしっかりと吸着される。
【0040】
被処理物Wが静電チャック4の吸着面42aにしっかりと吸着されたら、排気口3からチャンバ1内のガスを排出するとともに、導入口2からチャンバ1内に処理ガスを導入し、チャンバ1内を所定の圧力に調整する。そして、対向電極5から処理ガスに高周波電圧をかけ、チャンバ1内にプラズマを発生させる。これにより、被処理物Wがプラズマに曝され、その表面にエッチングや気層成長等のプラズマ処理が施される。
【0041】
被処理物Wの表面にプラズマ処理が施されたら、排気口3からチャンバ1内に充満した未反応の処理ガスや生成ガス等を排気するとともに、放電用の短絡スイッチ47a、49aを閉じて第1、第2のコンデンサ50a、50bと第1、第2の可変コンデンサ47、49に蓄えられた電荷を逃がし、被処理物Wに対する静電チャック4の吸着を解除する。
【0042】
以上で、静電チャック4を搭載したプラズマCVD装置による被処理物Wの処理が完了となる。
【0043】
次に、上記構成のプラズマCVDの作用効果について説明する。
【0044】
上記構成のプラズマCVDによれば、高周波電源59からバイアス電極41に高周波電圧Vをかけ、絶縁部材42との間に静電誘導を発生させて被処理物Wを吸着するタイプの静電チャック4において、第1のダイオード46と第1の可変コンデンサ47を介して負極44とアース60を接続するとともに、第2のダイオード48と第2の可変コンデンサ49を介して正極45とアース60を接続している。
【0045】
そのため、高周波電源59からバイアス電極41に高周波電圧をかけるだけで、所定時間経過後には第1、第2のコンデンサ50a、50bが所望の帯電量に帯電するから、従来のような被処理物Wを吸着用するためだけの直流電源が不要となり、装置構成を簡単化、小型化することができる。
【0046】
しかも、従来のような直流電源を用いた場合、第1、第2のコンデンサ50a、50bの帯電量が固定されるため、被処理物Wを吸着する吸着力に限界があったが、本発明の静電チャック4を用いれば、第1、第2のコンデンサ50a、50bの容量を調整することで、被処理物Wを吸着する吸着力を可変することができる。
【0047】
なお、第1、第2のコンデンサ50a、50bの容量を調整する方法としては、例えばバイアス電極41と双極電極43の間隔調整、双極電極43の正負極44、45の大きさ調整、絶縁部材42の材料の種類変更等が考えられる。
【0048】
また、第1、第2の可変コンデンサ47、49は、放電用の短絡スイッチ47a、49aを備えている。そのため、バイアス電極41にかける高周波電圧の周波数を変化させれば、第1、第2のコンデンサ50a、50bを所望の帯電量に到達させるまでの時間、すなわち被処理物Wの吸着にかかる時間を短縮し、被処理物Wの処理効率を向上させることができる。
【0049】
さらに、第1、第2の可変コンデンサ47、49の容量を調整すれば、第1、第2のコンデンサ50a、50bの帯電量、すなわち負極44と正極45にかかる電圧値を変えることができる。したがって、バイアス電極41にかける電圧値を変えることなく、被処理物Wの種類や、処理の種類に応じて最適な吸着力に設定することができる。
【0050】
ここで[表1]と[表2]を参照しながら発明者が行った吸着力の実験について説明する。
【0051】
[表1]は本実施の形態に係る静電チャック4と同等の方式を用いて、高周波電圧の電圧値を種々に変えたときの被処理物の吸着力を表し、[表2]は従来の静電チャック4と同等の方式を用いて、直流電源の電圧値を種々に変えたときの被処理物の吸着力を表している。
【0052】
実験条件は以下の通りである。
【0053】
被処理物:シリコンウェハ、
内部電極とバイアス電極の間の距離:0.225[mm]、
環境:室温かつ真空、
高周波電圧の周波数:50[Hz]。
【表1】

【0054】
【表2】

【0055】
[表1]と[表2]を比較すれば、本実施の形態に係る静電チャック4の方式を用いると、従来の静電チャック4の方式を用いた場合に比べて、所定の吸着力を得るのに必要な電圧値が半分以下で済むことがわかる。この実験結果から、本実施の形態に係る静電チャック4を用いれば、被処理物Wの吸着を効率的に行えることがわかる。
【0056】
なお、本実施の形態では、本発明に係る静電チャック4をプラズマCVD装置に搭載した例を述べているが、基板等の被処理物Wを面で固定して加工する装置であれば、特に限定されるものではない。
【0057】
また、本実施の形態では、負極44と正極45を帯電させるために、第1、第2のダイオード46、48を用いて電荷の移動方向を制御しているが、言い換えれば通電と遮断させているが、これに限定されるものではない。
【0058】
本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施の形態に係るプラズマCVD装置を示す構成図。
【図2】同実施の形態に係る静電チャックを示す構成図。
【図3】同実施の形態に係る双極電極を示す平面図。
【図4】同実施の形態に係る静電チャックの等価回路を示す回路図。
【図5】同実施の形態に係る静電チャックの第1、第2のコンデンサが帯電する過程を説明する説明図。
【符号の説明】
【0060】
1…チャンバ、2…導入口、4…静電チャック、5…対向電極(プラズマ手段)、41…バイアス電極、42…絶縁部材、44…負極(第1の電極)、45…正極(第2の電極)、46…第1のダイオード(第1の整流手段)、46a…アノード端子(第1のアノード端子)、46b…カソード端子(第1のカソード端子)、47…第1の可変コンデンサ、47a…短絡スイッチ(放電手段)、48…第2のダイオード(第2の整流手段)、48a…アノード端子(第2のアノード端子)、48b…カソード端子(第2のカソード端子)、49…第2の可変コンデンサ、49a…短絡スイッチ(放電手段)、59…高周波電源、W…被処理物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイアス電極と、
上記バイアス電極に対向配置され、被処理物を吸着するための第1の電極及び第2の電極と、
2つの端子を有し、一方の端子が上記バイアス電極に接続され、他方の端子がアース接続される高周波電源と、
第1のアノード端子と第1のカソード端子を有し、上記第1のアノード端子が上記第1の電極に接続される第1の整流手段と、
2つの端子を有し、一方の端子が上記第1の整流端子の第1のカソード端子に接続され、他方の端子がアース接続される第1のコンデンサと、
第2のアノード端子と第2のカソード端子を有し、上記第2のアノード端子が上記第2の電極に接続される第2の整流手段と、
2つの端子を有し、一方の端子が上記第2の整流手段の第2のカソード端子に接続され、他方の端子がアース接続される第2のコンデンサと、
を具備することを特徴とする静電チャック。
【請求項2】
上記第1の整流手段と第2の整流手段はダイオードであることを特徴とする請求項1記載の静電チャック。
【請求項3】
上記第1のコンデンサと第2のコンデンサは可変コンデンサであることを特徴とする請求項1記載の静電チャック。
【請求項4】
上記第1のコンデンサと第2のコンデンサに蓄えられた電荷を放電するための放電手段をさらに具備していることを特徴とする請求項1記載の静電チャック。
【請求項5】
上記バイアス電極に設けられ、上記第1の電極と第2の電極を覆う絶縁部材をさらに具備していることを特徴とする請求項1記載の静電チャック。
【請求項6】
チャンバと、
上記チャンバ内にガスを導入する導入口と、
上記チャンバ内のガスをプラズマ化するプラズマ手段と、
上記チャンバ内に設けられ、被処理物を保持する静電チャックと、
を具備し、
上記静電チャックは、
バイアス電極と、
上記バイアス電極に対向配置され、被処理物を吸着するための第1の電極及び第2の電極と、
2つの端子を有し、一方の端子が上記バイアス電極に接続され、他方の端子がアース接続される高周波電源と、
第1のアノード端子と第1のカソード端子を有し、上記第1のアノード端子が上記第1の電極に接続される第1の整流手段と、
2つの端子を有し、一方の端子が上記第1の整流端子の第1のカソード端子に接続され、他方の端子がアース接続される第1のコンデンサと、
第2のアノード端子と第2のカソード端子を有し、上記第2のアノード端子が上記第2の電極に接続される第2の整流手段と、
2つの端子を有し、一方の端子が上記第2の整流手段の第2のカソード端子に接続され、他方の端子がアース接続される第2のコンデンサと、
を具備することを特徴とする処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−80464(P2006−80464A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−265969(P2004−265969)
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【出願人】(000004640)日本発条株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】