非水洗便器および他の排水設備で使用するためのドライトラップ弁
排水の受入れおよび廃棄のために、例えば非水洗便器および他の排水設備で使用可能なドライトラップ弁を使用して、尿または他の排水などの流体を下水管路へと輸送する。ドライトラップ弁は、排水を受けるための入口、排水を廃棄するための排水口、排水を入口から排水口へと運ぶための通路(例えば、窪み、陥凹またはバイパス)、および通路を封止的に覆うための要素(例えば、封止バンド)を有するホルダー(例えば、バンドホルダー)を含む。封止バンドは、窪みの下端に隣接し、窪みから排水が流れると関節動作し、排水を排水口へと流し、排水が流れていないときは閉じることができるように配設された蝶番部分を含む。
下水管路からのガスも、排水の流れが存在しないとき、窪みをさらに封止するように、封止バンドを押圧する。したがって、弾性材料の形状記憶が不可欠ではなく、むしろ、重力および下水ガスの力によって、さもなければ弁を通って逆流する下水ガスに対する通路の閉鎖を維持することである。
下水管路からのガスも、排水の流れが存在しないとき、窪みをさらに封止するように、封止バンドを押圧する。したがって、弾性材料の形状記憶が不可欠ではなく、むしろ、重力および下水ガスの力によって、さもなければ弁を通って逆流する下水ガスに対する通路の閉鎖を維持することである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2010年1月20日に出願された仮出願第61/336,300号の優先権を主張する。
【0002】
連邦政府の資金提供に関する記載
該当せず
【0003】
マイクロフィッシュ・アペンディクスの参照
該当せず
【0004】
本発明は、非水洗便器で使用される防臭機構を有するカートリッジなどのフロートラップに関し、より詳細には、水または封止剤なしで使用することができ、それによりフロートラップの寿命および使用性が向上し、トラップを流すための水を必要としない、ドライトラップ弁を使用する、改良されたトラップに関する。
【背景技術】
【0005】
あらゆる種類の配管トラップでは、下水ガスおよび他の不快な臭気が排水管路からトラップを通って室内へと逆流することを防ぎながら、排水をトラップへと、およびトラップを通って排水管路へと、一方向に流す必要がある。従来の便器では、これは、毎回使用後に新しい水で流され、新しい水によって臭気を密閉する湾曲部を有する「S」字型トラップ(または同様のデバイス)によって達成される。
【0006】
非水洗トラップは、水が不足がちであり、または高価である場合、もしくは節水が望ましいときに有利である。従来技術の装置には、水より軽い封止剤が防臭板を形成し、封止剤がトラップ内に維持される、米国特許第6,053,197号に記載のものがある。
【0007】
他の従来技術のトラップでは、英国出願第2,296,309号に記載されているような、防臭板を形成する一方向フラッパー型弁が使用される。そのようなフラッパー弁は、形状記憶を有する弾性材料の向かい合う部品を、先端が通常は閉位置にくるように使用する。そのような弁は一般に、円形の入口領域が、出口領域を形成する2つの全体的に平坦な当接側面へ向かって平坦になるように構成され、2つの側面は形状記憶によって互いに押し付けられ、管路から逆流するガスおよび臭気を密閉する。尿の力が弾性性質を上回ることによって出口側の2つの平坦部分が開き、排水がトラップへと流れることができる。平坦な出口の形状と、使用される材料の形状記憶性質の組み合わせによって、2つの側面が互いに対して押し付けられ、悪臭を放つガスが室内へと漏れることを防ぐ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,053,197号
【特許文献2】英国特許出願第2,296,309号
【特許文献3】特許第6,959,723号
【特許文献4】特許第7,575,022号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、そのような従来技術のフラッパー型弁は、繰り返し使用されると、弾性材の形状記憶が低下し、開いたままになり、悪臭を放つガスがトラップを通って室内へと逆流することがある。また、従来技術のフラッパーは乾燥して、開いたままになることがある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらおよび他の問題は、排水の受入れおよび廃棄のために、例えば非水洗便器および他の排水設備で使用可能なドライトラップ弁を使用して、尿または他の排水などの流体を下水管路へと輸送する本発明によって、首尾よく対処し、解決することができる。ドライトラップ弁は、排水を受けるための入口、排水を廃棄するための排水口、排水を入口から排水口へと運ぶための通路(例えば、窪み、陥凹またはバイパス)、および通路を封止的に覆うための要素(例えば、封止バンド)を有するホルダー(例えば、バンドホルダー)を含む。封止バンドは、窪みの下端に隣接し、窪みから排水が流れると関節動作し、排水を排水口へと流し、排水が流れていないときは閉じることができるように配設された蝶番部分を含む。下水管路からのガスも、排水の流れが存在しないとき、窪みをさらに封止するように、封止バンドを押圧する。
【0011】
本発明にともなう利点は、弾性材料の形状記憶が不可欠ではなく、むしろ、重力およびガスの力によって、さもなければ弁を通って逆流する下水ガスに対する通路の閉鎖を維持することである。
【0012】
本発明の他の目的および利点、ならびにより完全な理解は、例示的な実施形態の以下の説明および添付の図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】非水洗便器で使用されるように設計されたトラップまたはカートリッジの斜視図である。
【図2】図1に示すトラップまたはカートリッジの断面図であり、便器の配置をさらに示す図である。
【図3】図2に示すものに対して90度の位置から見た、図1に示すトラップまたはカートリッジの断面図であり、同じく便器の配置をさらに示す図である。
【図4】内部および底部部品を想像線で示す、図1〜3に示すトラップまたはカートリッジの上面図である。
【図5】図1〜4に示すトラップまたはカートリッジ、ならびにドライトラップ弁を含む内部部品の斜視分解図である。
【図6】図1〜5に示すトラップまたはカートリッジの底部部分の斜視図である。
【図7】図1〜5に示すトラップまたはカートリッジの基部または基部部分の斜視図である。
【図8】ドライ弁の異なる角度から見た斜視図である。
【図9】ドライ弁の異なる角度から見た斜視図である。
【図10】図8および9に示すドライ弁のバンドホルダーの異なる角度から見た斜視図である。
【図11】図8および9に示すドライ弁のバンドホルダーの異なる角度から見た斜視図である。
【図12】図8および9に示すドライ弁のバンドホルダー要素の側面断面図である。
【図13】図8および9に示すドライ弁のバンドホルダー要素の側面断面図である。
【図14】図10〜13のバンドホルダーとともに、固定構造の構成部品を形成する、ドライ弁の固定要素を異なる角度から見た図である。
【図15】図10〜13のバンドホルダーとともに、固定構造の構成部品を形成する、ドライ弁の固定要素を異なる角度から見た図である。
【図16】側面要素を折り返す前の封止バンドを示す、ドライ弁で使用される封止バンドの図である。
【図17】側面要素が折り返され、固定または他の方法でバンドホルダーに連結される、ドライ弁で使用される封止バンドの図である。
【図18】側面要素が折り返され、固定または他の方法でバンドホルダーに連結される、ドライ弁で使用される封止バンドの図である。
【図19】便器へとねじ込み、または便器から解除するために、キーによって係合されるトラップまたはカートリッジの上側または上部部分の斜視図である。
【図20】便器へとねじ込み、または便器から解除するために、キーによって係合されるトラップまたはカートリッジの上側または上部部分の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、シャワー、浴室、シンク、床および他の排水設備などにある排水トラップの防臭に使用される排水設備に有用であるが、その使用を詳細に説明するために、以下では非水洗便器での好ましい使用について説明する。したがって、本発明は、特にそれに限定されるものではない。
【0015】
図1〜7を参照すると、非水洗便器のためのトラップまたはカートリッジ20が、記載された内容全体が本明細書に援用される特許第6,959,723号に例示されたものなど(特に、図15)、一部分が図示され、記号21として示される便器(図2および3参照)内に置かれて示されている。トラップ20は、入口管またはドライ弁入口32を有するドライ弁24を支持するように配設された上部部分22および基部部分26を含む。上部部分22はカバー28を含み、カバー28は尿または他の排水を受けるための入口開口30を含む。カバー28の環状スロット内のOリング23は、便器21との封止をもたらす。図3に示すように、下向きに延びるリップまたは縁31がカバー28の下側および開口30の周りに形成されており、それによりドライ弁24を入口管32に取り付けることができる。排水はカバー28から開口30へと方向付けられ、そこでドライ弁24の入口管32へと流入する。
【0016】
図2、3、5〜7および19に示すように、仕切り板70が、例えば、記載された内容全体が本明細書に援用される特許第7,575,022号に図示および記載されているように、カートリッジを2つの室、流体入口室および流体出口室へと隔てている。流体出口室は排水口40で終端し(図2、3〜5および7参照)、そこから下水管路(囲み41の記号で示す)または同様の出口へと通じる。仕切り板70は櫛歯72で終端し、上部部分が基部または底部部分26と連結されるとき、ガイドスロット74内へと嵌まる。基部部分はさらに、堆積物等を濾し、または他の方法で収集するように、櫛歯72と協働する歯76を備えている。
【0017】
図8〜15も参照すると、ドライ弁24は、前側面34Aおよび後側面34Bを有する全体的に平坦な傾斜板として形成されたバンドホルダーまたは剛性部分34(図10〜13に単独で示す)、固定具38(図14および15に単独で示す)および封止バンドまたは可動部分50(図16〜18に単独で示す)を含む。入口管32は、バンドホルダー34の上側部分にあり、カバー28の開口30から排水を受けるように適合されている。窪み、陥凹またはバイパス36(図3、5、10および11参照)がバンドホルダー34に形成され、その後側面34Bから延出し、または突出している。窪み36は下端および上端36Aおよび36Bを含み、下端36Aは入口32から離間し、上端36Bは入口32に隣接して配置されている。図3、5および10に最も良く示すように、排水のための流体通路は、入口管32から窪み36へ、バンドホルダー34の平坦部分39に沿って、トラップ20の基部26へと流れ、排水口40を通ってトラップまたはカートリッジへと流出し(図2、3〜5および7参照)、そこから下水管路41または同様の出口へと流れる。
【0018】
バンドホルダー34および固定具38は、プラスチック、金属、焼結セラミックなど任意の数の材料、または所望の形状へと成形することができ、適度に頑丈な任意の材料から形成することができる。この用途にはアクロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)またはポリプロピレン(PP)が適していることが明らかになっている。
【0019】
封止バンド50は、ゴム、シリコンゴムまたは任意の熱可塑性エラストマーなどの任意の可撓性材料から形成することができる。厚さが0.2mm〜0.4mmの合成ゴムシートが適していることが明らかになっている。
【0020】
バンドホルダー34はトラップ20にどのような方法で取り付けることもできるが、接着、圧入、スナップ嵌めおよび超音波溶接のすべてで良好な結果が得られることが明らかになっている。取付けは、好ましくは平坦部分39が垂直から約10〜50度の角度の下向きの傾斜面を形成するようになっており、好ましい実施形態では、約30度である(図11および12に全体的に示す)。しかし、少なくとも現在作製されているように、ドライ弁24は、水平から垂直付近まで、すなわち、0度から90度未満までの角度で機能することが可能であることを理解されたい。
【0021】
図9〜13を参照すると、バンドホルダー34は2つの上側スロット、すなわち、右上スロット42Aおよび左上スロット42B、ならびに2つの下側スロット、右下スロット44Aおよび左下スロット44Bを有する。図14および15にさらに示すように、固定具38は対応する突起部、すなわち、右上突起部46A、左上突起部46B、左下突起部48Bおよび右下突起部48Aを有する。特に図8および9に示すように、固定具38の各突起部はバンドホルダー34のスロットに、すなわち、突起部46Aがスロット42Aへと、突起部46Bがスロット42Bへと、突起部48Aがスロット44Aへと、突起部46Bがスロット44Bへと、嵌合し、スナップ嵌めされて、固定構造を形成する。
【0022】
図16〜18を参照すると、封止バンド50は、上側部分56、下側部分58、右突起翼54Aおよび左突起翼54Bを有する。上側部分56は、全体的に窪み上端36Bの上に配置され、下側部分58は全体的に窪み下端36Aの下に配置される。以下でより詳しく説明するように、突起翼54Aおよび54Bは、封止バンドがバンドホルダー34に取り付けられるとき封止バンドの突起バンドがどのように曲げられ、または折り返されるかを示す図16に示すように、全体的に折りたたみ点線55に沿って、図17および18に示すように折り返される。
【0023】
図8および9を参照すると、封止バンド50はバンドホルダー34の前側面34Aの上に置かれ、入口管32を完全に塞ぐようになっており、すなわち、封止バンド上側部分56が少なくとも上側スロット42Aおよび42Bと同じ高さから延び、下側部分58が少なくとも窪み36を覆っている。突起翼54Aおよび54Bはバンドホルダー34の幅を越えて延び、バンドホルダー34の周りで折り返され、封止バンド50を定位置に保持するように、好ましくは付着機構35によって、もしくは封止バンドとバンドホルダーとの完全な取付けを確実にする他の機械的装置または接着剤によって、後側面34Bに取り付けられる。本明細書で示すように、付着機構35は、ホルダー後側面34Bから封止バンド50の突起翼54Aおよび54Bを穿刺するように外向きに延びる矢尻状の穿孔部を含む。特にオーバーモールド技術(例えば、多成形技術)が利用されるとき、当技術分野で知られている他の固定/定着技術を使用することもできる。
【0024】
図8および9に示すように、封止バンド50の下側部分58は、尿の流れに反応して、線A−A’に沿って上向きに裏返り、または枢動することができ、またはそのように配設される。線A−A’は、突起翼54Aおよび54Bのすぐ下で封止バンド50の下端近くにあり、排水が流れるときも、窪み36の大部分が封止バンド50によって常に覆われるようになっており、線A−A’からバンド50の下端までの上向きに裏返る封止バンドの大部分は窪み36の下端の下にあり、封止バンド50を蝶番として使用する。この構成によって、弁24が開閉することができる関節動作または蝶番動作がもたらされる。排水の流れによって封止バンドが持ち上がって開き、液体が流れた後は、重力によって開口が再び閉じる。
【0025】
封止バンド50は、窪み36を覆うようにバンドホルダー34に連結されている。本発明の好ましい実施形態では、封止バンドは、翼部分54Aおよび54Bの両方をバンドホルダーの側面34Aおよび34B付近に巻き付けることによって、矢尻状の穿孔部を使用して翼部分54Aおよび54Bを穿刺することによって、および固定具38を封止バンド50の上に置いて固定具38をバンドホルダー34に固定することによって、定位置に保持される。摩擦係合を使用することもできるが、好ましい固定では、右上突起部46Aを右上スロット42Aへと、左上突起部46Bを左上スロット42Bへと、右下突起部48Aを右下スロット44Aへと、左下突起部48Bを左下スロット44Bへと圧入することを利用する。
【0026】
固定具38はまた、一対の湾曲フランジ、右フランジ52Aおよび左フランジ52Bを有する。フランジは、封止バンド50をバンドホルダー34に押し付け、または圧迫するために、窪み36を覆わないように十分に離間している。
【0027】
図8および9に示すように(図10〜13も参照)、好ましい実施形態では、封止バンドの突起翼54Aおよび54Bの下側縁部は窪み36の下端36Aの手前で終端し、封止バンド50の上側部分56は窪み36の上端36Bを越えて延び、固定具38と組み合わせて固定具38によって圧迫される封止バンド50によって完全に覆われて、封止を形成する。
【0028】
上記の部品の寸法は、一般に、便器トラップのサイズに基づいている。窪み36のサイズおよび形状(湾曲など)は、想定される液体の流れに応じて調整することができる。
【0029】
動作に際しては、トラップ20を使用していないときは封止バンド50が定位置に保持され、大部分は重力によって、平坦部分39の角度により窪み36および入口管32を閉鎖する。封止バンド50の弾性性質の主な目的は、これを蝶番として使用することである。封止バンド50は平坦であり、窪み36および入口管32を封止しているので、下水管路41からの下水ガスおよび不快な臭気が室内に入ることを防ぐ。下水管路41からの下水ガスの圧力によって、封止バンド50は窪み36および入口管32に対してより確実に押し付けられることができることが明らかになっている。
【0030】
便器が使用されるとき、排水がトラップの入口開口30に向かい、そこを通ってドライ弁24の入口管32へと流れる。入口管32および窪み36を通る排水の力によって、封止バンド50を定位置に保持している重力の力を超える十分な圧力がかかり、封止バンドが上向きに押し付けられ、排水が平坦部分39に沿って排水口40へと流れることができるようになる。排水の流れが止まると、封止バンド50は再び重力によって、窪み36および入口管32に対して下向きに押し付けられ、ガスおよび臭気を再び密閉する。したがって、排水または他の流体は、開口30から排水口40を通って下水管路41へと輸送される。
【0031】
図5,19および20に示すように、カートリッジ20は、キー62を使用しての便器へのねじ込みまたは解除などによって、挿入し、または取り外すことができる。キー62は、一方の端部に屈曲した先端64および停止傾斜部66および他方の端部にハンドル68を含む。屈曲した先端64は、上部部分22の入口開口30内に嵌合し、その中で傾斜するように配設される。停止傾斜部66はカバー28に接触して、先端64を開口30内へ取り付ける助けとなる。
【0032】
以上、本発明を非水洗便器のためのトラップで使用されるものとして説明したが、上述のように、本発明は、シャワー、浴室、シンク、床および他の排水設備など、防臭排水口トラップを必要とするどのような状況で使用することもできる。したがって、その動作は、非水洗便器を参照して説明したが、これは例示を簡単にするためのものに過ぎず、多くの他のそのような用途も可能であることに留意されたい。
【符号の説明】
【0033】
20:トラップまたはカートリッジ
21:便器
22:上部部分
23:Oリング
24:ドライ弁
26:基部部分
28:カバー
30:開口
31:リップまたは縁
32:入口管またはドライ弁入口
34:バンドホルダーまたは剛性部分
34A:前側面
34B:後側面
35:付着機構
36:窪み、陥凹またはバイパス
36A:下端
36B:上端
38:固定具
39:平坦部分
40:排水口
41:下水管路
42A:右上スロット
42B:左上スロット
44A:右下スロット
44B:左下スロット
46A:右上突起部
46B:左上突起部
48A:右下突起部
48B:左下突起部
50:封止バンドまたは可動部分
52A:右フランジ
52B:左フランジ
54A:右突起翼
54B:左突起翼
55:折りたたみ線
56:上側部分
58:下側部分
62:キー
64:屈曲した先端
66:停止傾斜部
68:ハンドル
70:仕切り板
72:櫛歯
74:ガイドスロット
76:歯
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2010年1月20日に出願された仮出願第61/336,300号の優先権を主張する。
【0002】
連邦政府の資金提供に関する記載
該当せず
【0003】
マイクロフィッシュ・アペンディクスの参照
該当せず
【0004】
本発明は、非水洗便器で使用される防臭機構を有するカートリッジなどのフロートラップに関し、より詳細には、水または封止剤なしで使用することができ、それによりフロートラップの寿命および使用性が向上し、トラップを流すための水を必要としない、ドライトラップ弁を使用する、改良されたトラップに関する。
【背景技術】
【0005】
あらゆる種類の配管トラップでは、下水ガスおよび他の不快な臭気が排水管路からトラップを通って室内へと逆流することを防ぎながら、排水をトラップへと、およびトラップを通って排水管路へと、一方向に流す必要がある。従来の便器では、これは、毎回使用後に新しい水で流され、新しい水によって臭気を密閉する湾曲部を有する「S」字型トラップ(または同様のデバイス)によって達成される。
【0006】
非水洗トラップは、水が不足がちであり、または高価である場合、もしくは節水が望ましいときに有利である。従来技術の装置には、水より軽い封止剤が防臭板を形成し、封止剤がトラップ内に維持される、米国特許第6,053,197号に記載のものがある。
【0007】
他の従来技術のトラップでは、英国出願第2,296,309号に記載されているような、防臭板を形成する一方向フラッパー型弁が使用される。そのようなフラッパー弁は、形状記憶を有する弾性材料の向かい合う部品を、先端が通常は閉位置にくるように使用する。そのような弁は一般に、円形の入口領域が、出口領域を形成する2つの全体的に平坦な当接側面へ向かって平坦になるように構成され、2つの側面は形状記憶によって互いに押し付けられ、管路から逆流するガスおよび臭気を密閉する。尿の力が弾性性質を上回ることによって出口側の2つの平坦部分が開き、排水がトラップへと流れることができる。平坦な出口の形状と、使用される材料の形状記憶性質の組み合わせによって、2つの側面が互いに対して押し付けられ、悪臭を放つガスが室内へと漏れることを防ぐ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,053,197号
【特許文献2】英国特許出願第2,296,309号
【特許文献3】特許第6,959,723号
【特許文献4】特許第7,575,022号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、そのような従来技術のフラッパー型弁は、繰り返し使用されると、弾性材の形状記憶が低下し、開いたままになり、悪臭を放つガスがトラップを通って室内へと逆流することがある。また、従来技術のフラッパーは乾燥して、開いたままになることがある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらおよび他の問題は、排水の受入れおよび廃棄のために、例えば非水洗便器および他の排水設備で使用可能なドライトラップ弁を使用して、尿または他の排水などの流体を下水管路へと輸送する本発明によって、首尾よく対処し、解決することができる。ドライトラップ弁は、排水を受けるための入口、排水を廃棄するための排水口、排水を入口から排水口へと運ぶための通路(例えば、窪み、陥凹またはバイパス)、および通路を封止的に覆うための要素(例えば、封止バンド)を有するホルダー(例えば、バンドホルダー)を含む。封止バンドは、窪みの下端に隣接し、窪みから排水が流れると関節動作し、排水を排水口へと流し、排水が流れていないときは閉じることができるように配設された蝶番部分を含む。下水管路からのガスも、排水の流れが存在しないとき、窪みをさらに封止するように、封止バンドを押圧する。
【0011】
本発明にともなう利点は、弾性材料の形状記憶が不可欠ではなく、むしろ、重力およびガスの力によって、さもなければ弁を通って逆流する下水ガスに対する通路の閉鎖を維持することである。
【0012】
本発明の他の目的および利点、ならびにより完全な理解は、例示的な実施形態の以下の説明および添付の図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】非水洗便器で使用されるように設計されたトラップまたはカートリッジの斜視図である。
【図2】図1に示すトラップまたはカートリッジの断面図であり、便器の配置をさらに示す図である。
【図3】図2に示すものに対して90度の位置から見た、図1に示すトラップまたはカートリッジの断面図であり、同じく便器の配置をさらに示す図である。
【図4】内部および底部部品を想像線で示す、図1〜3に示すトラップまたはカートリッジの上面図である。
【図5】図1〜4に示すトラップまたはカートリッジ、ならびにドライトラップ弁を含む内部部品の斜視分解図である。
【図6】図1〜5に示すトラップまたはカートリッジの底部部分の斜視図である。
【図7】図1〜5に示すトラップまたはカートリッジの基部または基部部分の斜視図である。
【図8】ドライ弁の異なる角度から見た斜視図である。
【図9】ドライ弁の異なる角度から見た斜視図である。
【図10】図8および9に示すドライ弁のバンドホルダーの異なる角度から見た斜視図である。
【図11】図8および9に示すドライ弁のバンドホルダーの異なる角度から見た斜視図である。
【図12】図8および9に示すドライ弁のバンドホルダー要素の側面断面図である。
【図13】図8および9に示すドライ弁のバンドホルダー要素の側面断面図である。
【図14】図10〜13のバンドホルダーとともに、固定構造の構成部品を形成する、ドライ弁の固定要素を異なる角度から見た図である。
【図15】図10〜13のバンドホルダーとともに、固定構造の構成部品を形成する、ドライ弁の固定要素を異なる角度から見た図である。
【図16】側面要素を折り返す前の封止バンドを示す、ドライ弁で使用される封止バンドの図である。
【図17】側面要素が折り返され、固定または他の方法でバンドホルダーに連結される、ドライ弁で使用される封止バンドの図である。
【図18】側面要素が折り返され、固定または他の方法でバンドホルダーに連結される、ドライ弁で使用される封止バンドの図である。
【図19】便器へとねじ込み、または便器から解除するために、キーによって係合されるトラップまたはカートリッジの上側または上部部分の斜視図である。
【図20】便器へとねじ込み、または便器から解除するために、キーによって係合されるトラップまたはカートリッジの上側または上部部分の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、シャワー、浴室、シンク、床および他の排水設備などにある排水トラップの防臭に使用される排水設備に有用であるが、その使用を詳細に説明するために、以下では非水洗便器での好ましい使用について説明する。したがって、本発明は、特にそれに限定されるものではない。
【0015】
図1〜7を参照すると、非水洗便器のためのトラップまたはカートリッジ20が、記載された内容全体が本明細書に援用される特許第6,959,723号に例示されたものなど(特に、図15)、一部分が図示され、記号21として示される便器(図2および3参照)内に置かれて示されている。トラップ20は、入口管またはドライ弁入口32を有するドライ弁24を支持するように配設された上部部分22および基部部分26を含む。上部部分22はカバー28を含み、カバー28は尿または他の排水を受けるための入口開口30を含む。カバー28の環状スロット内のOリング23は、便器21との封止をもたらす。図3に示すように、下向きに延びるリップまたは縁31がカバー28の下側および開口30の周りに形成されており、それによりドライ弁24を入口管32に取り付けることができる。排水はカバー28から開口30へと方向付けられ、そこでドライ弁24の入口管32へと流入する。
【0016】
図2、3、5〜7および19に示すように、仕切り板70が、例えば、記載された内容全体が本明細書に援用される特許第7,575,022号に図示および記載されているように、カートリッジを2つの室、流体入口室および流体出口室へと隔てている。流体出口室は排水口40で終端し(図2、3〜5および7参照)、そこから下水管路(囲み41の記号で示す)または同様の出口へと通じる。仕切り板70は櫛歯72で終端し、上部部分が基部または底部部分26と連結されるとき、ガイドスロット74内へと嵌まる。基部部分はさらに、堆積物等を濾し、または他の方法で収集するように、櫛歯72と協働する歯76を備えている。
【0017】
図8〜15も参照すると、ドライ弁24は、前側面34Aおよび後側面34Bを有する全体的に平坦な傾斜板として形成されたバンドホルダーまたは剛性部分34(図10〜13に単独で示す)、固定具38(図14および15に単独で示す)および封止バンドまたは可動部分50(図16〜18に単独で示す)を含む。入口管32は、バンドホルダー34の上側部分にあり、カバー28の開口30から排水を受けるように適合されている。窪み、陥凹またはバイパス36(図3、5、10および11参照)がバンドホルダー34に形成され、その後側面34Bから延出し、または突出している。窪み36は下端および上端36Aおよび36Bを含み、下端36Aは入口32から離間し、上端36Bは入口32に隣接して配置されている。図3、5および10に最も良く示すように、排水のための流体通路は、入口管32から窪み36へ、バンドホルダー34の平坦部分39に沿って、トラップ20の基部26へと流れ、排水口40を通ってトラップまたはカートリッジへと流出し(図2、3〜5および7参照)、そこから下水管路41または同様の出口へと流れる。
【0018】
バンドホルダー34および固定具38は、プラスチック、金属、焼結セラミックなど任意の数の材料、または所望の形状へと成形することができ、適度に頑丈な任意の材料から形成することができる。この用途にはアクロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)またはポリプロピレン(PP)が適していることが明らかになっている。
【0019】
封止バンド50は、ゴム、シリコンゴムまたは任意の熱可塑性エラストマーなどの任意の可撓性材料から形成することができる。厚さが0.2mm〜0.4mmの合成ゴムシートが適していることが明らかになっている。
【0020】
バンドホルダー34はトラップ20にどのような方法で取り付けることもできるが、接着、圧入、スナップ嵌めおよび超音波溶接のすべてで良好な結果が得られることが明らかになっている。取付けは、好ましくは平坦部分39が垂直から約10〜50度の角度の下向きの傾斜面を形成するようになっており、好ましい実施形態では、約30度である(図11および12に全体的に示す)。しかし、少なくとも現在作製されているように、ドライ弁24は、水平から垂直付近まで、すなわち、0度から90度未満までの角度で機能することが可能であることを理解されたい。
【0021】
図9〜13を参照すると、バンドホルダー34は2つの上側スロット、すなわち、右上スロット42Aおよび左上スロット42B、ならびに2つの下側スロット、右下スロット44Aおよび左下スロット44Bを有する。図14および15にさらに示すように、固定具38は対応する突起部、すなわち、右上突起部46A、左上突起部46B、左下突起部48Bおよび右下突起部48Aを有する。特に図8および9に示すように、固定具38の各突起部はバンドホルダー34のスロットに、すなわち、突起部46Aがスロット42Aへと、突起部46Bがスロット42Bへと、突起部48Aがスロット44Aへと、突起部46Bがスロット44Bへと、嵌合し、スナップ嵌めされて、固定構造を形成する。
【0022】
図16〜18を参照すると、封止バンド50は、上側部分56、下側部分58、右突起翼54Aおよび左突起翼54Bを有する。上側部分56は、全体的に窪み上端36Bの上に配置され、下側部分58は全体的に窪み下端36Aの下に配置される。以下でより詳しく説明するように、突起翼54Aおよび54Bは、封止バンドがバンドホルダー34に取り付けられるとき封止バンドの突起バンドがどのように曲げられ、または折り返されるかを示す図16に示すように、全体的に折りたたみ点線55に沿って、図17および18に示すように折り返される。
【0023】
図8および9を参照すると、封止バンド50はバンドホルダー34の前側面34Aの上に置かれ、入口管32を完全に塞ぐようになっており、すなわち、封止バンド上側部分56が少なくとも上側スロット42Aおよび42Bと同じ高さから延び、下側部分58が少なくとも窪み36を覆っている。突起翼54Aおよび54Bはバンドホルダー34の幅を越えて延び、バンドホルダー34の周りで折り返され、封止バンド50を定位置に保持するように、好ましくは付着機構35によって、もしくは封止バンドとバンドホルダーとの完全な取付けを確実にする他の機械的装置または接着剤によって、後側面34Bに取り付けられる。本明細書で示すように、付着機構35は、ホルダー後側面34Bから封止バンド50の突起翼54Aおよび54Bを穿刺するように外向きに延びる矢尻状の穿孔部を含む。特にオーバーモールド技術(例えば、多成形技術)が利用されるとき、当技術分野で知られている他の固定/定着技術を使用することもできる。
【0024】
図8および9に示すように、封止バンド50の下側部分58は、尿の流れに反応して、線A−A’に沿って上向きに裏返り、または枢動することができ、またはそのように配設される。線A−A’は、突起翼54Aおよび54Bのすぐ下で封止バンド50の下端近くにあり、排水が流れるときも、窪み36の大部分が封止バンド50によって常に覆われるようになっており、線A−A’からバンド50の下端までの上向きに裏返る封止バンドの大部分は窪み36の下端の下にあり、封止バンド50を蝶番として使用する。この構成によって、弁24が開閉することができる関節動作または蝶番動作がもたらされる。排水の流れによって封止バンドが持ち上がって開き、液体が流れた後は、重力によって開口が再び閉じる。
【0025】
封止バンド50は、窪み36を覆うようにバンドホルダー34に連結されている。本発明の好ましい実施形態では、封止バンドは、翼部分54Aおよび54Bの両方をバンドホルダーの側面34Aおよび34B付近に巻き付けることによって、矢尻状の穿孔部を使用して翼部分54Aおよび54Bを穿刺することによって、および固定具38を封止バンド50の上に置いて固定具38をバンドホルダー34に固定することによって、定位置に保持される。摩擦係合を使用することもできるが、好ましい固定では、右上突起部46Aを右上スロット42Aへと、左上突起部46Bを左上スロット42Bへと、右下突起部48Aを右下スロット44Aへと、左下突起部48Bを左下スロット44Bへと圧入することを利用する。
【0026】
固定具38はまた、一対の湾曲フランジ、右フランジ52Aおよび左フランジ52Bを有する。フランジは、封止バンド50をバンドホルダー34に押し付け、または圧迫するために、窪み36を覆わないように十分に離間している。
【0027】
図8および9に示すように(図10〜13も参照)、好ましい実施形態では、封止バンドの突起翼54Aおよび54Bの下側縁部は窪み36の下端36Aの手前で終端し、封止バンド50の上側部分56は窪み36の上端36Bを越えて延び、固定具38と組み合わせて固定具38によって圧迫される封止バンド50によって完全に覆われて、封止を形成する。
【0028】
上記の部品の寸法は、一般に、便器トラップのサイズに基づいている。窪み36のサイズおよび形状(湾曲など)は、想定される液体の流れに応じて調整することができる。
【0029】
動作に際しては、トラップ20を使用していないときは封止バンド50が定位置に保持され、大部分は重力によって、平坦部分39の角度により窪み36および入口管32を閉鎖する。封止バンド50の弾性性質の主な目的は、これを蝶番として使用することである。封止バンド50は平坦であり、窪み36および入口管32を封止しているので、下水管路41からの下水ガスおよび不快な臭気が室内に入ることを防ぐ。下水管路41からの下水ガスの圧力によって、封止バンド50は窪み36および入口管32に対してより確実に押し付けられることができることが明らかになっている。
【0030】
便器が使用されるとき、排水がトラップの入口開口30に向かい、そこを通ってドライ弁24の入口管32へと流れる。入口管32および窪み36を通る排水の力によって、封止バンド50を定位置に保持している重力の力を超える十分な圧力がかかり、封止バンドが上向きに押し付けられ、排水が平坦部分39に沿って排水口40へと流れることができるようになる。排水の流れが止まると、封止バンド50は再び重力によって、窪み36および入口管32に対して下向きに押し付けられ、ガスおよび臭気を再び密閉する。したがって、排水または他の流体は、開口30から排水口40を通って下水管路41へと輸送される。
【0031】
図5,19および20に示すように、カートリッジ20は、キー62を使用しての便器へのねじ込みまたは解除などによって、挿入し、または取り外すことができる。キー62は、一方の端部に屈曲した先端64および停止傾斜部66および他方の端部にハンドル68を含む。屈曲した先端64は、上部部分22の入口開口30内に嵌合し、その中で傾斜するように配設される。停止傾斜部66はカバー28に接触して、先端64を開口30内へ取り付ける助けとなる。
【0032】
以上、本発明を非水洗便器のためのトラップで使用されるものとして説明したが、上述のように、本発明は、シャワー、浴室、シンク、床および他の排水設備など、防臭排水口トラップを必要とするどのような状況で使用することもできる。したがって、その動作は、非水洗便器を参照して説明したが、これは例示を簡単にするためのものに過ぎず、多くの他のそのような用途も可能であることに留意されたい。
【符号の説明】
【0033】
20:トラップまたはカートリッジ
21:便器
22:上部部分
23:Oリング
24:ドライ弁
26:基部部分
28:カバー
30:開口
31:リップまたは縁
32:入口管またはドライ弁入口
34:バンドホルダーまたは剛性部分
34A:前側面
34B:後側面
35:付着機構
36:窪み、陥凹またはバイパス
36A:下端
36B:上端
38:固定具
39:平坦部分
40:排水口
41:下水管路
42A:右上スロット
42B:左上スロット
44A:右下スロット
44B:左下スロット
46A:右上突起部
46B:左上突起部
48A:右下突起部
48B:左下突起部
50:封止バンドまたは可動部分
52A:右フランジ
52B:左フランジ
54A:右突起翼
54B:左突起翼
55:折りたたみ線
56:上側部分
58:下側部分
62:キー
64:屈曲した先端
66:停止傾斜部
68:ハンドル
70:仕切り板
72:櫛歯
74:ガイドスロット
76:歯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の受入れおよび廃棄のために、前記流体を輸送するためのドライトラップ弁であって、
前記流体を受けるための入口、前記流体を廃棄するための排水口、前記流体を前記入口から前記排水口へと運ぶための通路、および前記通路を封止的に覆うための要素を有するホルダーを含むドライトラップ弁。
【請求項2】
前記ホルダーが、前側面および後側面を有する全体的に平坦な傾斜板を有するバンドホルダーを含み、
前記通路が、前記後側面から突出し、前記入口に隣接する上端および前記入口から離間した下端を有する窪みを含み、
前記封止要素が、前記前側面に置かれた封止バンドを含む、請求項1に記載のドライトラップ弁。
【請求項3】
前記封止バンドが、前記窪みの下端に隣接し、前記窪みから前記流体が流れると関節動作し、前記流体を前記排水口へと流し、前記流体が流れていないときは閉じることができるように配設された蝶番部分を含む、請求項2に記載のドライトラップ弁。
【請求項4】
前記バンドホルダーが前記窪みの下端を越えて延びる平坦部分を有し、
前記封止バンドが、全体的に前記窪みの上端の上に配置された上側部分および全体的に前記窪みの下端の下に配置された下側部分を含む、請求項2に記載のドライトラップ弁。
【請求項5】
前記封止バンドの下側部分が、基本的に(a)前記封止バンドの下側部分の下方、および(b)前記窪みの下端の下にある線に沿って関節動作するように配設された構造を有し、前記窪みの大部分が、前記流体が流れている間も、前記封止バンドによって常に覆われるようになっており、したがって、前記封止バンドに弁を開閉する蝶番動作を行わせて、それにより前記流体流の流れによって前記封止バンドが持ち上がって開き、液体流が停止した後、重力によって弁が閉じるようにする、請求項4に記載のドライトラップ弁。
【請求項6】
前記封止バンドを前記バンドホルダーに連結する固定構造をさらに含む、請求項2に記載のドライトラップ弁。
【請求項7】
前記固定構造の実現を可能にするために、
前記バンドホルダーが、離間した上側スロットおよび離間した下側スロットを含み、
前記固定具が、前記離間した上側および下側スロットとそれぞれ数が等しい、一対の離間した上側突起部および一対の離間した下側突起部を含み、
前記固定構造が、前記固定具の突起部それぞれの、前記バンドホルダーのスロットへのスナップ係合を含む、請求項6に記載のドライトラップ弁。
【請求項8】
前記バンドホルダーが前記窪みの下端を越えて延びる平坦部分を含み、
前記封止バンドが、全体的に前記窪みの上端の上に配置された上側部分、全体的に前記窪みの下端の下に配置された下側部分、および前記封止バンドの上側部分と下側部分との間にある突起翼を含む、請求項2に記載のドライトラップ弁。
【請求項9】
前記封止バンドの下側部分が、基本的に(a)前記突起翼の下方で前記封止バンドの下側部分付近、および(b)前記窪みの下端の下にある線に沿って関節動作するように配設された構造を有し、前記窪みの大部分が、前記流体が流れている間も、前記封止バンドによって常に覆われるようになっており、したがって、前記封止バンドに弁を開閉する蝶番動作を行わせて、それにより前記流体流の流れによって前記封止バンドが持ち上がって開き、液体流が停止した後、重力によって弁が閉じるようにする、請求項8に記載のドライトラップ弁。
【請求項10】
排水の受入れおよび廃棄のために便器内に配置可能な便器および非水洗カートリッジであって、
前記排水を排水口へと輸送するためのドライトラップ弁を含み、前記ドライトラップ弁が、前記排水を受けるための入口、前記排水を前記排水口へと運ぶための内部の通路を有するバンドホルダー、および前記通路を覆う封止バンドを含む便器および非水洗カートリッジ。
【請求項11】
前記バンドホルダーが、前側面および後側面を有する全体的に平坦な傾斜板を画成する構造を含み、
前記通路が、前記後側面から突出し、前記入口に隣接する上端および前記入口から離間した下端を有する窪みを含み、
前記封止バンドが前記前側面の上に置かれる、請求項10に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項12】
前記封止バンドが、前記窪みの下端に隣接し、前記通路から前記排水が流れると関節動作し、前記排水を前記排水口へと流し、前記排水が流れていないときは閉じることができ、前記下水管路からのガスが、前記窪みの前記封止バンドによる封止を助けることができるように配設された蝶番部分を含む、請求項11に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項13】
前記バンドホルダーが前記窪みの下端を越えて延びる平坦部分を有し、
前記封止バンドが、全体的に前記窪みの上端の上に配置された上側部分および全体的に前記窪みの下端の下に配置された下側部分を含む、請求項12に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項14】
前記封止バンド下側部分が、基本的に(a)前記封止バンドの下側部分の下方、および(b)前記窪みの下端の下にある線に沿って関節動作するように配設された構造を有し、前記窪みの大部分が、前記排水が流れている間も、前記封止バンドによって常に覆われるようになっており、したがって、前記封止バンドに弁を開閉する蝶番動作を行わせて、それにより前記排水流の流れによって前記封止バンドが持ち上がって開き、液体流が停止した後、重力によって弁が閉じ、前記下水管路からのガスが、前記封止バンドの前記窪みへの封止を助けることができるようにする、請求項13に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項15】
前記封止バンドを前記バンドホルダーに連結する固定構造をさらに含む、請求項10に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項16】
前記固定構造の実現を可能にするために、
前記バンドホルダーが、離間した上側スロットおよび離間した下側スロットを含み、
前記固定具が、前記離間した上側および下側スロットとそれぞれ数が等しい、離間した上側突起部および離間した下側突起部を含み、
前記固定構造が、前記固定具の突起部それぞれの、前記バンドホルダーのスロットへのスナップ係合を含む、請求項15に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項17】
前記バンドホルダーが前側面および後側面を有する全体的に平坦な傾斜板を含み、
前記通路が、前記後側面から突出し、前記入口に隣接する上端および前記入口から離間した下端を有する窪みを含み、
前記封止バンドが前記前側面の上に置かれる、請求項10に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項18】
前記バンドホルダーが前記窪みの下端を越えて延びる平坦部分を含み、
前記封止バンドが、全体的に前記窪みの上端の上に配置された上側部分、全体的に前記窪みの下端の下に配置された下側部分、および前記封止バンドの上側部分と下側部分との間にある突起翼を含む、請求項17に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項19】
前記封止バンド下側部分が、基本的に(a)前記突起翼の下方で前記封止バンドの下側部分付近、および(b)前記窪みの下端の下にある線に沿って関節動作するように配設された構造を有し、前記窪みの大部分が、前記排水が流れている間も、前記封止バンドによって常に覆われるようになっており、したがって、前記封止バンドに弁を開閉する蝶番動作を行わせて、それにより前記排水流の流れによって前記封止バンドが持ち上がって開き、液体流が停止した後、重力によって弁が閉じる、請求項18に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項20】
流体の輸送のための流れガイドであって、
前記流体が流れることができるようにするための通路を有する剛性部分と、
前記剛性部分に連結され、前記剛性部分の通路の重力方向上側に配置され、前記流体の力が存在するとき、前記流体の力に対して開き、前記流体の力が存在しないとき、重力によって前記剛性部分の通路が閉じるようになっている構造を有する可動部分とを含む流れガイド。
【請求項21】
前記剛性部分の通路が前記流体を受けるための出口に連結され、前記出口がガスを含み、それにより、前記流体の力が存在しないとき、前記ガスが前記可動部分に圧力を加えて閉鎖を強化する、請求項20に記載の流れガイド。
【請求項22】
流体の輸送のための流れガイドであって、
前記流体が流れることができるようにするための通路を含み、前記流体を受けるための出口に連結され、前記出口がガスを含む剛性部分と、
前記剛性部分に連結され、前記流体の力が存在するとき、前記流体の力に対して開き、前記流体の力が存在しないとき、前記ガスが前記可動部分に対して圧力を加えて、前記可動部分が前記剛性部分の通路を閉鎖するようにする構造を有する可動部分とを含む流れガイド。
【請求項23】
前記可動部分が、前記剛性部分の通路の重力方向上側に配置され、前記流体の力が存在しないとき、重力によって閉鎖が強化される、請求項22に記載の流れガイド。
【請求項1】
流体の受入れおよび廃棄のために、前記流体を輸送するためのドライトラップ弁であって、
前記流体を受けるための入口、前記流体を廃棄するための排水口、前記流体を前記入口から前記排水口へと運ぶための通路、および前記通路を封止的に覆うための要素を有するホルダーを含むドライトラップ弁。
【請求項2】
前記ホルダーが、前側面および後側面を有する全体的に平坦な傾斜板を有するバンドホルダーを含み、
前記通路が、前記後側面から突出し、前記入口に隣接する上端および前記入口から離間した下端を有する窪みを含み、
前記封止要素が、前記前側面に置かれた封止バンドを含む、請求項1に記載のドライトラップ弁。
【請求項3】
前記封止バンドが、前記窪みの下端に隣接し、前記窪みから前記流体が流れると関節動作し、前記流体を前記排水口へと流し、前記流体が流れていないときは閉じることができるように配設された蝶番部分を含む、請求項2に記載のドライトラップ弁。
【請求項4】
前記バンドホルダーが前記窪みの下端を越えて延びる平坦部分を有し、
前記封止バンドが、全体的に前記窪みの上端の上に配置された上側部分および全体的に前記窪みの下端の下に配置された下側部分を含む、請求項2に記載のドライトラップ弁。
【請求項5】
前記封止バンドの下側部分が、基本的に(a)前記封止バンドの下側部分の下方、および(b)前記窪みの下端の下にある線に沿って関節動作するように配設された構造を有し、前記窪みの大部分が、前記流体が流れている間も、前記封止バンドによって常に覆われるようになっており、したがって、前記封止バンドに弁を開閉する蝶番動作を行わせて、それにより前記流体流の流れによって前記封止バンドが持ち上がって開き、液体流が停止した後、重力によって弁が閉じるようにする、請求項4に記載のドライトラップ弁。
【請求項6】
前記封止バンドを前記バンドホルダーに連結する固定構造をさらに含む、請求項2に記載のドライトラップ弁。
【請求項7】
前記固定構造の実現を可能にするために、
前記バンドホルダーが、離間した上側スロットおよび離間した下側スロットを含み、
前記固定具が、前記離間した上側および下側スロットとそれぞれ数が等しい、一対の離間した上側突起部および一対の離間した下側突起部を含み、
前記固定構造が、前記固定具の突起部それぞれの、前記バンドホルダーのスロットへのスナップ係合を含む、請求項6に記載のドライトラップ弁。
【請求項8】
前記バンドホルダーが前記窪みの下端を越えて延びる平坦部分を含み、
前記封止バンドが、全体的に前記窪みの上端の上に配置された上側部分、全体的に前記窪みの下端の下に配置された下側部分、および前記封止バンドの上側部分と下側部分との間にある突起翼を含む、請求項2に記載のドライトラップ弁。
【請求項9】
前記封止バンドの下側部分が、基本的に(a)前記突起翼の下方で前記封止バンドの下側部分付近、および(b)前記窪みの下端の下にある線に沿って関節動作するように配設された構造を有し、前記窪みの大部分が、前記流体が流れている間も、前記封止バンドによって常に覆われるようになっており、したがって、前記封止バンドに弁を開閉する蝶番動作を行わせて、それにより前記流体流の流れによって前記封止バンドが持ち上がって開き、液体流が停止した後、重力によって弁が閉じるようにする、請求項8に記載のドライトラップ弁。
【請求項10】
排水の受入れおよび廃棄のために便器内に配置可能な便器および非水洗カートリッジであって、
前記排水を排水口へと輸送するためのドライトラップ弁を含み、前記ドライトラップ弁が、前記排水を受けるための入口、前記排水を前記排水口へと運ぶための内部の通路を有するバンドホルダー、および前記通路を覆う封止バンドを含む便器および非水洗カートリッジ。
【請求項11】
前記バンドホルダーが、前側面および後側面を有する全体的に平坦な傾斜板を画成する構造を含み、
前記通路が、前記後側面から突出し、前記入口に隣接する上端および前記入口から離間した下端を有する窪みを含み、
前記封止バンドが前記前側面の上に置かれる、請求項10に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項12】
前記封止バンドが、前記窪みの下端に隣接し、前記通路から前記排水が流れると関節動作し、前記排水を前記排水口へと流し、前記排水が流れていないときは閉じることができ、前記下水管路からのガスが、前記窪みの前記封止バンドによる封止を助けることができるように配設された蝶番部分を含む、請求項11に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項13】
前記バンドホルダーが前記窪みの下端を越えて延びる平坦部分を有し、
前記封止バンドが、全体的に前記窪みの上端の上に配置された上側部分および全体的に前記窪みの下端の下に配置された下側部分を含む、請求項12に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項14】
前記封止バンド下側部分が、基本的に(a)前記封止バンドの下側部分の下方、および(b)前記窪みの下端の下にある線に沿って関節動作するように配設された構造を有し、前記窪みの大部分が、前記排水が流れている間も、前記封止バンドによって常に覆われるようになっており、したがって、前記封止バンドに弁を開閉する蝶番動作を行わせて、それにより前記排水流の流れによって前記封止バンドが持ち上がって開き、液体流が停止した後、重力によって弁が閉じ、前記下水管路からのガスが、前記封止バンドの前記窪みへの封止を助けることができるようにする、請求項13に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項15】
前記封止バンドを前記バンドホルダーに連結する固定構造をさらに含む、請求項10に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項16】
前記固定構造の実現を可能にするために、
前記バンドホルダーが、離間した上側スロットおよび離間した下側スロットを含み、
前記固定具が、前記離間した上側および下側スロットとそれぞれ数が等しい、離間した上側突起部および離間した下側突起部を含み、
前記固定構造が、前記固定具の突起部それぞれの、前記バンドホルダーのスロットへのスナップ係合を含む、請求項15に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項17】
前記バンドホルダーが前側面および後側面を有する全体的に平坦な傾斜板を含み、
前記通路が、前記後側面から突出し、前記入口に隣接する上端および前記入口から離間した下端を有する窪みを含み、
前記封止バンドが前記前側面の上に置かれる、請求項10に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項18】
前記バンドホルダーが前記窪みの下端を越えて延びる平坦部分を含み、
前記封止バンドが、全体的に前記窪みの上端の上に配置された上側部分、全体的に前記窪みの下端の下に配置された下側部分、および前記封止バンドの上側部分と下側部分との間にある突起翼を含む、請求項17に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項19】
前記封止バンド下側部分が、基本的に(a)前記突起翼の下方で前記封止バンドの下側部分付近、および(b)前記窪みの下端の下にある線に沿って関節動作するように配設された構造を有し、前記窪みの大部分が、前記排水が流れている間も、前記封止バンドによって常に覆われるようになっており、したがって、前記封止バンドに弁を開閉する蝶番動作を行わせて、それにより前記排水流の流れによって前記封止バンドが持ち上がって開き、液体流が停止した後、重力によって弁が閉じる、請求項18に記載の便器および非水洗カートリッジ。
【請求項20】
流体の輸送のための流れガイドであって、
前記流体が流れることができるようにするための通路を有する剛性部分と、
前記剛性部分に連結され、前記剛性部分の通路の重力方向上側に配置され、前記流体の力が存在するとき、前記流体の力に対して開き、前記流体の力が存在しないとき、重力によって前記剛性部分の通路が閉じるようになっている構造を有する可動部分とを含む流れガイド。
【請求項21】
前記剛性部分の通路が前記流体を受けるための出口に連結され、前記出口がガスを含み、それにより、前記流体の力が存在しないとき、前記ガスが前記可動部分に圧力を加えて閉鎖を強化する、請求項20に記載の流れガイド。
【請求項22】
流体の輸送のための流れガイドであって、
前記流体が流れることができるようにするための通路を含み、前記流体を受けるための出口に連結され、前記出口がガスを含む剛性部分と、
前記剛性部分に連結され、前記流体の力が存在するとき、前記流体の力に対して開き、前記流体の力が存在しないとき、前記ガスが前記可動部分に対して圧力を加えて、前記可動部分が前記剛性部分の通路を閉鎖するようにする構造を有する可動部分とを含む流れガイド。
【請求項23】
前記可動部分が、前記剛性部分の通路の重力方向上側に配置され、前記流体の力が存在しないとき、重力によって閉鎖が強化される、請求項22に記載の流れガイド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公表番号】特表2013−517403(P2013−517403A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550127(P2012−550127)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2011/021945
【国際公開番号】WO2011/091183
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(511218378)ファルコン ウォーターフリー テクノロジーズ (2)
【氏名又は名称原語表記】FALCON WATERFREE TECHNOLOGIES
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2011/021945
【国際公開番号】WO2011/091183
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(511218378)ファルコン ウォーターフリー テクノロジーズ (2)
【氏名又は名称原語表記】FALCON WATERFREE TECHNOLOGIES
【Fターム(参考)】
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