駐車場システム並びにそれを構成する読取装置、精算機及びセンタ装置
【課題】駐車場の車庫に設置した読取装置に携帯端末を翳すことにより入庫処理、料金精算及び出庫処理ができる駐車場システム並びにそれを構成する読取装置、精算機及びセンタ装置を提供すること。
【解決手段】駐車場システムは、読取装置20A1、精算機100A及びセンタ装置500で構成される。読取装置は、携帯端末Tから端末情報を読み取る。精算機は、駐車場に設置され、読取装置及びセンタ装置と通信回線を介して接続される。読取装置は、登録された携帯端末の利用者が車庫利用時、当該携帯端末を置に翳すと、その端末情報及び駐車場情報がセンタ装置に送信される。センタ装置は、受信した端末・駐車場情報の認証結果を、読取装置に送信する。認証がとれれば車両がロックされ入庫処理が終了する。出庫の際は、当該携帯端末を読取装置に再度翳すことにより、上記同様認証が行われ、料金が決済され、かつ、車両のロックが解除されて出庫できる。
【解決手段】駐車場システムは、読取装置20A1、精算機100A及びセンタ装置500で構成される。読取装置は、携帯端末Tから端末情報を読み取る。精算機は、駐車場に設置され、読取装置及びセンタ装置と通信回線を介して接続される。読取装置は、登録された携帯端末の利用者が車庫利用時、当該携帯端末を置に翳すと、その端末情報及び駐車場情報がセンタ装置に送信される。センタ装置は、受信した端末・駐車場情報の認証結果を、読取装置に送信する。認証がとれれば車両がロックされ入庫処理が終了する。出庫の際は、当該携帯端末を読取装置に再度翳すことにより、上記同様認証が行われ、料金が決済され、かつ、車両のロックが解除されて出庫できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、駐車場管理システム並びにそれを構成する読取装置、精算機及びセンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の有料平面駐車場では、入口にゲートが設置されており、駐車場内の空いている車庫に自由に駐車できる場合と、入口はオープンになっており、駐車場内の空いている車庫に駐車した後、精算機で駐車場所の設定を行うことにより、駐車場利用カードが発行される。当該駐車場から出庫の際に当該駐車場利用カードを精算機に投入し、利用料金を支払うことにより、車両のロックを解除する駐車場システムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−293194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の駐車場システムでは、駐車料金支払いのための駐車カードを携帯しなければならないため、当該駐車カードを紛失した場合、又は駐車場所が分からなくなった場合には、出庫できなくなるという課題があった。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、駐車場内の車庫ごとに設置された読取装置に携帯電話又はスマートフォン等の携帯端末を翳すことにより、駐車場の利用及び当該駐車場の駐車料金の精算をすることができるだけでなく、当該駐車場の駐車位置の案内も可能な駐車場システム並びにそれを構成する読取装置、精算機及びセンタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の駐車場システムの読取装置は、駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムの読取装置であって、前記読取装置は、車庫ごとに設置され、携帯端末と非接触通信を行う読取部と、携帯端末利用者に操作案内を行う操作表示部と、前記精算機と通信する通信手段と、前記通信手段によって受信した駐車料金情報に基づいて料金の決済を行う料金決済手段と、当該読取装置の設置位置を示す駐車場情報に基づいて前記車庫に駐車した車両をロックするロック機構をオン・オフ駆動する制御手段と、を備え、前記通信手段は、前記操作表示部の操作案内に従って前記読取部に翳した携帯端末と通信して、当該携帯端末から受信した端末情報及び前記駐車場情報を前記精算機に送信する端末・駐車場情報送信手段と、この端末・駐車場情報が前記センタ装置に登録されているかの認証結果を受信する端末・駐車場認証結果受信手段と、この端末・駐車場認証結果受信手段によって受信した認証結果に基づいて利用者が前記操作表示部から入力した駐車場利用の開始要求又は終了要求を前記精算機に送信する駐車場利用開始・終了送信手段と、この駐車場利用開始・終了送信手段に基づく駐車料金情報を当該精算機から受信する駐車料金情報受信手段と、を備え、携帯端末利用者が当該駐車場の車庫に車両を入庫する際、当該携帯端末を当該車庫に設置された前記読取装置に翳すことによって当該車庫への入庫処理が完了し、当該車両を出庫する際、当該携帯端末を当該読取装置に翳すことにより当該車庫からの出庫処理が完了すると共に、当該駐車場の駐車料金の決済が完了することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1に係る駐車場システムの概略構成図
【図2】図1に示す駐車場システムの系統図
【図3】図1に示す駐車場システムの読取装置
【図4】図1に示す駐車場システムを構成する精算機
【図5】実施例1に係る駐車場システムの処理を説明するためのフロー図
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施例に係る駐車場システムは、駐車場の各車庫に設置された読取装置、この読取装置と通信回線としての有線又は無線LAN(Local Area NetWork:構内回線)を介して接続され、読取装置を管理する精算機及びこの精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置で構成される。このような形態において、例えば、車両の利用者が車庫に当該車両を駐車し、当該車庫ごとに設置された読取装置に利用者が携帯する携帯端末を翳すことにより、当該読取装置によって携帯端末の端末情報及び当該車庫の設置位置を示す駐車場情報(以下、端末・駐車場情報と称する。)が読み取られる。読取装置は、当該携帯端末から読み取った端末・駐車場情報を精算機に送信する。
【0009】
精算機は、読取装置から受信した端末・駐車場情報をセンタ装置に送信する。
【0010】
センタ装置は、受信した端末・駐車場情報の認証を行う。認証結果は、当該精算機及び読取装置に送信され、利用者からの駐車開始要求に基づいて車両のロックが行われる。駐車場から出庫する場合には、当該携帯端末を読取装置に翳すことにより、駐車料金の算出が行われ、当該駐車料金が支払われた場合には、車両のロックが解除され、当該車両を出庫することができる。以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、実施例1に係る駐車管理システムの概略構成図である。図2は、図1に示す駐車管理システムの系統図である。
【0012】
A駐車場、B駐車場・・・からなる複数の駐車場があり、例えばA駐車場には、少なくとも1個の精算機100Aが配置される。この精算機100Aは当該A駐車場を構成する車庫A1〜A8に設置された読取装置20A1〜20A8と通信回線としての有線又は無線LAN(Local Area NetWork:構内回線)を介して接続され送受信可能である。図示した例では、このA駐車場には、車庫A1、A6、A7にそれぞれ車両が駐車している場合を示す。
【0013】
B駐車場は、基本的にA駐車場と同様に構成される。図示した場合には、B駐車場のB1,B2、B3、B7に車両が駐車している場合を示す。
【0014】
A駐車場の精算機100Aは、通信回線400を介してセンタ装置500に接続され、管轄する車庫A1〜A8に設置された読取装置20A1〜20A8で携帯端末から読み込んだ端末情報及び車庫の設置位置を示す駐車場情報からなる端末・駐車場情報をセンタ装置500に送信する。なお、通信回線400は、公衆通信回線又は専用線が使用される。
【0015】
大規模立体駐車場のように複数の階に車庫が展開される場合には、例えば、精算機は各階ごとに設置されておれば、利用者が後述する精算を行う場合の利便性が改善されるのは言うまでもない。
【0016】
本実施例では、各車庫には、ロック機構が設置され、当該駐車場の入り口にゲートを設置しない場合を示すが、当該ロック機構を有さず、駐車場の入り口にゲートが配置された場合であっても同様の効果が得られる。ここでは、各車庫にロック機構が配置されている場合に付いて説明する。
【0017】
図3は、図1に示す駐車場システムの読取装置20(読取装置20An及び20Bnの総称、n=1、2、・・・)である。読取装置20は、操作表示部21及び読取部22を有して構成される。
【0018】
操作表示部21は、駐車場利用者に当該読取装置20の操作案内を行う。
【0019】
読取部22は、駐車場利用者が所持する携帯端末Tを当該読取部22に翳すことにより、当該携帯端末Tと非接触通信を行い、携帯端末Tから端末情報を読み取る。
【0020】
読取装置20は、読み取った端末情報及び、当該読取装置20が設置されている車庫の設置位置を示す駐車場情報からなる端末・駐車場情報を、LAN10(LAN10A、LAN10Bの総称)を介して精算機100に送信する。
【0021】
なお、上記駐車場情報には、例えば、A駐車場の車庫番号A1に利用者の車両を駐車した場合には、当該車庫番号A1が該当する。ここでは、車庫番号として簡単な場合を示したが、センタ装置が管理する駐車場が複数あり、当該駐車場内の車庫も複数ある場合には、当該駐車場を区別する駐車場番号及び当該駐車場の車庫番号によって上述した駐車場情報が設定されるため、上述した番号に比べて複雑な番号になるのは当然である。
【0022】
端末情報は、当該携帯端末を当該駐車場で利用できるようにセンタ装置500に登録した際に付与されるID情報である。
【0023】
図4は、図1に示す駐車管理システムを構成する精算機100(精算機100A及び100Bの総称)である。精算機100は、操作表示部110、読取部120、料金処理部130及び通信部140を有して構成される。
【0024】
操作表示部110は、駐車場利用者(端末利用者)に当該精算機100の操作案内を行う。
【0025】
読取部120は、駐車場利用者が所持する携帯端末Tを当該読取部22に翳すことにより、当該携帯端末Tと非接触通信を行い、携帯端末Tから端末情報を読み取る。なお、駐車場情報は、駐車場利用者が、操作表示部110に表示された操作案内に従って、利用する車庫番号を入力することにより設定される。このようにして設定された端末・駐車場情報は通信回線400を介してセンタ装置500に送信される。
【0026】
このような操作を行うことにより、駐車場利用者は、当該車両を駐車した車庫に設置されている読取装置に携帯端末を翳す場合だけでなく、精算機に当該携帯端末を翳した場合も当該携帯端末によって駐車場を利用することができる。
【0027】
料金処理部130は、駐車場料金の決済を行うもので、駐車カード挿入部131、クレジットカード等電子決済のためのカード挿入部132、硬貨投入部133及び釣銭返却部134を有して構成される。駐車場利用者が駐車料金を支払うために駐車カードを駐車カード挿入部131に挿入すると、精算機100は、当該駐車カードから読み取った駐車カード情報をセンタ装置500に送信する。又は、携帯端末T当該精算機100の読取部120に翳すと、当該携帯端末Tから読み取った端末・駐車場情報をセンタ装置500に送信する。
【0028】
通信部140は、LAN(第1の通信手段)10を介して読取装置20と接続され、読取装置から端末・駐車場情報、駐車場利用の開始要求及び終了要求及び駐車料金支払情報を受信する第1の受信手段と、読取装置20に端末・駐車場認証結果及び駐車料金情報を送信する第1の送信手段を有する。
【0029】
通信部140は、さらに、通信回線(第2の通信手段)400を介してセンタ装置500と接続され、上記第1の通信手段が読取装置から受信した情報をセンタ装置500に送信する第2の送信手段と、端末・駐車場認証結果及び駐車料金情報をセンタ装置500から受信する第2の受信手段を有する。
【0030】
センタ装置500は、精算機100から受信した駐車カード情報及び駐車場情報、又は端末・駐車場情報から駐車場の利用時間に基づく駐車料金を算出して精算機100に送信する。
【0031】
精算機100は、センタ装置500から受信した料金情報を操作表示部110に表示する。
【0032】
駐車場利用者は、当該操作表示部110に表示された利用料金及び当該利用料金の済方法を当該操作表示部110に表示された決済方法の中から選択することができる。
【0033】
例えば、携帯端末による電子決済、クレジットカード等による電子決済又は現金投入による決済方法の中から選択することができる。このようにして選択された決済方法に従って、駐車場の利用料金が決済される。なお、ここでは、金融機関による当該電子決済方法の具体的な方法を説明していない。この決済方法はすでに実用化されており、公開された技術によって実施することが可能であるからである。
【0034】
図5は、実施例1に係る駐車場システムの処理を説明するためのフロー図である。このフロー図は、処理の流れを示しており、当然ながら物理的な装置の接続関係を示すものではないことを前提に以下説明する。なお、ここでの説明ではA駐車場を利用した場合について説明する。
【0035】
端末利用者(以下、利用者と称する。)がA駐車場の車庫番号A1に車両Cを駐車し、当該端末利用者の所持する携帯端末Tを読取装置20A1に翳す(S01)。なお、利用者は、読取装置20A1に翳す代わりに精算機100Aに当該携帯端末Tを翳し(S02)、操作表示部110の案内に従って車庫番号A1を入力することによっても携帯端末Tを読取装置20Aに翳した場合と同様の効果が得られる。
【0036】
読取装置20A1は、携帯端末Tと通信を行い、携帯端末Tから当該携帯端末Tの携帯端末ID(端末情報)を読み取る。読取装置20A1は読み取った端末情報及び、当該車庫の設置位置を示す駐車場情報(ここでは、車庫番号A1)からなる端末・駐車場情報を精算機100Aに送信する(S03)。
【0037】
精算機100Aは、読取装置20A1から端末・駐車場情報を受信し(第1の受信手段)、センタ装置500に送信する(S04、第2の送信手段)。
【0038】
センタ装置500は、精算機100Aから端末・駐車場情報を受信し、受信した端末・駐車場情報の認証を行う(S05)。最初に、センタ装置500は、当該駐車場情報が、当該センタ装置500が管理すべき駐車場からの情報であるか認証する。そのためには、当該センタ装置500には、事前に当該センタ装置500が管理すべき駐車場であることが、しかるべき権限を有する管理者によって登録されている必要がある。
【0039】
次に、センタ装置500は、当該端末情報が、当該センタ装置500に登録されている駐車場で利用できるように登録されているか認証する(S05)。なお、当該端末情報は、当該携帯端末をセンタ装置500に登録した際に付与されるID情報であり、上述した通りである。この種の利用登録方法は、流通業者によるネット販売またはインターネット銀行などで既に行われており、インターネットの当該サイトから登録が可能であり、所定の登録要件を満たせば、当該駐車場に出向くことなく登録される。
【0040】
センタ装置500は、上記端末情報及び駐車場情報の認証結果(端末・駐車場認証結果)を精算機100Aに送信する(S06)。精算機100Aは、当該端末・駐車場認証結果をセンタ装置500から受信し(第2の受信手段)、受信した端末・駐車場情報を該当する読取装置20A1に送信する(S07、第1の送信手段)。
【0041】
読取装置20A1は、当該読取装置20A1の操作表示部21に当該端末が利用可能であることを表示すると共に、当該駐車した車庫の位置情報が必要な場合は操作表示部21に表示された「車庫情報が必要な場合は携帯端末を読取部にかざして「車庫情報」にタッチしてください」表示を行うと共に、「駐車場を利用する場合には「開始」にタッチしてください」表示を行う。
【0042】
この表示に従って「車庫情報」にタッチした場合は(S07a)、車庫の位置情報が当該携帯端末に送信される(S07b)。また、この表示により利用者が当該「開始」にタッチすると(S08)、当該開始要求は、精算機100A及びセンタ装置500に送信される(S09−S10)。なお、利用者が精算機100Aの読取部120に携帯端末を翳した場合には、当該精算機100Aの操作表示部110に当該携帯端末が利用可能であることを表示すると共に、「駐車場を利用する場合には「開始」にタッチしてください」表示を行う。この表示により利用者が当該「開始」にタッチすると、当該開始要求は、精算機100Aからセンタ装置500に送信される(S10)。
【0043】
読取装置20A1は、利用者による開始要求に基づいて車両のロックを行う(S11)。なお、ステップS08において、利用者が所定の時間(例えば、5分)内に「開始」にタッチしない場合には、上述した車両のロックが自動的に行われる。以上で、車庫に対する入庫処理は終了する。
【0044】
利用者が上記車庫A1に駐車中の車両Cを出庫する場合を以下に説明する。利用者は、当該携帯端末Tを当該車庫A1に設置されている読取装置20A1に翳すと(S12)、当該携帯端末IDが当該読取装置20A1によって読み取られる。読み取られた端末ID及び車庫情報は、精算機100Aに送信される(S14)。送信された端末・駐車場情報はセンタ装置500に送信される(S15)。上記入庫時と同様である。
【0045】
センタ装置500は、ステップS05同様に端末・駐車場情報の認証を行う(S16)。この認証結果(端末・駐車場認証結果)は、精算機100Aに送信される(S17)。精算機100Aは当該端末・駐車場認証結果を該当する読取装置20A1に送信する(S18)。
【0046】
読取装置20A1は、当該読取装置20A1の操作表示部21に当該端末IDが利用可能であることを表示すると共に「駐車場の利用を終了する場合には、「終了」にタッチしてください」表示を行う(S19)。この表示により利用者が当該「終了」にタッチすると、当該終了要求(S21)は、精算機100Aに送信される(S23)。精算機100Aは、終了要求をセンタ装置500に送信する(S24)。
【0047】
なお、利用者が精算機100Aの読取部120に携帯端末Tを翳した場合には、当該精算機100Aの操作表示部120に当該端末IDが利用可能であることを表示すると共に「駐車場の利用を終了する場合には、ご利用の車庫番号を確認後、「終了」にタッチしてください」表示を行う(S20)。この表示により利用者が当該「終了」にタッチすると(S22)、当該終了要求は、センタ装置500に送信される(S24)。
【0048】
センタ装置500は、精算機100Aから送信された終了要求に基づいて当該車庫A1の駐車場使用料金の算出を行う(S25)。
【0049】
算出された料金情報は、精算機100Aに送信される。精算機100Aは、受信した料金情報を該当する読取装置20A1に送信する。
【0050】
読取装置20A1は、精算機100Aから受信した料金情報を操作表示部21に表示し、選択可能な決済方法を表示する。
【0051】
利用者が当該表示された決済方法(S28)に基づいて、決済方法を選択し、当該料金の決済が完了すると(S30)、車両のロックが解除される(S32)。
【0052】
なお、読取装置20A1からの決済は当該携帯端末による電子マネー決済が可能であるが、精算機100Aの料金処理部130から、従来通り、現金、又はクレジットカード等による決済を行うことができる。
【0053】
以上説明したように料金の決済は読取装置20A1又は精算機100Aから行うことができる。当該駐車場の利用登録が行われた携帯端末の利用者は、当該車庫に配置されている読取装置から当該携帯端末の電子マネー機能を用いて決済ができる。それ以外の利用者は、精算機から従来通りクレジットカードなど又は現金による利用料金の決済が可能であることは言うに及ばない。
【0054】
本発明の駐車場システムによれば、駐車場の利用登録が行われた携帯端末を駐車場の車庫に設置された読取装置に翳すだけで入庫処理が開始し、出庫の際に、当該読取装置に同様に携帯端末を翳すことにより利用料金が決済でき、出庫が可能になる。従来のように、利用開始時の利用券を持つ必要がないため、当該利用券の噴出等の問題が発生しない。また、車庫の位置情報を携帯端末で確認することができる。
【0055】
なお、上述したように携帯端末を所持していない利用者又は車庫利用の登録をしていない利用者は、従来通り、精算機から入庫処理をすることになり、その際、発券された駐車場利用券を携帯し、当該利用券を用いて出庫処理が可能である。
【符号の説明】
【0056】
T 携帯端末
Ta 操作表示部
A1〜A8 車庫
B1〜B8 車庫
10A、10B:LAN
20、20A1〜20A8、20B1〜20B8 読取装置
21 操作表示部
22 読取部
100、100A、100B 精算機
110 操作表示部
120 読取部
130 料金処理部
131 駐車カード挿入部
132 カード挿入部
133 硬貨投入部
134 釣銭返却部
400 通信回線
500 センタ装置
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、駐車場管理システム並びにそれを構成する読取装置、精算機及びセンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の有料平面駐車場では、入口にゲートが設置されており、駐車場内の空いている車庫に自由に駐車できる場合と、入口はオープンになっており、駐車場内の空いている車庫に駐車した後、精算機で駐車場所の設定を行うことにより、駐車場利用カードが発行される。当該駐車場から出庫の際に当該駐車場利用カードを精算機に投入し、利用料金を支払うことにより、車両のロックを解除する駐車場システムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−293194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の駐車場システムでは、駐車料金支払いのための駐車カードを携帯しなければならないため、当該駐車カードを紛失した場合、又は駐車場所が分からなくなった場合には、出庫できなくなるという課題があった。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、駐車場内の車庫ごとに設置された読取装置に携帯電話又はスマートフォン等の携帯端末を翳すことにより、駐車場の利用及び当該駐車場の駐車料金の精算をすることができるだけでなく、当該駐車場の駐車位置の案内も可能な駐車場システム並びにそれを構成する読取装置、精算機及びセンタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の駐車場システムの読取装置は、駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムの読取装置であって、前記読取装置は、車庫ごとに設置され、携帯端末と非接触通信を行う読取部と、携帯端末利用者に操作案内を行う操作表示部と、前記精算機と通信する通信手段と、前記通信手段によって受信した駐車料金情報に基づいて料金の決済を行う料金決済手段と、当該読取装置の設置位置を示す駐車場情報に基づいて前記車庫に駐車した車両をロックするロック機構をオン・オフ駆動する制御手段と、を備え、前記通信手段は、前記操作表示部の操作案内に従って前記読取部に翳した携帯端末と通信して、当該携帯端末から受信した端末情報及び前記駐車場情報を前記精算機に送信する端末・駐車場情報送信手段と、この端末・駐車場情報が前記センタ装置に登録されているかの認証結果を受信する端末・駐車場認証結果受信手段と、この端末・駐車場認証結果受信手段によって受信した認証結果に基づいて利用者が前記操作表示部から入力した駐車場利用の開始要求又は終了要求を前記精算機に送信する駐車場利用開始・終了送信手段と、この駐車場利用開始・終了送信手段に基づく駐車料金情報を当該精算機から受信する駐車料金情報受信手段と、を備え、携帯端末利用者が当該駐車場の車庫に車両を入庫する際、当該携帯端末を当該車庫に設置された前記読取装置に翳すことによって当該車庫への入庫処理が完了し、当該車両を出庫する際、当該携帯端末を当該読取装置に翳すことにより当該車庫からの出庫処理が完了すると共に、当該駐車場の駐車料金の決済が完了することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1に係る駐車場システムの概略構成図
【図2】図1に示す駐車場システムの系統図
【図3】図1に示す駐車場システムの読取装置
【図4】図1に示す駐車場システムを構成する精算機
【図5】実施例1に係る駐車場システムの処理を説明するためのフロー図
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施例に係る駐車場システムは、駐車場の各車庫に設置された読取装置、この読取装置と通信回線としての有線又は無線LAN(Local Area NetWork:構内回線)を介して接続され、読取装置を管理する精算機及びこの精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置で構成される。このような形態において、例えば、車両の利用者が車庫に当該車両を駐車し、当該車庫ごとに設置された読取装置に利用者が携帯する携帯端末を翳すことにより、当該読取装置によって携帯端末の端末情報及び当該車庫の設置位置を示す駐車場情報(以下、端末・駐車場情報と称する。)が読み取られる。読取装置は、当該携帯端末から読み取った端末・駐車場情報を精算機に送信する。
【0009】
精算機は、読取装置から受信した端末・駐車場情報をセンタ装置に送信する。
【0010】
センタ装置は、受信した端末・駐車場情報の認証を行う。認証結果は、当該精算機及び読取装置に送信され、利用者からの駐車開始要求に基づいて車両のロックが行われる。駐車場から出庫する場合には、当該携帯端末を読取装置に翳すことにより、駐車料金の算出が行われ、当該駐車料金が支払われた場合には、車両のロックが解除され、当該車両を出庫することができる。以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、実施例1に係る駐車管理システムの概略構成図である。図2は、図1に示す駐車管理システムの系統図である。
【0012】
A駐車場、B駐車場・・・からなる複数の駐車場があり、例えばA駐車場には、少なくとも1個の精算機100Aが配置される。この精算機100Aは当該A駐車場を構成する車庫A1〜A8に設置された読取装置20A1〜20A8と通信回線としての有線又は無線LAN(Local Area NetWork:構内回線)を介して接続され送受信可能である。図示した例では、このA駐車場には、車庫A1、A6、A7にそれぞれ車両が駐車している場合を示す。
【0013】
B駐車場は、基本的にA駐車場と同様に構成される。図示した場合には、B駐車場のB1,B2、B3、B7に車両が駐車している場合を示す。
【0014】
A駐車場の精算機100Aは、通信回線400を介してセンタ装置500に接続され、管轄する車庫A1〜A8に設置された読取装置20A1〜20A8で携帯端末から読み込んだ端末情報及び車庫の設置位置を示す駐車場情報からなる端末・駐車場情報をセンタ装置500に送信する。なお、通信回線400は、公衆通信回線又は専用線が使用される。
【0015】
大規模立体駐車場のように複数の階に車庫が展開される場合には、例えば、精算機は各階ごとに設置されておれば、利用者が後述する精算を行う場合の利便性が改善されるのは言うまでもない。
【0016】
本実施例では、各車庫には、ロック機構が設置され、当該駐車場の入り口にゲートを設置しない場合を示すが、当該ロック機構を有さず、駐車場の入り口にゲートが配置された場合であっても同様の効果が得られる。ここでは、各車庫にロック機構が配置されている場合に付いて説明する。
【0017】
図3は、図1に示す駐車場システムの読取装置20(読取装置20An及び20Bnの総称、n=1、2、・・・)である。読取装置20は、操作表示部21及び読取部22を有して構成される。
【0018】
操作表示部21は、駐車場利用者に当該読取装置20の操作案内を行う。
【0019】
読取部22は、駐車場利用者が所持する携帯端末Tを当該読取部22に翳すことにより、当該携帯端末Tと非接触通信を行い、携帯端末Tから端末情報を読み取る。
【0020】
読取装置20は、読み取った端末情報及び、当該読取装置20が設置されている車庫の設置位置を示す駐車場情報からなる端末・駐車場情報を、LAN10(LAN10A、LAN10Bの総称)を介して精算機100に送信する。
【0021】
なお、上記駐車場情報には、例えば、A駐車場の車庫番号A1に利用者の車両を駐車した場合には、当該車庫番号A1が該当する。ここでは、車庫番号として簡単な場合を示したが、センタ装置が管理する駐車場が複数あり、当該駐車場内の車庫も複数ある場合には、当該駐車場を区別する駐車場番号及び当該駐車場の車庫番号によって上述した駐車場情報が設定されるため、上述した番号に比べて複雑な番号になるのは当然である。
【0022】
端末情報は、当該携帯端末を当該駐車場で利用できるようにセンタ装置500に登録した際に付与されるID情報である。
【0023】
図4は、図1に示す駐車管理システムを構成する精算機100(精算機100A及び100Bの総称)である。精算機100は、操作表示部110、読取部120、料金処理部130及び通信部140を有して構成される。
【0024】
操作表示部110は、駐車場利用者(端末利用者)に当該精算機100の操作案内を行う。
【0025】
読取部120は、駐車場利用者が所持する携帯端末Tを当該読取部22に翳すことにより、当該携帯端末Tと非接触通信を行い、携帯端末Tから端末情報を読み取る。なお、駐車場情報は、駐車場利用者が、操作表示部110に表示された操作案内に従って、利用する車庫番号を入力することにより設定される。このようにして設定された端末・駐車場情報は通信回線400を介してセンタ装置500に送信される。
【0026】
このような操作を行うことにより、駐車場利用者は、当該車両を駐車した車庫に設置されている読取装置に携帯端末を翳す場合だけでなく、精算機に当該携帯端末を翳した場合も当該携帯端末によって駐車場を利用することができる。
【0027】
料金処理部130は、駐車場料金の決済を行うもので、駐車カード挿入部131、クレジットカード等電子決済のためのカード挿入部132、硬貨投入部133及び釣銭返却部134を有して構成される。駐車場利用者が駐車料金を支払うために駐車カードを駐車カード挿入部131に挿入すると、精算機100は、当該駐車カードから読み取った駐車カード情報をセンタ装置500に送信する。又は、携帯端末T当該精算機100の読取部120に翳すと、当該携帯端末Tから読み取った端末・駐車場情報をセンタ装置500に送信する。
【0028】
通信部140は、LAN(第1の通信手段)10を介して読取装置20と接続され、読取装置から端末・駐車場情報、駐車場利用の開始要求及び終了要求及び駐車料金支払情報を受信する第1の受信手段と、読取装置20に端末・駐車場認証結果及び駐車料金情報を送信する第1の送信手段を有する。
【0029】
通信部140は、さらに、通信回線(第2の通信手段)400を介してセンタ装置500と接続され、上記第1の通信手段が読取装置から受信した情報をセンタ装置500に送信する第2の送信手段と、端末・駐車場認証結果及び駐車料金情報をセンタ装置500から受信する第2の受信手段を有する。
【0030】
センタ装置500は、精算機100から受信した駐車カード情報及び駐車場情報、又は端末・駐車場情報から駐車場の利用時間に基づく駐車料金を算出して精算機100に送信する。
【0031】
精算機100は、センタ装置500から受信した料金情報を操作表示部110に表示する。
【0032】
駐車場利用者は、当該操作表示部110に表示された利用料金及び当該利用料金の済方法を当該操作表示部110に表示された決済方法の中から選択することができる。
【0033】
例えば、携帯端末による電子決済、クレジットカード等による電子決済又は現金投入による決済方法の中から選択することができる。このようにして選択された決済方法に従って、駐車場の利用料金が決済される。なお、ここでは、金融機関による当該電子決済方法の具体的な方法を説明していない。この決済方法はすでに実用化されており、公開された技術によって実施することが可能であるからである。
【0034】
図5は、実施例1に係る駐車場システムの処理を説明するためのフロー図である。このフロー図は、処理の流れを示しており、当然ながら物理的な装置の接続関係を示すものではないことを前提に以下説明する。なお、ここでの説明ではA駐車場を利用した場合について説明する。
【0035】
端末利用者(以下、利用者と称する。)がA駐車場の車庫番号A1に車両Cを駐車し、当該端末利用者の所持する携帯端末Tを読取装置20A1に翳す(S01)。なお、利用者は、読取装置20A1に翳す代わりに精算機100Aに当該携帯端末Tを翳し(S02)、操作表示部110の案内に従って車庫番号A1を入力することによっても携帯端末Tを読取装置20Aに翳した場合と同様の効果が得られる。
【0036】
読取装置20A1は、携帯端末Tと通信を行い、携帯端末Tから当該携帯端末Tの携帯端末ID(端末情報)を読み取る。読取装置20A1は読み取った端末情報及び、当該車庫の設置位置を示す駐車場情報(ここでは、車庫番号A1)からなる端末・駐車場情報を精算機100Aに送信する(S03)。
【0037】
精算機100Aは、読取装置20A1から端末・駐車場情報を受信し(第1の受信手段)、センタ装置500に送信する(S04、第2の送信手段)。
【0038】
センタ装置500は、精算機100Aから端末・駐車場情報を受信し、受信した端末・駐車場情報の認証を行う(S05)。最初に、センタ装置500は、当該駐車場情報が、当該センタ装置500が管理すべき駐車場からの情報であるか認証する。そのためには、当該センタ装置500には、事前に当該センタ装置500が管理すべき駐車場であることが、しかるべき権限を有する管理者によって登録されている必要がある。
【0039】
次に、センタ装置500は、当該端末情報が、当該センタ装置500に登録されている駐車場で利用できるように登録されているか認証する(S05)。なお、当該端末情報は、当該携帯端末をセンタ装置500に登録した際に付与されるID情報であり、上述した通りである。この種の利用登録方法は、流通業者によるネット販売またはインターネット銀行などで既に行われており、インターネットの当該サイトから登録が可能であり、所定の登録要件を満たせば、当該駐車場に出向くことなく登録される。
【0040】
センタ装置500は、上記端末情報及び駐車場情報の認証結果(端末・駐車場認証結果)を精算機100Aに送信する(S06)。精算機100Aは、当該端末・駐車場認証結果をセンタ装置500から受信し(第2の受信手段)、受信した端末・駐車場情報を該当する読取装置20A1に送信する(S07、第1の送信手段)。
【0041】
読取装置20A1は、当該読取装置20A1の操作表示部21に当該端末が利用可能であることを表示すると共に、当該駐車した車庫の位置情報が必要な場合は操作表示部21に表示された「車庫情報が必要な場合は携帯端末を読取部にかざして「車庫情報」にタッチしてください」表示を行うと共に、「駐車場を利用する場合には「開始」にタッチしてください」表示を行う。
【0042】
この表示に従って「車庫情報」にタッチした場合は(S07a)、車庫の位置情報が当該携帯端末に送信される(S07b)。また、この表示により利用者が当該「開始」にタッチすると(S08)、当該開始要求は、精算機100A及びセンタ装置500に送信される(S09−S10)。なお、利用者が精算機100Aの読取部120に携帯端末を翳した場合には、当該精算機100Aの操作表示部110に当該携帯端末が利用可能であることを表示すると共に、「駐車場を利用する場合には「開始」にタッチしてください」表示を行う。この表示により利用者が当該「開始」にタッチすると、当該開始要求は、精算機100Aからセンタ装置500に送信される(S10)。
【0043】
読取装置20A1は、利用者による開始要求に基づいて車両のロックを行う(S11)。なお、ステップS08において、利用者が所定の時間(例えば、5分)内に「開始」にタッチしない場合には、上述した車両のロックが自動的に行われる。以上で、車庫に対する入庫処理は終了する。
【0044】
利用者が上記車庫A1に駐車中の車両Cを出庫する場合を以下に説明する。利用者は、当該携帯端末Tを当該車庫A1に設置されている読取装置20A1に翳すと(S12)、当該携帯端末IDが当該読取装置20A1によって読み取られる。読み取られた端末ID及び車庫情報は、精算機100Aに送信される(S14)。送信された端末・駐車場情報はセンタ装置500に送信される(S15)。上記入庫時と同様である。
【0045】
センタ装置500は、ステップS05同様に端末・駐車場情報の認証を行う(S16)。この認証結果(端末・駐車場認証結果)は、精算機100Aに送信される(S17)。精算機100Aは当該端末・駐車場認証結果を該当する読取装置20A1に送信する(S18)。
【0046】
読取装置20A1は、当該読取装置20A1の操作表示部21に当該端末IDが利用可能であることを表示すると共に「駐車場の利用を終了する場合には、「終了」にタッチしてください」表示を行う(S19)。この表示により利用者が当該「終了」にタッチすると、当該終了要求(S21)は、精算機100Aに送信される(S23)。精算機100Aは、終了要求をセンタ装置500に送信する(S24)。
【0047】
なお、利用者が精算機100Aの読取部120に携帯端末Tを翳した場合には、当該精算機100Aの操作表示部120に当該端末IDが利用可能であることを表示すると共に「駐車場の利用を終了する場合には、ご利用の車庫番号を確認後、「終了」にタッチしてください」表示を行う(S20)。この表示により利用者が当該「終了」にタッチすると(S22)、当該終了要求は、センタ装置500に送信される(S24)。
【0048】
センタ装置500は、精算機100Aから送信された終了要求に基づいて当該車庫A1の駐車場使用料金の算出を行う(S25)。
【0049】
算出された料金情報は、精算機100Aに送信される。精算機100Aは、受信した料金情報を該当する読取装置20A1に送信する。
【0050】
読取装置20A1は、精算機100Aから受信した料金情報を操作表示部21に表示し、選択可能な決済方法を表示する。
【0051】
利用者が当該表示された決済方法(S28)に基づいて、決済方法を選択し、当該料金の決済が完了すると(S30)、車両のロックが解除される(S32)。
【0052】
なお、読取装置20A1からの決済は当該携帯端末による電子マネー決済が可能であるが、精算機100Aの料金処理部130から、従来通り、現金、又はクレジットカード等による決済を行うことができる。
【0053】
以上説明したように料金の決済は読取装置20A1又は精算機100Aから行うことができる。当該駐車場の利用登録が行われた携帯端末の利用者は、当該車庫に配置されている読取装置から当該携帯端末の電子マネー機能を用いて決済ができる。それ以外の利用者は、精算機から従来通りクレジットカードなど又は現金による利用料金の決済が可能であることは言うに及ばない。
【0054】
本発明の駐車場システムによれば、駐車場の利用登録が行われた携帯端末を駐車場の車庫に設置された読取装置に翳すだけで入庫処理が開始し、出庫の際に、当該読取装置に同様に携帯端末を翳すことにより利用料金が決済でき、出庫が可能になる。従来のように、利用開始時の利用券を持つ必要がないため、当該利用券の噴出等の問題が発生しない。また、車庫の位置情報を携帯端末で確認することができる。
【0055】
なお、上述したように携帯端末を所持していない利用者又は車庫利用の登録をしていない利用者は、従来通り、精算機から入庫処理をすることになり、その際、発券された駐車場利用券を携帯し、当該利用券を用いて出庫処理が可能である。
【符号の説明】
【0056】
T 携帯端末
Ta 操作表示部
A1〜A8 車庫
B1〜B8 車庫
10A、10B:LAN
20、20A1〜20A8、20B1〜20B8 読取装置
21 操作表示部
22 読取部
100、100A、100B 精算機
110 操作表示部
120 読取部
130 料金処理部
131 駐車カード挿入部
132 カード挿入部
133 硬貨投入部
134 釣銭返却部
400 通信回線
500 センタ装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムの読取装置であって、
前記読取装置は、車庫ごとに設置され、
携帯端末と非接触通信を行う読取部と、
携帯端末利用者に操作案内を行う操作表示部と、
前記精算機と通信する通信手段と、
前記通信手段によって受信した駐車料金情報に基づいて料金の決済を行う料金決済手段と、
当該読取装置の設置位置を示す駐車場情報に基づいて前記車庫に駐車した車両をロックするロック機構をオン・オフ駆動する制御手段と、を備え、
前記通信手段は、
前記操作表示部の操作案内に従って前記読取部に翳した携帯端末と通信して、当該携帯端末から受信した端末情報及び前記駐車場情報を前記精算機に送信する端末・駐車場情報送信手段と、
この端末・駐車場情報が前記センタ装置に登録されているかの認証結果を受信する端末・駐車場認証結果受信手段と、
この端末・駐車場認証結果受信手段によって受信された認証結果に基づいて、利用者が前記操作表示部から入力した駐車場利用の開始要求を前記精算機に送信する駐車場利用開始終了送信手段と、
この駐車場利用開始・終了送信手段に基づく駐車料金情報を当該精算機から受信する駐車料金情報受信手段と、
を備え、
携帯端末利用者が当該駐車場の車庫に車両を入庫する際、当該携帯端末を当該車庫に設置された前記読取装置に翳すことによって当該車庫への入庫処理が完了し、当該車両を出庫する際、当該携帯端末を当該読取装置に翳すことにより当該車庫からの出庫処理が完了すると共に、当該駐車場の駐車料金の決済が完了する駐車場システムの読取装置。
【請求項2】
駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムの精算機であって、
前記精算機は、駐車場に設置され、
携帯端末と非接触通信を行う読取部と、
駐車場利用者に操作案内を行う操作表示部と、
駐車料金の決済を行う料金処理手段と、
前記読取装置と通信する第1の通信手段と、
前記センタ装置と通信する第2の通信手段と、
前記第2の通信手段によって受信した料金情報に基づいて料金の決済を行う料金決済手段と、
前記操作表示部から入力された駐車場情報に基づいて車庫に駐車した車両をロックするロック機構をオン・オフ駆動する制御手段と、を備え、
前記第1の通信手段は、
前記読取装置から前記端末・駐車場情報、前記駐車場利用の開始要求及び終了要求、及び料金支払情報を受信する第1の受信手段と、
前記読取装置に前記端末・駐車場認証結果及び駐車料金情報を送信する第1の送信手段と、を備え、
前記第2の通信手段は、
前記第1の受信手段が前記読取装置から受信した情報を前記センタ装置に送信する第2の送信手段と、
前記端末・駐車場認証結果及び駐車料金情報を前記センタ装置から受信する第2の受信手段と、
を備えた駐車場システムの精算機。
【請求項3】
駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムのセンタ装置であって、
前記精算機と通信回線を介して接続され、前記精算機から受信した当該読取装置の端末情報及び当該車庫の駐車場情報を受信する端末・駐車場情報受信手段と、
この端末・駐車場情報受信手段で受信した端末・駐車場情報が当該センタ装置に登録されているかの認証を行う認証手段と、
この認証手段による認証結果を前記精算機に送信する端末・駐車場認証結果送信手段と、
前記読取装置又は精算機の操作表示部による操作案内に基づいて設定された前記駐車場利用の開始要求及び終了要求に基づく時間又は期間に応じた駐車料金を算出する駐車料金算出手段と、
公衆通信回線を介して当該駐車場システムで使用する携帯端末と接続され、当該携帯端末の要求により、当該携帯端末を登録する登録手段と、
を備えた駐車場システムのセンタ装置。
【請求項4】
駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムであって、
請求項1に記載の読取装置と、
請求項2に記載の精算機と、
請求項3に記載のセンタ装置と、
を備えた駐車場システム。
【請求項5】
携帯端末利用者が当該駐車場の車庫に車両を入庫する際、当該携帯端末を当該車庫に設置された前記精算機の読取部に翳し、前記操作表示部に表示された操作案内に従って、当該使用する車庫番号を入力することにより当該車庫への入庫処理が完了し、当該車両を出庫する際、当該携帯端末を当該読取装置又は前記精算機の読取部に翳すことにより当該車庫からの出庫処理が完了すると共に、当該駐車場の駐車料金の決済が完了する請求項4記載の駐車場システム。
【請求項1】
駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムの読取装置であって、
前記読取装置は、車庫ごとに設置され、
携帯端末と非接触通信を行う読取部と、
携帯端末利用者に操作案内を行う操作表示部と、
前記精算機と通信する通信手段と、
前記通信手段によって受信した駐車料金情報に基づいて料金の決済を行う料金決済手段と、
当該読取装置の設置位置を示す駐車場情報に基づいて前記車庫に駐車した車両をロックするロック機構をオン・オフ駆動する制御手段と、を備え、
前記通信手段は、
前記操作表示部の操作案内に従って前記読取部に翳した携帯端末と通信して、当該携帯端末から受信した端末情報及び前記駐車場情報を前記精算機に送信する端末・駐車場情報送信手段と、
この端末・駐車場情報が前記センタ装置に登録されているかの認証結果を受信する端末・駐車場認証結果受信手段と、
この端末・駐車場認証結果受信手段によって受信された認証結果に基づいて、利用者が前記操作表示部から入力した駐車場利用の開始要求を前記精算機に送信する駐車場利用開始終了送信手段と、
この駐車場利用開始・終了送信手段に基づく駐車料金情報を当該精算機から受信する駐車料金情報受信手段と、
を備え、
携帯端末利用者が当該駐車場の車庫に車両を入庫する際、当該携帯端末を当該車庫に設置された前記読取装置に翳すことによって当該車庫への入庫処理が完了し、当該車両を出庫する際、当該携帯端末を当該読取装置に翳すことにより当該車庫からの出庫処理が完了すると共に、当該駐車場の駐車料金の決済が完了する駐車場システムの読取装置。
【請求項2】
駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムの精算機であって、
前記精算機は、駐車場に設置され、
携帯端末と非接触通信を行う読取部と、
駐車場利用者に操作案内を行う操作表示部と、
駐車料金の決済を行う料金処理手段と、
前記読取装置と通信する第1の通信手段と、
前記センタ装置と通信する第2の通信手段と、
前記第2の通信手段によって受信した料金情報に基づいて料金の決済を行う料金決済手段と、
前記操作表示部から入力された駐車場情報に基づいて車庫に駐車した車両をロックするロック機構をオン・オフ駆動する制御手段と、を備え、
前記第1の通信手段は、
前記読取装置から前記端末・駐車場情報、前記駐車場利用の開始要求及び終了要求、及び料金支払情報を受信する第1の受信手段と、
前記読取装置に前記端末・駐車場認証結果及び駐車料金情報を送信する第1の送信手段と、を備え、
前記第2の通信手段は、
前記第1の受信手段が前記読取装置から受信した情報を前記センタ装置に送信する第2の送信手段と、
前記端末・駐車場認証結果及び駐車料金情報を前記センタ装置から受信する第2の受信手段と、
を備えた駐車場システムの精算機。
【請求項3】
駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムのセンタ装置であって、
前記精算機と通信回線を介して接続され、前記精算機から受信した当該読取装置の端末情報及び当該車庫の駐車場情報を受信する端末・駐車場情報受信手段と、
この端末・駐車場情報受信手段で受信した端末・駐車場情報が当該センタ装置に登録されているかの認証を行う認証手段と、
この認証手段による認証結果を前記精算機に送信する端末・駐車場認証結果送信手段と、
前記読取装置又は精算機の操作表示部による操作案内に基づいて設定された前記駐車場利用の開始要求及び終了要求に基づく時間又は期間に応じた駐車料金を算出する駐車料金算出手段と、
公衆通信回線を介して当該駐車場システムで使用する携帯端末と接続され、当該携帯端末の要求により、当該携帯端末を登録する登録手段と、
を備えた駐車場システムのセンタ装置。
【請求項4】
駐車場を利用する利用者が携帯する携帯端末と非接触通信可能な読取装置と、この読取装置と通信可能な精算機と、この精算機と通信回線を介して接続されたセンタ装置とで構成された駐車場システムであって、
請求項1に記載の読取装置と、
請求項2に記載の精算機と、
請求項3に記載のセンタ装置と、
を備えた駐車場システム。
【請求項5】
携帯端末利用者が当該駐車場の車庫に車両を入庫する際、当該携帯端末を当該車庫に設置された前記精算機の読取部に翳し、前記操作表示部に表示された操作案内に従って、当該使用する車庫番号を入力することにより当該車庫への入庫処理が完了し、当該車両を出庫する際、当該携帯端末を当該読取装置又は前記精算機の読取部に翳すことにより当該車庫からの出庫処理が完了すると共に、当該駐車場の駐車料金の決済が完了する請求項4記載の駐車場システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2013−114434(P2013−114434A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259635(P2011−259635)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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