説明

高さ調整脚ユニット及びそれを有する画像投射装置

【課題】 筺体の高さ調整を安定して、しかも任意の傾斜角度で容易に調整することができる高さ調整脚ユニットを得ること。
【解決手段】 筒状のガイド部材に入出可能に収納される高さ調整脚と、該ガイド部材の筒状内面で、該高さ調整脚が挿入される端部側にはガイド凸部が形成されており、該高さ調整脚の一部であって、該高さ調整脚が該ガイド部材の筒状内部において入出される方向と平行な側面に凹溝部が形成され、該凹溝部の一方の端部側には溝内凸部が形成されており、該ガイド部材は筒状の側面で前記端部側にガイド切欠き部を有し、該ガイド切欠き部から該高さ調整脚を該ガイド部材の筒状内部に組み込んだときに前記ガイド凸部と前記溝内凸部とが当接することによって、該高さ調整脚の該ガイド部材からの突出量が制限される構成を有し、該ガイド部材からの該高さ調整脚の入出量を制限して、該ガイド部材が設けられる筺体の基準面からの高さを調整すること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高さ調整脚ユニット及びそれを有する画像投射装置に関し、例えば画像表示素子(液晶パネル、ライトガイド等)に形成される画像を投射光学系で被照射面に種々な投射角度で拡大投射する画像投射装置(プロジェクタ)に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、拡大した投射画像を観察するための装置として画像表示素子(液晶パネル、ライトバルブ)の画像を投射光学系でスクリーンに拡大投射する画像投射装置(液晶プロジェクタ)が種々と提案されている。
【0003】
この画像投射装置では、投射画像をスクリーンへ斜め方向から種々な角度で投射する場合が多い。
【0004】
このとき画像投射装置は画像投射口を有する前面を上方へ仰いで傾斜角度を有する状態で設置される。画像投射装置の傾斜角度は投射条件によって種々と変えて設置される。
【0005】
従来、投射画像をスクリーン上へ種々な投射角度で投射できるように画像投射装置の一部の高さを可変とする高さ調整機構を有した画像投射装置が知られている(特許文献1)。
【0006】
特許文献1では投射画像をスクリーンへ種々の投射角度で投射する機構として、筺体にオリフィスを設け、空気圧により高さ調整脚の高さ調整動作を制御し、筺体の傾斜角度を可変としている。
【特許文献1】特開平11−311397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の高さ調整機能付きフットでは、比較的部品点数が多くなり、組み立て工数が増加し、組み立てが困難になる傾向があった。
【0008】
本発明は、組み立てが容易であって、簡易な構造を持ち、筺体の高さ調整を安定して、しかも任意の傾斜角度で容易に調整することができる高さ調整脚ユニット及びそれを有する画像投射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の高さ調整脚ユニットは、筒状部を有するガイド部材と、ガイド部材の筒状部に挿入される高さ調整脚を有する。ガイド部材からの高さ調整脚の突出量を調整することにより、ガイド部材が設けられる筺体の基準面からの高さを調整する。ガイド部材の筒状部の一部であって高さ調整脚が挿入される挿入口側には、高さ調整脚を挿入するためのガイド切欠き部と、ガイド凸部が形成されている。高さ調整脚の一部であって高さ調整脚の延びる方向に平行な面には凹溝部が形成されている。凹溝部の一方の端部側には溝内凸部が形成されている。ガイド凸部と前記溝内凸部とが当接することによって、高さ調整脚のガイド部材からの突出量が制限されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、組み立てが容易であって、簡易な構造を持ち、筺体の高さ調整を安定して、しかも任意の傾斜角度で容易に調整することができる高さ調整脚ユニットが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の高さ調整脚ユニットは、筺体の高さや筺体の傾斜角度、例えば基板や床面に対する傾斜角度を調整するときに用いられる。
【0012】
本実施例における装置本体(筺体)の傾斜角度(高さ調整)の調整機構は、次のとおりである。
【0013】
筺体の底面の一部に設けられた筒状のガイド部材に高さ調整脚が挿入される。ガイド部材の筒状部の一部であって高さ調整脚が挿入される挿入口側には、高さ調整脚を挿入するためのガイド切欠き部と、ガイド凸部が形成されている。高さ調整脚の一部であって高さ調整脚の延びる方向に平行な面には凹溝部が形成され、凹溝部の一方の端部側には溝内凸部が形成されている。
【0014】
そして、ガイド凸部と溝内凸部とが当接することにより、高さ調整脚のガイド部材からの突出量が制限されるとともに高さ調整脚がガイド部材の筒状内部から抜け落ちないようにしている。
【0015】
高さ調整脚の凹溝部における他方の端部は、前記高さ調整脚が前記ガイド部材の筒状部を移動したときに前記ガイド凸部と当接するような形状になっており、前記高さ調整脚の前記ガイド部材への没入を制限している。
【0016】
更に高さ調整脚を保持するための保持部材を有し、高さ調整脚は凹溝部が延びる方向に対して平行な少なくとも一つの面に被係止部を備えており、保持部材は高さ調整脚の被係止部に対して係止する係止部を備えている。保持部材が高さ調整脚に対して変位することにより、係止部と被係止部の係止及びその解除が行われることを利用して、ガイド部材からの高さ調整脚の突出量を調整することができる。これにより、筺体の床面(基準面)からの高さ調整、即ち傾斜角度を調整することができる。
【0017】
以下に、本発明の高さ調整脚ユニット及びそれを有する画像投射装置の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
本発明の画像投射装置は、画像を形成する画像表示素子(液晶パネル、ライトガイド)と、光を放射する光源手段と、光源手段からの光で画像表示素子を照明する照明光学系と、画像表示素子で形成される画像を被照射面に投射する投射光学系とを有している。
【0019】
図1は、本発明の画像投射装置(投射表示装置)の実施例1の筺体内部の要部概略図を示している。
【0020】
図1において、1は光源手段(ランプ)、2はランプ1を保持するランプホルダー、3はランプ1の前方(光出射側)に配置する防爆ガラス、4は防爆ガラス3用のガラス押さえである。
【0021】
αはランプ1からの光を画像表示用の液晶表示素子(画像形成素子)側へ入射する照明光学系である。βは照明光学系αからの出射光を入射するR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色用の画像表示素子(ライトバルブ)を備えた色分解合成光学系である。
【0022】
5は色分解合成光学系βからの出射光を入射して図示せぬスクリーン(被投射面)に画像を投射する投射レンズ鏡筒である。投射レンズ鏡筒5内には後述する投射レンズ光学系(投射光学系)を収納している。6はランプ1、照明光学系α、色分解合成光学系βを収納するとともに投射レンズ鏡筒5が固定される光学ボックスである。
【0023】
光学ボックス6にはランプ1の周囲を囲むランプ周辺部材としてのランプケース部材が形成されている。
【0024】
7は光学ボックス6内に照明光学系α、色分解合成光学系βを収納した状態で蓋をする光学ボックス蓋である。8は電源、9は電源フィルターである。10は電源8と合体しランプ1を点灯する為のバラスト電源である。11は電源8からの電力によりライトバルブの駆動、及びランプ1の点灯指令を送る為の回路基板である。12(12A・12B)は後述する外装キャビネット21の吸気口21aから空気を吸い込むことで色分解合成光学系β内のライトバルブ等の光学素子(部材)を冷却する為の光学系用の冷却ファン(部材冷却ファン)(冷却ファンA・冷却ファンB)である。
【0025】
13は冷却ファン12による風を色分解合成光学系β内のライトバルブ等の光学素子に送る為のRGBダクト(ファンダクト)である。
【0026】
14はランプ1に対して吹き付け風を送り、ランプ1を冷却する為の光源ランプ用の冷却ファン(ランプ冷却ファン)である。
【0027】
15はランプ冷却ファン14を保持しつつ冷却風をランプ1に送るためのランプダクトである。16は冷却ファン14を押さえてランプダクト15と合わせてダクトを構築するためのランプダクトである。
【0028】
17は後述する外装キャビネット(外装ケース)21に設けた吸気口21bから空気を吸い込むことで電源8とバラスト電源10内に風を流通させて電源8及びバラスト電源10を同時に冷却する為の電源用の冷却ファン(筐体内排気ファン)である。
【0029】
18は排気ファン(ランプ排気ファン)である。排気ファン18は冷却ファン14からの風であってランプ1を通過した後の風を排出する。
【0030】
ランプ排気ファン18と筐体内排気ファン17は大風量が得られる軸流ファンから成っている。
【0031】
19はランプ排気ルーバー、20はランプ排気ルーバーであり、ランプ1からの光が装置外部に漏れないような遮光機能を有している。
【0032】
21は光学ボックス6等を収納する為の外装キャビネット(外装ケースの下部)、22は外装キャビネット21に光学ボックス6等を収納した状態で蓋をする為の外装キャビネット蓋(外装ケースの上部)である。
【0033】
23は側板、24は側板である。外装キャビネット21には上述した吸気口21a、21bが形成されており、側板24には排気口が形成されている。
【0034】
25は各種信号を取り込むコネクターが搭載されるインターフェース基板である。26は側板23の内側に取り付けられたインターフェース補強板である。
【0035】
27はランプ1からの排気熱を排気ファン18まで導き、装置内部に排気風を放散させないためのランプ排気ボックスで、ランプ排気ルーバー19とランプ排気ルーバー20を保持する。
【0036】
28はランプ蓋である。ランプ蓋28は外装キャビネット21の底面に着脱自在に設けられており、図示を省略したビスにより固定されている。29は高さ調整脚ユニットである。
【0037】
高さ調整脚ユニット29は外装キャビネット(筺体)21の一部に形成されている。高さ調整脚ユニット29の高さ調整脚29aの外装キャビネット21からの突出量(高さ)を調整することにより、筺体の傾斜角度(高さ)を調整している。この高さ調整脚ユニット29の構成の詳細は後述する。
【0038】
30は外装キャビネット21の吸気口21a外側に取り付く不図示のフィルターを押さえるRGB吸気プレートである。
【0039】
31は色分解合成光学系βを保持するプリズムベースである。32は、色分解合成光学系βを構成する各光学素子とライトバルブを冷却するために冷却ファン12A・冷却ファン12Bからの冷却風を導くためのダクト形状部を有するボックスサイドカバーである。
【0040】
33はボックスサイドカバー32と合わせることでダクトを形成するためのRGBダクトである。
【0041】
34は色分解合成光学系β内に配置されるところの、ライトバルブから出ているFPCが接続され、回路基板11に接続されるRGB基板(駆動回路基板)である。35はRGB基板34に電気ノイズが入り込まないようにするためのRGB基板カバーである。
【0042】
図2(A)、(B)は図1の投射型画像表示装置の光学構成の平面図と側面図である。
【0043】
図2(A)、(B)は、前述したランプ1、照明光学系α、色分解合成光学系β、投射レンズ5にて構成されるライトバルブ(反射型液晶表示素子)を搭載した投射型画像表示装置の光学構成を示している。
【0044】
図2(A)、(B)において、図1で示した部材と同一部材には同符番を付している。
【0045】
図2(B)において、41は連続スペクトルで白色光を発光する発光管である。42は発光管41からの光を所定の方向に集光するリフレクターである。発光管41とリフレクター42によりランプ(光源手段)1を形成する。
【0046】
43aは水平方向(ランプ1からの光の進行方向における水平方向(図2(B)の紙面垂直方向))YZ面内において屈折力を有するレンズアレイで構成された第1のシリンダーアレイである。
【0047】
43bは第1のシリンダーアレイ43aの個々のレンズに対応したレンズアレイを有する第2のシリンダーアレイである。44は紫外線吸収フィルターである。45は無偏光光を所定の偏光光に揃える偏光変換素子である。
【0048】
46は垂直方向(Y方向)において屈折力を有するシリンドリカルレンズで構成されたフロントコンプレッサである。47は光軸を88度変換する為の全反射ミラーである。43cは垂直方向(ランプ1からの光の進行方向における垂直方向(図2(B)の紙面垂直方向))において屈折力を有するレンズアレイで構成された第3のシリンダーアレイである。
【0049】
43dは第3のシリンダーアレイ43cの個々のレンズに対応したレンズアレイを有する第4のシリンダーアレイである。
【0050】
50は色座標を、ある値に調整するために特定波長域の色光を透過させるためのカラーフィルターである。48はコンデンサーレンズである。49は垂直方向において屈折力を有するシリンドリカルレンズで構成されたリアコンプレッサである。
【0051】
以上の各部材は照明光学系αの一要素を構成している。
【0052】
図2(A)において、58は青色光(B)と赤色光(R)の波長領域の光を反射し、緑色光(G)の波長領域の光を透過するダイクロイックミラーである。59は透明基板に偏光素子を貼着したG用の入射側偏光板であり、P偏光光のみを透過する。60はP偏光光を透過し、S偏光光を反射する第1の偏光ビームスプリッターであり、偏光分離面を有する。
【0053】
61R,61G,61Bはそれぞれ入射した光を反射するとともに画像変調する赤色用の反射型液晶表示素子(ライトバルブ)、緑色用の反射型液晶表示素子(ライトバルブ)、青色用の反射型液晶表示素子(ライトバルブ)である。
【0054】
62R,62G,62Bはそれぞれ、赤色用の1/4波長板、緑色用の1/4波長板、青色用の1/4波長板である。64aはRの色純度を高めるためにオレンジ光をランプ1側に戻すトリミングフィルターである。64bは透明基板に偏光素子を貼着したR、B光用の入射側偏光板であり、P偏光のみを透過する。65はRの光の偏光方向を90度変換し、Bの光の偏光方向は変換しない色選択性位相差板である。66はP偏光を透過し、S偏光を反射する第2の偏光ビームスプリッターであり、偏光分離面を有する。
【0055】
68BはB用の出射側偏光板(偏光素子)であり、BのS偏光のみを整流する。68GはS偏光のみを透過させるG用出側偏光板である。69はRB光を透過し、G光を反射するダイクロイックプリズムである。
【0056】
以上のダイクロイックミラー58からダイクロイックプリズム69に至る各部材により、色分解合成光学系βが構成される。
【0057】
ここでP偏光とS偏光の定義を明確にすると、偏光変換素子45では、P偏光をS偏光に変換するが、ここで定義するP偏光とS偏光は偏光変換素子45を基準として述べている。
【0058】
一方ダイクロイックミラー58に入射する光は偏光ビームスプリッター60、66基準で考えるのでP偏光光が入射するものとする。偏光変換素子45から射出された光はS偏光だが、同じS偏光光をダイクロイックミラーに入射する光をP偏光光として本実施例では定義するものである。
【0059】
次に光学的な作用を説明する。
【0060】
発光管41から発した光はリフレクター42により所定の方向に集光される。リフレクター42は放物面形状を有しており、放物面の焦点位置からの光は放物面の対称軸に平行な光束となる。
【0061】
但し、発光管41からの光源は理想的な点光源ではなく有限の大きさを有しているので、集光する光束には放物面の対称軸に平行でない光の成分も多く含まれている。
【0062】
これらの光束は、第1のシリンダーアレイ43aに入射する。第1のシリンダーアレイ43aに入射した光束はそれぞれのシリンダレンズに応じた複数の光束に分割、集光され(垂直方向に帯状の複数の光束)、紫外線吸収フィルター44を介して、第2のシリンダーアレイ43bに入射する。そして、第2のシリンダーアレイ43bを経て、複数の光束(垂直方向に帯状の複数の光束)を偏光変換素子45の近傍に形成する。
【0063】
偏光変換素子45は、偏光分離面と反射面と1/2波長板とからなり、複数の光束は、その列に対応した偏光分離面に入射し、透過するP偏光成分の光と反射するS偏光成分の光に分割される。反射されたS偏光成分の光は反射面で反射し、P偏光成分と同じ方向に出射する。
【0064】
一方、透過したP偏光成分の光は、1/2波長板を透過してS偏光成分と同じ偏光成分に変換され、偏光方向が揃った光として出射する。
【0065】
偏光変換された複数の光束(垂直方向に帯状の複数の光束)は、偏光変換素子45を出射した後、フロントコンプレッサ46を介して、反射ミラー47にて88度反射し、第3のシリンダーアレイ43cに入射する。第3のシリンダーアレイ43cに入射した光束はそれぞれのシリンダレンズに応じた複数の光束に分割、集光される(水平方向に帯状の複数の光束)。そして、その後、カラーフィルター50、第4のシリンダーアレイ43dを経て、複数の光束(水平方向に帯状の複数の光束)となり、コンデンサーレンズ48、リアコンプレッサ49に至る。
【0066】
ここで、フロントコンプレッサ46、コンデンサーレンズ48、リアコンプレッサ49の光学的作用の関係で、複数の光束は矩形形状の像が重なった形で矩形の均一な照明エリアが形成されることになる。この照明エリアに後述の反射型液晶表示素子61R、61G、61Bを配置する。
【0067】
次に、偏光変換素子45によりS偏光とされた光は、ダイクロイックミラー58に入射する。
【0068】
尚、ダイクロイックミラー58は、B(波長430nm〜495nm)とR(波長590nm〜650nm)の光は反射し、G(波長505nm〜580nm)の光は透過する。
【0069】
次に、Gの光路について説明する。
【0070】
ダイクロイックミラー58を透過したGの光は入射側偏光板59に入射する。尚、Gの光はダイクロイックミラー58によって分解された後もP偏光(45の偏光変換素子基準の場合はS偏光)となっている。
【0071】
そしてGの光は、入射側偏光板59から出射した後、第1の偏光ビームスプリッター60に対してP偏光として入射して偏光分離面で透過して、G用の反射型液晶表示素子61Gへと至る。G用の反射型液晶表示素子61Gにおいては、Gの光が画像変調されて反射される。
【0072】
画像変調されたGの反射光のうちP偏光成分は、再び第1の偏光ビームスプリッター60の偏光分離面で透過して光源側に戻され、投射光から除去される。一方、画像変調されたGの反射光のうちS偏光成分は、第1の偏光ビームスプリッター60の偏光分離面で反射され、投射光としてダイクロイックプリズム69に向かう。
【0073】
このとき、すべての偏光成分をP偏光に変換した状態(黒を表示した状態)において、第1の偏光ビームスプリッター60とG用の反射型液晶表示素子61Gとの間に設けられた1/4波長板62Gの遅相軸を所定の方向に調整している。
【0074】
これにより、第1の偏光ビームスプリッター60とG用の反射型液晶表示素子61Gで発生する偏光状態の乱れの影響を小さく抑えることができる。
【0075】
第1の偏光ビームスプリッター60から出射したGの光は、ダイクロイックプリズム69に対してS偏光として入射し、ダイクロイックプリズム69のダイクロイック膜面でG光を反射して投射レンズ70へと至る。
【0076】
一方、ダイクロイックミラー58を反射したRとBの光は、入射側偏光板64aに入射する。
【0077】
尚、RとBの光はダイクロイックミラー58によって分解された後もP偏光となっている。そしてRとBの光は、トリミングフィルター64aでオレンジ光をカットされた後、入射側偏光板64bから出射し、色選択性位相差板65に入射する。
【0078】
色選択性位相差板65は、Rの光のみ偏光方向を90度回転する作用を持っており、これによりRの光はS偏光として、Bの光はP偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射する。S偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射したRの光は、第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射され、R用の反射型液晶表示素子61Rへと至る。
【0079】
また、P偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射したBの光は、第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過してB用の反射型液晶表示素子61Bへと至る。
【0080】
R用の反射型液晶表示素子61Rに入射したRの光は画像変調されて反射される。画像変調されたRの反射光のうちS偏光成分は、再び第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射されて光源側に戻され、投射光から除去される。
【0081】
一方、画像変調されたRの反射光のうちP偏光成分は第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過して投射光としてダイクロイックプリズム69に向かう。
【0082】
また、B用の反射型液晶表示素子61Bに入射したBの光は画像変調されて反射される。画像変調されたBの反射光のうちP偏光成分は、再び第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過して光源1側に戻され、投射光から除去される。
【0083】
一方、画像変調されたBの反射光のうちS偏光成分は第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射して投射光としてダイクロイックプリズム69に向かう。
【0084】
このとき、第2の偏光ビームスプリッター66とR用,B用の反射型液晶表示素子61R,61Bの間に設けられた1/4波長板62R,62Bの遅相軸を調整することにより、Gの場合と同じようにR,Bそれぞれの黒の表示の調整を行うことができる。
【0085】
こうして1つの光束に合成され、第2の偏光ビームスプリッター66から出射したRとBの投射光のうちBの光は、出射側偏光板68Bで検光されてダイクロイックプリズム69に入射する。
【0086】
また、Rの光はP偏光のまま偏光板68Bをそのまま透過し、ダイクロイックプリズム69に入射する。
【0087】
尚、出射側偏光板68Bで検光されることにより、Bの投射光は第2の偏光ビームスプリッター66とB用の反射型液晶表示素子61B、1/4波長板62Bを通ることによって生じた無効な成分をカットされた光となる。
【0088】
そして、ダイクロイックプリズム69に入射したR(P偏光)とB(S偏光)の投射光はダイクロイックプリズム69のダイクロイック膜面を透過し、前述した該ダイクロイック膜面にて反射したG(S偏光)の光と合成されて投射レンズ5に至る。
【0089】
そして、合成されたR,G,Bの投射光は、投射レンズ5によってスクリーンなどの被投射面に拡大投影される。
【0090】
以上説明した光路は反射型液晶表示素子が白表示の場合である為、以下に反射型液晶表示素子が黒表示の場合での光路を説明する。
【0091】
まず、Gの光路について説明する。
【0092】
ダイクロイックミラー58を透過したGの光のP偏光光は入射側偏光板59に入射し、その後、第1の偏光ビームスプリッター60に入射して偏光分離面で透過され、G用の反射型液晶表示素子61Gへと至る。
【0093】
しかし、反射型液晶表示素子61Gが黒表示の為、Gの光は画像変調されないまま反射される。
【0094】
従って、反射型液晶表示素子61Gで反射された後もGの光はP偏光光のままである為、再び第1の偏光ビームスプリッター60の偏光分離面で透過し、入射側偏光板59を透過して光源側に戻され、投射光から除去される。
【0095】
次に、RとBの光路について説明する。
【0096】
ダイクロイックミラー58を反射したRとBの光のP偏光光は、入射側偏光板64bに入射する。そしてRとBの光は、入射側偏光板64bから出射した後、色選択性位相差板65に入射する。
【0097】
色選択性位相差板65は、Rの光のみ偏光方向を90度回転する作用を持っており、これによりRの光はS偏光として、Bの光はP偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射する。
【0098】
S偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射したRの光は、第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射され、R用の反射型液晶表示素子61Rへと至る。
【0099】
また、P偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射したBの光は、第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過してB用の反射型液晶表示素子61Bへと至る。ここでR用の反射型液晶表示素子61Rは黒表示の為、R用の反射型液晶表示素子61Rに入射したRの光は画像変調されないまま反射される。
【0100】
従って、R用の反射型液晶表示素子61Rで反射された後もRの光はS偏光光のままである為、再び第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射し、入射側偏光板64bを通過して光源1側に戻され、投射光から除去される為、黒表示となる。
【0101】
一方、B用の反射型液晶表示素子61Bに入射したP偏光光のBの光はB用の反射型液晶表示素子61Bが黒表示の為、画像変調されないまま反射される。
【0102】
従って、B用の反射型液晶表示素子61Bで反射された後もBの光はP偏光光のままである為、再び第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過し、色選択性位相差板65により、P偏光に変換される。
【0103】
そして、その後、入射側偏光板64bを透過して光源側に戻されて投射光から除去される。
【0104】
以上が、反射型液晶表示素子(反射型液晶パネル)を使用した投射型画像表示装置での光学構成である。
【0105】
尚、反射型液晶表示素子の変わりに透過型液晶表示素子を用いても良い。
【0106】
次に図3から図7を用いて本実施例の特徴である装置本体の傾斜角度を調整する高さ調整脚ユニットの構成について説明する。
【0107】
又、図3、図4、図5、図6、図7を用いて本発明の高さ調整脚ユニット29及びそれを有する画像投射装置の構成について説明する。
【0108】
図3において、22aは外装キャビネット(筺体)21、22に設けられた投射光学系(画像投射光学系)から光束が出射する画像投射口である。21cは外装キャビネット21の底面に設けられた開口部である。開口部21cから高さ調整脚29aが入出可能であって、高さ調整をすることができる。
【0109】
これによって外装キャビネット21、22の床(基準面)101に対する傾斜角度(投射角度)を調整することができる。
【0110】
29a1は高さ調節脚29aの天面29apの内、投射口22aの側(画像投射口側)に設けられた切欠き部である。29bは高さ調整脚29aの筒状のガイド部材であり、外装キャビネット21、22の底面に直交又は有限の角度を持つように傾けて設けられている。尚、開口部21cは筺体21、22の重心位置よりも画像投射口22a側に設けられている。
【0111】
ガイド部材29bは高さ調整脚29aの可動方向を、開口部21cからの入出方向のみに限定する摺動ガイドより構成されている。29cは高さ調整脚29aを任意の高さで付勢保持するための保持部材であって、外装キャビネット21、22の外面に露出する操作部29c1を有する。
【0112】
高さ調整脚29a、ガイド部材29bは高さ調整脚ユニット29の一部を構成している。
【0113】
図4において、29a2は高さ調整脚29aに形成された嵌合凹部(被係止部)である。29c2は保持部材29cに設けられた嵌合凸部(係止部)である。保持部材操作部29c1を嵌合凹凸部(29a2、29c2)の挿抜方向D1へ操作することにより、嵌合凸部29c2が嵌合凹部29a2から抜ける。
【0114】
そして、高さ調整脚29aがD1方向と直交する高さ調節脚の延びる方向D2へ移動可能となり、高さ調整を行うことができる。
【0115】
装置21、22を床101に対して仰いだ状態で設置した場合、F1は高さ調整脚29aが床から受ける反力であり、M1は高さ調整脚29aが受ける回転モーメントである。その際、高さ調整脚29aの天面側の部分がガイド部材29bの内壁に突き当たることにより、回転モーメントM1が嵌合凹部29a2、嵌合凸部29c2へ伝わることを防いでいる。これにより、嵌合凹部と嵌合凸部の破損を防ぐことができる。
【0116】
図5において、29a2は高さ調整脚29aの複数の凹凸部を配列した凹凸形状より成る嵌合凹部(被係止部)である。29c2は保持部材29cの複数の凹凸部を配列した凹凸形状より成る嵌合凸部(係止部)である。aは高さ調整脚29aのD1方向(係止方向)の幅である。bはガイド部材29b内壁のD1方向(係止方向)の幅である。cは嵌合凹部(被係止部)29a2の高さ調整脚29aが延びる方向(D2方向)の幅である。tは嵌合凸部(係止部)29c2の高さ調整脚29aが延びる方向(D2方向)の幅である。
【0117】
lは嵌合凸部(係止部)29c2のD1方向の嵌合深さ(係止深さ)である。hは高さ調整脚29aを装置(外装キャビネット)21、22から最も突出させた時に、ガイド部材29bの筒状部の内部(外装キャビネット22内)に収まっている高さ調整脚29aのD2方向の長さである。
【0118】
このとき、
【0119】
【数1】

【0120】
なる関係を満足している。
【0121】
この式を満足することによって、装置を大きく傾けた場合にも高さ調整脚29aの脚部材の天面側をガイド部材29bの内壁に確実に当接させることができる。これにより、脚部材を付勢保持している保持部材の係止部に回転方向の力がかからない構造とすることができ、係止部と被係止部の破損を少なくし、信頼性の高い画像投射装置を得ることができる。
【0122】
図6(A)において、29b1はガイド部材29bの端部(挿入口側)に形成された、高さ調整脚29aを挿入するための切欠き部である。切欠き部29b1から高さ調整脚29aの天面29apをS1方向へ挿入する。
【0123】
ここでS1方向はガイド部材29bの筒状方向と高さ調整脚29aの長手方向が直交する方向である。尚、高さ調整脚29aは直交する方向から有限の角度を有して斜め方向からガイド部材29bに挿入しても良い。
【0124】
次いで図6(B)に示すように、高さ調整脚29aをR1方向へ90度回転させることにより、高さ調整脚29aはガイド部材29bへと組み込まれる。
【0125】
その際、高さ調整脚29aの天面29apの側に切欠き部(ガイド切欠き部)29a1が設けられている為、R1方向の回転時にスムーズに組み込むことができる。29a3は高さ調整脚29aの延びる方向に平行な面に設けられた凹溝部である。29a4は凹溝部29a3内の一部に設けられた溝内凸部である。29b2はガイド部材の挿入口側に設けられたガイド凸部(内面凸部)であり、前述のR1方向への組込みにより、凹溝部29a3の溝内凸部29a4とガイド凸部29b2とが嵌合する。
【0126】
また、高さ調整脚29aがガイド部材29bの内部で高さ調整のために移動する際、凹溝部29a3の端部29a7とガイド凸部29b2が当接することにより高さ調整脚29aの没入が制限される。また、溝内凸部29a4とガイド凸部29b2が当接することにより高さ調整脚29aの突出量が制限されている。
【0127】
以上のように本実施例では、筒状のガイド部材29bに設けた切欠き部29b1へ高さ調整脚の脚部材の天面側を挿入し、脚部材の底面が下に来るように回転させて組み込む構造を用いている。これによって、組み立てが容易で組み込む際に回転止めとなる脚部材の側面部が、装置を大きく傾斜させた際の突き当て部となり、脚部材を付勢保持している凹凸部に回転方向の力がかからなくしている。
【0128】
以上のように本発明の高さ調整脚ユニットを有する投射型画像表示装置は、投射光学系を収納保持する外装キャビネット21、22の底面21aに、底面21aに対して垂直方向又は有限の角度をもって筒状のガイド部材29bが形成されている。
【0129】
ガイド部材29bの筒状部に入出可能で、外装キャビネット21、22の床101に対する角度を調整するための高さ調整脚29aを有している。
高さ調整脚29aの延びる方向に平行な面の一部には、凹溝部29a3が形成されている。さらに、凹溝部29a3の一部には溝内凸部29a4が形成されている。
【0130】
また、ガイド部材29bの筒状部の一部であって、高さ調整脚29aが挿入される挿入口側には、高さ調整脚29aを挿入するためのガイド切り欠き部29b1と内面凸部(ガイド凸部)29b2が形成されている。このガイド凸部と溝内凸部とが当接することによって、高さ調整脚の前記ガイド部材からの突出量が制限される。
【0131】
ガイド部材29bのガイド切欠き部29b1側へ高さ調整脚29aをその長手方向から(ガイド部材29bの筒状方向と高さ調整脚29aの長手方向とが直交する方向から)組み込む。組み込んだら高さ調整脚29aをその長手方向が筒状方向と平行となるように90度R1方向に回動させて筒状内部へ高さ調整脚29aの一部が収納されるように挿入する。
【0132】
高さ調整脚29aを筒状内部へ組み込んだ状態においてガイド部材29bの筒状内部に設けた内面凸部29b2と高さ調整脚29aの溝内凸部29a4とを当接させる。
【0133】
この当接した状態において、高さ調整脚29aは筒状内部から抜け落ちないようにしている。
【0134】
例えば、高さ調節脚29aが、ガイド部材29bの筒状部の内壁との空隙において、どの位置に寄った場合でも、内面凸部29b2と溝内凸部29a4とが当接しているように、内面凸部29b2と溝内凸部29a4との突出量を設定すればよい。
【0135】
上記の実施例においては、高さ調整脚29の被係止部の凸部29a5と基板29a6、溝内凸部29a4、ガイド部材29bのガイド凸部29b2のD1方向の厚さの合計をガイド部材29bの筒状内部のD1方向の長さbよりも長くしている。
【0136】
また、高さ調整脚29aをガイド部材29bの筒状内部に挿入したとき、高さ調整脚29aの凹溝部29a3内で溝内凸部29a4が形成されている位置とは逆側に形成した凸形状の端部29a7と内面凸部29b2とが当接する。
【0137】
これによって、これ以上高さ調整脚29aがガイド部材29bの筒状内部に没入するのを防止している。
【0138】
尚、上記の嵌合凹部(被係止部)29a2と嵌合凸部(係止部)29c2は、上述した実施例の形状に限定されること無く、種々変形可能である。
【0139】
例えば、図7のように、嵌合凸部(係止部)29c2の底面の角部にフィレット29c3やテーパをつけることによっても良い。これによれば、回転モーメントM1を嵌合凹部(被係止部)29a2と嵌合凸部(係止部)29c2へと伝えにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】本発明の画像投射装置の分解斜視図
【図2】本発明の画像投射装置の光学構成図
【図3】本発明の高さ調整脚ユニットを有する画像投射装置の実施例1の断面概要図
【図4】図3の高さ調整脚ユニットにかかる力を示す断面図
【図5】図3の一部分の寸法詳細図
【図6】図3の一部分の高さ調整脚の組込み方法を示す断面概要図
【図7】図3の高さ調整脚ユニットの他の実施形を表わす断面概略図
【符号の説明】
【0141】
1 :光源ランプ
2 :ランプホルダー
3 :防爆ガラス
4 :ガラス押さえ
5 :投射レンズ
6 :光学ボックス
7 :光学ボックス蓋
8 :電源
9 :電源フィルター
10 :バラスト電源
11 :回路基板
12A :光学冷却ファンA
12B :光学冷却ファンB
13 :RGBダクトA
14 :ランプ冷却ファン(吹き付けファン)
15 :ランプダクトA
16 :ランプダクトB
17 :電源用冷却ファン
18 :排気ファン
19 :ランプ排気ルーバーA
20 :ランプ排気ルーバーB
21 :外装キャビネット
21c :底面開口部
22 :外装キャビネット蓋(外装ケース)
22a :画像投射口
23 :側板A
24 :側板B
25 :インターフェース基板
26 :インターフェース補強板
27 :排気ボックス
28 :ランプ蓋
29 :高さ調整脚ユニット
29a :高さ調整脚
29a1:高さ調整脚天面切欠き部(切欠き部)
29a2:嵌合凹部(被係止部)
29a3:高さ調整脚凹溝部
29a4:高さ調整脚凹溝内凸部
29b :摺動ガイド(ガイド部材)
29b1:摺動ガイド切欠き部(切欠き部)
29b2:摺動ガイド凸部(ガイド凸部)
29c :保持部材
29c1:保持部材操作部
29c2:嵌合凸部(係止部)
29c3:嵌合凸部角フィレット
30 :RGB吸気プレート
31 :プリズムベース
32 :ボックスサイドカバー
33 :RGBダクトB
34 :RGB基板
35 :RGB基板カバー
41 :ランプ発光管(光源)
42 :リフレクター
43a :第1のシリンダーアレイ
43b :第2のシリンダーアレイ
43c :第3のシリンダーアレイ
43d :第4のシリンダーアレイ
44 :紫外線吸収フィルター
45 :偏光変換素子
46 :フロントコンプレッサ
47 :全反射ミラー
48 :コンデンサーミラー
49 :リアコンプレッサ
50 :カラーフィルター
58 :ダイクロイックミラー
59 :G用入射側偏光板
60 :第1の偏光ビームスプリッター
61 :反射型液晶表示素子
62 :1/4波長板
64a :トリミングフィルター
64b :RB用入射側偏光板
65 :色選択性位相差板
66 :第2の偏光ビームスプリッター
68B :B用出側偏光板
68G :G用出側偏光板
69 :ダイクロイックプリズム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状部を有するガイド部材と、該ガイド部材の筒状部に挿入される高さ調整脚を有し、前記ガイド部材からの前記高さ調整脚の突出量を調整することにより、前記ガイド部材が設けられる筺体の基準面からの高さを調整する高さ調整脚ユニットであって、
前記ガイド部材の筒状部の一部であって前記高さ調整脚が挿入される挿入口側には、前記高さ調整脚を挿入するためのガイド切欠き部と、ガイド凸部が形成されており、
前記高さ調整脚の一部であって前記高さ調整脚の延びる方向に平行な面には凹溝部が形成され、該凹溝部の一方の端部側には溝内凸部が形成されており、
前記ガイド凸部と前記溝内凸部とが当接することによって、前記高さ調整脚の前記ガイド部材からの突出量が制限されることを特徴とする高さ調整脚ユニット。
【請求項2】
前記高さ調整脚の凹溝部における他方の端部は、前記高さ調整脚が前記ガイド部材の筒状部を移動したときに前記ガイド凸部と当接し、前記高さ調整脚の前記ガイド部材への没入が制限されることを特徴とする請求項1に記載の高さ調整脚ユニット。
【請求項3】
前記高さ調整脚を保持するための保持部材を有し、
前記高さ調整脚は前記凹溝部が延びる方向に対して平行な少なくとも一つの面に被係止部を備えており、
前記保持部材は前記高さ調整脚の被係止部に対して係止する係止部を備えており、
前記保持部材が前記高さ調整脚に対して変位することにより、前記係止部と前記被係止部の係止及びその解除が行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の高さ調整脚ユニット。
【請求項4】
前記係止部の前記高さ調整脚が延びる方向の幅をt、
前記被係止部の前記高さ調整脚が延びる方向の幅をc、
前記被係止部に前記係止部を係止させたときの係止方向の係止深さをl、
前記高さ調整脚を前記ガイド部材の筒状部から最も突出させたときの前記高さ調整脚の 前記ガイド部材の筒状部における長さをh、
前記高さ調整脚の前記係止方向の幅をa、
前記ガイド部材の筒状部の係止方向の幅をb、
とするとき、
【数1】

なる条件を満足することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の高さ調整脚ユニット。
【請求項5】
画像投射光学系を収納する筺体の一部に請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高さ調整脚ユニットが設けられていることを特徴とする画像投射装置。
【請求項6】
前記筺体には前記画像投射光学系からの光を出射する画像投射口が設けられており、前記筒状のガイド部材は、前記筺体の底面であって、前記画像投射装置の重心位置よりも該画像投射口側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の画像投射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−265572(P2009−265572A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−118380(P2008−118380)
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】