説明

高光出力を有する高エネルギー分解能シンチレータ

【課題】高い光出力およびエネルギー分解能、ならびに速い崩壊時間などを有する改良シンチレータ材を提供すること。
【解決手段】シンチレータ組成物は、マトリクス材を含み、マトリクス材は、アルカリ土類金属と、ランタニドハロゲン化物とを含む。シンチレータ組成物はさらに、活性化イオンを含み、活性化イオンは、3価イオンである。一実施形態では、シンチレータ組成物は、ALnXによって表されるマトリクス材を含み、ここで、Aはアルカリ土類金属を含み、Lnはランタニドイオンを含み、Xはハロゲン化イオンを含む。別の実施形態では、シンチレータ組成物は、ALnXによって表されるマトリクス材を含み、ここで、Aはアルカリ土類金属を含み、Lnはランタニドイオンを含み、Xはハロゲン化イオンを含む。これらの実施形態では、シンチレータ組成物は、活性化イオンを含み、活性化イオンは、セリウム、ビスマス、プラセオジム、またはそれらの組合せを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、撮像システムの分野に関し、より詳細には、高エネルギー放射線検出器で使用されるシンチレータ組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
陽電子放射断層撮影(PET)など、高エネルギー放射線ベースの撮像システムは一般に、典型的には環状配列に配置された複数のピクセルを有するシンチレータ検出器を利用する。そのような各ピクセルは、光電子増倍管(フォトマルチプライアチューブ)に結合されたシンチレータセルを含む。PETでは、特定の臓器に対して所望の生物活性または親和性を有する化学的トレーサ化合物が、陽電子を放出することによって崩壊する放射性同位体を用いて標識化される。その後、放出された陽電子は、電子と相互作用を行い、2つの511KeVの光子(ガンマ線)を放出する。2つの光子は、同時に放出され、ほぼ正反対の方向に進行し、周囲の組織を通り抜け、患者の体を出て、検出器に吸収され、記録される。検出器の2地点で2つの光子の到達時間の僅かな差を測定することによって、ターゲット内での陽電子の位置が計算され得る。この時間差測定の限界は、阻止能、光出力、およびシンチレータ材の崩壊時間に大きく依存する。
【0003】
そのようなシンチレータの別の適用例は、検層ツールに見られる。この適用例におけるシンチレータ検出器は、周囲の地質構造からの放射線を捕捉し、それを光に変換することによって機能する。発生された光は、その後、光電子増倍管に送られる。光インパルスは、電気的インパルスに変換される。検層ツールのシンチレーション要素は、非常な高温でも、激しい衝撃および振動条件下でも機能し得ることが望ましい。したがって、例えば、高い光出力およびエネルギー分解能、ならびに速い崩壊時間など、先に説明された多くの特性の組合せを有するシンチレータ材が得られることが望ましい。
【特許文献1】米国特許第6,706,212号
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0193040号
【特許文献3】米国特許出願第10/689,361号
【特許文献4】米国特許出願第11/073,110号
【特許文献5】米国特許出願第11/095,233号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、上で説明された1つまたは複数の問題に対処し得る改良シンチレータ材が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、本発明の技法は、シンチレータ組成物を含む。シンチレータ組成物は、マトリクス材を含み、マトリクス材は、アルカリ土類金属と、ランタニドハロゲン化物(ランタニドハリド(lanthanide halide))とを含む。シンチレータ組成物はさらに、活性化イオンを含み、活性化イオンは、3価イオンである。
【0006】
別の実施形態では、本発明の技法は、ALnXによって表されるマトリクス材を有するシンチレータ組成物を提供し、ここで、Aはアルカリ土類金属を含み、Lnはランタニドイオンを含み、Xはハロゲン化イオンを含む。さらに、シンチレータ組成物は、活性化イオンを含み、活性化イオンは、セリウム、ビスマス、プラセオジム、またはそれらの組合せを含む。
【0007】
また別の実施形態では、本発明の技法は、ALnXによって表されるマトリクス材を有するシンチレータ組成物を提供し、ここで、Aはアルカリ土類金属を含み、Lnはランタニドイオンを含み、Xはハロゲン化イオンを含む。さらに、シンチレータ組成物は、活性化イオンを含み、活性化イオンは、セリウム、ビスマス、プラセオジム、またはそれらの組合せを含む。
【0008】
さらなる実施形態では、本発明の技法は、本発明の技法のシンチレータ組成物を有する撮像システムの検出器要素を提供する。さらに、検出器要素は、シンチレータ組成物に光学的に結合され、光子を電気信号に変換するように構成される光子検出器を有する。
【0009】
別の実施形態では、本発明の技法は、検出器要素の動作方法を提供する。この方法は、物体を貫通して放射線を送出する段階と、放射線をシンチレータ材によって受け取り、放射線の特徴を示す光子を生成する段階と、シンチレータ材に光学的に結合され、光子を電気信号に変換するように構成される光子検出器によって光子を検出する段階とを含む。シンチレータ材は、本発明の技法のシンチレータ組成物を含む。
【0010】
本発明の上記およびその他の特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明を添付の図面を参照しながら読むことでより良く理解され、図面において同様の文字は同様の部分を表す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明の技法のある実施形態による、陽電子放射断層撮影(ポジトロン・エミッション・トモグラフィ)で利用される核撮像検出器など、例示的な放射線ベースの撮像システムを示す。図示された実施形態では、撮像システム10は、放射線源12から放出された放射線14の大部分が、動物、人、荷物、または内部的特徴もしくは内容物を有する任意のターゲットなどのターゲット16を貫通するように配置される放射線源12を含む。ある実施形態では、放射線14は、X線、ベータ線、またはガンマ線などの電磁放射線を含むことができる。一般に減衰放射線18と呼ばれる放射線14の一部分は、ターゲット16を貫通する。より具体的には、ターゲット16の内部的特徴が、放射線14の強度を少なくとも部分的に低減させる。例えば、ターゲット16の1つの内部的特徴は、別の内部的特徴よりも少ないまたは多い放射線を通過させる。
【0012】
その後、減衰放射線18は、シンチレータ22を含む1つまたは複数の放射線検出器20に衝突し、シンチレータは、その表面に衝突する減衰放射線に反応して可視光子を生成する。ある実施形態では、シンチレータ22の組成物は、マトリクス材と、活性化イオンとを含む。いくつかの実施形態では、マトリクス材は、アルカリ土類金属と、ランタニドハロゲン化物とを含む。これらの実施形態では、アルカリ土類金属は、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、またはそれらの組合せを含むことができる。さらに、ランタニドハロゲン化物は、少なくとも1つのランタニドイオンおよび少なくとも1つのハロゲン化イオンとを含むことができる。これらの実施形態では、ランタニドイオンは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、ルテチウム、スカンジウム、イッテルビウム、またはそれらの組合せなどの希土類元素を含むことができる。例示的な一実施形態では、ランタニドイオンは、ランタン、イットリウム、ガドリニウム、ルテチウム、スカンジウム、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0013】
様々な適用例に応じて、これらの実施形態では、ハロゲン化イオンは、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素、またはそれらの組合せを含むことができる。例えば、シンチレータで高光出力特性を得るためには、ヨウ素を有することが望ましい。加えて、いくつかの実施形態では、2以上のハロゲン化物が、マトリクス材に存在することができる。これらの実施形態では、マトリクス材は、2以上のランタニドハロゲン化物の固溶液の形態をとることができる。本明細書で使用される「固溶液」という用語は、単一相または複数相を含み得る固体結晶形態のハロゲン化物の混合を指す。理解されるように、結晶形成の後、例えば、焼結または高密度化などの後続処理工程の後、結晶内で相転移が生じ得る。例示的な一実施形態では、ランタニドハロゲン化物は、塩化ルテチウムもしくは臭化ルテチウム、塩化イットリウムもしくは臭化イットリウム、塩化ガドリニウムもしくは臭化ガドリニウム、塩化プラセオジムもしくは臭化プラセオジム、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0014】
さらに、ある実施形態では、マトリクス材の中のアルカリ土類金属とランタニドハロゲン化物の相対比は、約2.2:1から約1.8:1まで変化し得る。理解されるように、これらの比は、原子価、原子量、化学結合、配位数などの化学量論的要件に依存する。
【0015】
理解されるように、シンチレータ組成物の発光に酸素が有害な影響を与えることがある。したがって、酸素または酸素含有化合物を実質的に含まないマトリクス材のランタニドハロゲン化物を有することが望ましい。本明細書で使用される「実質的に含まない」という表現は、約0.1モルパーセントより少量の酸素、好ましくは約0.01モルパーセントより少量の酸素を含有する化合物を指示する。
【0016】
さらに、シンチレータ組成物は、活性化イオンを含み、活性化イオンは、3価イオンである。理解されるように、活性化イオンは、電子を吸収し、その励起エネルギーを所望の波長の光子として解放することによって発光するホストマトリクスの発光中心である。したがって、互いに相性の良い活性化イオンとシンチレータ組成物の組合せを有することが望ましい。ある実施形態では、活性化イオンは、セリウム、ビスマス、プラセオジムなどの3価イオン、またはそれらの組合せを含むことができる。また、シンチレータ組成物のシンチレーションを促進する量の活性化イオンを有することが望ましいであろう。理解されるように、シンチレータ組成物の中の活性化イオンの量は、マトリクス材、放出特性、崩壊時間などの要因に依存し、シンチレータが利用される検出装置のタイプにも依存する。いくつかの実施形態では、マトリクス材の中での活性化イオンのモルパーセントは、約0.1モルパーセントから約20モルパーセント、約0.1モルパーセントから約10モルパーセント、または約1モルパーセントから約10モルパーセントの範囲をとることができる。
【0017】
ある実施形態では、本発明の技法のシンチレータ組成物は、化学式ALnXによって表されることができ、ここで、Aはアルカリ土類金属を含み、Lnはランタニドイオンを含み、Xはハロゲン化イオンを含む。理解されるように、これらの実施形態では、A、Ln、またはXは、2以上の異なるイオンの組合せとすることができる。さらに、これらの実施形態では、各アルカリ土類金属は、+2の原子価状態を有し、各ランタニドは通常、+3の原子価状態を有し、各ハロゲンは−1の原子価状態を有して、化学量論的平衡を保持する。これらの実施形態では、Aは、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、またはそれらの組合せを含むことができる。加えて、これらの実施形態では、Lnは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、ルテチウム、スカンジウム、イッテルビウム、またはそれらの組合せを含むことができる。最後に、これらの実施形態では、Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0018】
さらに、いくつかの実施形態では、Lnは、イットリウム、ガドリニウム、ルテチウム、ランタン、またはそれらの組合せを含むことができる。これらの実施形態では、Xは、塩素、臭素、ヨウ素、またはそれらの組合せを含むことができる。セリウムを活性化イオンとして用いるこれらの実施形態のいくつかでは、シンチレータ組成物は、化学式ALn1−mCeによって表されることができる。これらの実施形態では、mは、約0.02から約1までの範囲をとる。さらに、例示的な一実施形態では、mは、約0.1から約1までの範囲をとる。例示的な一実施形態では、セリウムを活性化イオンとして有するシンチレータ組成物Ba1−mCeClは、Ba0.98Ce0.02Cl、およびBa0.95Ce0.05Clを含むことができる。同様に、その他の実施形態では、Ceを活性化イオンとして有するシンチレータ組成物BaGd1−mCeClは、BaGd0.98Ce0.02Cl、BaGd0.98Ce0.02Cl6.94Br0.06、およびBaGd0.95Ce0.05Clを含むことができる。さらなる実施形態では、シンチレータ組成物は、アルカリ土類金属の組合せを含むことができる。これらの実施形態では、シンチレータ組成物は、Ba2−XLn1−mCeによって表されることができ、Aは、ストロンチウム、カルシウム、またはマグネシウムとすることができる。これらの実施形態では、Aの比率は、シンチレータ組成物の結晶構造が保持されるような比率である。セリウムの場合のように、例示的な一実施形態では、ビスマスなどのその他の活性化イオンは、シンチレータ組成物の中の約0.1モルパーセントから約10モルパーセントのLnを置換することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、シンチレータ組成物は、化学式ALnXによって表されることができ、ここで、Aはアルカリ土類金属を含み、Lnはランタニドイオンを含み、Xはハロゲン化イオンを含む。シンチレータ組成物ALnXに関して上で説明されたように、各アルカリ土類金属は、+2の原子価状態を有し、各ランタニドは通常、+3の原子価状態を有し、各ハロゲンは−1の原子価状態を有して、化学量論的平衡を維持する。これらの実施形態では、Aは、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、またはそれらの組合せを含むことができる。加えて、これらの実施形態では、Lnは、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、イットリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、ルテチウム、スカンジウム、イッテルビウム、またはそれらの組合せを含むことができる。最後に、これらの実施形態では、Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0020】
さらに、いくつかの実施形態では、Lnは、イットリウム、ガドリニウム、ルテチウム、ランタン、またはそれらの組合せを含むことができる。これらの実施形態では、Xは、塩素、臭素、ヨウ素、またはそれらの組合せを含むことができる。これらの実施形態のいくつかでは、シンチレータ組成物は、化学式ALn1−nCeによって表されることができる。これらの実施形態では、nは、約0.02から約1までの範囲をとる。さらに、例示的な一実施形態では、nは、約0.02から約0.2までの範囲をとる。例示的な別の実施形態では、nは、約0.02から約0.1までの範囲をとる。例示的な一実施形態では、活性化イオンを共に有するシンチレータ組成物は、BaY0.98Ce0.02Cl、またはBaGd0.98Ce0.02Clによって表されることができる。さらなる実施形態では、シンチレータ組成物は、アルカリ土類金属の組合せを含むことができる。これらの実施形態では、シンチレータ組成物は、Ba1−XLn1−mCeによって表されることができ、Aは、ストロンチウム、カルシウム、またはマグネシウムとすることができる。さらに、これらの実施形態では、Aの比率は、母材の結晶構造が維持されるような比率である。セリウムの場合のように、例示的な一実施形態では、ビスマスなどのその他の活性化イオンは、シンチレータ組成物の中の約0.1モルパーセントから約10モルパーセントのLnを置換することができる。
【0021】
ある実施形態では、シンチレータ組成物は、実質的に単結晶の形態を含むことができる。理解されるように、単結晶のシンチレータ結晶は、より高い透過性傾向を有し、したがって、例えば、ガンマ線用に使用される高エネルギー放射線検出器にとって特に有用である。しかし、シンチレータ組成物は、最終的用途に応じて、粉末の形態など他の形態で使用されることもできる。また、理解されるように、シンチレータ組成物は、少量の不純物を含むことができる。これらの不純物は通常、出発原料に由来し、約0.01重量パーセントより僅かな組成物の部分を構成する。さらに、シンチレータ組成物は、約1容量パーセントより僅かな量の添加物も含むことができる。通常、添加物は、以下で詳細に説明されるように、圧縮時にシンチレータの焼結密度がより高くなり易いように添加される。さらに、添加物は、シンチレーション効率を高めるために結晶場環境の最適化を促進し、シンチレータ組成物の立ち上がり時間および崩壊時間を短縮することができ、それによって、単位時間当たりの光子生成を効率化する。したがって、密度がより高いシンチレータは、シンチレータによる入射光子の吸収を増やすという結果を引き起こす。また、密度がより高いシンチレータは、シンチレータによって生成される光子の散乱を小さくするという結果を引き起こし、したがって、シンチレータによって生成される信号を増強する。さらに、シンチレータ組成物の特定の機能を増強するために、僅かな量のその他の物質が、シンチレータ組成物の中に目的をもって含まれることができる。
【0022】
再び図1を参照すると、シンチレータ22が光子を生成すると、光子は、光子検出器またはカウンタ24を利用して検出される。いくつかの実施形態では、光子カウンタ24は、光子をそれぞれの電子信号に変換するように構成される光ダイオードを含む。これらの実施形態のいくつかでは、光子カウンタ24は、光子カウンタ24によって生成される信号を比例的に増強する光電子増倍管に結合される。その後、撮像システム10は、このデータを処理して、ターゲット16の内部的特徴の像を構成する。図示されてはいないが、放射線検出器20は、放射線検出器20に向けられたビームの照準を合わせるコリメータを利用することができ、それによって、放射線検出器20に入射する光の吸収比率を高めることができる。加えて、図1の撮像システム10は、様々な制御回路および装置を含むことができる。例えば、図示されたように、放射線検出器20は、放射線検出器20によって発生された信号の捕捉を制御する検出器捕捉回路26に結合される。ある実施形態では、撮像システム10は、放射線源12および/または検出器20の動作を円滑にするモータサブシステム(図示されず)を含む。これらの実施形態では、プロトコルの検査を実行し、検出器捕捉回路26からの捕捉像データを処理するために、像処理回路28が利用される。上記およびその他の様々な制御機構は、本発明の技法のある実施形態による撮像システム10に組み込まれることができる。
【0023】
システムパラメータを出力し、検査を要求し、像を見るためなどに、撮像システム10のインターフェースとして、1つまたは複数の操作者ワークステーション30が含まれることができる。操作者ワークステーション30は、操作者が1つまたは複数の入力装置(キーボード、マウス、タッチパッドなど)を介して撮像システム10の1つまたは複数の構成要素を制御できるように構成される。図示された操作者ワークステーション30は、ディスプレイまたはプリンタなどの出力装置32に結合されて、撮像システム10の動作中に生成された像を出力する。一般に、ディスプレイ、プリンタ、操作者ワークステーション、および類似装置は、撮像システム10の近くまたはそれから離れた場所にあることができる。例えば、これらのインターフェース装置は、研究所もしくは病院内の1つまたは複数の場所、またはまったく異なる所在地に配置されることができる。したがって、インターフェース装置は、インターネット、仮想私設ネットワークなど、1つまたは複数の構成可能なネットワークを介して、撮像システム10に結合されることができる。上記およびその他の入力/出力装置またはインターフェースは、本発明の技法の実施形態による撮像システム10に組み込まれることができる。
【0024】
図2は、本発明の技法のある実施形態による例示的な陽電子放射断層撮影(PET)撮像システム34を示す。図示された実施形態では、PET撮像システム34は、ターゲット内部に配置された放射性物質36を含む。例示的な一実施形態では、ターゲットは、放射性同位体の注入を受けた人体とすることができる。典型的には、放射性同位体は、グルコース、アンモニア、水などの自然な身体構成物と一緒に、標識することによって人体内部の所望の位置に投与される。一般に、適用量の放射性同位体がターゲット内部に投与された後、放射性物質は、その寿命の間、放射線検出器40(シンチレータ42および光子検出器44)によって検出される放射線38を放出する。ターゲット(例えば、人体)内部に入ると、放射性物質36は、放射能を生物活性領域またはその他の検出対象領域に局所化する。例示的な一実施形態では、ターゲットが人または動物である場合、生物活性領域は、脳または心臓プロフュージョン(profusion)、アルツハイマ、パーキンソン、癲癇、冬眠心筋、癌または腫瘍を含むことができる。一般に、適用量の放射性物質36は、陽電子を放出し、特定機能または特定組織向けの方法でターゲット内部に配置される放射性同位体を含む。当業者によって理解されるように、また以下で詳細に説明されるように、放射性同位体から放出される陽電子は、電子との反応によって消滅し、各々が511KeVのエネルギーを有する2つの光子または2つのガンマ線を生成する。その後、これらの光子は、ターゲットの外に出て、放射線検出器40、すなわちPETスキャナによって検出される。
【0025】
図示の実施形態では、放射線検出器またはPETスキャナ40は、図1を参照して上で説明されたようなシンチレータ組成物を有するシンチレータ42を含む。さらに、放射線検出器40は、光ダイオードなどの光子検出器44を含む。さらに、PET撮像システム34は、図1の撮像システム10を参照して説明されたような、検出器捕捉回路26と、像処理回路28と、操作者ワークステーション30と、出力装置32とを含むことができる。
【0026】
当業者によって理解されるように、人または動物などの生物ターゲットの場合、放射性同位体の悪影響を回避するため、最小量の放射性物質36をターゲット内部に投与することが望ましい。この最小量の放射性物質36によって生成される光子の量は、相対的により高い感受性、より高い密度、およびより高い発光効率を有するシンチレータによって最も良く検出される。また、短い崩壊時間は、好都合なことに、入力放射線の強度を決定する間の積分時間を短縮し、その結果、像および/または投影を生成するための撮像速度(イメージレート)が、著しく向上され得る。結果として、影像(シャドウイメージ)などのアーチファクトの発生が減少する。さらに、より多くの単一像がより短い時間で測定され得るので、患者にとって検査時間が短縮される。また、高密度のシンチレータ42は、シンチレータでの散乱の結果として光子を失うことなく、相対的により多数の光子の吸収を促進するので、効率的な阻止能を有するシンチレータ42を有することが望ましい。上で詳細に説明されたシンチレータ組成物は、好都合なことに、これらの特性の一部または全部を有する。
【0027】
図3は、本発明の技法のある実施形態によるPET撮像システム34(図2参照)で利用される放射線検出器40の横断面図である。図示の実施形態では、放射線検出器40は、検出器要素46がターゲット物体を取り巻くように、円環の横断面を有する円筒配列に配置された複数の検出器要素46を利用する。この円環または円筒配列では、ターゲットを出た2つの光子は、シンチレータリング48上に配置された2つの対面する検出器要素46のどれかに到達することができる。いくつかの実施形態では、シンチレータリング48は、シンチレータ42の1つまたは複数のレイヤを含むことができ、それは光子検出器44(図示されず)を含むレイヤ上に配置される。他の実施形態では、シンチレータ42は、ピクセルの配列の形態をとることができ、各個々のピクセルは、光子検出器(図示されず)のピクセルに結合される。言い換えると、シンチレータ42のピクセルによって形成される配列を有する1つまたは複数のレイヤは、光子検出器44のピクセルによって形成される配列によって形成される別のレイヤ上に配置される。
【0028】
図示の実施形態では、生物活性領域50に局所化された放射性同位体を有するターゲットは、放射線検出器40のシンチレータリング48の内側に配置される。上で説明されたように、放射性同位体は、崩壊時に陽電子を放出する。ある実施形態では、崩壊はベータ崩壊である。放出された陽電子は、非常な高速で進行し、通常は1つまたは複数の近隣原子との衝突によって速度を落とされる。陽電子は速度を落とされると、陽電子と近隣原子の1つの外殻電子との間で消滅反応が起こる。当業者によって理解されるように、消滅反応は、2つの511KeVの光子またはガンマ線を生成し、これらは、エネルギーおよび運動量の保存のため、矢印54および56によって示されるほぼ正反対の方向に進行する。より具体的には、2つの検出地点と生物活性領域50内の光子の発生地点52は、直線を形成する。言い換えると、生物活性領域50内の発生地点52は、2つの検出器要素62および64を結ぶ直線上に生じる。例えば、図示の実施形態では、矢印54および56によって示される方向に進行する2つの光子は、地点52、62、および64が同一の直線上に存在するように、それぞれ検出器要素62および64に到達する。したがって、シンチレータリング48の2つの地点での光子の検出は、人ターゲットの生物活性領域など所望の場所における放射性同位体の存在を示す。
【0029】
図4は、ツール筐体70に結合された検出器組立品68を利用する例示的な検層ツール66の横断面図である。図示の実施形態では、検出器組立品68は、光インターフェース76によって光学的に結合されたシンチレータ結晶72と光感知装置74(例えば、光電子増倍管)とを利用する。理解されるように、光感知装置74は、結晶72から放出された光子を、以下で説明される関連する電子装置によって形成および計数化された電気パルスに変換する。ある実施形態では、シンチレータ結晶72は、上で詳細に説明されたような本発明の技法のシンチレータ組成物を利用することができる。検出器組立品68は、周囲の地質構造からの放射線を捕捉し、それを光に変換することによって機能する。発生された光は、その後、光感知装置74に送られる。光インパルスは、電気的インパルスに変換される。図示の実施形態では、結晶72、光感知装置74、および光インターフェース76は、検出器筐体78の内部に密閉される。さらに、光インターフェース76は、検出器筐体78に密閉された窓80を含む。一般に、窓80は、放射線誘起シンチレーション光が、光感知装置74による測定のために検出器筐体78から出て行き易くする。理解されるように、光学的窓80は、シンチレータ結晶72によって放出されるシンチレーション光が透過する材料から作られる。加えて、ある実施形態では、検出器筐体78は、ステンレス鋼またはアルミニウムから作られることができる。図示の実施形態では、検出器ケーブル82が、検出器組立品68を電源84およびデータ処理回路86に接続する。光電子増倍管74からのインパルスに基づいたデータは、データ処理回路86のような「穴の上(up-hole)」にある分析機器に送られることができる。代替として、データは、穴の下(downhole)の現場で保存されることもできる。さらに、図示の実施形態では、データ処理ユニット86は、操作者ワークステーション88に電気的に結合されることができ、操作者ワークステーションは、出力装置90に結合される。
【0030】
時には、データは、いわゆる「掘削中測定(MWD)」により、掘削中に取得され、送られることができる。理解されるように、検層ツールのシンチレーション要素は、非常な高温でも、激しい衝撃および振動条件下でも機能するように構成される。したがって、シンチレータ材は、先に説明された多くの特性、例えば、高い光出力およびエネルギー分解能、ならびに速い崩壊時間などを有する。また、図4に図示された実施形態では、シンチレータは一般に、非常に制限された空間に適したパッケージ内に封入され得るほど小さい。掘削が非常に深い場所で企てられると、許容可能な特性の閾値は著しく上昇させられる。例えば、高分解能の強い光出力を生成する従来のシンチレータの能力は、掘削深度が増すに連れて、深刻な危険にさらされ得る。したがって、上で詳細に説明されたシンチレータ材は、図4に示された検層ツール66にとって特に有利である。
【0031】
図5は、ALnXによって表され、活性化イオンとしてセリウムを有するシンチレータ組成物に関する、X線励起下における例示的な放射スペクトル92のグラフである。示された図では、横座標94は、波長を表し、縦座標96は、放射強度を表す。図示の実施形態では、放射スペクトル92は、ピーク98によって表されるように、約350nmの波長でピークになる。同様に、図6は、ALnXによって表され、活性化イオンとしてセリウムを有するシンチレータ組成物に関する、X線励起下における例示的な放射スペクトル100のグラフである。図示の実施形態では、放射スペクトル100は、ピーク102によって示されるように、約350nmでピークになる。
【0032】
ある実施形態では、シンチレータ組成物は、様々な技法によって調合されることができる。理解されるように、シンチレータ組成物は、これらの技法の様々な反応生成物も含むことができる。一般に、シンチレータ組成物は、種々の前駆体粉末を所定の比率で混合した後、焼成、ダイフォーミング、焼結、および/またはホットアイソスタティック成形などの操作を行うことによって調合される。いくつかの実施形態では、前駆体は、塩、酸化物、ハロゲン化物、オキサレート、カーボネート、ナイトレート、またはそれらの組合せを含むことができる。他の実施形態では、ランタニドハロゲン化物が、単一の反応物として提供されることができ、例えば、塩化ランタンなどのランタニドハロゲン化物は、市販されている。ある実施形態では、1つまたは複数のランタニドハロゲン化物は、1つまたは複数のアルカリ金属ハロゲン化物と所望の比率で化合させることができる。さらに、活性化イオンの前駆体は、この混合物と混合されることができる。
【0033】
反応物の混合は、完全かつ均一な混合を保証する任意の適切な技法によって実行されることができる。例えば、混合は、めのう乳鉢および乳棒で実行されることができる。代替として、混合は、ボール(ball)ミル、ボウル(bowl)ミル、ハンマミル、またはジェットミルなどの混合および粉砕装置によって達成されることができる。いくつかの実施形態では、混合物は、フラックス化合物および結合剤などの様々な添加物を含むことができる。融和性および/または溶解性に応じて、時には様々な液体、例えば、ヘプタン、またはエチルアルコールなどのアルコールが、混練時の基材として使用されることができる。理解されるように、不純物は光放出能力などのシンチレータ特性に悪影響をおよぼすので、適切な混練基材は、シンチレータ組成物を許容できないほど不純化することのない物質を含む。
【0034】
混合された後、前駆体混合物は、混合物を固溶液に変質させるのに十分な温度および時間条件下で焼成されることができる。理解されるように、これらの条件は、部分的には、使用される特定のタイプのマトリクス材および活性化物質に依存する。ある実施形態では、焼成は、炉を用いて約500℃から約1000℃の範囲の温度で実行されることができる。これらの実施形態では、焼成時間は、約15分から約10時間の範囲とすることができる。理解されるように、酸素および湿気のない雰囲気内で焼成を実行するのが望ましい。例示的な一実施形態では、焼成は、真空中、または窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、およびキセノンなどの不活性ガス雰囲気内で実行されることができる。焼成が完了すると、得られた物質は、粉末形態にするために粉砕される。さらに、粉末を放射線検出器要素に加工するために、様々な技法が利用されることができる。
【0035】
図7は、検出器要素、例えば、放射線検出器20(図1参照)または放射線検出器40(図2参照)の動作の例示的なプロセス104または方法を示すフローチャートである。図示されるように、プロセス104は、放射線が物体を通って送出されるときに開始する(ブロック106)。図1を参照して説明されたように、ある実施形態では、放射線を送出する動作は、人などのターゲット内に放射性元素を配置することを含むことができる。その後、送出された放射線は、シンチレータ材によって受け取られ、シンチレータ材は、放射線を可視光子に変換する(ブロック108)。ある実施形態では、シンチレータ材は、上で詳細に説明された本発明の技法のシンチレータ組成物を含むことができる。これらの実施形態では、シンチレータは、ピクセルの形態をとることができ、各シンチレータは、光子検出器24(図1参照)または光子検出器44(図2参照)などの光子検出器に結合される。その後、光子検出器は、可視放射線を検出し、それを電気信号に変換する(ブロック110)。ある実施形態では、光子検出器は、光電子増倍管または光ダイオードを含むことができる。
【0036】
PETおよび検層ツールなどの核撮像検出器のように、シンチレータを利用するその他の装置の構成も、シンチレータ特性に大きく依存し、シンチレータ特性は、シンチレータ組成に直接関係する。一般に、ガンマ線およびX線などの高エネルギー放射線に反応するシンチレータの場合、高い光出力(LO)、短い崩壊時間、短縮された残光、高い「阻止能」、および許容可能なエネルギー分解能を有することが望ましい。したがって、本発明の技法のシンチレータ組成物は、主にPET撮像システムおよび検層ツールを参照して説明されたが、同様の特性が望ましいその他の適用例でも利用されることができる。
【0037】
本明細書では本発明の一部の特徴だけが例示され、説明されたが、当業者には、多くの修正および変更が思いつくであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の主旨内に含まれるそのようなすべての修正および変更を包含するよう意図していることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の技法のある実施形態によるシンチレータ組成物を利用する例示的な放射線ベースの撮像システムの概略図である。
【図2】本発明の技法のある実施形態によるシンチレータ組成物を利用する例示的な陽電子放射断層撮影撮像システムの概略図である。
【図3】本発明の技法のある実施形態による陽電子放射断層撮影撮像システムの放射線検出器で使用されるシンチレータリングの正面図である。
【図4】本発明の技法のある実施形態による検層ツールで利用される例示的な検出器要素の横断面図である。
【図5】ALnXによって表され、セリウム活性化イオンを有するシンチレータ組成物に関する、X線励起下における例示的な放射スペクトルのグラフである。
【図6】ALnXによって表され、セリウム活性化イオンを有するシンチレータ組成物に関する、X線励起下における例示的な放射スペクトルのグラフである。
【図7】本発明の技法のある実施形態による撮像システムの検出器要素の例示的な動作方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
10 撮像システム
12 放射線源
14 放射線
16 ターゲット
18 減衰放射線
20 放射線検出器
22 シンチレータ
24 光子検出器
26 検出器捕捉回路
28 像処理回路
30 操作者ワークステーション
32 出力装置
34 PET撮像システム
36 放射性同位体が内部に配置されたターゲット
38 光子
40 放射線検出器
42 シンチレータ
44 光子検出器
46 検出器要素
48 シンチレータリング
50 生物活性領域
52 陽電子の発生
54 矢印
56 矢印
58 ターゲット上の第1の地点
60 ターゲット上の第2の地点
62 第1の検出器要素
64 第2の検出器要素
66 検層ツール
68 検出器組立品
70 筐体
72 シンチレータ結晶
74 光感知装置
76 光インターフェース
78 検出器筐体
80 窓
82 検出器ケーブル
84 電源
86 データ処理ユニット
88 操作者ワークステーション
90 出力装置
92 放射スペクトルグラフ
94 横座標
96 縦座標
98 ピーク
100 放射スペクトルグラフ
102 ピーク
104 動作方法のフローチャート
106〜110 フローチャート104に含まれる段階

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリクス材を有し、該マトリクス材が、
アルカリ土類金属と、
少なくとも1つのランタニドイオンおよび少なくとも1つのハロゲン化イオンを含むランタニドハロゲン化物と、
3価イオンを含む前記マトリクス材のための活性化イオンと
を含む、シンチレータ組成物。
【請求項2】
前記アルカリ土類金属が、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウムのいずれか、又はこれらの組合せを含む、請求項1記載のシンチレータ組成物。
【請求項3】
前記ランタニドイオンが、ランタン、イットリウム、ガドリニウム、ルテチウム、スカンジウムのいずれか、又はこれらの組合せを含む、請求項1又は2に記載のシンチレータ組成物。
【請求項4】
前記ハロゲン化イオンが、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素のいずれか、又はこれらの組合せを含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシンチレータ組成物。
【請求項5】
前記3価イオンが、セリウム、ビスマス、プラセオジムのいずれか、又はこれらの組合せを含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシンチレータ組成物。
【請求項6】
マトリクス材と該マトリクス材のための活性化イオンとを含むシンチレータ組成物であって、
前記マトリクス材は、ALnXによって表され、Aはアルカリ土類金属を含み、Lnはランタニドイオンを含み、Xはハロゲン化イオンを含み、
前記活性化イオンは、セリウム、ビスマス、プラセオジム、またはそれらの組合せを含む、シンチレータ組成物。
【請求項7】
Aが、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウムのいずれか、又はこれらの組合せを含み、
Lnが、ランタン、イットリウム、ガドリニウム、ルテチウム、スカンジウムのいずれか、又はこれらの組合せを含み、
Xが、臭素、塩素、ヨウ素のいずれか、又はこれらの組合せを含む、請求項6記載のシンチレータ組成物。
【請求項8】
マトリクス材と該マトリクス材のための活性化イオンとを含むシンチレータ組成物であって、
前記マトリクス材は、ALnXによって表され、Aはアルカリ土類金属を含み、Lnはランタニドイオンを含み、Xはハロゲン化イオンを含み、
前記活性化イオンは、セリウム、ビスマス、プラセオジムのいずれか、又はこれらの組合せを含む、シンチレータ組成物。
【請求項9】
Aが、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウムのいずれか、又はこれらの組合せを含み、
Lnが、ランタン、イットリウム、ガドリニウム、ルテチウム、スカンジウムのいずれか、又はこれらの組合せを含み、
Xが、臭素、塩素、ヨウ素のいずれか、又はこれらの組合せを含む、請求項8記載のシンチレータ組成物。
【請求項10】
入射放射線(14)を光子に変換するように構成されるシンチレータ材を含み、
前記シンチレータ材がマトリクス材を含み、
前記マトリクス材が、
アルカリ土類金属と、
少なくとも1つのランタニドイオンおよび少なくとも1つのハロゲン化イオンを含むランタニドハロゲン化物と、
セリウム、ビスマス、プラセオジムのいずれか、又はこれらの組合せを含む、前記マトリクス材のための活性化イオンと、
前記シンチレータ材に光学的に結合され、前記光子を電気信号に変換するように構成された光子検出器(24)とを含む検出器要素。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−9208(P2007−9208A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−179378(P2006−179378)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】