説明

3,4−ジヒドロ−1,3’−ビキノリン−2−オン誘導体

【課題】 種々の植物病害に対し優れた殺菌活性を有し、イネいもち病などに対して低薬量で防除が可能な農薬の有効成分として有用な化合物を提供する。
【解決手段】 下記一般式で表される化合物又はその塩。
【化6】


ここで、Ra、Rb、Rc、Rdは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C1〜C6アルコキシ基、アシル基、カルボキシル基、シアノ基、アシルオキシ基、アリール基、アラルキル基を表し、Xは、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アミノ基、アシル基、カルボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基を表し、Yは、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、水酸基からなる群から選ばれる置換基を表し、mは、0〜4の整数を表し、nは、0〜6の整数を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3,4−ジヒドロ−1,3’−ビキノリン−2−オン誘導体又はその塩、及びそれを有効成分として含有する農薬に関する。
【背景技術】
【0002】
ジヒドロキノリノン環の1位にピペリジン環が4位で置換した化合物が、国際公開第2002/85291号パンフレットにはNociceptinのアナログとして、特開平6/135959号公報にはバゾプレシン拮抗作用を有する化合物として記載されているが、ジヒドロキノリノン環の1位にキノリン環が3位で置換した化合物は記載されておらず、また、農園芸用殺菌剤に関する記載もない。また、特表2002/509928号公報にはセリンプロテアーゼ阻害剤として、ジヒドロキノリノン環の1位に複素環が主としてアルキレン鎖を介して結合した化合物に関する記載があるが、キノリン環が3位で直接結合した化合物は記載されておらず、また、農園芸用殺菌剤に関する記載もない。このように、ジヒドロキノリノン環の1位にキノリン環が3位で直接結合した化合物が農園芸用殺菌剤として使用できることは従来知られていない。
【0003】
本発明者らは、ジヒドロキノリノン誘導体について鋭意研究を重ねた結果、ジヒドロキノリノン環の1位にキノリンが3位で結合した3,4−ジヒドロ−1,3’−ビキノリン−2−オン誘導体が、種々の植物病害に対し優れた殺菌活性を有し農薬の有効成分として有用であり、特に、植物のかび病のなかでも農園芸用作物に対してしばしば重篤な被害を与えるイネいもち病(Magnaporthe grisea)並びにトマト、キュウリ及びインゲンの灰色かび病(Botrytis cinerea)に対して低薬量で防除が可能であることを見出し、本発明を完成した。
【特許文献1】国際公開第2002/85291号パンフレット
【特許文献2】特開平6−135959号公報
【特許文献3】特表2002−509928号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、一般式
【化2】


式中、
Ra、Rb、Rc及びRdは、同一、若しくは異なっていてもよく、
水素原子;ハロゲン原子;水酸基;C1〜C6アルコキシ基;アシル基;カルボキシル基;シアノ基;アシルオキシ基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルキニル基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜5個の置換基で置換されてよいアリール基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜6個の置換基で置換されてよいアラルキル基であるか、又は、
RaとRb、RcとRdあるいはRbとRcが結合する炭素原子あるいはアルキレンと一緒になって形成する、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC3〜C10シクロアルキル環を表し、
Xは、同一又は異なっていてもよく、
ハロゲン原子;水酸基;C1〜C6アルコキシ基;アシル基;カルボキシル基;シアノ基;アシルオキシ基;ニトロ基;C1〜C6アルキルチオ基;C1〜C6アルキルスルフィニル基;C1〜C6アルキルスルホニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルキニル基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜5個の置換基で置換されてよいアリール基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基及びC1〜C6アルコキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜6個の置換基で置換されてよいヘテロアリール基;同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基若しくはアシル基で置換されてよいアミノ基を表し、
Yは、同一、もしくは異なっていてもよく、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基及び水酸基からなる群から選ばれる置換基を表し、
mは、0〜4の整数を表し、
nは、0〜6の整数を表す、
で表される化合物又はその塩である。
【0005】
本発明において、「ハロゲン原子」は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であり、好適には、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子であり、より好適には、フッ素原子又は塩素原子であり、最も好適には、フッ素原子である。
【0006】
本発明において、「C1〜C6アルキル基」は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、へキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基のような炭素数1〜6個の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、好適には、炭素数1〜5個の直鎖又は分枝鎖アルキル基(C1〜C5アルキル基)であり、より好適には、炭素数1〜4個の直鎖又は分枝鎖アルキル基(C1〜C4アルキル基)であり、更により好適には、炭素数1〜3個の直鎖又は分枝鎖アルキル基(C1〜C3アルキル基)であり、特に好適には、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、最も好適には、メチル基又はエチル基である。
【0007】
本発明において、「C3〜C10シクロアルキル基」は、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基のような炭素数3〜10個の単環又は複環シクロアルキル基であり、好適には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基又はシクロヘプチル基である。
【0008】
本発明において、「C2〜C6アルケニル基」は直鎖又は分枝鎖状のいずれであってもよく、1以上の任意の個数の二重結合を含むことができる。例えば、ビニル基、プロパ−1−エン−1−イル基、アリル基、イソプロペニル基、ブタ−1−エン−1−イル基、ブタ−2−エン−1−イル基、ブタ−3−エン−1−イル基、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、ペンタ−1−エン−1−イル基、ペンタ−2−エン−1−イル基、ペンタ−3−エン−1−イル基、ペンタ−4−エン−1−イル基、3−メチルブタ−2−エン−1−イル基、3−メチルブタ−3−エン−1−イル基、ヘキサ−1−エン−1−イル基、ヘキサ−2−エン−1−イル基、ヘキサ−3−エン−1−イル基、ヘキサ−4−エン−1−イル基、ヘキサ−5−エン−1−イル基、4−メチルペンタ−3−エン−1−イル基などを例示することができる。
【0009】
本発明において、「C2〜C6アルキニル基」は直鎖又は分枝鎖状のいずれであってもよく、1以上の任意の個数の三重結合を含むことができる。例えば、エチニル基、プロパ−1−イン−1−イル基、プロパ−2−イン−1−イル基、ブタ−1−イン−1−イル基、ブタ−3−イン−1−イル基、1−メチルプロパ−2−イン−1−イル基、ペンタ−1−イン−1−イル基、ペンタ−4−イン−1−イル基、ヘキサ−1−イン−1−イル基、ヘキサ−5−イン−1−イル基などを例示することができる。
【0010】
本発明において、「C1〜C6アルコキシ基」は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、2−メチルブトキシ基、ネオペンチルオキシ基、1−エチルプロポキシ基、へキシルオキシ基、(4−メチルペンチル)オキシ基、(3−メチルペンチル)オキシ基、(2−メチルペンチル)オキシ基、(1−メチルペンチル)オキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基のような炭素数1〜6個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基であり、好適には、炭素数1〜4個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基(C1〜C4アルコキシ基)であり、より好適には、メトキシ基、エトキシ基又はイソプロポキシ基であり、更により好適には、メトキシ基又はエトキシ基であり、最も好適には、メトキシ基である。
【0011】
本発明において、「C1〜C6アルキルチオ基」は、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソピルチオ基、ブチルチオ基、イソペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、3,3−ジメチルブチルチオ基、2−エチルブチルチオ基のような炭素数1〜6個の直鎖又は分枝鎖アルキルチオ基であり、好適には、炭素数1〜4個の直鎖又は分枝鎖アルキルチオ基であり、より好適には、メチルチオ基である。
【0012】
本発明において、「C1〜C6アルキルスルフィニル基」は、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、イソペンチルスルフィニル基、ネオペンチルスルフィニル基、3,3−ジメチルブチルスルフィニル基、2−エチルブチルスルフィニル基のような炭素数1〜6個の直鎖又は分枝鎖アルキルスルフィニル基であり、好適には、炭素数1〜4個の直鎖又は分枝鎖アルキルスルフィニル基であり、より好適には、メチルスルフィニル基である。
【0013】
本発明において、「C1〜C6アルキルスルホニル基」は、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソペンチルスルホニル基、ネオペンチルスルホニル基、3,3−ジメチルブチルスルホニル基、2−エチルブチルスルホニル基のような炭素数1〜6個の直鎖又は分枝鎖アルキルスルホニル基であり、好適には、炭素数1〜4個の直鎖又は分枝鎖アルキルスルホニル基であり、より好適には、メチルスルホニル基である。
【0014】
本発明において、「アリール基」は、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、アセナフチレニル基などを例示することができる。
【0015】
本発明において、「ヘテロアリール基」は、単環性又は多環性のいずれであってもよく、1個又は2個以上の同一又は異なる環構成ヘテロ原子を含むヘテロアリール基を用いることができる。ヘテロ原子の種類は特に限定されないが、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などを例示することができる。ヘテロアリール基としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ジヒドロイソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、アゼピニル基、オキサゼピニル基などの5〜7員の単環式ヘテロアリール基が挙げられる。ヘテロアリールアルキル基を構成する多環性ヘテロアリール基としては、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、プリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、アクリジニル基、2−アクリジニル、3−アクリジニル、4−アクリジニル、9−アクリジニル、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、フェナジニル基などの8〜14員の多環性ヘテロアリール基が挙げられる。
【0016】
本発明において、「アラルキル基」としては、前記「C1〜C6アルキル基」の1つ又は2つ以上の水素原子が前記「アリール基」で置換された基が挙げられる。例えば、ベンジル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、フェナントレニルメチル基、アセナフチレニルメチル基、ジフェニルメチル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、1−(1−ナフチル)エチル基、1−(2−ナフチル)エチル基、2−(1−ナフチル)エチル基、2−(2−ナフチル)エチル基、3−フェニルプロピル基、3−(1−ナフチル)プロピル基、3−(2−ナフチル)プロピル基、4−フェニルブチル基、4−(1−ナフチル)ブチル基、4−(2−ナフチル)ブチル基、5−フェニルペンチル基、5−(1−ナフチル)ペンチル基、5−(2−ナフチル)ペンチル基、6−フェニルヘキシル基、6−(1−ナフチル)ヘキシル基、6−(2−ナフチル)ヘキシルなどを例示することができる。
【0017】
本発明において、「同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基」は、前記「C1〜C6アルキル基」の他に、例えば、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨ−ドメチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−ブロモエチル基、2−クロロエチル基、2−フルオロエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、3−フルオロ−2−メチルプロピル基、3,3,3−トリフルオロ−2−メチルプロピル基、6,6,6−トリクロロヘキシル基のような同一若しくは異なった1〜3個の前記「ハロゲン原子」により置換された前記「C1〜C6アルキル基」であり、好適には、同一若しくは異なった1〜3個の前記「ハロゲン原子」により置換されてよい前記「C1〜C4アルキル基」であり、より好適には、同一若しくは異なった1〜3個の「フッ素原子又は塩素原子」により置換されてよい前記「C1〜C3アルキル基」であり、更により好適には、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基又はトリフルオロメチル基であり、特に好適には、メチル基、エチル基又はトリフルオロメチル基である。
【0018】
本発明において、「同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基で置換されてよいアミノ基」は、アミノ基の他に、同一若しくは異なった1〜2個の前記「C1〜C6アルキル基」が置換したアミノ基であり、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などを例示することができる。
【0019】
本発明において、「アシル基」は、例えば、ホルミル基、前記「C1〜C6アルキル基」が結合したカルボニル基(C2〜C7アルキルカルボニル基)、前記「C2〜C6アルケニル基」が結合したカルボニル基(C3〜C7アルケニルカルボニル基)、前記「アリール基」が結合したカルボニル基(「アリールカルボニル基」)、前記「C1〜C6アルコキシ基」が結合したカルボニル基(C2〜C7アルコキシカルボニル基)又は前記「同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基で置換されてよいアミノ基」が結合したカルボニル基(C2〜C7アルキルアミノカルボニル基)であり、好適には、炭素数2〜5個の直鎖又は分枝鎖アルキルカルボニル基(C2〜C5アルキルカルボニルオキシ基)、炭素数2〜7個のアルコキシカルボニル基(C2〜C7アルコキシカルボニル基)であり、より好適には、アセチル基、メトキシカルボニル基又はエトキシカルボニル基である。
【0020】
本発明において、「アシルオキシ基」は、例えば、ホルミルオキシ基、前記「C1〜C6アルキル基」が結合したカルボニルオキシ基(C2〜C7アルキルカルボニルオキシ基)、前記「C2〜C6アルケニル基」が結合したカルボニルオキシ基(C3〜C7アルケニルカルボニルオキシ基)、前記「アリール基」が結合したカルボニルオキシ基(「アリールカルボニルオキシ基」)、前記「C1〜C6アルコキシオキシ基」が結合したカルボニルオキシ基(C2〜C7アルコキシカルボニルオキシ基)又は前記「同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基で置換されてよいアミノ基」が結合したカルボニルオキシ基(アミノカルボニルオキシ基、C2〜C7アルキルアミノカルボニルオキシ基、ジ(C2〜C7アルキル)アミノカルボニルオキシ基)であり、好適には、炭素数2〜5個の直鎖又は分枝鎖アルキルカルボニルオキシ基(C2〜C5アルキルカルボニルオキシ基)、炭素数2〜7個のアルキルアミノカルボニルオキシ基(C2〜Cアルキエルアミノカルボニルオキシ基)であり、より好適には、アセトキシ基である。
【0021】
本発明において、「ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基」は、前記「C1〜C6アルキル基」及び前記「同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基」の他に、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基のように水酸基によって置換された前記「C1〜C6アルキル基」、メトキシメチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、プロポキシメチル基などの同一若しくは異なった1〜3個の前記「C1〜C6アルコキシ基」により置換された前記「C1〜C6アルキル基」、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基などのフェノキシ基により置換された前記「C1〜C6アルキル基」、及び2−メトキシ−1−クロロメチル基、3−フェノキシ−2−ブロモ−2−メトキシプロピル基など、ハロゲン原子、前記C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる2種以上の置換基により置換された前記「C1〜C6アルキル基」も含む。
【0022】
本発明において、「ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルケニル基」は、前記「C2〜C6アルケニル基」の他、3−クロロアリル基、4−ブロモ−2−ブテニル基などの同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換された前記「C2〜C6アルケニル基」、3−メトキシ−2−プロペニル基、4−エトキシ−3−ブテニル基などの同一若しくは異なった1〜3個の前記「C1〜C6アルコキシ基」により置換された前記「C2〜C6アルケニル基」、1−フェニルビニル基、スチリル基、シンナミル基などのフェニル基により置換された前記「C2〜C6アルケニル基」、3−フェノキシ−2−ブテニル基などのフェノキシ基により置換された前記「C2〜C6アルケニル基」、及び4−メトキシ−3−クロロ−2−ブテニル基など、ハロゲン原子、前記C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる2種以上の置換基により置換された前記「C2〜C6アルケニル基」も含む。
【0023】
本発明において、「ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルキニル基」は、前記「C2〜C6アルキニル基」の他、3−クロロ−2−プロピニル基、4−ブロモ−2−ブチニル基などの同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換された前記「C2〜C6アルキニル基」、3−メトキシ−2−プロピニル基、4−エトキシ−3−ブチニル基などの同一若しくは異なった1〜3個の前記「C1〜C6アルコキシ基」により置換された前記「C2〜C6アルキニル基」、3−フェノキシ−2−ブチニル基などのフェノキシ基により置換された前記「C2〜C6アルキニル基」、及び4−メトキシ−4−クロロ−2−ブチニル基など、ハロゲン原子、前記C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる2種以上の置換基により置換された前記「C2〜C6アルキニル基」も含む。
【0024】
本発明において、「ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜5個の置換基で置換されてよいアリール基」は、前記「アリール基」の他、同一若しくは異なった1〜5個のハロゲン原子で置換された前記「アリール基」、同一若しくは異なった1〜5個の前記「同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基」で置換された前記「アリール基」、同一若しくは異なった1〜5個の前記「C1〜C6アルコキシ基」により置換された前記「アリール基」、1〜5個のニトロ基で置換された前記「アリール基」、1〜6個のシアノ基で置換された前記「アリール基」、1〜5個の水酸基で置換された前記「アリール基」の他、ハロゲン原子、前記「同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基」、前記「C1〜C6アルコキシ基」、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる2種以上の置換基により置換された前記「アリール基」も含む。
【0025】
本発明において、「ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜6個の置換基で置換されてよいアラルキル基」は、前記「アラルキル基」の他、同一若しくは異なった1〜6個のハロゲン原子で置換された前記「アラルキル基」、同一若しくは異なった1〜6個の前記「同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基」で置換された前記「アラルキル基」、同一若しくは異なった1〜6個の前記「C1〜C6アルコキシ基」により置換された前記「アラルキル基」、1〜6個のニトロ基で置換された前記「アラルキル基」、1〜6個のシアノ基で置換された前記「アラルキル基」、1〜6個の水酸基で置換された前記「アラルキル基」の他、ハロゲン原子、前記「同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基」、前記「C1〜C6アルコキシ基」、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる2種以上の置換基により置換された前記「アラルキル基」も含む。アラルキル基が置換基を有する場合、当該置換基はアラルキル基を構成するアリール環上又はアルキル基上のいずれか又は両方に置換していてもよい。
【0026】
本発明において、「同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基、又はアシル基で置換されてよいアミノ基」は、前記「同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基で置換されてよいアミノ基」の他に、同一若しくは異なった1〜2個の前記「アシル基」が置換したアミノ基であり、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アセチルアミノ基などを例示することができる。
【0027】
本発明において、「RaとRb、RcとRdあるいはRbとRcが結合する炭素原子あるいはアルキレンと一緒になって形成する、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC3〜C10シクロアルキル環」は、前記「C3〜C10シクロアルキル基」の他、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換された前記「C3〜C10シクロアルキル基」、同一若しくは異なった1〜3個の前記「C1〜C6アルキル基」により置換された前記「C3〜C10シクロアルキル基」、同一若しくは異なった1〜3個の前記「C1〜C6アルコキシ基」により置換された前記「C3〜C10シクロアルキル基」、フェノキシ基により置換された前記「C3〜C10シクロアルキル基」、及びハロゲン原子、前記C1〜C6アルキル基、前記C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる2種以上の置換基により置換された前記「C3〜C10シクロアルキル基」も含む。
【0028】
Xはキノリノン環上の置換可能な任意の位置に1個ないし4個置換することができ、Xが2個以上存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
【0029】
Yはキノリン環上の置換可能な任意の位置に1個ないし6個置換することができ、Yが2個以上存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
【0030】
本発明の化合物(I)において、
(1)Ra、Rb、Rc、Rdは、好適には、水素原子;ハロゲン原子;C2〜C7アルコキシカルボニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよい)C1〜C6アルキル基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜5個の置換基で置換されてよいアリール基であり、より好適には、水素原子、C2〜C3アルコキシカルボニル基、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C4アルキル基であり、更により好適には、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、エトキシカルボニル基であり、
(2)Xは、好適には、Xが、ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基であり、mが、0〜2であり、より好適には、Xが、フッ素原子、塩素原子、メチル基、メトキシ基であり、mが、0、1又は2であり、
(3)Yは、好適には、Yが、フッ素原子、塩素原子又はメチル基であり、nが、0又は1であり、より好適には、Yが、メチル基であり、nが、0又は1である。
【0031】
本発明の化合物(I)において、好適には、
(a1)Ra、Rb、Rc、Rdが、同一、若しくは異なっていてもよく、水素原子;ハロゲン原子;C2〜C7アルコキシカルボニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜5個の置換基で置換されてよいアリール基であり、
(a2)Xが、Xが、同一、若しくは異なっていてもよく、ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C〜Cアルコキシカルボニル基であり、mが、0〜2であり、
(a3)Yが、Yが、フッ素原子、塩素原子又はメチル基であり、nが、0又は1であり、
より好適には、
(b1)Ra、Rb、Rc、Rdが、同一、若しくは異なっていてもよく、水素原子、C2〜C3アルコキシカルボニル基、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C4アルキル基であり、
(b2)Xが、Xが、ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C〜Cアルコキシカルボニル基であり、mが、0〜2であり、
(b3)Yが、Yが、フッ素原子、塩素原子又はメチル基であり、nが、0又は1であり、
更により好適には、
(c1)Ra、Rb、Rc、Rdが、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、エトキシカルボニル基であり、
(c2)Xが、Xが、フッ素原子、塩素原子、メチル基、メトキシ基であり、mが、0、1又は2であり、
(c3)Yが、Yが、メチル基であり、nが、0又は1である。
【0032】
本発明の化合物(I)は、例えば、硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩、リン酸塩のような塩にすることができる。それらの塩は、農園芸用の殺菌剤として使用できる限り、本発明に包含される。
【0033】
本発明化合物(I)及びその塩は溶媒和物にすることができ、それら溶媒和物も、本発明に包含される。そのような溶媒和物は、好適には、水和物である。
【0034】
本発明化合物(I)中には、不斉炭素を有する化合物もあり、その場合には、本願発明は、一種の光学活性体及び数種の光学活性体の任意の割合の混合物をも包含する。
【0035】
本発明の代表化合物を下記表に例示するが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
【0036】
以下、「Me」はメチル基を、「Et」はエチル基を、「Pr」はプロピル基を、「iPr」はイソプロピル基を、「Bu」はブチル基を、「iBu」はイソブチル基を、「tBu」はtブチル基を、「Vinyl」はビニル基を、「Allyl」はアリル基を、「Ethynyl」はエチニル基を、「Propar」はプロパルギル基を、「Ph」はフェニル基を、「2-Fur」は2−フリル基を、「2-Thi」は2−チエニル基を、「3-Pyd」は3−ピリジル基を、「Ac」はアセチル基を、「Bn」はベンジル基を、「cPen」はRaとRb、RcとRd若しくはRbとRcとで環を形成してシクロペンチル基を、「cHex」はRaとRb、RcとRd若しくはRbとRcとで環を形成してシクロヘキシル基を、「cHep」はRaとRb、RcとRd若しくはRbとRcとで環を形成してシクロヘプチル基を、「Xm」及び「Yn」において「H」はm=0及びn=0を、それぞれ示す。
【0037】
【表1−1】


【表1−2】


【表1−3】


【表1−4】


【表1−5】


【表1−6】


【表1−7】


【表1−8】


【表1−9】


【表1−10】


【表1−11】


【表1−12】


【表1−13】


【表1−14】


【表1−15】


【表1−16】


【表1−17】


【表1−18】


【表1−19】


【表1−20】


【表1−21】


【表1−22】


【表1−23】


【表1−24】


【表1−25】


【表1−26】


【表1−27】


【表1−28】


【表1−29】


【表1−30】


【表1−31】


【表1−32】


【表1−33】


【表1−34】


【表1−35】


【表1−36】


【表1−37】


【表1−38】


【表1−39】


【表1−40】


【表1−41】


【表1−42】


【表1−43】


【表1−44】


【表1−45】


【表1−46】


【表1−47】


【表1−48】


【表1−49】


【表1−50】


【表1−51】


【表1−52】




【0038】
上記の例示化合物中、好適な化合物は、化合物番号2、7、8、9、11、39、60、61、62、64、69、76、88、89、92、113、115、117、129、142、145、161、248、251、288、410、619、622、724、725、778、781、956、961又は1226番の化合物であり、
より好適には、化合物番号89、92、117、142、145、248、251、619、622、725又は956番の化合物である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の3,4−ジヒドロビキノリン−2−オン化合物は、以下に記載するA法、B法及びC法により製造することができる。
(A法)
【化3】

【0040】
上式中、Ra、Rb、Rc、Rd、X、m、Y、nは、前記と同意義を示し、Zは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、OSO2CF3基又はB(OH)2を示す。
【0041】
A法は、3,4−ジヒドロキノリノン化合物(II)と、キノリン化合物(III)を反応させて、本発明化合物(I)を製造する方法である。
【0042】
(A工程)
A工程は、化合物(II)を、溶媒中あるいは非溶媒中、金属触媒の存在下、塩基の存在下あるいは非存在下、化合物(III)と反応することにより、本発明化合物(I)を製造する工程である。
本工程で溶媒を用いる場合、用いられる溶媒は、反応を阻害しないものであれば特に限定はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジブチルエーテル等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン(NMP)等のようなアミド類;又はこれらの混合溶媒であり得、好適には、炭化水素類、又は、アミド類であり、更に好適には、トルエン又はN−メチルピロリドン(NMP)である。
【0043】
本工程で用いられる金属触媒は、通常のカップリング反応に使用されるものであれば特に限定はないが、例えば、ニッケル、パラジウム、銅、クロムなどの金属塩、又は金属錯体であり得、好適にはテトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム、又はヨウ化銅である。
【0044】
本工程で用いられる金属触媒の量は、化合物(II)1モルに対し、通常、0.001〜2モルであり、好適には、0.1〜0.5モルである。
【0045】
本工程で塩基を用いる場合、用いられる塩基は、通常の反応において塩基として使用されるものであれば特に限定はないが、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウムのようなアルカリ金属水酸化物若しくはアルカリ土類金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)のような有機塩基類であり得、好適には、アルカリ金属炭酸塩、有機塩基類、又はアルカリ金属水酸化物であり、更に好適には炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン、トリエチルアミン、又は水酸化ナトリウムである。
【0046】
用いられる塩基の量は、化合物(II)1モルに対し、通常、1〜6モルであり、好適には、1.1〜3モルである。
【0047】
反応温度は、原料化合物、反応試薬及び溶媒などにより異なるが、通常、50℃〜300℃であり、好適には、80℃〜250℃である。
【0048】
反応時間は、原料化合物、反応試薬、溶媒及び反応温度などにより異なるが、通常、15分間〜120時間であり、好適には、30分間〜10時間である。
【0049】
上記A法の出発原料である3,4−ジヒドロキノリノン化合物(II)は公知化合物であるか、又は公知の方法{例えば、Chem.Ber., 1887年, 20巻441項、J.Med.Chem., 1997年, 40巻3567頁、あるいはEur.J.Med.Chem.Chim.Ter., 1983年, 107頁に記載された方法}に準じて製造することができる。
【0050】
本工程に使用されるキノリン化合物(III)は公知化合物であるか、又は公知の方法{例えば、J.Chem.Soc., 1935年, 1425頁、J.Am.Chem.Soc., 1955年, 77巻4175頁、あるいはJ.Org.Chem., 2002年, 67巻5394頁に記載された方法}に準じて製造することができる。
(B法)
【化4】

【0051】
上式中、Rc、Rd、X、m、Y、nは、前記と同意義を示し、Ra’は、水素原子、C1〜C6アルコキシ基;アシル基;シアノ基;アシルオキシ基;ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基、ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、シアノ基、からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜5個の置換基で置換されてよいアリール基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、シアノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜6個の置換基で置換されてよいアラルキル基を示し、Rb’は、ハロゲン原子;水酸基;アシル基;カルボキシル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルキニル基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜6個の置換基で置換されてよいアラルキル基を示し(ただし、化合物(Ia)中のRa’が水素原子のとき、化合物(Ib)は、Rb’による一置換体又は二置換体になりうる)、あるいはRaとRbが結合する炭素原子と一緒になって形成する、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC3〜C10シクロアルキル環を表し、Lは、脱離基を示す。
【0052】
(B工程)
B法は、本発明化合物(Ia)に対して塩基存在下、求電子剤を反応させることにより、本発明化合物(Ib)を製造する方法である。
【0053】
本工程で用いられる塩基は、通常の反応において塩基として使用されるものであれば特に限定はないが、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)のような有機塩基類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのような水素化物;リチウム=ジイソプロピルアミド(LDA)、リチウム=2,2,6,6−テトラメチルピペリジド(LTMP)、リチウム=ヘキサメチルジシラジド、ナトリウム=ヘキサメチルジシラジド、カリウム=ヘキサメチルジシラジドのような金属アミド類であり得、好適には、有機塩基類、水素化物又は金属アミド類であり、更に好適にはトリエチルアミン、水素化ナトリウム、リチウム=ジイソプロピルアミド(LDA)又はリチウム=ヘキサメチルジシラジドである。
【0054】
用いられる塩基の量は、化合物(Ia)1モルに対し、通常、1〜10モルであり、好適には、1.1〜3モルである。
【0055】
反応温度は、原料化合物、反応試薬及び溶媒などにより異なるが、通常、−100℃〜100℃であり、好適には、−80℃〜20℃である。
【0056】
反応時間は、原料化合物、反応試薬、溶媒及び反応温度などにより異なるが、通常、5分間〜10時間であり、好適には、10分間〜3時間である。
【0057】
本工程で用いられる溶媒は、反応を阻害しないものであれば特に限定はないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジブチルエーテル等のエーテル類;ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン(NMP)等のようなアミド類;又はこれらの混合溶媒であり得、好適には、エーテル類、又は、アミド類であり、更に好適には、テトラヒドロフラン(THF)又はジメチルホルムアミド(DMF)である。
【0058】
上記B法の出発原料である化合物(Ia)は上記A法で製造することができる。
【0059】
(C法)
【化5】


上式中、Ra、Rb、Rc、Rd、X、m、Y、nは、前記と同意義を示し、
Xaは、ハロゲン原子;水酸基;C1〜C6アルコキシ基;アシル基;カルボキシル基;シアノ基;アシルオキシ基;ニトロ基;C1〜C6アルキルチオ基;ハロゲン原子、水酸基及びC1〜C6アルキルチオ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基;ハロゲン原子、水酸基及びC1〜C6アルキルチオ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルケニル基;ハロゲン原子、水酸基及びC1〜C6アルキルチオ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルキニル基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜6個の置換基で置換されてよいアリール基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基及びC1〜C6アルコキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜6個の置換基で置換されてよいヘテロアリール基;同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基若しくはアシル基で置換されてよいアミノ基を示し、
Xbは、Xと同意義を示す。
C法は、一般式(Ic)で表される化合物の特定の置換基を、他の置換基に変換し、一般式(Id)で表される本発明化合物を製造する方法である。
【0060】
(C工程)
C工程は、化合物(Ic)を、官能基変換し、本発明化合物(Id)を製造する工程である。
本工程における官能基変換は、通常官能基変換反応として知られている方法を用いることができ、例えば、ハロゲン原子からシアノ基、ハロゲン原子からアミノ基、ハロゲン原子からアルコキシ基、ハロゲン原子からアルキルチオ基、ヒドロキシル基からアシルオキシ基、アミノ基からアシルアミド基、アミノ基からジアゾニウム塩を経てハロゲン原子、アミノ基からジアゾニウム塩を経てシアノ基、アミノ基からジアゾニウム塩を経てヒドロキシル基、ニトロ基からアミノ基、カルボキシル基からアルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基からカルボキシル基、シアノ基からカルボキシル基、シアノ基からカルバモイル基、カルバモイル基からシアノ基、クロロアルキル基又はブロモアルキル基からアルコキシアルキル基、クロロアルキル基又はブロモアルキル基からアルキルチオアルキル基、アルキルチオ基からアルキルスルフィニル基又はアルキルスルホニル基、アシル基からヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基からアシル基又はカルボキシル基、ハロゲン原子からアルケニル基、ハロゲン原子からアルキニル基、ハロゲン原子からアリール基、ハロゲン原子からヘテロアリール基などである得る。
本工程は、例えば、日本化学会編、実験化学講座第19巻から第26巻、有機合成(1990)、丸善、東京に準じて行うことができる。
上記C法の出発原料である化合物(Ic)は上記A法又はB法で製造することができる。
【0061】
上記各反応終了後、各反応の目的化合物は、常法に従って反応混合物から採取することができる。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。
【0062】
得られた目的化合物は、必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0063】
本発明の化合物(I)の塩を製造する工程は、各工程で製造した化合物(I)を含む反応混合物の抽出濃縮物、又は、化合物(I)を適当な溶媒に溶解させた液に酸を加えることによって行われる。
【0064】
反応に使用される酸は、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸のようなハロゲン化水素酸、硝酸、過塩素酸、硫酸、リン酸等の無機酸;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸のような低級アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のようなアリールスルホン酸、コハク酸、シュウ酸等の有機酸塩;及びサッカリンのような有機酸アミド化合物を挙げることができる。
酸は、通常1当量〜10当量用いられ、好適には1当量〜5当量である。
【0065】
反応に使用される溶媒は、本反応を阻害しない限り特に限定は無いが、好適には、エーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコール類を挙げることができる。
【0066】
反応温度は、−20℃〜50℃であり、好適には−10℃〜30℃である。
【0067】
反応時間は、用いられる溶媒の種類及び温度などにより異なるが、通常10分間〜1時間である。
【0068】
生成した塩は常法によって単離される。即ち、結晶として析出する場合は濾取によって、水溶性の場合には、有機溶媒と水との分液によって水溶液として単離される。
【0069】
本発明化合物は、有害生物防除剤の有効成分として有用である。例えば農園芸用殺菌剤としては各種の植物病原菌によって引き起こされる病害に対し優れた防除効果を示す。特にイネいもち病、アズキ、トマト、キュウリ及びインゲンの灰色かび病、菌核病等の各種病害などに対して優れた防除効果を示す。具体的な病原体の例として、例えばイネいもち病のマグナポルテ・グリシア(Magnaporthe grisea)、ならびにアズキ、トマト、キュウリ及びインゲンの灰色かび病のボトリチス・シネリア(Bortrytis cinerea)及びこれらの植物の菌核病のスクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum)などが挙げられるが、これらに限定されない。本発明化合物は優れた治療効果を有することから感染後の処理による病害防除が可能である。
【0070】
本発明化合物の使用に際しては、従来の農薬製剤の場合と同様に、補助剤と共に、乳剤、粉剤、水和剤、液剤、粒剤、懸濁製剤などの種々の形態に製剤することができる。これらの製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水などの希釈剤で所定濃度に希釈して使用することができる。
【0071】
用いられる補助剤としては、担体、乳化剤、懸濁分散剤、展着剤、湿潤剤、増粘剤などが挙げられ、必要に応じ適宜添加することができる。
【0072】
用いられる担体は、固体担体と液体担体に分けられ、固体担体は、澱粉、砂糖、セルロース粉、シクロデキストリン、活性炭、大豆粉、小麦粉、もみがら粉、木粉、魚粉、粉乳などの動植物性粉末;又は、タルク、カオリン、ベントナイト、有機ベントナイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、ゼオライト、珪藻土、ホワイトカーボン、クレー、アルミナ、シリカ、硫黄粉末などの鉱物性粉末などであり得、液体担体は、水;大豆油、棉実油、トウモロコシ油などの動植物油;エチルアルコール、エチレングリコールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ケロシン、灯油、流動パラフィン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、シクロヘキサン、ソルベントナフサなどの脂肪族/芳香族炭化水素類;クロロホルム、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミドなどの酸アミド類;酢酸エチルエステル、脂肪酸のグリセリンエステルなどのエステル類;アセトニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルホキシドなどの含硫化合物類;又は、N−メチルピロリドンなどであり得る。
【0073】
乳化剤としては、農薬組成物の製造に通常用いられるものであればその種類は特に限定されないが、水難溶性の農薬成分を水中に細かな粒子として安定に乳化させる性能を有するものを選択することが望ましい。好適には、低度硫酸化油、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム、石油スルホネート、セッケン(ナトリウム及び有機アミン塩)、高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸モノグリセライド、スパン型非イオン乳化剤、高級アルコールエチレンオキサイド3〜6モル付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド3〜6モル付加物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ツイーン型非イオン乳化剤又は高級アルコールエチレンオキサイド8〜20モル付加物、あるいはそれらに準じた性能を有する乳化剤を用いることができる。これらの乳化剤は単独で用いてもよいが、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
【0074】
湿潤剤としては界面活性剤を用いることができるが、その種類は特に限定されず、農薬の分野において通常用いられる湿潤剤はいずれも利用可能である。湿潤剤は、組成物を水で希釈して得られる水希釈液を標的の土壌や植物に噴霧する場合に、該希釈液の標的への付着性を向上させる作用を有する。湿潤剤として用いられる界面活性剤としては、例えばアニオン性、カチオン性、ノニオン性、又は両性界面活性剤等のいずれであってもよい。湿潤剤として2種以上の界面活性剤を組み合わせて用いてもよい。
湿潤剤として用いられるアニオン性界面活性剤としては、アルキル燐酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルアリール燐酸エステル塩、アルキルアリール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、アルキルフェノール燐酸塩、アルキルフェノール燐酸エステル塩、アルキルフェノール硫酸塩、アルキルフェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール燐酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール硫酸エステル塩、スチリルフェノール燐酸塩、スチリルフェノール燐酸エステル塩、スチリルフェノール硫酸塩、スチリルフェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェノール燐酸塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェノール硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェノール硫酸エステル塩、ジスチリルフェノール燐酸塩、ジスチリルフェノール燐酸エステル塩、ジスチリルフェノール硫酸塩、ジスチリルフェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール燐酸塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール硫酸塩、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノール硫酸エステル塩、トリスチリルフェノール燐酸塩、トリスチリルフェノール燐酸エステル塩、トリスチリルフェノール硫酸塩、トリスチリルフェノール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェノール燐酸塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェノール燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェノール硫酸塩、ポリオキシアルキレントリスチリルフェノール硫酸エステル塩、アルキルサクシネートスルホン酸塩、ジアルキルサクシネートスルホン酸塩又はポリオキシアルキレンジアルキルサクシネートスルホン酸塩などを挙げることができる。湿潤剤として用いられるカチオン性界面活性剤としては脂肪族第三級アミン若しくはその塩、脂肪族第三級アミン脂肪族アミンアルキレンオキサイド付加物若しくはその塩、又は脂肪族第四級アミン塩などを挙げることができる。
湿潤剤として用いられるノニオン性界面活性剤としては、脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物、ポリアルキレンオキシ脂肪酸エステル、ソルビタン系界面活性剤若しくはそのアルキレンオキサイド付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルポリサッカライド系界面活性剤、シュクログリセライド、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンスチリルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンジスチリルフェノールエーテル、又はポリオキシアルキレントリスチリルフェノールエーテルなどを挙げることができる。
【0075】
用いられる懸濁分散剤の種類は特に限定されず、農薬の分野において通常用いられる展着剤はいずれも利用可能である。例えば、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリスチレンポリオキシエチレンブロックポリマー、ポリビニルピロリドン、メトキシポリエチレンオキシドメタクリレートなどのアニオン性界面活性剤や、アラビアゴム、キサンタンガム、酸化チタンなどが挙げられる。
【0076】
用いられる増粘剤の種類は特に限定されず、例えば農薬の分野において通常用いられる増粘剤のほか、一般的にケーキング防止剤又は乳化物の沈降防止剤として用いられる増粘作用を有する物質や、例えば食品又は医薬品などの他の分野において増粘剤として用いられる物質はいずれも使用可能である。例えば、ホワイトカーボン、アラビアガム、トラガントガム、キサンタンガム、グアーガム、ローストビーンガム、カゼイン、アルギン酸、セルロース系ポリッサッカライド、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルミノ珪酸塩、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト等が挙げられる。これらの増粘剤を単独で用いてもよいが、2種以上の増粘剤を組み合わせて用いてもよい。
【0077】
用いられる展着剤の種類は特に限定されず、農薬の分野において通常用いられる展着剤はいずれも利用可能である。展着剤は農薬製剤の施用散布によって植物に接触した箇所で薬剤を広げ付着し、固着性を高め、耐雨性などを付与するとともに、植物体や病害虫への浸透を高める作用を有する。例えば、パラフィン、カゼイン石灰、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアルキレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エステル、ポリ酢酸ビニル、D−ソルビットなどを挙げることができる。
【0078】
本発明化合物と補助剤との配合質量比は、通常0.05:99.95〜90:10であり、好適には0.2:99.8〜80:20である。
【0079】
本発明化合物の使用濃度又は使用量は、対象作物、使用方法、製剤形態、施用量などの違いによって異なるが、茎葉処理の場合、有効成分当たり普通0.1〜10000ppmであり、好適には1〜1000ppmであり、土壌処理の場合には、普通10〜100000g/haであり、好適には100〜10000g/haである。
【0080】
本発明化合物は必要に応じて他の農薬、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、誘引剤、殺線虫剤、殺菌剤、抗ウイルス剤、除草剤、植物生長調整剤などと混用又は併用することができ、好適には、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺菌剤である。
【0081】
用いられる殺虫剤、殺ダニ剤又は殺線虫剤は、例えばO−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)O−エチルS−プロピルホスホロチオエート(一般名:プロフェノホス)、O−(2,2−ジクロロビニル)O,O−ジメチルホスフェート(一般名:ジクロルボス)、O−エチル O−{3−メチル−4−(メチルチオ)フェニル}N−イソプロピルホスホロアミデート(一般名:フェナミホス)、O,O−ジメチル O−(4−ニトロ−m−トリル)ホスホロチオエート(一般名:フェニトロチオン)、O−エチル O−(4−ニトロフェニル)フェニルホスホノチオエート(一般名:EPN)、O,O−ジエチル O−(2−イソプロピル−6−メチルピリミジン−4−イル)ホスホロチオエート(一般名:ダイアジノン)、O,O−ジメチル O−(3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル)ホスホロチオエート(一般名:クロルピリホスメチル)、O,S−ジメチル N−アセチルホスホロアミドチオエート(一般名:アセフェート)、O−(2,4−ジクロロフェニル)O−エチル S−プロピルホスホロジチオエート(一般名:プロチオホス)のような有機リン酸エステル系化合物;1−ナフチル N−メチルカーバメート(一般名:カルバリル)、2−イソプロポキシフェニル N−メチルカーバメート(一般名:プロポキスル)、2−メチル−2−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド O−メチルカルバモイルオキシム(一般名:アルジカルブ)、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル N−メチルカーバメート(一般名:カルボフラン)、ジメチルN,N’−〔チオビス{(メチルイミノ)カルボニルオキシ}〕ビスエタンイミドチオエート(一般名:チオジカルブ)、S−メチル N−(メチルカルバモイルオキシ)チオアセトイミデート(一般名:メソミル)、N,N−ジメチル−2−メチルカルバモイルオキシイミノ−2−(メチルチオ)アセトアミド(一般名:オキサミル)、2−(エチルチオメチル)フェニル N−メチルカーバメート(一般名:エチオフェンカルブ)、2−ジメチルアミノ−5,6−ジメチルピリミジン−4−イル N,N−ジメチルカーバメート(一般名:ピリミカーブ)、2−sec−ブチルフェニル N−メチルカーバメート(一般名:フェノブカルブ)のようなカーバメート系化合物;S,S’−2−ジメチルアミノトリメチレンビス(チオカーバメート)(一般名:カルタップ)、N,N−ジメチル−1,2,3−トリチアン−5−イルアミン(一般名:チオシクラム)のようなネライストキシン化合物;2,2,2−トリクロロ−1,1−ビス(4−クロロフェニル)エタノール(一般名:ジコホル)、4−クロロフェニル−2,4,5−トリクロロフェニルスルホン(一般名:テトラジホン)のような有機塩素系化合物;ビス{トリス(2−メチル−2−フェニルプロピル)チン}オキシド(一般名:酸化フェンブタスズ)のような有機金属系化合物;(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(RS)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート(一般名:フェンバレレート)、3−フェノキシベンジル(1RS)−シス,トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(一般名:ペルメトリン)、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(1RS)−シス,トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(一般名:シペルメトリン)、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(1R)−シス−3−(2,2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(一般名:デルタメトリン)、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(1RS)−シス,トランス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(一般名:シハロトリン)、4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート(一般名:テフルトリン)、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル 3−フェノキシベンジルエーテル(一般名:エトフェンプロックス)のようなピレスロイド系化合物;1−(4−クロロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア(一般名:ジフルベンズロン)、1−〔3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェニル〕−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア(一般名:クロルフルアズロン)、1−(3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア(一般名:テフルベンズロン)のようなベンゾイルウレア系化合物;イソプロピル (2E,4E)−11−メトキシ−3,7,11−トリメチル−2,4−ドテカジエノエート(一般名:メトプレン)のような幼若ホルモン様化合物;2−t−ブチル−5−(4−t−ブチルベンジルチオ)−4−クロロ−3(2H)−ピリダジノン(一般名:ピリダベン)のようなピリダジノン系化合物;t−ブチル 4−{(1,3−ジメチル−5−フェノキシピラゾール−4−イル)メチレンアミノオキシメチル}ベンゾエート(一般名:フェンピロキシメート)のようなピラゾール系化合物;1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロ−イミダゾリジン−2−イリデンアミン(一般名:イミダクロプリド)などのニトロ系化合物;ジニトロ系化合物、有機硫黄化合物、尿素系化合物、トリアジン系化合物、ヒドラジン系化合物、また、その他の化合物として、2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−1,3,5−チアジアジン−4−オン(一般名:ブブロフェジン)、トランス−(4−クロロフェニル)−N−シクロヘキシル−4−メチル−2−オキソチアゾリジノン−3−カルボキサミド(一般名:ヘキシチアゾクス)、N−メチルビス(2,4−キシリルイミノメチル)アミン(一般名:アミトラズ)、N’−(4−クロロ−o−トリル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(一般名:クロルジメホルム)、(4−エトキシフェニル)−{3−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロピル}(ジメチル)シラン(一般名:シラフルオフェン)のような化合物であり得る。更に、本発明化合物は、BT剤、昆虫病原ウイルス剤などのような微生物農薬、アベルメクチン、ミルベマイシンのような抗生物質などと、混用、併用することもできる。
【0082】
用いられる殺菌剤は、例えば、2−アニリノ−4−メチル−6−(1−プロピニル)ピリミジン(一般名:メパニピリム)、4,6−ジメチル−N−フェニル−2−ピリミジナミン(一般名:ピリメサニル)のようなピリミジナミン系化合物;1−(4−クロロフェノキシ)−3,3−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタノン(一般名:トリアジメホン)、1−(ビフェニル−4−イルオキシ)−3,3−ジメチル−1−(1H,1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(一般名:ビテルタノール)、1−{N−(4−クロロ−2−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロポキシアセトイミドイル}イミダゾール(一般名:トリフルミゾール)、1−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル}−1H−1,2,4−トリアゾール(一般名:エタコナゾール)、1−{2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル}−1H−1,2,4−トリアゾール(一般名:プロピコナゾール)、1−{2−(2,4−ジクロロフェニル)ペンチル}−1H−1,2,4−トリアゾール(一般名:ペンコナゾール)、ビス(4−フルオロフェニル)(メチル)(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シラン(一般名:フルシラゾール)、2−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ヘキサンニトリル(一般名:マイクロブタニル)、(2RS,3RS)−2−(4−クロロフェニル)−3−シクロプロピル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(一般名:シプロコナゾール)、(RS)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ペンタン−3−オール(一般名:ターブコナゾール)、(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール(一般名:ヘキサコナゾール)、(2RS,5RS)−5−(2,4−ジクロロフェニル)テトラヒドロ−5−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−2−フリル2,2,2−トリフルオロエチルエーテル(一般名:ファーコナゾールシス)、N−プロピル−N−{2−(2,4,6−トリクロロフェノキシ)エチル}イミダゾール−1−カルボキサミド(一般名:プロクロラズ)、2−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−1,2,4トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリルプロパン−2−オール(一般名:シメコナゾール)のようなアゾール系化合物;6−メチル−1,3−ジチオロ〔4,5−b〕キノキサリン−2−オン(一般名:キノメチオネート)のようなキノキサリン系化合物;マンガニーズエチレンビス(ジチオカーバメート)の重合物(一般名:マンネブ)、ジンクエチレンビス(ジチオカーバメート)の重合物(一般名:ジネブ)、ジンク(亜鉛)とマンガニーズエチレンビス(ジチオカーバメート)(マンネブ)の錯化合物(一般名:マンゼブ)、ジジンクビス(ジメチルジチオカーバメート)エチレンビス(ジチオカーバメート)(一般名:ポリカーバメート)、ジンクプロピレンビス(ジチオカーバメート)の重合物(一般名:プロビネブ)のようなジチオカーバメート系化合物;4,5,6,7−テトラクロロフタリド(一般名:フサライド)、テトラクロロイソフタロニトリル(一般名:クロロタロニル)、ペンタクロロニトロベンゼン(一般名:キントゼン)のような有機塩素系化合物;メチル 1−(ブチルカルバモイル)ベンズイミダゾール−2−イルカーバメート(一般名:ベノミル)、ジメチル4,4’−(o−フェニレン)ビス(3−チオアロファネート)(一般名:チオファネートメチル)、メチルベンズイミダゾール−2−イルカーバメート(一般名:カーベンダジム)のようなベンズイミダゾール系化合物;3−クロロ−N−(3−クロロ−2,6−ジニトロ−4−α,α,α−トリフルオロトリル)−5−トリフルオロメチル−2−ピリジナミン(一般名:フルアジナム)のようなピリジナミン系化合物;1−(2−シアノ−2−メトキシイミノアセチル)−3−エチル尿素(一般名:シモキサニル)のようなシアノアセトアミド系化合物;メチル N−(2−メトキシアセチル)−N−(2,6−キシリル)−DL−アラニネート(一般名:メタラキシル)、2−メトキシ−N−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)アセト−2’,6’−キシリジド(一般名:オキサジキシル)、(±)−α−2−クロロ−N−(2,6−キシリルアセトアミド)−γ−ブチロラクトン(一般名:オフレース)、メチル N−フェニルアセチル−N−(2,6−キシリル)−DL−アラニネート(一般名:ベナラキシル)、メチル N−(2−フロイル)−N−(2,6−キシリル)−DL−アラニネート(一般名:フララキシル)、(±)−α−〔N−(3−クロロフェニル)シクロプロパンカルボキサミド〕−γ−ブチロラクトン(一般名:シプロフラン)のようなフェニルアミド系化合物;N−ジクロロフルオロメチルチオ−N’,N’−ジメチル−N−フェニルスルファミド(一般名:ジクロフルアニド)のようなスルフェン酸系化合物;水酸化第二銅(一般名:水酸化第二銅)、カッパー 8−キノリノレート(一般名:有機銅)のような銅系化合物;5−メチルイソキサゾール−3−オール(一般名:ヒドロキシイソキサゾール)のようなイソキサゾール系化合物;アルミニウムトリス(エチルホスホネート)(一般名:ホセチルアルミニウム)、O−2,6−ジクロロ−p−トリル−O,O−ジメチルホスホロチオエート(一般名:トルクロホス−メチル)、S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート、O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート、アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネートのような有機リン系化合物;N−(トリクロロメチルチオ)シクロヘキシ−4−エン−1,2−ジカルボキシミド(一般名:キャプタン)、N−(1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ)シクロヘキシ−4−エン−1,2−ジカルボキシミド(一般名:キャプタホル)、N−(トリクロロメチルチオ)フタルイミド(一般名:フォルペット)のようなN−ハロゲノチオアルキル系化合物;N−(3,5−ジクロロフェニル)−1,2−ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボキシミド(一般名:プロシミドン)、3−(3,5−ジクロロフェニル)−N−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド(一般名:イプロジオン)、(RS)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−5−ビニル−1,3−オキサゾリジン−2,4−ジオン(一般名:ビンクロゾリン)のようなジカルボキシイミド系化合物;α,α,α−トリフルオロ−3’−イソプロポキシ−o−トルアニリド(一般名:フルトラニル)、3’−イソプロポキシ−o−トルアニリド(一般名:メプロニル)のようなベンズアニリド系化合物;N,N’−〔ピペラジン−1,4−ジイルビス{(トリクロロメチル)メチレン}〕ジホルムアミド(一般名:トリホリン)のようなピペラジン系化合物;2’,4’−ジクロロ−2−(3−ピリジル)アセトフェノン O−メチルオキシム(一般名:ピリフェノックス)のようなピリジン系化合物;(±)−2,4’−ジクロロ−α−(ピリミジン−5−イル)ベンズヒドリルアルコール(一般名:フェナリモル)、(±)−2,4’−ジフルオロ−α−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ベンズヒドリルアルコール(一般名:フルトリアフォル)のようなカルビノール系化合物;(RS)−1−{3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロピル}ピペリジン(一般名:フェンプロピディン)のようなピペリジン系化合物;(±)−シス−4−{3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロピル}−2,6−ジメチルモルフォリン(一般名:フェンプロピモルフ)のようなモルフォリン系化合物;トリフェニルチンヒドロキシド(一般名:フェンチンヒドロキシド)、トリフェニルチンアセテート(一般名:フェンチンアセテート)のような有機スズ系化合物;1−(4−クロロベンジル)−1−シクロペンチル−3−フェニルウレア(一般名:ペンシキュロン)のような尿素系化合物;(E,Z)4−{3−(4−クロロフェニル)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)アクリロイル}モリフォリン(一般名:ジメトモルフ)のようなシンナミック酸系化合物;イソプロピル 3,4−ジエトキシカルバニレート(一般名:ジエトフェンカルブ)のようなフェニルカーバメート系化合物;3−シアノ−4−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)ピロール(一般名:フルジオキソニル)、3−(2’,3’−ジクロロフェニル)−4−シアノ−ピロール(一般名:フェンピクロニル)のようなシアノピロール系化合物であり得る。
【0083】
実施例
以下に、実施例、製剤例及び試験例を挙げて本発明化合物を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0084】
実施例1
3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号1)(A工程)
3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン(1.48g, 10.1mmol)、3-ブロモキノリン(2.51g, 12.1mmol)、ヨウ化銅(206mg, 1.08mmol)、炭酸カリウム(1.40g, 10.1mmol)及びN-メチルピロリドン(2.00g, 20.2mmol)の混合物を180℃で3時間攪拌した。反応終了後、アンモニア水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を食塩水で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 7:3 〜 6:4 〜 5:5)で精製して目的物2.29g(収率83%)を得た。
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 2.90(2H, dd, J=8.5Hz, 6.1Hz), 3.14(2H, dd, J=8.5Hz, 6.1Hz), 6.36-6.42(1H, m), 7.00-7.08(2H, m), 7.24-7.28(1H, m), 7.60(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.13(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.75(1H, d, J=2.4Hz).
【0085】
実施例2
3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号7)(B工程)
リチウム=ジイソプロピルアミド(10mmol)のTHF溶液(5ml)を調製し、これに実施例1で得た化合物番号1の化合物(1.3g, 4.7mmol)を加え、0℃で2時間攪拌した。この反応溶液を-78℃に冷却した後にヨウ化メチル(0.3ml, 5.0mmol)を加え、反応溶液を室温まで昇温させた。反応終了後、水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を食塩水で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 7:3)で精製して目的物450mg(収率33%)を得た。
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.33(6H, s), 3.00(2H, s), 6.31-6.36(1H, m), 7.02-7.05(2H, m), 7.23-7.25(1H, m), 7.60(1H, dd, J=8.4Hz, 7.2Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 7.2Hz), 7.83(1H, d, J=8.4Hz), 8.09(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.72(1H, d, J=2.4Hz).
【0086】
実施例3
5,8−ジフルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号622)(A工程)
【0087】
(3−1) N-(2,5−ジフルオロフェニル)-2,2,3-トリメチル−3−ブテニルアミド
2,5−ジフルオロアニリン(510mg, 3.95mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液に氷冷下ピリジン(0.38ml, 4.74mmol)及び塩化2,2,3-トリメチル-3-ブテノイル(0.57g, 3.95mmol)を順次加え、室温で終夜攪拌した。反応終了後、飽和食塩水を注ぎ、塩化メチレンで抽出した。混合した有機層を食塩水で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 95:5)で精製して目的物713.4mg(収率75%)を得た。
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.41(6H, s), 1.81(3H, s), 5.15(2H, d, J=9.5Hz), 6.64-6.73(1H, m), 6.95-7.04(1H, m), 7.80(1H, brs), 8.12-8.19(1H, m).
【0088】
(3−2) 5,8−ジフルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロキノリン−2(1H)−オン
上述の3−1で得られたアニリド(669.1mg, 2.80mmol)を120℃に加熱して溶解し、この中に塩化アルミニウム(0.54g, 4.19mmol)を一気に加えて2時間攪拌した。反応終了後、希塩酸を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 9:1)で精製して目的物346.1mg(収率52%)を得た。
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.19(6H, s), 1.37(3H, s), 1.38(3H, s), 6.59-6.69(1H, m), 6.87-6.96(1H, m), 7.57(1H, brs).
【0089】
(3−3) 5,8−ジフルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号622)
上述の3−1で得られたキノリノン(92.2mg, 0.385mmol)、3-ブロモキノリン(241mg, 0.385mmol)、ヨウ化銅(15mg, 0.077mmol)、炭酸カリウム(80mg, 0.58mmol)及びN-メチルピロリドン(115mg, 1.16mmol)の混合物を200℃で2時間攪拌した。反応終了後、アンモニア水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を食塩水で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥して溶液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 8:2 〜 7:3)で精製して目的物97.1mg(収率69%)を得た。
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.21(3H, s), 1.32(3H, s), 1.39(3H, s), 1.61(3H, s), 6.79-6.85(2H, m), 7.54(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.71(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.76(1H, d, J=8.2Hz), 7.93(1H, brs), 8.13(1H, d, J=8.2Hz), 8.73(1H, brs).
【0090】
実施例1〜3と同様にして、以下の化合物を合成した。
【0091】
実施例4
3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号2)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.38(3H, d, J=6.6Hz), 2.86-3.14(3H, m), 6.35-6.39(1H, m), 7.00-7.07(2H, m), 7.23-7.27(1H, m), 7.59(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.77(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=7.9Hz), 8.12(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.73(1H, d, J=2.4Hz).
【0092】
実施例5
3−エチル−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号8)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.98(3H, d, J=7.4Hz), 1.30(3H, s), 1.59-1.77(2H, m), 3.00(2H, s), 6.29-6.32(1H, m), 7.01-7.04(2H, m), 7.21-7.26(1H, m), 7.59(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.77(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=7.9Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.70(1H, d, J=2.4Hz).
【0093】
実施例6
3−メチル−3−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号9)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.91(3H, t, J=7.1Hz), 1.31(3H, s), 1.31-1.70(4H, m), 3.00(2H, s), 6.29-6.33(1H, m), 7.00-7.04(2H, m), 7.20-7.25(1H, m), 7.59(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.77(1H, ddd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.70(1H, d, J=2.4Hz).
【0094】
実施例7
3−ブチル−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号11)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.89(3H, t, J=7.1Hz), 1.25-1.41(4H, m), 1.31(3H, s), 1.52-1.66(2H, m), 3.00(2H, s), 6.29-6.33(1H, m), 6.99-7.04(2H, m), 7.20-7.25(1H, m), 7.59(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.77(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=7.9Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.70(1H, d, J=2.4Hz).
【0095】
実施例8
3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号39)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.26(6H, brs), 1.40(6H, brs), 6.36(1H, dd, J=7.4Hz, 1.6Hz), 7.02(1H, td, J=7.4Hz, 1.6Hz), 7.08(1H, td, J=7.4Hz, 1.6Hz), 7.37(1H, dd, J=7.4Hz, 1.6Hz), 7.58(1H, dd, J=8.2Hz, 7.0Hz), 7.72(1H, dd, J=8.2Hz, 7.0Hz), 7.82(1H, d, J=8.2Hz), 8.08(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.70(1H, d, J=2.1Hz).
【0096】
実施例9
5−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号55)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.41(3H, d, J=6.6Hz), 2.77-2.95(2H, m), 3.30(1H, dd, J=14.0Hz, 3.4Hz), 6.15(1H, d, J=8.2Hz), 6.80(1H, t, J=8.2Hz), 7.00(1H, td, J=8.2Hz, 6.0Hz), 7.60(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.78(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.10(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.2Hz), 8.71(1H, d, J=2.4Hz).
【0097】
実施例10
5−フルオロ−3−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号59)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 3.50(2H, d, J=7.1Hz), 4.14(1H, t, J=7.1Hz), 6.18(1H, d, J=8.4Hz), 6.82(1H, t, J=8.4Hz), 7.01(1H, td, J=8.4Hz, 6.1Hz), 7.28-7.39(5H, m), 7.61(1H, dd, J=8.0Hz, 7.1Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.83(1H, d, J=8.0Hz), 8.13(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.74(1H, d, J=2.1Hz).
【0098】
実施例11
5−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号60)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.35(6H, s), 3.01(2H, s), 6.11(1H, d, J=8.4Hz), 6.80(1H, t, J=8.4Hz), 6.99(1H, td, J=8.4Hz, 6.1Hz), 7.59(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.4Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.69(1H, d, J=2.4Hz).
【0099】
実施例12
3−エチル−5−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号61)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.00(3H, t, J=7.4Hz), 1.33(3H, s), 1.66(1H, dd, J=13.8Hz, 7.4Hz), 1.74(1H, dd, J=13.8Hz, 7.4Hz), 2.93(1H, d, J=16.3Hz), 3.12(1H, d, J=16.3Hz), 6.10(1H, d, J=8.4Hz), 6.79(1H, t, J=8.4Hz), 6.98(1H, td, J=8.4Hz, 6.0Hz), 7.59(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.07(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0100】
実施例13
5−フルオロ−3−メチル−3−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号62)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.93(3H, t, J=7.1Hz), 1.34(3H, s), 1.37-1.69(4H, m), 2.93(1H, d, J=16.1Hz), 3.12(1H, d, J=16.1Hz), 6.10(1H, d, J=8.2Hz), 6.80(1H, t, J=8.2Hz), 6.99(1H, td, J=8.2Hz, 6.1Hz), 7.60(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.06(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.67(1H, d, J=2.1Hz).
【0101】
実施例14
3−ブチル−5−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号64)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.90(3H, t, J=7.0Hz), 1.23-1.45(4H, m), 1.34(3H, s), 1.54-1.70(2H, m), 2.93(1H, d, J=16.1Hz), 3.12(1H, d, J=16.1Hz), 6.10(1H, d, J=8.2Hz), 6.80(1H, t, J=8.2Hz), 7.00(1H, td, J=8.2Hz, 6.1Hz), 7.59(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.07(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0102】
実施例15
5−フルオロ−3−メチル−3−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号69)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.68(3H, s), 3.16(1H, d, J=16.6Hz), 3.89(1H, d, J=16.6Hz), 5.96(1H, d, J=8.4Hz), 6.73(1H, t, J=8.4Hz), 6.86(1H, td, J=8.2Hz, 6.6Hz), 7.18-7.34(3H, m), 7.40(2H, dd, J=7.4Hz, 1.3Hz), 7.60(1H, dd, J=8.0Hz, 6.8Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.8Hz), 7.84(1H, d, J=8.0Hz), 8.06(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.67(1H, d, J=2.4Hz).
【0103】
実施例16
5−フルオロ−3−ヒドロキシ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号70)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.49(3H, s), 3.14(1H, d, J=16.0Hz), 3.44(1H, d, J=16.0Hz), 3.89(1H, s), 6.19(1H, d, J=8.2Hz), 6.86(1H, dd, J=8.2Hz, 7.7Hz), 7.04(1H, dd, J=14.5Hz, 8.2Hz), 7.63(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.82(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.86(1H, d, J=8.2Hz), 8.12(1H, d, J=2.4Hz), 8.20(1H, d, J=8.2Hz), 8.72(1H, d, J=2.4Hz).
【0104】
実施例17
5−フルオロ−3−メチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−3−カルボン酸エチル(化合物番号76)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.14(3H, t, J=7.1Hz), 1.67(3H, s), 2.96(1H, d, J=16.0Hz), 3.75(1H, d, J=16.0Hz), 4.08-4.21(2H, m), 6.13(1H, d, J=8.2Hz), 6.80(1H, t, J=8.2Hz), 7.00(1H, td, J=8.2Hz, 6.0Hz), 7.61(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.80(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.4Hz), 8.14(1H, d, J=1.8Hz), 8.20(1H, d, J=8.4Hz), 8.75(1H, d, J=1.8Hz).
【0105】
実施例18
5−フルオロ−2−オクソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−3−カルボン酸エチル(化合物番号85)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.16(3H, t, J=7.1Hz), 3.79(1H, d, J=16.0Hz), 4.04(1H, d, J=16.0Hz), 4.21(2H, q, J=7.1Hz), 6.11(1H, d, J=8.2Hz), 6.80(1H, t, J=8.2Hz), 6.98(1H, td, J=8.2Hz, 6.1Hz), 7.31-7.48(5H, m), 7.61(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.79(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.85(1H, d, J=8.2Hz), 8.16(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.76(1H, d, J=2.4Hz).
【0106】
実施例19
5−フルオロ−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号88)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.58(6H, d, J=2.9Hz), 2.76(2H, s), 6.20(1H, d, J=8.2Hz), 6.78(1H, dd, J=11.4Hz, 8.2Hz), 6.98(1H, td, J=8.2Hz, 5.8Hz), 7.60(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.84(1H, d, J=7.9Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0107】
実施例20
5−フルオロ−3,4,4−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号89)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.28(3H, d, J=7.2Hz), 1.53(6H, s), 2.60(1H, q, J=7.2Hz), 6.19(1H, d, J=8.2Hz), 6.78(1H, dd, J=11.6Hz, 8.2Hz), 6.97(1H, td, J=8.2Hz, 5.6Hz), 7.60(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=7.9Hz), 8.05(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.65(1H, d, J=2.4Hz).
【0108】
実施例21
5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号92)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.30(6H, s), 1.53(6H, brs), 6.14(1H, d, J=8.2Hz), 6.76(1H, dd, J=11.6Hz, 8.2Hz), 6.95(1H, td, J=8.2Hz, 5.8Hz), 7.59(1H, dd, J=7.9Hz, 7.1Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.82(1H, d, J=7.9Hz), 8.04(1H, brs), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.64(1H, brs).
【0109】
実施例22
6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号108)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.38(3H, d, J=6.4Hz), 2.85-3.13(3H, m), 6.33(1H, dd, J=8.5Hz, 4.5Hz), 6.75(1H, td, J=8.5Hz, 2.9Hz), 6.98(1H, dd, J=8.5Hz, 2.9Hz), 7.60(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.4Hz), 8.11(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.72(1H, d, J=2.4Hz).
【0110】
実施例23
6−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号113)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.32(6H, s), 2.97(2H, s), 6.28(1H, dd, J=8.5Hz, 4.5Hz), 6.73(1H, td, J=8.5Hz, 2.6Hz), 6.96(1H, dd, J=8.5Hz, 2.6Hz), 7.59(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.09(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.69(1H, d, J=2.1Hz).
【0111】
実施例24
3−エチル−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号114)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.98(3H, t, J=7.4Hz), 1.29(3H, s), 1.58-1.76(2H, m), 2.97(2H, s), 6.27(1H, dd, J=8.5Hz, 4.5Hz), 6.72(1H, td, J=8.5Hz, 2.9Hz), 6.96(1H, dd, J=8.5Hz, 2.9Hz), 7.59(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.77(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0112】
実施例25
6−フルオロ−3−メチル−3−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号115)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.92(3H, t, J=7.1Hz), 1.31(3H, s), 1.33-1.63(4H, m), 2.98(2H, s), 6.27(1H, dd, J=8.7Hz, 4.8Hz), 6.73(1H, td, J=8.7Hz, 2.9Hz), 6.96(1H, dd, J=8.7Hz, 2.9Hz), 7.59(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.77(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.83(1H, d, J=8.4Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0113】
実施例26
3−ブチル−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号117)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.90(3H, t, J=6.9Hz), 1.22-1.40(4H, m), 1.30(3H, s), 1.51-1.68(2H, m), 2.98(2H, s), 6.27(1H, dd, J=8.4Hz, 4.8Hz), 6.73(1H, td, J=8.4Hz, 2.6Hz), 6.97(1H, dd, J=8.4Hz, 2.6Hz), 7.59(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.77(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0114】
実施例27
6−フルオロ−3−メチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−3−カルボン酸エチル(化合物番号129)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.13(3H, t, J=7.1Hz), 1.64(3H, s), 3.15(1H, d, J=15.8Hz), 3.43(1H, d, J=15.8Hz), 4.03-4.23(2H, m), 6.30(1H, dd, J=8.8Hz, 4.5Hz), 6.75(1H, td, J=8.8Hz, 2.6Hz), 6.99(1H, dd, J=8.2Hz, 2.6Hz), 7.61(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.80(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.84(1H, d, J=8.4Hz), 8.14(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.75(1H, d, J=2.4Hz).
【0115】
実施例28
6−フルオロ−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号141)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.47(6H, s), 2.74(2H, s), 6.39(1H, dd, J=9.0Hz, 4.7Hz), 6.75(1H, td, J=9.0Hz, 2.8Hz), 6.82(1H, dd, J=9.0Hz, 2.8Hz), 7.61(1H, dd, J=8.4Hz, 7.2Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 7.2Hz), 7.85(1H, d, J=8.4Hz), 8.11(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.72(1H, d, J=2.4Hz).
【0116】
実施例29
6−フルオロ−3,4,4−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号142)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.23(3H, d, J=7.1Hz), 1.36(3H, s), 1.45(3H, s), 2.60(1H, q, J=7.1Hz), 6.38(1H, dd, J=9.0Hz, 5.0Hz), 6.75(1H, td, J=9.0Hz, 2.9Hz), 7.09(1H, dd, J=9.0Hz, 2.9Hz), 7.60(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.69(1H, d, J=2.4Hz).
【0117】
実施例30
6−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号145)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.25(6H, brs), 1.39(6H, brs), 6.33(1H, dd, J=8.7Hz, 5.0Hz), 6.72(1H, td, J=8.7Hz, 2.9Hz), 7.09(1H, dd, J=8.7Hz, 2.9Hz), 7.59(1H, dd, J=7.9Hz, 7.1Hz), 7.77(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.82(1H, d, J=7.9Hz), 8.07(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0118】
実施例31
7−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号161)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.38(3H, d, J=6.3Hz), 2.85-3.16(3H, m), 6.09(1H, dd, J=10.3Hz, 2.4Hz), 6.72(1H, td, J=8.2Hz, 2.4Hz), 7.20(1H, dd, J=8.2Hz, 6.1Hz), 7.61(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.80(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.84(1H, d, J=8.2Hz), 8.10(1H, d, J=2.4Hz), 8.19(1H, d, J=8.4Hz), 8.72(1H, d, J=2.4Hz).
【0119】
実施例32
7−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号166)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.32(6H, s), 2.95(2H, s), 6.05(1H, dd, J=10.3Hz, 2.4Hz), 6.72(1H, td, J=8.2Hz, 2.4Hz), 7.18(1H, dd, J=8.2Hz, 6.0Hz), 7.61(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.79(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.84(1H, d, J=8.2Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.19(1H, d, J=8.2Hz), 8.69(1H, d, J=2.4Hz).
【0120】
実施例33
3−エチル−7−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号167)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.98(3H, t, J=7.4Hz), 1.29(3H, s), 1.57-1.77(2H, m), 2.96(2H, s), 6.03(1H, dd, J=10.3Hz, 2.4Hz), 6.71(1H, td, J=8.2Hz, 2.4Hz), 7.17(1H, dd, J=8.2Hz, 6.3Hz), 7.61(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.79(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.84(1H, d, J=8.4Hz), 8.07(1H, d, J=2.4Hz), 8.19(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0121】
実施例34
7−フルオロ−3−メチル−3−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号168)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.92(3H, t, J=7.1Hz), 1.31(3H, s), 1.31-1.67(4H, m), 2.96(2H, s), 6.04(1H, dd, J=10.3Hz, 2.4Hz), 6.71(1H, td, J=8.1Hz, 2.4Hz), 7.17(1H, dd, J=8.1Hz, 6.1Hz), 7.61(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.79(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.84(1H, d, J=8.2Hz), 8.07(1H, d, J=2.4Hz), 8.19(1H, d, J=8.2Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0122】
実施例35
3−ブチル−7−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号170)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.90(3H, t, J=7.0Hz), 1.22-1.43(4H, m), 1.30(3H, s), 1.51-1.68(2H, m), 2.96(2H, s), 6.04(1H, dd, J=10.3Hz, 2.4Hz), 6.71(1H, td, J=8.2Hz, 2.4Hz), 7.16(1H, dd, J=8.2Hz, 6.0Hz), 7.60(1H, dd, J=8.0Hz, 6.9Hz), 7.79(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.84(1H, d, J=8.0Hz), 8.07(1H, d, J=2.4Hz), 8.19(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0123】
実施例36
7−フルオロ−3−メチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−3−カルボン酸エチル(化合物番号182)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.13(3H, t, J=7.1Hz), 1.64(3H, s), 3.12(1H, d, J=15.6Hz), 3.43(1H, d, J=15.6Hz), 4.05-4.20(2H, m), 6.06(1H, dd, J=10.0Hz, 2.4Hz), 6.72(1H, td, J=8.2Hz, 2.4Hz), 7.20(1H, dd, J=8.2Hz, 5.8Hz), 7.59-7.65(1H, m), 7.77-7.87(2H, m), 8.13(1H, d, J=2.1Hz), 8.20(1H, d, J=8.4Hz), 8.76(1H, d, J=2.1Hz).
【0124】
実施例37
7−フルオロ−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号194)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.46(6H, s), 2.75(2H, s), 6.14(1H, dd, J=10.3Hz, 2.6Hz), 6.78(1H, td, J=8.4Hz, 2.6Hz), 7.33(1H, dd, J=8.4Hz, 6.0Hz), 7.62(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.80(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.85(1H, d, J=7.9Hz), 8.11(1H, d, J=2.4Hz), 8.19(1H, d, J=8.4Hz), 8.72(1H, d, J=2.4Hz).
【0125】
実施例38
7−フルオロ−3,4,4−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号195)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.23(3H, d, J=7.1Hz), 1.36(3H, s), 1.44(3H, s), 2.68(1H, q, J=7.1Hz), 6.13(1H, dd, J=10.3Hz, 2.4Hz), 6.78(1H, td, J=8.4Hz, 2.4Hz), 7.31(1H, dd, J=8.4Hz, 6.1Hz), 7.60(1H, dd, J=8.0Hz, 6.9Hz), 7.79(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.84(1H, d, J=8.0Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.19(1H, d, J=8.4Hz), 8.69(1H, d, J=2.4Hz).
【0126】
実施例39
7−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号198)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.25(6H, brs), 1.38(6H, brs), 6.06(1H, dd, J=10.3Hz, 2.4Hz), 6.76(1H, td, J=8.4Hz, 2.4Hz), 7.31(1H, dd, J=8.4Hz, 6.1Hz), 7.61(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.82(1H, dd, J=7.9Hz, 7.1Hz), 7.84(1H, d, J=7.9Hz), 8.07(1H, brs), 8.19(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, brs).
【0127】
実施例40
8−フルオロ−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号247)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.46(6H, s), 2.70(2H, s), 6.39(1H, dd, J=12.4Hz, 7.9Hz), 7.13(1H, td, J=7.9Hz, 4.7Hz), 7.20(1H, d, J=7.9Hz), 7.55(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.71(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.79(1H, d, J=8.2Hz), 8.01(1H, d, J=2.4Hz), 8.13(1H, d, J=8.2Hz), 8.81(1H, d, J=2.4Hz).
【0128】
実施例41
8−フルオロ−3,4,4−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号248)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.21(3H, d, J=7.1Hz), 1.33(3H, s), 1.45(3H, s), 2.67(1H, q, J=7.1Hz), 6.89(1H, ddd, J=11.5Hz, 7.9Hz, 1.5Hz), 7.13(1H, td, J=7.9Hz, 4.5Hz), 7.19(1H, dd, J=7.9Hz, 1.5Hz), 7.55(1H, dd, J=7.9Hz, 7.1Hz), 7.71(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.78(1H, d, J=7.9Hz), 8.00(1H, d, J=2.1Hz), 8.13(1H, d, J=8.4Hz), 8.80(1H, d, J=2.1Hz).
【0129】
実施例42
8−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号251)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.08(3H, s), 1.32(3H, s), 1.33(3H, s), 1.44(3H, s), 6.88(1H, ddd, J=11.6Hz, 7.9Hz, 1.6Hz), 7.12(1H, td, J=7.9Hz, 4.5Hz), 7.18(1H, dd, J=7.9Hz, 1.6Hz), 7.53(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.71(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.77(1H, d, J=8.2Hz), 8.00(1H, brs), 8.13(1H, d, J=8.4Hz), 8.79(1H, brs).
【0130】
実施例43
5−クロロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号267)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.41(3H, d, J=6.3Hz), 2.85-2.99(2H, m), 3.36-3.49(1H, m), 6.28(1H, dd, J=8.2Hz, 0.8Hz), 6.97(1H, t, J=8.2Hz), 7.11(1H, dd, J=8.2Hz, 0.8Hz), 7.60(1H, dd, J=8.0Hz, 6.9Hz), 7.79(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.0Hz), 8.09(1H, d, J=2.1Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.70(1H, d, J=2.1Hz).
【0131】
実施例44
5−クロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号272)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.35(6H, s), 3.13(2H, s), 6.23(1H, dd, J=8.0Hz, 1.0Hz), 6.97(1H, t, J=8.0Hz), 7.11(1H, dd, J=8.0Hz, 1.0Hz), 7.60(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.79(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.07(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.67(1H, d, J=2.4Hz).
【0132】
実施例45
5−クロロ−3−エチル−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号273)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.99(3H, t, J=7.2Hz), 1.33(3H, s), 1.56-1.78(2H, m), 3.02(1H, d, J=16.4Hz), 3.26(1H, d, J=16.4Hz), 6.22(1H, d, J=7.9Hz), 6.95(1H, t, J=7.9Hz), 7.10(1H, d, J=7.9Hz), 7.59(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.06(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.67(1H, d, J=2.4Hz).
【0133】
実施例46
5−クロロ−3−メチル−3−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号274)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.92(3H, t, J=7.2Hz), 1.34(3H, s), 1.39-1.68(4H, m), 3.02(1H, d, J=16.4Hz), 3.26(1H, d, J=16.4Hz), 6.22(1H, d, J=7.9Hz), 6.95(1H, t, J=7.9Hz), 7.10(1H, d, J=7.9Hz), 7.58(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.77(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.06(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.67(1H, d, J=2.4Hz).
【0134】
実施例47
5−クロロ−3−ブチル−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号276)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.90(3H, t, J=7.2Hz), 1.14-1.43(4H, m), 1.34(3H, s), 1.56-1.68(2H, m), 3.03(1H, d, J=16.4Hz), 3.25(1H, d, J=16.4Hz), 6.22(1H, d, J=7.9Hz), 6.96(1H, t, J=7.9Hz), 7.10(1H, d, J=7.9Hz), 7.59(1H, dd, J=7.9Hz, 7.1Hz), 7.78(1H, dd, J=8.2Hz, 7.1Hz), 7.83(1H, d, J=7.9Hz), 8.06(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.67(1H, d, J=2.4Hz).
【0135】
実施例48
5−クロロ−3−メチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−3−カルボン酸エチル(化合物番号288)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.11(3H, t, J=7.1Hz), 1.68(3H, s), 3.04(1H, d, J=16.1Hz), 3.90(1H, d, J=16.1Hz), 4.08-4.19(2H, m), 6.26(1H, d, J=8.1Hz), 6.98(1H, t, J=8.1Hz), 7.11(1H, d, J=8.1Hz), 7.61(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.79(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.84(1H, d, J=7.9Hz), 8.13(1H, d, J=2.1Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.74(1H, d, J=2.1Hz).
【0136】
実施例49
8−クロロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号410)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.03(3H, s), 1.29(3H, s), 1.32(3H, s), 1.43(3H, s), 7.11-7.22(2H, m), 7.32(1H, dd, J=7.1Hz, 1.9Hz), 7.51(1H, t, J=7.4Hz), 7.65-7.72(3H, m), 8.11(1H, d, J=8.2Hz), 8.92(1H, brs).
【0137】
実施例50
5,7−ジフルオロ−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号565)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.56(6H, d, J=3.0Hz), 2.72(2H, s), 5.95(1H, dd, J=10.0Hz, 2.4Hz), 6.53(1H, ddd, J=11.4Hz, 8.4Hz, 2.4Hz), 7.62(1H, dd, J=7.9Hz, 7.1Hz), 7.80(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.85(1H, d, J=7.9Hz), 8.07(1H, d, J=2.4Hz), 8.19(1H, d, J=8.4Hz), 8.67(1H, d, J=2.4Hz).
【0138】
実施例51
5,8−ジフルオロ−4,4−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号618)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.56(6H, d, J=3.0Hz), 2.73(2H, s), 6.79-6.87(2H, m), 7.55(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.72(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, d, J=8.4Hz), 7.97(1H, d, J=2.4Hz), 8.13(1H, d, J=8.2Hz), 8.76(1H, d, J=2.4Hz).
【0139】
実施例52
5,8−ジフルオロ−3,4,4−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号619)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.25(3H, d, J=7.1Hz), 1.49(3H, d, J=5.0Hz), 1.53(3H, d, J=1.6Hz), 2.63(1H, q, J=7.1Hz), 6.79-6.87(2H, m), 7.55(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.72(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=7.9Hz), 7.95(1H, d, J=2.1Hz), 8.13(1H, d, J=8.4Hz), 8.74(1H, d, J=2.1Hz).
【0140】
実施例53
8−クロロ−5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号675)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.16(3H, s), 1.31(3H, s), 1.35(3H, s), 1.61(3H, d, J=6.8Hz), 6.88(1H, dd, J=11.4Hz, 9.0Hz), 7.14(1H, dd, J=9.0Hz, 5.0Hz), 7.52(1H, dd, J=8.2Hz, 7.2Hz), 7.66-7.75(3H, m), 8.10(1H, d, J=8.2Hz), 8.92(1H, brs).
【0141】
実施例54
4,4,5−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号724)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.58(6H, s), 2.57(3H, s), 2.74(2H, s), 6.31(1H, dd, J=7.4Hz, 1.8Hz), 6.87(1H, dd, J=7.4Hz, 1.8Hz), 6.90(1H, t, J=7.4Hz), 7.59(1H, dd, J=7.9Hz, 7.1Hz), 7.76(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.82(1H, d, J=7.9Hz), 8.08(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.66(1H, d, J=2.1Hz).
【0142】
実施例55
3,4,4,5−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号725)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.24(3H, d, J=7.1Hz), 1.50(3H, s), 1.57(3H, s), 2.50(1H, q, J=7.1Hz), 2.54(3H, s), 6.28(1H, dd, J=7.1Hz, 1.1Hz), 6.84(1H, dd, J=7.1Hz, 1.1Hz), 7.17(1H, t, J=7.1Hz), 7.56(1H, dd, J=8.2Hz, 7.0Hz), 7.74(1H, dd, J=8.2Hz, 7.0Hz), 7.80(1H, d, J=8.2Hz), 8.08(1H, d, J=1.8Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.70(1H, d, J=1.8Hz).
【0143】
実施例56
4,4,6−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号777)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.46(6H, s), 2.33(3H, s), 2.73(2H, s), 6.32(1H, d, J=8.2Hz), 6.84(1H, d, J=8.2Hz), 7.19(1H, s), 7.59(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.77(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=7.9Hz), 8.10(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.72(1H, d, J=2.1Hz).
【0144】
実施例57
3,4,4,6−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号778)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.22(3H, d, J=7.1Hz), 1.36(3H, s), 1.44(3H, s), 2.33(3H, s), 2.66(1H, q, J=7.1Hz), 6.31(1H, d, J=8.2Hz), 6.85(1H, dd, J=8.2Hz, 1.1Hz), 7.17(1H, d, J=1.1Hz), 7.58(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.76(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.82(1H, d, J=7.9Hz), 8.08(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.70(1H, d, J=2.1Hz).
【0145】
実施例58
3,3,4,4,6−ペンタメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号781)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.25(6H, brs), 1.39(6H, brs), 2.32(3H, s), 6.26(1H, d, J=8.2Hz), 6.82(1H, dd, J=8.2Hz, 1.8Hz), 7.17(1H, d, J=1.8Hz), 7.57(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.75(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.81(1H, d, J=7.9Hz), 8.07(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.70(1H, d, J=2.1Hz).
【0146】
実施例59
4,4,8−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号883)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.41(6H, s), 1.61(3H, s), 2.65(2H, s), 6.99(1H, d, J=7.6Hz), 7.14(1H, t, J=7.6Hz), 7.28(1H, d, J=7.6Hz), 7.54(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.71(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.75(1H, d, J=8.2Hz), 7.93(1H, d, J=2.1Hz), 8.11(1H, d, J=8.2Hz), 8.79(1H, d, J=2.1Hz).
【0147】
実施例60
3,4,4,8−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号884)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.27(3H, d, J=7.1Hz), 1.42(3H, s), 1.61(6H, s), 2.64(1H, q, J=7.1Hz), 6.31(1H, d, J=8.2Hz), 6.99(1H, d, J=7.7Hz), 7.14(1H, t, J=7.7Hz), 7.28(1H, d, J=7.7Hz), 7.53(1H, t, J=7.1Hz), 7.66-7.75(2H, m), 8.10(1H, d, J=8.4Hz), 8.78(1H, brs).
【0148】
実施例61
3,3,4,4,8−ペンタメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号887)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.00(3H, s), 1.27(3H, s), 1.31(3H, s), 1.41(3H, s), 1.59(3H, s), 6.99(1H, d, J=7.6Hz), 7.13(1H, t, J=7.6Hz), 7.25(1H, d, J=7.6Hz), 7.52(1H, dd, J=8.2Hz, 7.2Hz), 7.66-7.75(2H, m), 8.10(1H, d, J=8.2Hz), 8.38(1H, brs), 9.12(1H, brs).
【0149】
実施例62
8−クロロ−4,4,5−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号936)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.52(6H, s), 2.56(3H, s), 2.67(2H, s), 6.93(1H, d, J=8.2Hz), 7.05(1H, d, J=8.2Hz), 7.51(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.65-7.76(2H, m), 7.76(1H, brs), 8.09(1H, d, J=8.2Hz), 8.79(1H, brs).
【0150】
実施例63
8−クロロ−3,4,4,5−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号937)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.19(3H, brs), 1.45(3H, brs), 1.54(3H, brs), 2.40-2.55(1H, m), 2.54(3H, s), 6.93(1H, d, J=8.2Hz), 7.04(1H, d, J=8.2Hz), 7.50(1H, dd, J=8.2Hz, 7.0Hz), 7.47-7.78(3H, m), 8.19(1H, d, J=8.2Hz), 8.74(1H, brs).
【0151】
実施例64
5−メトキシ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号956)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.39(3H, d, J=7.1Hz), 2.68-2.89(2H, m), 3.32(1H, dd, J=15.0Hz, 5.0Hz), 3.89(3H, s), 5.98(1H, d, J=8.2Hz), 6.64(1H, d, J=8.2Hz), 6.99(1H, t, J=8.2Hz), 7.59(1H, dd, J=8.2Hz, 7.0Hz), 7.77(1H, dd, J=8.2Hz, 7.0Hz), 7.82(1H, d, J=8.2Hz), 8.10(1H, d, J=2.4Hz), 8.16(1H, d, J=8.2Hz), 8.71(1H, d, J=2.4Hz).
【0152】
実施例65
5−メトキシ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号961)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.33(6H, s), 2.99(2H, s), 3.88(3H, s), 5.94(1H, d, J=8.2Hz), 6.63(1H, d, J=8.2Hz), 6.98(1H, t, J=8.2Hz), 7.58(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.76(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.82(1H, d, J=7.9Hz), 8.08(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.69(1H, d, J=2.1Hz).
【0153】
実施例66
3−エチル−5−メトキシ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号962)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.98(3H, t, J=7.4Hz), 1.31(3H, s), 1.54-1.80(2H, m), 2.87(1H, d, J=16.6Hz), 3.12(1H, d, J=16.6Hz), 3.88(3H, s), 5.93(1H, d, J=8.2Hz), 6.63(1H, d, J=8.2Hz), 6.97(1H, t, J=8.2Hz), 7.58(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.76(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.82(1H, d, J=8.2Hz), 8.06(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0154】
実施例67
5−メトキシ−3−メチル−3−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号963)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 0.92(3H, t, J=7.1Hz), 1.32(3H, s), 1.36-1.70(4H, m), 2.87(1H, d, J=16.4Hz), 3.12(1H, d, J=16.4Hz), 3.88(3H, s), 5.93(1H, d, J=8.2Hz), 6.63(1H, d, J=8.2Hz), 6.98(1H, t, J=8.2Hz), 7.58(1H, dd, J=7.9Hz, 7.1Hz), 7.76(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.82(1H, d, J=7.9Hz), 8.06(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0155】
実施例68
5−メトキシ−3−メチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−3−カルボン酸エチル(化合物番号977)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.11(3H, t, J=7.2Hz), 1.64(3H, s), 2.86(1H, d, J=16.1Hz), 3.80(1H, d, J=16.1Hz), 3.88(3H, s), 4.06-4.19(2H, m), 5.95(1H, d, J=8.2Hz), 6.62(1H, d, J=8.2Hz), 6.99(1H, t, J=8.2Hz), 7.59(1H, dd, J=8.2Hz, 6.9Hz), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.13(1H, d, J=2.1Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.75(1H, d, J=2.1Hz).
【0156】
実施例69
6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号1008)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 2.87(2H, dd, J=8.5Hz, 5.8Hz), 3.10(2H, dd, J=8.5Hz, 5.8Hz), 3.77(3H, s), 6.30(1H, d, J=9.0Hz), 6.57(1H, dd, J=9.0Hz, 2.9Hz), 6.82(1H, d, J=2.9Hz), 7.59(1H, dd, J=7.7Hz, 7.1Hz), 7.77(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.83(1H, d, J=7.7Hz), 8.13(1H, d, J=2.4Hz), 8.16(1H, d, J=8.4Hz), 8.74(1H, d, J=2.4Hz).
【0157】
実施例70
3−メチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−5−カルボン酸(化合物番号1173)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.30(6H, s), 3.46(2H, s), 6.53(1H, d, J=8.0Hz), 7.12(1H, t, J=8.0Hz), 7.60(1H, dd, J=8.2Hz, 7.4Hz), 7.70(1H, d, J=8.0Hz), 7.76-7.85(2H, m), 8.13(1H, d, J=1.6Hz), 8.22(1H, d, J=8.2Hz), 8.72(1H, d, J=1.6Hz).
【0158】
実施例71
3−メチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−5−カルボン酸メチル(化合物番号1221)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.39(3H, d, J=6.9Hz), 2.75-2.89(1H, m), 3.14(1H, dd, J=16.6Hz, 12.1Hz), 3.74(1H, dd, J=16.6Hz, 5.3Hz), 3.96(3H, s), 6.56(1H, d, J=7.9Hz), 7.09(1H, t, J=7.9Hz), 7.58-7.63(2H, m), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 7.1Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.10(1H, d, J=2.4Hz), 8.17(1H, d, J=8.4Hz), 8.70(1H, d, J=2.4Hz).
【0159】
実施例72
3,3−ジメチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−5−カルボン酸メチル(化合物番号1226)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.32(6H, s), 3.41(2H, s), 3.96(3H, s), 6.52(1H, d, J=8.0Hz), 7.09(1H, t, J=8.0Hz), 7.57-7.63(2H, m), 7.78(1H, dd, J=8.4Hz, 6.9Hz), 7.83(1H, d, J=8.4Hz), 8.09(1H, d, J=2.4Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz).
【0160】
実施例73
3,3−ジメチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−5−カルボキサミド(化合物番号1279)
1H-NMR(270MHz, DMSO-d6) δ(ppm) : 1.18(6H, s), 3.10(2H, s), 6.33(1H, dd, J=7.2Hz, 2.4Hz), 7.40-7.48(2H, m), 7.83(1H, brs), 8.72(1H, dd, J=8.2Hz, 7.0Hz), 8.15-8.21(2H, m), 8.37(1H, d, J=8.4Hz), 8.43(1H, d, J=8.4Hz), 8.68(1H, d, J=2.4Hz), 9.00(1H, d, J=2.4Hz).
【0161】
実施例74
3−メチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−5−カルボニトリル(化合物番号1327)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.43(3H, d, J=6.6Hz), 2.88-3.02(1H, m), 3.11(1H, dd, J=16.0Hz, 11.8Hz), 3.46(1H, dd, J=16.0Hz, 5.4Hz), 6.61(1H, dd, J=8.2Hz, 0.8Hz), 7.14(1H, t, J=8.2Hz), 7.36(1H, dd, J=8.2Hz, 0.8Hz), 7.62(1H, dd, J=7.9Hz, 6.9Hz), 7.77-7.86(2H, m), 8.10(1H, d, J=2.1Hz), 8.18(1H, d, J=8.4Hz), 8.69(1H, d, J=2.1Hz).
【0162】
実施例75
3,3−ジメチル−2−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−5−カルボニトリル(化合物番号1332)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.37(6H, s), 3.24(2H, s), 6.57(1H, d, J=8.0Hz), 7.14(1H, t, J=8.0Hz), 7.36(1H, d, J=8.0Hz), 7.62(1H, dd, J=8.2Hz, 7.4Hz), 7.81(1H, dd, J=8.2Hz, 7.4Hz), 7.84(1H, d, J=8.2Hz), 8.08(1H, d, J=2.4Hz), 8.19(1H, d, J=8.2Hz), 8.67(1H, d, J=2.4Hz).
【0163】
実施例76
5−(ヒドロキシメチル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン(化合物番号1385)
1H-NMR(270MHz, CDCl3) δ(ppm) : 1.32(6H, s), 2.16(1H, brs), 3.07(2H, s), 4.78(2H, s), 6.28(1H, d, J=7.6Hz), 7.01(1H, t, J=7.6Hz), 7.09(1H, d, J=7.6Hz), 7.60(1H, dd, J=8.2Hz, 7.4Hz), 7.78(1H, dd, J=8.2Hz, 7.4Hz), 7.83(1H, d, J=8.2Hz), 8.09(1H, d, J=2.1Hz), 8.17(1H, d, J=8.2Hz), 8.59(1H, d, J=2.1Hz).
【0164】
製剤例1
粉剤
実施例3の化合物1.0質量部、アルキルエーテルリン酸エステル(ドリレスA日本化薬株式会社製)0.4質量部、ホワイトカーボン(カープレックス#80−D、塩野義製薬株式会社製)1.5質量部、炭酸カルシウム(足立石灰株式会社製)0.5質量部及び硅石粉(啓和クレー風ヒ、啓和炉材株式会社製)32.1質量部を混合後、ハンマーミル(エックサンプルKII−1型、不二パウダル株式会社製)で粉砕し、得られた粉砕物の質量に対して1.5倍量のDLクレー(クレー啓和、啓和炉材株式会社製)を加え混合し、飛散を防止した粉剤DLを得た。
【0165】
製剤例2
乳剤
実施例3の化合物10質量部をキシレン(和光純薬株式会社製)40質量部とDMSO(和光純薬株式会社製)35質量部の混合溶液に溶解し、この溶液にアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の混合物(混合比、約1:2)(ParakolKPS、日本乳化剤株式会社製)25質量部を添加混合し、乳剤を得た。
【0166】
製剤例3
水和剤
実施例3の化合物1質量部、ホワイトカーボン10質量部、ポリビニルアルコール(ゴーセノールGL05、日本合成化学株式会社製)2質量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩(ニューコール291PG、日本乳化剤株式会社製)0.5質量部、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(ネオゲンパウダー、第一工業製薬株式会社製)5質量部、焼成珪藻土(ラジオライト#200、昭和化学工業株式会社製)10質量部及びカオリナイトクレー(H微分、啓和炉材株式会社製)71.5質量部を充分に混合し、ハンマーミルで粉砕し、水和剤を得た。
【0167】
製剤例4
粒剤
実施例3の化合物2質量部、トリポリリン酸ナトリウム(三井化学株式会社製)2質量部、デキストリン(アミコールNO.1、日本澱粉化学株式会社製)1.5質量部、ベントナイト(豊順鉱業株式会社製)25質量部及び炭酸カルシウム(カルヒン600、足立石灰株式会社製)69.5質量部を混合し、造粒機(ドームグラン、不二パウダル株式会社製、スクリーン0.9mmψ)を用いて押し出し造粒した。得られた造粒物を棚型乾燥機(タバイ株式会社製、PERFECT OVEN PS-222型、60℃)にて乾燥した後、600〜1180μmに篩分して、粒剤を得た。
【0168】
試験例1
イネいもち病防除試験(治療効果)
第3〜4葉期のポット栽培供試植物(イネ:幸風)に病原菌(マグナポルテ・グリシア)の胞子懸濁液を噴霧接種し、室温が20〜23℃の接種室に当該ポットを入れ発病を促した。接種の1日後、本発明化合物をジメチルスルホキシド−メタノール混合溶液(容積比:9/1)に溶解し、本発明化合物を300ppm含有する散布液を調整し、当該ポットに均一に散布した。接種7日後の発病程度を調査した。試験は2連で行った。
なお、発病程度は、試験植物の発病程度を肉眼観察し、下記の基準で判定し、0〜3の4段階で表した。
発病程度が0:発病が全く無い。
1:発病程度が無処理区の40%未満である。
2:発病程度が40%以上80%未満である。
3:発病程度が80%以上である。
本試験の結果、実施例2(化合物番号7)、実施例3(化合物番号622)、実施例4(化合物番号2)、実施例5(化合物番号8)、実施例6(化合物番号9)、実施例7(化合物番号11)、実施例8(化合物番号39)、実施例11(化合物番号60)、実施例12(化合物番号61)、実施例13(化合物番号62)、実施例14(化合物番号64)、実施例15(化合物番号69)、実施例17(化合物番号76)、実施例19(化合物番号88)、実施例20(化合物番号89)、実施例21(化合物番号92)、実施例26(化合物番号117)、実施例29(化合物番号142)、実施例30(化合物番号145)、実施例41(化合物番号248)、実施例42(化合物番号251)、実施例48(化合物番号288)、実施例49(化合物番号410)、実施例52(化合物番号619)、実施例54(化合物番号724)、実施例55(化合物番号725)、実施例58(化合物番号781)、実施例64(化合物番号956)、実施例65(化合物番号961)、実施例72(化合物番号1226)の化合物は、発病程度が0であった。
【0169】
試験例2
トマト灰色かび病防除試験(予防効果)
第2〜3葉期のポット栽培供試植物(トマト:大型福寿)に、本発明の化合物をジメチルスルホキシドとメタノール(容積比9:1)に溶解し本発明化合物を300ppm含有する散布液を均一に散布した。1日栽培後、当該ポット(ボトリチス・シネリア)に病原菌胞子懸濁液を噴霧接種し、室温が20〜23度の接種室に当該ポットを入れ発病を促した。接種2日後の発病程度を調査した。試験は2連で行った。
なお、発病程度は、試験植物の発病程度を肉眼観察し、下記の基準で判定し、0〜3の4段階で表した。
発病程度が0:発病が全く無い。
1:発病程度が無処理区の40%未満である。
2:発病程度が40%以上80%未満である。
3:発病程度が80%以上である。
本試験の結果、実施例3(化合物番号622)、実施例20(化合物番号89)、実施例21(化合物番号92)、実施例23(化合物番号113)、実施例25(化合物番号115)、実施例26(化合物番号117)、実施例27(化合物番号129)、実施例29(化合物番号142)、実施例30(化合物番号145)、実施例31(化合物番号161)、実施例41(化合物番号248)、実施例42(化合物番号251)、実施例52(化合物番号619)、実施例57(化合物番号778)、実施例58(化合物番号781)、実施例64(化合物番号956)の化合物は、発病程度が0であった。
【産業上の利用可能性】
【0170】
本発明化合物は、農園芸用殺菌剤として用いることができ、宿主植物に被害を与えることなく、種々の植物病原菌、特にイネいもち病に対して卓効を示すことから、農園芸用殺菌剤として優れたものである。
本発明化合物が優れた効力を発揮する植物病害としては、例えばイネいもち病(マグナポルラ・グリシア)並びにキュウリ、トマト及びインゲンの灰色かび病(ボトリチス・シネリア)が挙げられるが、本発明化合物の殺菌スペクトラムは、これらに限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式
【化1】


式中、
Ra、Rb、Rc及びRdは、同一、若しくは異なっていてもよく、
水素原子;ハロゲン原子;水酸基;C1〜C6アルコキシ基;アシル基;カルボキシル基;シアノ基;アシルオキシ基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルキニル基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜5個の置換基で置換されてよいアリール基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜6個の置換基で置換されてよいアラルキル基であるか、又は、
RaとRb、RcとRdあるいはRbとRcが結合する炭素原子あるいはアルキレンと一緒になって形成する、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC3〜C10シクロアルキル環を表し、
Xは、同一又は異なっていてもよく、
ハロゲン原子;水酸基;C1〜C6アルコキシ基;アシル基;カルボキシル基;シアノ基;アシルオキシ基;ニトロ基;C1〜C6アルキルチオ基;C1〜C6アルキルスルフィニル基;C1〜C6アルキルスルホニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニル基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC2〜C6アルキニル基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基及び同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基又はアシル基で置換されてよいアミノ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜5個の置換基で置換されてよいアリール基;ハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基及びC1〜C6アルコキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜6個の置換基で置換されてよいヘテロアリール基;同一若しくは異なった1〜2個のC1〜C6アルキル基若しくはアシル基で置換されてよいアミノ基を表し、
Yは、同一、もしくは異なっていてもよく、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基及び水酸基からなる群から選ばれる置換基を表し、
mは、0〜4の整数を表し、
nは、0〜6の整数を表す、
で表される化合物又はその塩。
【請求項2】
Ra、Rb、Rc、Rdが、同一、若しくは異なっていてもよく、水素原子;ハロゲン原子;C2〜C7アルコキシカルボニル基;ハロゲン原子、水酸基、C1〜C6アルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜3個の置換基で置換されてよいC1〜C6アルキル基;又はハロゲン原子、同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基及び水酸基からなる群から選ばれる同一若しくは異なった1〜5個の置換基で置換されてよいアリール基である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
【請求項3】
Ra、Rb、Rc、Rdが、同一、若しくは異なっていてもよく、水素原子;C2〜C3アルコキシカルボニル基;又は同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C4アルキル基である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
【請求項4】
Ra、Rb、Rc、Rdが、同一、若しくは異なっていてもよく、水素原子;メチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;又はエトキシカルボニル基である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の化合物又はその塩。
【請求項5】
が、Xが、同一、若しくは異なっていてもよく、ハロゲン原子;同一若しくは異なった1〜3個のハロゲン原子で置換されてよいC1〜C6アルキル基;C1〜C6アルコキシ基;又はC〜Cアルコキシカルボニル基であり、mが、0〜2である、請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物又はその塩。
【請求項6】
が、Xが、フッ素原子、塩素原子、メチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基であり、mが、0、1又は2である、請求項1〜5のいずれか1つに記載の化合物又はその塩。
【請求項7】
が、Yが、フッ素原子、塩素原子又はメチル基であり、nが、0又は1である、請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物又はその塩。
【請求項8】
が、Yが、メチル基であり、nが、0又は1である、請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物又はその塩。
【請求項9】
5−フルオロ−3,4,4−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
3−ブチル−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
6−フルオロ−3,4,4−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
6−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
8−フルオロ−3,4,4−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
8−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
5,8−ジフルオロ−3,4,4−トリメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
5,8−ジフルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
3,3,4,4,6−ペンタメチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン、
5−メトキシ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,3’−ビキノリン−2−オン又はその塩である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つに記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する農薬。

【公開番号】特開2007−1944(P2007−1944A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−185233(P2005−185233)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(303020956)三共アグロ株式会社 (70)
【Fターム(参考)】