説明

4面体架構の接合装置及びそれを用いた構造物

【課題】4面体架構を造り、4面体架構を相互に接合する最小質量の接合装置を提供する。
【解決手段】平面視3角形またはYの字型にして、端部に接合のためのボルト孔13を設け、背面視3角形またはYの字型の中心部18と前記ボルト孔13間中央部を結ぶ稜線14を、稜線14相互の角度を109.5度、平面視120度にして設けてなる接合基材1と、端部にボルト孔17を設けたヒンジ付プレート15を3枚、平面視相互の角度を120度垂直につなげてなる接合基材2を備え、平面視接合基材1の中心16とボルト孔13中心を結ぶ線30と、接合基材2の中心16とヒンジ付プレート15の端部を結ぶ線40の角度を60度にし、ヒンジ付きプレート15端部のボルト孔17中心と接合基材1裏面の稜線14の交点18を結ぶ線19の相互の角度が60度、平面視120度になるようにして接合基材1と接合基材2を配置して接合して、接合基材3を造る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体トラスの単位架構となる4面体架構の接合装置及びそれを用いた構造物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
接合基材を介して軸材を相互に接合して4面体架構を造り、4面体架構を相互に接合して立体トラスを構築するための接合装置の技術及びそれを用いて構築する構造物の技術を提案した。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4431805号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記技術の接合基材は、正4面体を4等分割した接合基材の元の正4面体の面にねじ孔を3本、元の正4面体の中心に向けて、相互の角度を60度にして設け、さらに接合基材を相互に接合するためにボルト孔を3箇所設けた接合基材であった。従って、その接合基材は、所定の大きさが必要とされ、例えば、2階建ての住宅を建てる人工地盤を構築するため、165.2φ×6.0mmの軸材を相互に接合して4面体架構を造り、さらにその4面体架構を相互に接合するために、接合基材のねじ孔とボルト孔を設ける面に少なくとも直径400φmmの面を必要とした。その接合基材(ジョイント)は、人力で持ち上げることができない。また、海洋構造物等のために防食性の高いチタンを使用するとなると質量の大きい分だけ非常に高価になる。接合装置の質量を最小にすることが望まれる。
本発明の接合装置と軸材を用いた構造物は、溶接を必要としない。従って、チタンなどの防食性の高い部材による接合装置と軸材を用いることによって永久的な構造物も可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
立体トラス構造の単位架構となる4面体架構(11)を造り、4面体架構(11)を相互に接合して立体トラス構造物(12)を構築する接合装置であって、
平面視3角形またはYの字型にして、端部に接合のためのボルト孔(13)を設け
背面視3角形またはYの字型の中心部(18)と前記ボルト孔(13)中心を結ぶ稜線(14)を120度、稜線(14)相互の角度を109.5度にして設けてなる接合基材(1)と、
端部にボルト孔(17)を設けたヒンジ付プレート(15)を3枚、平面視相互の角度を120度垂直につなげてなる接合基材(2)を備え、
平面視前記接合基材(1)の中心(16)とボルト孔(13)中心を結ぶ線(30)と、前記接合基材(2)の中心(16)とヒンジ付プレート(15)の端部を結ぶ線(40)の角度を60度にし、
前記ヒンジ付きプレート(15)端部のボルト孔(17)中心と前記接合基材(1)裏面の稜線(14)の交点(18)を結ぶ線(19)の相互の角度が60度、平面視120度になるようにして接合基材(1)と接合基材(2)を配置して接合して、
接合基材(3)を造り、
4面体架構(11)の上部材である上弦材(20)または4面体架構(11)の傾斜部材(21)の各端部を、前記接合基材(3)のヒンジ付プレート(15)に接合し、
上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を、接合基材(3)を介し相互に接合して4面体架構(11)を造り、4面体架構の前記接合基材(3)裏面の稜線(14)を相互に合わせ、
前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し、
外周部上弦材交点(26)を、前記接合基材(1)に接合されたボルト(52)と上弦つなぎ材(22)を接合し、つなぐことによって、立体トラス構造物(12)を構築できることを特徴とする接合装置である。
【0006】
前記ヒンジ付プレート(15)の替わりに、内部をねじ切り加工した円筒体(35)を3本、円筒体中心線相互の角度を60度、平面視相互の角度を120度になるようにつなげて接合基材(4)を造り、
平面視接合基材(1)の中心(16)とボルト孔(13)中心を結ぶ線(30)と、接合基材(4)の円筒体の中心線(39)の角度を60度にし、
前記3本の円筒体中心線(39)の交点(49)と接合基材(1)裏面の稜線の交点(18)を一致させように接合基材(1)と接合基材(4)を配置して接合して、
接合基材(5)を造り、
前記上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を、接合基材(5)にねじ接合またはボルトを介して接合し、
上弦材または傾斜部材の各端部を、接合基材(5)を介し相互に接合して4面体架構(11)を造ったことを特徴とする接合装置である。
【0007】
前記接合基材(1)裏面中央端部を水平に切除し前記接合基材(1)裏面中央部に、前記切除した面(46)に垂直にねじ孔(13)を設け、ねじ孔(13)にヒンジ付きボルト(43)をねじ接合し、前記ヒンジ付きボルト(43)と前記上弦つなぎ材(22)、または、傾斜部材(21)交点をつなぐ下弦材(23)を接合することを特徴とする接合装置である。
【0008】
前記接合基材(1)裏面中央端部を水平に切除し前記接合基材(1)裏面中央部に、前記切除した面(46)に垂直にねじ孔を設け、ねじ孔にヒンジ付きボルト(43)をねじ接合し、前記ヒンジ付きボルト(43)を、リング(44)を介して連結することによって、4面体架構(11)を相互に連結することを特徴とする接合装置である。
【0009】
請求項1または2に記載の接合装置を用いて、
前記上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を相互に接合することにより4面体架構(11)を造り、
前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し、外周部上弦材(20)交点を上弦つなぎ材(22)でつなぐことによって、立体トラス構造としたことを特徴とする構造物(12)である。
【0010】
請求項1または2に記載の接合装置を用いて、
前記上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を相互に接合することにより4面体架構(11)を造り、
前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し、外周部上弦材(20)交点を上弦つなぎ材(22)でつなぎ、地盤より離れた傾斜部材交点を下弦材(23)でつなぐことによって、立体トラス構造としたことを特徴とする構造物(24)である。
【0011】
請求項4記載の接合装置を用いて、4面体架構を相互に連結したことを特徴とする構造物(25)である。
【0012】
前記構造物の4面体架構(11)または下部の4面体架構(11)に浮体(51)を内包、または、4面体架構(11)を覆うって浮体としたことを特徴とする浮体構造物(36)である。
【発明の効果】
【0013】
構造骨組を3角形で構成された立体トラスにすることによって部材の質量を、架構が4角形で構成されるラーメン構造の約50%〜60%にすることができる。また、3角形による構成なので、軸材の接合はボルト1本で済み、構造物の組立、解体が容易である。
【0014】
4個の接合基材(ジョイント)を用いて軸材を相互に接合して4面体架構を造り、連接し、立体トラス構造の構造物を構築する。従ってその構築は、地上であればクレーンととび職によって、水上であれば4面体架構内に浮体を入れて水上に浮かべることによって可能である。仮設足場を必要としないのでコストがかからず、足場のない傾斜地、水上、宇宙空間等に構築できる。軸材を相互にヒンジ接合することによって、4面体架構は、軸材(傾斜部材)の長さの調整だけで、傾斜地にも自由に接地できる。構造物の拡大、縮小も自由にできる。
【0015】
4面体架構の接合装置の質量を小さくし、人力でも持ち上げられる大きさにすることによって、4面体架構の組み立てを容易にすることができる。また、防食性が高く高価なチタンなどの材料も使用しやすくなり、海洋構造物等に供することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
図1の図(A)は接合装置実施例の平面図、図(B)は接合装置実施例の正面図、図(C)は接合装置実施例の背面図である。図6において、立体トラスを構築するまでの過程を、A、B、Cの3段階に分けて図示する。
立体トラス構造の単位架構となる4面体架構(11)を造り、4面体架構(11)を相互に接合して立体トラス構造物(12)を構築する接合装置であって、
平面視3角形またはYの字型にして、端部に接合のためのボルト孔(13)を設け
背面視3角形またはYの字型の中心部(18)と前記ボルト孔(13)中心を結ぶ稜線(14)を120度、稜線(14)相互の角度を109.5度にして設けてなる接合基材(1)と、端部にボルト孔(17)を設けたヒンジ付プレート(15)を3枚、平面視相互の角度を120度垂直につなげてなる接合基材(2)を備え、平面視前記接合基材(1)の中心(16)とボルト孔(13)中心を結ぶ線(30)と、前記接合基材(2)の中心(16)とヒンジ付プレート(15)の端部を結ぶ線(40)の角度を60度にし、前記ヒンジ付きプレート(15)端部のボルト孔(17)中心と前記接合基材(1)裏面の稜線(14)の交点(18)を結ぶ線(19)の相互の角度が60度、平面視120度になるようにして接合基材(1)と接合基材(2)を配置して接合して、
接合基材(3)を造り、4面体架構(11)の上部材である上弦材(20)または4面体架構(11)の傾斜部材(21)の各端部を、前記接合基材(3)のヒンジ付プレート(15)に接合し(A)(図6のA参照)、上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を、接合基材(3)を介し相互に接合して4面体架構(11)を造り、4面体架構の前記接合基材(3)裏面の稜線(14)を相互に合わせ(B)(図6のB参照)、前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し、外周部上弦材交点(26)を、前記接合基材(1)に接合されたボルト(52)と上弦つなぎ材(22)を接合し(C)(図6のC参照)、つなぐことによって、立体トラス構造物(12)を構築できることを特徴とする接合装置である。
図2は、本発明の原理を示す図である。正4面体(110)の中心(180)と正4面体(110)の端部(120)を結ぶ線(140)の相互の角度が109.5度であることを示している。前記接合基材(1)裏面の稜線(14)は、この線(140)に相当する。4個の接合基材(3)を相互に背面を合わせて合体することができるのである。図6参照。
接合基材(2)を、ヒンジ付プレート(15)を3枚垂直に、平面視相互の角度を120度になるように合わせ、前記3枚のヒンジ付きプレート(15)端部にボルト孔(17)を設け、前記ヒンジ付きプレート(15)端部のボルト孔(17)中心と前記接合基材(1)裏面の稜線(14)の交点(18)を結ぶ線(19)の相互の角度が60度になるようにしたのは、接合基材(3)を介して上弦材(20)または傾斜部材(21)を相互に接合して正4面体架構(11)を造れるようにし、正4面体架構(11)を連接して立体トラスを構築した時に、全ての上弦材(20)及び傾斜部材(21)が一直線状になるようにするためである。そうすることによって、接合部に曲げ応力が生じず、接合部の部材断面を最小にすることができる。接合基材(1)の端部の厚み(47)及び中央部の厚み(48)を構造強度的に必要最小限にして、接合基材(1)を加工することによって、接合基材(1)の質量を最小にすることができる。接合基材(2)についても同様である。
傾斜部材(21)と接合基材(3)をヒンジ接合することによって傾斜部材(21)の角度を変えることは可能である(図10のZ0〜Z1参照)。
軸材を上弦材(20)と傾斜部材(21)に分けているのは、地上または水面上の構造物は一般的に床を受ける上弦材を必要とするので、軸材を上弦材(20)と傾斜部材(21)に区別している。
「外周部上弦材交点(26)を、前記接合基材(1)に接合されたボルト(52)と上弦つなぎ材(22)を接合し、つなぐ」の実施例は、図8によって示される。図(A)〜(C)は、接合基材(3A)にヒンジ付きボルト(43)が接合されており、そのヒンジ付きボルト(43)によって上弦材交点(26)と上弦つなぎ材(22)が接合され、上弦材交点(26)が上弦つなぎ材(22)によってつながれる。ヒンジ付きボルト(43)とボルト(52)は同じものであって良い。上弦材交点(26)が上弦つなぎ材(22)によってつながれる実施例は、図11によっても示されている。上弦材交点(26)とは、隣接する上弦材(20)どうしを接合するための交点です。
接合基材(1)を平面視概略3角形またはYの字型とし、図1の(1)で3角形の場合を、図3でYの字型とした場合を示している。概略3角形の場合は、接合基材(1)と接合基材(2)の接合長さが取れるので、接合基材(2)の厚みを最小にしても、接合基材(1)と接合基材(2)の必要な接合面積を得やすい。図3のようにして接合基材(1)と接合基材(2)の必要な接合面積が得られる、または、一体加工して必要な強度が得られるのであれば、接合基材(1)をYの字型として接合基材(3)の質量を小さくすることができる。
図6は、4基の4面体架構(11)が連接される直前の配置を示している。接合基材(3)裏面の稜線(14)相互の角度が109.5度であることによって、4個の接合基材(3)が隙間なく接合されるのである。上段の4面体架構(11)を無くする場合には、接合部(B)において、接合基材(3)を上部において接合する。または、図2の4面体の中心(180)を上げて、上部の3角形の中心にした場合の稜線(140)を用いた接合基材に、接合基材(3)を変えることによって、前記の上部におく接合基材(3)を無くすることができる。
図7の(A)は、4個の4面体架構(11)を連接した接合部の平面図を示しており、同時に図6を、4面体架構(11)が接合された後中央の接合部を上から見た図でもある。
図7の(B)は、図7の(A)の正面図である。図7の(A)において、3個の4面体架構(11)の上弦材(20)相互の角度60度を示し、図7の(B)において、上弦材(20)が水平になっていることが示されている。
【0017】
図4の図(A)は別な接合装置実施例の平面図、図(B)は別な接合装置実施例の正面図、図(C)は別な接合装置実施例の背面図である。
前記ヒンジ付プレート(15)の替わりに、内部をねじ切り加工した円筒体(35)を3本、円筒体中心線相互の角度を60度、平面視相互の角度を120度になるようにつなげて接合基材(4)を造り、
平面視接合基材(1)の中心(16)とボルト孔(13)中心を結ぶ線(30)と、接合基材(4)の円筒体の中心線(39)の角度を60度にし、
前記3本の円筒体中心線(39)の交点(49)と接合基材(1)裏面の稜線の交点(18)を一致させように接合基材(1)と接合基材(4)を配置して接合して、
接合基材(5)を造り、
前記上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を、接合基材(5)にねじ接合またはボルトを介して接合し、
上弦材または傾斜部材の各端部を、接合基材(5)を介し相互に接合して4面体架構(11)を造ったことを特徴とする接合装置である。
【0018】
図8の(A)は第2の接合装置実施例の正面図、図8の(B)は別な接合装置実施例の背面図、図8の(C)は接合装置実施例の斜視図である。
前記接合基材(1)裏面中央端部を水平に切除し前記接合基材(1)裏面中央部に、前記切除した面(46)に垂直にねじ孔(13)を設け、ねじ孔(13)にヒンジ付きボルト(43)をねじ接合し、前記ヒンジ付きボルト(43)と前記上弦つなぎ材(22)、または、傾斜部材交点をつなぐ下弦材を接合することを特徴とする。ヒンジ付きボルト(43)に締め付けナット(45)を装着しておくことによってヒンジ付きボルト(43)を固定することができる。
【0019】
図9は、4面体架構(11)相互の連結を示した別な実施例の平面図である。4面体架構(11)は、連結周りの端部のみを示し、他は省略している。
前記接合基材(1)裏面中央端部を水平に切除し前記接合基材(1)裏面中央部に、前記切除した面(46)に垂直にねじ孔を設け、ねじ孔にヒンジ付きボルト(43)をねじ接合し、前記ヒンジ付きボルト(43)を、リング(44)を介して連結することによって、4面体架構(11)を相互に連結することを特徴とする。この場合の4面体架構(11)の連結は、前記4面体架構の接合とは異なり、4面体架構(11)の若干の移動を許容した連結である。リング(44)を立体リングとすることによって4面体架構(11)を3次元的に連結することができる。
【0020】
図10は、構造物実施例の正面図である。図11の(A)は図10のZ1平面図、図11の(B)は図10のZ2平面図、図11の(C)は図10のZ3平面図である。
請求項1または2に記載の接合装置を用いて、
前記上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を相互に接合する(A)(図6のA参照)ことにより4面体架構(11)を造り、前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し(B)(図6のB参照)、外周部上弦材交点(26)を上弦つなぎ材(22)でつなぐ(C)(図6のC参照)ことによって、立体トラス構造としたことを特徴とする構造物(12)である。
【0021】
図12は、別な構造物実施例の正面図である。
請求項1または2に記載の接合装置を用いて、
前記上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を相互に接合する(A)(図6のA参照)ことにより4面体架構(11)を造り、前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し(B)(図6のB参照)、外周部上弦材(20)交点を上弦つなぎ材(22)でつなぎ(C)(図6のC参照)、地盤より離れた傾斜部材交点(27)を下弦材(23)でつなぐ(D)(図6のD参照)ことによって、立体トラス構造としたことを特徴とする構造物(24)である。
【0022】
図13は、浮体構造物実施例の正面図である。
前記構造物(12,24)の4面体架構(11)または下部の4面体架構(11)に浮体(51)を内包、または、4面体架構(11)を覆うって浮体としたことを特徴とする浮体構造物(36)である。
前記構造物(12,24,25,36)を相互に連接、連結または分割することも当然可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】(A)は接合装置実施例の平面図、(B)は接合装置実施例の正面図、(C)は接合装置実施例の背面図である。
【図2】本発明の原理を示す正4面体の中心と正4面体の端部を結ぶ線の関係を示した斜視図である。
【図3】別な接合装置実施例の平面図である。
【図4】(A)は別な接合装置実施例の平面図、(B)は別な接合装置実施例の正面図、(C)は別な接合装置実施例の背面図である。
【図5】4面体架構実施例の斜視図である。
【図6】4基の4面体架構(11)が連接される直前の配置を示す斜視図である。
【図7】(A)は接合装置の接合の実施例の平面図、(B)は接合装置の接合の実施例の正面図である。
【図8】(A)は別な接合装置実施例の正面図、(B)は別な接合装置実施例の背面図、(C)は接合装置実施例の斜視図である。
【図9】別な接合装置実施例の平面図である。
【図10】構造物実施例の正面図である。
【図11】(A)は図7のZ1平面図、(B)は図7のZ2平面図、(C)は図7のZ3平面図である。
【図12】別な構造物実施例の正面図である。
【図13】浮体構造物実施例の正面図である。
【0024】
1〜5 接合基材(接合装置)
3A 接合基材(3)の接合基材(1)裏面中央端部を水平に切除し、裏面中央部にねじ孔を設けた接合基材
11 4面体架構
12 構造物
13 ねじ孔
14 稜線
15 ヒンジ付きプレート
16 中心
17 ボルト孔
18 稜線の交点
19 ヒンジ付きプレート端部のボルト孔中心と接合基材(1)裏面の稜線の交点を結ぶ線
20 上弦材
21 傾斜部材
22 上弦つなぎ材
23 下弦材
24、25 構造物
26 上弦材交点
27 傾斜部材交点
30 接合基材(1)の中心とボルト孔中心を結ぶ線
35 内部をねじ切り加工した円筒体
36 浮体構造物
39 円筒体の中心線
40 接合基材(2)の中心とヒンジ付プレートの端部を結ぶ線
41、42 ボルト
43 ヒンジ付きボルト
44 リング
45 締め付けナット
46 接合基材(1)の裏面中央部を水平に切除した面
47 接合基材(1)端部の厚み
48 接合基材(1)中央部の厚み
49 3本の円筒体の中心線の交点
50 基礎
51 浮体
52 ボルト
110 正4面体
120 正4面体の端部
140 正4面体の中心と正4面体の端部を結ぶ線
180 正4面体の中心


【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体トラス構造の単位架構となる4面体架構(11)を造り、4面体架構(11)を相互に接合して立体トラス構造物(12)を構築する接合装置であって、
平面視3角形またはYの字型にして、端部に接合のためのボルト孔(13)を設け
背面視3角形またはYの字型の中心部(18)と前記ボルト孔(13)中心を結ぶ稜線(14)を120度、稜線(14)相互の角度を109.5度にして設けてなる接合基材(1)と、
端部にボルト孔(17)を設けたヒンジ付プレート(15)を3枚、平面視相互の角度を120度垂直につなげてなる接合基材(2)を備え、
平面視前記接合基材(1)の中心(16)とボルト孔(13)中心を結ぶ線(30)と、前記接合基材(2)の中心(16)とヒンジ付プレート(15)の端部を結ぶ線(40)の角度を60度にし、
前記ヒンジ付きプレート(15)端部のボルト孔(17)中心と前記接合基材(1)裏面の稜線(14)の交点(18)を結ぶ線(19)の相互の角度が60度、平面視120度になるようにして接合基材(1)と接合基材(2)を配置して接合して、
接合基材(3)を造り、
4面体架構(11)の上部材である上弦材(20)または4面体架構(11)の傾斜部材(21)の各端部を、前記接合基材(3)のヒンジ付プレート(15)に接合し(A)、
上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を、接合基材(3)を介し相互に接合して4面体架構(11)を造り、4面体架構の前記接合基材(3)裏面の稜線(14)を相互に合わせ(B)、
前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し、
外周部上弦材交点(26)を、前記接合基材(1)に接合されたボルト(52)と上弦つなぎ材(22)を接合し(C)、つなぐことによって、立体トラス構造物(12)を構築できることを特徴とする接合装置。
【請求項2】
立体トラス構造の単位架構となる4面体架構(11)を造り、4面体架構(11)を相互に接合して立体トラス構造物(12)を構築する接合装置であって、
平面視3角形またはYの字型にして、端部に接合のためのボルト孔(13)を設け
背面視3角形またはYの字型の中心部(18)と前記ボルト孔(13)中心を結ぶ稜線(14)を120度、稜線(14)相互の角度を109.5度にして設けてなる接合基材(1)と、
内部をねじ切り加工した円筒体(35)を3本、円筒体中心線相互の角度を60度、平面視相互の角度を120度になるようにつなげて接合基材(4)を備え、
平面視接合基材(1)の中心(16)とボルト孔(13)中心を結ぶ線(30)と、接合基材(4)の円筒体の中心線(39)の角度を60度にし、
前記3本の円筒体中心線(39)の交点(49)と接合基材(1)裏面の稜線の交点(18)を一致させように接合基材(1)と接合基材(4)を配置して接合して、
接合基材(5)を造り、
4面体架構(11)の上部材である上弦材(20)または4面体架構(11)の傾斜部材(21)の各端部を、接合基材(5)にねじ接合またはボルトを介して接合して(A)4面体架構(11)を造り、4面体架構の前記接合基材(5)裏面の稜線(14)を相互に合わせ(B)、
前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し、
外周部上弦材交点(26)を、前記接合基材(1)に接合されたボルト(52)と上弦つなぎ材(22)を接合し(C)、つなぐことによって、立体トラス構造物(12)を構築できることを特徴とする接合装置。
【請求項3】
前記接合基材(1)裏面中央端部を水平に切除し前記接合基材(1)裏面中央部に、前記切除した面(46)に垂直にねじ孔(13)を設け、ねじ孔(13)にヒンジ付きボルト(43)をねじ接合し、前記ヒンジ付きボルト(43)と前記上弦つなぎ材(22)(C)、または、傾斜部材交点(27)をつなぐ下弦材(23)を接合する(D)ことを特徴とする請求項1または2記載の接合装置。
【請求項4】
前記接合基材(1)裏面中央端部を水平に切除し前記接合基材(1)裏面中央部に、前記切除した面(46)に垂直にねじ孔を設け、ねじ孔にヒンジ付きボルト(43)をねじ接合し、前記ヒンジ付きボルト(43)を、リング(44)を介して連結することによって、4面体架構(11)を相互に連結することを特徴とする請求項1または2記載の接合装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の接合装置を用いて、
前記上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を相互に接合することにより4面体架構(11)を造り、
前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し、外周部上弦材交点(26)を上弦つなぎ材(22)でつなぐことによって、立体トラス構造としたことを特徴とする構造物(12)。
【請求項6】
請求項1または2に記載の接合装置を用いて、
前記上弦材(20)または傾斜部材(21)の各端部を相互に接合する(A)ことにより4面体架構(11)を造り、
前記4面体架構(11)を、上弦材(20)を重複しないように連接し(B)、外周部上弦材交点(26)を上弦つなぎ材(22)でつなぎ(C)、地盤より離れた傾斜部材交点(27)を下弦材(23)でつなぐ(D)ことによって、立体トラス構造としたことを特徴とする構造物(24)。
【請求項7】
前記構造物(12)または構造物(24)の4面体架構(11)または下部の4面体架構(11)に浮体(51)を内包、または、4面体架構(11)を覆うって浮体としたことを特徴とする請求項5または6記載の構造物(36)。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−7438(P2012−7438A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146301(P2010−146301)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【特許番号】特許第4709982号(P4709982)
【特許公報発行日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(301041450)株式会社小笠原設計 (21)
【Fターム(参考)】