説明

8−置換−6,7,8,9−テトラヒドロピリミド[1,2−a]ピリミジン−4−オン誘導体

本発明は、式(I)


(式中、
Xは、2つの水素原子、1つの硫黄原子、1つの酸素原子、または1つのC1-2アルキル基と1つの水素原子を表し、
Yは、結合手、カルボニル基、任意に置換されていてもよいメチレン基を表し、
R1は、2、3もしくは4-ピリジン環または2、4もしくは5-ピリミジン環を表し、該環は任意に置換されていてもよく、
R2はフェニル基またはナフタレン環を表し、該フェニル基およびナフタレン環は任意に置換されていてもよく、
R3は水素原子またはC1-6アルキル基を表し、
R4はフェニル基、ピリジニル基またはナフタレン環を表し、該基および環は任意に置換されていてもよく、
R5は水素原子、C1-6アルキル基またはハロゲン原子を表し、
nは0〜3を表し、そしてp+q=0〜3である)
で表される、置換された-ピリミドン誘導体またはその塩に関する。
本発明は、上記誘導体またはその塩を活性成分として含む、アルツハイマー病のようなGSK3βの異常活性により惹き起こされる神経変性疾患の予防および/または治療のために使用される医薬にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GSK3βの異常な活性に起因する神経変性疾患の予防および/または治療用医薬の活性成分として有用な化合物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
GSK3β(グリコーゲンシンターゼキナーゼ3β)は、代謝、分化および生存の制御に重要な役割を果たす、プロリン指向性のセリン、トレオニンキナーゼである。当初、それは、リン酸化して、それによりグリコーゲンシンターゼを阻害する酵素として同定された。その後、GSK3βは、アルツハイマー病およびいくつかのタウ病において過度にリン酸化されることが分かってもいるエピトープ中のタウ蛋白をリン酸化する酵素のタウプロテインキナーゼ1(TPK1)と同一であることが分かった。
【0003】
興味深いことに、GSK3βのプロテインキナーゼB(AKT)リン酸化は、そのキナーゼ活性の喪失を招き、この阻害が神経栄養因子の効果のいくつかに影響するとの仮説が立てられている。さらに、GSK3βによる、細胞の生存に関与する蛋白質であるβ-カテニンのリン酸化は、ユビキチン化依存性のプロテオソーム経路によってその分解をもたらす。
【0004】
したがって、GSK3β活性の阻害は、神経栄養活性をもたらすと思われる。実際に、GSK3βの不拮抗阻害剤であるリチウムは、いくつかのモデルで神経組織の発生を高め、Bcl-2のような生存因子の誘導ならびにP53およびBaxのようなプロアポトーシス因子の発現の阻害により神経細胞の生存をも高める証拠がある。
【0005】
最近の研究により、β-アミロイドは、GSK3β活性およびタウ蛋白質リン酸化を増大することが示されている。さらに、β-アミロイドの神経毒性効果と同様に、この過度のリン酸化は、塩化リチウムおよびGSK3βアンチセンスmRNAによりブロックされる。これらの所見から、GSK3βが、アルツハイマー病の二つの主な病理学的過程である異常なAPP(アミロイド前駆体蛋白質)の進行およびタウ蛋白質の過度のリン酸化に関連のあることを強く提唱する。
【0006】
タウの過度のリン酸化は、神経細胞骨格の不安定化をもたらすが、GSK3βの異常活性による病理学的な結果は、タウ蛋白質の異常なリン酸化によるだけでなく、上記のように、このキナーゼの過度の活性が、アポトーシスおよび抗アポトーシス因子の発現の変調を通して生存に影響を及ぼすようである。さらに、β-アミロイドにより誘導されるGSK3β活性の増加は、リン酸化を招き、それによりエネルギー産生およびアセチルコリン合成において重要な酵素、ピルビン酸デヒドロゲナーゼを阻害することが示されている。
【0007】
これらの実験的所見の全ては、GSK3βが、その神経病理学的な結果ならびにアルツハイマー病に関連した認識および注意の欠損ばかりでなく、他の急性および慢性の神経変性疾患の治療への適用に有用であり得ることを示している。これらは、非限定的なものとして、パーキンソン病、タウ病(例えば前側頭頭頂の痴呆、皮質基底部の変性、ピック病、進行性核上麻痺)および血管性痴呆を含む他の痴呆、急性脳卒中およびその他の外傷性の障害、脳血管障害(例えば加齢黄斑変性)、脳および脊髄の損傷、末梢神経障害、網膜症および緑内障を含む。
【0008】
さらに、GSK3βは、非インスリン依存性糖尿病(例えばII型糖尿病)および肥満症、躁うつ病、統合失調症、脱毛症、乳癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、TまたはB-細胞白血病、およびいくつかのウイルス誘発性腫瘍のような癌のような他の疾病の治療への適用に有用であり得る。
【発明の開示】
【0009】
本発明の目的は、GSK3βの異常な活性に起因する疾患、特に神経変性疾患の予防および/または治療用医薬の活性成分として有用な化合物を提供することである。
より具体的には、本発明の目的は、アルツハイマー病のような神経変性疾患を予防および/または治療することができる医薬の活性成分として有用な新規化合物を提供することである。
【0010】
かくして、本発明の発明者らは、GSK3βに対して阻害活性を有する化合物を見出した。その結果、本発明者らは、以下の式(I)で表される化合物が所望の活性を有し、前記疾患の予防および/または治療用医薬の活性成分として有用であることを見出した。
【0011】
したがって、本発明は、式(I):
【化1】

(式中、Xは、2つの水素原子、1つの硫黄原子、1つの酸素原子、または1つのC1-2アルキル基と1つの水素原子を表し、
Yは、結合手、カルボニル基、C1-6アルキル基、ヒドロキシ基、C1-4アルコキシ基、C1-2パーハロゲン化アルキル基またはアミノ基から選択される1または2の基で任意に置換されていてもよいメチレン基を表し、
R1は、2、3もしくは4-ピリジン環または2、4もしくは5-ピリミジン環を表し、該環はC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基またはハロゲン原子で任意に置換されていてもよく、
R2はフェニル基またはナフタレン環を表し、該フェニル基およびナフタレン環はC1-6アルキル基、メチレンジオキシ基、ハロゲン原子、C1-2パーハロゲン化アルキル基、C1-3ハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基、C1-4アルコキシ基、ニトロ、シアノ、アミノ、C1-5モノアルキルアミノ基、C2-10ジアルキルアミノ基、フェニル基、ピロリジン環、ピペリジン環またはアゼピン環から選択される1〜4の置換基で任意に置換されていてもよく、
【0012】
R3は水素原子またはC1-6アルキル基を表し、
R4はフェニル基、ピリジニル基またはナフタレン環を表し、該基および環はC1-6アルキル基、メチレンジオキシ基、ハロゲン原子、C1-2パーハロゲン化アルキル基、C1-3ハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基、C1-4アルコキ基、ニトロ、シアノ、アミノ、C1-5モノアルキルアミノ基または C2-10ジアルキルアミノ基から選択される1〜4の置換基で任意に置換されていてもよく、
R5は水素原子、C1-6アルキル基またはハロゲン原子を表し、
nは0〜3を表し、そしてp+q=0〜3である)
で表される、置換されたピリミドン誘導体もしくはその塩、またはそれらの溶媒和物もしくは水和物を提供する。
【0013】
本発明の別の観点によれば、式(I)で表されるピリミドン誘導体および生理学的に許容されるその塩、ならびにそれらの溶媒和物および水和物からなる群から選択される物質を活性成分として含む医薬が提供される。
その医薬の好ましい具体例として、GSK3βの異常な活性に起因する疾患の予防および/または治療に有用な前記の医薬ならびに神経変性疾患およびそれに加えて、非インスリン依存性糖尿病(例えばII型糖尿病)および肥満、躁うつ病、統合失調症、脱毛症、乳癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、TまたはB-細胞白血病、およびいくつかのウイルス誘発性腫瘍のような癌のような他の疾病の予防および/または治療に有用な前記の医薬が提供される。
【0014】
本発明のより好ましい具体例として、前記の疾患が、神経変性疾患であり、そしてアルツハイマー病、パーキンソン病、タウ病(例えば前側頭頭頂の痴呆、皮質基底部の変性、ピック病、進行性核上麻痺)および血管性痴呆を含む他の痴呆、急性脳卒中およびその他の外傷性の障害、脳血管障害(例えば加齢黄斑変性)、脳および脊髄の損傷、末梢神経障害、網膜症および緑内障からなる群から選択される前記の医薬、ならびに活性成分としての前記物質を一つ以上の医薬添加剤と一緒に含む医薬組成物の形態にある前記の医薬が提供される。
【0015】
さらに、本発明は、式(I)の置換されたピリミドン誘導体およびその塩、ならびにそれらの溶媒和物および水和物からなる群から選択される物質を活性成分として含むGSK3β活性阻害剤を提供する。
【0016】
本発明のさらなる観点によれば、式(I)の置換されたピリミドン誘導体および生理学的に許容されるその塩、ならびにそれらの溶媒和物および水和物からなる群から選択される物質の予防および/または治療有効量を患者に投与する段階を含む、GSK3βの異常活性に起因する神経変性疾患の予防および/または治療の方法、ならびに前記の医薬を製造するための、式(I)の置換されたピリミドン誘導体および生理学的に許容されるその塩、ならびにそれらの溶媒和物および水和物からなる群から選択される物質の使用が提供される。
【0017】
ここで使用されている、C1-6アルキル基は、1〜6の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,1-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基などを表す。
【0018】
C1-4アルコキシ基は、1〜4の炭素原子を有するアルキルオキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基などを表す。
ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を表す。
C1-2パーハロゲン化アルキル基は、水素全てがハロゲンで置換されたアルキル基、例えばCF3またはC2F5を表す。
【0019】
C1-3ハロゲン化アルキル基は、少なくとも一つの水素がハロゲン原子で置換されていないアルキル基を表す。
C1-5モノアルキルアミノ基は、一つのC1-6アルキル基で置換されたアミノ基、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert-ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基およびイソペンチルアミノ基を表す。
【0020】
C2-10ジアルキルアミノ基は、二つのC1-5アルキル基で置換されたアミノ基、例えばジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基およびジイソプロピルアミノ基を表す。
脱離基Lは、容易に開裂および置換できる基を表し、そのような基は、例えばトシル、メシル、臭素などである。
p+q=0〜3は、pとqの和が0、1、2または3に等しいことを示す。
【0021】
前記の式(I)によって表される化合物は、塩を形成していてもよい。塩の例は、酸性基が存在するときは、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムのようなアルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩、アンモニアならびにメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)ピペラジン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、エタノールアミン、N-メチルグルカミンおよびL-グルカミンのようなアミンの塩、またはリジン、δ-ヒドロキシリジンおよびアルギニンのような塩基性アミノ酸との塩を含む。酸性化合物の塩基付加塩は、当分野で周知の標準的な操作により製造される。
【0022】
塩基性基が存在するときは、その例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸のような鉱酸との塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、ケイ皮酸、乳酸、グリコール酸、グルクロン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸およびサリチル酸のような有機酸との塩、またはアスパラギン酸およびグルタミン酸のような酸性アミノ酸との塩を含む。
【0023】
塩基性化合物の酸付加塩は、これに限定されるものではないが、適当な酸を含む水性アルコール溶液中に遊離の塩基性化合物を溶解し、溶液を蒸発させて塩を単離するか、または有機溶媒中で遊離の塩基性化合物と酸を反応させ、その場合塩が直接分離するか、または第二の有機溶媒で塩を沈殿させるか、または溶液を濃縮することによって塩を得ることを含む、当該分野で周知の標準的な操作により製造される。
酸付加塩を製造するために使用することができる酸は、好ましくは、遊離の塩基性化合物と組み合わせたときに、医薬的に許容される塩、すなわちそのアニオンが、その塩の医薬的な用量において動物の生体に対して比較的無害である塩を生成するようなものを含む。それゆえ、遊離の塩基性化合物が有している有益な性質は、そのアニオンに帰せられる副作用により損なわれない。塩基性化合物の医薬的に許容される塩が好ましいが、あらゆる酸付加塩が本発明の範囲内である。
【0024】
前記の式(I)で表される、置換されたピリミドン誘導体およびそれらの塩に加えて、それらの溶媒和物および水和物も本発明の範囲に含まれる。
【0025】
前記の式(I)で表される、置換されたピリミドン誘導体は、一つ以上の不斉炭素原子を有し得る。そのような不斉炭素原子の立体化学に関して、それらは独立して(R)および(S)立体配置のどちらかであり得る。そして、その誘導体は、光学異性体またはジアステレオマーのような立体異性体として存在し得る。純粋な形態のあらゆる立体異性体、立体異性体のあらゆる混合物、ラセミ体などは、本発明の範囲に含まれる。
本発明の化合物の例を、以下の表1に示す。しかし、本発明の範囲はこれらの化合物に限定されない。
【0026】
本発明の態様の一つは、式(I)(ここで、R1、R2、R3、R4、R5、X、Y、n、pおよびqは以下に定義されるとおりである)で表される化合物も含む:
(1) R1は3-もしくは4-ピリジン環、より好ましくは4-ピリジニル環、または4-もしくは5-ピリミジン環、より好ましくは4-ピリミジニル環を表し、該環はC1-2アルキル基、C1-2アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよく;
(2) R2はフェニル基またはナフタレン環を表し、該フェニル基およびナフタレン環はC1-3アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-2アルコキシ基、フェニル基、ピロリジン環、ピペリジン環またはアゼピン環から選択される1〜4の置換基で任意に置換されていてもよく;
(3) R3は水素原子を表し;
(4) R4はフェニル基、ピリジニル基またはナフタレン環を表し;
(5) R5は水素原子を表し;
(6) Xは2つの水素原子を表し;
(7) Yはカルボニル基、またはC1-3アルキル基、ヒドロキシ基、C1-4アルコキシ基、C1-2パーハロゲン化アルキル基、アミノ基から選択される1または2の基で任意に置換されていてもよいメチレン基を表し;
(8) n、pおよびqは、それぞれ0、2および0を表す。
【0027】
本発明の別の態様は、式(I)(ここで、R1、R2、R3、R4、R5、X、Y、n、pおよびqは以下に定義されるとおりである)で表される化合物を含む:
(1) R1は無置換の4-ピリジニル環または4-ピリミジニル環を表すか、あるいR1は無置換の4-ピリジニル環を表し;
(2) R2はフェニル基またはナフタレン環を表し、該フェニル基およびナフタレン環はC1-3アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-2アルコキシ基、フェニル基、ピロリジン環、ピペリジン環またはアゼピン環から選択される1〜4の置換基で任意に置換されていてもよく;
(3) R3は水素原子を表し;
(4) R4はフェニル基またはピリジニル基を表し;
(5) R5は水素原子を表し;
(6) Xは2つの水素原子を表し;
(7) Yはカルボニル基、またはヒドロキシ基で任意に置換されていてもよいメチレン基を表し;
(8) n、pおよびqは、それぞれ0、2および0を表す。
【0028】
R4が8-フェニルまたは8-ピリジル基である式(I)で表される本発明の具体的な化合物は、表1の化合物を含む:
1. 1'-[(2S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル]- 8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
2. 9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
3. 9-[2-(3-ブロモ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
4. 9-[2-(4-クロロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
【0029】
5. 9-[2-(4-フルオロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
6. 9-[2-(3-フルオロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
7. 9-[2-(4-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
8. 9-[2-(オキソ-2-(4-ピロリジン-1-イル-フェニル)-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
【0030】
9. 9-(2-ビフェニル-4-イル-2-オキソ-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
10. 9-(2-オキソ-2-p-トリル-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
11. 9-(2-ナフタレン-2-イル-2-オキソ-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン、
12. 9-[2-(3-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
【0031】
13. 9-[2-(2-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
14. 9-[(2S)-2-オキソ-2-フェニル-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
15. 9-[2-(3-ブロモ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
16. 9-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
【0032】
17. 9-[2-(3-ブロモ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
18. 9-[2-(3-フルオロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
19. 9-[2-ヒドロキシ-2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
20. 9-(2-ヒドロキシ-2-p-トリル-エチル)-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
【0033】
21. (-)-9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン、
22. (+)-9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン、
23. 9-[2-ヒドロキシ-2-(3-ブロモ-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
24. 9-[2-ヒドロキシ-2-(4-クロロ-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
【0034】
25. 9-[2-(3-フルオロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
26. 9-[2-ヒドロキシ-2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
27. 9-[2-ヒドロキシ-2-(4-フェニル-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、および
28. 9-[2-ヒドロキシ-2-ナフタレン-2-イル-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン。
【0035】
さらなる目的として、本発明は、上記の式(I)で表される、置換されたピリミドン化合物の製造方法にも関する。
例えば、これらの化合物は以下に説明する方法により製造できる。
製造方法
上記の式(I)で表される、置換されたピリミドン化合物は、スキーム1に記載の方法により製造できる。
【0036】
【化2】

スキーム1
【0037】
この方法に従い、上記の式(III)(ここで、R1、R3、R4、R5、pおよび qは式(I)の化合物について定義されたとおりである)で表されるピリミジノン誘導体を、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムのような塩基と、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミドまたはクロロホルムのような溶媒中で、0〜130℃の範囲の適当な温度で、大気下に反応させ、次いで、式(II)(ここで、R2、X、Yおよびnは式(I)の化合物について定義されたとおりであり、Lは脱離基、好ましくは臭素またはメシル基を表す)の化合物と反応させて、上記の式(I)の化合物を得る。
【0038】
あるいは、Yがカルボニル基を表す式(I)の化合物は、当業者に周知の方法に従って、Yがヒドロキシ基で置換されたメチレン基を表す式(I)の化合物の酸化により製造され得る。
式(II)の化合物は、商業的に入手できるか、または当業者に周知の方法により合成され得る。
式(III)の化合物は、スキーム2に定義された方法により製造され得る。
【0039】
【化3】

スキーム2
(上記のスキーム中、Lは保護基、好ましくは臭素またはメシル基を表す。)
【0040】
この方法に従い、式(IV)(ここで、R1およびR5は、式(I)の化合物について定義されたとおりであり、Rは例えばメチルまたはエチルのようなアルキル基である)の3-ケトエステルを、式(V)(ここで、R3、R4、pおよびqは、式(I)の化合物についてすでに定義されたものと同じである)の化合物と反応させる。
この反応は、炭酸カリウムのような塩基の存在下、メタノール、エタノールなどのようなアルコール性溶媒中または無溶媒下で、25℃〜140℃の範囲の適当な温度で、大気下で行われ得る。
【0041】
あるいは、式(III)(ここで、R5は臭素原子または塩素原子のようなハロゲン原子である)の化合物を得るために、R5が水素原子を表す式(III)の化合物をハロゲン化してもよい。この反応は、酢酸またはプロピオン酸のような酸性媒体中、ブロモスクシンイミドもしくはクロロスクシンイミドまたは臭素の存在下に行われ得る。
【0042】
さらに、R5がフッ素原子を表す式(III)の化合物は、Tetrahedron Letters、30巻、45号、6113-6116頁、1989年に記載の方法と同様にして得られる。
式(IV)の化合物は、商業的に入手可能であるか、または当業者に周知の方法により合成され得る。
【0043】
例えば、式(IV)(ここで、R1は任意にC1-4アルキル基、 C1-4アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよいピリジン環もしくはピリミジン環を表す)の化合物は、任意にC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基またはハロゲンで置換されていてもよいイソニコチン酸もしくはピリミジン-カルボン酸を、対応するマロン酸モノエステルとそれぞれ反応させることによって、製造することができる。この反応は、例えば1,1'-カルボニルビス-1H-イミダゾールのようなカップリング試薬の存在下、テトラヒドロフランのような溶媒中、20〜70℃の範囲の温度で行われるような、当業者によく知られている方法を用いて行われ得る。
【0044】
上記の反応において、官能基の保護または脱保護が時には必要となり得る。好適な保護基Pgは、官能基のタイプにより選択され得る。そして、文献に記載の方法が適用され得る。保護基の例、保護および脱保護の方法の例は、例えばGreeneらのProtective groups in Organic Synthesis、第2版(John Wiley & Sons, Inc., New York)中に記載されている。
式(V)の化合物は、商業的に入手可能であるか、または当業者に周知の方法により合成され得る。
【0045】
あるいは、pが2を表し、qが0を表す式(V)の化合物は、スキーム3に定義された方法により製造され得る。
【化4】

スキーム3
(上記のスキーム中、Pgはアミノ保護基を表し、Lは脱離基、好ましくはブロマイド基またはメシル基を表す)
この方法により、式(VI)(ここで、R4は式(I)の化合物について定義されたとおりである)の化合物は、R3に依存して、異なった様式で得られる。
【0046】
R3が水素原子である式(VI)の3-アミノ酸は、Tetrahedron Letters、43巻、11号、1977-1981頁、2002年に記載の方法と同様にして合成される。
R3がC1-6アルキル基である式(VI)の3-アミノ酸は、Journal of Organic Chemistry、56巻、1号、4-6頁、1991年に記載の方法と同様にして合成される。
【0047】
両方法とも、アミノ保護基は必要である。保護および脱保護の方法の例は、例えばGreeneらのProtective groups in Organic Synthesis、第2版(John Wiley & Sons, Inc., New York)中に記載されている。
これらの方法と同様にして、式(VII)および(VIII)の化合物はアミノ保護により得られ、そして式(IX)の化合物は脱保護により得られる。
【0048】
次いで、式(V)の化合物は、当業者に周知の方法による環化により得られる。
あるいは、R3がHを表すとき、式(V)の化合物は、当業者に周知の方法による、式(X)の化合物の水素化により得られる。
式(X)の化合物は、商業的に入手可能であるか、または当業者に周知の方法により合成され得る。
さらなる目的として、本発明は、式(I)の化合物を製造するための中間体としての式(III)の化合物にも関する。
【0049】
本発明の化合物は、GSK3βに対して阻害活性を有する。したがって、本発明の化合物は、医薬を製造するための活性成分として有用である。そして、それはGSK3βの異常活性に起因する疾病、より具体的にはアルツハイマー病のような神経変性疾患の予防および/または治療を可能にする。
さらに、本発明の化合物は、例えばパーキンソン病、タウ病(例えば、前側頭頭頂の痴呆、皮質基底部の変性、ピック病、進行性核上麻痺)および血管性痴呆を含む他の痴呆、急性脳卒中およびその他の外傷性の障害、脳血管障害(例えば加齢黄斑変性)、脳および脊髄の損傷、末梢神経障害、網膜症および緑内障のような神経変性疾患、ならびに非インスリン依存性糖尿病(例えばII型糖尿病)および肥満症、躁うつ病、統合失調症、脱毛症、乳癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、TまたはB-細胞白血病、およびいくつかのウイルス誘発性腫瘍のような癌のような他の疾病の予防および/または治療用医薬を製造するための活性成分としても有用である。
【0050】
さらに、本発明は、式(I)の化合物の有効量を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、GSK3βの異常活性に起因する神経変性症および前記の疾患を治療するための方法に関する。
【0051】
本発明の活性成分として、前記の式(I)で表される化合物およびその薬理学的に許容される塩、ならびにそれらの溶媒和物および水和物からなる群から選択される物質が用いられ得る。その物質自体が本発明の医薬として投与され得るが、活性成分として前記の物質および一つ以上の医薬的な添加物を含む医薬組成物の形態で医薬を投与することが望ましい。本発明の医薬の活性成分として、二つ以上の物質が組み合わせて用いられ得る。上記の医薬組成物は、上記疾患の治療のための別の医薬の活性成分で補強され得る。
医薬組成物のタイプは特に限定されない。そして、その組成物は経口または非経口投与用のいかなる製剤としても供給され得る。例えば、医薬組成物は、例えば顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、シロップ、乳液、懸濁液、溶液などのような経口投与用の医薬組成物の形態、または静脈内、筋肉内もしくは皮下投与用の注射剤、点滴剤、経皮製剤、経粘膜製剤、点鼻剤、吸入剤、坐剤などのような非経口用の医薬組成物の形態に製剤化され得る。
注射剤または点滴剤は、凍結乾燥製剤の形態のような粉末の製剤として製剤化され、使用直前に生理食塩水のような適当な水性媒体に溶解して使用され得る。ポリマーでコーティングされたような持続製剤は、脳内に直接投与され得る。
【0052】
医薬組成物の製造のために用いられる医薬添加物のタイプ、活性成分に対する医薬添加物の含量比および医薬組成物の製造方法は、当業者によって適当に選択され得る。無機もしくは有機の物質または固体もしくは液体の物質が医薬添加物として使用され得る。一般的に、医薬添加物は、活性成分の重量を基準にして1重量%〜90重量%の範囲の割合で配合され得る。
【0053】
固体の医薬組成物の製造のために使用される賦形剤の例は、例えば乳糖、蔗糖、デンプン、タルク、セルロース、デキストリン、カオリン、炭酸カルシウムなどを含む。経口投与用の液体組成物の製造のために、水または植物性オイルのような通常の不活性な希釈液が用いられ得る。液体組成物は、不活性な希釈液に加えて、湿潤剤、懸濁助剤、甘味剤、芳香剤、着色剤および保存剤のような助剤を含み得る。液体組成物は、ゼラチンのような吸収性物質から作られたカプセル中に充填され得る。注射剤、坐剤のような非経口投与用の組成物の製造のために使用される溶媒または懸濁媒体の例は、水、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、オレイン酸エチル、レシチンなどを含む。坐剤のために使用される基剤の例は、例えばカカオバター、乳化カカオバター、ラウリン酸脂質、ウィテップゾールを含む。
【0054】
本発明の医薬の用量および投与回数は、特に限定されず、予防および/または治療の目的、疾病のタイプ、患者の体重もしくは年齢、疾病の重篤度などの条件によって適宜選択され得る。一般的に、成人に対する経口投与の一日用量は、0.01〜1,000 mg(活性成分の重量)であり、その用量は、1日に1回もしくは1日に数回に分けて、または数日間に1回で投与され得る。医薬が注射剤として使用されるとき、好ましくは、投与は連続的または間欠的に、成人に対して0.001〜100 mg(活性成分の重量)の一日用量で行われ得る。
【0055】
化学的な実施例
本発明は、以下の一般的な実施例を参照して具体的に説明されるが、これらの実施例により本発明の範囲は限定されない。
【実施例】
【0056】
実施例1(表1の化合物番号2)
9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:1)
1.1 6-フェニル-1,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジンアミン塩酸塩(1:2)
イソプロパノールの6N塩酸溶液(30ml)中の2-アミノ-4-フェニルピリミジン(5g、29.2 mmol)に、パラジウム炭素触媒(10% wt/wt)(0.1g)を加えた。懸濁液を40psiの圧力下、室温で3時間水素化した。触媒をろ別し、溶媒を減圧下に蒸発させた。ジエチルエーテルを加え、得られた溶液を再びろ過し、溶媒を減圧下に蒸発除去し、化合物(4.0g、55%)を粗油状物として得、それをそのまま使用した。
【0057】
1.2 8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン
エタノール(50ml)に6-フェニル-1,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジンアミン塩酸塩(1:2)(4g、16.12 mmol)、3-(ピリジン-4-イル)-3-オキソプロピオン酸エチル(3.11g、16.12 mmol)、無水炭酸カリウム(6.68g、48.36 mmol)を含む懸濁液を18時間還流した。冷却した溶液を蒸発させて、残渣を水で処理し、0℃で2時間撹拌した。生成した沈殿物をろ過により回収し、90℃で18時間乾燥した。このようにして、生成物(4.80g、98%)を得た。
【0058】
1.3 9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:1)
無水ジメチルホルムアミド(8ml)中の8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン(0.3g、98 mmol)の溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%)(51mg、1.28 mmol)で処理した。得られた懸濁液を0℃で30分間撹拌し、次いで、2-ブロモアセトフェノン(0.255g、1.28 mmol)で処理した。
室温で18時間撹拌した後、水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を塩化ナトリウムの飽和水溶液で洗浄し、減圧下に蒸発させ、粗生成物を得た。99/1〜95/5の割合でのジクロロメタン/メタノールの勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、粗生成物を得、それをエタノールに溶解し、イソプロパノールの塩酸溶液(1当量)で処理した。得られた塩をイソプロパノール/ジイソプロピルエーテル混液から再結晶して、純粋な生成物(0.16g、39%)を得た。Mp : 134-137℃.
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.6 (d, 2H) ; 8.0 (d, 2H) ; 7.6 (d, 1H) ; 7.5 (t, 2H) ; 7.3 (m, 5H); 6.6 (s, 1H) ; 5.7 (d, 1H) ; 5.1 (br s, 1H) ; 4.5 (m, 2H) ; 3.2 (ddd, 1H) ; 2.2 (m, 2H).
【0059】
実施例2(表1の化合物番号1)
1'-[(2S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:1)
2-ブロモアセトフェノンを(1S)-2-クロロ-1-フェニルエタノールに置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp:254-256℃
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.9 (m, 2H) ; 8.3 (m, 2H) ; 7.5-7.1 (m, 10H) ; 6.6 (m, 1H) ; 5.3-5.0 (m, 2H) ; 4.6-4.0 (m, 3H) ; 3.2-2.7 (m, 2H) ; 2.5-1.8 (m, 2H).
【0060】
実施例3(表1の化合物番号3)
9-[2-(3-ブロモ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:1)
2-ブロモアセトフェノンを3-ブロモ-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 143-145℃
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.7 (d, 2H) ; 8.2-7.8 (m, 5H) ; 7.5-7.2 (m, 7H) ; 6.6 (s, 1H) ; 5.7 (d, 1H) ; 5.1 (br s, 1H) ; 4.5 (d, 1H) ; 4.3 (m, 1H); 3.2 (ddd, 1H) ; 2.4-2.1 (m, 2H).
【0061】
実施例4(表1の化合物番号4)
9-[2-(4-クロロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:1)
2-ブロモアセトフェノンを4-クロロ-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp:145-147℃
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.7 (d, 2H) ; 8.1 (m, 4H) ; 7.6 (d, 2H) ; 7.4 (m, 5H) ; 6.7 (s, 1H); 5.7 (d, 1H) ; 5.1 (br s, 1H) ; 4.5 (d, 1H) ; 4.3 (m, 1H); 3.2 (ddd, 1H) ; 2.4-2.1 (m, 2H).
【0062】
実施例5(表1の化合物番号5)
9-[2-(4-フルオロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:1)
2-ブロモアセトフェノンを4-フルオロ-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 145-147℃.
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.7 (d, 2H) ; 8.1 (m, 4H); 7.6 (m, 8H) ; 6.6 (s, 1H); 5.7 (d, 1H) ; 5.1 (br s, 1H) ; 4.5 (m, 1H) ; 4.3 (br s, 1H); 3.2 (ddd, 1H) ; 2.4-2.1 (m, 2H).
【0063】
実施例6(表1の化合物番号6)
9-[2-(3-フルオロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:1)
2-ブロモアセトフェノンを3-フルオロ-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 167-169℃
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.7 (d, 2H) ; 8.1 (d, 2H); 7.8 (m, 2H) ; 7.6-7.2 (m, 7H); 6.6 (s, 1H); 5.7 (d, 1H) ; 5.1 (br s, 1H) ; 4.5 (d, 1H) ; 4.4 (m, 1H); 3.2 (ddd, 1H) ; 2.4-2.1 (m, 2H).
【0064】
実施例7(表1の化合物番号7)
9-[2-(4-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:1)
2-ブロモアセトフェノンを4-メトキシ-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp:197-199℃
NMR 1H (200 MHz ; CDCl3) : δ(ppm) 8.5 (d, 2H) ; 8.0 (d, 2H); 7.6-7.2 (m, 7H) ; 7.0 (d, 2H); 6.5 (s, 1H); 5.8 (d, 1H) ; 5.0 (dd, 1H) ; 4.5 (m, 1H) ; 4.1 ( d, 1H); 3.9 (s, 3H); 3.5 (ddd, 1H) ; 2.6 (m, 1H); 2.3 (m, 1H).
【0065】
実施例8(表1の化合物番号8)
9-[2-(オキソ-2-(4-ピロリジン-1-イル-フェニル)-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
2-ブロモアセトフェノンを4-N-ピロリジニル-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp:253-255℃
NMR 1H (200 MHz ; CDCl3) : δ(ppm) 8.5 (d, 2H) ; 7.9 (d, 2H); 7.6 (d, 2H) ; 7.5-7.3 (m, 7H); 6.6 (d, 2H); 6.4 (s, 1H); 5.9 (d, 1H) ; 5.0 (br s, 1H) ; 4.5 (m, 1H) ; 4.1 (d, 1H); 3.6-3.3 (m, 5H) ; 2.6 (m, 1H); 2.3-2.0 (m, 5H).
【0066】
実施例9(表1の化合物番号9)
9-(2-ビフェニル-4-イル-2-オキソ-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
2-ブロモアセトフェノンを4-フェニル-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 222-224℃
NMR 1H (200 MHz ; CDCl3) : δ(ppm) 8.5 (d, 2H) ; 8.2 (d, 2H); 7.8-7.6 (m, 4H) ; 7.5-7.3 (m,8H); 7.2 (d, 2H); 6.5 (s, 1H); 5.9 (d, 1H) ; 5.0 (br s, 1H) ; 4.5 (m, 1H) ; 4.2 (d, 1H); 3.6 (ddd, 1H) ; 2.7 (m, 1H); 2.3 (m, 1H).
【0067】
実施例10(表1の化合物番号10)
9-(2-オキソ-2-p-トリル-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
2-ブロモアセトフェノンを4-メチル-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 209-211℃
NMR 1H (200 MHz ; CDCl3) : δ(ppm) 8.5 (d, 2H); 7.9 (d, 2H); 7.6-7.2 (m, 9H); 6.5 (s, 1H); 5.8 (d, 1H) ; 4.9 (br s, 1H) ; 4.5 (m, 1H) ; 4.1 (d, 1H); 3.6 (ddd, 1H) ; 2.6 (m, 1H);2.5 (s, 3H);2.2(m, 1H).
【0068】
実施例11(表1の化合物番号11)
9-(2-ナフタレン-2-イル-2-オキソ-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン
2-ブロモアセトフェノンを2-ブロモアセチルナフタレンに置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 226-228℃
NMR 1H (200 MHz ; CDCl3) : δ(ppm) 8.6 (s, 1H) ; 8.4 (d, 2H); 8.1-7.9 (m, 4H) ; 7.7-7.5 (m, 2H); 7.4-7.2 (m, 7H); 6.45 (s, 1H); 6.0 (d, 1H) ; 5.0 (br s, 1H) ; 4.6 (m, 1H) ; 4.3 (d, 1H); 3.6 (ddd, 1H) ; 2.7 (m, 1H); 2.3 (m, 1H).
【0069】
実施例12(表1の化合物番号12)
9-[2-(3-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
2-ブロモアセトフェノンを3-メトキシ-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp:216-218℃
NMR 1H (200 MHz ; CDCl3) : δ(ppm) 8.5 (d, 2H) ; 7.7-7.2 (m, 11H); 6.45 (s, 1H); 5.85 (d, 1H) ; 4.9 (br s, 1H) ; 4.65 (m, 1H) ; 4.15 (d, 1H); 3.85 (s, 3H) ; 2.55 (ddd, 1H); 2.65 (m, 1H);2.3(m, 1H).
【0070】
実施例13(表1の化合物番号13)
9-[2-(2-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
2-ブロモアセトフェノンを2-メトキシ-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp:142-144℃
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.7 (d, 2H) ; 8.0 (d, 2H); 7.6 (m, 2H); 7.4 (m, 5H) ; 7.2 (d, 1H) ; 7.1 (t, 1H) ; 6.6 (s, 1H); 5.5 (d, 1H) ; 5.0 (br s, 1H); 4.3 (d, 2H); 3.8(s, 3H) ; 3.5(m, 1H) ; 3.3(ddd, 1H) ; 2.4-2.1(m, 2H).
【0071】
実施例14(表1の化合物番号14)
9-[(2S)-2-オキソ-2-フェニル-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:2)
14.1 6-(4-ピリジニル)-1,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジンアミン塩酸塩(1:2)
イソプロパノールの6N塩酸溶液(30ml)中の2-アミノ-4-(4-ピリジニル)-ピリミジン(Journal of Medicinal Chemistry (1978), 21(7), 623-8)(5g、29.2 mmol)の溶液に、水(5ml)およびパラジウム炭素触媒(10% wt/wt)(0.2g)を加えた。懸濁液を40psiの圧力下、50℃の温度で8時間水素化した。
触媒をろ別し、溶媒を減圧下に蒸発させた。イソプロパノールを加え、得られた溶液を再びろ過し、溶媒を減圧下に蒸発除去し、化合物(2.0g、27%)を白色の粉末として得、それをそのまま使用した。
【0072】
14.2 2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン
エタノール(30ml)に6-(4-ピリジニル)-1,4,5,6-テトラヒドロ-2-ピリミジンアミン二塩酸塩(1.0g、4.01 mmol)を含む懸濁液を、炭酸カリウム(1.94g、14.05 mmol)で処理し、5分間撹拌した。3-(ピリジン-4-イル)-3-オキソプロピオン酸エチル(1.0g、4.01 mmol)を加え、得られた混合物を18時間還流温度で加熱した。
冷却した溶液を蒸発させて溶媒を除去し、残渣を水に溶解し、ジクロロメタンで抽出した。有機抽出液を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、乾燥し、溶媒を減圧下に蒸発させた。このようにして得られた粗生成物を、95/5/0.5〜80/20/2の割合でのジクロロメタン/メタノール/濃アンモニア水溶液の勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。純粋な生成物(0.26g、21%)を得た。
Mp : 268-270℃.
【0073】
14.3 9-[(2S)-2-オキソ-2-フェニル-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:2)
ジメチルホルムアミド(6ml)中の2,8-ジ-4-ピリジニル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン(0.30g、0.98 mmol)の懸濁液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%)(51mg、1.28 mmol)で処理し、得られた懸濁液を35℃で30分間撹拌した。次いで、混合物を0℃に冷却し、2-ブロモアセトフェノン(0.235g、1.18 mmol)で処理し、室温で4時間撹拌した。
水を加え、混合物をジクロロメタンで抽出した。有機抽出液を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。このようにして得られた粗生成物を99/1〜90/10の割合でのジクロロメタン/メタノールの勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。次いで、得られた純粋な生成物をエタノールに溶解し、イソプロパノールの塩酸溶液(1当量)で処理し、塩酸塩を得た。得られた塩をイソプロパノール/ジイソプロピルエーテル混液から再結晶し、純粋な生成物(0.20g、48%)を得た。
Mp : 246-248℃.
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.9 (d, 2H) ; 8.7 (d, 2H); 8.0 (m, 6H); 7.8-7.5 (m, 3H) ; 6.7 (s, 1H) ; 5.75 (d, 1H) ; 5.3 (br s, 1H); 4.7 (d, 1H); 4.5(m, 1H) ; 3.1(ddd, 1H) ; 2.5(m, 2H) .
【0074】
実施例15(表1の化合物番号15)
9-[2-(3-ブロモ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:2)
2-ブロモアセトフェノンを3-ブロモ-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例2.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 215-217℃
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.9 (d, 2H) ; 8.7 (d, 2H); 8.3-7.8 (m, 7H); 7.5 (t, 1H) ; 6.7 (s, 1H) ; 5.75 (d, 1H) ; 5.3 (br s, 1H); 4.7 (d, 1H); 4.5(m,1H) ; 3.1(ddd,1H) ; 2.5(m,2H) .
【0075】
実施例16(表1の化合物番号16)
9-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:2)
2-ブロモアセトフェノンを(1-S)-2-クロロ-1-フェニルエタノールに置き換えて、実施例2.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 204-206℃
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 9.0 (m, 2H) ; 8.8 (m, 2H); 8.45 (m, 2H); 7.9 (d, 1H) ; 7.8-7.6(m,1H) ; 7.5-7.2(m,5H) ; 6.8 (s, 1H) ; 6.2-5.7 (br d , 1H) ; 5.3- 5.1(m,1H) ; 4.6-4.1(m,2H) ; 3.3(m,2H) ; 2.9(m,1H) ; 2.5-2.2(m,2H) .
【0076】
実施例17(表1の化合物番号17)
9-[2-(3-ブロモ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
2-ブロモアセトフェノンを2-クロロ-1-(3-ブロモ-フェニル)-エタノールに置き換えて、実施例2.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 190-192℃
NMR 1H (200 MHz ; CDCl3) : δ(ppm) 8.8 (d, 2H) ; 8.7 (d, 2H); 7.8 (m, 2H); 7.7-7.4 (m, 2H) ; 7.3(m,2H) ; 7.1(d,2H) ; 6.5 (s, 1H) ; 5.2 (m , 2H) ; 4.8-4.4 (m,3H) ; 3.2 (m,2H) ; 2.3(m,2H) .
【0077】
実施例18(表1の化合物番号18)
9-[2-(3-フルオロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:2)
2-ブロモアセトフェノンを3-フルオロ-(2-ブロモアセトフェノン)に置き換えて、実施例2.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 132-134℃
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.9 (d, 2H) ; 8.7 (d, 2H); 8.1 (d, 2H); 8.0 (d, 2H) ; 7.9-7.7(m,2H) ; 7.7-7.5(m,2H) ; 6.8 (s, 1H) ; 5.7 (d , 2H) ; 5.3 (br s,1H) ; 4.7(d,1H) ; 4.4(m,1H) ; 3.1(ddd,1H) ; 2.4(m,1H) .
【0078】
実施例19(表1の化合物番号19)
9-[2-ヒドロキシ-2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
2-ブロモアセトフェノンを2-クロロ-1-(4-メトキシ-フェニル)エタノールに置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 150-152℃
NMR 1H (200 MHz ; CDCl3) : δ(ppm) 8.8 (d, 2H) ; 7.9 (d, 2H); 7.6-7.2 (m, 6H); 7.1 (m, 2H) ; 6.9 (m,2H) ; 5.3-5.0 (m, 2H) ; 4.8-4.4 (m , 3H) ; 3.8 (m,3H) ; 3.4-3.0 (m,2H) ; 2.4-2.0(m,2H) .
【0079】
実施例20(表1の化合物番号20)
9-(2-ヒドロキシ-2-p-トリル-エチル)-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
2-ブロモアセトフェノンを2-クロロ-1-(4-メチルフェニル)-エタノールに置き換えて、実施例1.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 198-200℃
NMR 1H (200 MHz ; CDCl3) : δ(ppm) 8.8 (d, 2H) ; 7.8 (d, 2H); 7.4-7.0 (m, 8H); 6.5 (s, 1H) ; 5.2 (m,1H) ; 4.8-4.4 (m, 5H) ; 3.4-3.0 (m , 2H) ; 2.5-2.0 (m,5H)
【0080】
実施例21(表1の化合物番号21)
(-)-9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:2)
21.1 (+)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン
2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン(化合物番号14.2)(1.2 g、3.93 mmol)を、50/50の割合のn-ヘプタン/エタノールで溶出するキラルプレパラティブHPLC(CHIRALPAK AS)により分離し、純粋な生成物(0.572 g)を遊離塩基の形態で得た。tR : 7分.
Mp: 235-238℃. [α]D20 = +11.3°(c=0.44, DMSO).
【0081】
21.2 (-)-9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:2)
実施例14.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 225-227℃. [α]D20 = -63.1°(c=0.356, DMSO).
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.9 (d, 2H) ; 8.7 (d, 2H); 8.0 (m, 6H); 7.8-7.5 (m, 3H) ; 6.7 (s, 1H) ; 5.75 (d, 1H) ; 5.3 (br s, 1H); 4.7 (d, 1H); 4.5(m,1H) ; 3.1(ddd,1H) ; 2.5(m,2H) .
【0082】
実施例22(表1の化合物番号22)
(+)-9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:2)
22.1 (-)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン
2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン(化合物番号14.2)(1.2 g、3.93 mmol)を、50/50の割合のn-ヘプタン/エタノールで溶出するキラルプレパラティブHPLC(CHIRALPAK AS)により分離し、純粋な生成物(0.572 g)を遊離塩基の形態で得た。tR : 12 分.
Mp: 235-238℃. [α]D20 = -11.5°(c=0.394, DMSO).
【0083】
22.2 (+)-9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン塩酸塩(1:2)
実施例14.3に記載された方法と同様にして、この物質を得た。
Mp : 225-227℃. [α]D20 = +65.4°(c=0.521, DMSO).
NMR 1H (200 MHz ; DMSO-d6) : δ(ppm) 8.9 (d, 2H) ; 8.7 (d, 2H); 8.0 (m, 6H); 7.8-7.5 (m, 3H) ; 6.7 (s, 1H) ; 5.75 (d, 1H) ; 5.3 (br s, 1H); 4.7 (d, 1H); 4.5(m,1H) ; 3.1(ddd,1H) ; 2.5(m,2H) .
【0084】
本発明を説明する、前記の式(I)の化合物の化学構造および物理学的データの一覧表を表1に示す。化合物は実施例の方法に従って製造された。
表1において、R1は無置換のピリミジン-4-イル基または無置換のピリジン-4-イル基であり、pは2を表し、qは0を表し、Phはフェニル基を表し、Meはメチル基を表し、 (+)、(-)はそれぞれ右旋性および左旋性の異性体を示し、「Y」またはR4の欄における(S)、(R)または(Rac.)は炭素原子の立体化学を示し、(rac.)はラセミ混合物を意味し、(R)は絶対配置Rを意味し、(S)は絶対配置Sを意味する。
【0085】
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【0086】
試験例:GSK3βに対する本発明の医薬の阻害活性
二つの異なるプロトコルを用いることができる。
一番目のプロトコル:前もってリン酸化されたGS1ペプチド(7.5 μM)およびATP(33P-ATPを300,000 cpm含有)(10 μM)を、Tris-HCl(25 mM)、pH 7.5、DTT(0.6 mM)、MgCl2(6 mM)、EGTA(0.6 mM)、BSA (0.05 mg/ml) バッファー中、GSK3βの存在下、室温で1時間インキュベートした(全反応体積:100マイクロリッター)。
【0087】
二番目のプロトコル:前もってリン酸化されたGS1ペプチド(4.1 μM)およびATP(33P-ATPを260,000 cpm含有)(42 μM)を、Mes-NaOH(80 mM)、pH 6.5、Mgアセテート(1 mM)、EGTA(0.5 mM)、2-メルカプトエタノール(5 mM)、ツイーン20(0.02%)、グリセロール (10%)バッファー中、GSK3βの存在下、室温で2時間インキュベートした。
【0088】
阻害剤はDMSOに溶解した(反応媒体中の最終溶媒濃度、1%)。
ポリリン酸(85% P2O5)(25g)、85% H3PO4(126 ml)、H2Oで500 mlにした溶液(100 μl)で反応を停止し、次いで、使用前に1:100に希釈した。次いで、反応混合物の一定量をWhatman P81カチオン交換フィルターに移し、上記の溶液でリンスした。取り込まれた33P放射能活性を液体シンチレーションスペクトロメータにより測定した。
リン酸化されたGS-1ペプチドは次の配列:
NH2-YRRAAVPPSPSLSRHSSPHQS(P)EDEE-COOH
を有していた。
本発明の化合物のGSK3β阻害活性をIC50で表す。例証として、表1の化合物のIC50の範囲は、1ナノモル〜1マイクロモルの間の濃度である。
例えば、表1の化合物番号15は0.007μMのIC50を示す。
【0089】
製剤例
(1)錠剤
次の成分を通常の方法で混合し、慣用の装置を使って圧縮した。
実施例1の化合物 30 mg
結晶セルロース 60 mg
トウモロコシデンプン 100 mg
乳糖 200 mg
ステアリン酸マグネシウム 4 mg
【0090】
(2)軟カプセル
次の成分を通常の方法により混合し、軟カプセルに充填した。
実施例1の化合物 30 mg
オリーブオイル 300 mg
レシチン 20 mg
【0091】
(1)非経口製剤
次の成分を通常の方法により混合し、1 mlアンプル中に含まれる注射剤を製造した。
実施例1の化合物 3 mg
塩化ナトリウム 4 mg
注射用蒸留水 1 ml
【産業上の利用可能性】
【0092】
産業的利用可能性
本発明の化合物は、GSK3β阻害活性を有し、GSK3βの異常活性に起因する疾患、より具体的には神経変性疾患の予防および/または治療用医薬の活性成分として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、
Xは、2つの水素原子、1つの硫黄原子、1つの酸素原子、または1つのC1-2アルキル基と1つの水素原子を表し、
Yは、結合手、カルボニル基、C1-6アルキル基、ヒドロキシ基、C1-4アルコキシ基、C1-2パーハロゲン化アルキル基またはアミノ基から選択される1または2の基で任意に置換されていてもよいメチレン基を表し、
R1は、2、3もしくは4-ピリジン環または2、4もしくは5-ピリミジン環を表し、該環はC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基またはハロゲン原子で任意に置換されていてもよく、
R2はフェニル基またはナフタレン環を表し、該フェニル基またはナフタレン環はC1-6アルキル基、メチレンジオキシ基、ハロゲン原子、C1-2パーハロゲン化アルキル基、C1-3ハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基、C1-4アルコキシ基、ニトロ、シアノ、アミノ、C1-5モノアルキルアミノ基、C2-10ジアルキルアミノ基、フェニル基、ピロリジン環、ピペリジン環またはアゼピン環から選択される1〜4の置換基で任意に置換されていてもよく、
R3は水素原子またはC1-6アルキル基を表し、
R4はフェニル基、ナフタレン環またはピリジニル基を表し、該基および環はC1-6アルキル基、メチレンジオキシ基、ハロゲン原子、C1-2パーハロゲン化アルキル基、C1-3ハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基、C1-4アルコキシ基、ニトロ、シアノ、アミノ、C1-5モノアルキルアミノ基またはC2-10ジアルキルアミノ基から選択される1〜4の置換基で任意に置換されていてもよく、
R5は水素原子、C1-6アルキル基またはハロゲン原子を表し、
nは0〜3を表し、そしてp+q=0〜3である)
で表されるピリミドン誘導体もしくはその塩、またはそれらの溶媒和物もしくは水和物。
【請求項2】
R4がフェニル基またはピリジニル基を表す、請求項1に記載のピリミドン誘導体もしくはその塩、またはそれらの溶媒和物もしくは水和物。
【請求項3】
R1が無置換の4-ピリジニル環または4-ピリミジニル環を表し、
R2がフェニル基またはナフタレン環を表し、該フェニル基およびナフタレン環はC1-3アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-2アルコキシ基、フェニル基、ピロリジン環、ピペリジン環またはアゼピン環から選択される1〜4の置換基で任意に置換されていてもよく、
R3が水素原子を表し、
R4がフェニル基またはピリジニル基を表し、
R5が水素原子を表し、
Xが2つの水素原子を表し、
Yがカルボニル基、またはヒドロキシ基で任意に置換されていてもよいメチレン基を表し、そして
n、pおよびqが、それぞれ0、2および0を表す、
請求項1または2に記載のピリミドン誘導体もしくはその塩、またはそれらの溶媒和物もしくは水和物。
【請求項4】
1'-[(2S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル]- 8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(3-ブロモ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(4-クロロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(4-フルオロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(3-フルオロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(4-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(オキソ-2-(4-ピロリジン-1-イル-フェニル)-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-(2-ビフェニル-4-イル-2-オキソ-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-(2-オキソ-2-p-トリル-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-(2-ナフタレン-2-イル-2-オキソ-エチル)-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(3-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(2-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-8-フェニル-2-(4-ピリジニル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[(2S)-2-オキソ-2-フェニル-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(3-ブロモ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(3-ブロモ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(3-フルオロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-ヒドロキシ-2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-(2-ヒドロキシ-2-p-トリル-エチル)-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
(-)-9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン、
(+)-9-(2-オキソ-2-フェニル-エチル)-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-4H-ピリミド[1.2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-ヒドロキシ-2-(3-ブロモ-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-ヒドロキシ-2-(4-クロロ-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-(3-フルオロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチル]-2,8-ジピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-ヒドロキシ-2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、
9-[2-ヒドロキシ-2-(4-フェニル-フェニル)-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン、および
9-[2-ヒドロキシ-2-ナフタレン-2-イル-エチル]-8-フェニル-2-ピリジン-4-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-ピリミド[1,2-a]ピリミジン-4-オン
からなる群から選択されるピリミドン誘導体もしくはその塩、またはそれらの溶媒和物もしくは水和物。
【請求項5】
式(III)
【化2】

(式中、R1、R3、R4、R5、pおよびqは請求項1の式(I)の化合物について定義されたとおりである)
の化合物。
【請求項6】
請求項1に記載の式(I)で表されるピリミドン誘導体もしくはその塩、またはそれらの溶媒和物もしくは水和物からなる群より選択される物質を活性成分として含む医薬。
【請求項7】
請求項1に記載の式(I)で表されるピリミドン誘導体もしくはその塩、またはそれらの溶媒和物もしくは水和物からなる群より選択されるGSK3β阻害剤。
【請求項8】
GSK3βの異常活性に起因する疾患の予防および/または治療用医薬を製造するための、請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物の使用。
【請求項9】
神経変性疾患の予防および/または治療用医薬を製造するための、請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物の使用。
【請求項10】
神経変性疾患がアルツハイマー病、パーキンソン病、タウ病、血管性痴呆、急性脳卒中、外傷性の障害、脳血管障害、脳損傷、脊髄損傷、末梢神経障害、網膜症または緑内障からなる群から選択される、請求項9に記載の化合物の使用。
【請求項11】
非インスリン依存性糖尿病、肥満症、躁うつ病、統合失調症、脱毛症または癌の予防および/または治療用医薬を製造するための、請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物の使用。
【請求項12】
癌が乳癌、非小細胞肺癌、甲状腺癌、TもしくはB-細胞白血病またはウイルス誘発性腫瘍である、請求項11に記載の使用。

【公表番号】特表2006−520767(P2006−520767A)
【公表日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505152(P2006−505152)
【出願日】平成16年3月19日(2004.3.19)
【国際出願番号】PCT/EP2004/004014
【国際公開番号】WO2004/082577
【国際公開日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(399050909)サノフィ−アベンティス (225)
【出願人】(000006725)三菱ウェルファーマ株式会社 (92)
【Fターム(参考)】