説明

LED光源装置及び積層型LED光源装置

【課題】照度ムラを抑えつつ、ユニット単体での高出力化を可能にする。
【解決手段】前方に光を反射する反射鏡55を設けた基体50に、当該前方に光を照射する複数のLED光源63を前記反射鏡55の周囲に設けたLEDユニット40Dと、当該LEDユニット40Dの前方に配置され、前記LED光源63のそれぞれの光を前記反射鏡55に反射する反射面54と、前記反射鏡55から前方に向けて反射される反射光を前方のLED光源装置3の基体50に設けた開口51に通す光学系としての平凸レンズ57と、を備えたLED光源装置3を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(Light Emitting Diode)素子を備えたLED光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LED素子とダイクロイックミラーとを対向配置して成る複数の反射型LEDユニットを、同一光軸に沿って光を放射するように積層配置し、各反射型LEDユニットの光の波長を異ならせ、各反射型LEDユニットの光を同一光軸上で混合することで白色光を出力する積層型LED光源装置が知られている。(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献2】特開平10−242524号公報
【特許文献1】特開2006−318995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の反射型LEDユニットにおいては、光軸上にLED素子が対向配置されているため、LED素子の影による照度ムラが生じ易い。したがって、例えば反射型LEDユニットの出力を高めるために複数のLED素子を配置すると、これらLED素子の影の影響が大きくなり照度ムラが顕著になることから、反射型LEDユニット単体の高出力化は困難であった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、照度ムラを抑えつつ、ユニット単体での高出力化が可能なLED光源装置及び積層型LED光源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、前方に光を反射する反射鏡を設けた基体に、当該前方に光を照射する複数のLED光源を前記反射鏡の周囲に設けたLEDユニットと、当該LEDユニットの前方に配置され、前記LED光源のそれぞれの光を前記反射鏡に反射する反射面と、前記反射鏡から前方に向けて反射される反射光を前方の所定の開口に通す光学系と、を備えたことを特徴とするLED光源装置を提供する。
【0007】
また本発明は、上記LED光源装置において、前記基体に、後方から入射する光を通す開口を設け、当該開口には、前記反射面の反射光を反射するとともに後方から入射する光を透過する特性を有した前記反射鏡を設け、前記LED光源の光に後方から入射する光を混合して前方の所定の開口に出力することを特徴とする。
【0008】
また本発明は、上記LED光源装置において、前記基体の開口に、後方から入射する光を前記前方の所定の開口に通す平凸レンズを、平らな面を前方に向けて設けて前記光学系を構成し、当該平らな面にダイクロイックミラーを設けて前記反射鏡を構成したことを特徴とする。
【0009】
また上記目的を達成するために、本発明は、上記した複数のLED光源装置複数を、それぞれ後段のLED光源装置の光が前段のLED光源装置の開口に後方から入射するように積層配置したことを特徴とする積層型LED光源装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、LEDユニットの基体に設けた反射鏡の周囲に、複数のLED光源を配置し、それぞれのLED光源の光を、LEDユニットの前方に配置した反射面で上記反射鏡に折り返すように反射し、当該反射鏡から前方の開口に光を出力し、当該開口から光を出射可能に構成した。
この構成により、LED光源が出力光の光軸上に位置することがないため当該LED光源の影が生じることがなく、LED光源を大型化して高出力化し、或いは、多数のLED光源を反射鏡の周囲に配置して高出力化しても照度ムラを生じることがない。これにより、照度ムラを生じさせることなくLEDユニット単体での高出力化を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係る積層型LED光源装置の斜視図である。
【図2】積層型LED光源装置を背面側からみた斜視図である。
【図3】積層型LED光源装置の側面視構成の説明図である。
【図4】LEDユニットの構成を示す斜視図であり、(A)はLEDユニットの正面構成を示す斜視図、(B)はLEDユニットの背面構成を示す斜視図である。
【図5】LED光源装置の構成を模式的に示す図である。
【図6】積層型LED光源装置の光出力の説明図である。
【図7】第1実施形態の変形例に係るLED光源装置の構成を模式的に示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る積層型LED光源装置の主要部の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態では、内視鏡装置の光源に本発明を適用した場合を示す。
図1は本実施形態に係る積層型LED光源装置1の斜視図であり、図2は積層型LED光源装置1を背面側からみた斜視図である。図3は積層型LED光源装置1の側面視構成の説明図である。
これらの図に示すように、積層型LED光源装置1は、前後に延びた直方体形状の筐体2を有する。この筐体2は、矩形板状のベース板4の前後に正面板6及び背面板8をそれぞれ設け、側面をケース体10で覆って構成されている。正面板6には、図1に示すように、光ファイバー12のアタッチメント14が接続されるファイバー受け口16、及び電源スイッチ18が設けられている。背面板8には、図2に示すように、排気用のファンモータ20、空気取入口22、電源端子台24及び制御信号入力部26が設けられており、また、ファンモータ20の筐体2内部側には装置放熱板13が配設されている。
【0013】
ベース板4は、矩形の板材の左右両縁を下側に折り曲げて成る断面コ字状の部材であり、このベース板4により筐体2の内部が上下に仕切られている。ベース板4の上面32には、複数(図示例では4つ)のLED光源装置3が積層配置され、それぞれがネジ等で着脱自在に取り付けられている。またベース板4の底面30には、図2に示すように、LEDドライブ基板67や装置制御基板69が配設されている。LEDドライブ基板67は、LED光源装置3が備える各LED素子60(図4)の駆動回路を実装した基板であり、装置制御基板69は、ファンモータ20の駆動や制御信号入力部26からの入力信号処理といった各種制御処理のための回路を実装した基板である。
【0014】
背面板8の空気取入口22は、ベース板4の上面32よりも下方に形成されており、空気取入口22からベース板4の下側に外気が取り込まれる。またベース板4の正面側には、上下の空間を連通する連通孔9が形成されており、これにより、筐体2の内部には、空気取入口22からベース板4の下側を通って連通孔9に至り、ベース板4の上側を通ってファンモータ20から外部に至る冷却風路が形成される。
この冷却風路によって、ベース板4の下側に配置した各LEDドライブ基板67及び装置制御基板69と、ベース板4の上側に配置した各LED光源装置3が効率良く冷却される。
また、直線状に延びる複数本のヒートパイプ11が、積層配置された各LED光源装置3の後述する基体50を貫通して設けられており、各LED光源装置3が均等に冷却される。また、直線状のヒートパイプ11が各LED光源装置3を貫通することで、それぞれの位置決めが容易となる。
【0015】
LED光源装置3は、それぞれ前方に向けて光を出力する光源装置であり、それぞれの光軸Kを重ねて積層配置されており、ファイバー受け口16には各LED光源装置3の光を合せた光が入射する。LED光源装置3は、それぞれLEDユニット40と、このLEDユニット40の前方に対向配置された反射面54とを備え、本実施形態では、反射面54が前方のLEDユニット40の背面に一体に設けられており、部品点数の削減及びコンパクト化が図られている。
【0016】
図4はLEDユニット40の構成を示す斜視図であり、図4(A)はLEDユニット40の正面構成を示す斜視図、図4(B)はLEDユニット40の背面構成を示す斜視図である。また図5はLED光源装置3の構成を模式的に示す図である。図6は、積層型LED光源装置1の光出力の説明図である。
LEDユニット40は、金属製の略正方形の板状の基体50を有し、この基体50の略中央には、前後に貫通して後方(背面側)から入射する光を前方(正面側)に通す開口51が設けられている。また基体50の正面50Aには前方のLEDユニット40に向けて光を放射する発光部52が設けられており、基体50の背面52Bには後方のLEDユニット40の発光部52に対面し(すなわち、発光部52の前方に位置し)、当該発光部52の光を当該後方のLEDユニット40の開口51に向けて反射する背面視円環状の凹面の反射面54が設けられている。
【0017】
発光部52は、LED素子60と、このLED素子60の光を前方に向けて反射する凹面の反射面62との対から成る複数のLED光源63を有し、各対から成るLED光源63が開口51の周りに略等間隔に配置されている。より具体的には、発光部52は、開口51を通過する光を通すように円環状に形成された反射体64を有し、この反射体64の周面に略等間隔に反射面62を形成し、各反射面62の対向位置にLED素子60をLED支持板66で支持して構成されている。各LED支持板66は基体50にネジ等で取り付けられており、発光部52が一体のユニットとして構成されている。
【0018】
各LED光源63は、前方のLEDユニット40の反射面54に向けて光を放射し、この反射面54で反射される。図5に示すように、LED光源63は、平行光を前方に放射するように反射面62の凹面形状が規定されている。反射面54は、LED光源63の平行光を開口51に向けて当該開口51で集光するように反射する。
なお、積層配置したLED光源装置3のうち、最後尾のLED光源装置3が備えるLEDユニット40Dについては、後方からの光の入射がないため、基体50の背面50Bには反射面54が設けられておらず、また、開口51も閉塞されている(図6)。
【0019】
開口51には、平凸レンズ57が当該平らな面を正面側に向けて嵌め込まれており、この平凸レンズ57の平らな面には、その面上に誘電体の多層膜などの薄膜を蒸着して形成したダイクロイックミラー56が設けられている。平凸レンズ57は、図6に示すように、ダイクロイックミラー56に集光し反射されて入射してくる光を平行化し、光束径Dを変えずに前方のLED光源装置3の開口51(先頭のLED光源装置3においては、ライトガイド用口金70)を通過させる光学系を構成する透過型光学素子である。
このとき、平凸レンズ57に既に平行光化されている光が入射した場合、その光は平凸レンズ57の焦点距離Xの点で一旦集光した後、再度拡がることから、各LED光源装置3を平凸レンズ57の間が焦点距離Xの2倍の位置になるように配置することで、各LED光源装置3の出力光が前方の各LED光源装置3の開口51のそれぞれを通過するときには、通過時の光束径Dを常に一定に維持することができる。これにより、後段のLED光源装置3の出力光を前段のLED光源装置3の開口51に遮蔽されることなく出力することができ、効率の良い積層型LED光源装置1が得られる。
なお、LED光源装置3のうち、最後尾のLED光源装置3が備えるLEDユニット40Dについては、後方の光を透過する必要がないため、図6に示すように、他のユニット40の開口51に相当する位置、すなわちLED光源63の並びの中央に、前方に向けて光りを反射する反射鏡55がダイクロイックミラー56に代えて設けられている。
【0020】
LED光源装置3のうち、先頭のLED光源装置3の反射面54は、先頭ユニット42の背面に設けられている。当該先頭ユニット42は、図1〜図3に示すように、発光部52を有しない以外は、LEDユニット40と略同一の構成を有する。すなわち、先頭ユニット42は、図3に示すように、略中央に開口51が形成された基体50を有し、基体50の背面50Bに上記反射面54が設けられるとともに、開口51には平凸レンズ57が設けられている。この平凸レンズ57には、前方からの光が入射することがないためダイクロイックミラー56は設けられていない。
そして、各LED光源装置3が前方のLED光源装置3の開口51(最前のLED光源装置3にあっては前方のライトガイド用口金70)に光を入射することで、各LED光源装置3の光を混合した光がライトガイド用口金70に出力され、ファイバー受け口16に入射されることとなる。
【0021】
ファイバー受け口16は、図6に示すように、先頭ユニット42の開口51に向かって当該開口51と同軸に延び、当該開口51と少なくとも同径以上の径の筒状の上記ライトガイド用口金70を備え、このライトガイド用口金70には、球状の集光レンズ72が内設されている。この集光レンズ72は、最前のLED光源装置3の開口51が出力した光を、ファイバー受け口16から挿入された光ファイバー12の端面に集めるものであり、これにより、光ファイバー12へのカップリング効率が高められている。
【0022】
各LED光源装置3においては、LEDユニット40及び先頭ユニット42のそれぞれが、開口51から出射する光の光軸Kを同軸にして積層配置されている。それぞれのLEDユニット40ごとに、LED素子60の発光波長が異なっており、同図に示すように、最後尾のLEDユニット40Dから最前のLEDユニット40Aの順に、青色光(B)、緑色光(G)、赤色光(R)、及び遠赤外光(IR)を発光するように構成されている。この発光色の順番は、前後のLEDユニット40のダイクロイックミラー56の反射特性及び透過特性によって規定され、波長順に積層されている。
この積層型LED光源装置1においては、これら青色光、緑色光、赤色光、及び遠赤外光の4色の光が光軸Kに沿って混合されるため、白色光の出力が得られる。また、LEDドライブ基板67によりLEDユニット40ごとに調光する構成とすることでフルカラーの光源が実現できる。
【0023】
以上説明したように、本実施形態によれば、LEDユニット40の基体50に設けた反射鏡55或いはダイクロイックミラー56の周囲に複数のLED光源63を配置し、これらのLED光源63の光を、各LEDユニット40の前方に配置した反射面54で折り返すように反射鏡55或いはダイクロイックミラー56に入射して、その反射光を光出力とする構成とした。
この構成により、LED光源63が光出力の光軸K上に位置することがないため、当該LED光源63が影になることがない。したがって、LED光源63を大型化して高出力化し、或いは、多数のLED光源63を開口51の周囲に配置して高出力化しても照度ムラを生じることがない。これにより、照度ムラを生じさせることなくLEDユニット40単体での高出力化が実現できる。
これに加え、本発明によれば、反射鏡55又はダイクロイックミラー56の反射光を前方の開口51に通す光学系としての平凸レンズ57を備えるため、前方の開口51に遮蔽されることなく反射鏡55又はダイクロイックミラー56の反射光をLED光源装置3から出射させることができる。
さらに、係るLED光源装置3を同軸に積層配置する構成においては、LED光源装置3のそれぞれを平凸レンズ57の焦点距離Xの約2倍の位置に合わせて配置することで、各LED光源装置3が出射する光が前段に位置する全ての各LED光源装置3の開口51を通過するときの光束径Dを略一定にすることができ、効率の良い積層型の光源装置が実現できる。
【0024】
また本実施形態によれば、上記の平凸レンズ57を備えるため、ダイクロイックミラー56に凹面鏡を用いて反射光を平行光としたりする必要がない。このため、ダイクロイックミラー56の反射面を平面とすることができることから、凹面に薄膜を蒸着して形成したダイクロイックミラーに比べ、ミラー面内での反射特性及び透過特性にムラが少ない平面型のダイクロイックミラー56を用いることができ、結果として照度ムラの発生を抑制することができる。
また本実施形態によれば、平凸レンズ57の平らな面にダイクロイックミラー56を設けることで、部品点数を削減できる。
【0025】
なお、本実施形態のLED光源装置3では、LEDユニット40の背面50Bに、反射面54を一体に設け、LEDユニット40のそれぞれの前方に反射面54が配置される構成とした。しかしながら、これに限らず、各LEDユニット40のそれぞれの前方に反射面54が配置される構成であれば、LEDユニット40と反射面54とを別体で構成してもよい。
【0026】
また本実施形態において、各LEDユニット40を同軸上に配置したが、これに限らない。すなわち、各LEDユニット40は、前方の開口51に平行光を入射するように、反射面54及び反射面62が形成されていれば、各LEDユニット40が同軸に配置されている必要はない。
【0027】
また、LED光源装置3が平凸レンズ57を備えることで、平行光を出力する構成としたが、他の光学系により平行光を出力する構成としてもよい。
例えば、図7(A)に示すように、平凸レンズ57に代えて、入射光を平行光して反射する凸面のダイクロイックミラー56Aを備えてLED光源装置103を構成しても良いし、図7(B)に示すように、平凸レンズ57に代えて、入射光を平行光して反射する凹面のダイクロイックミラー56Bを備えてLED光源装置203を構成しても良い。また、図7(C)に示すように、平凸レンズ57に代えて、平面状のダイクロイックミラー56C、及び当該ダイクロイックミラー56Cで反射及び透過した光を平行光化する凹レンズ57Aを備えてLED光源装置303を構成しても良い。
【0028】
<第2実施形態>
第1実施形態では、複数のLEDユニット40を前後に積層配置した構成の積層型LED光源装置1を例示した。これに対して、本実施形態では、ランプ光源と、LEDユニットとを前後に配置して積層した積層型LED光源装置について例示する。
図8は、本実施形態に係る積層型LED光源装置100の主要部の構成を示す斜視図である。
同図に示すように、積層型LED光源装置100は、LEDユニット140、及びLEDユニット140の前方に配置された反射鏡154を有するLED光源装置403と、当該LEDユニット140の後方から光を入射するランプ光源190と、を備えている。
ランプ光源190は、白色光を放射する白色ランプ191と、この白色放射光を平行光化してLEDユニット140に入射する凹面鏡192とを備えている。
【0029】
LEDユニット140は、前後に貫通する開口151を設けた基体150を有し、この基体150の前面(正面側)には、前方に向けて平行光を放射するLED光源たる多数の反射型LEDチップ160が開口151の周囲に格子状に設けられて発光部152が構成され、また開口51には、平面状のダイクロイックミラー156が設けられている。
【0030】
反射鏡154は、LEDユニット140の各反射型LEDチップ160の光を当該LEDユニット140のダイクロイックミラー156上で集光するように入射する。また、反射鏡154には、LEDユニット140の開口51と同軸上に後方から入射する光を通す開口194が形成されており、LEDユニット140の開口51から反射鏡154の開口194の間には、ダイクロイックミラー156の反射光及び透過光を反射鏡154の開口194に入射するための集光レンズ195、196、及び、上記集光レンズ72が設けられている。
【0031】
これにより、LEDユニット140の各反射型LEDチップ160の光が反射鏡154でダイクロイックミラー156に入射され、後方から入射する白色平行光と混合して反射鏡154の開口194に向けて反射される。
【0032】
このように本実施形態によれば、第1実施形態で説明した効果に加え、LEDユニット140に入射する光の光源にランプ光源190を使用するため、装置コストを抑えることができる。
また、LEDユニット140のLED光源として、LED素子と反射鏡とが一体となった反射型LEDチップ160を用いる構成としたため、LEDユニット140の発光部152の構成が簡単になる。
なお、本実施形態において、ランプ光源190の代わりに、白色LEDを用いてもよく、この場合には、白色LEDを基体150の背面側に一体に設けてもよい。
【0033】
上述した第1及び第2実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
【0034】
例えば、上述した各実施形態では、LED光源装置3の後方に、他のLED光源装置3やランプ光源190などの他の光源を積層配置して構成した積層型のLED光源装置について例示した。
しかしながら、これに限らず、例えば赤色、青色及び緑色といったように、互いの光混合時に白色光となる波長の光を出力する全てのLED光源63を、反射鏡55或いはダイクロイックミラー56の周囲に配置して、単体のLED光源装置3で白色光を出力する構成としてもよい。
【0035】
また上述した実施形態では、本発明を内視鏡の光源装置に適用した場合を例示したが、これに限らず、本発明に係るLED光源装置及び積層型LED光源装置は、プロジェクタ用光源、大型フルカラー表示板等に応用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1、100 積層型LED光源装置
3、103、203、303、403 LED光源装置
2 筐体
4 ベース板
40、40A〜40D、140 LEDユニット
42 先頭ユニット
50、150 基体
51、151 開口
52、152 発光部
54、154 反射面
56、156 ダイクロイックミラー
57 平凸レンズ
160 反射型LEDチップ
190 ランプ光源
K 光軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に光を反射する反射鏡を設けた基体に、当該前方に光を照射する複数のLED光源を前記反射鏡の周囲に設けたLEDユニットと、当該LEDユニットの前方に配置され、前記LED光源のそれぞれの光を前記反射鏡に反射する反射面と、前記反射鏡から前方に向けて反射される反射光を前方の所定の開口に通す光学系と、を備えたことを特徴とするLED光源装置。
【請求項2】
前記基体に、後方から入射する光を通す開口を設け、当該開口には、前記反射面の反射光を反射するとともに後方から入射する光を透過する特性を有した前記反射鏡を設け、前記LED光源の光に後方から入射する光を混合して前方の所定の開口に出力することを特徴とする請求項1に記載のLED光源装置。
【請求項3】
前記基体の開口に、後方から入射する光を前記前方の所定の開口に通す平凸レンズを、平らな面を前方に向けて設けて前記光学系を構成し、当該平らな面にダイクロイックミラーを設けて前記反射鏡を構成したことを特徴とする請求項2に記載のLED光源装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の複数のLED光源装置を、それぞれ後段のLED光源装置の光が前段のLED光源装置の開口に後方から入射するように積層配置したことを特徴とする積層型LED光源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−181713(P2011−181713A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44921(P2010−44921)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】