説明

LED照明装置

【課題】本発明は、基板上に配列される複数のレンズ付きLEDにそれぞれ屈折角度を調整することで均一な照明を実現可能としたLED照明装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】複数のLED光源31が配置されたLED基板30と、このLED基板30が取り付けられたハウジングプレート26と、ハウジングプレート26にLED基板30が収納可能に取り付けられた照明カバーレンズ部1と、この照明カバーレンズ部1の一方の面のLED光源31の位置に突設形成された光入力素子22と、照明カバーレンズ部1の他方の面に光入力素子22と一体状に突設形成された偏向レンズエレメント5〜18とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はLED(Light Emitting Diode)照明装置に関する。詳しくはLED基板上に配列されたLED光源によるLED照明装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のLED照明装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
具体的には、特許文献1に記載されたLED照明装置は、図12に示すように、複数のLED101が基板102上に配列されている。そして各LED101の上にはLED101から出射された光を配向するための凸状レンズ103がそれぞれ設けられている。
【0003】
このような構成のLED照明装置では、基板上に配列された個々のLEDに設けられる凸状レンズによってLEDから照射される光は広角に配光される。
【0004】
また、特許文献2に記載された屋外照明灯は、図13に示すように、光源である1個のLED光源110と1個の凸レンズ111を組み合わせた光学モジュールを1単位として、複数の光学モジュールを一体として構成されている。
【0005】
更に、目標となる照射性能を満たすように、各光学モジュールの取付角度とその数とが調整されて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−92700号公報
【0007】
【特許文献2】特開2009−245621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した特許文献1に記載されたLED照明装置では、各LEDからの出射光がレンズユニットの各レンズから均等に屈折作用を受けるため、レンズユニットからは中央部の照度が最も高く、周辺部に向かうにしたがい徐々に照度が低下することとなる。そのため、照射範囲を広く取ろうとした場合には照射面に対して均一な照明ができない問題がある。
【0009】
また、上述した特許文献2に記載された屋外照明灯では、均一な照度を得るために所定の曲率で曲線状に凸レンズが配置された構成を採用しているために、LED光源も凸レンズに応じて曲線上に配置されることとなる。そのため、凸レンズ及びLED光源が直線上に配置することができないために照明灯の薄型化が実現できない問題がある。
【0010】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、基板上に配列される複数のLED光源から発光される光を集束し、かつ出射光をそれぞれに定められた方向へ偏向させることで均一な照明を実現可能としたLED照明装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明に係るLED照明装置は、複数のLED光源が配置されたLED基板と、前記LED基板が取り付けられたハウジングプレートと、前記ハウジングプレートにLED基板が収納可能に取り付けられた照明カバーレンズ部と、前記照明カバーレンズ部の一方の面に前記LED光源の位置に突設形成された光入力素子と、前記照明カバーレンズ部の他方の面の前記光入力素子と一体状に突設形成された偏向レンズエレメントとを備える。
【0012】
ここで、照明カバーレンズ部の一方の面にLED光源の位置に突設形成された光入力素子と、照明カバーレンズ部の他方の面に光入力素子と一体状に突設形成された偏向レンズエレメントによって、LED光源から出射された光は光入力素子内で集束されてそれぞれの偏向レンズエレメントから定められた方向への出光が実現し、そのことによって均一な照明が可能となる。
【0013】
また、光入力素子に、LED光源が収納可能な窪み部が形成された構成を採用する場合には、LED光源から出射された光を漏らすことなく光入力素子内に集束することができる。
【0014】
また、光入力素子は、偏向レンズエレメント方向への偏向可能な曲率を有する球体形状とされた構成を採用した場合には、光入力素子内にて集束された光を確実に偏向レンズエレメントより出光することができる。
【0015】
また、偏向レンズエレメントは、その出光面がそれぞれ傾斜状、フレネルレンズ、あるいはプリズム状に形成された構成を採用する場合には、それぞれの偏向レンズエレメントから定められた角度に出射される光によって照射面を均一に照射することができる。
【0016】
また、照明カバーレンズ部の内側に複数の支持棒部が突設されると共に、前記LED基板には前記支持棒部先端が挿入可能な位置決め孔が設けられた構成を採用する場合には、LED基板に配置されるLED光源に対して確実に光入力素子を位置させることができる。
【0017】
また、LED基板に、LED光源の他に少なくとも1個の予備LED光源が設けられた構成を採用した場合には、LED光源の一つが故障したときに予備LED光源が作動することで照度を維持することができる。
【0018】
また、照明カバーレンズ部とハウジングプレートとの間に弾性体よりなる密閉材が介在された構成を採用した場合には、照明カバーレンズ部内に水が侵入するのを防止することができる。
【0019】
また、LED基板、ハウジングプレート及び照明カバーレンズ部が、略三角形状、あるいは略台形形状とされた構成を採用した場合には、これらのLED基板を組み合わせられることで様々な形状のLEDモジュールを実現することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のLED照明装置によれば、基板上に配列される複数のLED光源から発光される光を集束し、かつ出射光をそれぞれに定められた方向へ偏向させることで均一な照明を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を適用した照明カバーレンズ部の一例を説明するための立体模式図である。
【図2】本発明を適用したLED照明装置の照明カバーレンズ部の組立ての一例を説明するための模式図である。
【図3】本発明を適用したLED照明装置の照明カバーレンズ部の裏面側の一例を説明するための立体模式図である。
【図4】本発明を適用したLED照明装置の照明カバーレンズ部の裏面側に取り付けるためのハウジングプレートの一例を説明するための立体模式図である。
【図5】本発明を適用したLED照明装置のLED基板の一例を説明するための模式図である。
【図6】本発明を適用したLED照明装置の内部構造を説明するための断面模式図である。
【図7】本発明を適用したLED照明装置の光入力素子内に入光する光の屈折作用を説明するための模式図である。
【図8】本発明を適用したLED照明装置が取り付けられる照明器具の一例を説明するための側面模式図である。
【図9】本発明を適用したLED照明装置のLED基板の他の例を説明するための模式図である。
【図10】本発明を適用したLED照明装置のLED基板を複数組み合わせた形態を説明するための模式図である。
【図11】本発明を適用したLED照明装置のLED基板の他の形状を説明するための模式図である。
【図12】従来のLED照明装置の一例を説明するための模式図である。
【図13】従来のLED照明装置の他の例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0023】
図1は本発明を適用した照明カバーレンズ部の一例を説明するための立体模式図である。また、図2(図2(イ)は本発明を適用したLED照明装置の照明カバーレンズ部の光束偏向レンズ本体の一例を説明するための立体模式図を示し、図2(ロ)は本発明を適用したLED照明装置の照明カバーレンズ部の取付フレームの一例を説明するための立体模式図を示す。)は本発明を適用したLED照明装置の照明カバーレンズ部の組立ての一例を説明するための模式図である。
【0024】
ここで示す照明カバーレンズ部1は、光束偏向レンズ本体2と、この光束偏向レンズ本体2が取り付けられる取り付けフレーム3とから構成されている。
【0025】
この光束偏向レンズ本体2は、略三角形状に形成されたプレート4上にそれぞれに異なる光束偏向機能を有する偏向レンズエレメント5〜18が突設形成されている。
【0026】
また、取り付けフレーム3は、その内側に光束偏向レンズ本体2と同形状とされた開口部36が形成される環状の取り付けフランジ部19と、その取り付けフランジ部19の内周縁上に沿って直角状に突設されたウエブ37とから構成されている。
【0027】
更に、ウエブ37の周囲を取り巻くように一定幅を有する取り付けフランジ部19には複数の挿通孔20が設けられている。
【0028】
また、ウエブ37の上端の内側周縁部にはプレート4を嵌め合せるための嵌合段部21が形成されている。
【0029】
ここで、取り付けフレーム3の開口部36を光束偏向レンズ本体2のプレート4で覆う如く、プレート4の周縁端をウエブ37上端の嵌合段部21に嵌め合わせた状態で接合することで一体とされた照明カバーレンズ部1が形成されている。
【0030】
図3は本発明を適用したLED照明装置の光束偏向レンズ本体の裏面側を説明するための立体模式図、図4は本発明を適用したLED照明装置の照明カバーレンズ部の裏面側に取り付けるためのハウジングプレートの一例を説明するための立体模式図を示す。
【0031】
ここで、図3に示すように、光束偏向レンズ本体2の一方の面(本実施例では裏面側)には、前記図1に示す偏向レンズエレメント5〜18に一体的とされた円錐形状の14個の光入力素子22が突設形成されている。
【0032】
この光入力素子22は、その頂部にLED素子(図示せず。)が挿入可能な窪み部23が形成されている。この窪み部23はその内面が半球体形面形状に形成されている。
【0033】
また、それぞれの光入力素子22の間には4個の支持棒部24が配置されている。更に、取り付けフレーム3のウエブ37の基端外周縁と取り付けフランジ部19との間に沿って溝部25が形成されている。
【0034】
また、図4に示すように、ハウジングプレート26は取り付けフレーム3と略同形状とされ、取り付けフレーム3の取り付けフランジ部19に設けられる挿通孔20と対応する位置に取り付け孔27が穿孔形成されている。
【0035】
従って、取り付けフレーム3にハウジングプレート26を取り付ける場合には、取り付けフレーム3の溝部25に、ゴム材等より形成される環状の弾性密閉材28を嵌め入れると共に、その上端が溝部25より突出した状態でハウジングプレート26と重ね合わせる。
【0036】
そして取り付けフレーム3の取り付けフランジ部19に設けられた挿通孔20と対応する取り付け孔27内にボルト、ナット等の締結部材(図示せず。)で締結固定する。
【0037】
図5は本発明を適用したLED照明装置のLED基板の一例を説明するための模式図、図6は本発明を適用したLED照明装置の内部構造を説明するための断面模式図である。
【0038】
ここで示すLED基板30は、PCB(Print circuit Board)で形成される基板上に複数のLED光源31が配列されている。
【0039】
このLED光源31は、照明カバーレンズ部1の裏面側に配列された光入力素子22に対応する位置に配列されると共に、各LED素子32にレンズ33が一体的に設けられている。
【0040】
この種のLED光源は、アノードコネクション、カソードコネクションとLEDクリスタル(発光部)が挿入されているカップ(図示せず。)から構成されている。
【0041】
また、LEDクリスタルはボンディングワイヤによってアノードコネクションに接続されており、更にカソードコネクションとアノードコネクションとLEDクリスタルを保護するためにプラスチックで形成されている。
【0042】
このプラスチックはレンズを形成し、LEDクリスタルによって発光される光線はできるだけ広く放出される。
【0043】
また、LED基板30には電気コネクター34が設けられ、この電気コネクター34が全てのLED光源31に接続されて必要な電気を供給できるように構成されている。
【0044】
更に、LED基板30上にはLED光源31との間に照明カバーレンズ部1の裏面側に配置された支持棒部24に対応する位置に、この支持棒部24の先端が挿入可能とされる4個の位置決め孔35が設けられている。
【0045】
また、ハウジングプレート26へLED基板30の底面をネジ等(図示せず。)で止めるための3個の止め孔39が設けられている。
この場合に、LED光源31の起動時にLED基板30に起こりえる熱を速やかに放熱するために、ハウジングプレート26は放熱を著しく改善する放熱板、冷却リブ等に構成されるものであることが望ましい。
【0046】
このような構成のLED照明装置40は、図6に示すようにハウジングプレート26上の定位置にLED基板30が取り付けられている。
【0047】
そして、LED基板30の位置決め孔35に照明カバーレンズ部1の裏面側に配置された支持棒部24の先端を嵌め入れた状態でハウジングプレート26上に照明カバーレンズ部1が取り付けられている。
【0048】
ここで、LED基板30上に配置された全てのLED光源31は照明カバーレンズ部1の裏面側に形成された光入力素子22の窪み部23内に入った状態とされている。
【0049】
更に、取り付けフレーム3とハウジングプレート26は、取り付けフレーム3の取り付けフランジ部19に設けられた挿通孔20と対応するハウジングプレート26の取り付け孔27内にボルト、ナット等の締結部材(図示せず。)で締結固定されている。
【0050】
この場合に、取り付けフレーム3の溝部25に、環状の弾性密閉材28が嵌め入れられることでハウジングプレート26と照明カバーレンズ部1との間が密閉状態とされている。
【0051】
図7は本発明を適用したLED照明装置の光入力素子内に入光する光の屈折作用を説明するための模式図である。
【0052】
ここで、LED光源31のLED32より発光される光は、レンズ33を通して約180度範囲内において窪み部23内に広く出射されている。
【0053】
そしてレンズ33を通して出射される光Aは、窪み部23から光入力素子22内に入光して光入力素子22の境界壁38の範囲内で反射することで偏向レンズエレメントの方向へ各光Aは平行状に偏向されている。
【0054】
また、各偏向レンズエレメント5〜18内に光Aは均一に入射し、それぞれの偏向レンズエレメント5〜18の定義された屈折率で偏向されて出光される。
【0055】
図8は本発明を適用したLED照明装置が取り付けられる照明器具の一例を説明するための側面模式図である。
【0056】
ここで照明器具41は、LED照明装置40のハウジングプレート26面に、その一端が接合されるスタンド部42と、このスタンド部42の他端に一体的に取り付けられる連結部43とから構成されている。
【0057】
また、スタンド部42はハウジングプレート26面と接合されることでLED基板(図示せず。)からの熱を、ハウジングプレート26からスタンド部42への熱伝導により照明カバーレンズ部1内の温度上昇を抑えることを可能とする。
【0058】
また、連結部43は雄ネジ等(図示せず。)の連結手段で街路灯の支柱に取り付け可能に構成されている。
【0059】
以上の構成よりなる本発明のLED照明装置では、照明カバーレンズ部1に配置される偏向レンズエレメント5〜18は、それぞれが一定の範囲内において異なる方向への偏向可能に構成されている。
【0060】
従って、偏向レンズエレメント5〜18より出射される均一の光束は、それぞれの矢印方向へ偏向されることで照射される範囲内において均一の輝度を得ることが可能となる。
【0061】
また、図9(図9(イ)は本発明を適用したLED照明装置のLED基板の他の例を説明するための立体模式図を示し、図9(ロ)は本発明を適用したLED照明装置のLED基板の他の例による作用を説明するための模式図を示す。)は本発明を適用したLED照明装置のLED基板の他の例を説明するための模式図である。
【0062】
ここで示すLED基板30Aは、PCB(Print circuit Board)で形成される基板上に複数のLED光源31が配列された構成とされている。
【0063】
このLED光源31は、照明カバーレンズ部1の裏面側に配列された本発明を適用したLED照明装置に対応する位置に配列されると共に、各LED素子32にレンズ33が一体的に設けられている。
【0064】
この種のLED光源は、アノードコネクション、カソードコネクションとLEDクリスタル(発光部)が挿入されているカップ(図示せず。)から構成されている。
【0065】
また、LEDクリスタルはボンディングワイヤによってアノードコネクションに接続されており、更にカソードコネクションとアノードコネクションとLEDクリスタルを保護するためにプラスチックから形成されている。
【0066】
このプラスチックはレンズを形成し、LEDクリスタルで発光される光線はできるだけ広く放出されている。
【0067】
ここで、複数のLED光源31の予備光源としての予備LED光源31AがLED基板30A上に複数配置されている。
【0068】
この予備LED光源31Aは、LED光源31の一つが故障した場合に、それぞれの予備LED光源31Aが作動可能に構成されている。
【0069】
また、LED基板30Aには電気コネクター34が設けられ、この電気コネクター34が全てのLED光源31及び補助LED光源31Aに接続されて必要な電気を供給できる構成とされている。
【0070】
このような構成のLED基板30Aは図9(ロ)に示すように、ハウジングプレート26上の定位置に取り付けられている。
【0071】
そして、LED基板30A上に配置された全てのLED光源31は照明カバーレンズ部1の裏面側に形成された光入力素子22の窪み部23内に入った状態とされている。
【0072】
ここで、LED光源31のLED32より発光される光はレンズ33を通して約180度範囲内において窪み部23内に広く出射されている。
【0073】
このようにしてレンズ33を通して出射される光Aは、窪み部23から光入力素子22内に入光して光入力素子22の境界壁38の範囲内で反射して偏向レンズエレメントの方向へ各光Aは平行状に偏向されている。
【0074】
これにより、各偏向レンズエレメント5〜18内に入射する光Aは均一に入射することとなり、それぞれの偏向レンズエレメント5〜18の定義された屈折で偏向されて出射される。
【0075】
また、LED光源31の一つが故障した場合には、予備LED31Aが作動して、この予備LED31Aから出射される光Aは周囲の光入力素子22に入射する。
【0076】
そして光入力素子22の境界壁38の範囲内で反射して偏向レンズエレメントの方向へ放射されることで故障したLED光源31の光度を補充することが可能となる。
【0077】
また、図10(図10(イ)は本発明を適用したLED照明装置のLED基板の組み合わせの一例を説明するための模式図を示し、図10(ロ)は本発明を適用したLED照明装置のLED基板の組み合わせの他の例を説明するための模式図を示す。)は本発明を適用したLED照明装置のLED基板を複数組み合わせた形態を説明するための模式図である。
【0078】
ここで、図10(イ)に示すように、略三角形状に形成されるLED基板30を合計6つ互いの二等辺が接するように組み合わせられている。これにより全体として多角形状によるLED基板30の組み合わせとなり、高い輝度を有するLEDモジュールを実現することが可能となる。
【0079】
また、図10(ロ)に示すように、略三角形状に形成されるLED基板30を互いの向きが逆となるようにして二等辺が接するように組み合わせられることで細長いラインのLEDモジュールを実現することが可能となる。
【0080】
図11は本発明を適用したLED照明装置のLED基板の他の形状を説明するための模式図である。
【0081】
ここで示すLED基板30Bは、台形状に形成されたPCB(Print circuit Board)で形成される基板上に複数のLED光源31が配列されている。
【0082】
このLED基板30Bを2個互いの底辺が接するように組み合わせることで六角形状の高い輝度を有するLEDモジュールを実現することが可能となる。
【0083】
また、LED基板30Bを前記図10(イ)で詳述したように6個環状に組み合わせる、あるいは前記図10(ロ)で詳述したように細長いライン状に組み合わせることが可能となる。
【0084】
なお、本実施例では光入力素子に、LED光源が収納可能な窪み部を形成した場合について詳述するものであるが、必ずしも窪み部を形成する必要性はない。
【0085】
例えば、LED光源を光入力素子に接するように配置する構造であっても構わないが、LED光源からの出射光を漏れなく集束するという点において窪み部を形成することが好ましい。
【0086】
また、本実施例では光入力素子は、偏向レンズエレメント方向への偏向可能な曲率を有する球体形状とした場合について詳述するものであるが、必ずしも球体形状とする必要性はない。
【0087】
例えば、LED光源から出射される光を集束できる形状であっても構わないが、全ての光を偏向レンズエレメント方向へ偏向させることで高い照度を得ることができるという点において偏向レンズエレメント方向への偏向可能な曲率を有する球体形状とすることが好ましい。
【0088】
また、本実施例では、偏向レンズエレメントは、その出光面がそれぞれ傾斜状、フレネルレンズ、あるいはプリズム状に形成された構成とする場合について詳述するものであるが、必ずしもそのような形態に形成する必要性はない。
【0089】
例えば、照射面を均一に照射できるようにそれぞれの偏向レンズエレメントに偏向機能を持たせるという点においてその出光面がそれぞれ傾斜状、フレネルレンズ、あるいはプリズム状に形成されることが好ましい。
【0090】
また、本実施例では、照明カバーレンズ部の内側に複数の支持棒部が突設されると共に、LED基板には支持棒部先端が挿入可能とされた位置決め孔が設けられた場合について詳述するものであるが、必ずしもそのような構成とする必要性はない。
【0091】
例えば、光入力素子とLED光源とを容易に位置決めすることができればいかなる機構であっても構わないが、容易、かつ確実に位置決めができるという点においてLED基板に支持棒部先端が挿入可能とした位置決め孔を設けることが好ましい。
【0092】
また、本実施例では、照明カバーレンズ部とハウジングプレートとの間に弾性体よりなる密封材が介在された場合について詳述するものであるが、必ずしもそのような構成とする必要性なはい。
【0093】
例えば、照明カバーレンズ部とハウジングプレートとを直接に接合する構成であっても構わないが、照明カバーレンズ部の着脱ができると共に、水に侵入を防止することができるという点において弾性体よりなる密封材を介在させることが好ましい。
【0094】
また、本実施例では、LED基板、ハウジングプレート及び照明カバーレンズ部が、略三角形状、あるいは略台形形状とされた場合について詳述するものであるが、かならずしも略三角形状、あるいは略台形形状とする必要性はない。
【0095】
例えば、円形状や四角形状などであっても構わないが、それぞれを組み合わせることで状況に応じた形態のLEDモジュールを実現することができるという点において略三角形状、あるいは略台形形状とすることが好ましい。
【符号の説明】
【0096】
1 照明カバーレンズ部
2 光束偏向レンズ本体
3 取り付けフレーム
4 プレート
5〜18 偏向レンズエレメント
19 取り付けフランジ部
20 挿通孔
21 嵌合段部
22 光入力素子
23 窪み部
24 支持棒部
25 溝部
26 ハウジングプレート
27 取り付け孔
28 弾性密閉材
30、30A、30B LED基板
31 LED光源
31A 予備LED光源
32 LED素子
33 レンズ
34 電気コネクター
35 位置決め孔
36 開口部
37 ウエブ
38 境界壁
39 止め孔
40 LED装置
41 照明器具
42 スタンド部
43 連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLED光源が配置されたLED基板と、
前記LED基板が取り付けられたハウジングプレートと、
前記ハウジングプレートにLED基板が収納可能に取り付けられた照明カバーレンズ部と、
前記照明カバーレンズ部の一方の面の前記LED光源の位置に突設形成された光入力素子と、
前記照明カバーレンズ部の他方の面に前記光入力素子と一体状に突設形成された偏向レンズエレメントとを備える
LED照明装置。
【請求項2】
前記光入力素子に、LED光源が収納可能な窪み部が形成された
請求項1に記載のLED照明装置。
【請求項3】
前記光入力素子は、偏向レンズエレメント方向への偏向可能な曲率を有する球体形状とされた
請求項1または請求項2に記載のLED照明装置。
【請求項4】
前記偏向レンズエレメントは、その出光面がそれぞれ傾斜状、フレネルレンズ、あるいはプリズム状に形成された
請求項1に記載のLED照明装置。
【請求項5】
前記照明カバーレンズ部の内側に複数の支持棒部が突設されると共に、前記LED基板には前記支持棒部先端が挿入可能な位置決め孔が設けられた
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載のLED照明装置。
【請求項6】
前記LED基板に、前記LED光源の他に少なくとも1個の予備LED光源が設けられた
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載のLED照明装置。
【請求項7】
前記照明カバーレンズ部とハウジングプレートとの間に弾性体よりなる密閉材が介在された
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載のLED照明装置。
【請求項8】
前記LED基板、ハウジングプレート及び照明カバーレンズ部が、略三角形状、あるいは略台形形状とされた
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6または請求項7に記載のLED照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−222514(P2011−222514A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−84155(P2011−84155)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【出願人】(511059173)SD.Hess Lighting株式会社 (1)
【Fターム(参考)】